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1.マニュアル JMP をインストールすると JMP のマニュアル(PDF 形 式 )を 確 認 することができます JMP を 起 動 した 後 に 画 面 上 のメニューの [ヘルプ] > [ドキュメンテーション] から 該 当 のマニュアルを 選 択 します 以 下 のマニュアルが 用 意 さ

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2016 年 1 月 第 2 版

目次

1.マニュアル ... 1 2.サンプルデータ ... 1 3.基本的な使い方 ... 2 4.便利な機能、メニュー ... 6 5.分析例 ... 10 <例1:分布の考察、群間比較、分散分析> ... 10 <例 2:実験計画後の分析、ビジュアル的な考察、最適化> ... 15 <例 3:データのビジュアル化> ... 18 6.JMP Tips ... 24 注意:本ガイドは Windows 版 JMP 12.2 での表記、画面出力です

JMP 12 スタートガイド

初めて JMP をお使いになる方に

SAS Institute Japan 株式会社

JMP ジャパン事業部

www.jmp.com/ja_jp/

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1.マニュアル

JMP をインストールすると、JMP のマニュアル(PDF 形式)を確認することができます。JMP を起動した後に、画面上 のメニューの [ヘルプ] > [ドキュメンテーション] から該当のマニュアルを選択します。以下のマニュアルが用意され ています。  ドキュメント群の構成について はじめての JMP JMP の使用法 基本的な統計分析 グラフ機能 プロファイル機能 実験計画(DOE) 基本的な回帰モデル 発展的なモデル 多変量分析 品質と工程 信頼性/生存時間分析 消費者調査 スクリプトガイド スクリプト構文リファレンス JMP ドキュメンテーションライブラリ JMP をインストールし、はじめてお使いになるときは、「はじめての JMP」を読むことをおすすめします。このガイドに は、JMP をはじめて使用する方のために、JMP の特徴、基本的な使い方を習得するための多数の例が掲載されて います。これらの例を 1 例ずつ、実際に操作しながら読み進めていけば、JMP のメニュー、オプション、レポートウィン ドウの使い方を習得できます。「JMP ドキュメンテーションライブラリ」は、すべてのマニュアルをひとつの PDF として、 まとめたものです。どのマニュアルに記載されているかわからない場合は、このマニュアルを検索することをおすす めします。

2.サンプルデータ

サンプルデータは、インストール時にユーザが選択した場所(デフォルトでは、C:¥Program Files¥SAS¥JMP¥12) 以下にあるフォルダ ¥Samples¥Data に保存されています。 サンプルデータは、次の方法でも開くことができます。JMP のメニューから[ヘルプ] > [サンプルデータ] を選択す ると、サンプルデータの索引のウィンドウが表示されます。このウィンドウには、分析タイプ別、データタイプ別にサン プルデータが分類されています。 ここで、[サンプルデータディレクトリを開く] ボタンをクリックすると、直接サンプル

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3.基本的な使い方

基本的な分析の流れは次の通りです。 ①JMP でデータテーブルを開く → ②メニューから目的の分析プラットフォームを選択する → ③分析に必要 な変数を選択する → ④(必要に応じて)出力レポートで表示オプションを選択し、表示を拡張する(表示の保 存、他のアプリケーションに貼り付け) ① JMP でデータテーブルを開く JMP 上で新規にデータテーブルを作成する場合は、メニューから [ファイル] > [新規作成] > [データテーブル] を選 択します。既存のファイルを開くには、[ファイル] > [開く] を選択し、表示される「データファイルを開く」 ウィンドウか ら、目的のファイルを開きます。拡張子(.JMP) のファイルは、JMP 形式のデータテーブルです。また、JMP では、 「データファイルを開く」 ウィンドウで「ファイルの種類」を変更することにより、Excel ファイルや csv ファイル、テキス トファイルなどを読み込むことができます。

Excel データの場合は、[ファイル] > [開く] で Excel ファイルを選択し、[開く] ボタンをクリックすると、Excel 読み込 みウィザードが起動します。列見出しの開始行などの設定を行ったあと、[読み込み] ボタンをクリックすると、データ を読み込むことができます。

