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観賞用淡水甲殻類の流通と現状
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砂川光朗
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日本国内において1970年代中ごろより徐々に増 えてきたとされている観賞目的の甲殻類流通である が, 1990年代前半にアメリカザリガニの白色個体 (ジャパンクレイフィッシュクラブ, 2002;下釜・ 佐々木,2013), 1990年代後半にカワ リヌマエビ類 の流通が本格化して以降,ぺyト業界における観賞 用淡水甲殻類の輸入ならびに流通が一般化してきて いる. 甲殻類に限らず,こうした飼育愛玩対象生物に関 しては,外国産,国内産を問わず,一括して専業の 採取業者または養殖業者の手により調達され,専業 の流通・販売業者の手によって消費者の手に届けら れていた.日本国内におけるこうした業者の多く は,魚病対策,在来種保護活動等を含めた環境保全 に関する啓発やコンブライアンスの周知徹底などを 目指し,自ら「日本観賞魚振興事業協同組合」を設 立し, 未だ道半ばながらも啓発・改善活動に取り組 んでいる(服部,2010). ところが,1990年代半ば以降,インターネット の普及と興隆に伴い,こうした業者を介さない形で の個体流通が発生し始め,近年では,その流通量も 増加傾向にある.また,インターネット上における 個人間の売買(いわゆる「ネッ トオークション」な ど)の方法(図1)が一般化されて行く中で,個体 の採取や流通,さらには輸入などに関しでも,業者 ならびに業界団体の制約を一切受けない立場にある 個人の活動が活発化してきていることも大きな傾向 である. 1ザリガニネットワーク日本 千葉県佐倉市佐倉ザリガニ研究所内C
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業者を介さない形での個体流通は,長期的かっ継 続的な収益確保を目論む専業業者の活動姿勢と異な り,極めて一時的かっ即応的な利益を意図して行な われることが多く,また,専業の業者と比較して, 法遵守の意識も著しく低い場合が少なくない.こう した活動の増加は,結果的に貴重な種や個体群など に対する大きなダメージを与える危険性が懸念され ており,特に保護が必要な種や,何らかの特性を持 つ稀少な地域個体群などに対して,余計にこう した 現象が強く出てきていることも大きな特徴であろ う.こうした傾向は甲殻類のみならず,魚類や水棲 見虫類などにおいては,こうした人聞が生息地に入 り込んで捕獲を行なうことなどにより,特定の種や 個体群が消滅してしまうなどの事例も発生し始めて おり,従来から活動している専業業者の中からも懸 念の声が出ている. 飼育愛玩目的の生物に関する様々な規制や啓発に 巨豆豆22!]I 岨 軒 欄 ..・・・ : 陶 圃 符 町 醐 幡 " 聞 円 酌 帽 : JU園 町 咽 Q".Uti"“・・.・e色刷。 " '...鍵・・e λ・処持R a・・・a鹿
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図1. インターネット上における個人間の売買の例 日 本 甲 殻 類 学 会 旬np<謝'umReport I8
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ついては,主としてそうした生物を取り扱う専業業 者や業界団体に対して行ない,また,その対策を検 討して行くことが多い.しかし,このような現状を 総合的に術敵して行くと,こうした相手にのみ働き かけて行くだけでは不完全であり,極めて実効性の 低い結果になりかねないといえる.現状の生体流通 に関してさらなる細かい分析を行なうとともに,よ り総合的で実効性の高い対策や働きかけを行なう必 要がある