商o︒︒圃究
粉末石鹸に關する研究(第二報)(完)
品 西 川 田
秀 彰
三
三
四︑曹邉茨の添加量が粉末石鹸の性質に及ぼす影響
當稜企業實践科附属石鹸工場に於て工業的試験を行へゐ︒昭和四年二月入日工揚内釜揚の氣温擬
氏十三度を有せる時次の如き原料を用ひて石鹸の製造をなせb︒
粉・末石鹸に關すろ研究コ八五
和 綿 大 牛 實 豆 商 脂 油 油 學 討 究
第五巻(上)
一〇〇貫
五〇貫
五〇貫 計二〇〇貫
纏計二山ハ○貫 ご入六
二番石鹸(大髄鹸化完了の後添加)宍O貫
大豆油は普通の販費品にして品質上位のものを用ひ綿實油は液状の微褐色を呈するものを使用し
和牛脂も亦普通品を用ひπり︒本試験に於て特に異うπる原料は二番石鹸の使用にして本工揚に於
ては化粧石鹸の製造を竜行ふ關係上常に二番石鹸を得るが故に之を有利に使用するには粉末石鹸の
原料の一部として添加するを最も適當なりとす︒今本工揚にて生じたる二番石鹸の一般分析を行へ
る結果は次の如き成分を有す︒
脂肪酸(無水物トシテ)
結合アルカリ(累置Oトシテ)
純石鹸分
遊離ア〃カリ(2,︒眠・Oトシテ)
遊離脂肪
食臨(翼餌&
水分(嵩o) 六九・五五%
八・入一%
七入・三六%
○・〇七%
O・五七%
三・○○%
一七・入四%
{鐵(同20︒︒)
禁⁝土(と博O帥).
石灰(090)
苦土(冒げqO)
脂肪酸の鹸化債
脂肪酸の亭均分子量
脂肪酸の沃度債(ウイスス氏法)
脂肪酸の屈折傘(五〇度)
脂肪酸の凝固職
以
原料石鹸の製造順序は普通石鹸の揚合と何等の異る所なく先づ原料油を熔融し苛性曹達の濃厚な
る溶液約﹁ボ;メ﹂三十五度のものを徐々に注加して鹸化を行ひ原料油の約十七﹁メーセント﹂に
達せしめて鹸化を完了し二番石鹸を加へて後﹁延シ﹂を行へう︒﹁延シ﹂の水量は約+割にして其
際の最高温度は囁氏百二度に達せウ︒次で苛性曹達液を約五﹁パーセントし追加して璽析を行ひ其
最終の品温は約撮氏九十六度にして一日放置して釜揚げを行へう︒釜揚の品温は囁氏入十乃至九十
度にして其石鹸の含有水分は約二十六乃至二十七﹁メーセント﹂を存するものなウ︒
粉末石鹸に關する研究二八七 0・〇八%
○・〇三%
○・一四%
○・○=%
三=二・〇三
二山ハ一一一.三山ハ
三五・00
一・四三九〇
四〇・五度
上
商學討究第五巻(上).二入八
釜揚石鹸の未だ品淵囁氏七十乃至七十五度を保有する際曹達灰を添加して掩搾するものとす︒其
方法は内容三+貫の枠に石鹸を汲み込み枠中に於て添加する曹達灰の量を攣化せしめて各種の粉末
石鹸の材料を造b其等の性質に關して研究せわ︒但し添加用曹達灰は旭硲子株式會肚◇印曹達灰に
して該曹達次は無水炭酸曹達入+六﹁メーセント﹂水分︼・五五﹁メーセント﹂にして盤酸及硝酸
の微量を含有する反慮を呈す︒
イ曹建茨の添加量が便化に及ぼす影響(
該釜揚膠状石鹸を枠に汲み取う曹達灰を加へ入種の石鹸材料を得πり︒即ち無添加石鹸の量に劃
し大約一割︑二割︑三割︑四割︑五割︑六割︑七割の入種を造h其等の状態に於ける曹達灰混和の
難易及硬化並に破砕の難易を試瞼せり︒此の試験を行ふに當め﹁セメント﹂試験法に於ける耐伸力
試瞼機なる﹁フェァバンク﹂(閃9一﹁げ"⊆パ曽吻)耐伸力試験機を慮用せり︒