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JMP では、分析の前にデータ列の尺度を指定します。これは、JMP がデータの尺度を判別した上で、最適な分析手 法を選択するように設定されているためです。JMP では、次の 3 種類の尺度を指定できます。 ・連続尺度( ) 数値の測定値(連続量) ・順序尺度( ) 順序に意味のある数値または文字の質的変数(カテゴリカルデータ) ・名義尺度( ) 順序に意味のない数値または文字の質的変数(カテゴリカルデータ) 尺度は、データを考察する方法に合わせて変更できます。例えば JMP のサンプルデータ「Big Class.jmp」 の変数 「年齢」は順序尺度になっています。この場合は、年齢の度数分布が求められます。もし、年齢の平均や標準偏差を 求めたい場合は、「年齢」を連続尺度に変更する必要があります。 ② メニューから目的の分析プラットフォームを選択する メニューの[分析]、[グラフ] の中から行いたい分析手法を選択します。以下では、「Big Class.jmp」 に対して、[一 変量の分布] のプラットフォームを選んだときの例を説明します。 ③ 分析に必要な変数を選択する ②で分析プラットフォームを指定すると、列に役割を与えるウィンドウが表示されるので、分析に必要な列を選択しま す。列の選択から、「性別」、「身長(インチ)」、「体重(ポンド)」を選択し、[Y,列] ボタンを押します。これで 3 つの変数 を[Y,列] として指定したことになります。変数の指定後[OK] ボタンを押すと、分析のレポート画面が表示されます。 変数名の横にあるアイコンをクリックし、 適当な尺度に変更する

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④ (必要に応じて)出力レポートで、表示オプションを選択し、表示を拡張する(表示の保存、他のアプリケーション に貼り付け) レポート画面にある赤い三角ボタンをクリックすると、ポップアップメニューが出現します。ここから表示レポートを拡 張(グラフ表示の向きを変える、グラフ上に度数を表示させるなど)したり、新たな分析を実行したりできます。 例えば、“身長(インチ)”のタイトル左にある赤い三角ボタンをクリックし、ポップアップメニューから [連続分布のあ てはめ] > [正規] を選択すると、ヒストグラム上にデータの平均、標準偏差をパラメータとする正規分布曲線が表示 され、レポートには「正規のあてはめ」に対するパラメータの推定値や信頼区間の情報が追加されます。 レポートの保存、他のアプリケーションへ貼り付け レポートウィンドウの内容を保存するには、まず、マウスカーソルを、レポート上部にある青いバーに近づけ、メニュー バーを表示させます。次に、メニューバーから[ファイル] > [名前をつけて保存] を選択します。デフォルトでは、JMP レポート形式(拡張子.JRP)で保存されます。その他にも保存時にファイルの種類を変更することによって、HTML フ ァイルやイメージファイル(PNG、JPG、SVG、WMF)、リッチテキスト形式のファイル(RTF)、PDF ファイルなどの形 式で保存することができます。 ヒストグラムに正規分布曲線を あてはめたグラフ。あてはめに 対するパラメータの推定値、信 頼区間も表示されます。 [一変量の分布]や[多変量の相 関]で作成されたレポートは、[デ ータを含むインタラクティブ HTML 形式]で保存をすると、Web ブラウ ザ上でプロット点を選択したりす ることができます。

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レポートウィンドウの中で必要なものだけを選択、コピーし、他のアプリケーションに貼り付けることもできます。 マウスカーソルを、レポート上部にある青いバーに近づけると、メニューバー、ツールバーが表示されます。

