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学位論文審査委員長:教授坪田昭人

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Academic year: 2021

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学位授与番号:甲1049号

名:中川良

学位の種類:博士(医学)

学位授与日付:平成29年11月22日

学位論文名:

miR‑425regulatesinflammatorycytokineproductioninCD4+Tcellsvia N‑Rasupregulationinprimarybiliarycholangitis.

(miR・425はN"Rasを介し原発性胆汁性胆管炎のCD4+T細胞の炎症性サイ

トカイン産生を制御する)

学位論文審査委員長:教授坪田昭人

学位論文審査委員:教授吉田清嗣教授黒坂大太郎

東京慈恵会 医科大学

電子署名者 : 東京慈恵会医科 大学 DN : cn=東京慈恵会医科大 学, o, ou, [email protected], c=JP 日付 : 2019.07.06 14:47:36 +09'00'

(2)

論文要旨

氏名 中川良 指導教授名 猿田雅之

主論文

miR‑425regulatesinnammatorycytokineproductioninCD4+TcellsviaN‑Ras upregulationinprimarybmarycholangitis

(miR・425はN‑Rasを介し原発性胆汁性胆管炎のCD4+T細胞の炎症性サイトカイン

産生を制御する)

RyoNakagawa,RyosukeMuroyama,ChisatoSaeki,KakuGoto,YoshimiKaise,

KazuhikoKoike,MasanoriNakano,YasuoMatsubara,KeikoTakano,Sayakalto,

MasayukiSaruta,NaoyaKato,MikioZeniya,

JournalofHepatology、2017Jun;66:1223‑1230 要旨

【緒言】

原発幽旦汁幽旦管炎(PBC)は原因不明の自己免疫醐干疾患である。未だその治療標的は明

らかとされていない。PBCではCD4fT,細胞がその免度異常に関わることが知られている。そ のため私はPBC患者のCD4tT細胞のmimoRNA(miRNA)とmRNA発現を角噺し、その

病態形成に関わる分子を明らかにするとともに新規治療分子の同定を試みた

【方法】

PBC症例14例と健常コントロール10例のCDIT細包内のmiRNAとmRNAをmimoarray と定量的RTPCRを用いgenesetenrichmentanalysis手法により統合的に角噺した。次いで miRNAの機肯餉噺にはレポーターアッセイやmiRNA過乗暁珊剛包を用いた。

【結果】

miRNAとmRNAの統合解析によりPBCのCD4+T細胞で発現低下を示す4つの miRNA(miR‑181a、‑181b、・374b,・425)がTcellreceptor (TCR) signahngpathway の活性化に関わることを明らかとした。 さらに、 4つのmiRNAはTCRsignahng pathway中のN・Rasを標的とすることが示された。そして、血 陵z℃実験によりTCR signalingpathwayではmiR‑425がN‑Rasの発現制御を介しIL‑2やIFN‑Yなどの炎 症性サイトカイン産生を制御することを明らかにした。

【考察】

PBCのCD4+T細胞では4つの低下を示すmiRNAはTCRsignalingpathwayを抑 制的に制御し、その低下によりTCRsignalingpathwayが活性化しやすい環境が作ら れることが明らかとなった。特にmiR・425はN‑Rasを介しPBCの炎症性サイトカイ

ン産生を制御することが示された。そのため減少したmiR‑425を正常化することや

高発現するN‑Rasを抑制することでPBCの新たな治療戦略となると考える。

(3)

学位論文審査結果の要旨

中川良氏の学位申請論文は主論文1編1冊よりなり、その表題は「miR・425 regulatesinflammatorycytokineproductioninCD4+TcensviaN‑Ras

upregulationinprimarybiliarycholangitis (miR・425はN‑Rasを介して原発性胆 汁性胆管炎のCD4+T細胞の炎症性サイトカイン産生を制御する)」で、 Journalof

Hepatology誌(2017年)に発表されている。指導教授は内科学講座消化器・肝臓内 科分野の猿田雅之教授である。

平成29年11月7日に黒坂大太郎、吉田清嗣両審査委員の出席のもと、公開学位 審査を開催し、中川氏による研究概要の発表に続いて口頭審査を実施した。

席上、以下の質問が為された。

●UDCAの治療反応性の背景はどのようになっているのか?

●健常人コントロールのリクルート法とその倫理性

●Jurkatcellはモデルとして適切なのか?

●miRとmRNAのspecificな結合を視認化できるのか?本当にspecificなのか?

●miRは翻訳調整であって、mRNA発現の抑制はおかしいのではないか?

●miRの特異的発現抑制は可能なのか?

●治療への方向性としてmiR・425なのかN‑Rasなのか?

●PBCの病期とN‑Rasの関連性は?

●PBCは高頻度にSj6gren症候群を合併するが、他の合併症による影響は?

●末梢血のT細胞がどれだけ肝組織内での病態を反映できているのか?

等々、細部にわたり数多くの質問がなされたが、それぞれに対して明確かつ的確に回

答がなされた。本論文の特筆すべき点は、

●PBCの病態形成に中心的役割を担うCD4+T細胞に注目し、そのmiRNA及び mRNA発現profleを網羅的かつ統合的に初めて解析したこと。

●このように炎症性疾患においてT細胞SubsetのmiRNA‑mRNA発現profileを網 羅的かつ統合的解析した報告はないこと。

●解析の結果、4つのmiRNAの低発現がTCRsignalingpathwayに深く関与して いることを見いだし、PBCの末梢血CD4+T細胞にN‑Rasが高発現していること を初めて明らかにしたこと。

●これによりPBCのみならず他の炎症性疾患の病態解明や免疫分子制御への新た

な治療へつながる可能性が示唆されたこと、

が挙げられる。なお、本論文は米国消化器病学会のclinicaledgeに注目すべき論文と して紹介された。

学位審査委員会は慎重審議の結果、本論文を学位申請論文として十分価値があるも

のと認めた次第である。なお、Thesisの数か所に誤字・脱字が散見され、後日修正・

再提出がなされたことを確認している。

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