養護学校における音楽教育の現状と 音楽療法応用の可能性
丹 羽 美由紀1)・大 谷 正 人2)
ThePresentConditionofMusicEducationin HandicappedChildren,sSchooIsandthe PossibilityofApplicationofMusicTherapy
MiyukiNIWA・MasatoOTANI
Ⅰ
はじめに
近年、発達障害児への音楽を通したかかわりの 一つとして、音楽療法が注目され、実践されてい る。音楽療法は、「音楽の持っ、生理的・心理的・
社会的働きを、心身の障害の回復、機能の改善に 向けて、意図的、計画的に活用して行われる治療 技法」(松井)4)である。
障害児に対しては、発達の援助、障害の回復や 軽減、情緒の安定を目的にして、様々な音楽活動
(歌唱、楽器演奏、創作、鑑賞、身体運動)を通
した音楽療法が行われており、その成果が報告されている。また、音楽療法は障害児・者だけでな
く高齢者や精神障害者などの幅広い対象に実践さ れている。施設や病院などでのニーズも高まり、ここ数年で音楽療法が社会的にもより幅広く認め られ、更に発展、普及しつつある状況になってい る。音楽療法士の養成についても、岐阜県や奈良 市などの一部の自治体で行ってきたが、全国的に
も全日本音楽療法連盟が音楽療法士の養成、認定 に向けて大きく動き出している。
一方、養護学校では、音楽の授業をはじめ様々
な場面で音楽活動が取り入れられている。養護学 校に於ける音楽教育では、音楽的に高度な技術や
理論の習得のみが目的ではないことは明らかである。養護学校ではどのような条件、目標のもとで どのような内容の音楽教育や音楽活動が行われて
いるのであろうか。また、音楽の授業の中だけで
なく学校教育全体で、発達障害を伴う子どもたち とどのような音楽を通したかかわり方をしていく
ことが望ましいであろうか。音楽療法が広まりつつある今日、音楽教育の中 に音楽療法が取り入れられていく必要性があると 主張されているが7)、養護学校に於ける音楽の授 業の現状などについて調査し、音楽療法の応用の 可能性について検討することば重要であると思わ れる。
そこで本研究では、養護学校の教師を対象とし
て、三重県内の養護学校の音楽の授業の実態の調 査と音楽療法に関する意識調査を行い、現状を把 握すると共に、養護学校への音楽療法応用の可能 性について考察していきたい。Ⅱ 方 法
1.調査対象
三重県内にある国・公・私立の養護学校(精神 薄弱、肢体不自由、病弱)教師の中で、主に音楽
の授業を担当している者。小学部、中学部、高等 部の教師を対象とし、小学部は、音楽の授業以外
も担当している教師にも回答を依頼した。調査対 象校は、全体で14校(分校3校を含む)であり、
うち精神薄弱養護学校が8校、肢体不自由養護学
校が4校、病弱養護学校2校であった。1)三重大学大学院教育学研究科
2)三重大学教育学部
‑199‑
2.調査方法 アンケート調査。
3.調査手続き
平成8年6月下旬〜7月14日までに各学校に 用紙を配布、平成8年8月上旬までに直接回収し た。
4.調査内容(詳しくは資料1を参照)
主に以下の4つを柱とし、音楽の授業を中心と した音楽活動の実際と、教師の音楽療法に対する 理解について行った。
1)回答者それぞれの概要
学校の種類、性別、年齢、勤務年数、所属学 部・学年など。
2)授業の実態について
授業回数、授業時間、使用場所、教師の人数、
生徒の人数、グループ編成など。
3)音楽的な内容について
授業で行う音楽活動の種類、使用する曲のジャ
ンルとその選択理由、使用する楽器、音楽の授業目標、肢体不自由児に対する配慮、音楽活動 での子どもの反応、学校教育場面での音楽の活
用が十分であるか、音楽を通した障害児への望ましいかかわり方など。
4)音楽療法について
音楽療法を知っているか、音楽は障害に対し
てどのような影響を及ぼすか、音楽療法と音楽 教育の違いなど。5.統計処理
問20と問21については、問20のa、bまた はc、dと回答した人が、問21でどのように回
答したのかを調べ、それぞれの回答の仕方により
2群に分けて、カイニ乗検定を行った。(以下病弱とする)は9部(配布は10部、回収率 90%)であった。以下に記した結果の詳細は、資 料2にあげた。なお、精神薄弱と肢体不自由併置 の学校は精神薄弱養護学校に分類した。
また、学部別では小学部51名(全体の50.5%)、
中学部22名(21.8%)、高等部28名(27.7%) であった。小学部の回答数が多いのは、音楽の授 業以外でも音楽活動を取り入れている授業担当者
にも回答を依頼したためである。
性別では、男性が23名(全体の22.8%)、女 性が78名(全体の77.2%)という割合で、女性 教師の人数の方がかなり多かった。
養護学校勤務年数は、3カ月〜35年で、平均は 7.3年であった。
2.授業の実態について
1)どの授業のなかで、よく音楽活動を行って いるか(小学部のみ)(問3‑2)
全体では、音楽の授業が26.5%、朝の会・
帰りの会が24.1%とこの2つが多かった。
次いで、遊びの指導が12.4%、日常生活の 指導が10.0%、生活科と養護・訓練が7.6%
であった。その他(11.8%)は、音休や体育、
図工や集会、ことば・かずなどであった。
精神薄弱では、朝の会・帰りの会が24.6
%で音楽の授業の23.0%より少し高い割合
であった。病弱では音楽活動は、はとんど音 楽の授業と朝の会・帰りの会のみであったの に対し、精神薄弱や肢体不自由ではさまざま な授業に音楽活動が取り入れられていた。Ⅲ 結 果
1.回答者の概要
調査用紙は147名に配布し、101名から回答を
得た。回収率は68.7%であった。学校別に分類 すると、精神薄弱養護学校(以下精神薄弱とする)
は72部(配布は92部、回収率78.3%)、肢体不