ツールバーにある選択ツール( )をクリックし、コピーしたい範囲をクリックすると、強調表示(青く反転)されます。こ の状態で、メニューバーの[編集] > [コピー] を選択します。その後、Microsoft Word、Excel、Power Point などのア プリケーションに貼り付けを行います。 [一変量の分布] と同様に、[バブルプロット]や[プロファイル]のプラットフォームで作成したレポートは、HTML 5 形式 のファイルとして保存し、HTML 5 形式に対応したブラウザ上で、見ることができます。バブルプロットでは動画として 再 生 す る こ と も で き ま す 。 ( [ フ ァ イ ル ] > [ 名 前 を つ け て 保 存 ] か ら 、 [ デ ー タ を 含 む イ ン タ ラ ク テ ィ ブ HTML(*.htm;*.html)] 選択 ) Web ブラウザによるバブルプロットの動画再生 マウスカーソルを、レポート上部に ある青いバーに近づけます JMP Word JMP 上でコピーし、 Word に移動 Word 上 で 貼 り 付 けを選択

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4.便利な機能、メニュー

ここでは、JMP の便利な機能をいくつか紹介します。 ■チュートリアル メニューにある [ヘルプ] > [チュートリアル]には、いくつかのチュートリアルが用意されています。チュートリアル では、ユーザが画面の指示に従って実際に JMP を操作することによって、対話的に JMP の操作方法、分析法を独 習することができます。 ■ヘルプツール ツールバーにある マークのアイコン(または[ツール] > [ヘルプツール])をクリックし、分析レポートで、詳細なヘ ルプを見たい箇所をクリックすると、オンラインヘルプが自動的に立ち上がり、該当の分析レポートに関するヘルプを 表示することができます。 また、各分析、グラフの列の選択ウィンドウには、[ヘルプ] ボタンがあります。ボタンをクリックすると、該当の分析、 グラフに関するオンラインヘルプが立ち上がります。 ■JMP の環境設定 環境設定ウィンドウでは、フォントサイズの変更や、テキストファイルの読み込みの設定、出力のカスタマイズ、グラフ の設定など、JMP のさまざまな設定を変更することができます。メニューから、[ファイル] > [環境設定] を選択すると、 環境設定ウィンドウが表示されます。 ヘルプツールで、レポート をクリック

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■表示言語の切り替え(Windows 版での方法) JMP では、環境設定ウィンドウから、表示言語(日、英、独、西、仏、伊、中)を切り替えることができます。 1.環境設定の[Windows のみ]をクリックします。 2.「表示言語」の下のメニューをクリックし、表示言語を選び、[OK]をクリックします。 ■グラフとデータテーブルとのリンク機能 JMP では、表示された”グラフ”と”グラフ”、”グラフ”と”データテーブルのデータ”はリンクしています。下図は、レポート にある「性別」の棒グラフで、“女性(F)”の棒をクリックしたときのレポートとデータテーブルの状態です。レポートでは、 列「身長(インチ)」、「体重(ポンド)」において、“女性(F)“ のデータが強調表示されています。また、別のプラットフォ ーム([二変量の関係])で描いた散布図でも、“女性(F)” のデータが強調表示されています。さらにデータテーブル でも、“女性(F)” のデータ行が強調表示されています。このリンク機能より、データをカテゴリー別に分析する、また は、ある条件のデータのみを抽出して分析を行う、外れ値を除いて分析を行う、といったことが簡単に行えます。 ■データフィルタ [データフィルタ]を使用すると、データの様々なサブセット(一部分)を対話的に選択し、これらのサブセットをプロット 上で非表示にしたり、分析から除外したりできます。データフィルタを使用するには、レポートの赤い三角ボタンから、 [スクリプト] > [ローカルデータフィルタ]を選択します。

