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新潟県にみる平成の大合併と広域行政の変動(二・完) (【退職記念号】 圓谷 勝男 教授 佐藤 清勝 教授 エルンスト・ロコバント 教授) 利用統計を見る

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(1)

新潟県にみる平成の大合併と広域行政の変動(二・

完) (【退職記念号】 圓谷 勝男 教授 佐藤 清勝

教授 エルンスト・ロコバント 教授)

著者名(日)

佐藤 俊一, 江口 昌樹

雑誌名

東洋法学

52

2

ページ

263-295

発行年

2009-03-01

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00000682/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止

(2)

︽特別実可稿︾

新潟県にみる平成の大合併と広域行政の変動

︵一一 虐兀︶ はじめに 第−章 新潟県にみる平成の大合併  第1節平成の大合併の経過と現状  第2節広域市町村の再編  第3節平成の大合併の課題︵以上、 本巻第一・万︶ 第2章 新潟県にみる広域行政の変化  第−節機能的な協力方式の変化  第2節 組織的な協力方式の変化  第3節 広域行政の将来 むすびに︵以上、本巻本号︶

佐 藤

江 口

俊 一

日日 樹

(3)

第2章 新潟県にみる広域行政の変化  広域行政の方式は、大きく二つある。第一は、都道府県であれ市町村であれ、既存の複数の自冶体が相互に協力 しあう事務の共同処理方式である。第二は、都道府県であれ市町村であれ、既存の複数の自治体の行政区域を再編 し、したがって組織も再編して新しく単一の自治体の形成を図る自治体の再編方式といえるものである。具体的に は、合併や道州制の導入などである。そこで、第二の自治体再編方式における合併の新潟県の状況については前章 で分析されたーそして道州制については﹁むすび﹂で若干触れることにするーので、それを受けて本章では新 潟県における第一の事務の共同処理方式について分析することにする。  とはいえ、事務の共同処理方式は、さらに二つに分けることができる。一つは、機能的な協力方式である。すな わち、既存の複数の自治体が特別地方公共団体を形成しないで相互に協力しあう方式である。手法・手段的には、 地方自治法上の協議会や機関等の共同設置、事務の委託、職員の派遣︵地方自治法第二五二条の二∼一七︶の他、墓 地、火葬場のような公の施設の共同利用および区域外設置︵同法第二四四条の三︶、さらには事実上の協議会などで ある。もう一つは、既存の複数の自治体が別に特別地方公共団体を形成し、事務の共同処理の経済性や効率性など を高めようとする組織的な協力方式である。手法・手段的には、一部事務組合︵複合的事務組合を含む︶や広域連      ︵1︶ 合などである。そこで、以下はこの二区分にそって分析することにする。なお、前章で述べた広域市町村圏の行政 機構は、この二つの手法・手段のいずれかを採ることになる。

(4)

表一1 事務の種類別共同処理の全国状況(各年度7月1日現在) 減 増 (3)(4) (2)(3) (1〉(2)

 年

 06 @20 (3) 2004年

 年

 0

2

㈲20

 年

 oo ω20        年度・増減 協力方式・手法 一633 477 52 281 914 437 385 地方自治法上の協議会 一59 一14 10 404 463 477 467 機関等の共同設置 一3.679 479 2.122 5.036 8.715 8.236 6.114 事務の委託 機能的協力方式 一647 一106 一86 1.791 2.438 2.544 2.630 一部事務組合 一19

