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施削加工における切りくず処理 第1報 : 切りくずの幾何学 I 利用統計を見る

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旋削加工における切りくず処理

―第1報 切りくずの幾何学I―

小尾誠

岩里茂

丹沢恒正

(昭和56年8月31日受理)

Chip-excluding in Lathe Cutting

1st Report Chip Form Geometry I

MakotoOBI ShigeruIWASATO TsunemasaTANZAWA

      Abstract  The cf五ciency of chip−excluding in lathe cutting is very often determined by chip forms. So, the relation between the chip form and cutting conditions must be explained fro士n the point of view of not only practical experiences but also theoretical studies.  Here in the paper, the basic equation for chip forms has been derived analytica11y and the chip forms are simulated on the basis of an assumption that the chip is formed by certain herahedrons which are piled. By this study the following results are oftained.  1) Chip form is determined by four independent quantities such as the curvature of up−curl and side curl at any point in the chip, the chip flow angle and the spring−back of the chip・  2) As increasing of the carvature of up−curl and side curl, the no curl chip becomes the irregular curl chip by and by and becomes the breaked cutl chip at last.  3)The screw type of the chip is formed by two factors, one is the chip flow angle, and the other is the spring−back of the chip. By the chip flow angle, the axis of the chip、 form is paralled to X axis and vertical to Z axis, whilst it is paralled to Z axis alld vertical to X axis.by.the spring−back of the chip.

1.緒

言  刃物により,物を切ったり,削ったりすることが切       ノ 削である。切削加工にはその目的から切削除去加工と 切削分断加工とがあるが,多くの場合,前者切削除去 加工をさす。また広義の切削加工には刃物による加工 (狭義の切削加工)と砥粒による加工(砥粒加工)と が含まれるが,一般的には,単に切削加工と呼ぶとき は・前者をさす場合が多く,代表的には,旋削,中ぐ り↓フライス,ドリル加工等がそれである。すなわ ち,切削加工とは素材(被削材)からより硬い工具に よって切りくずを削りとり,所望の形状を作り出すご とである。したがって,素材は削り残された製品と切 りくずに分かれる。この時,製品の良否は重要な問題        く であることはいうまでもないが,一方切りくずも非常 に重要になる。なぜなら,切りくずの状態は直接的, 間接的に製品の良否を左右するのみならず,切削加工 能率にも強く影響する。  切りくずに関して,その形成過程で流れ型か,せん 断型かあるi・L・は裂断型等であるかといった切りくず型 態についてはかなり以前から研究され明確にされてい る。またさらには,これら切りくず型態と被削材質や 切削条件等との関係についても,少なくとも定性的に はかなり正確に明らかにされ,切削理論の教えるとお 一 7 一

(2)