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■JMP スクリプト言語 JMP では、JSL というスクリプト言語を用いて、分析の再実行、出力のカスタマイズ、一連の分析の自動化(定型処 理)、JMP の標準機能にない計算の実行などを行うことができます。詳細は、「JMP スクリプトガイド」をご参照下さ い。 また、分析のレポートを再現するためのスクリプトプログラムを、JMP に自動生成させることができ、分析の再実行を 容易に行うことができます。このスクリプトは、データテーブルに保存しておくと便利です。 下図は、サンプルデータ「Companies.jmp」を用い、[多変量の相関]で連続変数間の分析をした結果です。デフォ ルトの出力に対して、[外れ値分析]、散布図行列に対し、[相関の表示]、[ヒストグラムの表示]を追加しています。 この状態で、レポート左上 “多変量” の左にある赤い三角ボタンから、[スクリプト] > [スクリプトをデータテーブルに 保存]を選択すると、データテーブル左上に「Multivariate」というプロパティが追加されます。プロパティ名の赤い三 角ボタンから、[スクリプトの実行] を選択しますと、先ほど行った分析を再現するレポートが表示されます。 プロパティ名の赤い三角ボタンから、[編集] を選択しますと、自動保存されたスクリプトの中身を表示することができ ます。上記の[スクリプトの実行]では、「Companies.jmp」のデータテーブルに対し、このスクリプトプログラムを実行 していることになります。

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■JMP ホームウィンドウ

JMP を最初に起動すると、JMP ホームウィンドウが表示されます。

JMP ホームウィンドウでは、最近使ったファイルを開いたり、現在開いているファイル(データテーブル、レポート)を 表示させたりすることができます。また、ウィンドウリスト内のレポートの上にマウスカーソルを置くと、プレビューを表 示することができます。

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5.分析例

以下では、JMP のサンプルデータを用いた分析例を示します。 <例1:分布の考察、群間比較、分散分析> メニューの[ファイル] > [開く] から、JMP のサンプルデータ「Analgesics.jmp」を指定して開くか、[サンプルデータ] (1 ページ参照)から、“分散分析”にある灰色の三角ボタンをクリックすると、該当のサンプルデータが見つかります。 このファイルには、患者の性別、飲んだ薬(鎮痛剤)の種類(A,B,C)、痛みの程度(数値化したもの)のデータが 33 人 分入力されています。 「Analgesics.jmp」 のデータファイル ■変数の要約 ([分析] > [一変量の分布] ) 列の選択画面で、すべての列「性別」、「薬」、「痛みの程度」 を[Y,列] に選択し、[OK] ボタンを押すとレポートが表 示されます。名義尺度の列(「性別」、「薬」)については、度数分布のグラフ、カテゴリーごとの度数、割合が表示され ます。一方、連続尺度の列(「痛みの程度」)については、ヒストグラム、箱ひげ図、統計量(分位点、平均、標準偏差、 N など)に関する情報が表示されます。 このレポートから、例えば、薬では薬 A を飲んだ人の割合が高いことや、箱ひげ図から痛みの程度で全体から外れ ているデータが1つあることがわかります。箱ひげ図の上方にあるデータ点(プロット)をクリックすると、グラフ上で該 当のデータが強調表示されます。また、データテーブルでは該当のデータが強調表示されます。データテーブルを見 ると、このデータは、16 行目のデータで、性別は“男性”、薬は“B”、痛みの程度は“16.6”であることがわかります。 プロット点を クリック クリックした点に対応するデータが 反転(青色)表示される

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変数間の関係をみるには、グラフとグラフのリンク機能が役に立ちます。下図の右側は、薬のカテゴリー“A”の棒グ ラフをクリックしたときの状態です。「痛みの程度」のグラフを見ると、A 薬の痛みの程度は、全体に対し、比較的小さ い範囲に分布していること、また、「性別」のグラフを見ると、A 薬は、女性が飲んだ割合が高いことがわかります。 ■カテゴリー変数間の関係をみる -- 分割表:([分析] > [二変量の関係] ) 列の選択画面で、「性別」を [X,説明変数] に、「薬」を [Y,目的変数] に選択し、[OK] ボタンを押します。 メニュー[二変量の関係] では、X と Y に指定する列の尺度によって、分析レポートの内容が変わってきます。上図の 丸で囲んでいる箇所がレポートの内容を示し、X に名義尺度(または順序尺度)、Y に名義尺度(または順序尺度)を 指定したときは、「分割表」という結果が表示されます。分割表のレポートでは、“モザイク図”、“分割表”、“検定”の 結果のレポートが表示されます。“モザイク図”は、2 つの質的変数(名義尺度や順序尺度)間の関係を見るのに用い られ、ここでは、「性別」と「薬」の関係を見ています。モザイク図の見方は、下図の通りです。このモザイク図からは、 性別により投与した薬の割合が異なることが分かります。具体的には、女性で A 薬(モザイク図では赤色で表示)を 飲んだ割合は、男性で A 薬を飲んだ割合に比べて高いことがわかります。 モザイク図の下には、分割表(クロス集計表)と検定結果(尤度比、Pearson)が表示されます。 X Y 薬=”A”の 棒 グ ラ フ を クリック Y 全体での Y の各水準の データ数の割合を示す X の水準ごとに、 Y の各水準の