先づ枠中に於て曹達灰添加石鹸の未だ硬化を來き讐る間に耐伸力試鹸機附属の型に鋳入して硬化
せしめて後型を除去し製造日よう五日間放置して後耐伸力を實測せめ︒
之に要せし﹁ボンド﹂藪は次表に示す如し︒
番號
87654321
品名
無添加石鹸
約一割添加石鹸
約二割添加石鹸
約三割添加石鹸
約四割添加石鹸
約五割添加石鹸
約六割添加石鹸
約七割添加石鹸 第一回(ボンド)
一五〇
天O
孟〇四
山釜四
孟四二
君三
七九〇
六九〇 第二同(ポンド)
充O
霊六
五〇四
七三〇
四六〇
四五八
六四〇 第三回
(ボンド)
冗O
蓋八
五〇近
六九二
四五八
六三〇
六〇〇 第四同(ポンド)
宅〇
一六昌
鉱〇四
六九二
四七四
七〇四
丑四〇 亭均(ポyド),
宅四・昌
一六圏︒〇
五〇四三
六九二・〇
四八三・五
五主ハ・〇
六四手五
六九〇・O %
三四︒八四
三二・八〇
言O・八四
ご晶八・四〇
九六毛〇
一霊︒二〇
ご天主〇
一三八・OO
以上の結果よう推すに石鹸量の二割以上曹達灰を添加せざれば硬化の効力なく術ほ曹達灰を五割
以上添加するときは試験に供せる材料の耐伸力の個々に於ける差の大なる黙よう見て曹達灰と石鹸
膠との混和状態次第に困難となる之とを示すものなム︒故に比較的混和状態も良好にして且つ硬化
成績竜可良なるは三割乃至五割の問に在る竜の\如し︒故に若し多量の曹達次の混入を欲する揚合
は粉砕工程の際日中に於て更に添加するか或は初め石鹸膠と曹達茨とを恰も﹁コンクリート﹂の混
和の揚合の如く﹁スコツプ﹂にて準面板上に於て混和し粒状となすを得策とす︒但し粒状となすに
は少くとも十割以上の曹達次の添加を要する竜の\如し︒
粉末石鹸に關する研究二八九
商學討究第五巻(上)二九〇
・元より混和状態の良好にして硬化成績の可良なるは勢力及其能傘に影響する所大にして直ちに経
費の探算上に關係あるを以て此の黙竜忽にするを得ざるなめ︒
今耐伸力に使用せし材料は直ちに粉確して罎に詰め置き之を材料として定量分析を行ひ水分︑炭
酸曹達︑脂肪酸の含有量を測定せh︒
石鹸番號
1
23
45
67
8(備考) 水分
一八︒〇八〇
ご五・〇九〇
二三・二一七
二三・〇二五
二五・二三二
一九・九主
一八・ご8
一八・八九五 炭酸曹蓬
○●二山ハ菖
昌O∴八九
二三︒三八〇
一一八←ハ三二
一一九・六一昌二
三三・二四二
一毛二〇〇
一昌九・山ハ〇九 全脂肪酸
六三・〇八七
四六︒七曽言}
四五.七三〇
四三・九四〇
囚O・七一〇
四=霊〇
三八∴一〇
三四・九九三 無水物中炭酸曹蓮
O・三天
二六・九三七
三〇●四四九
三五・八九七
一昌九●六一昌Q
四一・丑三七
四霞・四四五
四八・八三七
冒酸蓬と脂肪酸あ墾旨集莫るもの即ち調騨×融8雌蟹鎌ラニ脂肪酸の性質は熔幅貼二十三度︑凝固二十九度︑中和債一九〇︑沃度儂(ウイスス氏法) 無水物中全脂肪酸
七八●一言=
六一一・三八王
正九・五識九
識七・〇八四
孟四・四山会
孟一・五四四
四六・四二内
四三・一四七
と柵す︒
鑑
隷 麦雑 灘
=三号九な有すo
右の結果よム得力る曹達灰拳と材料の一李方糎に要する封度歎との關係を示せば︑
曹 達 灰 …率 ト 耐 伸 力 ト ノ 關 係
伽ー‑
̲→ 髄 灰
粉末石鹸に關する研究二九一
商學討究第五巻(上)二九二
