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重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」

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Academic year: 2021

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(1)Title. 重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」. Author(s). 近藤, 尚也; 安井, 友康. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 65(1): 403-412. Issue Date. 2014-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/7523. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第 6 5巻 第 1号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( E d u c a t i o n l Vo . l6 5 .No. l. 平成 2 6年 8 月. Augus . t2014. 重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」 近藤尚也・安井友康 北海道教育大学札幌校│埠害者福祉研究室. S p o r t sP a r t i c i p a t i o nandWatchingS p o r t so fP e o p l ew i t hS e v e r e P h y s i c a lD i s a b i l i t i e s KONDONaoyaandYASUITomoyasu. Departmento fS o c i a lW e l f a r eP e r s o n sw i t hD i s a b i l i t i e s .S a p p o r oCampus.HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n. ABSTRACT. I tseemst h a tmanyp e o p l ew i t has e v e r ep h y s i c a ld i s a b i l i t yi n c l u d i n gc e r e b r a lp a l s yhave fewo p p o r t u n i t i e st op a r t i c i p a t ei ns p o r t s .Thepurposeo ft h ep r e s e n tstudyi st oc l a r i f y t h e i ra t t i t u d etowardengagingi ns p o r t s .Thes u b j e c t swere6 0a d u l t sw i t hs e v e r ep h y s i c a l d i s a b i l i t i e s( 3 0m a l e s .3 0f e m a l e s )l i v i n gi ni n s t i t u t i o n so rr e s i d e n t i a la r e a s .Theywerea s k e d aboutt h e i rp e r c e p t i o n so fd a i l yl i f e l o n gs p o r t sp a r t i c i p a t i o nbyas t r u c t u r e di n t e r v i e w m e t h o d .A l li n v e s t i g a t i o n swereconductedw i t ht h ec o n s e n to ft h ep e r s o n si n v o l v e d .More thanh a l fo ft h es u b j e c t sshowedap o s i t i v ea t t i t u d etowards p o r t s .B u t .o n l yaboutone f o u r t ho fthema c t u a l l yengagedi ns p o r t sonar e g u l a rb a s i s .About60%o ft h es u b j e c t s watcheds p o r t smoret h a nonceaweek.Thestudyr e v e a l e dt h a tfewp e o p l ewiths e v e r e p h y s i c a ld i s a b i l i t i e sengagedi nd a i l ys p o r t sa c t i v i t y .b u tmanye n j o y e dwatchings p o r t son TV.Ther e s u l t so ft h epresentstudyi n d i c a t et h a talthoughfewpeoplewithasevere ftheme n j o yw a t c h i n gs p o r t s .However,t h e yd o p h y s i c a ld i s a b i l i t yengagei ns p o r t s,manyo n o tt h i n ki tt ob eak i n do fp a r t i c i p a t i o ni ns p o r t s .. しはじめに. に関する基本理念が示された。さらに,それを具 現化するため,スポーツ基本計画が策定された。. わが国では, 2001年に長期的総合的視点からス. スポーツ振興基本計画やスポーツ基本計画を受. ポーツ振興基本計画が示され,スポーツの普及や. け,各地方公共団体においてもスポーツのあり方. 0 1 1年にはスポーツ 振興が進められてきている。 2. に関する計画が立てられてきた。その中には生涯. 基本法が制定され,障害者スポーツを含めたス. スポーツの十見点から「するスポーツ J1"みるスポー. ポーツを取り巻く現代的課題を踏まえ,スポーツ. ツJ 1"ささえるスポーツ」といった考えが盛り込. 403.

