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JX ホールディングスの誕生 JX ホールディングスは 2010 年 4 月 1 日 ともに 100 年以上の歴史を有する 新日本石油と新日鉱ホールディングスの経営統合により誕生しました 2010 年 4 月 1 日統合持株会社 JX ホールディングスを設立 2010 年 7 月 1 日中核事業会社

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(1)

アニュアルレポート

2010

2010 年 3 月期

From Integration to Sustaining Power

2010 年 3 月期 ア ニ ュ ア ル レ ポ ー ト J Xホールディングス株式会社 Printed in Japan

(2)

JXホールディングスは、2010年4月1日、ともに100年以上の歴史を有する、

新日本石油と新日鉱ホールディングスの経営統合により誕生しました。

JXホールディングスの誕生

「JX」はグループの基本的な理念を象徴する名称です。

「J」は、日本を代表する世界有数の「総合エネルギー・資源・素材企業グループ」を、

「X」は、未知への挑戦、未来への成長・発展、創造性・革新性等をそれぞれ表しています。

経済や社会環境が大きく変化し、将来に向けて不確実性が高まるなか、

私たちは未知数「X」の解を探し求め、挑戦を続けます。

2010年4月1日 統合持株会社

JXホールディングス

を設立

2010年7月1日 中核事業会社3社が発足

JX日鉱日石エネルギー、 JX日鉱日石開発、 JX日鉱日石金属

統一ブランド

(3)

統合、そしてその先へ

(4)

単独ではなしえなかった劇的な事業変革をスピーディーに実現。

圧倒的な競争力のもと、グローバルに成長・発展を追求。

(2009 年度実績) 新日本石油 新日鉱ホールディングス JXホールディングス 石油精製販売 国内燃料油販売シェア 24% 10% 34% パラキシレン供給能力 160万トン/年 102万トン/年 262万トン/年 石油開発 原油・天然ガス生産量(権益ベース) 12.9万バーレル/日*1 1.4万バーレル/日 14.3万バーレル/日*1 金属 電気銅生産能力 - 117万トン/年*2 117万トン/年*2 鉱山生産量(権益ベース精鉱中銅量) - 8万トン/年 8万トン/年 電材加工製品の製造販売 - 世界シェア 1 位の製品群 世界シェア 1 位の製品群

経営統合の背景

両社がビジネスを展開する分野で、大きな構造的変化が進行。

 ●

石油精製販売事業では、国内需要の減少に伴い需給環境が悪化。  ●

石油開発事業と金属事業では、資源獲得競争により投資額が増加。

環境の変化に先手を打ち、激化する競争を勝ち抜くには、一層強固な経営基盤が不可欠。

*1 天然ガスは原油換算 *2 パンパシフィック・カッパー(JX日鉱日石金属66%出資)61万トン/年とLS-ニッコー・カッパー(JX日鉱日石金属39.9%出資)56万トン/年の合計値

NEXUS

経営統合のねらい

(5)

エネルギー・資源・素材の事業領域において、

上流から下流にわたる一貫操業体制を構築。

NEXUS

(6)

NEXT

ベストプラクティスの追求

サービスステーションの

ブランドをENEOSに統一

統合後の合理化効果を

最大化するため、数が多い

既存ブランドであるENEOSに統一。

成長事業へ経営資源を優先配分

石油精製販売事業への設備投資・投融資を

減価償却費の8割程度とする一方、

石油開発と金属事業では減価償却費を

大きく上回る投資を計画。

石油精製能力を削減

装置構成やロケーション等の観点から

総合的な競争力を評価し、

2010年度中に日量40万バーレルの

削減を完了(右表)。

さらに2013年度末までに

日量20万バーレルの追加削減を計画。

「ベストプラクティス」をキーワードに、過去にこだわらず、

新生JXにとって最善の方法を選択。

統合シナジーの実現とコスト削減、

成長分野への投資で企業価値の最大化を目指す。

2010 年 3 月末現在 ENEOS 9,514 JOMO 3,173 JX グループ合計 12,687 サービスステーション数 ( 億円 ) 設備投資・投融資 減価償却費 石油精製販売 3,000 3,750 石油開発 3,200 1,480 金属 3,000 820 上場子会社他 400 510 3ヵ年合計 9,600 6,560 2010〜2012年度の設備投資・投融資計画 ( 万バーレル/日 ) 根岸 ▲ 7.0 大阪 ▲ 11.5 水島 ▲ 11.0 大分 ▲ 2.4 鹿島 ▲ 2.1 富山 ▲ 6.0 合計 ▲ 40.0* 精製能力削減の内訳 * 削減後の精製能力は139.2 万バー レル/日

(7)

統合で得た経営資源と競争力により積極的かつ

グローバルに企業価値の向上を図り、

世界有数の「総合エネルギー・資源・素材企業グループ」へ。

NEXT

(8)

目 次

JX日鉱日石開発

石油開発事業

Oil and Natural Gas

Exploration

and

Production

Business

Petroleum

Refining

and

Marketing

Business

石油精製販売事業

JX日鉱日石エネルギー

金属事業

Metals

Business

JX日鉱日石金属

(9)

8

10

12

20

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27

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32

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44

58

93

126

128

132

35

43

財務ハイライト/事業ハイライト

マネジメント・メッセージ

社長インタビュー

JXグループ「中期経営計画」

事業概況

石油精製販売事業 石油開発事業 金属事業

会社概要および組織図

主要グループ会社

投資家情報

財務セクション

新日本石油 JXホールディングス 新日鉱ホールディングス 本アニュアルレポートに関する注意事項 将来の見通しに関する記述について 本アニュアルレポートには、将来見通しに関する記述が含まれています。これらの将来に関する記述は、「考 えます」、「期待します」、「見込みます」、「計画します」、「意図します」、「はずです」、「するつもりです」、「予測 します」、「将来」、その他、これらと同様の表現、または特に「戦略」、「目標」、「計画」、「意図」などに関する 説明という形で示されています。多くの要因によって、本アニュアルレポートに述べられている「将来に関す る記述」と大きく異なる実際の結果が、将来発生する可能性があります。かかる要因としては、(1)マクロ経 済の状況またはエネルギー・資源・素材業界における会社の競争環境などの業界の一般的な状況、(2)規制、 訴訟に関する事項およびリスク、(3)法制上の変化、(4)税法その他の法律の改正、一般的経済状況の変化 が及ぼす影響などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。 和文版アニュアルレポートの位置づけについて 英文アニュアルレポートと和文アニュアルレポートとで、内容上の重要な相違が生じないように配慮して作成 していますが、和文アニュアルレポート所収の連結財務諸表については、監査済英文連結財務諸表の和訳を 掲載しており、和訳された連結財務諸表自体は新日本有限責任監査法人の監査の対象となっていません。

経営情報

取締役および監査役 コーポレート・ガバナンス 社会・環境への取り組み(CSR)

(10)

