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【学位論文審査の要旨】

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Academic year: 2021

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【学位論文審査の要旨】

本学位申請論文に関して、公聴会および 4 回の審査会を開催し、論文内容に関する 慎重な審査を行った。審査結果について以下のように報告する。

精密マイクロ成形技術を利用したチタン及びチタン合金材料を使った精密医療機器 の製造が注目されている。しかし、チタン材料は、塑性変形に伴い、表面活性が高い 新生面が出現し、金型へ移着することなどが課題である。特にマイクロ成形加工では、

潤滑油の利用が避けられているため、耐摩耗性、耐凝着性の金型コーティングが重要 な技術となる。ダイヤモンドと同程度の硬さで、耐熱性の高い窒化ホウ素膜(BN 膜)

が有力候補として注目され、プラズマ CVD などの成膜技術が研究開発されてきたが、

硬質な BN 膜のコーティングが難しいこと、膜内の残留応力が高いことなどの課題が残 されており、金型コーティングに適用できないのが現状である。

本研究では、ホットフィラメント CVD(HFCVD)を改造した、マイクロ金型に適した BN 成膜プロセス技術の開発を目的とする。具体的には以下のような研究成果を上げて いる。

1.HFCVD プロセスをベースにし、基板とホットフィラメント間にバイアス電圧を かけ、熱電子を照射する機能を備えた低残留応力 BN 成膜システムを開発した。

また、ホットフィラメントにマイクロ構造を付与する表面処理を施すことにより、

熱電子照射の密度分布を変化させ、硬質な cBN 組織と軟質な hBN 組織が混在する 複合 BN 膜を合成できることを示した。

2.新たに開発した HFCVD プロセスによる複合 BN 膜合成のパラメータウィンドー を確立し、複合膜成長メカニズムを解明した。

3.ホットフィラメント加熱とバイアス電圧を組合せることにより複合 BN 膜中の cBN 組織と hBN 組織の割合を変え、その物性及びトライボロジー特性の制御可 能性を示した。

本申請論文の以上に示す成果より、新しい BN 膜合成プロセスの開発、マイクロ金型 コーティングに適した複合 BN 膜合成およびそのメカニズムの解明、さらにトライボロ ジー特性の制御は学術的に高く評価でき、工業的にも寄与するところが大である。よ って、本論文は博士(工学)の学位を授与するに十分な価値があるものと認められる。

(最終試験および試験の結果)

本学の学位規則に従い、最終試験を行った。公開の席上で論文発表を行い、多数の

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学内外の専門家による質疑応答を行った。また、論文審査委員により本論文及び関連 分野に関する試問を行った。これらの結果を総合的に審査した結果、専門科目につい ても十分な学力があるものと認め、合格と判定した。

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