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学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 山 崎 元 也 学 位 論 文 題 名

デジタル地形データを用いた高速道路最適設計 プロダクトモデル構築に関する研究

学位論文内容の要旨

  道 路 建 設 業 務 に お い て 設 計 図 面 の 役 割 は 極 め て 重 要 で あ る 。 一 方 、 近 年 注 目 さ れ て い る 建 設 CALSを 実 現 す る た め に は 、 設 計 図 面 も 標 準 に 基 づ ぃ て 電 子 化 す る 必 要 が あ る 。 一 般 的 に 、 そ の 標 準 ISOの 規 格 で あ るIS010303と 考 え ら れ る が 、 土 木 分 野 に お い て は 、 実 用 化 が 遅 れ て お り 、 実 際 的 に は 、 標 準 が 存 在 し な ぃ 状 況 と な っ て い る 。 そ こ で 、 図 面 の 交 換 ・ 共 有 と と も にCAD図 面 を 活 用 し て 業 務 を 効 率 化 す る こ と を 目 的 と し て 、 図 面 をCADで 作 成 す る 方 法 に っ い て の 研 究 が 必 要 に な っ て き て い る 。 本 論 文 で は 、 そ れ ら の 論 点 を 踏 ま え 、 橋 梁 設 計 お よ び 連 絡 等 施 設 設 計 を 対 象 と し て 、CADに よ り 、 図 面 作 成 す る 新 し い 方 法 を 提 案 し 、 そ れ ら を 実 証 的 フ ィ ー ル ド 実 験 に 適 用 し 、 そ の 妥 当 性 を 評 価 す る こ と を目的とす る。

  本 論 文は 、8章 から な る。 第1章は 片 羇訣 第2章 は、 研 究分 野に お ける 現 状と 課 題で あり 、 第3章〜 6章 は、モデ ルの実証蛍 埆耽斤丶第7章は、全僻の取 りまとめと考 察、第8章は縦 論となってい る。

  1章 で は 、 研 究 の 目 的 と 方 法 の 特 徴 に つ い て 述 ぺ る と 共 に 既 往 研 究 に つ い て の 総 括 を お こ な っ た 。    2章 で は 、 特 に 主 要 研 究 分 野 で あ る 建 設 CALに お け る 現 状 舗 驪 薗 こ つ い て 取 り ま と め た 。   鐸 谿 章で は 、道 路 設計tこ おい てCADを使 う 際の 課 黽と して 、 デジ タ ノレ マ ッピング(DM)が地形芦―タ としlて使 え な い こと 、 すな わ ち、DMが 必 ずし も 設計CADで の活 用を 目 的に 考 案さ れ たも の では ない こ とで あ り、 こ こで は そ の 解 決の た めに 測 量成 果と し ての 地 形庸 報 を次 の 事業 プロ セ スで 再 利用 す るこ とを 前 提に 、DMf寸 カ ロす べ き仕矇を具 聞勺に提寮た 。

  4章 で は、 こ の新 し いDM蝕様 に 基づ き 実際 の 預| ぼ設 口 導瓣 支 掾に ヨ 藷正 フ イー ′レ ド ヨ蕊 炙 を行 い 、提 案 の 妥 当 性 汲 び 設 計 涛 鑷 鮒 こ お け る 具 体 的 全 尅 屎 に つい て述 べ た。 そ の結 果 、地 形時 報 をデ ー タと し て設 計CAD に直 接 取り こ むこ と で、 言 殳言 十業 務 における± 凹彰図電刊齢業 の御紘どの効 荊匕とともに 品質の確f杲を 図ること が可能とな り、3次元設 計への拡張、GIS(地理晴報 ンス,テ、ム)、CG(コンピュータグラフィクス)への活用などの高 度糾用への 展開が図わる ニとになった 。

  5章 で は 、 高 速 道 路 設 計 の コ ン ピ ュ ー タ 支 援 に よ る 、 工 費 や 土 工 量 バ ラ ン ス 等 を 最 小 化 す る 線 形 最 適 化 シ ス テ ム を 構 築 し た 。 す な わ ち 、 最 適 線 形 探 索 の 過 程 で は 数 十 万 本 の 縦 断 線 形 を 生 成 し 、 デ ジ タ ル 地 形 デ ー タ か ら そ れ ぞ れ 土 工 量 を 計 算 す る 必 要 が あ る 。 こ れ に は 従 来 のCADを 用 い 人 手 で 横 断 面 を 作 成 す る 平 均 断 面 法 が 用 い ら れ て い た が 、1線 形 の 土 量 計 算 に 日 単 位 の 時 間 を 要 し 、 多 く の 縦 断 線 形 を 比 較 で き な か っ た . 本 論 文 で は 、 デ ジ タ ル 地 形 デ ー タ か ら 直 接 土 工 量 を 計 算 す る セ ル 平 均 法 を 開 発 し 、 土 工 量 関 数 テ ー ブ ル を 作 成 す る こ と で 、1線 形 の 土 工 量 を0.1秒 未 満 で 算 出 可 能 と な る シ ス テ ム を