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■平均値に対するグループ間の比較 -- 一元配置:([分析] > [二変量の関係] ) 列の選択画面で、「薬」を [X,説明変数] に、「痛みの程度」を [Y,目的変数] に選択し、[OK] ボタンを押します。 X に名義尺度(または順序尺度)、Y に連続尺度を指定したときは一元配置という結果が表示されます。ここでは薬 のグループ間(A,B,C)で、痛みの程度を比較するためのグラフ、統計量、検定結果などを出力することができます。 下図は、一元配置の分析のレポートの左上にある赤い三角ボタンから、[平均/ANOVA] を選択したときの出力です。 グラフには、各グループの平均、95%信頼区間、標本サイズの全体に対する割合を示すひし形が追加されます。ま た、レポート“分散分析”の p 値をみると、0.0053 と高度に有意となっています。この結果から、薬のグループ間で、 痛みの程度(の平均)に差があることが示唆されます。 さらにグループ間の比較を行うには、レポート左上の赤い三角ボタンから[平均の比較] にある各メニューを選択しま す。

[すべてのペア, Tukey の HSD 検定]、[最適値との比較(Hsu の MCB)]、[コントロール群との比較(Dunnett)] は多 重性を考慮した検定です。下図は、[すべてのペア, Tukey の HSD 検定] を実行したときの分析レポートの一部です。 上側のグラフには、比較円の出力が追加され、下側には、検定に関するレポートが表示されます。p 値の出力から、 有意水準 5%有意になっているのは、C 薬と A 薬との比較のみ(p 値=0.0075)であることがわかります。 95%信頼区間 グループ平均 各グループのサンプル数 X Y

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ほかにも、一元配置のレポートでは、[ノンパラメトリック] にある各メニューから、Wilcoxon 検定、メディアン検定、ノ ンパラメトリックの多重比較などを実行することができます。 ■モデルのあてはめ ([分析] > [モデルのあてはめ] ) モデルの指定ウィンドウで、「痛みの程度」を[Y] に、「性別」、「薬」、「性別*薬」(性別と薬の交互作用)を[モデル効 果の構成]に追加します。モデルの効果の構成に列を追加するには、左の列の選択画面で、モデルに追加したい列 を選択し、画面中央の[追加] ボタンを押します。交互作用は、列の選択画面から、「性別」と「薬」を同時に選択し、 [交差]ボタンを押すことによって追加することができます。ここでは、「痛みの程度」を目的変数、「性別」、「薬」、「性 別*薬」 を説明変数としてモデルのあてはめを行っています。「性別」、「薬」 は名義尺度であることから、「性別」、 「薬」を因子とした(二元配置)分散分析を行っていることになります。

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(変動の)約 53%を説明できることがわかります。また、“効果の検定”に表示される p 値を見ると、交互作用「性別* 薬」は、有意水準 5%で有意ではありませんが、主効果「性別」、「薬」は、有意水準 5%で有意になっていることがわ かります。つまり、「性別」、「薬」は、「痛みの程度」に影響を及ぼしている要因(因子)であることが示唆されます。 交互作用が有意ではないため、レポート上部にある“効果の要約” で交互作用「性別*薬」を選択後、[削除]ボタンで 削除し、主効果のみのモデルに変更してみます。 [モデルのあてはめ] プラットフォームは、Y(目的変数)と X(説明変数) との関係をみるとき、または Y を X で説明す るモデル式を作成するときに用います。統計手法名では、(重)回帰分析、(多元配置) 分散分析、ロジスティック回 帰、一般化線形モデルなどが該当します。

