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智山學報 第51 - 005原 隆政「鳳潭と實詮『密乘菩提心戒義』の一考察」

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全文

(1)

鳳潭と實詮 『密 乘菩提 心戒 義』の一考 察 (原 )

  霊 雲

一 派 、 所 謂

林 山 学

に よ る 鳳

( = ハ 五 七 − 一 七 三 六 ) へ の 反 駁 が あ り 、 こ れ に 就 い て は 先 ず は

が ( 1 )

い 、

い て 弟 子 の 實 詮 ( = ハ 六 一 ニ ー 一 七 四 〇 ) が 行 う

と な っ た 。 こ こ で は 鳳 潭 と 宝 林 山

と の 論 争 を 俯 瞰 し て い く 中 、 實 詮 著 『

乘 菩 提 心 戒

』 ( 以 下 『 戒 義 』 ) と 鳳 潭 と が ど の よ

な や り 取 り が 有 っ た か を 考 察 す る 。

潭 側 の テ ク ス ト に は 『 偏 界

爐 雪 』 を 用 い る 。  

潭 な ら び に

詮 の 資

的 な 流 れ は 以 下 の 通 り で あ る が 、 年 代 の

定 に 関 し て は 諸 研

と 鳳 潭 の

弟 子

( 『 華 厳 春 秋 并 傳 』 ) と の 調 整 な ら び に 立 証 が 伴

作 業 が あ り 、 こ こ で は 暫

な 年 代 を 示 す も の で あ る 。       一 六 九 九 ( 元 禄 十 二 ) 『

』 五 巻 ・ 鳳 潭       一 七 〇 七 ( 宝 永 四 ) 『 匡

』 十

・ 鳳 潭       一 七 = 二 ( 正 徳 三 ) 『 圓

鳳 髄 』 二 巻 ・ 鳳

( 覚 洲 鳩 に よ れ ば 正 徳 四 年 ) 一

31

(2)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報 第五十一輯

 

a   七 一 九 ( 享 保 四 ) 『

乘 菩 提 心 戒 義 』 一

 

b

  一 七 二 〇 ( 享 保 五 ) 『

界 紅 爐 雪 』 一 巻 ・

 

c . 一 七 二 〇 ( 享 保 五 ) 『 逖 言 覚 心 續 生 ・

界 紅

一 唾 篇 』 二

 

d

  一 七 三 〇 ( 享 保 + 五 ) 『 紅 爐 雪 反 唾 剳 』 二 巻 ・ 鳳 潭

 

e

 

一 七 三 一 ( 享 保 + 六 ) 『 反 唾 汚 己

笑 編 』 二 巻 ・ 實 詮 そ し て

b

で 、

 

 

こ の 歳

己 亥 の 冬 ( 享 保 四 年 −ー 一 七 一 九 ) 已 に 一 紀 に 垂 と し て 遂 に 残 黨

て 又 『 密 乗 菩 提 心

義 』 を 述

 

 

者 あ り 。 の

述 と 、 一 七 二 〇 ( 享 保 五 ) に 『 紅 爐 』 へ の 反 駁 書 が

詮 に よ っ て 書 か れ て い る こ と と を

せ る と 『

爐 』 の 発 刊

代 は 一 七 二 〇 ( 享 保 五 ) 年 で あ る こ と が 自 然 で あ ろ う 。 『

傳 』 ( 三 + 丁 左 ) で は 、

 

 

 

 

 

     

界 紅 爐 雪 及 観 音 纂 玄 記 と あ る の で 、

保 四

し 翌 年 五 年 の 出 版 と い

時 間 の 流 れ で あ る こ と が

く と も 解 る 。

 

 

 

      一

 

か ら

へ ) 〈 発 端 〉 【 a 一 七 一 九 ( 享 保 四 ) 『

乘 菩

心 戒 義 』 一

・ 實 詮 】 ( 以 下 a ) と く 戒 義 V と の 二 つ に 分 け て 釋 す こ と で 論 ぜ ら れ て い る 。 の

に 即 し て 俯 瞰 す る と 、 こ の

は 〈

提 心 〉 一

32

一 N工工一Electronlc  Llbrary  

(3)

鳳 潭 と實詮 『密 乘菩提 心戒 義』の一察 (原)

 

心 に つ い て ( 一 丁 右 〉    

無 畏 三

の 云 わ く 、 猶

の 如 く 是 れ 衆 行 の 導 首 な り 。 猶

の 如 く 、 こ れ 萬 徳 の

な り 、 と 。

し 幢

                      〔 2 )     ( 3 〕                                                       ( 4 )     に 依 ら ず ん ば 、 搏 戦 啓 殿 、

ぞ 節 に 中 る こ と

ん 。

し 、

を 須 い ず ん ば 、

耘 ( こ う う ん ) 、 稼

、 豈 に

    む る こ と

る や 。

 

に つ い て ( + 二 丁 右 V    

を 明 か す と は 略 し て 五 門 を 分 け る と

の 五 つ に 分 類 す る 。   一 、 叙 意 〔 十 二 丁 右 )   二 、 釋 名 〔 + 二 丁 左 )   三 、

相 ( + 四 丁 右 )   四 、 出 體 ( 二 十 九 丁 右 )                               ( 5 )   五 、 秘 密 義 ( 三 十 二 丁 右 ) ※ 十 の 問

有 り   そ の 中 で 〈 戒

〉 の 「 五 、 因 に 広

を 明 か す

」 ( 三 十 二 丁 右 ) 以 降 に 十 の 自 問

が あ り 、 こ の 第 六 「 三 乗 と 祕 密

」 ( 四 十 丁 右 ) ・

七 「

蔵 等 の 立

と 大 師 の

十 七 丁 左 ) の 自 問

宗 に つ い て 述 べ ら れ て い る 。

去 の 文 脈 な ら び に 当 の 文

か ら 、

詮 は 鳳 潭 の 主

を 既 に 心

て い た と

て よ い 。    

の 利

を 弄 ん で 其 の

を 傷 め る な り 。 大 師 の

き は 其 の

義 を

の 宗 祖 に 譲 り 、 こ れ を 毀 謗 ・ 罵 辱 の 者 に    

る に 、

那 ん ぞ 遠 き や 。 ( 四 + 九 丁 右 )    

が 大 師 の 立 教 を 議 し て 云 わ く 、 三

だ 冖 乗 秘

相 待 し て

の 勝 劣 を 論 ず 。 ( 四

二 丁 右 ) 一

33

(4)

NII-Electronic Library Service 智山学 報第五十一輯 〈

開 〉 【

b

一 七 二 〇 ( 享 保 五 ) 『 ヘ ン 界 紅 爐 雪 』 一 巻 ・ 鳳 潭 】 a の 翌 年 、

ぐ に

b

が 著 わ さ れ 、 そ の 中 に

て 議 一 ・ 十 五 ・ 十 六 ・ 七 十 ・ 七 十 一 が

わ れ る 。 ・

一 「 三

地 」 に つ い て 鳳 潭 は 、 被

者 で あ る 實 詮 の 論 旨 を ま ず 以 下 の よ う に

示 す る 。 a の 二 丁 左 の 文 を 引 く 。                                             ( 6 )    

語 に 三 摩 地 。 此 れ 翻 じ て 等 念 と 日 う 。 (

b

二 丁 右 ) 浄 厳 の 指 摘 す る 『 十

心 論 』 の 五 定 ( 『 定 本 弘 法 大 師 全 集 』 第 二 巻 百 十 七 ペ ー ジ ) [

] 禅 那 三 昧

地 三 摩 皿 多 三 摩

底 ・ 三

鉢 帝 さ ら に 『 秘 蔵

』 で は

] 三 眛

  [ 漢 ]  