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新た に開 発した 。この 方法を 適用 するこ とによ り、既 往設計例における平均断面法と比較し、より有効で 効果 のあ ること が検証 された 。

  ま た、第6章 では、 道路設 計の際 の概 略工事 費と土 工量バ ラン スだけ を「コ ストの低減」として考慮す るだ けで はなく 、道路 構造令 や設 計要領 などの 規定を 満足しながら、トレードオフの関係にある経済性、

安 全 性 、快 適 性 、 環 境 負荷 の 低 減 、 渋滞 解 消な どの多 くの評 価項目 につ いて遺 伝的ア ルゴリ ズム(GA) を用 いた 最適縦 断設計 法の検 討を おこな った。 このこ とをおこなうにあたって、現状では多くの時間と労 カ を 要 する た め 、 限 ら れた 代 替 案 を 道路 設 計者 の経験 に基づ ぃて、 評価 および 選定し ている のが一 般 的 で あ る. ま た 特 に 建 設中 の 急 峻 な 山岳 地 帯 を 通 過す る 高 速 道 路の 線 形 設 計 ( 以下 、 線形 設計と 記 す) にお いては 、制約 条件が 厳し くなり 、道路 線形の わずかな変化が土工量に大きな影響を与えるため、

経験 豊富 な道路 設計者 であっ ても 、評価 選定に 多くの 時間を 要し ている 。そこ でここ では 、それ を解決 する ため にデジ タル地 形デー タと 線形の 設計条 件から 仮想道 路モ デルを っくり 、線形 設計 のシミ ュレー ショ ン( 模擬実 験)を 自動的 に行 うシス テムを 構築し た。また、検討する代替案の数を大幅に増加させ、

さら に道 路設計 者が重 視する 評価 項目を バラン ス良く 満足す る代 替案を 短時間 で選定 する ことに より、

道 路 設 計 者 を 支 援 す る シ ス テ ム を 構 築 する こ と も あ わせ て 行 い 、 そ の実 際 例 に つ いて 検 討 し た 。   ま た、 道 路 線 形 には 平 面 線 形 と縦 断 線 形 がある が、そ れらの 設計 を支援 するシ ステム につ いて検 討 をお こな った。 ここでは、道路設計を支援するシステムとして、比較的評価しやすい「縦断線形」を対象と し 、 平 面線 形 は 変 更 し ない も の と し た。 こ れは 、道路 公団等 の道路 概略 設計レ ベルに おける 線形設 計 で は 、 平面 線 形 は 既 に 都市 計 画 と し て決 定 され ている こと、 現在、 建設 中の高 速道路 は山岳 道路で あ るた め、 主とし て縦断 線形を 修正 するこ とによ り道路 概略設計が行なわれていることを考慮したものであ る。 その 結果、 ここで の設計 方法 は、従 来の方 法に比 べ高速 に縦 断線形 の設計 ができ るこ とから 、本シ ス テ ム で得 ら れ た 縦 断 線形 を も と に 、既 存 の 平 面 線形 をCADで微 修 正する ことで 効率的 かつ 優れた 線 形設 計が 可能と なるこ とが明 らか となっ た。

  さ らに 、 第7章 では 、本 論文の 総括 をおこ なった 。すな わち国 土の 建設か ら国土 のマネ ジメ ントヘ の 政 策 の 転 換 、 建 設CALS/ECの 進 展 に 伴 い 、 道 路 事 業 に お い て も 情 報 化 の推 進 が 求 め ら れて い る 。 一方 、情 報技術 は、一 般にハ ード ウェア ・ソフ トウェ アと解され、道路事業とは関係なく日進月歩の勢い で発 展し ている もので ある。 しか しこれ らの情 報技術 は基本 的に 、情報 を処理 するた めの 技術で あり、