3

13 63 82 79 66 広域連合

0

一3 一2

1

1

4

6

地方開発事業団 組識的協力方式 出所:総務省自治行政局市町村課「地方公共団体の事務の共同処理の状況調」(総務    省ホームページ)より作成。  第1節 機能的な協力方式の変化  まず、表11より、機能的協力方式の全国状況をみてみよ う。二〇〇〇年から二〇〇四年にかけて地方自治法上の協議会 ︵以下、法上の協議会−合併協議会は含まないーとする︶と事務の 委託は大きく増加し、機関等の共同設置は横ばい状況にあっ た。ところが、二〇〇四年から二〇〇六年にかけては、三つの 手法とも減少に転じ、特に法上の協議会はー/3以下に、事務 の委託はー/2強へと大幅な減少をみることになった。ここに 明らかに合併の影響をみてとることができる。というのは、 二〇〇五年に合併特例法が一年延期されたのだが、この一年間 に一九九九年から二〇〇五年までの減少数︵七七一市町村︶と ほぼ同等の六九九市町村が減少するという駆け込み合併が行わ れたからである。  さて、新潟県の市町村が広域行政のために取っている機能的 な協力方式における手法も、法上の協議会、機関等の共同設 置、事務の委託の三つである。それらは、いずれも今次の大合 併によって大幅に減少している。その具体的状況は、二〇〇三 年と二〇〇七年の比較でみると以下のようである。

(5)

 第一に、協議会であるが、それは前章第二節でみた広域市町村圏の行政機構としての広域市町村圏協議会と視聴 覚教育の教材収集等のため協議会という法上の協議会、それに合併特例法に基づく合併協議会の三つに大別され る。二〇〇三年度には、広域市町村圏協議会が三︵構成団体数三四︶、視聴覚教育協議会が九︵同九八︶、合併協議会 が一〇︵同五六︶、その他が三︵同二一︶の合計二五︵同二〇九︶が存在した。しかし、二〇〇七年度には広域市町 村圏協議会が三︵構成団体数九︶、視聴覚教育協議会が四︵同一六︶、合併協議会が二︵同一一︶、その他が二︵同 一一︶の合計一一︵同四七︶へ大幅に減少した。  このように協議会全体がー/2以下になっただけでなく、法上の協議会を活用する構成団体︵市町村︶数も約 1/4へ減少した。ここに大合併の影響を顕著にみることができる。なお、合併協議会は、合併が合意か破綻した 場合には自動的に解散されるのだが、二〇〇八年四月一日には村上市と周辺四町村︵荒川町、山北町、神林町、朝日 村︶の合併が成立したので、村上岩船地域合併協議会は解散した。  第二に、機関等の共同設置である。それには、これまで自治体職員の人事問題などに係わる行政委員会としての 公平委員会の他、予防接種健康被害調査委員会や介護認定審査会がみられたが、二〇〇五年に障害者自立支援法が 制定されたことに伴い新たに障害者介護給付費等支給審査会の設置がみられることになった。これら機関等の共同 設置も、協議会ほど大幅ではないが大合併の影響を受けて減少した。その具体的状況はこうである。  公平委員会は、二〇〇三年度の二︵構成団体数五︶が二〇〇七年度においても変わらない。しかし、予防接種健 康被害調査委員会は、二〇〇三年度の一四︵同一〇二︶から二〇〇七年度には八︵同二四︶へ減少し、介護認定審 査会も二〇〇三年度の一五︵同六一︶から二〇〇七年度には五︵同一〇︶へ大幅に減少した。そして、その他が 二〇〇三年度には新潟県と新潟市との公害健康被害認定審査会を含めた二︵同一二︶であったが、二〇〇七年度に

(6)