(3) 近藤尚也・安井友康. まれているものもあり,スポーツ参加に関する多 様な形態が示されている。. ツ参加に関して明文化された。 障害者のスポーツ参加については,身体障害者. 「するスポーツ」とは実際に身体を動かして野. 施設の運動・スポーツ実施に関する調査(藤田. 球やサッカー,陸上競技などといったスポーツを. 2 0 0 9 ),障害者優先スポーツ施設におけるサービ. 行うことであるが,「みるスポーツ」とは競技場. ス品質に関する研究(金山 2010),知的障害児の. 等へ出向いてスポーツを観戦したり,テレビやラ. スポーツ参加を規定する要因に関する研究(守田. ジオ,インターネット等を利用してスポーツをみ. ら 2004) などが行われている。このように,こ. たりすることである。「みるスポーツ」については,. れまで「するスポーツ」の視点から報告が行われ. 「トップレベルのスポーツ大会を観戦するなどの. てきているが,障害者の「みるスポーツ」という. 『みるスポーツ J J J として示され,また,「新たな. 視点からの研究は,ほとんとマ行われていない。障. プロスポーツの誕生,外国のスポーツ試合のテレ. 害のある人のスポーツ参加について多様な参加の. ビ放映の増加,多チャンネル放送におけるスポー. あり方を模索するにあたって,「みるスポーツ」. ツ専門チャンネルの開設など,今後もますます拡. についても検討を進める必要があろう。とりわけ. 大することが予想される。」とされている。(文部. 重度の運動障害がある場合,その障害により「す. 科学省 1997)0 1"ささえるスポーツ」とは直接的. るスポーツ」への参加が制限されてしまうことが. には競技に参加しないが競技者が競技に参加でき. あり,「みる」という視点に立つことで,参加の. るよう,大会の進行や準備などといった運営に関. 機会を広げることにつながるものと思われる。. わるボランティアや指導者として支えていくこと. 脳性麻;庫を含めた重度の障害者については,こ. 1 9 9 9 ) はこのように多様化して をいう。高橋ら (. れまで事例的な報告(渡辺ら 2000,長友 2004). いる現代スポーツの生成過程や関わり方について. が行われてきているが,書字動作や言語の障害の. 報告している。. ため,アンケートなどの一斉調査が難しいことが. 障害者のスポーツ参加については, 2014年に日. 多く,本人の意識を明らかにした資料は少ない。. 本が批准した,国連による「障害者の権利に関す. そこで,本研究では重度肢体不自由者を対象に,. る条約」の中で,「障害者があらゆる水準の一般. スポーツに士すするどのような関わりを t 寺っている. のスポーツ活動に可能な限り参加することを奨励. のか,特に「みる」ことを中心に,聞き取り調査. し,及び促進すること。」と述べられている。また,. を行い,スポーツ参加に関する資料を得ることを. 2011年に改正された障害者基本法においては,「全. 目的とした。. て障害者は,社会を構成する一員として社会,経 済,丈化その他あらゆる分野の活動に参加する機 会が確保されること。国及び地方公共団体は,障 害者が円滑に文化芸術活動,スポーツ又はレクリ エーションを行うことができるようにするため,. I I .方法 1.調査対象者 調査対象者は調査者在住の近郊地域における施. 施設,設備その他の諸条件の整備,文化芸術,ス. 設及び在宅生活を行っている 20歳以上の身体障害. ポーツ等に関する活動の助成その他必要な施策を. 者手帳を有するもので,同意を得られたもののう. 講じなければならない。」とされ,その権利に関. ち男女各 30 名ずっとした。対象者は脳性麻庫を中. して触れられている。さらに,スポーツ基本法に. 心とし,その他の障害数名であった。. おいても「スポーツは,障害者が自主的かっ積極 的にスポーツを行うことができるよう,障害の種 類及び程度に応じ必要な配慮をしつつ推進されな ければならない。」とされるなど,障害者のスポー. 4 0 4. 2 . 調査方法 調査票は内閣府「体力・スポーツに関する世論.