処 理 さ れる 例 え ば 道 路 事業 に 関 す る 情報 ま で 規 定 する も の で は なぃ 。 そ こ で 標 準化 さ れた 仕様に 基 づく 道路 管理情 報を整 理し、 その データ の一貫 した標 準フオーマット(データモデル)が必要となる。道 路 管 理 情報 と は 、 管 理 して い る 道 路 の計 画 ・設 計時点 におけ る情報 、構 築され た道路 の構造 と幾何 形 状 な ど 直接 設 計 に か か わる 情 報 ば か りで な く、 施工時 の条件 と品質 、利 用者に 対する 交通サ ービス 、 補修 ・改 良の情 報など 多様な 情報 も考慮 する必 要があ る。こ れら の情報 は、事 業ライ フサ イクル 全般に 亘っ て共 有・活 用すべ き情報 であ り、道 路事業 のフェ ーズの 進展 に伴っ て、深 度化さ れて 行くと いう性 格を 有す ると考 えられ る。そ の点 を踏ま え、本 研究で は、国 内で は初め てとな る、高 速道 路の管 理情報 の 基 本 とな る デ ジ タ ル 道路 デ ー タ のCADデ ー タと 付 帯 す る 属 性デ ー タとを 統合し て整備 し、 それを 活 用す るた めの最 適設計 プロダ クト モデル を構築 するも のであ る。

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学位論文審査の要旨 主査   教授   加賀屋誠一 副査    教 授    佐藤馨一 副査    教 授    森吉昭博 副査    教 授    奥    俊信     1

学 位 論 文 題 名

デジタル地形データを用いた高速道路最適設計 プロダクトモデル構築に関する研究

  道 路建設 業務に .おけ る設 尉1函 面の 役害囁 甜r&め`ぞ重要である。その分罰qごは、近年、設計図面 作 滅 に あ た っ て 電 子ft嘯i£ み を 開 始 さ れ てkゝ る 。 現 往 注 目 さ れ て い る 建 設CALSの 実 現 の た め に も そ の 標 準 化 カ 噸 と さ れ て お り 、IS010303とbゝ う 規 格 も 考 え ら れ て い る 。 し か し な が ら 、 適 齢 鯖 扮 野 に お い て は 実 用 イ 幼 鑓mて お り 、 い ま だ 講 簡 瞶 熾 が 存 荏 し な い 状 況 で あ る 。 そ こ で 憾 晒 . | の 交 換 ・ 共 有Iカ 鶴 に で き るCADを 活 用し て 黼 を 効 嘩計 目 ー る こ と を目 的 と し て 、 図 面 をCADで 竹 誠 す る 方 法 に つ い て の 翻 夢D嚇 綱 こ な っ て き て い る 。 本 論j瓰 よ そ れ ら の 論 点を 踏 ま え 、 橋梁 設 計 お よ び 鍵醗 滞 嚇 羇 繍 ミ・ 計 を 対 象 とし て 、CA)に より 図面作 成す る 新 し い 方 法 を 構 築 し 、 そ れ ら を フ イ ール ド 実 験 に 適用 し 、 そ の 実証 性 、 妥 当 性を 評 価 す る こ と を目 的と したも のであ る。

  本 論如i8章 から構 成さ れてい る。

  第1章 で は 、 研 究 の 目 的 と 方 法の 特 徴 に つ いqオ い る と 共に 既 往 研 究 の総 括 を 行 な っ てい る 。   第2章 で は 、 主 要 研 究 分 野 で あ る 建 設CALSに お け る 現 次 と 課 題 を 取 り ま と め て い る 。   第3韋 で は 、 道 路 設 計 に お い てCADを 使 う 際 の 課 題 と し て 、 デ ジ タ ル マ ッ ピ ン グ(DIVDが 鎚 瞬 鍔 〓一 夕 と し て 使え な い こ と 、 すな わ ち 、lDMカ 迎 け し も 設 計CAD` で の 活用を 目轍こ 考案 さ れ た も の で な い こ と で あ り 、 こ こ でHそ の 解 決 の た め に 讃 堰 撚 と し て 得 ら れ た 地 形 情 報 を 事 業 プ ロ セ ス で 再 利 用 す る こ と を 前 提 に 、DMに6thtrfべ き 仕 様 を 具 体 的 に 提 案 し て い る 。   第4章 で は 、 こ の 新 し いDM仕 様 に 墓 づ き 実 際 の 瀞 嶐 杙 噌 鼈 粥 綴 を 対 象 に 実 証 フ イ ー ッ レ ド 実 験 を 行 な い 、 提 案 の 妥 当 性 お よr議 旨 徽 に お け る 具 体 艶 威l果 に つ い て 述 べ て い る 。 その 結 果 と し て 、 地 形 情 報 を デ 一 夕 と し て 設 計CADに 直 接 取 り 込 む こ と で 、 設 計 業 務 に お け る 地 形 園 曜 お イヒff業 の 省略 な ど の 効 率化 と 共 にr語質 の 確 保 を 図る こ と カ 磯 と なり 、3次元 設計 ・への 拡 張 、GIS(地 理情 報 シ ス テ ム )、CG(コン ピ ュ ー タ グラ フ ィ ク ス ) への 活 用 な どの高 度手u用へ の