・ 旧 に は 思 惟 修 & 功

林 ・ 新 に は 静

等 持   等 至  

引   均 等 ( 「 定 本 弘 法 大 師 全 集 』 第 五 巻 百 三 十 九 ペ ー ジ )   [ 漢 ] 等 持 ・ 七

二 の 六 議 で

初 の 実 詮 批 判 で は 次 の よ

係 が 存 在 す る 。 一

34

一 N工工一Electronlc  Llbrary  

(5)

鳳 潭と實詮 『密乘 菩提心 戒義 』の一考察 (原 ) 三

 

 

 

 

 

 

 

 

至 三

・ 三

 

 

引 と

り 、

に と っ て 「 三 摩 地 」 に

す る 漢 語 訳 が 「

至 」 で あ る こ と が 明

と な っ て い る 。 以 上 を 踏 ま え る こ と に よ り 、 「 議 し て 云 く 」 以 下 で

潭 は 批

を 行

。    

し て 曰

。 学 、 名 相 に だ も 粗 と 云

が 如 き 者 、 餘 は

之 に 働 。

人 、

て 『 義 訣 』 を 疑 て

造 の

と 為 す 。    

成 の 證 な ら ず 。 〈 一 〉 然 る に

至 と 翻

。 又

に 此 の 翻 名 有 る こ と を

ら か に せ

。 衆

〈 二 〉     に 三

。 正 し く 三 摩 地 と 云 う 。 此 に

し て

持 と 云 う

と は 、 正 な り 。 正 し く 心 を

す な り 。 持 と は 謂 く 諸 の    

を 持 す な り 。 或 い は 正

〈 三 〉 と 云 う 。 ( 二 丁 右 〜 左 ) 〈

〉     〈 一 〉

成 の 證 冖 『 訣 』 云 く 「 三 摩 地 と は

な り 。 正 翻 し て 等

と 為 す 。 舊 に

至 と 云

」 。     〈 二 V

冖 華 厳 の 苑 が 音 、 同 な り 。     〈 三 〉 正 定 冖 淨

の 『 義

』 に 云 く 「 三

と は 此 に 正 定 と 名 つ く 。 邪 亂 を

れ る 四 百 九 十 八 ぺ ー ジ を 正 と 為

。        

と は 當 體 に 名 を

、 心 一 縁 に

し て

れ る が 故 に 正 の

を 納 む 」 。 『

曇 』 に 「 四

滅 尽        

想 を 通 じ て 正

と 名 つ く 。

無 願 を 三

提 と

つ く 」 。 『 成 実 』 に は 「 四

量 心 を

づ け て 三 眛 と

        す 。 ま た 更 に 分 別 せ ば 空

願 を 名 づ け て 三 眛 と

す 。 理 と 相

る こ と を

る を 正

と 名 つ く る が

        に 。

無 相 を

づ け て 正 受 と

。 是 の

無 心 を 身 に 法 を 納 め る が 故 に 」 。 『 慈 恩 』 及 び 『

』 ( 『 瑜 伽         論 記 』 遁 倫 集 撰 ・ 大 正 四 十 二 巻 ) に コ ニ 蔵 の 説 」 と 云 い 、 了

に 同 叙 す 。 ( 二 丁 左 ) 三 摩 地 の

「 等 至 」 は

い 。 三

は 正 し く は 三 摩 地 で あ

持 」 が 正 し い 訳 語 で

る 。 『

疏 』 で も 「

」 一

35

(6)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報第五十一輯 と

っ て い る 。 『

』 で も 等 ・

の 解 釈 を 行 っ て い る 。 随 っ て 新 し い 訳 語 と し て は 「

」 が

当 で あ り 、 「 非 可

念 也 」 と い う こ と に な る 。 つ ま り 「

念 」 は

使

う べ き 訳 語 で は な い 。 ま た 『 大 疏 』 ・ 『 義 釋 』 は 、 こ の 「

持 」 を 戒 の 意 味 で あ る 、 と し て い る 。 更 に こ う い っ た

も あ る の で 単 純 な

語 を あ て て は な ら な い と

潭 は 言

詮 は 、 単

に 「 平

」 と し て い る だ け で あ っ て 、 こ れ だ と 「 不 可 違 越 即 戒 之 義 」 を 意 味 す る こ と が な い 誤 り に

っ て し ま っ て い る 。   弘 法 大 師

の 「 三 摩 地

11

至 」 も

き な 誤 り で あ る と 言 う 『 倶 舎 』 『 瑜

』 に

本 等 至 を 明 か し 、 そ れ は = 切 の 有 心

心 の 諸 定

の 中 の 所 有 の 定 體 」 に 類 別 さ れ る 。 こ れ は

に 入 る 時 の 「 三

鉢 底 」 「 三

」 で あ り 、 『

釋 』 に も か か る 梵 語 が 示 さ れ 「 三 昧 入 證 の 時 即 、 定 中 よ り

」 と い う

を 有 す る 。 内

を 同 ず る た め 「

至 三

」 と も 言 う 。 ま と め る と 本 来 の 意

で は か か る よ う な 関 係 と な る 。  

11

三 摩 鉢 底 〉 鳳 潭  

至 + 三 摩 地 ∴ 二

〉 弘

大 師  

念 + 三 摩 地 ・ 三 昧

V

ま た 更 に 「 等 引 」 に つ い て は 、 「

」 を 別

「 均 等 」 と 言

が 、 こ れ は 曾 て 根 拠 が な か っ た 。 三

地 は 「

」 に 通 ず る 。 し か し 三 摩

を 「 均

」 と 言 う こ と は で き な い 。 な ぜ な ら 「 等 至 」 の 定 は 無 色 地 ・ 無 心

に 通 じ る か ら で あ る 。 一

36

N工工一Electronlc  Llbrary  Servlce

  さ ら に 浄 厳 の 『 顛 註 』 に よ る と 、 天

は 「 調 直

」 で 、 玄

等 の 「 正

」 と い

の は

り で

る 。

と し て

使

っ て い な い 。 ま た 、 玄 奘 の 「 正

」 は 旧 称 で あ る か ら 、 浄 厳 の 註 は 間 違 っ て い る 。 本 来 天

は 訳

(7)

鳳潭 と實詮 『密乘菩提心 戒義亅の 一察 (原) ・ 三

1

引 に つ い て   三

に よ っ て 「 等 引 」 が 説 明 で き る 。 そ の 三 義 と は   一 , 等 は 能 引

 

 

く る こ と 平 等

 

 

 

三 . 平

の 方 便

 