自由養護学校(以下肢体不自由とする)は20部
(配布は45部、回収率44.4%)、病弱養護学校2)一週間あたりの授業回数(問4)
全体では、2回という回答が一番多く68.5
%(回答数63)であった。以下同様に() 内の整数は回答数を示す。次いで1回が
25.0%(23)、3回が4.3%(4)であった。
学校別には、精神薄弱と病弱では2回が75
%以上と多かったのに対し、肢体不自由では、
1回が41.2%と2回(35.3%)より高い割合
であった。学部別では、精神薄弱と肢体不自 由の中学部で、1回という回答はなかった。
3)1回の授業時間(問5)
全体では、40分が59.6%(56)で一番多 かった。あとは45分が20.2%(19)、35分 が14.9%(14)、その他4.3%(4)であった。
学校別では、病弱で45分がいちばん多かっ
た。また学部別では、精神薄弱と肢体不自由
の高等部で35分という回答はなく、すべて 40分以上であった。その他として、80分や 90分が挙げられていた。4)授業で使用する場所(問6)
全体では、音楽室の使用が76.9%(70) と一番多かった。次いで、遊戯室と普通教室 が9.9%(9)、体育館が2.2%(2)、その他 (プレイヤードなど)1.1%(1)であった。
遊戯室と普通教室の使用は、精神薄弱で多く、
分校では特別教室がはとんどないというのが 現状のため、普通教室の割合が高かった。
5)授業担当教師の数とそれぞれの役割 (問7、8) 全体では、1人が8.6%(8)、2人が10.8
%(10)、3人が24.7%(23)、4人が3.2%
(3)、5人以上が52.7%(49)であった。5 人以上がいちばん多かったのは主授業者の他
に、子供の数だけ副授業者(補助者)が加わっ ているためであった。教師の数が10人以上
という回答も多かった。学校別では、病弱で は半数以上が1人で行っていた(66.7%)。
肢体不自由では、5人以上という回答が8&2
%(15)で、3人以下の回答はなかった。精 神薄弱では、教師の数が3人というのが 32.8%(22)と 5人以上に次いで多かった。
また授業での役割は、主授業者、伴奏者、
副授業者(補助者)が固定しているのではな く、2カ月あるいは月、学期交代で行ってい るというのがいちばん多かった。病弱では、
一人で行っているためか、主授業者が半分以 上を占めていた。
6)グループ編成と児童、生徒数(問9、10) 全体では、学部全体が38.7%(36)とい ちばん多かった。次いで学年別が15.1%
(14)、能力・発達年齢別が14.0%(13)、ク
ラス別が5.4%(5)、その他25.8%(24)であった。その他としては、小学部の場合低 学年・高学年という分け方、高等部の場合コー ス別というのが挙げられていた。中学部、高 等部では学部全体という回答が多く、中学部 全体の95%、高等部全体の54.5%であった。
‑201‑
小学部では、低学年・高学年というグループ 編成がいちばん多かった。学校別では、肢体 不自由の58.8%が能力・発達年齢別であり.、
病弱の44.4%が学年別で、精神薄弱は44.8
%が学部全体であった。
また人数は、6人〜10人が34.8%(32) でいちばん多く、ついで11人〜15人が30.4
%(28)、16人〜20人と31人以上というの がそれぞれ10.9%(10)、0人〜5人が7.6
%(7)であった。31人以上という回答は、
すべて精神薄弱の高等部であった。肢体不自
由と病弱でほ、20人以上のグループという 回答はなかったのに対し、精神薄弱では20 人以上という割合が22.7%もあった。また精神薄弱では、小学部が比較的少ない人数 (15人以下)であるのに対し、高等部では20 人以上の割合が77%(高等部全体の)であっ
た。
さらに望ましいと思うグループ編成と人数 は、全体的に「現状のまま」が一番多かった。
人数においては、精神薄弱で、「今より少な い人数が望ましい。」というのが26.2%あっ
た。特に、精神薄弱の高等部では「今より少
ない人数が望ましい。」という回答は66.7%を占めていた。反対に「今より多い人数が望
ましい。」というのは精神薄弱の中学部を中 心に14.8%であった。3.音楽的な内容について
1)どの音楽活動をよく行うか(問11) 全体では、リズム運動・身体運動が30.3
%(70)と他と比べ少し多かったが、楽器演 奏26.0%(60)、歌唱24.2%(56)とこの3 つはほぼ同じ割合であった。鑑賞は少なくて 14.7%(34)であった。学校別では、精神薄 弱と肢体不自由ではリズム運動・身体運動が
いちばん多く、病弱では歌唱が多かった。ま
た、肢体不自由では楽器演奏が22.9%と歌 唱やリズム運動・身体運動に比べて少なかった。同様に精神薄弱では歌唱が、病弱ではリ
ズム運動・身体運動が、それぞれ他の2っの 活動に比べて少ない割合であった。学部別では、精神薄弱の小学部では歌唱が わずか12.0%であるのに対し、高等部では31
%であった。その他として、創作や劇遊び、手
遊びやフォークダンスなどが挙げられていた。2)使用する曲のジャンルとその選択理由 (問12) 全体では、童謡・唱歌40.1%(79)と一
番多く、ついでアニメの主題歌17.8%(35)、
日本のポップス・ヒット曲13.2%(26)、ク ラシック6.1%(12)、その他22.8%(45) であった。その他としては、演歌、フォーク
ソング、NHKみんなの歌、CMソング、教 科書の共通教材、トラヤ帽子店(新沢かつひ
こ)などであった。学部別では、小学部で、
童謡・唱歌とアニメの主題歌の割合が66.7
%(小学部全体の)と高かったのに対し、高
等部では37.7%であった。また高等部にな
ると、どの学校においても演歌や民謡、フォー クソング、映画音楽などいろいろなジャンル の曲が使われていた。