(4) 重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」. 調 査J ( 2 0 0 4 ) における項目を参考として多肢選. ( n=6 0 ). 表 1 対象者の属性. 択法で作成した。調査はその障害により,調査用. 項目. 紙に自身で記入することが難しいものに対する調. 年齢. 人数. ( % ). 査となるため,調査者が項目に沿って直接聞き取. 2 0 歳代. 6. ( 1 0 . 0 ). りを行う構造化面接調査で実施した。具体的な聞. 3 0 歳代. 2 7. ( 4 5 . 0 ). 4 0 歳代. 1 4. ( 2 3 . 3 ). 5 0 歳代. 4. ( 6 . 7 ). 6 0 歳代. 7. ( 1 1 . 7 ). わからない. 2. ( 3 . 3 ). 合計. 6 0. ( 1 0 0 . 0 ). 慮が必要な場合もあるため,それぞれのベースに. 1級. 2 4. ( 4 0 . 0 ). 合わせて実施した。一度の面接場面においては 1. 2級. 3 0. ( 5 0 . 0 ). 3級. 2. ( 3 . 3 ). 不明. 4. ( 6 . 7 ). 合計. 6 0. ( 1 0 0 . 0 ). 脳性麻庫. ( 8 5 . 0 ). き取り手順としては対象者に調査用紙を渡し,視 覚で確認できるようにした上で,調査者が調査項 目を示しながら読み上げ,対象者に口頭で回答を もらい調査者が記入する形で、行った。知的障害を {半っているものもおり,コミュニケーションに配. 手帳等級. 名から数名を対象に行った。面接時間はおよそ 1 5 分から 3 0分であった。調査期間は 2 0 0 5年 9月から. 1 1月であった。. 主な障害名. 調査用紙は無記名とし,調査実施にあたっては, 調査用紙において趣旨を記載し伝えた。また,デー. 下肢切断. 5 1 1. タの公表に際して個人を特定できないよう配慮す. 骨関節疾患. 1. ( 1 .7 ). 脊髄損傷. 2. ( 3 . 3 ). その他. 3. ( 5 . 0 ). 不明. 2. ( 3 . 3 ). 合計. 6 0. ( 10 0 . 0 ). 2 0歳未満. 3. ( 5 . 0 ). 2 0 歳代. 2. ( 3 . 3 ). 5 3. ( 8 8 . 3 ). 不明. 2. ( 3 . 3 ). 合計. 6 0. ( 1 0 0 . 0 ). 養護学校. 3 3. ( 5 5 . 0 ). ることを説明し,同意を得たうえで実施した。. m .結. 果. ( 1 .7 ). 受傷時期 1.対象者の属性 対象者の年齢は 3 0 歳代が 2 7名でもっとも多く, 次いで 4 0歳代が 1 4名であった。 5 0歳代が 4名と. 先天的なもの (出生時合む). もっとも少なくなっていたが, 2 0歳代, 6 0歳代も. 6名 ,. 7名と多くはなかった。また,わからない. ものも 2名いた。回答における身体障害者手帳の 等級については, 1級 2 4 名 , 2級 3 0 名 , 3級 2名 ,. 学歴. 不明 4名となっていた。主な障害としては脳性麻. 高等養護学校. 1 2. ( 2 0 . 0 ). 埠が多くなっていた。受傷時期に関しても,脳性. 学歴なし. 1. ( 1 . 7 ). 麻障が多かったため,先天的なものが 5 3名ともっ. その他. 1 3. ( 2 1 . 7 ). とも多かった。学歴は養護学校,高等養護学校を. 不明. 1. ( 1 .7 ). 合わせると 4 5名となっていたが,学歴なしも 1名. 合計. 6 0. ( 1 0 0 . 0 ). 電動. 1. ( 1 . 7 ). 手動. 3 9. ( 6 5 . 0 ). 電動と手動. 4. ( 6 . 7 ). 利用なし. 1 6. ( 2 6 . 7 ). 合計. 6 0. ( 1 0 0 . 0 ). いた。車いすの利用に関しては 7割強のものが利 用していた。. 車いす. 4 0 5.

(5) 近藤尚也・安井友康. 2 . 集計結果. 「卓球J24名であった。卒業後の生活期間に多かっ. 1)するスポーツ. たのは,「ボウリング J35名,「体操 J33名,「バレー. 「スポーツをすることは好き」では,「好き J 25. ボール J 32名,「障害者スポーッ註 J 32名,「野外. 名,「やや好き J11名,「どちらでもない J12名,「や. 活 動 J30名,「野球J22名,「卓球J21名であった。. や嫌い J 4名,「嫌い J 6名,「無回答 J 2名で、あっ. 両方での経験が多かったのは「体操 J22名,「バレー. た。「好き J, 1"やや好き」を含め,スポーツをす. ボール J13名,「野球J11名と続いていた。「体操」. ることが好きと答えた人は 36名 で , 全 体 の 過 半 数. はそれぞれ半数以上の人が経験していたが,両方. を越えていた。また,「嫌い J, 1"やや嫌い」を合. で経験した人はその 3分 の 2ほどであった。. わせると 10名となっていた。 表 2 経験したスポーツ. ( nニ 6 0複数回答). ( nニ 6 0 ) 項目. 