に も 引 発 さ れ る 。   非 三

者 が 初 め て 心 蓮 華 の 内 に 阿 字 を み る 。 〉 ブ リ ダ ヤ 心   三 摩 皿

心 一

。 即 一 心 之

。   迦 葉 の 「 邪 人

」 を ふ ま え 、 「 過 去 と 現

」 の 「 悪 と

」 の

を 論 じ る 中 、 鳳

は ど

し て 法 華 ・

は 邪 見 な の か と

義 を 呈 し 、 「 圓

、 開 を 俟 た ず 」 と し て い る 。 無

は 、 「 凡

二 乗 の 慧 は

っ て い て 、 実

実 体 を 知 る こ と が で き な い 」 と 言 っ て い る 。 迦 葉 の 言

を 見 る に そ れ は 上 慢 ・ 横 来 で あ る か ら 、

め か ら 開

で き な か っ た の で 、 か か る 横 来 の

で あ る 。 そ こ へ き て 私 ・ 圓 乗 の 人 は 五 時 八 教 の

初 と 最 後 の

厳 ・ 法

を 聞 い て い る か ら 、 ど う し て 私 の 智 慧 は

の よ

だ と

う の だ ろ う か と 鳳 潭 は

す 。 ・ 議 十 五 「 點 慧 」 に つ い て   「 黠 慧 」 ( げ ち え ・ か つ え ) と は 、 世 俗 の

恵 で あ り さ か し い と も

す る 言 葉 で あ る 。 こ こ で は 真 言 に

し て 顕 言 と い う 言

詮 か ら 流 用 し て い る が 、

中 の

言 と い

区 分 の

方 に は 一

の 黠 慧 で は な い か と 疑 義 を 呈 し て い る と こ ろ で あ る 。    

よ り 称

は 且 く 唱 を 易 に よ ら ば 、 以 て

便

と 為 る の み 。 況 ん や 乃 ち 三 經

に 顕

を 作 っ て 用 い て

の 經 な     れ ば 決 し て 是 れ 顕 教 な

。 苟 も 爾 が

き な ら ば 、

音 、 同 じ と 雖 も

趣 別 異 な れ ば 、

ん ぞ 點 慧 、 醍 醐 を    

せ ん や 。 ( 三 十 丁 右 )   佛 の 称

は 、 称 え る た め の

便

を は か る の で あ る 。 し か し て 、

は 似 た よ

な 言

を 唱 え た り し 、 そ の 意 味 は

37

(8)

NII-Electronic Library Service 智 山学報 第五 十一輯 顕 教 と

る と 主

す る の は

醐 を 盗 む よ

な も の で あ る と 言

。 韋 提 希 と い う 、 の 女 性 が 、 無 量 寿 佛 を 観 て

し た 。 こ れ こ そ が 點 慧 で あ る と す る 。 「 恨 み を 孕 ん だ

供 」 を 宿 す 予 定 ・ 議 卜 六 「 称

念 仏 」 に つ い て

詮 が 浄 土 宗 な ど を 批 判 し て い る こ と に

を 呈 し 、 そ れ は

詮 の 称 名 に 理 解 が 足 り な い と 批 判 し て い る 。 こ れ は 義 十 五 黠 慧 に お け る 梵 語 ・

言 の 関 係 か ら

く 文 脈 と な っ て お り 、 特 に 華

宗 に 対 す る

で は な く と も 仏 教 一 般 に お い て 間 違 っ た 見 解 を 示 す 者 に

し て 、 批 判 を す る

姿

勢 の 一 端 を 見 る も の で あ る 。                                                   ( 7V    

し て 云 く 。 戯 れ に 怪 に

え た り 。 『 戒

』 は 流

狐 陋 に し て 未 だ

て 念 仏 の の 法 門 は 是 れ

運 愚 劣 の 要 術                                                                                               ( 9 )                                                                                 ( 8 ∀    

る と を 暁 了 せ ず 。 其 の 、 己 に 異 る の 精 奥 を 嫉 ん で 、 妄 り に

軌 の

を 僻 取 し て 、

尺 も 霄 壌 た り 。 斯 の 、 轅     を 北 に し て 、 越 に 適 ( ゆ ) く 儔 な り 。 詛 致 を

じ て 大 方 に

遥 す る こ と 得 ん や 。 今

を 愍 ず る が 為 、    

に 文 意 を

げ 、 邪 辨 を 排 斥 し て 、 永 く 、 競 わ ざ ら 俾 め 、 噫

固 よ り

惚 と し て

だ 少

仏 願 の 綱 要     を 諳 ん ぜ ず 。 ( 二 十 丁 左 〜 二 十 一 丁 右 ) 『 戒 義 』 は 「 念 仏 の

門 は

運 愚 劣 ( を も 救 う V の

術 で あ る こ と 」 を 理 解 し て い な い と 言

。 つ ま り 真 言 宗 ( 或 い は 浄 厳 一 門 ) は 「 称 名

11

善 根 」 と み な し て し ま っ て い る 。 正 し く は 、 「

名 は 是 れ 、

根 ・

な り 」 で あ る 。 よ っ て 称

を 妨

す る

詮 は 、 釈 迦 ・ 阿 弥 陀 に 背 く こ と を し て い る に

し い 、 と な る の で あ る 。  

言 教 に 明 か せ ば 、 肉 身 を 死 な す

に 無 漏 の 果 を

よ う と し 、 衆 生

益 を し 、 身 成

し よ う と し て い る か 、 未 だ

根 に つ い て の

が 解 っ て い な い の で あ る 。 ど

し て 、 密 教 に 入 っ て 釈 尊 の

を 尋 ね て

っ て 、

が わ ず か な 大 き さ の 場 所 に い る こ と に

づ か な い の だ ろ

か と

潭 は

す の で あ る 。 一

38

一 N工工一Electronlc  Llbrary  

(9)

鳳 潭と實詮 『密 乘 菩提心戒 義』の一考察 原) ・

七 十 「

乗 終 教 」 に つ い て 真 言

と 鳳 潭 と の や り 取 り で 一

い の が 、 教 判 論 中 の 「 大 乗 終

」 で

る 。 こ れ を

潭 が こ こ で 「 阿 私 す る 者 」 と 発 言 す る る 程 重 大 に

え て い る 問 題 で あ る と 見 て よ い 。 よ っ て 、

側 に

を 「 理

」 す る た め の 何 か マ ニ ュ ア ル が

っ た と 思 わ れ る く ら い

返 し の 論

テ ー マ と な っ て い る 。

詮 は 『

』 「 祕

」 十 問 答 中 の

六 の 問 答 の 箇 所 ( a 四 十 九 丁 右 ) で 華 厳 の 教

を ま と め て い る 。 ま た 鳳 潭 は 余 程 の 思 い が 有 っ た 所 為 か 、 こ こ で は 今 ま で と は 違 っ た 『

』 の 引 用 の 仕 方 を

っ て い る 。     近 く 極 愚

り て 『 戒 義 』 の 中 に 於 て 拍

に 救 し て 云 く (

b

五 十 八 丁 右 ) と 引 用 し 始 め 、

に そ の 引 用 の

容 は 先 に

述 べ た

の 教

約 で あ る 。     夫 れ

の 極 唱

の 祕

及 び

如 法 界 不

自 性 随

の 義

を 以 て

順 ・ 智 儼 ・ 法 蔵 等 、 此 の

門 に    

る と 言 わ ば 、 蓋 し

の 正 意 を 彼 の 祖 に 譲 る 。 謂 う べ し 、 温 和 な り と 。 (

b

五 + 八 丁 右 ) 「 善

見 は 正 し い 」 が 、

潭 は 「 そ れ を 用 い た 弘

師 以 降 の 者 の 用 法 が 間 違 っ て い る 」 と

る の で あ る 。     終 圓 は 分 か た ず 、 偏 に 圓 は

ぜ ず る こ と な し 。 混 じ て 一 塊 と

の 咎 誰 に 帰 す と や せ ん (

b

五 十 九 丁 左 ) と あ る 通 り 、 真

は 五 教 判 を 理 解 し て い な い の で は な く 、 理

し よ

と し て い な い 。 よ っ て 鳳 潭 は 「 阿

」 と い

こ と に

す る 。 ・

七 十 一 コ ニ 乗

」 に つ い て 文

と し て は

七 十 に

く も の で あ り 、 同

に 『

』 中 「 祕

」 十 問

中 の 第 六 の 問

所 ( a 四 十 一 丁 左 ) に 当 た る 。 こ こ で は 華

を 三

と す る

の 見 解 を 批 判

る 。 先

は 祕 密 ・ 秘

と い

言 葉 を

言 密 教 に 引 き 寄 せ る 強 引 さ を 指

る 。 一

39

(10)