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展開カ泅れる ことを明らかにしている。

  第5章では 、高i鑓彊編殳計めコンピュ ー夕支援による工費や土工量 パランス等を最小化する 線形最適化シ ステムを構築している。こ れは、最適線形探索の過程で 数十万本の縦断設計を生 成し、デジタ ル地形チ一夕からそゎぞ漸 の土工量を計算し、その中か ら道路最適設計案を決定 す る も の で ある 。本 論 姆は デジ タル 地 形ラL夕か ら 直接 土工 量を 計 算す るセ ル平 均法 を 開 発し、土工量 関数ヲープ)レを作威するこ とで、1線形の土工量を011秒未満闇算:出司能となる システムを開 発している。この方法を適 用することにより、既往設計 例における平均断面法と 比較し、より 有効で効果のあることを明 らかにしている。

  第6章 で 牡、 道路 設計 の 際の概算工事費と土工量パラ ンスだけをrコストの低減と して考慮 す るだけで1塊く、道路構造 餅奄諾誑臨頁ぬどの規定を 満足しながら、トレードオフ の関係に ある経済性、 安全性、快適性、環境負荷 の低減、渋滞解消などの多く の評価頃目について遺伝 的 アルゴリズム(GAを用いた 最適縦断設計怯の拡漲を行 ニなっている。従来、この問 題は、多 くの時間と労 カを要するため、限らゎた 代替案で道路設計者の経験に よってのみ評価選定して いた。また急 峻な山岳地帯での道路線形 設計においても制約条件が厳 しく、多くの問題があっ た こ こ 弼 ま ヽ そ れ を 解 洪 ず る た め 、 デ ジ タ ル rト タ と 線 形 の 設計 条件 から 仮 想遡 野Eデ ルを構築し、 線形設計シミュレーション を自動的に行なうシステムを 新たに開発している。こ の こと によ って 、 数多 くの 代着案による評紅項目の最 適性を満足できる ‑画の決定 カ瀧るこ と を明 らか にし て いる 。ま た道路設計を支援するシス テムとして、特に重要な縦齷 締を対象 と して 、そ の設 計 の高 速化 を試 みて お り、 得ら れた縦 断設計を下に、既存の平面 線形をCAD で 徹彦 正す るこ と で、 効率 的か つ優 れ た線 形設 脅肋 妬 瓏と なる こと が羽 らかにし ている。

  第7章では 、道路の管理情報として計画 設計、道路構造と幾筒形状、施ユ:時条件と品質丶利 用者に対する 交通サーピス、補修改良な どの情報を総合的に管理する ための電子化システムに つ いて 取り まと め てい る。 これ らに つ いて の標 準化 さ ゎた 仕様 佑成 する ための建 設CALSの 構築を試み、 実際の日本道路公団データ モうつ <JHDIVDに適用し、そ の実用性の検証と今後の 可能性につbゝて考察している。

  第8章 は 、 結 諭 と し て 各 章 で 明 ら か に な っ た 事 頃 を gし 、 本 論 文 を 総 括 し て い る 。   これを要す るに、著者は、高速道路の 線形設計においてデジタル地 形チータの導入による方 法諭開発を目 的とし、解析方法には設雷t CADの利用、評価方法にtあ 魁云的アルゴリズム(GA) の適用を考え た新しい道路最適設計シス テムの確立を行ない、それら のヂ一夕べース共有化の ための道路設 計プロダクトモうウレを提案、構築しており、交通システム工学、道路設計工学に 貢献するとこ ろ大なるものがある。

  よっ て著 者は 、 北滴 道: 恕学 博士 ( 工学 )の 学位 を 授与 され る資 略あ るものと 認める、

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図2に実験装置の概略を,表1に主な実験条件を示す.実