財務ハイライト

新日本石油株式会社および連結子会社 新日鉱ホールディングス株式会社および連結子会社 3月31日に終了した会計年度 百万米ドル 億円 2010 2010 2009 2008 経営業績(会計年度) 売上高 単純合算 ... 96,860 90,080 新日本石油 ... 62,089 57,743 73,892 75,240 新日鉱ホールディングス ... 34,756 32,337 40,651 43,395 営業利益(損失) 単純合算 ... 1,403 1,305 新日本石油 ... 933 867 (3,125) 2,640 新日鉱ホールディングス ... 470 437 (1,017) 1,032 経常利益(損失) 単純合算 ... 2,014 1,873 新日本石油 ... 1,218 1,133 (2,754) 2,757 新日鉱ホールディングス ... 795 740 (674) 1,920 たな卸資産評価影響を除いた経常利益(損失) 単純合算 ... (166) (153) 新日本石油 ... (468) (435) 1,716 1,078 新日鉱ホールディングス ... 302 281 921 1,432 当期純利益(損失) 単純合算 ... 786 731 新日本石油 ... 466 433 (2,516) 1,483 新日鉱ホールディングス ... 320 298 (408) 993 財政状態(会計年度末) 総資産 単純合算 ... 66,632 61,967 新日本石油 ... 44,400 41,292 39,697 45,942 新日鉱ホールディングス ... 22,222 20,675 18,861 22,512 純資産 単純合算 ... 18,986 17,657 新日本石油 ... 11,388 10,591 10,163 14,293 新日鉱ホールディングス ... 7,594 7,066 6,599 7,653 米ドル 円 1株当たり情報(会計年度) 当期純利益(損失) 新日本石油 ... 0.32 29.70 (172.42) 101.49 新日鉱ホールディングス ... 0.35 32.17 (44.02) 107.14 配当金 新日本石油 ... 0.19 18 20 12 新日鉱ホールディングス ... 0.16 15 14 16 (注)米ドルの金額は、2010年3月31日時点のレートで換算しています。

(11)

2010年 8月 ■ 中国石油天然ガス股份有限公司傘下の日本法人との間で、大阪製油所の合弁製油 所化に関する契約を締結 8月 ■ 三菱商事(株)、ガスプロムネフチ社との油田随伴ガス回収事業がロシア政府初の JI*1プロジェクトに認定 7月 ■ 釧路にLNG内航船受入基地の建設を決定 7月 ■ ロシアに潤滑油販売会社Nippon Oil & Energy (RUS), LLCを設立 7月 ■ 国連グローバル・コンパクトに参加

7月

JXグループにおける中核事業会社3社が発足

5月 ■ JXグループ「中期経営計画」および「長期ビジョン」を策定(20ページ参照) 5月 ■ 国際金融公社(IFC)からチリ・エスコンディーダ銅鉱山権益2.5%を3社共同で取得 4月 ■ 使用済みリチウムイオン電池等からの有価金属回収に向けた実証化試験を開始

4月

「JXホールディングス株式会社」設立

3月 ■ 合同石油開発(株)の株式10%を追加取得 2月 ■ チリ・カセロネス銅・モリブデン鉱床開発プロジェクトの開発を決定 (パンパシフィック・カッパー(株)) 1月 ■ 新日本石油と新日鉱ホールディングスが臨時株主総会を開催  JXホールディングス設立のための株式移転計画の承認 2009年 12月 ■ パプアニューギニア・LNGプロジェクトの投資を最終決定 11月 ■ インドネシアにおけるコールベッドメタン(CBM)鉱区の権益を取得 11月 ■ ペルー・ケチュア銅鉱床開発プロジェクトのFS*2への移行を決定 (パンパシフィック・カッパー(株)) 10月 ■ 新日本石油と新日鉱ホールディングスが経営統合契約を締結 10月 ■ 根岸製油所で国内初のバイオETBE製造装置が竣工 10月 ■ 水島製油所で高過酷度流動接触分解(HS-FCC)プロセス実証化研究装置の 建設を開始 8月 ■ 豪州・東ティモール共同開発海域における海上鉱区を取得 7月 ■ インドネシア・タングーLNGプロジェクトからLNGの出荷を開始 4月 ■ 家庭用燃料電池エネファームの新工場が竣工((株)ENEOSセルテック) 4月 ■ 英国北海・ウェストドン油田の商業生産を開始

事業ハイライト

*1 JI: Joint implementation(共同実施) *2 FS: Feasibility study(事業化調査) 2010 年 10 月、新日本石油と新日鉱ホール ディングスが経営統合契約を締結 タングーLNGプロジェクト(インドネシア) エスコンディーダ銅鉱山(チリ) ■ JXホールディングス  ■ 石油精製販売  ■ 石油開発  ■ 金属

(12)

新生JXグループは、順調にスタートすることができましたが、その要

因を考えてみますと、今回の経営統合が持つ2つの大きな特徴にあ

ると考えています。

 一つは、最適な組み合わせによる経営統合であるという点です。

新日本石油は、日本で最大の石油精製販売事業を有し、石油開発事

業も積極的に展開してきました。一方、新日鉱ホールディングスは、

石油精製販売事業・石油開発事業のほか、成長分野と位置づける銅

資源開発・銅製錬・環境リサイクル・電材加工等の金属事業を有し、

最適な事業ポートフォリオ構築を目指してきました。両社の組み合わ

せにより、石油精製販売事業においては日本で圧倒的なシェアを有

することになり、内需減退に先んじた製油所体制の構築が可能とな

りました。また、統合シナジーも3年以内に800億円、5年以内に

1,000億円以上を見込んでおります。これらの実現により、石油精

製販売事業を建て直し、並行して成長分野である石油開発・金属事業

への投資を積極的に進めてまいりますが、この戦略は、新日本石油と

新日鉱ホールディングスという組み合わせによって、初めて可能とな

るものであります(22ページ参照)。

 もう一つは「ベストプラクティス」です。組み合わせが良いというだ

けでは、統合効果を最大限引き出すことはできません。両社ともに

JXホールディングスは 2010 年 4 月、 新日本石油と

新日鉱ホールディングスの経営統合により誕生いたし

ました。7月には、両社グループの全事業をJXホール

ディングスの傘下に再編し、JX日鉱日石エネルギー、

JX日鉱日石開発、JX日鉱日石金属の3つの中核事業

会社を発足させました。これにより、本格的にグループ

としての体制が整い、JXグループは、新たな第一歩を

踏み出しました。

代表取締役会長 西尾 進路

マネジメント・メッセージ

(13)

100年を超える歴史を持ち、成長・発展してきた企業であることから、

これまでのやり方、成功体験へのこだわりも決して小さくはありませ

んでした。そこで、白紙の状態から最適なものを選択・判断すること

にいたしました。JXグループ初の中期経営計画においても「ベスト

プラクティス」をキーワードとし、旧会社の利害得失を考慮に入れず、

新生「JXグループ」の利益、発展を第一義として、計画を策定いたし

ました(20ページ参照)。過去へのこだわりを敢えて捨て、

「ベストプ

ラクティス」の積み重ねから新しい企業風土をつくる。その覚悟と実

行力が、本当の意味でJXグループを誕生させたともいえます。

 当社を取り巻く環境は、国内石油需要の減退をはじめ、地球環境問

題への危機意識の高まり、資源ナショナリズムの台頭等、大きく変化

しており、引き続き厳しい状況が予想されます。しかし、この事業環

境の変化に対応するために、私たちは他社に先駆けて自分たちが変

わる道を選びました。グループ理念に掲げた「エネルギー・資源・素

材における創造と革新」を通じて、より良い地球環境づくりに役立つ事

業・技術革新を推進することで企業価値の最大化を図ってまいります。

 株主・投資家の皆様におかれましては、旧来にも増して一層のご理

解とご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長 高萩 光紀

(14)