曲の選択理由は、「こどもがよく知ってお り、親しみやすい。」が33.0%(75)で一番 多く、次いで「リズムがはっきりしていて分
かりやすい。」が24.7%(56)、「歌唱しやす い、演奏しやすいから。」が18.1%(41)で あった。「テンポが速くてのりやすい。」が 7.0%(16)であるのに対し、「テンポがゆっ くりしているから。」は3.1%(7)と少なかっ た。また、「子どもがよく知っていて親しみ やすい。」と「歌唱しやすい、演奏しやすい から。」という理由が、肢体不自由と病弱で ははぼ同じ割合であるのに対し、精神薄弱で は、「歌唱しやすい、演奏しやすい。」という 理由よりも、「リズムがはっきりしていて分 かりやすいから。」という理由の割合が高かっ た。「メロディーが美しい曲だから。」という 理由は、9.3%(21)と少なかった。
3)授業で使用する楽器(問13)
鈴や太鼓、タンバリン、カスタネットなど
の打楽器の使用が多かった。(この4種類の
楽器で、全体の50.5%であった。)その他には、ハンドベルやボンゴ、民族楽器、手作り のマラカスなどであった。教師が使う楽器と
してピアノやキーボードが多かった(22.5%)。
4)肢体不自由児への音楽活動上の配慮
(問14)
「教師が補助をして楽器を演奏させる。」
が、26.4%(46)で一番多く、次いで「音楽
に合わせて体を刺激して、身体で感じさせる。」
が17.8%(31)と多かった。「緊張をほぐし、
リラクセーションすることを主にしている。」
は9.2%(16)、「少しの力で音のでる楽器を 使う。」は8.0%(14)であった。
5)音楽の授業で目標にしていることは
(問15) 全体では、「音楽を感じて楽しめる。」が 一番多く26.8%(73)で、次いで、「歌やリ
ズム、動きなどを模倣したり、音楽に合わ せたりする。」が16.9%(46)で、「満足感、
達成感や開放感を味わい、情緒を安定させ
る。」と「集団で音楽表現することで楽しさ を味わい、社会性を高める。」が12%とはぼ 同数であった。精神薄弱では、「いろいろな 楽器に興味を持ち、係われるようになる。」が、「社会性を高める。」より少し多い割合 であった。肢体不自由や病弱では、「運動機 能を高める。」や「認知機能を高める。」は 回答がなかった。また、学部別では小学部 では「音楽を感じて楽しめる。」がかなり多 い割合(27.6%)であるのに対し、中学部 や高等部では、目標にばらつきがあった。
6)授業のなかでみせる子どもの反応は
(問16) 全体では、「音楽に合わせて身体を動かす。」
が23.6%(63)、「楽器に興味を示し、触れ ようとする。」が20.2%(54)、「明るく楽し い曲には手拍子をしたりとよくのる。」が18.
4%(49)、「大きな声で楽しそうに元気よく 歌う。」が13.1%(35)であった。学部別で
は、小学部では「音楽に合わせて身体を動
かす。」と「楽器に強い興味を示し、触れようとする。」がともに20%以上であったが、
中学部では「音菜に合わせて身体を動かす。」
と「大きな声で楽しそうに元気よく歌う。」
が20%以上であった。また高等部では、「大 きな声で、楽しそうに元気よく歌う。」と
「明るく楽しい曲には手拍子をしたりと、よ くのる。」がともに20%以上あった。
7)音楽の授業を始め、教育場面で音楽が十分 に活用されていると思いますか(間17)
全体では、「思う」が一番多く87.1%
(81)で、「思わない」が12.9%(12)であっ た。学校別では、精神薄弱では「思う」が 90%以上であるのに対し、肢体不自由と病 弱では「思う」が76.9%で、「思わない」が 23.1%であった。また、「思わない」理由と
しては「指導者の音楽経験の不足。」や「楽 器などの設備、施設が不十分。」、「時間の制 約があり、音楽を取り上げる機会が少ない。」
が挙げられた。
8)音楽を通した障害児に対する係わり方はど のようであることが望ましいと思いますか
(問18)
全体でほ、「個々の子どもの持っリズムな どの自由な表現を大切にする。」や「その場
が楽しくなるように、受容的、共感的な雰 囲気で接する。」と「教師や他児とのコミュ ニケーションが深まるような係わりを大切 にした音楽活動を行う。」、「子どもの障害の 状態や発 達に応じた個別的な配慮をした、集団音菜活動を行う。」の4つがはぼ同じ割 合で多かった(16%前後)。「音楽的な技術 や能力の向上を目指して、歌唱や楽器演奏 を重視する。」と回答した人ははとんどいな かった。
9)あなたにとって音楽はどのようなものです か(問19)
全体で、「心身をリラックスさせ、精神的 安定をもたらす。」が一番多く30.1%(86)、
次に「自分自身を表現するもの。」が21.7%
(62)、「演奏すること、歌うことが楽しみと なるもの。」が20.6%(59)であった。「芸 術であり、才能を必要とするもの。」という 回答はわずか1.4%(4)であった。
4.音楽療法について
1)「音菜療法」について知っていますか。
(問20)
全体では、「言葉だけ聞いたことがある。」
が50.5%(50)と一番多く、次いで「少し
知っている」が27.3%(27)であった。「知 らない」は18.2%(18)、「よく知っている」は4.0%(4)であった。学校別、学部別に
大きな差異はみられなかった。また、「よく 知っている、少し知っている」人のなかで、‑203‑
音楽療法の研究会、講習会に参加したこと のある人は、45.9%(17)で、参加したこ とがない人は54.1%(20)と参加したこと のない人の方が少し多かった。参加したこ とのある講習会・研究会は、音楽療法ネッ
トワーク三重主催の勉強会や東京音楽療法 協会主催の講習会、山松先生の講習会、大
学の講義などであった。
2)音楽には障害を改善したり、行動の異常を 軽減する力があると思うか。(問21)
