〈原著〉Guillain-Barre症候群における抗GQ1b抗体の反応特異性と臨床徴候の関連
7
0
0
全文
(2) 6 4. 鈴. 木. 抗 GQ1 b抗体は,上記のように抗原の特異的局在 部位に結合して障害を引き起こすと. えられるが,. 聖. 子. と比べると PA の添加で抗体の反応性が増強する例 は少ない.. 同じ GQ1 bを標的とする抗体が上昇しながらも,臨. 今回,我々は⑴ GQ1bと GT1 aに対する抗体の相. 床徴候には多様性がみられる.その原因は未だ不明 であり,本研究ではこの原因が抗体の微細な反応性. 対的な反応の強さ,⑵ PA 添加による抗 GQ1 bI gG 抗体の反応性の変化と,それぞれの臨床徴候との関. の違いにある可能性を検討した.. 連を検討した.. GQ1bガングリオシドと GT1 aガングリオシドに 対する抗体は 差反応することが多く,これらのガ ングリオシドは共に gangl i ot e t r aos yl基の末端に ジシアロシル基を有しており,そこが抗体の認識に 重要と. 方. 法. 1)血清サンプル 2 00 6 年1 0 月から2 00 9 年7月までに近畿大学医学部. えられている(図1) .そして症例ごとに. 神経内科に抗体検査依頼のあった検体について,抗. GQ1bと GT1 aに対する相対的な反応の強さは様々 である.. 4 7 例)を GQ1bI gG抗体陽性であった全ての症例(3 検討の対象とした.そのうち急性の眼球運動障害,. また抗ガングリオシド抗体は,フォスファチジン. 失調,意識障害または病的反射を有する2 0 例を BBE. 酸(PA)添加により抗体価が上昇することが報告さ. 群とした.また急性の眼球運動障害,失調,深部腱. れている.まず Fr e ddoらが,I gM パラプロテイン. 反射の消失もしくは低下の3徴候を伴い,四肢筋力. 血症を伴うニューロパチー患者において,血中モノ. 低下が目立たない1 9 7例を MFS群とした.GBSは. クローナル I gM が,ガングリオシドや PA 単独では. As bur y& Cor nbl at hらの診断基準웓を用いて診断 し,7 8 例の血清を検討した.以上の基準に含まれな. わずかに反応するのみだが,ガングリオシドと PA を混合させると反応性が著明に亢進するということ. いものが5 2 例あり,その他と. 類した.患者の臨床. を示した웑 .次いで Kus unokiらが GBS患者血清中 のI gG抗ガングリオシド抗体について,PA とガン. 的な評価は,それぞれの主治医が記載したアンケー. グリオシド(GM1 ,GQ1b)の混合抗原に対する抗体. 2)抗体測定法. 反応性を検討した結果,PA 添加によりほとんどの 例で抗 GM1I .PA 添加によ gG抗体価が上昇した웒. .すな ELI SA 法は従来の方法に従って施行した웋 월 わち,ガングリオシド0 . 2 gを ELI SA プレートに. る抗体価増強のメカニズムについては,PA 以外に もフォスファチジルセリンなどの酸性リン脂質の添. 固相化し,1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む )溶液を加えて非 PBS(phos phat e buf f e r e ds al i ne. 加で抗体の反応性が上昇することなどから,PA の 添加により抗体が GM1に結合しやすくなる可能性. 特異的反応をブロックした.室温で3 0 静置し洗浄. が高いと. 血清を加え1 . 5 時間反応させた.0 . 1 % BSAPBSで 3回洗浄して,その後ぺルオキシダーゼ標識抗ヒト. えられている.GQ1bについては,GM1. トと病歴サマリに基づいて行った.. 0 で希釈した患者 後,1% BSA:4 PBS溶液にて 1. . 5 時間室温で反応させた.同様 I gG抗体を添加し,1 に3回洗浄後 O -phe nyl e ne di ami ne溶液を加えて 発色させ,4N 硫酸を加えて反応を止めた.4 9 2nm における吸光度 (opt を測定し, i calde ns i t y:OD値) 対照とするガングリオシドを固層化していないウェ ルの OD値を減じて修正 OD値を算出した.既報告 の検討웋 월において,正常血清及び疾患コントロール における各抗ガングリオシド抗体価が0. 1未満であ ったことより, 修正 OD値0 .1以上を抗体陽性と判断 した. SA 用マイ PA との混合抗原に対する抗体は,ELI クロプレート上に GQ1bと PA 各0 . 1 gの混合抗 図쏯 GQ1b,GT1 aの糖鎖構造 :ガラクトース,Gal :N-アセチル Gal NAc ガラクトサミン,Gl u:グルコース :セラミド,NeuAc :N-アセチルノイラ Ce r ミン酸(シアル酸),Ne :ジ uAc82αNeuAc シアロシル基. 原(GQ1b/ ,及び GQ1 . 2 gを固相 PA) b単独抗原0 化し,ELI . SA 法にて測定し,OD値を比較した웋 웋 MFS,BBE,GBSの3疾患の間で,また各臨床症 状(意識障害,球麻痺,外眼筋麻痺,筋力低下,運 動失調)が有る群(+)と無い群(−)とで,GQ1 b.