社長インタビュー

世界有数の「総合エネルギー・資源・

素材企業グループ」を目指し、

経営資源の最適配分と

活用を進めてまいります。

既存事業は世界基準で高評価を

得られる事業に変革し、

加えて、新エネルギーを

はじめとする将来の

事業成長基盤を確立します。

(15)

Q

1

2009年度の総括とその評価、課題について(業績評価)

Q

2

石油精製販売事業のマージン見通しについて(戦略)

Q

3

精製能力削減の戦略的意味(戦略)

Q

4

石油開発・金属事業の事業戦略および

中期経営計画期間中の位置づけについて(戦略)

Q

5

長期ビジョンにある新エネルギー関連事業の強化について(戦略)

Q

6

資本政策と株主還元、財務健全性について(資本、配当政策)

(16)

2009年度の新日本石油および新日鉱ホールディングスの決算は、両社合算

で、経常利益1,873億円となりました。しかしながら、たな卸資産の在庫評

価によるプラス影響*を除くと153億円の赤字、なかでもJXグループの売上

高で大宗を占める石油精製販売事業は、1,358億円の赤字と、極めて厳しい

収益環境での船出となりました。これは、内需の急速な減少に伴い過剰生産

能力が顕在化し、適正なマージンの確保が困難になっているという石油業界

全体の構造的問題に起因しています。

 したがいまして、この業界の赤字構造から脱却して、安定的に収益を確保し

得る、競争力のある石油精製販売事業をいかに早く構築できるかがJXグルー

プの喫緊かつ最大テーマと捉えています。中期経営計画では、劇的な事業

変革を早期に実現することによって、2012年度の石油精製販売事業の実質

経常利益を2009年度比約3,000億円改善する計画です。

*総平均法によるたな卸資産の評価が売上原価を押し下げる影響。

はじめに、JXグループのスタートポジションともいえる

2009年度の決算について教えてください。

Q

1

社長インタビュー

(17)

2009年度の石油精製マージンは2008年度の約半分まで縮小し、業界全体

で大きな赤字を計上いたしました。

 国内の燃料油需要は今後も年率3〜4%の減少が見込まれるなか、何もし

なければマージンの回復はとても期待できません。

 そこでJXグループは、トップ企業として、率先して精製能力削減を行うこと

にしました。まずは、40万BD(日量40万バーレル)の能力削減を2010年

度中に完了させます。続く20万BDの追加能力削減も当初計画から1年前

倒しし、2014年3月末を目処とすることにしておりますが、これも需給環境

次第で柔軟に判断していきたいと思っています。

 能力削減を行い、供給過剰問題を解消すれば、必ずや適正マージンは確保

できるはずですし、そうしていかなければなりません。根拠もなくマージンの

改善を見込んだということではなく、やるべきことを実行した上で、実現を目

指します。しかも、前提としているマージンは、国内外市況の過去の水準か

らいっても現実的であり、適正マージンを確保できる市場の構築を目指すと

いう観点から、最低限確保したいレベルだと思っています。需要が減少して

いるとはいえ、日本市場はドイツの2倍、イギリスの3倍近い規模を持つ大

市場であり、需要に見合った供給構造に変革できれば、まだまだ大きなキャッ

シュ・フローを生むことができるはずなのです。

中期経営計画では石油精製販売事業の収益改善のうち、

約半分はマージンによる改善となっています。

少し楽観的な見通しではないでしょうか?

Q

2

(18)

2009年度における日本全体の精製能力が約480万BDであるのに対し、実

際に処理した原油は約360万BDに過ぎません。製油所には定期修理があり

ますので100%稼働は不可能としても、約100万BDは余剰だということに

なります。私たちが2010年度中に削減するのは40万BDですので、日本全

体の余剰能力のすべてを削減する訳ではないのです。販売に見合った規模の

供給体制にするということであり、JXグループの製油所稼働率は飛躍的に高

まりますが、能力削減に踏みきらない他社は低稼働が続くだけでしょう。これ

に加えてJXグループでは3年間で800億円、5年間で1,000億円の統合シ

ナジー効果を見込んでおりますので、当社製油所と稼働率が低い製油所との

競争力格差は開くばかりということになります。

 したがいまして、私は、他社も能力削減を行うと思っています。実際、JXグ

ループが40万BDの能力削減の具体的な計画を公表した後、いくつかの会

社が能力削減計画を発表しました。日本全体で需要に見合う供給体制構築の

動きは、これからも確実に進んでいくと思います。

JXグループが精製能力を削減しても、

他社が稼働を上げてしまい、

需給環境が改善しないリスクはありませんか?

Q

3

社長インタビュー

(19)

設備投資・投融資は、3 年間で 9,600 億円を計画していますが、このうち

6,900億円は成長分野に投じる戦略投資です。

 石油開発事業の投資計画3,200億円はすべて戦略投資という位置づけで

す。このなかには既存の油・ガス田に対して、追加開発により生産量の減退

抑制を図る投資も含まれていますが、それでも中期経営計画期間中は一定

の減少を見込まざるを得ません。既に開発されている資産の買収を行えば

生産量はすぐに増えますが、資源獲得競争が激化するなか、こういった資産

の買収価格は非常に高く、投資採算を厳格に考える当社にとって、投資でき

る案件はそれほど多くないと考えるからです。したがいまして、生産開始ま

でのリードタイムは長いですが、JXグループとしては探鉱を基盤として、将来

の成長の源泉となる埋蔵量補填率*100%以上を目指す方針です。これまで、

ベトナム、マレーシア等のプロジェクトでオペレーターとして蓄積してきた知

見・技術をフルに活かしていきたいと考えています。

 金属事業の投資は、事業全体では3,000億円、うち2,200億円が戦略投

資であり、資源開発部門の銅鉱山投資が中心です。製錬部門で必要とする

銅精鉱量に対する鉱山権益生産量、いわゆる自山鉱比率の向上による資源・

製錬のバランスの取れた高収益事業体制の構築を目指します。チリのカセロ

ネス、ペルーのケチュアの両鉱山開発プロジェクトが予定どおり進むと、自山

鉱比率は、2015年度には60%を超える見込みです。

 以上のとおり、石油開発・金属の両事業とも中期経営計画期間中は投資が

先行することになります。投資の成果が表れる2015年度には、両事業の利

益拡大により、グループ全体で経常利益5,000億円規模のバランスのとれた

事業ポートフォリオを実現させていく方針です。

*埋蔵量補填率:当期の埋蔵量増加分/当期の生産量

石油開発、金属事業については、大きな投資を

計画しているのに対して、中期経営計画期間中

それほど収益改善を見込んでいないのはなぜでしょうか?