NII-Electronic Library Service 智 山学報 第五十 一輯    

か に 祕 密 の

を 聞 か ば 、 も っ て 霄 壌 も

尺 に 隣 と な る と 想 え り 。 繋 僻 情 の 太 甚 だ し き 者 、

に 膠 黏 し て 顕 を    

蔕 と す る 。 」 (

b

六 十 一 一

f

右 ) 真 言 が 密

と い

独 自 の 原 理 を 設 け 、 そ こ を 基 準 に マ ッ ピ ン グ を す る に あ た り 、 こ の 顕

が 真 言 の 邪 魔 に な っ て い る と い う 。   ま た 、

華 ・ 涅 槃 は 同 じ で は な い 。 涅

熟 の

に 対 す る も の で あ り 、 内

は 純

が あ る 。 ど う し て 、 こ の 三 乗 に 圓 乗 が 含 ま れ る の か ? と 鳳

は 疑 義 を 呈

る の で あ る 。 ・ 議 七 十 二 「 理

界 」 に つ い て 翻 っ て 、

度 は

・ 實 詮 が

の 術

を 批 判 す る こ と に 対 す る 鳳 潭 の 理 論 の 陳 述 と い

形 に な る 。 こ れ は a の 「 祕

」 十 問 答 中 の 第 七 ( a 四 十 八 丁 右 〜 ) が 対

と な っ て い る 。     其 の

祖 の 釋 の 中 に 問 ( こ ろ お い ) に 祕 密 の

を 明 か

是 れ 正 意 に あ ら

る 。

い に し て こ れ 有 る の み 。     今 、 正 意 を 釋 す る 文 を

げ て 之 を 示 す 。 『 華 厳

帰 』 ( 大 正 蔵

45

・ 獅

b

) に

蔵 の 曰 く 「 十 に

性 融 通 力 の

と は 、     謂 く

し 唯 、

に 約 し て は 互 い に

い 礙 げ 即 入

べ か ら ず 。

し 唯 、 理

に 約 し て は 則 ち 、 唯 一

に し て     即 入 ( 大 正 蔵 で は 「 則 」 が 示 さ れ て い る )

べ か ら ず 。 今 は 則 ち 、 理

通 し て 斯 の

礙 を 具 す 。 謂 く 、 理 に 異     ら ざ る の 事 、 理

を 具

す る 時 、 彼 の 理 に 異 ら ざ る

を し て

の 所 依 の 理 に 随 っ て 皆 、 一 の 中 に

し む     る 。 若 し 一 が 巾 、 理 を

し て 、 盡 さ ず ん ば 、 即 真 理 に 分 限

る の 失 な り 。

し 、 → の 中 、 理 を 攝 し

も 、

   

理 に 随 い て 現 れ ず ん ば 、 即 ち 事 、 理 の 外 に 在 る の 失 あ り 。 今 の 、 既 に 一

の 中 に 全 く 理 を 攝 し

、 豈 に     中 に

て 現 れ ず や 。 」 (

b

六 十 二 丁 左 ) こ の よ う に

詮 は 、

蔵 の 『

帰 』 を

と 理 と に

し て 「 真 理 に 分 限 あ る の

」 と 「 理 の

る の

」 を 提 一

40

一 N工工一Electronlc  Llbrary  

(11)

鳳 潭と實詮 『密乘菩 提心 戒義』の一考察 (原 ) 示 し 、 「 攝

性 に あ ら

や 」 (

b

六 + 二 丁 左 ) と 云

。   ま た 、

性 融 通 と の 勝 劣 に 対 し 、 實 詮 は 不 満 を

ち 勝 劣 の 決

は は と り も な お さ

、 鳳

側 の 矛

で は な い か と 主

し 、 か か る 主 張 を 軸 に 展 開 し よ う す る が 、 鳳 潭 は 「 海 師 誤 っ て 、

教 を 認 め て

厳 の

意 と 以 爲

り 。

を 以 て

る と き 則 ち 、 内 に は

び に 無

の 疏 に 違 い 、 外 に は 華 厳 に 曁 ( お よ ) び 賢 首 の 教 に 乖 く 」 (

b

六 + 三 丁 右 ) と 繰

返 す 。 『 華

』 の

し て そ れ は 經 異 釋 す る

に 十 門 あ る 中 、 そ の 冖 門 の み を 取 り 上 げ て 残 り の 九 門 を

い て 評 し た

詮 の

す る 。 更 に

に よ れ ば

と は 単 に 真 如 と い う 意 味 で は な

、 「 色 心

理 逆 順 教

一 切 の 諸 法 」 で あ り 、 ま た 『

玄 』 『

』 を 引 い て ( 理 〉 と 〈

性 ・

如 〉 を

け る こ と に よ り 、

詮 の 提 示 し た 失 に 対 し 「

既 に 、 一

の 中 に 全 く 理 を 攝 す 。

事 、 豈 中 に 於 て 現 れ ず や 」 と 反

す る 。 こ こ で の 鳳

の 総

は     「

が 、 蛙 見 に

け る を 顧 み る に 、

ん ぞ 但 だ 、 文 に

っ て 大 要 を

( よ く せ ) ざ る こ と の み な ら ん 」 (

b

六 十 六     丁 右 ) と い

こ と に

る 。

 

以 上 、 a よ り

出 さ れ た

b

の 議 題 を 次 ぎ に ま と め て 掲

て お

。  

bI

一 コ ニ

地 」 ( 議 ○ こ  

b

二 「 點 慧 」 ( 議 十 五 )  

bI

三 「 称 名 念 仏 」 ( 議 十 六 ) ( 科 題 は 筆 者 の 意 図 に 因 る ) 一

41

(12)

NII-Electronic Library Service 智山学報第五十一輯  

bI

四 「

終 教 」 ( 議 七 十 )  

bl

五 「 三

華 厳 」

七 十 一 )  

b

六 「 理

」 ( 議 七 十 二 ) 以 上 六 題 が 鳳 潭 に よ っ て

さ れ た

詮 の 問 題

所 で あ る 。 さ ら に

詮 は

の 書 に よ っ て 鳳 潭 に 反 駁 を 加 え る 。 【 c 一 七 二 〇 〔 享 保 五 ) 『 警 覺 心

生 ・ 紅 鑪 一 唾 篇 』 二 巻 ・ 実 詮 】 ( 以 下 c )