(3) 썝症候群における抗 Gui l l ai nBar r e GQ1b抗体の反応特異性と臨床徴候の関連. と GT1 aに対する相対的な抗体活性の強さ,GQ1b と GQ1b+PA に対する相対的な抗体活性の強さ, GQ1b,GT1 a,GQ1 b+PA に対する抗体価を比較検 討した. 統計学的解析 GQ1b,GT1 a,GQ1b/ PA に対する相対的な抗体活 性の強さの群間比較には,Yat esm×nカイ二乗検 定あるいは m×nカイ二乗検定を用いた.GQ1b, GT1 a,GQ1b/ PA に対する抗体価の群間比較には e d meas ur es Unpai r e dt t e s tあるいは Nonr epe at .0 5 の場合を有意差ありと ANOVA を用いた.p<0 判定した. 結. 果. 65. 6 . 7%あり,球麻痺がな GQ1b抗体価より高い例が6 い群(2 47 例)の4 2 . 5%と比し有意に多かった(p< 0. 0 01 ) (図3) .球麻痺がある群は,球麻痺がない群 に比し抗 GT1 .0 1 9) (図 a抗体価が高かった(p=0 .また球麻痺がある群では抗 GQ1b抗体価が PA 4) 添加で上昇する例が47%あり,球麻痺がない群の 65 . 6%と比し有意に少なかった (p=0 . 0 02 ) (図5). 3)眼筋麻痺の有無での比較 外眼筋麻痺がある群(3 0 1例)は,外眼筋麻痺がな い群(3 5 例)と比し GQ1b+PA に対する抗体価が有 意に高かった(p=0 . 00 4 )(図6). 4)筋力低下の有無での比較 筋力低下がある群(5 8 例)では,抗 GT1 a抗体価 が抗 GQ1b抗体価より高い症例が6 3 .8 %あり,筋力 低下がない群(2 6 9 例)の4 8 %と比し有意に多かった. 1)意識障害の有無での比較 意識障害がある群(2 0 例)は,抗 GQ1b抗体価が 5%あり,意識障害がない PA 添加で上昇する例が3 群(3 27 例)の6 2 .7 %に比して有意に少なかった(p= 0 . 02 6 )(図2). 2)球麻痺の有無での比較 球麻痺がある群(9 3 例)では抗 GT1a抗体価が抗. 図쏰 意識障害の有無での GQ1bと GQ1 b+PA に 対する相対的な抗体活性の比較(抗 GQ1 b+ PA 抗 体 価>抗 GQ1b抗 体 価 の 比 率)(p= 0 . 026 ). 図 쏲 球 麻 痺 の 有 無 で の GT1 aに 対 す る 抗 体 価 (OD値)の比較 6 7 4 ±0 . 4 7 2 , 球麻痺 (−) 0 . 5 2 6± 球麻痺(+)0. 0 . 5 2 8 (p=0 . 0 1 9 ). 図쏱 球麻痺の有無での GQ1bと GT1 aに対する 相対的な抗体活性の比較(抗 GT1a抗体価> 抗 GQ1b抗体価の比率)(p<0. 00 1). 図쏳. 球麻痺の有無での GQ1bと GQ1b+PA に対 する相対的な抗体活性の比較(抗 GQ1 b+PA 抗体価>抗 GQ1b抗体価の比率) (p=0 .0 02 ).
