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不登校支援のあり方の検討: 不登校から社会で活動できるようになった経験者の語りから

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Academic year: 2021

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要旨

【目的】 近年不登校児童生徒の割合は上昇しており、不登校とひきこもりには関連があるといわ れている。そこで本研究では、不登校を経験した後、現在ひきこもらずに社会で活動してい る人が、なぜ不登校に至ってから現在社会での活動ができているのか、その要因について不 登校経験者へのインタビューを通して明らかにし、地域において必要な支援を探ることを 目的とした。 【方法】 本研究は、現在不登校支援を行っている不登校経験者に半構造化インタビューを行った 質的記述的研究である。なお、本研究は聖路加国際大学研究倫理審査委員会の審査を経て実 施した(承認番号:18-A-043 号)。 【結果】 研究協力者は 4 名(男性 2 名、女性 2 名)であった。不登校から現在の社会での活動に至 るまでの語りを逐語録に起こし、なぜ不登校から現在社会での活動ができるまでに至った かに焦点をあてて分析した。その結果、不登校であったときを含め、学校・仲間・家族・信 頼できる大人などの周囲の人々から、【学校が自分の状況を気にかけてサポートしてくれ る】、【学校とは関係なく、繋がっている仲間がいる】、【家族が不登校を責めずに自分に寄り 添って考えてくれる】、【信頼できる大人と出会える】といった支えがある中で、物理的にも、 精神的にも【安心して過ごせる居場所がある】と感じていた。さらに、自分自身の中で【夢 中になって取り組めるものがある】ことを持ちながら、【人生において学校生活を送ること だけが重要ではないと思える】、【自分が評価される経験を通し、自分に自信が持てる】とい う点について自分に対する認識を捉え直せたことで、不登校から現在社会で活動できるま でに至っていることが明らかになった。 【結論】 不登校経験者の語りから、周囲の理解と支えにより安心して過ごせる居場所がある中で、 自分に対する認識をポジティブに捉え直せたことが、現在社会での活動に至ることができ た要因だった。つまり不登校支援として、不登校当事者が安心して過ごせる居場所を確保し た上で、個別性のある不登校に至った背景や要因を探りながら、寄り添って支援することが 求められると考えられた。また、地域としては、教育現場における課題、社会における課題、 地域保健における課題が考えられ、それぞれの立場から支援を行う必要性が示唆された。

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