Q

4

(20)

社長インタビュー

グローバルな視点に立てば、エネルギーの総需要は、今後も増大し続けるこ

とが見込まれています。また、地球環境問題への危機意識が高まり、先進国

を中心に低炭素化・循環型社会構築の動きが進展しています。この分野で長

きにわたって事業ノウハウや技術の蓄積があるJXグループにとっては、大き

なチャンスだと考えています。

 特に、家庭用燃料電池は、長期的にJXグループのコア技術として確立すべ

く取り組みます。石油精製で培った水素製造や触媒開発等の独自技術をベー

スに、永年にわたって研究開発に取り組んでいる家庭用燃料電池は、主にLP

ガスを原燃料としていることから、石油精製販売事業とのシナジーも期待で

きます。JXグループは、将来にわたり燃料電池事業分野で市場を獲得し、主

導的な地位を確保すべく、量産体制確立のための新工場を建設し、2009年

5月から販売を開始しています。さらに、大幅なコストダウンを実現すべく、

次世代型燃料電池への取り組みも進めてまいります。

 また、環境意識への高まりを背景に需要が増加している太陽光発電分野につ

いても、JXグループが世界有数の総合資源・エネルギー・素材企業グループを

目指すにあたり、欠くことのできない分野と位置づけ、注力してまいります。

 新エネルギー分野においては、燃料電池や太陽光パネルの単なる機器販売

事業にとどまらず、燃料電池・太陽光発電・蓄電池等を統合することで顧客価値

の高いビジネスモデルを確立し、システムインテグレーター事業の推進を図り

ます。

 環境問題への取り組みは、人類の将来の生存・繁栄にとって、緊急かつ重

要な課題です。JXグループは、「地球環境との調和」をグループ行動指針に

掲げ、私たちが追求すべき最重要経営テーマの一つとして捉えています。現

在は創造と革新の挑戦期間にあたりますが、新エネルギー事業の収益基盤確

立は、JXグループの持続的な成長に欠かせないものだと考えています。

長期ビジョンにある新エネルギー関連事業の

強化について教えてください。

Q

5

(21)

本中期経営計画期間中は、経営基盤の強化に取り組むとともに、将来の成長

を見据えた戦略投資を実行してまいりますが、同時に、有利子負債の削減も

進め、財務体質改善との両立を目指します。最終年度の2012年度には、経

常利益3,000億円以上、ROE10%以上、ネットD/Eレシオ1.0倍を達成する

計画です。

 配当につきましては、連結業績を反映した利益還元の実施を基本としなが

ら、安定的な配当の継続に努めていくことを基本方針としています。

資本政策と株主還元、財務健全性について

Q

6

(22)

JXグループ「中期経営計画」

(2010~2012年度)

基本方針:

「ベストプラクティス」をキーワードに、統合シナジーの実現、

徹底的なコスト削減により、石油精製販売事業の

劇的な変革を実現するとともに、高収益部門へ

経営資源を優先配分し、企業価値の最大化を図る。

統合シナジー + 製油所効率化による

徹底的なコスト削減

石油精製販売事業の劇的な事業変革を実現

1.

成長分野への投資を積極化

石油開発・金属事業は減価償却費を大幅に上回る投資を実行

2.

フリー・キャッシュ・フローから有利子負債を削減

成長投資と財務体質改善の両立

3.

(23)

2012 年度財務目標

10

%以上

ROE(自己資本利益率)

0 3 6 9

2009年度*

2012年度

* たな卸資産評価影響を除く 当期損失のため、算出不能 *たな卸資産評価影響を除く 前提条件: 為替レート90円/ドル 原油価格(ドバイスポット)80ドル/バーレル 銅価格(LME)280セント/ポンド

3,000

億円以上

経常利益

-500 0 1,000 2,000 3,000

2009年度*

2012年度

1.0

ネットD/Eレシオ(純有利子負債資本倍率)

0 0.5 1.0 1.5

2009年度末

2012年度末

0 (億円) (億円) 20,000 10,000

2009年度末

2012年度末

有利子負債 0 (億円) 20,000 (倍) (%) 15,000 10,000 5,000 15,000 5,000

2009年度末

2012年度末

自己資本

(24)

2012 年度までに統合シナジー 800 億円の実現を目指します。これは経営統合前に 公表していた目標から200億円積み増しています。また、これまで各製油所で継続し て取り組んできた製油所の効率化活動による改善290億円とあわせて、合計1,090 億円のコスト削減・効率化を実現します。  さらに、統合シナジーについては、2014年度までに1,000億円以上への積み増し を図ります。

統合シナジー・製油所効率化

内需減退に先んじ、精製能力を削減

日本国内の石油製品需要は減退傾向が続くものと見込まれています。需要に見合った 精製能力まで削減することで、稼働率を最大限引き上げることができ、上記のコスト削 減とあわせて、国内トップの競争力を有する製油所体制構築を目指します。2010年 度中に40万BD(日量40万バーレル)、 2013年度末を目処に、さらに20万BDの削 減を計画しています。 コスト削減

将来に向けた成長戦略

2013年度以降の飛躍に向け、エネルギー・素材関連の需要が拡大するアジア域内で の成長戦略の策定および基盤整備を進めます。具体的には、パラキシレン・高機能化 学品等の石油化学品の増産、海外潤滑油事業の拡大、新エネルギー事業の推進に取 り組みます。

石油精製販売

統合シナジー 2009 年度 基準 2012 年度 製油所効率化 800 290

1,090

億円 石油精製部門 調達・需給・物流部門 購買部門(金属含む) その他コスト削減 210 290 90 100 400 *石油精製販売事業の概況は27〜29ページを参照 (億円) 燃料油の国内需要見通し 250 (百万キロリットル) 200 150 100 50 0 2008 (実績) 2010 2012 ガソリン 灯油 軽油 A 重油 B、C 重油 ナフサ、ジェット燃料 2008 2012 年度

▲3.7

% /年 201.0 173.0 (年度)

利益計画(経常利益)

1,873

5,000

2,026 261 454 490 ▲1,358 250 1,600 1,150 2,000

2009

年度 (実績) (中期経営計画最終年度)

2012

年度

2015

(参考)年度

3,300

240 820 610 1,630 * NIPPO、東邦チタニウム 石油精製販売 石油開発 金属 上場子会社* 他 たな卸資産評価影響 (億円)

▲153

実質経常利益 成長分野の 収益拡大 石油精製販売事業の 収益改善

(25)

銅鉱山開発の推進

カセロネス銅・モリブデン鉱床(チリ)および投資検討中のケチュア銅鉱床(ペルー)の 開発を進め、自山鉱比率の向上を図ります。

新製錬法の開発

低品位鉱石に対応した日鉱式塩化法およびバイオ・マイニング技術等の新製錬技術の 開発を進めます。

環境リサイクル、電材加工等の成長分野への取り組みを推進

HMC工場*の操業本格化や各種電子材料の高機能化、太陽光発電用ポリシリコン製 造事業の推進等、成長分野をターゲットとした製品開発と市場の創出を進めます。 *16種類の有価金属が回収可能な、茨城県日立市にある環境リサイクル工場

中長期的に生産量を維持・拡大

探鉱活動を成長の基盤としながら、これに既存油・ガス田追加開発の推進と資産買収 を組み合わせることにより、埋蔵量の補填・拡充を図り、中長期的な生産量の維持・拡 大を目指します。