(4) 6 6. 鈴. 木. (p=0 . 0 29 ) (図7) . 5)運動失調の有無での比較. 聖. 子. 体,抗 GQ1b+PA 抗体,抗 GT1 a抗体の OD値に3 群間で有意な差はなかった.. 運動失調がある群(2 7 2 例)は,運動失調がない群 (6 6例)と比して GQ1b+PA に対する抗体価が有意 に高かった(p<0 . 0 0 1) (図8) .また運動失調があ る群では,抗 GQ1b抗体価が抗 GT1 a抗体価より高 い例が5 4 %あり,運動失調がない群の3 7. 9 %と比し 有意に多かった(p=0 .0 1 8 4) (図9) . 6)MMF,BBE,GBSでの比較 BBEと MFSは,抗 GQ1b抗体価が抗 GT1 a抗体 価より高い症例が7 0 %と57 . 9%で,GBSの3 8. 5%に . 00 9 ) (図1 0 ),BBEは抗 GQ1 比し高く(p=0 b抗体 価が PA 添加で上昇する例が35 %で,MFSの6 9 . 5 %に比し少なかった (p=0 . 00 4 ) (図1 1) .抗 GQ1b抗. 図쏶. 図쏴 外眼筋麻痺の有無での GGQ1b+PA に対す る抗体価(OD値)の比較 外眼筋麻痺(+)0.6 39±0 .40 8,外眼筋麻痺 (−)0 . 427 ±0.37 2(p=0. 004 ). 図쏵. 筋力低下の有無での GQ1bと GT1aに対す る相対的な抗体活性の比較(抗 GT1 a抗体 価>抗 GQ1b抗体価の比率)(p=0 .0 2 9 ). 運動失調の有無での GQ1 b+PA に対する抗 体価(OD値)の比較 失調(+)0 . 6 6 1 ±0 . 4 1 3 ,失調(−)0 .4 6 5± 0 . 3 5 7 (p<0 . 0 0 1 ). 図쏷 運動失調の有無での GQ1 bと GT1 aに対す る相対的な抗体活性の比較(抗 GQ1 b抗体 価>抗 GT1 (p=0 . 0 1 8 ) a抗体価の比率). 図쏙 쏢 GBS,MFS,BBEにおける GQ1bと GT1a に対する相対的な抗体活性の比較(抗 GQ1 b 抗 体 価>抗 GT1a抗 体 価 の 比 率)( p= . 0 3 7 ,웬 . 4 1 7 ,웬 . 0 23 ) 0 . 0 1 5 ,웬p=0 웬 p=0 웬웬 p=0.
(5) 썝症候群における抗 Gui l l ai nBar r e GQ1b抗体の反応特異性と臨床徴候の関連. 67. で有意な差は報告されておらず,本研究においても 有意な差を認めなかった.しかし GQ1b,GT1 a, GQ1b+PA に対する相対的な抗体活性の強さを比 較したところ,MFSと BBEでは GT1aより GQ1 b に強い反応を示す例が多くみられ,さらに BBEで は GQ1 b+PA より GQ1 bに強い反応を示す例が多 かった.この結果から BBEと「GQ1bそのものに特 異性の高い抗体が上昇すること」の関連が示唆され 図쏙 쏙 GBS,MFS,BBEにおける GQ1bと GQ1 b+ PA に対する相対的な抗体活 性 の 比 較(抗 GQ1b+PA 抗体価>抗 GQ1b抗体価の比率) (웬 .2 02,웬 0 0 4,웬웬 5 9 ) p=0 웬p=0. 웬p=0.0. た.また症状別の比較においても,抗体の反応性と のさまざまな関連が認められた (表1,2) .以上の 全ての比較結果を照らし合わせると,BBEまたは意 識障害には GQ1bに af f i ni t yの強い抗体が,GBSま たは筋力低下,球麻痺には GT1 aに af f i ni t yの強い. 察 本研究では,MFS,眼球運動障害を伴う GBS,. 抗体が,MFSまたは外眼筋麻痺,運動 失 調 に は GQ1b+PA に af f i ni t yの強い抗体が,それぞれ関与. BBEについて,同じ抗 GQ1b抗体価が高頻度に上昇 していながらも臨床病型が多様である原因が,抗体. していることが示唆された.相互のオーバーラップ. の微細な反応性の違いにあるのではないかというこ. 型及び徴候と抗体の反応性との関係が示された(図. とを. 12 ) .. え,臨床病型及び臨床徴候と抗体反応性の関. 連を検討した.従来,抗 GQ1 b抗体価自体に3群間. 表쏯 疾患,症状の有無別の GQ1b,GT1a,GQ1 b+ PA に対する抗体価(平 OD値). GBS MFS BBE 意識障害(+) 意識障害(−) 球麻痺(+) 球麻痺(−) 外眼筋麻痺 (+) 外眼筋麻痺 (−) 筋力低下(+) 筋力低下(−) 失調(+) 失調(−). GQ1b. GT1 a. GQ1 b+PA. 0.54 0.576 0.514 0 .514 0 .561 0 .538 0 .559 0.569 0.468 0 .5 0 .574 0 .57 0 . 