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<例 2:実験計画後の分析、ビジュアル的な考察、最適化> メニューの[ファイル] > [開く] から、JMP のサンプルデータ「Tiretread.jmp」 を指定して開くか、[サンプルデータ] から、“工業分野の実験”にある灰色の三角ボタンをクリックすると、該当のサンプルデータが見つかります。 「Tiretread.jmp」のデータファイル このデータは、原料からタイヤのゴムを作成する際に、目的に合った材質を得るための最適なポイントを見つけるた めに収集されたものです。[実験計画(DOE)] メニューの応答曲面計画を用い、4 つの応答(「摩耗」、「引張応力」、 「伸び」、「硬度」)と 3 つの因子(「シリカ」、「シラン」、「硫黄」)に対する計画が作成され、実験を行った結果をそれぞ れの応答に入力しています。それぞれの応答に対する目標、因子の取りうる値の範囲は以下の通りです。 応答 目標 摩耗 最大 引張応力 最大 伸び 目標値 500 (450-550) 硬度 目標値 67.5 (65-70) データテーブル左上にあるスクリプト「4 応答の応答曲面モデル」は、応答曲面モデルを記録したスクリプトです。赤 い三角ボタンをクリックし、[スクリプトの実行]を選択すると、応答曲面のモデルが自動的に実行されます。 レポートには、それぞれの応答に対し、応答曲面モデルをあてはめたときの、あてはめの要約やパラメータ推定値な どが表示されます。 あてはめた応答曲面は、さまざまな角度から視覚化することができます。結果レポート左上の“最小 2 乗法によるあ てはめ”の左にある赤い三角ボタンから、[プロファイル] > [曲面プロファイル]を選択すると、レポート下方に、各応答 別に応答曲面が表示されます。ここでは、曲面を回転させたり、グリッド面、等高線などを追加したりすることができ 因子 値の取りうる範囲 シリカ 0.7-1.7 シラン 40-60 硫黄 1.8-2.8

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応答曲面を因子軸と平行に切断した断面が“予測プロファイル”になります。 “予測プロファイル”では、横軸に、因子と因子の現在の値(赤字で表示)、縦軸に、応答と因子の現在の値に対する 応答の値(予測値:赤字で表示)と、応答平均の 95%信頼区間が表示されます。曲線は、個々の因子の値を変更し たとき、予測値がどのように変化するかを示します。また、プロファイル上の赤い点線をマウスで左右にドラッグする と、因子の現在の値を変更することができ、各応答の値が変化する様子をみることができます。下図は、「シラン」の 設定値を 50 から 60 へ、「硫黄」の設定値を 2.3 から 1.5 へ変更したときの予測プロファイルの変化を示しています。 応答曲面を、応答のある値をもつ平面で切断したときの断面は等高線になります。結果レポート左上の“最小 2 乗法 によるあてはめ”の左にある赤い三角ボタンから、[プロファイル] > [等高線プロファイル]を選択すると、レポート下方 に“等高線プロファイル”が追加されます。“等高線プロファイル”では、2 因子ずつで作成した応答に対する等高線が 表示されます。応答変数の下限と上限を入力すると、それに応じて陰影の付いた領域が作成されます。ここでは、 「伸び」の範囲を 450-550、「硬度」の範囲を 65-70 に指定しています。白色の領域が、これらの範囲を満たす領域に なります。また、X 軸、Y 軸のスライダや画面上の軸を動かすことによって、現在のXに対する Y の値が表示されます。 また、“等高線プロファイル”の赤い三角ボタンから、[等高線グリッド]を選択し、グリッドの最小値、最大値、増分を指 定して等高線を描くことができます。これらの図を見ると、例えば、「摩耗」の値を最大化するには、「シリカ」、「シラ ン」ともに大きい値(画面右上の方向)へ、因子の値を動かすとよいことがわかります。 「シラン」を 50 から 60 へ、「硫黄」を 2.3 から 1.5 へ変更 応答の範囲を指定