コア事業国を中心とした資源ポートフォリオの再構築

ベトナム、マレーシア、英国(北海)をコア事業国と定め、これらの地域に対して優先的 に経営資源を投入します。

石油開発

金 属

原油・天然ガスの販売数量*1と埋蔵量*2 鉱山生産量*1(左)と自山鉱比率*2(右) *1 JX日鉱日石金属とパンパシフィック・カッパーの権益 ベースの精鉱中銅量の合算 *2 権益ベースの精鉱中銅量÷国内製錬所で必要な精鉱 中銅量 *石油開発事業の概況は30〜31ページを参照 *金属事業の概況は32〜34ページを参照 販売数量 (2009年度) 埋蔵量 (2009年 12月末時点) 万BOED*3 百万BOE*4 米国 1.1 48 カナダ 1.4 280 英国(北海) 1.3 21 ベトナム/マレーシア/ インドネシア 7.4 312 オーストラリア/ パプアニューギニア 1.0 88 中東他 2.1 64 合計 14.3 813 (万トン) (%) 30 20 10 0 0 60 40 20 2009 2010 (見通し)(計画)2012 (参考)2015

60

% 以上 (年度)

3ヵ年の設備投資・投融資額と減価償却費

石油精製販売 石油開発 金属 上場子会社他 (億円)

3,200

3,000

3,000

400

設備投資・投融資

9,600

億円

3,750 1,480 820 510 減価償却費

6,560

億円 成長分野の収益拡大策として、 石油開発事業・金属事業は、 減価償却費を大幅に 上回る投資を計画 *1 プロジェクト会社ベース。ただし、中東等の一部は 出資ベース *2 確認埋蔵量および推定埋蔵量 *3 BOED:原油換算量バーレル/日 *4 BOE:原油換算量バーレル

(26)

Roadmap for Long-Term Vision

統合シナジーの実現

需要に見合った生産能力

製油所効率化

LPG事業体制の再構築、LNG輸入基地プロジェクトの推進、海外潤滑油事業の拡大

パラキシレン、高機能化学品等の石油化学事業強化

2012年度

800億円(2010〜2012年度)

290億円(2010〜2012年度)

40万BD削減(〜2010年度)

1,630

億円

610

億円

820

億円

240

億円 2012年度 経常利益

3,300

億円

(中期経営計画最終年度) 為替 90 円/ドル 原油 80 ドル/バーレル 銅価 280 セント/ポンド

前提条件

NEXUS

石油開発

探鉱・開発を基盤に埋蔵量補填・拡充

油田増進回収技術への取り組み

新エネルギー

燃料電池、

太陽電池、

蓄電池事業の推進

石油精製販売

金属

鉱山開発の推進

新製錬技術の開発

カセロネス鉱山(チリ)

生産開始(2013年〜)

エネルギー・資源・素材のX

みらい

(27)

2015年度

2020年度

国内需要に見合った

スリムで強靱な生産体制

国内トップの競争力を有する

製造販売体制の構築

アジア地域の需要取り込みを

中心とした海外事業の強化

1,000億円(2010〜2014年度)

パプアニューギニア

LNG生産開始(2014年〜)

さらなる効率化推進

20万BD追加削減(〜2013年度)

世界有数

総合

資源

素材企業グ

ープ

1,150

億円

1,600

億円

2,000

億円

250

億円

2015年度

経常利益

5,000

億円

前提条件

為替 90 円/ドル 原油 90 ドル/バーレル 銅価 300 セント/ポンド 石油精製販売 石油開発 金属 上場子会社他

長期ビ

NEXT

オペレーターシップを主体に

持続的に成長する

石油開発会社へ

収益基盤の確立

資源の確保と

エコを軸とした事業展開

ケチュア鉱山(ペルー)

生産開始(2014年〜)

自山鉱比率の

さらなる引き上げ

(28)

木村 康

JX日鉱日石エネルギー(株)

代表取締役社長

石油精製販売事業

事業概況

石油開発事業

金属事業

古関 信

JX日鉱日石開発(株)

代表取締役社長

岡田 昌徳

JX日鉱日石金属(株)

代表取締役社長

国内燃料油販売シェア

35

% (国内1位)

パラキシレン供給能力

262

万トン/年

(アジア1位)

原油からLNG、オイルサンドまで

世界各地で事業を展開

原油・天然ガス生産量(権益ベース) *1 天然ガスは原油換算 *2 パンパシフィック・カッパー(JX日鉱日石金属66%出資)61万トン/年とLS-ニッコー・カッパー(JX日鉱日石金属39.9%出資)56万 トン/年の合計値 *3 権益ベースの精鉱中銅量

14

万バーレル/日

*1 電気銅生産能力

117

電材加工

8

万トン/年

*3

(自山鉱比率17%)

万トン/年

*2

(世界2位)

鉱山生産量

位の製品群

世 界

シェア

1

(29)

2009年度概況

2009 年度の石油製品の国内需要は、景気の低迷や低燃費車 の普及、ガス・電気等へのエネルギー転換の進展により引き 続き減少し、22 年ぶりに年間 2 億キロリットルの水準を割り 込みました。一方、原油価格は中国やインドといったアジア新 興国の経済成長に支えられ、期首にバーレル当たり50ドルを 割っていたドバイ原油価格が期末には 78ドルに達し、期を通 じて上昇基調をたどりました。  このような環境下、新日本石油の石油精製販売事業の経常 利益は、たな卸資産の在庫影響を除くと 1,113 億円の赤字、 新日鉱ホールディングスの石油精製販売事業も、在庫影響を 除くと 245 億円の赤字と、両社ともに非常に厳しい決算とな りました。 * 2010年3月末現在

JX日鉱日石エネルギーは、2010 年 7月に、新日本石油、新日本石油精製、ジャパンエナ

ジーが合併して誕生しました。同社グループが展開する石油精製販売事業は、売上高・資産

規模でJXグループ中最大であり、JXグループが「世界有数の総合エネルギー・資源・素材企

業グループ」を目指す上で重要な役割を担っています。

 生産拠点として、グループで国内8ヵ所の製油所、3ヵ所の製造所を有し、石油精製能力

は国内最大の 173万BD(日量173万バーレル)*、石油化学製品であるパラキシレンの年

間供給能力はアジア最大の262万トンを誇ります。また、サービスステーションは国内1万

2千ヵ所以上*で展開し、燃料油の国内販売シェア35%と圧倒的1位を占めています。

石油精製販売事業

Petroleum Refining and

Marketing Business

JX日鉱日石エネルギー

(億円) 2007年度 2008年度 2009年度 0 -1,000 -2,000 -3,000 -4,000 -5,000 1,000 2,000 新日本石油 新日本石油:たな卸資産評価影響を除く 新日鉱ホールディングス 新日鉱ホールディングス:たな卸資産評価影響を除く 合算値:たな卸資産評価影響を除く ▲230 617 ▲1,358 ■ 経常利益の推移

(30)

■ 製油所競争力の強化 仙台 14.0万 根岸 34.0万→27.0万 (2010年10月予定) 大阪 11.5万 (2010年10月) (輸出製油所化) 麻里布 12.7万 室蘭 18.0万 鹿島 21.0万→18.9万 (2010年5月) 大分 16.0万→13.6万 (2010年5月) 水島 45.5万→34.5万 (2010年6月) 富山 6.0万→0 (2009年3月)