無回答, 2, 3 % 7 % やや嫌い, 4, 好き 2 5,4 2 %. どちらでもない, 1 2 . 2 0 同. やや好き, 1 1, 1 8 % 図 1 スポーツをすることは好き. 「スポーツをする頻度」についてみると「しな い」が 35名と一番多くなっており,「週 5回以上」 というのは 2 名,「週 3~4 回」は 1 名と少なかっ. た。また,「週 1~ 2回 J 11 名,「月 1~2 回 J 8 名という結果が得られた。週に数回の頻度でス ポーツを行っている人は 14名となっていた。 ( n=6 0 ). 3 3. 2 2. 野球. 2 8. 2 2. 1 1. 軽い球技(キャッチボールなど). 2 6. 1 0. 3. 室内運動器具を使ってする運動. 2 5. 9. 3. 卓球. 2 4. 2 1. 7. バレーボール サッカー. 1 8. 3 2. 1 3. 1 8. 8. 3. ダンス. 1 7. 8. 4. 野外活動(登山,海水浴, キャンプ,ハイキング等). 1 4. 3 0. 8. ウォーキング. 1 2. 1 4. 6. 水泳競技. 1 2. 1 2. 4. ボウリング. 1 0. 3 5. 6. ソフトボール ゲートボール,グラウンドゴルフ. 1 0. 6. 2. 8. 1 9. 4. バスケットボール. 7. 3. 3. ランニング(ジョギング). 7. 4. 2. 陸 k競技. 7. 1 4. 2. スキー,スノーボード,スケート. 6. 1 4. 3. 障害者スポーツ. 5. 3 2. 3. テニス 乗馬. 週 5回以上, 2, 3 %. 釣り. ボート,ヨット 週 1-2回 ,1 1, 1 8 %. サイクリング, モーターサイクルスポーツ その他の野外スポーツ その他の競技的スポーツ その他軽い運動やスポーツ スク-;¥ダイビング. 図 2 スポーツをする頻度. 「スポーツ経験」について,学校への在籍期間. ゴルフ グライダー ボクシング,レスリング 弓道,アーチェリー. 中に多かったのは,「体操 J3 7名,「野球 J28名,「軽. わからない. い 球 技J 26名,「室内運動器具を使う運動 J 25名 ,. なし. 4 0 6. l 何方. 3 7. 柔道,剣道,空手,すもう 無回答, 3,. 在学時 卒業後. 体操. 。 。 。 。。 。。 。 。 。 。。 。 。 。 。。 。 。 。 。 。 。。 。 。 5. 9. 5. 1. 3. 2. 2. 1 0. 2. 1. 1. 1. 2. 1. 1. 9 2. 1 1 1. 1.

(6) 重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」. 2)みるスポーツ. ( n = 5 5複数回答). 「スポーツをみることは好き」について,「好き」. 3 9名,「やや好き J 9名という回答が得られた。. テレビ. これらを合わせると 4 8名となり 8割 を 越 え て い た。それに対して「嫌い」は 2名,「やや嫌い」. 0名であった。「どち は 8名であり,あわせると 1. 5 2. ラジオ. 2 1. 雑誌. 2 0. インヲーネット. 直接. らでもない」は 2名の回答であった。. その他国 1. o. 1 0. 2 0. 3 0. 40. 50. 60. ( n= 6 0 ). 図 5 スポーツをみる方法 嫌 い , 2, 3% 「もっとスポーツをみたいと思う」については, 「思う. どちらでもない, 2 .3%. J. 3 7名,「思わない J 1 5名,「どちらでもな. いJ 8名といった回答が得られた。 6割の人がス. やや好き 9 ,1 5 %. ポーツをみることに意欲をみせていた。 ( n 6 0 ) 二. どちらでもない,. 図 3 スポーツをみることは好き. 「スポーツをみる頻度」について,「週 5回以上」 は 12名,「週 3~4 回 J. 「月 1~2 回 J. 1 5名,「週 1~ 2回J 1 4 名 ,. 5, 思わない, 1. 62% 思 う , 37,. 1 0名,「みない J 9名の回答がみ. られた。週に数回の頻度でみている人は 6割以上 いた。 ( n= 6 0 ). 図 6 もっとスポーツをみたいと思う. 「スポーツをみることでスポーツに参加してい ると感じる」については,「感じる J 2 5 名,「感じ ない J 2 3名で同程度の回答数であった。また,「ど 月 1-2回 ,. ちらでもない」は 1 2名の回答が得られた。. 1 0 . 1 7 %. ( n= 6 0 ) 週 1-2回 , 1 4,. 図 4 スポーツをみる頻度. 3 8出 感じない, 23,. 感じる, 25, 42%. 「スポーツをみる方法」については,「テレビ、」 が5 2名と最も多かった。以下「ラジ、オ J 2 1名,「雑 誌J 2 0名,「インターネット J 7名,「直接 J 5名 , 「その他 J 1名と続いていた。. どちらでもない, 12.20 同. 図 7 スポーツをみることでスポーツに参加し. ていると感じる. 4 0 7.