「思う」が一番多く65.7%(65)で、「わ からない」が33.3%(33)、「思わない」が
1.0%(1)だった。音楽には障害に何らか
の影響を及ぼす力があると思う人がかなり 多かった。3)それはどのような力か(問21‑2)
全体では、「心身のリラックスをさせる。」
と「情動を発散させ、情緒を安定させる。」
が15%(55〜57)、「感情表現を豊かにする。」
と「身体運動を誘発させる。」が11%、「発 声を促す。」、「コミュニケーション行動を促 す。」、「感覚機能を高める。」、「満足感や達 成感が得られる。」の4つは8%前後であっ た。「集団音楽活動は社会性や適応性を高め る。」と「身体や感情のコントロールを促進
する。」は5%であった。「認知能力や思考力
を高める。」は2%であった。学校別、学部 別で、大きな差はみられなかった。4)音楽療法と音楽教育の違いはどのような点 にあると思いますか(問22)
全体では、「目的の違い」が一番多く44.4
%(48)で、ついで「活動形態の違い」が 19.4%(21)、「両者に違いはない」が10.2
%(11)、「完成度の違い」が5.6%(6)、
「行う場所の違い」5.6%(6)であった。そ
の他の回答として「わからない」も多かっ た。5)音楽療法の知識度からみた音楽の障害改善
作用の認知度の分類(問20、問21)(表1)両者の関係に有意差はみられなかったが、
音楽療法を知っている人の75.7%が音楽に
は障害を改善する力があると考えているのに対し、はとんど知識がない人の63.3%が、
音楽には障害を改善する力があると回答し ていた。
表1音楽療法の認知度からみた音楽の障害改善 作用の認知度の分類
音楽には障害を改善する力がある か(問21)
あ る ない、どちらと
も言えない
立 日
楽 療 法 の 認 知 度
南
20
)
よ知少知 くつしつ てて
るる
28(75.7%) 9(24.3%)
知言聞 ら葉い なはた い」
と あ る
38(63.3%) 22(36.7%)
Ⅳ 考察 〜音楽療法からの視点も含め
て〜
1.授業の実態について
養護学校の特に小学部のなかでは、音楽の授業 枠だけではなく、さまざまな授業(活動)の中で 音楽活動が取り入れられている。音楽以外の授業
で音楽活動を行う理由として、「音楽(歌)を使 うことによって、見通しを持たせることがある。
つまり、ある曲を教師が歌えば、何が始まるのか 子供たちの中で見通しがつき落ち着ける。」とい う意見が挙げられていた。これは、松井のCalト Technique(呼びかけ技法)にあてはまるもの である9)。
このCall‑Technique(呼びかけ技法)は、セッ ションの開始時、終了時の挨拶に同じ呼びかけを したり、課題をさせる時も同じテーマ音楽による
呼びかけを行う技法である。また、ある行動と音
刺激を結びつけていき、認知発達を促していくと 同時に、反復することによる安心感の形成をねらった技法である。
また、音楽の授業だけでなく様々な授業や活動
において音楽活動が行われる理由としては、音楽 の特性、その中でも「音楽が知的過程を通らずに、直接情動に働きかける。」と「音楽はCom‑
municationである。」や「音楽には多様性があ
り、適応範囲が広い。」、「集団音楽活動では社会 性が要求される。」などの特性(松井)4)が深く 関係しているのではないだろうか。このような音 楽の特性のため、どの発達段階における行動でも 音楽活動と結び付けることができ、音楽活動が幅 広く取り入れられていると思われる。
養護学校での音楽の授業は、過2回(一回40
分)の授業を主に音楽室を使用し、生徒6人〜15 人と、5人以上の教師が加わって行われているというのが一般的であった。しかし、音楽の授業で
のグループ編成や人数については、学年全体や学部全体という大きい集団で行われていることも多
く、児童・生徒の人数も16人〜20人の他、31人 以上で行っているところもあり、人数が多すぎる
のではないかと感じた。この点については、かな りの教師も実感していた。しかも、児童・生徒に 加えて教師が5人以上加わっており、全体では多
い時には40人近くの人間が授業に参加している ことになる。これでは個人差の大きい子どもたち の個々の反応に対して十分に答えられないだけで
なく、騒がしすぎて音楽が聴こえなかったり、活
動に集中できなかったり、音楽に合わせて自由に 動いたりするスペースがないなどの問題が生じる のではないだろうか。確かに集団で行う場合には、集団の持っエネルギーが個人の気分や感情の高揚 につながる、子ども同士の関わりが期待できる、
発達レベルにかかわらず統合した教育ができるな どよい点も多くあるが、パニックを起こした子ど
もの影響を受けたり、人数が多く積極的に自己表 現が出来ないなどの問題点もあると考えられる。
音楽療法では、個人音楽療法と集団音楽療法の 区別があり、どちらで行うかは、子どもの発達段 階や状況をふまえて適切に選択していくことが大 切であるとされる。個人か集団かの選択基準を松
井5)や村井7)は、個人療法を行う対象は、精神年 齢が仲間社会になじまない段階にある場合や治療
の初期としている。集団音楽療法の対象としては、
集団に参加できることつまり一対一の関係ができ てきた場合である。集団音楽療法での人数につい
て松井は、「治療者が、集団成員のひとりひとり
を十分把握して、さらに、そこで展開される集団
力動を効果的に利用していくことができる範囲というと、当然4〜5名の小集団に限られる。」と
述べており、また10名〜20名の大きな集団で行 うのは、「子どもたちが発達して、治療者の援助が少なくてすむようになってからである。」とし