は 、

文 二

を 載 せ た

本 と い

構 成 と な っ て い る 。 こ の c の 前 半 部 『

覺 心 續 生 』 で は 鳳 潭 に 対

る 具 体 的 な

は な く 、 俯 瞰 的 な 批 判 を 顕 密

と し て 述 べ て い る 。   ま た 、 批 判 相

を 「 客 」 と し

の 云 く 」 で 相

の 主

を 示 し 、 反 駁 を し て い る 。 そ の 反 駁 は 七 箇 所 と な っ て い る こ 。   ま た 反 論 の

表 的 な 文 句 と し て 「 吾 が 祖 の 教 を 議 す る は 是 の

範 を 知 ら ざ る

以 な り 。 」 ( c 八 丁 左 ) と い う く だ り が あ る 。 そ し て 顕 密

る 。 又 「 顕 教 所 説 の 一 生

は 悉 く 祕 密 と 云

。 」 ( c 十 丁 左 ) の

に 一 生 成 仏 の 原 因 は 密

に あ る テ ー ゼ を 言

の で

る 。 ま た 、

b

と の 対 応 関 係 を 明

に す る た め に

題 を

た に 明 示 す る 。   CI 一 覺 覚 ( C 一 丁 右 ) 一 丁   CI 二 顕 密 の 差 異 ( c 一 丁 右 〜 八 丁 右 ) 七 丁   c   三 顕 教 一 生 成 仏 の

( c 入 丁 右 〜 十 丁 左 ) 二 丁   cI 四 仏 身 ( + 丁 右 〜 + 四 丁 左 ) 四 丁   cl 五 初 地 ( 十 四 丁 右 〜 十 五 丁 左 ) 二 丁   cI 六 喃 字 の

言 ( 十 五 丁 右 〜 十 六 丁 右 ) 一 丁 一

42

一 N工工一Electronlc  Llbrary  

(13)

鳳 潭と實詮 『密乘 菩提 心戒義』の 一 原)   ci 七 嘯 字 観 ( 十 六 丁 右 ) 一 丁 こ れ は 明 ら か に

b

の 議 題 と は

応 し な い 。 こ こ で は 『

義 』 を 精 読 し な い

た る

が 訪 れ て 問 い を 「

の 云 く 」 と し て 発 し 、 こ れ に 「 覺

」 し た 主 人 た る

詮 が 「 対 し て 云 く 」 の 以 下 答 え る 結

と な っ て い る 。 こ の 書 の 性 格 は 、

言 密 教 を 学 ば ん と す る

す る 教 科

的 な

格 を

し 、 付 録 と し て 『

鑪 一 唾 篇 』 が

る と す る 形 を と っ て い る 。 本

の 扉 の

が 次 の よ

に な っ て い る 。     : ・ ( 前 略 ) 客 有 り て 之 の

相 を 問 う 。 之 を

す る に 因 み 題 し て 心 績 生 と 日 う 。

す る は 、

紅 鑪 雪 に 出 づ 。    

ち 之 を 辨

る の 命 、 一 唾 篇 と 日

。 彫

し 以 て 巻 尾 に 付 す と 云

。 と あ り 、 飽 く ま で も 付 録 で あ る よ

な 感 を 与 え な が ら 、 c の 本 音

し き は 『

鑪 一 唾

』 に あ る こ と は

数 に 当 た る 丁 数 で 解 る 。 『

心 續 生

』 が

六 丁 で あ る の に

し て 『 紅 鑪 一 唾 篇 』 は 三 十 二 丁 と い う 倍 に あ た る 紙

を さ い て い る こ と か ら も 、 明 ら か で あ ろ

。   次 ぎ に

題 で あ る 『

鑪 一 唾 篇 』 に 移 る 。 c の

半 部 『 紅 鑪 一 唾 篇 』 の 題

は 、 經

訶 止

』 五 ( 大 正 蔵

46

60a

) の 中 で 「 菩

の 一

火 即 滅 、 世

即 成 」 に

る 。 よ っ て 「 爐 」 は 「 ふ い ご 」 も 意 味

る 「 鑢 」 に

詮 が

意 に よ っ て

更 し た も の と 推 測 さ れ る 。 『 紅 爐 』 の 名 前 の 由 来 は 「 将 に 一

火 を し て

に 遍 じ て 金 剛 峰 の 雪 を 盪 い な が し む る べ き の 傲

を 抑 挫 く 為 な り 」 と あ り 、 『 紅 爐 』 に 於 て は 説 明 の 無 い 文 な ら び に 文 意 で

る 。 又 、 鳳

は 「 議 し て 云 く 」 と す る の に 対 し 、

詮 は 「 唾 し て 云 く 」 と し て い る 。 「 唾 」 は 七 個 所 あ り 、 そ れ ぞ れ 「 議 」 の

b

に 対 応 す る 。 た だ し 、

b

二 「 黠 慧 」 は 二 つ に 分 か れ 、 cI 二 と cI 三 の よ

に な っ た 。   cI 一 「 三

地 」 ( 議 ○ こ 一

43

(14)

NII-Electronic Library Service 智 山学報 第五 十一輯 c

二 cl 三 CI 四 cI 五 cl 六 cI 七 「 開

」 (

十 五 ) 「

」 (

十 五 ) 「 称

念 仏 」 ( 議 十 六 ) 「 大

教 」 ( 議 七 十 ) 「 三

厳 」 ( 議 七 十 こ 「 理

」 (

七 十 二 )

N工工一Electronlc  Llbrary  Servlce

・ 唾 一 ( 議 ○ . ) 「 昔 人 嘗 て 「

訣 』 を 疑 い 偽 造 の 書 と 為 す

」 先

は 、

詮 は そ の 「 偽 造 の 書 と 為 し た 」 と さ れ る

章 を 示 せ と

る 。

°・

四 醤 冖 鼠 に つ い て で あ る 。 の p。 ヨ 巴 三 と は 語 源 が 異 な る こ と を 既 に 『 紅 爐 』 の 議 〇 一 で 鳳 潭 は 言 っ て い る 。  

11

鉢 底  

至 + 三

地 二 二 昧 こ れ ら の 訳 語 於 て 、

詮 は 漢 籍 の み の

・ 意 味 を 用 例 に し て 反

す る が 、

語 か ら の

拠 付 け を 示 し て い な い 。     三 三 摩 地 に 合 し て 四 十 八 の 四

有 り 。

、 井 蛙 の

に し て 、 百 九 十 二 の

有 る を 知 ら

訳 に 此 の 翻 名 有 る     こ と 無 し と 云 い 、 大 師

錯 な り と は 、 嗟 乎 、 『 紅 鑪 』

の 界 に 遍 じ て

の 雪 を 消 す や ( c 四 丁 右 ) つ づ け て     又 、 鉢 底 と 云 い 、 咀

と 云 う

も 方 語 の

切 に し て

、 或 い は 相 い 通

に 。 『 大 疏 』 に 三

を 釈 し て     云 く 《

心 無 二 な り 。 此 の 無 二 も 亦 、

辺 差 別 の 見 有 る こ と 無 き を 除 く 。

の 心 縁 を 除 き 、 万

な る 、

    の 時 を 等 至 の 相 と 名 つ く 》 と 。

よ 、 『

鑪 』 忽 に 死 灰 と 作 す こ と を 。 一

44

(15)