531. 0 .595 0 .551 0 .411 0 .411 0 . 585 0 . 674 0 . 526 0 . 58 0 . 556 0 . 587 0 . 585 0 . 555 0 .6 64. 0. 6 1 8 0. 6 6 8 0. 5 2 0. 5 2 0. 6 2 6 0. 5 3 8 0. 6 4 1 0. 6 3 9 0. 4 2 7 0. 5 5 8 0. 6 4 0. 6 6 1 0. 4 6 5. は大きく,明確に. かれるものではないが,臨床病. Kus unokiらは PA 添加により大部 の抗 GM1 抗体の抗体価が上昇すると報告しているが웒 ,抗 GQ1b抗体についても PA 添加で抗体価が増強する かどうかを検討し,PA 添加による抗体活性の増強 は約半数にみられるのみであることを報告してい. 図쏙 쏚 GQ1 b,GT1 a,GQ1b+PA に対する抗体活性 と臨床病型・症状の関連. 表쏰 GQ1 b,GT1a,GQ1b+PA に対する抗体価及び抗体価の相対比と臨床病型・症状の関連 GT1a/GQ1b MFS GBS BBE 意識障害 球麻痺 外眼筋麻痺 筋力低下 失調. GQ1 b+PA/ GQ1 b. GQ1b. GT1a. GQ1 b+PA. ↑. ↑. ↓ ↓ ↓. ↑ ↑. ↑ ↓. ↑. ( 3疾患で,また各症状の有無で,①抗 GT1 a抗体価>抗 GQ1b抗体価の比率,②抗 GQ1b+PA 抗体価>抗 GQ1 b抗体 価の比率,③各抗体価を比較し,高値あるいは低値の有意差があったもののみ矢印で示した. ).
(6) 6 8. 鈴. 木. る웋 .抗 GQ1b抗体は抗 GM1抗体と比し PA 添加で 웋 抗体価が上昇する例が少ないということのメカニズ ムは不明だが,抗原の糖鎖構造とその電荷が抗体の 反応性に強く影響を与えると. 聖. 子. 性の高い抗体の反応性に関して病理学的,免疫学的 にさらに検討することが必要と. えられる.. ま た 抗 GT1a抗 体 は, Phar yngeal cervi cal (PCB)や Ac br ac hi alwe aknes s ut eor ophar yngeal (AOP)と関連すると報告されているが웋 , pal s y 웎 웦 웋 웏 웦 웋 원. えられている.GM1 はシアル酸を一つしか持たないが,GQ1bはシアル 酸の2個つながったジシアロシル基を2個,計4個. 本研究においても球麻痺がある例では GQ1 bより. 持っている.つまり,荷電の弱い GM1に対する抗体. も GT1aに強い反応を示す例が多くみられ,GT1 a. は負電荷を持つ PA が共存することによる抗体反応 の増強効果 を 受 け や す く,一 方 陰 性 荷 電 の 強 い. と球麻痺との関与が確認された.. GQ1bに対する抗体は PA の影響を受けにくいと えられる.. が臨床症状の多様性に関連することが示唆された.. その他の症状においても抗体の反応特異性の違い 抗体の反応性が特定の臨床症状に関連するメカニズ. 以下の実験 結 果 か ら も こ の 説 が 支 持 さ れ る.. ムとしては,それぞれの反応特異性が抗体の標的部. -Gal GD1bは Gal NAc基 を 持 つ 点 で GM1に 共 通 し,ジシアロシル基を持つ点で GQ1bと共通する.. 位への acce s s i bi l i t yに影響を与えている可能性が. 抗 GD1b抗体は,Gal -Gal NAc基を認識して GM1. ように病態機序に関与するかについては,さらに今. に. 後の詳細な検討が必要である.. 差反応する抗体と,ジシアロシル基を認識して. この2 GM1に 差反応しない抗体に大別されるが, 者について PA 添加の影響を比較した.その結果, ジシアロシル基を認識する抗体では PA による増強 効果は乏しく,Gal -Gal NAc基を認識する抗体には PA に よ る 増 強 効 果 が 認 め ら れ た.つ ま り 同 じ GD1bを認識する抗体であっても,陰性荷電の強い ジシアロシル基が抗体の認識に関わっている場合に は増強効果が乏しく,電荷を持たない Gal -Gal NAc 基を認識する抗体の場合は,負電荷の PA の影響を 受けて反応が強まることが示されたわけである웋 . 워 また,GQ1 bと GT1aの 差反応には,相互の糖鎖. ある.しかし,これらの抗体の結合活性の差がどの. 謝. 辞. 稿を終えるに当たり,ご指導ならびに御. 閲いただいた近. 畿大学医学部神経内科教室楠進教授,三井良之准教授に深謝 申し上げます.また,終始ご協力いただきました神経内科学教 室客員各位に感謝申し上げます. 文. 