179.2

139.2

119.2

万 2009年3月 2011年3月 2014年3月 40万バーレル 削減 60万バーレル削減 高水準の 稼働率を維持 (バーレル/日) (バーレル/日) JXグループの製油所精製能力と削減計画 精製能力

石油精製販売

石油精製販売事業において劇的な事業変革を実現することは、 この経営統合における最大のテーマです。そのための施策が、 (1)精製能力の削減、(2)統合シナジーの創出・製油所効率化に よる国内トップの競争力を有する製造販売体制の構築です。  国内需要が減退するなか、過剰な精製能力の削減が何より の課題となっています。 同社グループは、2010 年度中に40 万BD(日量 40 万バーレル)の精製能力を削減*します。また、 2013年度末までには、さらに減退する内需に先んじて、20万 BDの追加能力削減を実施し、高水準の稼働率を維持します。  また、製油所の効率化として、燃料費・固定費の削減や操業 の効率化を実現し、圧倒的な競争力ある製油所へと変革してい きます。統合シナジーについては、2012年度までに800億円、 さらに2014年度までに1,000億円の効果を創出します。この うち石油精製部門においては、精製能力の削減や、生産計画の 最適化による効率化を実施します。物流、販売部門においては、 ブランドをENEOSに統一し、油槽所および支店の統合や一般 管理費の削減等、徹底したコスト削減を実行します。 * 2009年3月に閉鎖した富山製油所の能力(6万BD)を含む 水島製油所(岡山県倉敷市) 物流・販売部門はENEOSブランドで統一

(31)

パラキシレンはペットボトル等さまざまな用途に用いられる ポリオレフィン不織布のワリフ

石油化学

同社グループは、プロピレン99万トン、ベンゼン132万トン、 パラキシレン262万トンの年間生産能力を有しています。これ らの石油化学製品は輸出比率が高く、アジア全体での競争とな りますが、日本最大の精製能力を持つ製油所の設備・インフラ 等を利用して生産できることが強みとなっています。特にパラキ シレンについてはアジアNo.1の規模を誇っており、市場プレゼ ンスを活かした競争優位戦略を進めます。  これに加えて、合成ゴムの原料となるENB、液晶ポリマーの ザイダー®、不織布のワリフ・ミライフといった、市場規模は小 さいもののグローバルシェアの高い高機能化学品事業も積極的 に展開し、国内外において確固とした地位を築いていきます。 初出荷を待つエネファーム

新エネルギー

環境問題への意識が世界的に高まるなか、家庭用燃料電池を中 心とする新エネルギー事業を同社グループの成長事業の一つと 位置づけ、積極的に推進します。石油精製事業における水素技 術を活用した家庭用燃料電池については、2009年5月より販 売を開始し、同年は約1,200台の販売を行いました。今後も販 路の拡大、普及に向けたコストダウンに取り組むとともに、太陽 光発電と組み合わせたシステム提案型のビジネスモデルを展開 することで、収益基盤の確立を目指します。 今後も成長が期待される家庭用燃料電池エネファーム ■ 主な機能化学品の用途 主な最終製品 ENB 自動車用ゴム部品(ワイパーゴム、窓枠ゴム等) ザイダー® パソコン、携帯電話、デジタル家電等の電装部品、 接続部品 ワリフ・ミライフ プロデュースバッグ、ハウスラップ、壁紙、ブラインド ザイダー®はSolvay Advanced Polymers, L.L.C.の登録商標です。

(32)

石油開発事業

Oil and Natural Gas Exploration and

Production Business

JX日鉱日石開発は、JXグループ全体の成長戦略において重要な役割を担う中核事業会社の

一つとして、新日本石油開発とジャパンエナジー石油開発との統合により誕生しました。現在、

同社グループは世界15ヵ国で活動を展開し、原油換算14万3千BD(日量14万3千バーレ

ル)*の原油・天然ガスを生産しています。ベトナム原油生産事業、マレーシアの天然ガス生

産事業、英国北海における探鉱事業においては、オペレーターとしてそれぞれのプロジェクト

を主導する立場で事業を推進しています。

JX日鉱日石開発

*2009年度実績

2009年度概況

2009 年度の原油・ガス価格は前年対比下落し、両社決算の 悪化要因となりました。新日本石油の石油開発事業において は、販売数量は 3 千 BD 程度増加したものの経常利益は前期 比 779 億円減少し 432 億円、新日鉱ホールディングスの石 油開発事業においては、1千BD程度の販売数量減少もあって、 経常利益は前期比 35 億円減の 58 億円となりました。 (億円) 2007年度 2008年度 2009年度 1,000 800 600 400 200 0 1,200 1,400 新日本石油 新日鉱ホールディングス 1,242 1,304 490 合算値 ■ 経常利益の推移

(33)

海上原油出荷設備 ランドン油田(ベトナム) コア事業国 コア候補国

基本戦略

石油開発事業においては、探鉱活動を成長の基盤としながら、 これに既存油・ガス田の追加開発推進と資産買収を組み合わせ ることにより埋蔵量の補填・拡充を図り、中長期的な生産量の 維持・拡大を目指します。地域的には、事業運営の実績・知見 の蓄積があり、資産価値増大を主体的に実施できるベトナム、 マレーシア、英国(北海)をコア事業国と定め、これら地域に対 して優先的に経営資源を投入します。  探鉱については、徹底したリスク管理の上、コア事業国等既 存事業地域での活動を継続しつつ、新規地域での展開も検討し ます。  開発については、成熟期にある既存の主力油・ガス田の減退 抑制のための追加開発を図るほか、油田増進回収等の新技術 への取り組みも積極的に進めていきます。なお、2009 年 12 月に最終投資決定を行ったパプアニューギニア・LNGプロジェ クトについては、2014年のLNG出荷開始を目指し開発作業を 実施中です。  同社グループは、以上の戦略およびそれに沿った取り組みに よりリスク管理を徹底しつつ、さらなる成長、発展を図り、JXグ ループへの利益、キャッシュ・フロー両面での貢献を実現してい きます。

Oil and Natural Gas Exploration and

Production Business

■ 原油・天然ガス開発の活動エリア 資産買収他 1,250億円 探鉱 750億円 投資3,200億円(3ヵ年計) ■ 成長戦略の推進 開発 1,200億円 探鉱を基盤に、 生産量・埋蔵量拡大へ 投資計画を着実に実行

(34)

■ 経常利益の推移

2009年度概況

銅の国際相場は上昇したものの、円建て価格は円高の影響に より前期を下回りました。電気銅の販売量は、低調な国内需要 を反映し、前期に比べ減少しました。一方、電材加工製品につ いては、最終製品需要の回復を反映し、販売量は一部の製品を 除いて前期比増加したものの、製品価格は、原料インジウム価 格を反映して下落したフラットパネルディスプレイ用ターゲット 材をはじめ、前期を下回りました。  こうした状況のもと、2009 年度の金属事業の経常利益は、 たな卸資産評価の影響 20 億円を除いて454 億円と、前期比 15億円の減益となりました。 (億円) 2007年度 2008年度 2009年度 0 500 -500 1,000 1,500 資源開発 製錬 環境リサイクル・電材加工他 たな卸資産評価影響 たな卸資産評価影響を除いた実質的な経常利益相当額 573 265 426 146 59 287 ▲152 ▲185 20 49 131 274 470 454 1,286