は同審査会の他に新たに障害者介護給付費等審査会が五︵同一〇︶みられることとなった。  第三は、事務の委託であるが、それには︵1︶都道府県相互間、︵2V市町村が都道府県に、︵3︶都道府県が市 町村に、︵4︶市町村相互間、︵5︶都道府県境をこえた委託の5タイプがある。しかし、新潟県においては、︵1︶ ︵2︶タイプは一件もなく、︵4︶市町村相互間が事務委託の主軸であるが、二〇〇三年に公の施設の管理運営に対       ︵2︶ して従来の管理委託制に代る指定管理者制が導入されたことに伴い、︵3︶都道府県が市町村に事務委託するタイ プも増えることになった。新潟県は、二〇〇七年度において県営の公園やジャンプ台、シャンツェなど一一件の事 務委託を市町村に行っている。それを除く︵4︶市町村相互間と︵5︶県境をこえた事務委託は、二〇〇三年度に 一〇六件あったが、二〇〇七年度には五一件へと大幅に減少した。その内実は、表ー2のようである。  ただし、この表が示すように、確かに厚生福祉事務と教育事務の委託は大幅に減少しているものの、環境衛生事 務の委託はむしろ増加している。これは、前者が合併によって従前までの事務委託をする必要がなくなったことに 帰因するのに対し、後者は合併によって一部事務組合の解消が余儀なくされたため、代りに事務委託という手法を とることになったことに帰因するといえる。そして、この後者の典型を出雲崎町にみることができる。  ところで、県は三島町、与板町、和島村、出雲崎町の四町村合併パターン案を提示したが、三島町が長岡市との 合併へ走ったため、残る三町村は二〇〇二年六月に任意の合併協議会を発足させた。そして、二〇〇四年三月、合 併後の新町名を﹁良寛町﹂とすることに決定した。ところが、その直後に合併問題をめぐり与板町長に対するコー ルが行われたり、新町建設計画における大規模事業︵与板町の宅地開発、和島村の統合小学校建設︶をめぐり利害 対立が露呈した。しかも、利害対立の調整がつかなかった。そのため、二〇〇四年一一月に合併協議会は解散さ  ︵3V れた。その後、与板町と和島村は栃尾市、寺泊町とともに長岡市との合併に合意︵二〇〇六年一月に成立︶したの

(7)

表一2 事務委託の変化 区分 市町村相互問 その他 事務の種類 〈第一次産業振興〉 農業用水 〈輸送施設> 道路 〈厚生福祉〉 病院 診療所 老人福祉 障害者福祉 その他 〈環境衛生> 上水道 下水道 し尿処理 ごみ処理 火葬場 〈教育> 小・中学校 その他 〈防災> 防 消 その他 〈その他> 施設管理 小計 事業の内容 公共下水道施設に関する事務 義務教育に関する事務 同上(2007年) 合計 (2003年) (2007年) 件数(二委託団体数) 2003年

7

1

10 20

0

3

0

4

5

1

0

2

22 20

2

6

1

104 2007年

1

0

3

4

3

1

1

1

5

4

4

5

7

3

5

1

48 委託団体 山北町 旧妙高村 長野県信濃町 106 51 受託団体数 2003年

5

1

1

4

0

1

0

4

4

1

0

2

23

3

2

12

4

67 2007年

1

0

3

1

2

1

1

1

5

4

4

5

2

2

5

1

38 委託団体 山形県田温海町 長野県飯山市 妙高市 69 41 注)新潟県総合政策部市町村合併支援課・新潟県広域市町村圏連絡協議会『広域行 政圏の概要(平成15年度版)』と新潟県総務管理部市町村課『広域行政の概要(平 成19年度版)』から作成。

(8)