(7) 近藤尚也・安井友康. 3. みるスポーツと他項目との関係 表 3 みることは好き. みる頻度 週 5回以上 1 1. 女 子 き やや好き. 週 3~4 回. 1 1. 。 。 。. どちらでもない やや嫌い 嫌い 合計. 。 。 。 4. 1 2. 1 5. 週 1~ 2回. 月 1~ 2回. 1 2. 4. 。 。. みない 1 1. 合計 3 9 9. 1. 。. 1. 3 1. 1. 2. 1 4. 1 0. 9. 6 0. 2. 2. 2. 4. 8. x2. 二. 表 4 みる頻度. 3 8 . 2 2. p <.005. もっとスポーツをみたいと思う. 週 5回以上 週 3~4 回 週 1~2 回 月 1~2 回. みない 合計. 思う 1 2 1 1 6 5 3 3 7. 。. どちらでもない 4. 。 3. 。 。. 思わない. d 戸 d 戸. 1. d 戸. 8. 1 5. 合計 1 2 1 5 1 4 1 0 9 6 0. XZ=24.29. p <.005. 表 5 性別みる頻度. 男性 久性 合計. 週 5回以上 1 0 2 1 2. 週 3~4 回. 週 1~2 回. 8 7. 9. 1 5. 1 4. 月 1~ 2回. 2 8. d 戸. 1 0. みない 1 8 9. 合計 3 0 3 0 6 0. XZ= 1 5 . 5 9. さらに,いくつかの項目についてクロス集計と ピアソンのカイ二乗 (X2 ) 検定を行った。. p <.005. は半数以上がもっとみたいとは思っていなかっ た 。. 「スポーツをみることは女子き」と「スポーツを. 「性別」と「スポーツをみる頻度 J ( 表 5)に. 表 3)について,スポーツをみるこ みる頻度 J (. ついては,男性では週数回のベースでスポーツを. とが「好き」な人の方がスポーツをみる頻度が高. みている人が 9割に上っているが,女性では半数. くなっていた O 一方「やや嫌い」で「週 1~2 回」. に至っていなかった。また,女性ではみない人が. が 1名いたが「嫌い Jiどちらでもない」を合わせ,. 8名おり,性別によりスポーツをみる頻度に異な. 週頻度でみている人はいなかった。. る特徴がみられた。. 「スポーツをみる頻度」と「もっとスポーツを. 「スポーツをみることは女子き」と「スポーツを. みたいと思う J ( 表 4)について,「週 3~4 回」. みることでスポーツに参加していると感じる J( 表. 以上のスポーツをみる頻度が高い人ほど,「もっ. 6)について,スポーツをみることが好きな人は,. とスポーツをみたいと思う」という割合が高く. みることでスポーツに参加していると「感じる」. なっていた。「週 1~2 回 J í 月 1~2 回」ではみ. 人が22名と多くなっていた。しかし,「感じない」. たいと思う割合はおよそ半々で,「みない」人で. 1名いた。また,「どちらでもない」は 6名 人も 1. 4 0 8.