りである。これらの成果は工具・工作機械の改良・開 発,加工条件の適正化を計った。一方,切りくずに関 して,切りくずの形状あるいは切りくず処理に関して は,さらに今後の成果に期待される部分が多く,そ の場限りの経験的処理に頼らざるを得ない場合が多 い。  最近における機械加工法の発展はめざましく,自動 制御工学での最適化手法が積極的に機械加工分野に導 入され,今日の適応制御あるいは最適制御を機械加工 工程のなかに実現してきた。特に,近年の計算機技 術,なかでもマイクロプロセッサ等エレクトロニクス の急激な進歩は,難解な制御手法を実現させるのみな らず,装置の簡略化,価格の低減化がなされ,機械加 工システムの発展に大きく寄与していることは衆知の 事実である。このような状況のなかで,またこのよう な状況のため切りくず処理は重要な問題となり,早急 にその適切な対処を明らかにすることが強く望まれ る。このため,近年切りくず処理に関する研究が意欲 的に進められようとしている。  切りくず処理からまず考えられたものにチップブレ ーカ,チップフォーマがある。それらは人工的拘束に より,切りくず流出方向を変えることにより切りくず を折断することを目的としている。チップブレーカ等 の効果は大きいが,また被削材質,加工条件によって 非常に異なることがわかった。一方,切りくず形状に 関する体系的な研究もなされ,切りくず形状の分類, 評価,幾何学等の成果が報告されている1)。しかし, これらの研究にもかかわらず,多種多様な形状を示す 切りくずには未知の点が多く,切りくずをより処理し やすい形状にすべき積極的制御までにはいたっていな い。  本研究は標題にも示すとおり,切りくずを処理しや すい形状にすべき方法を検討しようとするものであ る。具体的にはインプロセスで切りくず形状を検知同 定し,加工条件にフィードバックしながら切りくず処 理の最適化を計ることを目的とする。このような系を 実現するためには,インプロセス測定技術の開発と制 御手法の確立が必要である。これらについては稿を改 め,今回はこれらの基礎ともなるべき切りくず形状の 幾何学について若干の成果を報告する。 2.切りくず形状要素  切りくず形状の幾何学として中山の報告があり2), 切りくずの形状を論ずる際よく引用されている。この なかでは多種多様な形状が具体的に説明されている が,これらの説明をもってしても理解しえない切りく ずも流出される。例えば,この理論にしたがえば・工 具すくい面より下には切りくずは流出しえないことに なるが,旋削等現実には工具すくい面に対して下方に// 流出される場合も多い。このため,文献によれぽ切り くずの折断される前の形状は三つの独立な量(たとえ ぽ流出角と上向きおよび横向きカールの曲率)によっ て一義的に定まるとあるが,本研究ではさらに切りく ずのスプリングバック(切削中の弾性変形量)をも含 めて切りくず形状の幾何学を検討する。  切りくず形状の分類には幾多の方法が提案されてい るが3),切りくず形状の特徴は表一1のように整理され る。すなわち,切りくずはカール型と非カール型とに 分けられる。もっとも非カール型はカール型のうちで カール曲率が十分0に近いものともいえる。このカー ル型にはカールの曲率が規則的(ほぼ一定)なものと 不規則的なものとにさらに分けられる。これも曲率の 大きさによるもので,曲率が小さいと不規則カール型 切りくずが生じやすい。なぜなら次のように考えられ る。すなわち,曲率が小さいことは切りくずが円形 (環状)になるまでの円周が長いことから時間も比較 的多く費いやされる。しかしながら,一般的に切削加 工では,全く同一な加工条件で切削を続けているつも りでも,被削材の材質,温度変化あるいはその他もろ もろの変化が生じる。このことから曲率が変わってし まい,結果として不規則カール型切りくずとなる。ま た,曲率が小さいほどその値は不安定といえる。非カ ール型でなく曲率が小さくかつ規則的力t−一ル型切りく ずの発生は極くまれ,というよりほとんどないことか らも理解される。  したがって,これらは曲率の大きさをもって表示で きることがわかる。すなわち,曲率が0もしくは非常 に小さいときは非カール型切りくずを,曲率が比較的

      表一1 切り くず形状の特徴

{二∴1懸1;1:1:畿1糠

8

(3)

小さいときは不規則カール型切りくずを,ま た曲率が大きい時は規則カール型切りくずを 意味する。  さらに規則型カール型切りくずは,曲率方 向に注目すれば,工具すくい面に対しほぼ平 行な曲率成分と工具すくい面に対してはほぼ 垂直な曲率成分とに分けて考えられる。前者 の特徴の強いものはside−curl chip,後者の それをup−curl chipと呼ぼれる。これらの 特微をもつ規則カール型切りくずは,いずれ も流出の際切りくず自身をも含めた障害物のため, 折断される場合と折断されることなく連続的に形成 される場合とがある。折断される場合は折断されな い場合に比較して曲率は大きい。  切りくずが折断されるか否かは解析結果後の課題 として,まず切りくず生成の幾何学から検討する。 図一1は切りくずの生成過程を示している。図一1(a) は従来から示されている二次元切削モデルである。 切りくず型態が流れ型であるとき,切りくず生成過 程を最も簡単明りょうに説明されたものにピイスパ ネンのカードモデルがある4)。このピイスパネンの説 明を借りるなら,切りくずはカードを一定量だけずら せながら重ね合わせたものとしてモデル化される。本 研究においても基本的には同様であるものとする。す なわち,切りくずほ一定の六面体の連続的重ね合わせ によって形成されるものとする。ただし,ずらせるの ではなく重ね合わせる面は完全に一致させる。部分的 には若干異なるが全体的にはほとんど等しい。  ところで,カール型切りくずを考えるとき,ピイス パネンのカードモデルのようにカードをどのように重 ね合わせてもカール型切りくずにはならないことに気 付く。たとえ二次元切削でもカール型切りくずは生成 される。したがってカール型切りくずの場合図一1(b) で示されるような六面体を考えなければならない。こ の六面体は,(a)は直方体で示されるが,対応する辺 の長さは必ずしも等しくないものとする。切りくずは この六面体を連続的に重ね合わせることによって形成 される。このとき,辺の短い方向にカールすることは 明確に理解されるであろう。以下で示す切りくずはこ の考え方にしたがって計算している。このような方 法,切りくずを有限個数に分割し,その要素を理解の 基本点にする。によればこの六面体を形成すべき力学 的関係が理解しやすく,さらには切削条件等との関係 も明確にされる(詳細は次報以後)。 図一1(b)に示す六面体に関して,まずおのおのの切 C,       B (a)二次元切削モデル        (b)切りくずの分割要素