鳳潭 と實 詮 『密 乘 菩提心戒義』の 一考 察 (原) 以 上 の 通 り 、

詮 は

す る も の の 、

源 か ら た ど る 鳳 潭 の 批 判 に 答 え た 形 を と っ て い な い 。 ・ 唾 二 ( 議 ○ こ 「 開

」 に つ い て  

昔 は 不

は 了 な る こ と は 、 所 開 が 不 正 の 故 だ か ら で

る 。 と こ ろ が

が 不 了 で な い と す れ ば 、 こ の

と い

の は

を な さ な い 。 潅

を 以 て し て も 開

の 意 味 が 不 明 で あ る 滯

の 不 了 を 開 く と 了 に な る の は

る 。 不 開 と は 過

の 不 了 を そ の ま ま に し て い る こ と で あ り 、 迦 葉 の 邪 見 で も

る 。 よ っ て 「 圓 乗 、 鵑 を 俟 た ず 」 と あ る か ら 、 そ れ は

然 で

ろ う 。 つ ま 吟 、 高

か ら 、 開 會 を

も の で あ り 、 顕

の 中 で も 圓

は 高 い 地 位 に あ る か ら 、 そ こ で 開

は あ り え な い 。 と こ ろ が 、

は 大 日 が 菩

を 證 成 し た こ と に よ っ て 無 量 の 乗 を 開 い た 。 無 量 の 乗 に は 一 乗 ・ 圓

も 含 ま れ て い る 。 皆 の 乗 は 詰 ま る 所 密 教 に

す 。 吻 に 、 大 日 は

を 閣 い た の で は な い 。

ら は 一 生

の 根 拠 は 密 教 に あ る こ と を 知 ら な い 。 よ っ て 「 圓 乗 、 開 を 挨 た ず 」 は 顕 な る

華 で

り 、 秘 密 の

華 を し ら な い の で あ る 。 不 空 譯 の 『 法

儀 軌 』 で は 内 の 四 供 の 位 に 、 四

聞 を

じ て い る 。 こ れ は 「 内 秘 の 菩 薩

現 の 是

」 と な っ て い る 。 二 乗 と は

小 の

で あ る 。   「

」 は 天

道 で あ っ て 、

の 意

と は 異 る 。 大

で は 「

・ 不 患

の 中 の 申 道 甚 深

を 逮 晃 す 」 ( 大 正

39

・ 蹴 a ) と あ り 、 こ の

の 「 中

」 は 等 覚 十 地 も 伺 い 知 る こ と の で き な い ほ ど

深 い 縁 起 を 表 現 す る た め 、 「 不 思

の 中

」 と い

用 法 に な っ て い る 。 つ ま り 「 心 明 道 」 で あ る 。 よ っ て 、 常 途 の 二 乗 な の で あ る 。   「

」 と は 、 あ る

に 於 て 、 既 に 真 理 が あ り 、 こ れ を

っ た と 全

現 し な

て も

、 そ の

の 人 々 に は 理

ら れ て い る こ と 。

も 佛 に 「 蟻 り て い る が

に 問

」 と し て い る 。 「

潭 よ 、 『 浬

』 を 読 ん で も 『 涅

』 を 知 ら な い 。

力 を 以 て 過 去 の

く の 出 来

る こ と に ど

し て 難 が

る の か ? 」 迦

は 仏 に 対 し て 謙 遜 し て 三 口 っ て い る 。 「 我 が 所

の 智 慧 、 微

な る こ と 猶 、

罔 如 し 」 と 。 「

( 鳳 潭 ) は 迦 葉 が

ず 、 親 し く 、

・ 一

45

(16)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報 第五 十一輯 華 厳 を 聞 か

る の

、 自 ら 我 が 智

蚊 罔 の

し と

と 以 為 く 、 汝 は 迦

謙 遜 の 言 を 以 て 實 に 蚊 罔 の 如 し と 謂 え

」 と し 、 「 智 慧 蚊 罔 」 を ひ ね り 、 こ の 言 葉 は 迦 葉 の 言 葉 を 借 り て き た の か 、 そ れ と も 実 際 の 自 分 ( 鳳 潭 ) の こ と を

し た も の か と 切 り 返 す 。 「 大 癡 、 大 慢 、

智 、 無 覺 」 と

詮 は 言 う 。 以 下 鳳

へ の 悪 口 を 連 ね 、 さ ら に 過

の 出                                                 ( 10V

事 に

れ る 。 「 曾 て 、 吾 が 祖 『 寳 鑰 』 の

を 辨 じ て

此 言 し て 、

を 知 ら ず 。 」 ( c 九 丁 左 ) こ れ に 浄

の 弟 子 た   ( 11 )     ( 12 )                                                                   ( 13 ) る 慧 光 ・ 慧 曦 に よ っ て 鳳

は 沈 黙 し た と し て い る 。 以 下 、 鳳 潭 を

る 。

N工工一Electronlc  Llbrary  Servlce

・ 唾 二 ( 議 十 五 ) 點

に つ い て     『

鑪 』 の 云 く 。 古 よ り

号 は 、 且 く 、

を 易 く す る に よ り 以 て 便 と 為

の み 。 『

経 』 の 中 の 《 應 當 に

を     繋 い で 、

量 寿 佛 を

る べ し 。

希 等 、

旦 里 寿 佛 を 見 て 、 豁

す 》 豈 に 點 慧 に あ ら ず と

す や 。 又 、     下 品 生 の

に 《 應 に

量 寿 佛 を 称 え る べ し 。 是 の

く 至 心 に 聲 を し て

や さ ざ ら し む 。 十

を 具 足 し て 、

    阿 弥

仏 と

わ ば

す か 》 。 真 言 行 者 は

し て 南

阿 闕 佛

と 日 う か 。 小 點

癡 を

    か 。 」 (

b

の 主 意 を c 十 丁 左 に 示 す ) 称 え 易 さ を 一

に 考 え る な ら 、 ど う し て 「 南 無

寂 」 と 言 わ ず 「 釈 迦 牟 尼 」 と い う の か 、 と い う

の 疑 問 は 、 「 唱 え る 」 と い

的 な 意 味 と 救 い の

味 を 含 ん で い る は ず の

に 応 え ず 、

面 に 拘

し て い る 。   繋 念 に 仏

に す る こ と で 大 悟 が あ る か ら 、 こ の 便

が あ る と い

鳳 潭 の

え に

し て 「 観 」 と 「 見 」 と は 違 う の で 「 称

の 證 で は な い 」 と 實 詮 は 言 い 、 ま た 、 點

で は な 真 言 の 陀 羅 尼 な ど を 捉 え て 、 「 小 點 大 癡 」 と し 盗 用 の 類 い の

い を 免 れ な い と 言 い た げ で あ る 。 よ っ て 、 こ の

詮 の 指

は 鳳 潭 の 文 脈 と 合 致 し な い 。 一

46

一 ・ 唾 四 〉 議 十 六 〜 称 名

(17)

鳳潭と實詮 『密乘 菩提心戒 義』の一考察 (原 )

 

は 、 時 間 の

少 で は な く て 、

の 放 逸 ・ 不

逸 が 問 題 で あ る の に 「

潭 は 単 に

く の

が 良 い 」 と 証 明 で き る の だ ろ

か と 實 詮 は い ぶ か る が 、

善 を

る た め の 方

の 一 つ と し て

数 の 称

げ て い る 。

の 後

で は 、 往 生 で き な い と さ れ て い る 少 善 の

の が

り 、 ま た 、 縁

き 衆 生 の よ

が 念 仏 を

る こ と で 迎

さ れ 、

生 す る と い う 一

し た 文 脈 を

っ て い る 。

 

は 「 慈 恩 は 専 心 を

し 、 不 專 を

す 。 圓 測 は 地 位 の 差 異 と 解

・ 不

を と に 依 り 、 元 暁 は

提 心 の 有

に 由 り 、 定 善

少 を 判 じ

」 ( c + 三 丁 右 ) な ど の 善

少 の 引 用 を 列 挙 す る 。 ま た 、 迎 接 に は

れ ず

い を 自 ら の

義 に 依 ろ

と す る 。 つ ま り 、

 