(8) 重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」. 表 6 みることは好き. 妊き やや好き どちらでもない やや嫌い 嫌い 合計. スポーツをみることでスポーツに参加していると感じる 感じる 2 2 2. 。 。 2 5. どちらでもない 6 4 1 1. 感じない 1 1 3. 2. 2. 1 2. 2 3. 6 0. 。. 合計 3 9. 。. 2. 7. 8. 9. x2. 二. 表 7 みる頻度. 週 5回以上 週 3~4 回. 週 1~ 2回 月 1~ 2回. スポーツをみることでスポーツに参加していると感じる 感じる 9 1 0. 。 5. みない 合計. 2 0 . 5 7 p<. 0 1. 2 5. どちらでもない 2 4 1 3. 感じない 1 1. 合計 1 2 1 5 1 4 1 0. 8. 7. 2. 6. 9. 1 2. 2 3. 6 0. X2= 2 6 . 3 7 p<. 0 0 5 表 8 する頻度. 週 5回以上 週 3~4 回 週 1~2 回 月 1~2 回. しない わからない 無回答 合計. スポーツをみることでスポーツに参加していると感じる 感じる 1 1 5 6 9 1 2 2 5. どちらでもない 1. 。 3 2. 。 。 6. 1 2. 。 。 。 。 。. 感じない. 3. 合計 2 1 1 1. 2 0. 3 5. 2 3. 8. 1 2 6 0. X2= 1 8 . 7 9 p<.Ol (わからない,無回答を除く). であった。やや好きと回答した人では「感じる」. より少なくなると感じていない割合の方が高く. 1 盛じない」を合わ が 2名で,「どちらでもない J 1. なっていた。. せ 7名と,感じていない人の方が多くなっていた。. 「スポーツをする頻度」と「スポーツをみるこ. みることが嫌いと回答した人では,みることでス. とでスポーツに参加していると感じる J ( 表 8). ポーツに参加していると感じている人はいなかっ. について,高い頻度でスポーツを行っている人は. た 。. 少なかったが,定期的にスポーツを行っている人 「スポーツをみる頻度」と「スポーツをみるこ. はスポーツをみることでもスポーツに参加してい. とでスポーツに参加していると感じる J ( 表 7). ると感じている人が各層にみられた。定期的にス. について,スポーツをみる頻度が高い人の方が,. ポーツを行っていないと回答した人は 35名いた. みることでスポーツに参加していると感じる人が. が,その半数以上はみることをスポーツ参加とは. 多かった。特に「週 3~4 回」以上の高い頻度だ. !惑じていなかった。. と「感じる」人が多くなっており,「週 1~ 2回 」. 4 0 9.

(9) 近藤尚也・安井友康. N .考 察 今回,スポーツをすることについて,「好き」. ることが好きであっても,必ずしも参加している という意識につながらないことがうかがわれた。 また,週 3回以上の頻度でスポーツをみる人の多. もしくは「やや好き」と回答した人は半数以上を. くは,みることをスポーツ参加と感じていたが,. 占めていたのに対し,実際に週頻度でスポーツを. それより低くなると感じていないという回答者の. 行っている人は全体の 4分の 1程度であった。「ス. 割合が高くなっていた. ポーツをすることが好き」と回答した人の数から. と,「スポーツをみることでスポーツに参加して. みると,実際に週頻度でスポーツをしている割合. いると感じる」との関係についても,定期的にス. はその半数程度であり,「好きではあるものの実. ポーツを行つてない人の半数以上がみることをス. 際にはあまりスポーツをしていない」様子が示さ. ポーツ参加とは感じていなかった。多くの回答者. れた。. が「みるスポーツ」を実施してはいるものの,主. するスポーツとしてのスポーツ経験についてみ ると,学校への在籍期間中と,卒業後での生活期. O. スポーツを「すること」. 観的には必ずしもスポーツ参加と感じていないこ とが示唆された。. 間において,それぞれ様々なスポーツを経験して. 笹川スポーツ財団「スポーツライフ・データ. いたが,特に卒業後では体操,野球,バレーボー. 2012J( 2 0 1 2 )では, 1年間に何らかの運動・スポー. ルに加え,ボウリングや野外活動といった学校施. ツを実施した人は74.4%であった。スポーツをみ. 設以外を利用するようなスポーツ経験が増加して. ることについては,過去 1年間にテレビでスポー. いた。さらに障害の特牲に合わせたアダプテッ. ツ観戦をした人は93.5%であり,直接スポーツの. ド・スポーツとしての,いわゆる「障害者スポー. 試合を観戦した人は31.7%であった。それに対し. ツ」に関する経験も増加していた。今後学校外で. て今回の調査では,月に 1回以上のベースでス. のスポーツ経験や,障害特牲に合わせたスポーツ. ポーツをみている人は 8割強であった。調査方法. につながる体験について,教育における経験との. の違いはあるが,スポーツをみる頻度に関しては,. 関連を検討する必要があろう。. 健常者の調査と比べ,大きな差はないことがうか. スポーツをみることについては,「好き J iやや. がわれた。スポーツをみる方法として,障害の有. 好き」と答えた人が多くなっていた。スポーツを. 無に関係なく,テレビが数多くあげられた。これ. みる頻度をみると 1週間に 1回以上スポーツをみ. まで,障害者のスポーツの報道に関しては,パラ. ている人は 6割強,さらに「定期的に何らかのス. リンピックの新聞写真報道の調査を通して,障害. ポーツをみる」人は 8割強であった。スポーツを. 者スポーツの“スポーツとしての理解"に触れら. 「すること」に比べ,「みること」を行っている. れているものの(藤田 2 0 0 2 ),テレビなどのメディ. 人は多かった。また,スポーツをみる頻度が高い. アにおける障害者の「みるスポーツ」については. 人はさらにスポーツをみたいと思っているという. 触れられていない。今後は,障害者の「みるスポー. 傾向もみられた。. ツ」とテレビなどのメディアにおける障害者のス. 「スポーツをみることでスポーツに参加してい. ポーツ報道との関連についても,検討していく必. ると感じる」については,全体としてはやや i j 惑. 要があろう。さらに今回の調査において,男性に. じる」と回答した人が多かったものの,「感じない」. 比べ女性の方が,みるスポーツに関わるものが少. と回答した人も同程度であった。スポーツをみる. なかった。障害のある女性のスポーツ参加率の低. ことが「嫌い」と答えた回答者のほとんどは参加. さは,国際的な課題としても指摘されている(小. と感じていなかった。「好き」と答えた回答者の. 笠原 2 0 0 9 )。加えて,女性のライフサイクルや生. 中に参加と i j 惑じる」人は多かったが,「!惑じない」. 理的特徴の点からも指摘されている(谷・山崎. と回答した人も 3割程度みられた。スポーツをみ. 2 0 0 4 )。重度の障害のある女性の,多様なスポー. 4 1 0.

