Oriented Particleを説明するための物理モデル
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(2) Vol.2015-CG-159 No.12 2015/7/1. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. における慣性行列 Ak は n ∑ T Ak = (Ai + mi xi xT i − mi ck ck ). (1). i=1. と表すことができる.ただし,Ai は各剛体ごとの慣性行列 であり,このときの粒子の回転行列を RAi とすると,. ∫. ρi (RAi xi )xT i dVri. Ai =. (2). Vr i. である.このとき,Ak に極分解を施し回転行列 Rk と変形 行列 Sk に分ける.つまり,各粒子の目標位置 gi は,. gi = Rk (xi − ck ) + ck. (3). 図 2 向き情報がない場合の提案モデル. と表せる.そしてこの目標位置に現在位置を修正する.. レームを拡張する.このフレームの初期位置を pi とする.. 以上一連のアルゴリズムが,Oriented Particle における. このフレームの一部である剛体には無数の分散バネを経て. Shape Matching である.. その他の剛体とくっついているとし,この剛体の初期位置 はフレームの一部である剛体と同じなので pi ,バネの並 進だけによる位置を pi とする.また,各剛体の密度を ρi , 初期位置における向きを r i ,剛体自体の回転行列を RAi とすると,現在位置における剛体の向きは RAi r i となる. 図 4 に示している.右の図の点線は元の位置を表し,現在 の状態が実線で表している.ここで全体をグローバル座標. 図 1. Shape Matching. 3. 提案モデル ここでは Oriented Particle を説明するために物理モデル を導入する.Oriented Particle の粒子は向き情報を持って いるが,始めは簡単のため向き情報を持っていない場合の. 系で表すと,現在位置は RAi r i + pi と表せる.フレーム 自体の回転行列を Rk , フレームの並進を tk とする. 各フ レームごとにおける重心の位置を回転中心とする. 図 3 は. Oriented Particle を説明する提案モデルである.見やすさ のため,一カ所のみ様子をしめしている.(他は省略). 物理モデルを提案する.その後,向き情報を加味された粒 子,すなわち Oriented Particle の物理モデルを導入する.. 3.1 向き情報がない場合 粒子が向き情報を持たない場合の提案モデルを紹介す る.重さがなく変形もしないある形をしたフレーム A が あるとする.Oriented Particle のグループ構成と合わせる ために,フレームは m 個で構成されているとし,このとき フレーム Ak について考察してみる.Ak が各バネを経て, 各剛体と繋がっているとし,各剛体の初期位置を xi ,重さ を mi とする.ただし,各バネ係数は mi に比例している. 図 3. Oriented Particle を説明する提案モデル. とする.フレームから手を離したとき,フレーム自体とバ ネが並進をし,その後回転をして,現在位置 xi に移動し たとする.このとき,フレーム自体の回転行列を Rk ,フ レームの並進を tk とする.各フレームごとにおける重心 の位置を回転中心とする.以上の説明は図 2 の通り.. 3.2 向き情報がある場合 向き情報がある Oriented Particle の場合の提案モデル を紹介する.重さがなく形も変形しないフレームに剛体が. 図 4. 粒子自体の回転に着目. くっついているとする.この剛体も含めフレームとしフ. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 2.
(3) Vol.2015-CG-159 No.12 2015/7/1. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. n ∑ {mi (R−1 xi ) × xi } = 0. 4. 物理性を持つことの証明. (7). i=1. 4.1 向き情報がある場合 まず始めに,各粒子は向き情報を持っていない場合につ いて考える.このとき,[3] の式 (5) より, n ∑ T Ak = (mi xi xT i − mi ck ck ). ここで提案モデルを考察する.フレーム全体の合力 Fk は,. Fk = (4). i=1. =. と表せる.式 (4) を重心座標系に書き表すと,. Ak =. i=1 n ∑. mi {xi − (Rk xi + tk )} m i x i − Rk. i=1. n ∑ (mi xi xT i ). n ∑. (8). m i xi − t k. i=1. n ∑. mi. (9). i=1. と表せる.今,各フレームごとにおける初期位置の重心を 回転中心としているので,. i=1. となる.また,Ak はテンソル積記号 ⊗ を用いて表すと,. Ak =. n ∑. n ∑. (mi xi ⊗ xT i ). ∑n n ∑ m i xi ∑i=1 = 0 =⇒ mi xi = 0 n i=1 mi i=1. (10). である.よって式 (9) と式 (10) より,. i=1. と表記できる.Oriented Particle における moment matrix. Fk =. n ∑. mi xi − tk. i=1. k. A は極分解でき,. n ∑. mi. i=1. となる.Fk が 0 となる tk は,. n ∑ Ak = (mi xi ⊗ xT i ). ∑n i=1 mi xi tk = ∑ n i=1 mi. i=1. = RS. である.つまり,並進後のフレームの移動量は現在の剛体. となる.一般に任意の正方行列 A は直交行列 R と半正定. の重心である.よって,回転成分のみを考慮する.この場. 値対称行列 S に分解することができる.この両辺に左から. 合の現在位置におけるバネが出すトルク τk の式は,. R−1 をかけると, R−1 Ak =. n ∑. i=1. (mi (R−1 xi ) ⊗ xT i ). n ∑ = (mi xi × xi − mi xi × xi ). i=1. i=1. =S. n ∑ = {(mi xi ) × xi }. となる.Si = mi (R−1 xi ) ⊗ xT i とおく.