統合失調症 の擬似体験 日本版
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日本版バーチャル・ハルシネーション
制作の目的 ・・・・・・・・・・・・・・
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バーチャル・ハルシネーション
利用のルール ・・・・・・・・・・・・・
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統合失調症と幻聴に関する解説 ・・・・・
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幻聴の色々なパターン・・・・・・・・・・・・
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幻聴がもたらす様々な悪影響・・・・・・・・・
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幻聴などの統合失調症の症状は、 治療でよくなります・・・・・・・・・・・・
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「
幻聴=統合失調症」ではありません・・・・・・
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統合失調症の予防に関する
ホットな話題 ・・・・・・・・・・・・・
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C o n t e n t sバーチャルハルシネーション(VH)は、統合失調症の急性期にみられる 症状をできるだけリアルに擬似ぎ じ体験していただいて、統合失調症に関する 理解を深めるための疾患教育(心理教育)のツールです。 従来のアメリカ版VHは、これまで多くの方々に利用され好評を博して きましたが、統合失調症の症状としてみられることはあまり多くない視覚 の異常体験が強調されすぎており、誤解を生みかねないという大きな問題 点がありました。 また場面設定が精神科の診察室となっていますが、「統合失調症の急性期 にある当事者が、日常生活でどのような体験をして苦労しているのか」 「統合失調症の急性期には、日常世界や周囲の人がどのように映るのか」 という内容を伝えるためには、工夫の余地があるように思われました。 そこでこの度、統合失調症の急性期にみられる症状をなるべくリアルな 形で擬似体験できるようにして、統合失調症の正確な理解のために役立て ていただくことを目指して日本版VHを作成しました。
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■ アメリカ版VH ■ 日本版VH日本版バーチャルハルシネーション制作の目的
日本版VH作成に当たっては、次の2点を基本方針としました。
出現頻度が高くない視覚の異常体験(実際にはないものが 見える「幻視げ ん し」や、実際にあるものが違って見える「錯視さ く し」) には重点を置かず、出現頻度が圧倒的に高く当事者の苦し みや混乱のもとになる幻聴体験(=「空耳」のことです。 「幻声 げ ん せ い 」とも呼ばれます)をメインに扱う。 場面設定を「喫茶店」にして、ごく普通の日常生活における 当事者の体験や苦労を理解できるようにする。 1 日本版バーチャルハルシネーション制作の目的2
方 針1
方 針2 バーチャルハルシネーション利用のルール
途中で気分や体調が悪くなったら?
日本版バーチャルハルシネーション(VH)は、 4分少々のあいだ、統合失調症の急性期にみられる 症状をリアルに擬似体験できるように作られてい ます。もしもVH利用中に気分や体調が悪くなる ようなことがあれば、途中であってもすぐにVH の装置をはずして中止してください。現在、精神科に通院中の方は?
空耳(幻聴)のある方・あった方は?
現在精神科やメンタルクリニックに通院中の方 は、主治医やご家族などと十分ご相談の上ご利用 ください。また現在空耳(幻聴)の体験がある方や、 過去にそのような体験で苦しんだことのある方は、 専門家とご相談の上ご利用くださるようお願いい たします。2
バーチャルハルシネーション利用のルール
が始まりしばらくするとナレーターが出てきてあなたに語りかけ てきますが、その際にナレーターの背景画面が様々に変化してい きます。その場面のナレーターの背景はイメージ画像であり統合 失調症の体験世界とは無関係ですので、ご了解の上ご覧ください。ナレーターの背景画像は?
VH
3 統合失調症と幻聴に関する解説
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統 合 失 調 症 と 幻 聴 に 関 す る 解 説
統合失調症の代表的な症状である幻聴の色
々な
パターンと悪影響
幻聴は統合失調症の急性期にみられる代表的な体験の1つです。 日本版バーチャルハルシネーション(VH)には、統合失調症の急性期 でしばしばみられ、当事者を苦しめ悩ませることの多い幻聴の色々なパタ ーンが出てきて、幻聴の強い影響力を様々な側面からご理解いただける ようになっています。以下、日本版VHで体験できる幻聴の色々なパターン や悪影響をご紹介しましょう。無気味ですし、幻聴を「テレパシー」「お告げ」「霊や魂からのメッセージ」 「超常現象」「電磁波」「催眠術」「新型機械で送りこまれてくる声」「脳波」 などと勘違いして受け止めて、誤解が広がりがちです。
まわりに人がいないのに
「
正体不明の声
」が聞こえてきます。
「おい」
「早く入ってこいよ!」
幻聴
の
色
々
な
パターン
1
目の前に実際にいる人から(本当はその人は話してい
ないのに)
「
声
」が聞こえてきたり、他人の実際の話し