ている5)。加藤は、重度の障害幼児の集団音楽療 法で、楽器を提示するときに全体を小グループに 分けそれぞれのグループに複数のスタッフが同時 に関わるようにしている3)。このように分けるこ との利点として、「周りで何が起こっているのか も理解しやすいし、待つ時間も短い。集中しやす いということは、他の子どもがしていることをよ
く見ることにもっながり、参加への動機が高まる。」
などを挙げており、現在養護学校においても1ク ラスを小グループに分け、グループ別の教育を取
り入れる試みもなされている。養護学校で子ども の状態が多様化し、重度の障害を持っ子どもたち も多い現状を考えると、特に精神薄弱養護学校の
音楽の授業における児童・生徒の人数は、再検討 されるべきことではないだろうか。2.音楽的な内容について
授業で使用する曲のジャンルで、童謡・唱歌と アニメの主題歌が多かったが、これは「子どもが よく知っていて、親しみやすい。」という選択理 由によると思われる。また、曲の選択理由として、
「リズムがはっきりしていて、分かりやすい。」も 多く挙げられていた。曲の選択においては、これ
らのことも重要な要素であるが、その曲の特徴、
子どもの音楽性、生活年齢や障害の程度など様々 な角度から考慮していくべきと思われる。この点 をふまえて、音楽療法では、既製曲だけでなく即 興演奏が使われることも多い。ただ、即興の場合、
子どもの状態を見ると同時に、即興演奏をする技 術が必要であり、現状では養護学校において即興 演奏を取り入れることば難しいことかもしれない。
楽器では、太鼓やタンバリン、鈴など打禁器と、
ピアノやキーボードなどの鍵盤楽器の使用が目立っ た。太鼓やタンバリンなどは子どもが使用し、ピ アノやキーボードは主に教師が使用する禁器であ る。打楽器ほ、叩けば音がでるため扱いやすく、
また音が単一であり分かりやすいが、音色に変化 をっけにくいといった面もある。ピアノやキーボー
ドは、メロディーが演奏できる、音色の変化や強 弱をっけられる、子どもの注意を引きっけられる といったことが挙げられるが、ピアノの場合、大 きくて威圧感を与えたり、子どもの側に行って演 奏できないといった面もある。このように楽器に はそれぞれ特性があり、その選択に際しては、子 どもの発達段階や興味、目標と行う音楽活動に合 わせて選択することが重要なことである。今回の
調査では回答が少なかったが、音楽療法ではギター やオートハープ、ハンドベルやトーンチャイムな どもよく使われている。ギターやオートハープは、
ハーモニーをっくることができ、子どものそばで 向き合って演奏ができ、また子どもが弦をはじい て治療者と■ともに演奏できるなどといった面が挙 げられる。ハンドベルやトーンチャイムは、個々 の子どもに役割を与え、連帯感を得ることが出来
る0また、メロディーやハーモニーの美しさを、
自分達の演奏によって感じることが出来るといっ た面もある。楽器や曲の選択は、音楽療法におい
ては治療を効果的なものにするために重要なこと である。「子どもの発達段階や興味、子どもの持つ音楽性や生活年齢を考慮する。」、「目標や行う
音楽活動の種類に応じて曲や楽器を選択をする。」、「使用する曲の特徴(メロディーやリズム、テン ポ、ハーモニーなど)や楽器の特性を知る。」、と いった音楽療法において重要な考え方は、養護学 校での音楽の授業においても、配慮するべき重要
な点であると思われる10)。
音楽の授業での目標は、「音楽を感じて、楽し
める。」がどの学校においてもいちばん多く、「情 緒を安定させる。」や「社会性を高める。」といっ た治療教育的な目標はその半分程度の割合で挙げ
られた。これに対して、音楽療法においては、治 療目標は重要であり、それを達成するために活動 が行われる。治療目標は、対象となる子どもの発 達段階や障害の程度などに合わせて設定される。
例えば、コミュニケーション能力の向上、言語発 達の促進、認知能力の向上などが挙げられる。
音楽が教育場面で十分に活用されているかにつ
いては、87%の教師が「活用されていると思う。」と回答した。中村は、音楽療法関係者のうち60
%の人が、音楽が特殊教育の現場で十分に活用さ れていないと考えていると報告している8)。今回
の調査がこの調査とは対称的な結果になったのは、
音楽療法関係者と養護学校教師との音楽に対する とらえ方の違いが現れていると思われる。音楽療 法関係者は音楽を治療的に使用するという観点か
らとらえ、養護学校教師は音菜を楽しむものとし てとらえているという違いである。養護学校の中 で音楽は、音巣の授業だけでなく様々な場面に取 り入れられており、量としては十分であったとし ても、その質については、これから十分に考慮し
ていかなければならないと思われる。これからの障害児への音楽を通した係わり方については、
ー205‑
「個々の子どもの持っリズムなど自由な表現を大 切にする。」や「コミュニケーションが深まるよ
うな音楽活動を行う。」、「子どもの障害や発達に 応じて個別的な配慮をする。」などに回答も比較 的多かったが、これらの音楽療法的な観点がさら に深められ、音楽の授業に反映されることを期待
したい。
3.音楽療法について
音楽療法については、「よく知っている、少し
知っている」を合わせても、全体の31%と少な
かった。伊藤の調査では、音楽療法を知っている あるいは少し知っている教師が、特殊教育関係教 師で25%、小中学校の音楽教師で12%であっ た2〕。また、今井は東京都内養護学校で調査した 12校のうち、11校が音楽療法を知っていたと報 告している1)。これらの調査は、10年程前に行 われたものであるが、養護学校教師の音楽療法認 知度はまだ低いだろう。認知度が低かった理由の 一つとしては、講習会などの開催が少なく、音楽 療法について知る機会がほとんどないことが挙げられる。そのため、「言葉だけは聞いたことがあ る」教師が50%を占めたのであろう。