(10) 重度肢体不自由者のスポーツ参加と「みるスポーツ」. ツ参加の形を探る上でも,障害のある女性の「み. ら,今後さらに対象を広げて調査を進める必要が. るスポーツ」とスポーツ報道について,検討を進. あろう。. める必要があろう。. 謝辞. v .おわりに. アンケート調査にご協力いただいた皆様ならび. スポーツを「みる」ことについては,ほとんど の対象者が実施していた。このことから「みるス. に施設職員の皆様,そのほか助言をいただいた皆 様に,心から感謝を申し上げます。. ポーツ」は日常生活の中に浸透している様子が示 された。スポーツを「する」ことや「みる」こと によく関わっている人では,「みる」ことをスポー. 付記. ツ参加のー形態ととらえている傾向が高いことが. 本稿は,第一著者(近藤)が,北海道教育大学. 示唆された。さらに,スポーツによく関わる人と,. 大学院在籍中に進めた研究の一部を,まとめたも. そうではない人が 2極化する傾向も見られた。重. のである。. 度の肢体不自由のある障害者において,「みるス + 工. ロ =. ポーツ」をスポーツ参加の一形態ととらえている 人もおり,さらに実際にスポーツ参加をしている 人ほど,その傾向が強いという結果は,重度障害. ボッチャ,ビーンパックスローなど障害者向けに開発さ. 者の多様なスポーツ参加の可能性を考える上で,. れたスポーツ. 重要な視点となろう。 今後,重度肢体不自由者の「みるスポーツ」に. 文献. よるスポーツ参加については,「みるスポーツ」 が実際に重度肢体不自由者にどのような効果や影 響をうえているのかを明らかにしていくことが必 要である。アダプテッド・スポーツが障害者に与. 藤田紀昭 ( 2 0 0 2 ) :障害者スポーツとメディア,橋本純 一編:現代メディアスポーツ論,世界思想、社,. p p . 1 9 7 2 1 7 . 藤田紀昭 ( 2 0 0 9 ) :身体障害者施設における運動・スポー. える心理的影響に関する研究については,それが. ツの実施状況に関する調査研究一障害者に対する運. 障害を含んだ自己に関する概念 (Self-concept),. 動・スポーツプログラム普及のための基礎的資料. すなわち自分が役に立っているという自己効力感 ( S e l f e 旺icacy) や自信 (Self-confidence), 自分. ,. ), p p . 6 4 7 2 . 障害者スポーツ科学1(1 外務省 ( 2 0 1 4 ) :障害者の権利に関する条約.. H u t z l e r,Y .( 19 9 0 ):Thec o n c e p to fempowermenti nr e -. を価値ある存在として意識する自尊感情. h a b i l i t a t i v es p o r t s .I nD o l l T e p p e r,G .,Dahms,C .,D o l l,. (Self-esteem) などの向上に寄与することが指. B .andSelzamH . V .( e d s )AdaptedP h y s i c a lA c t i v i t y :. 9 9 0, Pensgaard& 摘 さ れ て い る (Hutzler1 Sorensen2 0 0 2,草野. 2 0 0 4 ) 0 Iみる」といった. 形に,「アダプト」したスポーツに関しでも,同 様のことが言えるのかといった観点からの検討が 必要である。 また今回の調査では,一斉調査が難しい重度肢 体不自由者について,スポーツ参加に関する一定 の資料を示すことができたと思われるが,調査対 象が少数であり調査地域も限定的であったことか. Ani n t e r d i s c i p l i n a r ya p p r o a c h .S p r i n g e r V e r l a g ,B e r l i n H e i d e b l e r gNewYork,4 3 51 . 金'"千広 ( 2 0 1 0 ) :障害者優先スポーツ施設におけるサー ビス品質に関する研究 ビスの利用者による評価. アダブテッド・スポーツサー ,障害者スポーツ科学 8 ( 1 ),. p p . 3 1 6 . 2 0 0 1 ) :生涯スポーツ H下裕弘,丸山富雄,加納弘二 ( の理論と実際豊かなスポーツライフを実現するため に,大修館書庖. 草野勝彦 ( 2 0 0 4 ) :障害者スポーツ科学の社会的課題へ. ( 1J, p p .3 1 3 . の貢献,障害者スポーツ科学 2. 4 1 1.