    図一1 切りくずの形成

     Bn\

      An (a)横向きカール切りくず     (b)上向きカール切りくず

      図一2 切りくず要素

A. Cn’ りくず形状要素に分離したものから考察する。  1)工具すくい面平行曲率:ρs(1/mm)  六面体の1面(ABB’A’)をとりだすと,工具すく い面平行曲率成分に伴う四辺形およびその連続は図一2 (a)のように示される。重ね合わせの結果をAoBo,Al B1,A2B2……AnB,、で表わす。もちろん四辺形An−1 Bn−i BnA。1iiA。B。Bn+iAn+1である。ここでdは切 削幅(mm)(=AoBo), rsは切りくず中心からの曲 率半径(mm)(=1/ρs)を示す。 A。Al=AIA2…… =An.iAnニa, BoB1=BIB2……ニBn.1Bn=bと示すと    d 1+b/a        (2.1)

 rs= 

   2 1−b/a として計算される。ここでb/a=xで示す。またAo Bo, AIB、のなす角θ・および要素分割数msは  θ・=(a 一一b)/d       (2.2)  m・ =2π(a−b)/d      (2.3) となる。曲率中心を原点とし,エーPt平行座標面の An, BnをおのおのAn(Xn, orn), Bn(Cnt, blnt)とす れば

;i雛灘

(2.4) となる。ただし,θsは十分小さいものとする。 9

(4)

(・)スプリングバ・ク    (b)流rl埆     図一3 切りくず形状要素  2)工具すくい面垂直曲率:ρ式1/mm)  工具すくい面垂直曲率成分による六面体およびその 重ね合わせは図一2(b)のように示される。ここで彦2 は切りくず厚さ(mm), ruは切りくず中心からの曲 率半径(mm)を示す。四辺形BoBiDiDoを考え, BoBl=b, DoDi= dとすれば   _t2 1+b/a  r2t  

   2 1−b/d

また,X−Z平面上において先と同様に   θu=(d−−b)/t2   物二2x(d−b)/t2 (2.5) (2.6) (2.7) (2.8) となる。ただし,θuは直線DoB。とDIB1のなす角, muは要素の分割数を示す。  次にスプリングバック,切りくず流出角を考える。 再び図一1を見ると,切りくずには工具すくい面上か ら垂直な外力が作用している。この時切りくずに弾性 変形があるなら,工具すくい面からの力を除けぽ弾性 変形は回復する。いわゆるスプリングバックと呼ばれ るものであるが図一3(a)に示した。  3) スプリングバック:k(mm/mm)  単位長さに対する弾性変形量によって示されるが, その方向は近似的に工具すくい面に対して垂直な方向 として計算している。この要素は工具すくい面に対し て下方に流出させる作用をするが,Pu成分に対して はその中心位置は変化するが,形状そのものには影響 しないことは幾何的に理解される。一方,ρs成分に       し 対してはkの作用する方向がその成分と垂直であるの で,結果から示すと,ちょうど,ら線階段の特徴が示 す切りくずが形成される。具体的計算は次節に示す。  4)切りくず流出角:η(rad)  切りくず流出角は図一3(b)が示すように,切削方 向と切りくずのなす角で,単位長さに対する変位量 kηで示すなら  えη=sinη         (2.10) となる。切りくず流出角はスプリングバックとは反対 に(切りくず流出角による変位方向とスプリングバッ クによる変位方向は直角),ρs成分に対しては形状そ のものには影響せず,Pu成分に対しては工具すくい 面に対し平行な方向に流出させる作用をする。 3.切リくず形状モデル  切りくず形状は工具すくい面平行曲率成分(Ps), 工具すくい面垂直曲率成分(ρの,スプリングバック (k),および切りくず流出角(η)によって定まる。こ こではこれらの変数の大きさにより具体的に切りくず 形状を計算する。はじめにこれらの組合わせによる切 りくず形状を分類し表一2に示した。大きくはρ、成分 によるもの(1),Pu成分によるもの(ll)およびp、 Puいずれの成分も存在するもの(皿)の三種類に分け られる。それらはいずれもk,η成分の有無によりさ らに分かれる。ただし,kはPu成分に対しては,η はρ、成分に対しては影響しない。おのおの具体的に 計算する。  (1 −1)種  すでに前節に述べたとおりである。この場合,p、が 0から大きくなるにしたがい,切りくず形状は非カー ル型から不規則カール型となりやがて折断型になる。 表一2 切りくず形状の分類 切りくず形