JX日鉱日石金属は、銅を中心に、資源開発から製錬、環境リサイクル、電材加工までの一貫

した事業を展開しています。

 資源開発事業では世界有数の優良鉱山に権益を有するほか、三井金属鉱業(株)との合弁

会社であるパンパシフィック・カッパー(PPC)が、チリとペルーにおいて銅鉱山開発プロジェ

クトを推進しています。また、製錬事業においては、PPCが国内の3生産拠点で日本の銅地

金の約 40%を生産しており、韓国における合弁会社であるLS-ニッコー・カッパーとあわせ

ると、銅地金生産能力は、世界第2位の規模を誇ります。

 環境リサイクル事業では、製錬事業で培った技術をベースに、使用済み電化製品・電子機

器等から銅・貴金属およびレアメタル等の有価金属を回収するリサイクル事業と、産業廃棄

物を無害化処理する環境事業を行っています。

 電材加工事業では、高純度化、高密度焼結、表面処理、精密圧延・加工等の高い技術力を

駆使した多彩な電子材料を製造しており、世界のマーケットで高いシェアを誇る多くの製品

を有しています。

JX日鉱日石金属

Metals Business

金属事業

(35)

鉱床 現況 出資比率 年間生産見込み量 生産期間 カセロネス銅・モリブデン鉱床 (チリ) 開発中2013年操業開始予定 PPC 三井物産 75%25% 銅精鉱(銅量) 約11万トン 電気銅(SX-EW法*1) 約1万トン モリブデン 約3千トン 2013〜2040年 ケチュア銅鉱床 (ペルー) FS*2実施中 PPC 100% 銅精鉱(銅量) 約7万6千トン 2014〜2030年 ■ 資源開発事業・製錬事業の概要 ■ 銅鉱山開発プロジェクトの概要 カセロネス銅・モリブデン鉱床(チリ) 佐賀関製錬所(大分県大分市)

製錬アライアンス

*1 出典 : Brook Hunt  *2 JX 日鉱日石金属の間接所有割合 *3 生産能力 26 万トンのうち、PPC持分 63.51% パンパシフィック・カッパー (PPC)

61

万トン(日本) LS- ニッコー・カッパー

56

万トン(韓国) 66.0% 39.9% *2 100% 鉱石安定 調達 投資 投資利益 JX 日鉱日石金属 JX ホールディングス

海外鉱山

コジャワシ鉱山(チリ) エスコンディーダ鉱山(チリ) ロス・ペランブレス鉱山(チリ)

3.6

%*2

3

%*2

15

%*2 佐賀関製錬所・日立製銅工場

45

万トン 日比共同製錬(株)玉野製錬所

16

万トン *3 温山工場 34.0% 5.0% 三井金属鉱業(株) *1 SX-EW法:溶媒抽出電解採取法 *2 FS :Feasibility study(事業化調査)

資源開発事業・製錬事業

銅地金の需要は、中国をはじめとする新興国でその経済発展と ともに急増しています。銅鉱石は、中国の製錬能力の増強を背 景に需給が逼迫し、鉱山側の収益が拡大する一方、製錬マージ ンは厳しい状況が続いています。  本事業では、長期安定的に良質な鉱石を確保するため銅鉱 山開発を積極的に推進し、自山鉱比率*の向上によって、製錬 マージンの変動に左右されにくい高収益事業体制の構築を目 指しています。現在、PPCが推進中のカセロネス銅・モリブデ ン鉱床プロジェクトおよびケチュア銅鉱床プロジェクトの鉱石 生産により、2015 年度の自山鉱比率は、現在の 20% 弱から 60%以上に向上する見込みです。  さらに、環境に配慮した新製錬技術の開発にも取り組んでい ます。現在、コデルコ社(チリ国営銅公社)と共同で開発中の 微生物を利用したバイオ・マイニング技術およびオーストラリ アで実証化試験中の日鉱式塩化法による新製錬技術は、低品 位鉱石からの効率的な金属回収を可能にし、環境負荷の低減に も寄与します。こうした技術の優位性を新規鉱山権益の獲得に も活かし、将来的には自山鉱比率80%の、資源・製錬のバラン スの取れた事業体制を目指します。 * 権益ベースの精鉱中銅量÷国内製錬所で必要な精鉱中銅量 世界2位、アジア1位の銅地金生産能力*1 (グループ合計:117万トン)

(36)

環境リサイクル事業

環境リサイクル事業は、世界的な環境意識の高まりや資源不足 を背景として、伸長が期待されています。  同事業では2009年度に、リサイクル原料を効率的に処理し、 レアメタルや貴金属等16種類の有価金属を回収するHMC(日 立メタル・リサイクリング・コンプレックス)工場を完成させまし た。今後は、国内に加えて台湾彰濱リサイクルセンター等の海 外集荷拠点を活用し、HMC工場の操業本格化に必要な、安定 的なリサイクル原料の集荷を図ります。  さらに、使用済みリチウムイオン電池からの有価金属回収技 術の開発を推進し、2011年度の事業化を目指します。 銅・貴金属含有リサイクル原料(購入) 日鉱環境(株) (関東地区) (北海道・東北地区)苫小牧ケミカル(株) 日鉱敦賀リサイクル(株) (関西・東海・北陸地区) 日鉱三日市リサイクル(株)(北陸・中部地区) 電化製品・電子機器 消費者 電材加工製品 無害化・再資源化 JX日鉱日石金属 HMC工場 PPC 佐賀関製錬所 金属回収工程 環境グループ4社 使用済み製品の回収 ■ 環境リサイクル事業の流れ

電材加工事業

電材加工事業においては、スマートフォン等の小型高性能電子 機器に対応した圧延銅箔の開発、半導体用ターゲット材の先端 ラインシェア獲得等、成長分野を対象とした製品開発と市場の 創出を進め、収益力の向上を図ります。これらの製品はリーマ ンショックの影響により一時的に市場が縮小しましたが、再び拡 大基調にあります。同事業は、その高い世界シェアと製品開発 力から、市場の拡大および新たな需要に迅速に対応することに より、そのメリットを最大限享受できるポジションにあります。  また、独自に開発した無電解めっきによる半導体ウェハーへの UBM(半導体実装用の電極接合層)形成サービスや、ハイブリッ ド車・電気自動車等の次世代自動車の普及に伴い、急速な需要 の高まりが予想される車載用リチウムイオン電池正極材の事業 化を推進し、将来のさらなる成長を目指します。 圧延銅箔 製品名 (2009年現在)世界シェア 一次用途 圧延銅箔 1位 75% フレキシブル回路基板 電解銅箔 3位 12% プリント回路基板 半導体用ターゲット 1位 60% CPU、メモリーチップ等 ITO(FPD*1用)ターゲット 1位 45% 透明導電膜 磁性材ターゲット 2位 30% ハードディスク等 コルソン合金 (C7025) 1位 40% リードフレーム、コネクター チタン銅 1位 60% 高級コネクター等 りん青銅 1位 19% *2 コネクター、電子部品用ばね ■ 主な電材加工製品 *1 FPD:フラットパネルディスプレイ *2 アジアシェア

(37)

