− 89 − 健康的な自己愛の構造と性差・年代差の検討及び自己対象体験の関連 人間教育専攻 臨床心理士養成コース 岩 門 沙 知 1.問題と目的 金川
(
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はKohut(
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の健康的な自 己愛の理論と上地・宮下(
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)
の健康的な自 己愛の持ち主の定義から,健康的な自己愛を, 「他者との関わりを楽しんでおり,自分自身を よく思っており,ある程度,自己主張できるこ と,自己を佃i
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直あるものだ、と思っていること」 と定義している。しかし,金川(
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の定義 では十分に病的な自己愛の側面から健康的な側 面を捉えきれていない。そこで本研究では新た に「他人との関わりを楽しんでおり,目標に向 かつて進んで、おり,ある程度,自己主張できる こと,自己緩和できること,自己を価値あるも のだと思っていること」と定義し直した。 また,健康的な自己愛を育むためには,自己 対象体験が重要になるとKohut
は述べているOKohut (
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によれば,自己対象体験は生涯, 自己を支えるために必要な体験であり,乳幼児 期の親との関わりが重要となる。親との自己対 象伸験が不十分で、あった場合,重要な他者との 間で自己対象体験を行う必要があるとされてい る(原田,2
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)
。つまり,親あるいは重要な他 者との間で十分な自己対象体験を経験すること によって,健康的な自己愛は育まれると考えら れる。 そこで本研究では,(1)新たな健康的な自己 愛の定義に則った健康的な自己愛尺度の改訂版 を作成すること, (2) 健康的な自己愛の表れ方 指導教員 葛 西 真 記 子 に性差または年代差があるのかを検討すること, (3) 健康的な自己愛の持ち主の自己夫担象体験 を明らかにすることを目的とした。 2. 方 法 (1)研究1
:改訂版健康的な自己愛尺度の作成 改訂版健康的な自己愛尺度作成のため,A
大 学に在籍している大学生及び大学院生とA
大学 外の者合計1
3
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名を対象に質問紙調査を実施し た 。 筆 者 が 考 え た 健 康 的 な 自 己 愛 の 定 義 とKohut (
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,W
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,土地・宮下(
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の 健 康 的 な 自 己 愛 に つ い て の 記 述 及 び 金 川 (2016)!T;健康的な自己愛尺度の質問項目を基 に改訂版健康的な自己愛尺度を作成した.0 併存 的妥当性を検討するために健康的な自己愛尺度 と相関があると考えられる①周囲を気にする傷 つきやすいナルシシズム(高橋,1
9
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,②自尊 感情尺度(Ros
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,1
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;山本・松井・山成,1
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,制宥神健康状態表簡易版(
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-
5
-
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)
の3つの尺度を使用した。 (2)研究上健闘句な自己愛における調査A
大学に在籍している大学生及び大判完生とA
大学外の者合計275
名(男性1
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名,女性1
5
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名 ;24
歳以下1
1
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名, 25~34 歳 42 名, 35~44 歳 36 名, 45~54 歳 48 名, 55~64 歳1
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名,65
歳以上1
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名)を支担象に質問紙調査を 実施した。健康的な自己愛の性差及び年代差, 他尺度との関連を検討するために研究1
で作成 した改訂版健康的な自己愛尺度を使用した。ま− 90 − た健康的な自己愛と母親及び父親との自己対象