状の分類

ρs Pu k η 1 皿 皿 1−1 1−2 皿一1 R −2 ○ ○ × × × × × ○ ○ ○ × × ○ ○ × ○ × × ○ ○ × ○ × × × × ○ ○ × ○ ○ ○ 皿一11 × × 皿一・1 × 皿一3 ○ ○ × ○ 皿一4 ○ ○ ○ ○ ρ、:工具すくい面平行曲率 Pu:工具すくい面垂直曲率 k: スプリングノミック η:切りくず流出角

一10一

(5)

この時,折断された切りくずは横向きカールの特徴を 示している。計算結:果は図一7でθ=0の場合  (1−2)種 切りくずの任意の1点をXn(エn, orn, Zn)とする。 Xnの軌跡が示す円周長さは,曲率半径をrsとすれ ば2πrsであるから,曲率中心On(Xn, orn,2n)は  On=(0, 0,−2zarsnk)      (2.11) となる。点X。+iは点X。..1の直線X。Onに対し 対称点として求められる。2点Xn, Onを通る直線

XnOnは

XnOn=_L=⊥=

z−kn

    Xn ツn 2n−kn

ただし,kn=−2rdrsnkとなり,

Onに下した垂線の交点をBとすれぽ

 OB=(0,0, kn)十tl(エn,ツπ, Zn−kn) 一→ (2.12) 点Xn.iから直線Xπ “. .Xn−1B=(Xnt一Xn−1, Ptn彦一ツπ一1,(Zn−kn)彦一(Zn        レ    −−− −−)F −kn))Xn_iB・=XnOn=・0 より  t1:=        X・2+ツ・2+(Z。−kn)2 故にXn+1(Xn+1,ツπ+1, Zn+1)は/ Xn.、=2tl x。−Xn−1   ∫  ツπ+1=2tlorn−Ptn_1  2n+1 =2t1(2n −kn)十(kn−Zn−1) ただし t、=−X・Xn−一〇r・Yn−・一(2n−kn)(2n−・−kn−1) 一Xnエn−1一ツπツn−1−(2n−kn)(Zn_1−kn−1)       エn2十ツn2十Zn2   kn = −2πrsnk        (2.13) として求められる。   図一4に計算結果の一例を示す。ρ、が十分大きいと  き(非カールあるいは不規則カール型にならない範 囲),kが0から大きくなるにしたがい,切りくずは 折断型から図一4に代表されるようなら線階段形状を した,いわゆるside curl chipになる。ピッチは式 (2.11)が示すようにkに比例して大きくなる。しか し,このピッチは幾何学的に拘束があると同時に,被 削材(切りくず)材質の機械的特性から制限され,極 端には大きくならない。なぜなら,ピッチが大きくな れぽ塑性変形量が大きくなり,抵抗が大きくなる。  (il−1)種  すでに前節で述べたとおりである。この場合,Pu が0から大きくなるにしたがい,切りくず形状は非カ ール型から不規則カール型となりやがて折断型にな る。この時,折断された切りくずは上向きカールの特 徴を示す。計算結果は図一7のθ=90度の場合  (皿一2)種  1−2種と同様に計算される。すなわち,Xn−1(Xn−1, ツn−1,Zn_1), Xn(Xn,ツπ, Zn)から・Xπ+1(エn+1,ツπ+1, Zn+1)は  Xn+1=2tlXn−Xn_1  ツπ+1=2tl(ツn−kn) 一(Zn−i 一一 kn..i)  2n=2tlZn −Zn_1 ただし    一XnXn_1 一(ツπ一えπ)(Ptn_1 一‘ kn)−ZnZn_1  t1=        X・2+(ッ・−kn)2+Zn2  kn=2Zrusinopn

z

(2.14)

z

図一4 横向きカール切りくず γ

x

An−i 図一5 上向きカール切りくず An+1    Bn+i    θd

 Bn

    B;+1・ 図一6 ρ、・ρv十〇 A;.、

Y

一11一

(6)