 

世 の 下 劣 を し て 穢 土 生 死 の 業 感 を

せ し め 、

為 の 歓 楽 を 欣

せ し む る

乗 に し て

荘 厳 加

 

 

の 一

な り ( c + ハ 丁 左 ) と し て 最 初 の 「

名 往 生 は

な る も の 」 と い

主 張 に

す る 鳳

の 批 判 を か わ し て お ら

、 下

の 者 の

済 に 話 を

じ て し ま っ て い る 。 ま た

の 、

 

 

只 此 の 生 に

て 肉 身 を

ぜ ず し て 、

漏 の 果 を

、 大 仏

を 成 し む る が

に 。 一 切

情 を

し て

を 成 仏 す

 

 

る こ と を 獲 ん が 為 に 、

言 を 説

り て

尚 未 だ

根 の

す ら

す こ と 能 わ

。 (

b

二 十 三 丁 右 ) に

し て の 反 論 は 見 当 た ら

。 む し ろ

詮 は こ

言 い

つ 。

 

 

爐 子 、

よ り 已 後 、 聖 教 を

む こ と を 止 め 。

粒 形 の 念 誦 を 拍 ち 、 西 方 の

尾 に 附 い て

れ ば

ど 好 ま し か

 

 

ら ん 。 ( c 十 七 丁 右 ) ・ 唾 五 ( 議 七 + ) 大 乗

教 に つ い て

宗 は

意 に よ っ て 教

を 立 て て い る た め 、 四 教 ・ 五 教 に 基 づ い た 理 解 は な い 。 す で に 此 の こ と は 鳳 潭 に 言 っ て 一

47

(18)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報第五 十一輯 あ る 。 大 師 が 「

無 自 性 心 」 を 釈 す に あ た

此 の 心 を 證 す る に は 三 種 世 間

を 知

、 十 箇 量

も 亦 我 心 と 悟 る を 言 う の で あ り 、 法 蔵 は 何 の 處 に 融 三 世 間 十 佛 量 等 を 以 て 終 教 と な す の か 。 鳳 潭

融 三 世 間 十 佛 自

に よ っ て 法 界

自 性 心 に よ っ て 融 三 世 間 十

自 融 し て 法 界 縁 起 後 半 は 、 矢 継 ぎ

に 自 問 自

し て 鳳 潭 の 矛

を つ き 、 然 る 後 に な だ め る よ

に 語 調 が 変 わ る 。 ・ 唾 六 ( 議 七 十 一 ) 三 乗 教 華 厳 に つ い て   先

は 、 誰 が 「 名 が 等 し い 」 と い っ た の だ ろ う か 。 ま た ど う し て 優

・ 涅

で つ け る の か 。   法

は 「 開 顕 純 一 無 雑 」 で あ る 。 ま た 、 ど う し て こ れ を 混 同 し て 華

に も

て は め る の か 。 則 ち 、 法

は 同 教 、 華 厳 は 別 教 で あ る は ず な の に 。 こ れ は 矛

で は な い か 。 或 い は 同 一 で あ る と

る の は お か し い 。 四 明 の よ う な 業

は 、

潭 に お い て は 困 難 で あ ろ う 。 こ こ で 二 經 を 融 鎔 す る に 『 大 日 経 』 『 大 疏 』 を 用 い る と

ぐ れ て

別 ・ 合 成 で き る 。   ま た 、 『

経 』 を 以 て 誰 が 顕 密 の

劣 を つ

な け れ ば な ら な い の か 。 「 十 二 部 經 と 『 涅

』 と は 同 じ 」 で あ る 。 ま た そ こ で 「 『 大 涅

経 』 と は

深 秘 蔵 な り 」 と あ り 、 こ の 文

に よ っ て 優 れ て い る の で あ る 。

が 「 歴 別 し て 十 二 と 云

」 と 雖 も 、 圓 經 は 未 だ 、 祕

を 説 か な い の で 、 則 ち 如 来 の

の 域 を 逃 れ な い の で

る 。 一

48

N工工一Electronlc  Llbrary  Servlce

・ 唾 七 〉 議 七 十 二 〜 理 法 界   「 終 教

11

厳 宗 」 と い

定 式 は 相

わ ら ず

と し て 、

は 論 を 展 開 す る 。 一 途 の 傍 義 に よ っ て 經 の 正 意 や

帰 を

ら れ る の か 。 法 性 融 通 力 に 関 し て は 、 實 詮 は 「 何 故 、

を 言 わ な か っ た の か 」 ( 二 十 九 丁 右 ) と 付 け 足 す

(19)

鳳潭 と實詮 「密 乘菩提心戒義』の一考 察 (原) の み で 、 反 論 に は な っ て い な い 。     理 即 事 ・

理 、 一 即

一 、 は 一

げ 則 ち 、 無 量 の

理 を 攝 め 、

相 宛 然 ( 似 て い る さ ま ) と し て     一 理 を 提 げ て は 法 界 の

理 を 収 め 、 因 陀 羅

の 如

主 伴 無 盡 な る 之 れ を 法 性 と 謂 い 、 融 通 と 言

わ ざ る か 。 つ ま

、 今 ま で 「

11

理 ( 法 界 ) 」 と 理

し て い た が 、 鳳 潭 の な せ る よ り 詳 細 な 理 解 の

示 あ る い は 説 明 が な か っ た こ と を 暗 に

湿

し て い る 。 た だ し 、 「 不 思 議 品 」 に

詮 と 同 じ 主 張 が あ る こ と に よ っ て 、 一 矢 報 い た 形 に な っ て い る 。     安

と 云 う に 、

に 字 を 加 え て 理 〈 目 を 刮 れ 〉 法 界 と 云 い 、 又 、

依 の 〈 目 を

れ 〉

法 と 云

。 何 ぞ 、     所

の 理 一

の 有 る を 見 て 眉 を 展 ば せ と 云

や と

界 に お い て 、 そ の 「

」 は 「 理 法 界 」 で あ る か ら 今 ま で の

の 説 も 誤

で は な い と い い た げ で あ る 。   以 下 、 三 劫

を 説 き 、 さ ら に 密 教 か ら す れ ば 、 内 の 外 道 で あ る 華 厳

を 説 き 伏 せ る よ う に し 、

へ と 鳳 潭 を い

な っ て 、 こ の 『 唾 篇 』 は

わ る 。

駁 の 二 順 目 と な る 以 下 の 二

に つ い て は 他 日 に 期 す こ と に す る 。                                             ( 14 ) 【

d

一 七 三 〇 ( 享 保 十 五 ) 『 紅 爐 雪 反 唾 剳 』 二 巻 ・ 鳳

】 こ れ は

注 へ の

二 回 目 の 反 駁 書 と な っ て い る 。 「 剳 」 と し て 議 す る が 、 こ れ は 二 十 六 箇 所 が 有 る 。 巻 末 或 い は 付                                                                                                 ( 15 )

と し 別 途 『

論 註 疏

訣 』 と い う 論

も 有 り

っ て こ の

本 は 、 二 部

成 と し て 販

さ れ た と 見 ら れ 得 る 。 ※ 「 剳 」 に は 一

想 文 ・

、 二 上 役 か ら 下

に 出 す 公

書 、 三 針 を と お し て と じ る 、 な ど の 意

が あ る 。 序 に 「

を 箚

」 と

る の で 一 の 意 と な ろ

。 一

49

(20)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報 第五十 一輯 【 e 一 七 三 一 ( 享 保 + 六 ) 『