このとき,. . i S11. i Si = S21 i S31. i S12. i S13. . . S11. i S22. i ,S = S23 S21. i S32. i S33. S=. S31 n ∑. S12. S13. . S22. S23 . S32. S33. n ∑. τk = 0. 座標系から見ると初期位置のフレームが回転し現在の位置. . S31 − S13 = 0 S12 − S21 となる.さらに,. となる.このとき R−1 xi におけるトルクは式 (7) より,. 在の位置が R−1 だけ回転したもの,もしくはグローバル. Si. とする.このとき,S に対する外積は S の対称性から,. S23 − S32. (11). i=1. と表すことができる.これはフレーム座標系から見ると現. i=1. . n ∑ τk = {mi (xi − xi ) × xi }. Rxi に移動すると見なせる. である.以上より,トルク τk と合力 Fk がともに 0 と. (5). なる位置,つまり提案モデルにおけるつりあいの位置は,. xi = Ri xi + tk. (12). となる.ここで Oriented Particle における目標位置である. Si におけるテンソル積表現を外積表. i=1. 式 (3) も提案モデルに合わせて重心座標系に書き換えると,. 現にすると, n ∑ {mi (R−1 xi ) × xi } i=1. と表すことができる.式 (5) と式 (6) より,. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. gi = Rxi + ck (6). (13). となる.よって,式 (12) と式 (13) より,提案モデルが. Oriented Particle の目標位置をモデル化したということを 示すことができた.. 3.
(4) Vol.2015-CG-159 No.12 2015/7/1. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 4.2 向き情報がある場合. τk = 0. (17). 次に Oriented Particle の場合を考える.[3] の式 (6) よ となる.以上より,提案モデルが Oriented Particle の目標. り,各グループ k についての moment matrix は. Ak =. n ∑ T (Ai + mi xi xT i − mi ci ci ). 位置をモデル化したということを示すことができた.. (14). i=1. と表せる.また,グローバル座標系から重心座標系に取り. Oriented Particle における粒子の状態 (位置,姿勢,速度,. n ∑ Ak = (Ai + mi xi ⊗ xT i ). 角速度) の時間発展の計算手法である Position Based Dy-. i=1. namics が,提案モデルで説明できるということは確認で. = Rk Sk. きていない.Position Based Dynamics においてもこの提. と表すことができる.ここで,提案モデルにおいて,バネ が剛体に与えるトルクを表すテンソル積は,. いる.. と表せる.この式を整理すると,. ∫. ∫. 参考文献. ρi (RAi r i ) ⊗ ri T dVri + Vr i. ρi pi ⊗ pi T dVri Vr i. [1]. (15). ∫. ρi pi ⊗ pi T dVri は Oriented Particle におい. となる. て,. の後,具体的にヤング率とポアソン比が知られている材. Oriented Particle とのパラメータ同定を行うことを考えて. ρi (RAi r i + pi ) ⊗ (r i + pi )T dVri Vr i. n ∑. 案モデルで説明できるということを今後の目標におく.そ 料で有限要素法を行い, そこから求めたばね係数によって. ∫. Ai =. 今回提案したモデルによって,提案モデルのつりあい の位置と目標位置が一致することは確認できた.しかし,. 直したときの moment matrixAk は,. Ai =. 5. 今後の課題. Vr i. [2]. mi xi ⊗ xi T と表すことができるので,式 (15) と [3]. i=1. Oriented Particle における Ai は一致することが示された. さらに,提案モデルにおける合力 Fk の式は,. ∫. Matthias M¨ uller, Bruno Heidelberger, Matthias Teschner , and Markus Gross, Meshless deformations based on shape matching. ACE SIGGRAPH 2005 Papers 471-478 (2005). Matthias M¨ uller, Bruno Heidelberger,Marcus Hennix , and John Ratcliff , Position based dynamics. J. Vis. Comun. Image Represent , Vol. 18 , No,2 , pp.109-118 (2007) Matthias M¨ uller, Nuttapong Chentanez , Solid Simulation with Oriented Particles . ACM Trans. Graph. 30, 92:1-92:10 (2011). [ ] ρi (RA r i + pi ) − {Rk (r i + pi ) + tk } dVri. Fk = Vr i. となる.ここで,Oriented Particle の初期位置と現在位置 の決め方と積分の性質より,. ∫. mi =. ρi dVri Vr. i. xi = r i + pi xi = RA r i + pi と表すことができる.式 (8) に帰着することができ,以下. 4.1 章と同様に並進後のフレームの移動量は現在の剛体の 重心である.よって,回転成分のみを考慮する.この場合 の提案モデルにおけるトルク τk の式は,. ∫. [ρi {(RA r i + pi ) − (r i + pi )} × (r i + pi )]dVri. τk =. ∫. Vr i. ρi (RA r i + pi ) × (r i + pi )dVri. =. (16). Vr i. となる.ここで,Oriented Particle の初期位置と現在位置 の決め方と積分の性質より,式 (11) に帰着することがで き,以下 4.1 章と同様にすると. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 4.
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