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予測プロファイルには、満足度を表したグラフ(満足度関数)が右側と下側に表示されます。満足度関数は、応答に 対しどのような結果が望ましい状態かを関数として表したもので、0 から 1 までの値をとります。この例では、応答「摩 耗」や「引張応力」は値が大きいほど満足度が高く、「伸び」、「硬度」は、それぞれ 500(目標値)、67.5(目標値)のとき に満足度が高く設定されています。このように 4 つの応答に対し、満足度関数が指定されますが、全体の満足度が 最大になるような因子の水準値を見つけることが目標になります。 JMP では [満足度の最大化] を用いると、全体の満足度(各応答変数の満足度の幾何平均として定義)を最大にす る因子の水準値を求めることができます。“予測プロファイル”の赤い三角ボタンから、[満足度の最大化]を選択しま す。下図は[満足度の最大化]を行ったときの予測プロファイルです。この例では、シリカ=1.25、シラン=54.88、硫黄 =1.48 が全体の満足度を最大化する因子の水準値になります。 満足度関数の詳細につきましては、マニュアル「プロファイル機能」をご参照ください。 満足度関数のグラフを赤枠で囲んで います。最後の列を参照すると、「摩 耗」、「引張応力」は Y の値が大きい ときに満足度が最も高く、「伸び」、 「硬度」は、Y の値が目標値のときに 満足度が最も高くなっています。

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<例 3:データのビジュアル化> メニューの[ファイル] > [開く] から、JMP のサンプルデータ「PopAgeGroupSubset.jmp」 を指定して開きます。こ のデータは、世界中の地域や国の人口を 1960 年から 1997 年まで調査し、まとめたものです。さらに、0-19 歳の人 口、20-59 歳の人口、60 歳以上の人口別にも集計を行っています。 「PopAgeGroupSubset.jmp」のデータファイル メニュー[グラフビルダー]では、散布図や棒グラフ、折れ線グラフなどいろいろな種類のグラフを対話的に作成するこ とで、複数の変数の関連性を探索することができます。 まずは、年ごとの 0-19 歳の人口の割合、60 歳以上の人口の割合をグラフ化してみます。 メニューから、[グラフ] > [グラフビルダー] を選択します。 上図のような、対話的なグラフウィンドウが表示されます。画面左の列の選択画面から、グラフを描きたい変数を、そ れぞれの役割に応じた場所にドラッグアンドドロップ(以下「配置する」と表記)します。例えば、「年」を「X」ゾーンに、 「割合 0-19」を「Y」ゾーンに配置すると、「年」ごとの「割合 0-19」のプロットが表示されます。

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さらに、「割合 60+」を Y 軸の上方に配置すると、Y 軸が 2 つに分割され、「割合 0-19」が下方に、「割合 60+」が上方 に表示されます。さらに、グラフ上部にあるアイコンから をクリックします。これにより、各年の平均値の折れ線グ ラフに変わります。 このグラフを見ると、全体としては、年を経るごとに、「割合 0-19」は減少傾向を、「割合 60+」は増加傾向を示してい ることがわかります。いわゆる少子高齢化現象です。地域別に傾向をみるには、列「地域」を「グループ X」に配置し ます。

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次は国別にみていきます。「国」はカテゴリー数が多いため、「段組」を用いると便利です。 画面左の[元に戻す]ボタンを押して、地域をグループ化した一つ前の状態に戻します。 この状態で、「国」を「段組」に配置します。さらに地域別に色分けして表示するには、「地域」を「重ね合わせ」に配置 します。 このグラフを見ると、他の国と比較して、”Japan”は、最も少子高齢化が進んでいることがわかります。その隣”Singapore”は、少子化は進んでいるが、高齢化はゆっくり進んでいることがわかります。 さらに、メニュー[バブルプロット]を用いて、年ごとの割合の推移を動的に観察してみます。 メニュー [グラフ] > [バブルプロット] を選択し、次の図のように、列を割り当てます。 [ID]には、層別変数を指定します。ここでは、「地域」、「国」の順に指定しています。「国」が「地域」の入れ子になって いるため、バブルプロットの「分割」ボタンで、地域のバブルを分割し、国ごとのバブルを表示させることができます。 また、[サイズ]に「人口」を指定しているため、各バブルのサイズ(面積)は、その地域の総人口を示します。