唾 汚 己 指 笑 編 』 二 巻 ・ 実

】 鳳 潭 と

詮 と の 論 争 に 於 け る 最 後 の

で あ る 。 こ の 書 を 蔵 し て い る 図 書 館 が 数

な く そ の

足 り

る マ イ ク ロ フ ィ ル ム な ど を 取

す る に は あ る 程 度 の 時 間 が 必 要 と な り 、 今 後 の 調 査 に よ っ て 考

す る 。

 

訟 卩冊

N工工一Electronlc  Llbrary  Servlce

  『 唾 篇 』 に お け る

詮 の 、 一 見

し い 弁 明 ・ 反 論 は 、 第 二 順 目 の 反 駁 『 剳 』 に お い て 鳳 潭 に よ っ て 再 度 批 判 さ れ る こ と に な る が 、

詮 の 態

は 逐 語 的 な

の 取 り 方 、 ま た 鳳 潭 の 作 っ た 文 脈 を 「 自 分 流 」 に 組 み

え て の 論 駁 の 仕 方 が

見 さ れ る 。 浄 厳 の 上 足 た る

詮 は

厳 に 較 べ て

見 を

つ と 言 わ れ て い る が 、 こ の 鳳 潭 の 前 で は そ の

見 も 生 か さ れ ず に

わ っ て し ま っ て い る 。   鳳 潭 は 通 仏 教 的 な 切 り 口 か ら

詮 を 評 し 、 そ の 結 果 真 言 宗 へ の 批 判 と 成 り 、

詮 が そ れ を 即 座 に 論 駁 す る と い う

ぎ 早 な 展 開 ( 資 料 a ↓ e ) が あ り 、 ま た 、 そ れ を 取 り 巻 く 読 者

1

ー ギ ャ ラ リ ー が

在 し て い た こ と は 想 像 に 難 く な い 。 江 戸 時 代 の 出 版

が 勃 興 し つ つ

る こ の 経 済 成 長 期 、 こ の 論 争 の ギ ャ ラ リ ー の 中 に も 鳳 潭 に よ っ て 既 に

い は い ず れ 評 さ れ る 向 き も

っ た と 思 わ る 。 よ っ て 鳳 潭 を 軸 と し た 論 争 は 相 乗

果 的 に 「 ギ ャ ラ リ ー 数

11

板 本 の

h

げ 」 、 「

名 度

11

講 筵 料 」 な ど に 影 響 は 与

た は ず で 『 匡

』 の

に 示 さ れ る よ

な ( 霊 雲 寺 ・ 宝 林 山 学 派 の 居 る ) 「 江 戸 で の 講 筵 と 関 西 で の 出

」 と い う 一

の 法 則 め い た

動 に 注 目 で き る 。 ま た 、 こ う い

物 理 的 視 点 は

宗 派 対 鳳 潭 に 於 て も 考 え ら れ る 図

で あ

鳳 潭 研 究 に お い て

っ た 方

で あ る と 言

る 。 一

50

(21)

鳳 潭 と實詮 『密 乘菩提 心 戒義 』の一考 察 (原 )

6

? 丁

註 )   )   )   )   ) 慧 光 の 『 密 軌 問 辨 』 で 反 駁 し 、 さ ら に 後 に 慧 曦 と の 共 作 『 啓 迪 』 搏 戦 啓 殿   う ち た た か っ て 城 を 開 け 入 る 意 か 節   部 分 ・ あ る 個 所 稼 穡   農 業 十 の 問 答 テ ー マ は 斯 様 に な る に よ っ て 鳳 潭 を 更 に 論 駁 す る      

1

二 種 四 重 禁 戒 ( 三 十 三 丁 左 )      

2

不 殺 戒 ( 三 十 五 丁 左 )      

3

開 會 越 三 眛 耶 ( 三 十 六 丁 左 )      

4

三 密 即 三 宝 ( 三 十 七 丁 左 )      

5

附 會 の 説 ( 三 十 九 丁 左 )      

6

三 乗 及 び 祕 密 乗 ( 四 十 丁 右 )      

7

法 蔵 の 立 義 ( ( 四 十 七 丁 左 )      

8

自 誓 受 法 ( 四 十 九 丁 左      

9

五 逆 邪 見 の 人 ( 五 十 一 丁 左 )      

10

三 ( 口 縛 ) バ 羅 の 戒 體 ( 五 十 二 丁 左 ) (

6

)   『 金 剛 頂 義 訣 』 中 の コ ニ 眛 耶 を 等 持 と 為 す ・ ・ ⊥ 二 眛 耶 と は 正 翻 す る に 等 持 三 摩 地 と 為 す 」 ( 大 正 第 三 十 九 巻 ・ 八 百 十 五   ぺ ー ジ

A

) の 取 意 か 。 後 述 の 「 『 義 訣 』 引 い て 云 々 」 の 引 用 で は 該 当 す る 。 (

7

) 狐 陋 冖 き つ ね の せ ま さ 、 い や し さ (

8

)   三 霄 壌 一 天 と 地 ( ほ ど の 差 ) (

9

)   四 轅 冖 ナ ガ エ 、 馬 車 の 梶 棒 (

10

)   毀 此

本 当 は 「 皆 毀 」 で そ し る と い う 意 味 が あ る 。 所 謂 熟 語 の 上 下 入 れ 換 え は 鳳 潭 に お い て ま ま 見 ら れ る 事 象 で あ る 。 一

51

(22)

NII-Electronic Library Service 智 山学 報第五十一輯 (

11

 

慧 光 ( ま ひ ひ 〜 ミ 買 V 霊 雲 寺 第 二 世 住 持 。 (

12

)   慧 曦 ( ま 毒 〜 ミ ミ ) 霊 雲 寺 第 三 世 住 持 。 慧 光 と 件 に 浄 厳 の 両 脇 に 墓 石 が 配 列 さ れ て い る 。 於 束 京 池 之 端 妙 極 院 。 (

13

)   「 議 ○ = の 文 中 に 「 『 増 暉 記 」 に 云 わ く ・

」 と あ る か ら 、 こ の こ ろ 一 七 二

Q

年 ま で に は 、 鳳 潭 の 『 増 暉 記 』 が 成 立   し て い た 。 (

14

)   『 智 山 全 書 』 解 題 ( 元 瑜 撰 『 五 教 章 塵 芥 鈔 』 ) 三 百 八 十 五 ペ ー ジ に あ る 梶 芳 光 運 先 生 の 「 ま た 『 紅 爐 雪 反 唾 剳 』 二 巻 に よ   っ て 禅 宗 と の 間 に 応 酬 が あ り 」 と い う 記 述 は 正 し く な い と 思 わ れ る 。 こ の 「 応 酬 」 こ そ 真 言 宗 と の 間 で あ る 。 そ の 他、 こ   の 『 塵 芥 鈔 』 を 『 匡 真 鈔 』 以 降 の 文 献 と し た り 、 彼 の 先 生 に よ る 鳳 潭 周 辺 の 文 献 論 に は 些 か 混 乱 が み ら れ る 。 (

15

)  

80

一 年

10

日 本 密 教 学 会 に て 当 書 に つ い て 発 表 。

N工工一Electronlc  Llbrary  Servlce

〈 キ ー ワ ー ド 〉   鳳 潭、   江 戸 仏 教 、   華 厳 宗   真 言 宗 、   實 詮 、 一

52

参照

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