(11) 近藤尚也・安井友康 文部科学省 ( 1 9 9 7 ) :生涯にわたる心身の健康の保持増 進のための今後の健康に関する教育及びスポーツの振 興の在り方について.. 文i 部科学省 ( 2 0 1 1 ) :スポーツ基本法. 文部科学省 ( 2 0 1 1 ) :スポーツ基本計画. 守田香奈子,. 2 0 0 4 ) :知的障害児のスポーツ 七木田敦 (. 活動への参加を規定する要因に関する調査研究一保護 者への調査を通じたニーズの把握 科学 2 ( 1 ) ,. ,障害者スポーツ. p p . 7 0 7 5 .. 長友睦美 ( 2 0 0 4 ) :重度重複障害児における体育プログ. ラム,矢部京之助,草野勝彦,中出英雄編著:ア夕、プツ テト・スポーツの科学 践のための理論. 障害者・高齢者のスポーツ実. ,市村出版,. p p .1 8 3 1 8 6 .. 内閣府 ( 2 0 1 1 ) :障害者基本法.. 2 0 0 4 ) :体力・スポーツに 内閣府大臣官房政府広報室 ( 関する世論調査.. 2 0 0 9 ) :パラリンピックと女性スポーツの 小笠原悦子 ( ムーブメント,びわこ成践スポーツ大学研究紀要 6,. pp. 1 7 2 6 . 2 0 0 2 ):Empowerment P e n s g a a r d .A.M.andS o r e n s e n,M.( throughthesportcontext:A modelt oGuider e s e a r c hf o ri n d i v i d u a l swithd i s a b i l i t y .AdaptedP h y s i c 9 : 4 8 6 7 a lA c t i v i t yQ u a r t e r l y,1 笹川スポーツ財団 ( 2 0 1 2 ) :スポーツライフ・データ 2 0 1 2 スポーツライフに関する調査報告書. .. 2 0 1 4 ) :スポーツ白書 2 0 1 4 スポー 笹川スポーツ財団 ( ツの使命と可能性.. 1 9 9 7 ) :スポーツを知る・する・考 スポーツ実践研究会 ( える. これからのスポーツライフのために. ,不昧堂. 出版.. 9 9 ) :スポーツ参加の多様化と 2 1 高橋伸次,時本識資(19 世紀社会に向けたスポーツ振興の機軸 ツへの多様な関わり方の振興. 「する」スポー. ,地域政策耐究 2 ( 1 ・. 2 ),高崎経済大学地域政策学会, p p . 3 5 5 5 . 谷幸子,山崎昌康 ( 2 0 0 4 ) :第 1 0章女性とアダブテッド・ スポーツ,矢部京之助,草野勝彦,巾田英雄編著:ァ ダブッテト・スポーツの科学一障害者・高齢者のス ポーツ実践のための理論. ,市村山版,. p p .9 6 1 0 2 .. 渡辺貴裕,中村勝二 ( 2 0 0 0 ) :重度脳性麻痔者のスポー ツ参加の意義について,順天堂大学スポーツ健康科学. 4 1, p p . 1 1 8 1 2 8 . 研究( 重度障害者スポーツ調査研究委員会 ( 2 0 0 1 ) :重度障害者 のスポーツ参加に関する調査研究報告書,日本障害者 スポーツ協会.. (近藤尚也北海道医療大学) (安井友康札幌校教授). 4 1 2.

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