養護学校の音楽の授業の中に、音楽療法的要素 を取り入れていくためには、まず教師の音楽療法
に関する認識・理解を深めていく必要がある。岐
阜県では、1994年に岐阜県音楽療法研究所が開 設され、音楽療法普及のための講演会や、研修講 座の開催など活発に行われている。また、三重県でも北勢地区を中心としてではあ るが、音楽療法ネットワーク三重によって、1994 年より音莞療法の勉強会が開催されている。この
ように各地で音楽療法について知る機会や場所が 増えており、今後これらをきっかけに養護学校教 師の音楽療法についての認識・理解が深まってい
くことを期待したい。
音楽療法を知らなくても、音楽には障害を改善 したりする力があると思う教師は65%あり、音
楽や音楽活動が、養護学校での様々な教育活動に
取り入れられている一因であるといえる。音楽にはどのような力があるかについては、「心身をリ ラックスさせる。」と「情動を発散させ、情緒を 安定させる。」がそれぞれ15%でいちばん多かっ た。これは、問19の「あなたにとって音楽はど のようなものと認識していますか?」で、「心身 をリラックスさせ、精神的安定をもたらす。」と
いう回答が30%あったことに関係している。教 師自身の体験から、音や音楽にはこれらの力があ ると感じているのではないだろうか。しかし、こ の間21‑2の回答形式が、あてはまる項目すべ てに○をつけるという方法であることを考慮する
と、それぞれの回答の頻度は低いと言えるのでは ないだろうか。やはり養護学校で音楽教育に携わ
る教師は、音楽療法の知識・実践を深めた方が望
ましいのではないかと著者は考えている。また、学校別では、精神薄弱の場合「情動を発散させ、
情緒を安定させる。」の割合が少し高く、病弱と 肢体不自由の場合「心身をリラックスさせる。」
の割合が高かった。これはそれぞれの学校の違い、
在籍している子どもの障害の違いが現れていると 思われる。精神薄弱養護学校の子どもは、多動で あったり、パニックを起こしたり、また肢体不自 由や病弱養護学校の子どもは、身体が緊張してい て堅くなってたり、呼吸が安定していないなどの 状態が、日々の音楽の授業や音楽活動の中で、変 化や改善を示す感じているからであろう。音楽療 法では、心身のリラックスや情動の安定の他に、
対人関係の形成、集中力の向上なども報告されて いる。これは音楽療法においては、音楽教育より 個別的な配慮のもとで進められ、個別の評価がな
されており、プログラムも構造化されているため である。また、音楽療法を知っている教師の 75.7%が音楽には障害に及ぼす力があるとしてい
るのに対し、はとんど知らない教師のうち36.7
%は、音楽に力があるかどうかはわからないと回 答している。従って、教師の音楽療法に対する理 解が深まれば音楽教育における音楽の持つ力もよ
り幅広くなるのではないかと思われる。
最後に、「音楽療法と音楽教育の違い」につい ては、「目的の違い」という回答がほとんどであ
り、「両者に違いはない」は10%であった。教育 と療法の間には目的が違うと思われるが、現在養
護学校では障害が重度・重複化しており、障害の 改善・軽減、発達の援助と人間形成は互いに深く 作用しあっている。松井6)も「音楽療法は限りな く音楽教育と接近していくことが予想される。一人の児童の自己実現のために音楽を使うという点 では一致している。」を述べているように、教育
も療法も最終的な目標は人間形成であり、相互に 結びついている。これを図に表せば、図1のよう になるだろう。このように、音楽教育と音楽療法
は相互に関わりながらよりよい音楽体験を子ども
たちに与えられるように努めるべきではないだろ うか。
区= 音楽療法と音楽教育の目標
Ⅴ
まとめ
三重県内の養護学校における音楽の授業実態と 教師の音楽療法についての意識調査を行った。
その結果、①教師は、生徒が音楽を感じて楽し めることをまず第一の目標としており、音楽療法 に対しては目的の違いを感じていた。②教師の音
楽療法についての認識は低く、音楽療法について
知らない教師ほど、音楽の障害改善効果を認識し ていない傾向があった。③音楽の授業では、特に 精神薄弱の高等部で生徒の数がかなり多く、個々 の子どもに対して十分な配慮ができない状況であっ た。また、楽器の選択についてもさらに工夫が可 能であると思われた。④音楽には障害の改善・軽 減に何らかの力があると思う教師が半数以上あり、様々な教育場面に音楽活動が取り入れられている が、具体的な音楽による障害改善への視点は乏し かった。
これらの結果から、養護学校では音楽療法的要 素がほとんど取り入れられていないと思われたが、
養護学校で児童・生徒の障害が重度・重複化して
きていること、また音楽教育、音楽療法が共に音
楽による人間形成を目指すものであることを考えると、養護学校での音楽教育に音楽療法を応用す ることば、重要であり、またその可能性は十分に
あると思われる。今後、音楽療法家と教師が相互
にかかわりを深めることによって、養護学校教師 の音楽療法に対する理解が深まり、よりよい音楽 経験が子どもたちに与えられることを期待したい。謝 辞
三重県内の養護学校の先生方には、このアンケー ト調査に、多大なご協力を頂きました。この場を
お借りして、心よりお礼申し上げます。参考文献
1)今井常晶:精神薄弱養護学校における音楽の
実態.音楽療法研究年報,14:39‑48,1985.2)伊藤啓子:日本での障害児教育のための「音
楽」に関する一抜取調査.音楽療法研究年報, 14:p.32‑38,1985.3)加藤美知子、並木秀樹、久松春子、藤野園子、
柳田敦子、渡辺博:音楽療法の実毘星和書店, 1995.
4)松井紀和‥音楽療法の手引き.牧野出版,p.
2‑9,1980.
5)松井紀和‥発達障害と音楽療法.桜林仁監修;
音楽療法研究,音楽之友社,p.171‑207,1996.