声にのって、話し声と一緒に幻聴が聞こえてくることが
あります。
喫茶店のマスターと常連客の話し声
にのって、幻聴が聞こえてきます。
他の「音」(例:換気扇の音、車や電車の通過音)と一緒に「声」が聞こえて くることもあります。 3 統合失調症と幻聴に関する解説「
幻聴同士が会話している
」
ように感じられることがあります。
幻聴1「電話でもさ、ウソついてたね」
幻聴2「そうそう。会社、引き止められたとか、
ウソついてた」
幻聴
の
色
々
な
パターン
2
3 統合失調症と幻聴に関する解説 幻聴には、この他にもまだまだ色々なパターンがあります。 幻聴が、大変バリエーションに富んだ体験であることをご理解いただけますね。
「
幻聴と自分が会話できる
」
ように感じられることもあります。
「放っておいてくれよ」と本人が
頭の中で頼むと、その直後に幻聴
で「ほっとけだってさ」「ふざけ
んなよ」と聞こえてくる。
しょっちゅう幻聴が聞こえてくるので、
やかましくてうっとうしいですし、
物事に集中するのが難しくなります。
「本当に見たいの?」「見たいらしいね」
「怖いくせに」「スイッチわからないの?」
「ぐずぐずしないでよ」
幻聴
がもたらす様
々
な悪影響
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3 統合失調症と幻聴に関する解説
「
悪口
」が聞こえて、不愉快になり気持ちを傷つけら
れたり、
「
脅かすような内容
」が聞こえて、心配や恐怖
がつのります。
「罰を与えなきゃ」
「心臓を止めてやろうか」
「もっと悪いことがあるぞ」
「
命令
」が聞こえてきて、
混乱させられがちです。
幻聴
がもたらす様
々
な悪影響
2
「さあ、早く入ってこいよ」
「メニューを見なよ」
3 統合失調症と幻聴に関する解説
「
考えや行動を先取りするような声
」が聞こえて
きて、どうしたらよいかわからなくなりがちです。
「コーヒーか?」
「注文する?」
「コップの水、飲むかい?」
実際にはありえない内容が聞こえて、
「
事実無根の思い込み(妄想)
」
が生じがちです。
幻聴
がもたらす様
々
な悪影響
3
幻聴で「毒でも入れられているかもしれな
いし」と聞こえてきますが、幻聴をつい本気
にして「毒を盛られる」という思い違い
(被害妄想)をもってしまうかもしれません。
3 統合失調症と幻聴に関する解説
聞こえてくる声(幻聴)に返事をして、
つい「
独り言(独語)
」を口にしてしまい、
周囲からおかしな目でみられることがあります。
幻聴で「怒った、怒った」「キレるぞ、こいつ」と聞こ
えてきて、本人はつい「黙れ!」と怒鳴ってしまいます。
驚いたマスターと常連客が呆然
ぼ う ぜ んとして、 警戒もしつつ
本人を眺めています。
見ず知らずの他人が「
自分に関する立
ち入った噂話
」をしているように聞こ
えてくるため、自分のプライバシーが
不特定多数の人に伝わっているという
思い込みが生じがちです。
なぜ、そしてどういう手段を用いてそんな事態が生じているのかがわからず、 体験する人は強い恐怖・不条理な感覚・憤りなどをおぼえがちです。幻聴
がもたらす様
々
な悪影響
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喫茶店のマスターと常連客が自分のことを事細かく
話しているのを聞いて、本人が「・・俺のこと?
どうして知られてるんだ?」と考え込む。
3 統合失調症と幻聴に関する解説
自分の考えや気持ちを口に出して表現しないのに、
その時々の自分の気持ちや考えと関連のある内容が
タイムリーに幻聴で聞こえてきます。
本人が「電話が、聞かれている?」
という疑いを抱いた直後に、
幻聴で「オマエ、盗聴されてるぞ」
「盗聴だ、盗聴だ」と聞こえてくる。
こうしたことから、「自分の気持ちや考えが、何者かにつつぬけになってい るという恐怖」が生じがちです。この体験は、精神医学では「つつぬけ 体験」とか「思考伝播 し こ う で ん ぱ 」と呼ばれています。これは統合失調症の代表的な 症状の一つであり、人間の内面のプライバシー・自由を十分守ることがで きないつらさにつながる場合があります。3 統合失調症と幻聴に関する解説
以上ご紹介したように、幻聴は多様で複雑な悪影響を及ぼす
ため、体験する人は幻聴に苦しめられ強い混乱に陥りがち
なのです。
幻聴が聞こえると特に強い誤解や混乱が生じやすく要注意であるという 事情を、ご理解いただけましたか? 耳鳴りでは「ジー」とか「キーン」などという音が聞こえてきて、やはり体験する 人に不愉快な感じをもたらします。幻聴と耳鳴りは一見似た症状に感じられるかも しれませんが、実際のところは全く異なる症状です。耳鳴りでは「正体不明の声が、 コトバの形をとって聞こえてくる」などというおかしな現象は起きませんので、 その悪影響は幻聴ほど強くありません。ちなみに、幻聴と似た症状に耳鳴りがあります。
3 統合失調症と幻聴に関する解説
幻聴などの統合失調症の症状は、
治療で良くなります
幻聴をはじめとする統合失調症の症状は、薬物療法を中心とする精神科 の治療で改善し、当事者の多くの方は通常の社会生活を送ることができます。 幻聴などの体験は脳の機能的な障害によって生じると推測されていますが、 くすり(抗精神病薬)にはこの機能障害を改善して人間に元来備わっている 回復力を援助する働きがあると考えられています。 ンフレット(「正体不明の声:ハンドブック」) を用意してありますので、ご希望の方は お申し出ください。 統合失調症の治療について詳しく知りたい方のためにパ
パンフレットで紹介してある情報などを知ることによって、「統合失調症 は不治の病」「統合失調症にかかると、社会生活は望めない」などという 誤った捉え方をしないようにしていただけたら、と望んでいます。 この冊子はこちらのホームページよりダウンロードできます▲3 統合失調症と幻聴に関する解説