献. 1.Si monsK,I konen E (19 97)Funct i onalr af t si n ce l l membr ane s .Nat ur e38 7:56 9-5 72 2.Wi ur opat hi es l l i s onH J,YukiN (2 00 2)Per i phe r alne andant i gl yc ol i pi dant i bodi e s .Br ai n1 2 5:25 91262 5 3.Kai da K,Kus unokiS ( 201 0) Ant i bodi es t o gang-. 構造に共通する外側のガラクトースに結合したジシ. 썝 l i os i des and gangl i os i de c ompl exes i n Gui l l ai nBar r e. アロシル基が関与すると. s yndr omeandFi s hers yndr ome.JNeur oi mmunol2 33: -1 5 2. えられている.一方,今. 回の結果では BBEにおいては GT1 aより GQ1bに より強い抗体活性がみられたことから,BBEでみら れる抗体は GQ1bの内側のガラクトースに結合し たジシアロシル基を認識部位に含んでいる可能性が 示唆された.以上より,BBEでは,抗 GQ1b抗体は 陰性荷電の強いジシアロシル基を2つ認識部位に含 むために,PA 添加の増強効果を受けにくいものと えられた. 中枢神経障害の有無には, 抗体の反応性以外にも, 血液脳関門の通過性にかかわる他の因子もかかわっ ている可能性がある.しかし今回,抗体の反応性が 中枢神経症状の有無と関連することがわかったこと は大変興味深い.中枢神経における抗 GQ1b抗体の 作用部位は不明だが,標的部位における GQ1 bの存. 4.Chi baA,Kus unokiS,Obat aH,Mac hi namiR,Kanaz )Ser -GQ1 awaI(19 93 um ant i bant i bodyi sas s oci at ed wi t h opt hal mopl egi ai n Mi l l er Fi s her s yndr ome and 썝 r es yndr ome:Cl i ni cal and I mmunohi s t oGui l l ai nBar c hemi c alSt udi e s .Neur ol ogy4 3:191 1-1 917 5.Kus )Ant unokiS,Chi baA,KanazawaI(19 99 i GQ1b gGant i bodyi sas s oci at e dwi t hat axi aaswel lasopt hal I -1 mopl e gi a.Mus c l eNe r ve22:1 071 074 6.Chi ) baA,Kus unokiS,Shi mi z uT,Kanaz awaI(19 92 Ser um I gG ant i bodyt ogangl i os i deGQ1bi sapos s i bl e mar kerofMi l l e rFi s hers yndr ome .AnnNeur ol3 1:67 7 7.Fr cke r s onKG,Spat zL,McGi neddoL,HaysAP,Ni ni sS,Li e ber s onR,etal .( 198 6)Monocl onalant i DNA I gMK i nneur opat hybi ndst omyel i nandt oacomf or mat i onale pi t opef or me dbyphos phat i di caci dandgangl i os i des .JI mmunol1 37:38 2138 25. 在様式が末梢神経と異なっているとすれば,GQ1b に特異性の高い抗体が抗原に強固に結合することが. 8.Kus Kanaz unokiS,Mor i t aD,Ohmi namiS,Hi t os hiS,. 中枢神経障害を引き起こす必要条件となっている可. i nGui l l ai nBar r es yndr omes er at oami xt ur eofGM1. 能性が. えられる.一方,血液脳関門の通過性と抗. 体反応性の関連に関する報告もあり웋 ,GQ1bに特異 웍. awaI(2 00 3)Bi ndi ngofi mmnunogl obul i nG ant i bodi es s i bl e c l i ni cal i mpl i cat i ons . and a phos phol i pi d:pos Mus cl eNer ve27:30 2306.