6)松井紀和:音楽療法の未来音楽療法6‥1‑
6,1996.
7)村井靖児:音楽療法の基礎.音楽の友社, 1995.
8)中村 均:心身障害児の音糞療法の現状と展 望.国立特殊教育総合研究所研究紀要,17:11‑
17,1990.
9)鈴木千恵子、土野研治:BED‑MUSIC.松 井紀和編;音楽療法の実際,牧野出嵐p.48‑
72,1995.
10)土野研治:発達障害児の音楽療法における楽
器・教材.音楽療法,6:17‑21,1995.‑207‑
資料1
養護学校における音楽活動に関する調査
この調査は、養護学校における音楽の授業を含めた音楽活動(歌唱や楽器演奏、音楽を通しての身 体運動・表現)の現状と教師の考え方について調査し、音楽を通した障害児への望ましい係わり方に ついて、また、音楽療法の応用の可能性について検討するためのものです。この調査にお答いただく ことによって、先生方にご迷惑をお掛けすることは決してありませんので、何卒ご協力のはどよろし
くお願いいたします。
ここで述べる音楽療法とは、対象者(ここでは障害児)の心身の障害の回復、機能の改善に向けて、音 楽の持つ働き(生理的・心理的・社会的働き)を、音楽活動を通して、意図的、計画的に活用して行わ れる能動的音楽療法を指しており、音楽鑑賞を中心とした受動的音楽療法は考えないものとします。
平成8年6月20日
三重大学大学院教育学研究科障害児教育専攻
丹羽 美由紀
1 貴校の学校名と学校の種類をご記入下さい。
( )養護学校 a.精神薄弱 b.肢体不自由 c.病弱
2 あなたの性別と年齢、養護学校勤務年数は?
a.男 b.女
年齢(
才)勤務年数( 年)3 あなたの現在の受け持ち学部と学年は?
a.小学部( 年) b.中学部( 年) c.高等部( 年)
3‑2 上の間で「a.小学部」を選んだ方に。
どの授業や活動の中で音楽活動をよく行いますか。(一番回数の多いものに◎を、その他あては まるものに○をつけて下さい。)
a.音楽 b.音休 c.体育 d.生活科 e.図工 f.朝の会、帰りの会 g.遊びの指導 h.日常生活の指導i.養護・訓練
j.その他(
)*以下の4から16までの質問については、小学部の先生の場合、3‑2で◎をっけた授業につい て回答して下さい。
4 一週間あたりの授業回数(活動回数)はどれくらいですか。
a.1回 b.2回 c.3回 d.4回 e.その他(
5 一回の授業時間(活動時間)はどれくらいですか。
a.35分 b.40分
c.45分
d.50分e.その他(
)6 主に授業(活動)で使う場所は?
a.音楽室 b.遊戯室 c.体育館 d.普通教室 e.その他( )
7 その授業(活動)の担当教諭の数は?
a.1人 b.2人 c.3人 d.4人 e.その他( )
8 その授業(活動)でのあなたの役割は?
a・主授業者 b.伴奏者 c.副授業者(子どもにつく補助)d.その他(
9 授業(活動)での、児童・生徒のグループ編成はどのようにしていますか。
a・学年別 b・クラス別 c.能力、発達年齢別 d.学部全体 e.学校全体 f.その他
9‑2 貴校の場合、どのようなグループ編成で行うのが望ましいと思いますか。
a・学年別 b・クラス別 c.能力、発達年齢別 d.学部全体 e.学校全休 f.その他
10 その授業(活動)の、グループの平均児童・生徒数は?
a・0〜5人 b.6〜10人 c.11〜15人 d.16〜20人 e.21人〜25人 f.26人〜30人 g.31人以上
10‑2 貴校の場合、どれくらいの人数で行うのが望ましいと思いますか。
a・0〜5人 b.6〜10人 c.11〜15人 d.16〜20人 e.21人〜25人 f.26人〜30人 g.31人以上
11その授業(活動)の中で主にどの活動をよく行いますか。(よく行うものに◎、それ以外のあて はまる項目に○をつけて下さい。)
a・歌唱活動 b・楽器演奏活動
c.リズム運動、身体運動
d.鑑賞活動 e.その他12 授業ではどのジャンルの曲をよく取り上げますか○(よく使用する曲3つまで○をつけて下さい。)
a・童謡・唱歌 b.アニメの主題歌 c.日本のポップス、ヒット曲 d.外国のポップス e・演歌、歌謡曲 f・民謡 g・フォークソング h・クラシックi.映画音楽
j.その他
12‑2 その曲を用いる理由は?(あてはまる項目3つまで○をつけて下さい。) a.子どもたちがよく知っていて、親しみやすいから。
b.歌唱しやすい、演奏しやすい曲だから。
c.メロディーが美しい曲だから。
d.リズムがはっきりしていて分かりやすいから。
e.テンポがゆっくりしているから。
亡 テンポが遠くのりやすいから。
g.その他(
13 授業の中ではどの楽器をよく使いますか。(あてはまる項目すべてに○をつけて下さい。) a.ピアノ b.ギター C.キpボード d.リコーダー e.ピアニカ f.オルガン g・鈴 h・タンバリンi.カスタネット
j.太鼓
k.トライアングル1.木琴・鉄琴m・シンバル n・アコーデオン 0.ハンドベル p.その他の楽器(
q・自作の楽器( )
14 肢体不自由を伴っている児童がいる場合、音楽活動を行う上でどのようなエ夫をしていますか。
(あてはまる項目3つまで○をつけて下さい。)
a.楽器を改良して持ち易くする。
b.教師が補助をして楽器を演奏させる。
c.少しの力で音のでる楽器を使う。
‑209‑
d.音楽に合わせて身体を刺激して、身体で音楽を感じさせる。
e.リズム運動、音楽での身休運動は、リハビリ的なことを行っている。
f.緊張をほぐし、リラクセーションすることを主にしている。