右の結果よう推すに大膿に於て曹達灰率五〇以上の揚合は製造後藪日間に在みては耐伸力強く從
て硬化良好にして粉砕するに容易なわ︒而して曹達灰の混和状態は曹達・灰率入○以上の竜のは混和
困難にして肉眼を以て観察する時は明かに混和状態不均一なる事を見得べし︒故に石鹸膠と曹達灰
との混合歩合は約三割乃至五割迄を最も適當とし其他は臼摘工程の際添加するを便宜なhとす︒
ラロ曹蓬挾の添加量と節分の難易(
前記の入種の試料を粉末となしカるものを+数日間室内大氣中に放置し氣乾物状態となして後各
を同同歎更に粉砕して○・五粍の径を有する箭を通過せしめて其通過し得力る量の百分比を槍せ
亀90
石鹸番號
1
2̀
3
45
67 曹蓬灰率四
四三二
五一二
六二・九
七二・八
入○・六
九七・九 通過百分比
不能
一・=
山ハ五●一二入
九二・○〇
九〇・〇四
入九・三三
八九・四七
8一一一二・二九二●八山ハ
以上の如き成績を有し曹達灰率五一・以下の揚合は飾分不可能なるか或は通過歩合少なく工業的
製造として債値を認むるを得ず又曹達灰率六〇以上の竜のは殆ど通過歩合に大差なく皆九割内外を
通過し得るを以て工業的製造には曹達灰牽六〇以上となすを利盆なうとす︒ラバ曹建茨の添加量と漏分吸牧性との關係(
○・五粍の目の籠を通過せる各種粉末を同じ状態にて氣乾物となし水分を秤量し次に飽和灘度を
有する器中(﹁デシケ;ター﹂中に水を入れ石鹸粉末を目皿の上に乗せて放置す)に一週間放置して
其等の吸湿⁝せる水分を試験せう︒
6543'・ ・ 蕪
曹達灰傘
四四三二
亜←
六二・九
七二人
八〇︒六
粉末石鹸に關すろ研究 氣乾物中水分
四・三七
甲一三
五・六二
蔵・五〇
六・三五
六︒四八 飽和灘度申二於ケル水分
一四・四七五
二9四五五
二四・○二五
昌七・二七五
二七・三二五
三ご⊥OO 吸漏増加水分
一〇ム〇五
一山ハ.二三五
一八・二三五
三も七五
き・九七五
一一五●山ハニQ
二九三
商學討究第五巻(上)二九四
7九七・九七●五五三〇・三〇Q一一二●七五〇
8一一三・二七・四〇三丑・七七冠昌八●三七玉
實測の結果よウ見るときは大膿に於て曹達灰添加量の壇加するに從て吸灘によう壇加する水分も
亦塘大する傾向を有す︒故に此の性質は粉末石鹸の品質上に影響を有すること多く俗に團子と稽す
る吸灘塊集の状態も石鹸の原料油の種類︑鹸化の程度︑盤析の完否︑用ひ尤る曹達次の保有水分等
に蹄因するは勿論なれども多くの揚合大氣中の漁度と曹達灰の添加量との相互關係に外ならず︒大
氣の灘度が粉末石鹸の吸灘能力を超過するときは該状態を引起す直接原因πう︒
ラ=青藍を附着せる試布による洗篠試駿(
石鹸に於ける試布洗灘試験は一九一一年﹁シユコッフ﹂及﹁セッタコッフ﹂雨氏が﹁カーボンブ
ラック﹂を少量の﹁ラノリン﹂と共に﹁ベンヂン﹂中に浮游せしめ之に布片を浸漬して垢着せしめ
て一定濃度の石鹸液を以て︼定歌況の元に庭理して其の洗灘力を比較せるに初る︒(ω9爵o穿・ω︒﹃
9恩鋳︒津∩冨ヨ・N・一叶・6=・一8㍉)該方法は試布を均一に汚染すること甚だ困難にして從て其の結
果は頗る精確を欠ぐものなh︒一九一=年﹁へールマン﹂氏の螢表せる青藍附着法(=q§碧3N・
U・鼻O一9・国葺ρ一鴇︻・ωωいしは其の結果稽ζ正確にして該方法の改良法を松本源氏が試験し登表