(7) 썝症候群における抗 Gui l l ai nBar r e GQ1b抗体の反応特異性と臨床徴候の関連 9.As bur yAK,Cor nbl at hDR ( 199 0)As s e s s mentofc ur 썝 r entdi agnos t i cc r i t e r i af or Gui l l ai nBar r es yndr ome. AnnNe ur ol2 7:S2 1-S24 .Kus 1 0 unokiS,Chi baA,KonK,AndoS,Ar i s awaK,et ) N-ace al .(1 994 t yl gal act os ami nylGD1a i sa t ar get 썝 mol ec ul ef or s er um ant i body i n Gui l l ai n-Bar r es yndr ome .AnnNeur ol3 5:57 0-5 76 1 1.Hi r akawaM,Mor i t aD,Ts uj iS,Kus unokiS,( 200 5) i de ant i body Ef f e ct s of phos phol i pi ds on gangl i os r eact i vi t yi nGBS.JNeur oi mmunol1 59:12 9-1 32 1 2.楠 進,平川美菜子,佐田昌美,森田大児,免疫性ニュ ーロパチーにおける血中の抗糖脂質抗体活性に及ぼすリン 脂質の影響. (免疫性神経疾患に関する調査研究班,平成16 年度班会議. 2005 年1月26 日27日,東京)免疫性神経疾患. に関する調査研究(H14難治16)平成16年度 研究報告書. 3164 ;2005 pp16. 括・ 担. 69. 13.Kanda T,YamawakiM,I akiT,Mi zus awa H was ( 20 00) Gl ycos phi ngol i pi d ant i bodi e s and bl oodne r ve bar r i er i n aut oi mmune demye l i nat i ve ne ur opat hy. 4:14 59146 7 Neur ol ogy5 14.OLear y CP,Vei t c hJ ,Dur war d WF,ThomasAM, Ree sJ H,Wi l l i s onHJ(19 96)Acut eor ophar yngealpal s y e st oGQ1bandGT1 agangi sas s oc i at edwi t hant i bodi l i os i de.JNeur olNe ur os ur gPs ychi at r y61:649651 15.Nagas hi maT,KogaM,OdakaM,Hi r at aK,YukiN ( 20 03)Cl i ni calc or r e l at e sofs er um ant i GT1 aI gG ant i bodi es .JNeur olSci2 1 9:13 9-1 45 16.KogaM,YukiN,Ar i gaT,Mor i mat s uM,Hi r at aK -GT1a ant ( i body as s oc i at ed wi t h 19 98) I sI gG ant i phar ynge al ce r vi c al br ac hi al weaknes s or or ophar ynge alpal s yi n Gui l l ai nBar r es yndr ome? J Neur oi m-49 munol8 6:74.
(8)
関連したドキュメント
CTD-ILDの臨床経過,治療反応性や予後は極 めて多様である.無治療でも長期に亘って進行 しない慢性から,抗MDA5(melanoma differen- tiation-associated gene 5) 抗 体( か
神経内科の臨床医として10年以上あちこちの病院を まわり,次もどこか関連病院に赴任することになるだろ
免疫チェックポイント阻害薬に分類される抗PD-L1抗 体であるアテゾリズマブとVEGF阻害薬のベバシズマ
そのうち HBs 抗原陽性率は 22/1611 件(1.3%)であった。HBs 抗原陰性患者のうち HBs 抗体、HBc 抗体測定率は 2010 年 18%, 10%, 2012 年で 21%, 16%, 2014 29%, 28%, 2015 58%, 56%, 2015
我が国における肝硬変の原因としては,C型 やB型といった肝炎ウイルスによるものが最も 多い(図
(図 6)SWR 計による測定 1:1 バランでは、負荷は 50Ω抵抗です。負荷抵抗の電力容量が無い
図 21 のように 3 種類の立体異性体が存在する。まずジアステレオマー(幾何異 性体)である cis 体と trans 体があるが、上下の cis
この P 1 P 2 を抵抗板の動きにより測定し、その動きをマグネットを通して指針の動きにし、流