X

Z

図一7 切りくず形状の計算結果

Y

として計算される。  図一5に計算結果の一例を示す。非カール型,不規 則カール型あるいは折断型ではない場合を示してい る。ピヅチは切りくず流出角ηによって定まるが, 式(2.14)のknが式するように, xz平面に垂直で 正の方向を示す。  (皿)種  工具すくい面平行成分ρ、,垂直成分Puいずれも0 でない場合の切りくず任意点の軌跡は複雑となる。 (皿一1)種について考察する。切りくず形状は図一1 (b)で示す一定の六面体の連続的重ね合わせにより定 まる前提から,ρs,・Pu≠0の時,図一1(b)で示す四辺 形ABB’A「に注目すると図一6のように示される。こ こでAn−i Bn_1, A。Bn, An+iB。+iは同一平面上にある ものとすれば,ρ、成分のみを考えると図一2中で示す ようにAn_1 Bn_iとAn+lt Bn+ltとはAnBnを中 心に対称になる。ここでPu≠0であるならば四辺形 A。BnBn.、t A。+、’とAnB。Bn+1 A。+、とは一定の角α によって交わる。この角度はeuに等しい。すなわ ち,  α==θu      (2.15) したがって,点An+1, Bn+1は四辺形A。−1 Bn−i Bn Anを含む平面上で,点An.1およびBn−・iの直線 AnBnに対し対称な点(An+1’, Bn+i’)を求め,直線 z ミ 〔

YX

Z

図一8 Ps・ρ。十〇の場合 非カール型切りくず 横向きら線形状切りくず 上向きら線形状切りくず 折断型切りくず 不規則カール型切りくず 1/ρs 図一9 切りくずの種類と形状要素 くず AnBnを中心にα(=θの回転させることにより求め られる。いい換えるなら,点An−1, Bn_1を直線An Bnを中心に(π一θの回転したものがAn・1, Bn+iで ある。  このような仮定にしたがう場合は直線AoBoとAl Blの交点を頂点とした角錐の一部として計算される (交わらない条件の場合については次報「切りくずの 幾何学il」で詳細に述べる)。この時2軸と角錐の 中心軸とのなす角をθとすれぽ  tanθ=ru/rs      (2.16) により求められる。故にXn(Xn, JYn, Z。)の軌跡は, 角錐の中心軸に垂直な平面上で,この垂直点を中心に  X。On sinθなる半径をもつ円周上にのる。  以上の計算結果を図一7に示す。図一7ではθ=0か ら90までの5段階を示している。θ=0は(1−1)種, θ=90は(卜1)種の場合を示している。Ps=Puの時

一12一

(7)

θ=45となり,Ps>Puはθ>45,ρ、<Puではθ>45 となる。なおみかけ上の半径(角錐中心軸に垂直な断 面での最大半径)rは  r=(rs十d/2) sin θ      (2.17) ただしθ=arc tan r2t/rs,となる。さらにスプリング バック,流出角が加わると,図一4,5および図一7か らわかるように図一8に示される切りくず形状となる。 以上切りくず形状をPs,ρu, k,ηの4要素により計算 したが,それらの大きさにより切りくず形状を整理し たものが図一9である。図一9は横軸を工具すくい面平 行曲率半径(1/Ps),縦軸を垂直曲率半径(1/ρのに とり,スプリングバックk,切りくず流出角ηを一定 とした断面で示している。全体的には1/ρs,1/Puに 対して45度をさかいに,上側は横向きカールの特徴を 下側は上向きカールの特徴を示す。また,工具すくい 面平行曲率,垂直曲率いずれも曲率半径が0から大き くなるにしたがい,折断型から不規則カール型さらに は非カール型切りくずになる。ここでスプリングバッ クk,流出角ηが存在すると折断型の一部がらせん 型状の連続形になり,これらk,ηが大きけれぽ大き いほどその範囲は広くなる。

4.結

果 切りくずは一定の六面体の連続的重ね合わせによっ て計算されるという前提で切りくずの形状を考察した がそれらを要約すると,  1.切りくずの工具すくい面平行曲率成分,垂直曲 率成分,スプリングバック,流出角によってすべての 切りくずは計算される。  2.工具すくい面平行曲率および垂直曲率いずれも 0から大きくなるに従い切りくずは非カー一ル型,不規 則カール型さらには折断型になる。  3.スプリングバックおよび流出角が存在すると, 折断型切りくずの一部は,ら線形状をした連続型によ り,それらの値いが大きいほどら線形状をした連続型 の範囲は広くなる。

参考文献

1) W.Kluff外4:Present Knourledge of Chip   Contro1, Annals of the CIRP Vol.28/21(1979)   441 2) 中山:切りくず形状の幾何学,精密機械,38,   7 (1972) 34 3) 中山:切りくず形状の分類について,精密機   械, 42, 2 (1976) 8 4) Piispanen, Vaino:Theory of Formation of   Metal Cutting, Journal of Applied Phyeics,   1948,巻号は不詳

一13一

参照

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