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地域別に集計されたバブルプロットのレポートが表示されるので、左上の赤い三角ボタンから、[ラベル] > [すべて] を選択します。

画面下の ボタンを押すると、時間ごとのバブルの推移がアニメーションで表示されます。

“Asia”のバブルに注目すると、1980 年代後半に急激に少子高齢化が進んでいることがわかり、1990 年代に

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“Asia” のバブルが”Japan”, ”Singapore”, ”Thailand”のバブルに分割されます。バブルの年ごとの推移をみる

ために、赤い三角ボタンから、[軌跡 バブル] > [選択されたもの]、[軌跡 線] > [選択されたもの] を選択します。

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(参考) グラフビルダーでは、地理的な情報(国、州、群、県など)の名前を含む列を[シェープ] ゾーンに割り当てる と、地図を作成することができます。 下の図は、サンプルデータ「CrimeData.jmp」で、「州」(アメリカの州の情報)を左下の[シェープ]ゾーンにドロップし、 「全発生率」(その週における犯罪の発生率)を右側の[色]ゾーンにドロップしたものです。 州ごとの発生率が、色の濃淡で表示されます。 (参考) グラフの背景に、ストリートレベルのマップを表示することができます。 下の図は、サンプルデータ「Pollutants Map.jmp」で、バブルプロットを作成したグラフです(「緯度」を[Y]、「経度」を

[X]、「人口」を[サイズ]に指定)。グラフ上で右クリックをし、「背景地図」を選び、「Street Map Service」を選ぶと、背

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6.JMP Tips

ここでは、JMP の便利な機能を紹介します。 <Tips 1: 再コード化> JMP では、データのコードを変更、修正できるメニューとして[再コード化]というメニューがあります。例として、次のよ うなことが行えます。  ある製品の満足度として、たくさんの方に 5 段階(1~5)で評価したもらったデータがある。このデータに対し、 1,2 と回答したデータは C ランク、3 と回答したデータは B ランク、4,5 と回答した人は A ランクというように、 A,B,C の 3 段階にした新たな変数を作成したい。  ある列にはブランクで入力されている欠測値がいくつかあるが、集計で欠測値が何件あるかを出力したい。そ のため、現在ブランクになっている行を、”N.A”という文字に変換したい。  ある列のデータは、全角文字と半角文字が混在している。同じ文字でも全角と半角では別々に集計されるため、 すべて半角文字に変換したい。 次のようなデータテーブルの列「Q 満足度」について再コード化を実行してみます。 1. 下図のように、再コード化したい列名をクリックし、強調表示にします。 2. [列] > [ユーティリティ] > [再コード化] を選択すると、「再コード化」のウィンドウが表示されるので、テキスト ボックスに新しい値を入力します。新しい値に変更した新規列を作成するには、「列の新規作成」(または、「計 算列の新規作成」)をプルダウンリストから選択します。 新しい値に再コード化された列 「Q 満足度 2」 が新規に作成されました。

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他にも JMP には、さまざまな便利な機能があります。JMP を起動後に表示される「使い方ヒント」([ヘルプ] > [使い方 ヒント] を選択することによっても表示可能)では、JMP の便利な機能が多数紹介されています。

参照

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最急降下法は単純なアルゴリズムでしたが、いろいろと面白かったです。NN

の変化は空間的に滑らかである」という仮定に基づいて おり,任意の画素と隣接する画素のフローの差分が小さ くなるまで推定を何回も繰り返す必要がある