g.声が小さい、はっきりしない場合は、マイクを通してよく聞こえるようにするo
b.音楽鑑賞を重視する。
i.その他(
j.肢体不自由を伴った児童・生徒がいない0
15 現在の音楽の授業(活動)で目標にしていることは?(よくあてはまる項目3つまで○をつけて 下さい。)
a.歌が歌えるようになる。
b.楽器演奏が出来るようになる。
c.色々な楽器に興味を持ち、係われるようになる。
d.歌やリズム、動きなどを模倣したり、音楽にあわせたりする。
e.音楽を感じて楽しめる。
f.満足感、達成感や開放感を味わい、情緒を安定させる。
g.他児、教師とのコミュニケーション活動の促進。
h.集団で音楽表現を行うことで楽しさを味わい、社会性を高める。
i.運動機能を高める。
j.感覚機能を高める。
k.認知機能を高める。
1.その他(
16 現在の授業(活動)の中で子どもがよくみせる反応には、どのようなものがありますか。(よく あてはまる項目3つまで○をつけて下さい。)
a.音楽に合わせて体を動かす。
b.明るく楽しい曲には手拍子をしたりと、よくのる。
c.アップテンポの曲には反応して、動きまわる。
d.大きな声で、楽しそうに元気よく歌を歌う。
e.歌詞をはっきりと発声できないが口を動かして歌っているような動きを見せる○
f.楽器には強い興味を示し、さわろうとする。
g.楽器演奏は音楽に合わせ、リズムよくたたく。
b.特に参加はしないが、静かに座っている。
i.音楽や楽器にたいしてはとんど興味は示さない。
j.音楽や音に拒否反応を示し、嫌がって参加しない。
k.その他(
17 音楽の授業を始め、教育場面で音楽が十分に活用されていると思いますかo a.思う b.思わない
17‑2 上の間で「b.思わない」と答えた方に。
音楽が十分に活用されていないと思う理由はなんですか。(あてはまる項目すべてに○をつけて 下さい。)
a.指導者の音楽経験の不足。
b.音楽が障害児にたいして有効に働くとは思わない。
c.楽器などの設備・施設が不十分なため。
d.周囲の先生の理解不足。
e.時間の制約があり音楽を取り上げる機会が少ない。
f.対象となる子どもの人数が不適切なため。
h.その他(
18 音楽を通した障害児に対する係わり方はどのようであることか望ましいと思いますか。(あては まる項目すべてに○をつけて下さい。)
a.個々の子どもの持っリズムなどの自由な表現を大切にする。
b.その場が禁しくなるように、受容的・共感的な雰囲気で接する。
C.教師や他児とのコミュニケーションが深まるような係わりを大切にした音楽活動を行う。
d.子どもの障害の状態や発達に応じた個別的な配慮をした、集団音楽活動を行う。
e.子どもの情動が発散されるように、身体運動やゲーム的な要素を取り入れる。
f・心身をリラックスさせ、音楽への興味を育てるように、鑑賞を通して美しい音楽に触れさせる。
g.子どもの様子に応じ、その場で臨機応変に即興的な要素を取り入れる。
h.音楽的な技術や能力の向上を目指して、歌唱や楽器演奏を重視する。
i.その他( )
19 あなたは音楽をどのようなものと認識していますか。(あてはまる項目すべてに○をつけて下さ い。)
a.心身をリラックスさせ、精神的な安定をもたらす。
b.芸術であり才能を必要とするもの。
c.演奏すること、歌うことが楽しみとなるもの。
d.感覚機能、知的機能を高めるもの。
e.コミュニケーションの手段として重要なもの。
f.自分自身を表現するためのもの g.その他(
*「苦楽療法」についてお聞きします。
20 「音楽療法」について知っていますか。
a.よく知っている b.少し知っている c.言葉だけは聞いたことがある d.知らない
20‑2 上の間で「a.よく知っている d.少し知っている」と答えた方に。
音楽療法の講習会や研究会などに参加したことがありますか。
a.ある(具体的に: ) b.ない
21音楽には障害を改善したり、行動の異常を軽減する力があると思いますか。
a.ある b.ない c.どちらともいえない
21‑2 上の間で「a.ある」と答えた方に。それはどのような力だと思いますか。(あてはまる項目 すべてに○をつけて下さい。)
a.情動を発散させ、情緒を安定させる。
b.コミュニケーション行動を促す。
c.発声を促す。
d.身体運動を誘発させる。
‑211‑
e.心身のリラックスをさせる。
f.集団音楽活動は社会性や適応性を高める。
g.感覚機能を高める。
h.満足感や達成感が得られる。
i.集中力、注意力を高める。
j.身休や感情のコントロールを促進する。
k.認知能力や思考力を高める。
1.感情表現を豊かにする。
m.その他(
22 音楽療法と音楽教育の違いはどのような点にあると思いますか。(あてはまる項目すべてに○を つけて下さい。)
a.行う場所の違い。
(音楽療法は施設等で、音楽教育は学校で行う。)
b.活動形態の違い。(音楽療法では子どもからでる音楽的な反応を活動につなげる。音楽教育では教師が与える活 動を子どもが行うことが多い。)
c.活動の種類の違い。
(音楽教育では主に1回に1種類の活動を行う。音楽療法では一回に多くの活動を行う。)
d.目的の違い。(音楽教育では、音楽の理解を通しての人間形成であり、音楽療法は、音楽活動を通して障害 の改善などを目的にしている。)
e.完成度の違い。
(音楽教育は、合奏や歌唱などで曲としての完成を目指すことが多い。音楽療法は、その人自 身の達成感や充足感を目指す。)
f.両者に違いはない。
g.その他(
ご協力ありがとうございました。
なお、調査結果はまとまり次第、ご報告させていただきます。