経営情報

36 取締役および監査役

38 コーポレート・ガバナンス

41 社会・環境への取り組み(CSR)

(38)

取締役および監査役

(2010年7月1日現在) 代表取締役会長 西尾 進路 代表取締役社長 社長執行役員 高萩 光紀 取締役 副社長執行役員 平井 茂雄 統合推進部・企画1部総括、 財務IR部管掌 取締役 常務執行役員 山縣 由起夫 監査部管掌 取締役 木村 康 JX日鉱日石エネルギー(株) 代表取締役社長 社長執行役員 取締役 松下 功夫 JX日鉱日石エネルギー(株) 代表取締役 副社長執行役員 取締役 古関 信 JX日鉱日石開発(株) 代表取締役社長 社長執行役員 取締役 岡田 昌徳 JX日鉱日石金属(株) 代表取締役社長 社長執行役員 取締役 常務執行役員 加賀美 和夫 総務部管掌 取締役 常務執行役員 内島 一郎 統合推進部・企画1部管掌 取締役 常務執行役員 川田 順一 CSR推進部・法務部管掌、 法務部長委嘱 取締役 専務執行役員 杉内 清信 企画2部総括、経理部管掌

(39)

社外取締役 庄山 悦彦 2009年 (株)日立製作所 相談役(現職) 2006年 (株)日立製作所 代表執行役 執行役会長 兼 取締役 社外取締役 高村 壽一 2008年 武蔵野大学 名誉教授(現職) 1998年 武蔵野女子大学 (現武蔵野大学) 現代社会学部教授 1991年 (株)日本経済新聞社 論説委員 社外取締役 阪田 雅裕 2006年 弁護士登録(現職) アンダーソン・毛利・友常 法律事務所顧問(現職) 2004年 内閣法制局長官 社外取締役 小宮山 宏 2009年 (株)三菱総合研究所 理事長(現職) 2005年 東京大学総長 1988年 東京大学 工学部化学工学科教授 常勤監査役 伊藤 文雄 常勤監査役 田渕 秀夫 社外監査役 藤井 正雄 2003年 弁護士登録(現職) 1995年 最高裁判所判事 社外監査役 渡辺 裕泰 2004年 早稲田大学大学院 ファイナンス研究科教授 (現職) 2002年 国税庁長官 社外監査役 浦野 光人 2007年 (株)ニチレイ 代表取締役会長(現職) 社外監査役 春 英彦 2002年 日本銀行政策委員会 審議委員 2000年 東京電力(株)代表取締役 副社長

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コーポレート・ガバナンス

JXホールディングスは、エネルギー・資源・素材における創造と革新を通じて、持続可能 な経済・社会の発展に貢献することがJXグループに課せられた使命であると自覚し、また、 あらゆる事業活動において公正で責任ある企業行動を実践しつつ、企業価値の最大化を図 ることが重要であると認識しています。  当社においては、グループ一体となった成長戦略の展開と環境変化に即応した事業遂行 のために、迅速かつ機動的な意思決定と業務執行を推進することに加えて、すべてのステー クホルダーからの信頼と負託に応えるべく、経営の健全性と透明性の確保に努めることを コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方とします。

コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

JXホールディングスは、持株会社として、中長期のグループ戦略の策定とこれを実現するた めの経営資源の戦略的な配分に注力するとともに、当社のもとに、石油精製販売事業会社 「JX日鉱日石エネルギー」、石油開発事業会社「JX日鉱日石開発」、金属事業会社「JX日鉱 日石金属」を置き、これらの中核事業会社がグループの各事業の推進を担う体制を構築して います。

コーポレート・ガバナンス体制の状況

会社の機関構成

株主総会

JXホールディングス

取締役会 (議長:代表取締役会長) 16 名 うち社外取締役 4 名 監査役会 6 名 うち社外監査役 4 名 報酬諮問委員会 (議長:社外取締役) 会計監査人

中核事業会社

JX 日鉱日石エネルギー JX 日鉱日石開発 JX 日鉱日石金属 その他グループ会社 代表取締役会長 社長執行役員 (代表取締役社長) 副社長執行役員 専務執行役員 常務執行役員 中核事業会社の社長等 執行役員 業務執行 経営会議 監査部 (内部監査部門) 経営管理 内部監査 監査役の選任・解任 会計監査人の選任・解任 取締役の選任・解任 執行役員の選任・解任 監視・監督 監査 監査 答申 諮問 会計監査

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取締役会は、「取締役会規則」に基づいて、原則として毎月1回開催し、十分な審議を経て重要 な業務執行を決定するとともに、職務の執行状況について取締役から報告を受けています。  取締役の任期は1年とし、毎年、株主総会において信任を受けることとします。また、取 締役16名のうち、高い見識と豊富な経験を持つ社外取締役4名を選任することで、経営 に対する客観的観点からの監督を強化しています。加えて、中核事業会社の社長を当社の 取締役とし、当社取締役会において、経営計画や中核事業会社の業務執行案件について、 グループ一体となった審議・決定を行っています。また、社外取締役をサポートする体制 として、取締役会事務局である「法務部」から社外取締役に対して、取締役会の付議事項に 関する事前説明を行っています。  なお、取締役・執行役員の報酬等にかかる決定プロセスの透明性・客観性を担保するため、 取締役会の諮問機関として、「報酬諮問委員会」を設置しています。

取締役会

氏名 役職・経歴等 当該社外取締役を選任している理由 庄山 悦彦 (株)日立製作所相談役 長年にわたり(株)日立製作所の経営の任にあたり、会社経営において、高い見識と豊 富な経験・確固たる実績を有していることから、当社の経営に対して指導・助言を行う ことができ、あわせて、独立した客観的な観点から、経営の監督を行うことができると 判断したため。 高村 壽一 武蔵野大学名誉教授 (株)日本経済新聞社において理事、論説委員等を歴任し、その後は武蔵野女子大学(現 武蔵野大学)で教鞭をとるとともに、産業構造審議会の繊維部会および石炭部会の委 員を務める等、高度の専門的知識および経営に関する高い見識を有していることから、 当社の経営に対して指導・助言を行うことができ、あわせて、独立した客観的な観点か ら、経営の監督を行うことができると判断したため。 阪田 雅裕 弁護士、元内閣法制局長官 長く大蔵省に勤務し、また、内閣法制局長官等の要職を歴任しており、行政・法制面に おける豊富な専門知識と経験を有していることから、当社の経営に対して指導・助言を 行うことができ、あわせて、独立した客観的な観点から、経営の監督を行うことができ ると判断したため。 小宮山 宏 元東京大学総長 化学システム工学、機能性材料化学および地球環境工学を専門とし、東京大学にお いて長く教育・研究に携わり、また、同大学の総長を務める等、高度の専門的知識と 大学経営における豊富な経験を有していることから、当社の経営に対して指導・助言を 行うことができ、あわせて、独立した客観的な観点から、経営の監督を行うことができ ると判断したため。

社外取締役

業務執行に関する重要事項の決裁を行うため、社長決裁にあたっての協議機関として経営 会議を設置し、定期的(原則、隔週)に開催しています。経営会議では、当社および中核事 業会社の経営陣による集団的な検討・討議を経て、適正かつ効率的な意思決定を行います。

経営会議

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