で、出雲崎町は自立の道を選択することになったのである。  この合併過程において、出雲崎町が構成団体となってきた一部事務組合の四件が解散を、一件が再編を余儀なく された。具体的には、長岡地区旧伝染病院管理組合︵二〇〇六年三月︶の他に、与板郷消防・斎場事務組合︵二〇〇五 年三月︶、新潟県柏崎地域広域事務組合︵二〇〇五年四月︶、三島郡清掃センター組合︵二〇〇五年一二月︶が解散さ れた。そのため、出雲崎町は斎場事務、ごみ・し尿処理事務を長岡市に、消防事務を柏崎市へ委託することになっ た。委託費は、基本的に一部事務組合時における分担経費額にしたという。また、新潟県長岡栃尾三古立寺泊老人 ホーム組合を構成してきた二市五町二村のうち出雲崎町を除く一市四町二村が長岡市と合併することになったの で、同組合を長岡市と出雲崎町を構成団体とする寺泊老人ホーム組合に衣替えし、施設の内容・規模、職員の現状 維持を図ることにした。それに、これまで機関等の共同設置によってきた予防接種健康被害調査委員会の構成団体 ︵出雲崎町、越路町、三島町、与板町、寺泊町、和島村︶が出雲崎町を除き長岡市と合併することになったので、出雲 崎町は同調査事務も長岡市へ委託することになった。  出雲崎町は自立の道を選択したとしても、人口約五、四〇〇人、一般会計約三一・五億という小規模自治体の現 状からすると、以上のような委託事務ー特に消防やごみ・し尿処理事務ーを自前で担い、サービス提供するこ とは困難であるだけではなく、きわめて非効率である。しかし、だからといって隣接の長岡市や柏崎市などとの一 部事務組合へ衣替えすることに消極的であった。  確かに、一部事務組合には執行機関・固有職員の他に議会も設置され、構成団体の利害を反映できる仕組みに なっている。しかし、そのことは構成団体の一つでも反対すると意思決定がスム!ズに行えず、調整にかなりの時 間を要することになる。それに財政が逼迫状況にあることから、市町村議会が事務委託より経費が少し割高になる

(9)

一部事務組合−事務委託では事務組合の場合に必要となる議員報酬や総務費などが不必要となる  の形成に消 極的であることだ。こうして一部事務組合の解散に伴う代替手法として、一部事務組合時の分担経費程度でサービ ス水準を低下させず、かつ首長間の交渉によってスピーディに結着をつけることのできる事務委託がとられること になってといえる。  第2節 組織的な協力方式の変化 第1項、一部事務組合の変化  全国的にみる︵二〇〇二年七月∼二〇〇四年七月︶と、新潟、岐阜、広島、愛媛、長崎の各県については、合併と 一部事務組合の減少に相関性があるとみなせる。しかし、理論的には、平成の大合併そのものは一部事務組合の減 少にさほど影響しないと考えられる。というのも、一部事務組合の構成市町村数が今次の合併規模に比べ相当大き         ︵4︶ いからであるという。だが、相関性いかんは、二〇〇五年以降、かけ込み合併が急増し、平成の大合併が一段落す る二〇〇六年三月までのデータや前述した事務委託への転換などを踏まえてみる必要があろう。表ー1によれば、 一部事務組合は二〇〇四年の二四三八件から二〇〇六年には約2/3の一七九一件へと大幅に減少している。都道 府県別のデータが入手できないのでその詳細は不明だが、この減少数からみると上述の捉え方とは異なり合併と一 部事務組合の減少にはきわめて相関性があるとみなすことができそうだ。それはともかく、新潟県における一部事 務組合の減少は、明らかに合併と密接に関連しているのである。  さて、一部事務組合の減少には二つの形態がある。一つは、一部事務組合の統廃合であり、もう一つは、一部事 務組合の解散である。

(10)

 そこで、まず新潟県における前者の統廃合を、合併が急に進渉化する二〇〇三年以降でみると二件ある。それ は、二〇〇四年三月に県消防団員等公償組合、県町村職員退職手当組合、県町村人事事務組合、県交通災害共済組 合、県自治会館管理組合の五組合を県市町村総合事務組合に統廃合したケースと、二〇〇六年三月に県西部広域消 防事務組合と県中央衛生センター組合を燕・弥彦総合事務組合へ統廃合したケースである。そして、この後者の ケースは、明らかに合併に帰因するものであった。  県西部広域消防事務組合の構成団体は吉田町、弥彦村、岩室村、分水町、寺泊町であり、ごみ処理と火葬場の維 持管理をする県中央衛生センター組合の構成団体は、燕市、吉田町、分水町、弥彦村であった。しかし、吉田町と 分水町は、二〇〇六年三月に燕市と合併し、岩室村は二〇〇五年三月に新潟市と合併、寺泊町も二〇〇六年一月に 長岡市と合併した。このことにより同上の二事務組合は解散され、弥彦村はいわば取り残される形となり、前述の        ︵5︶ 出雲崎町と同様に自立の道を選択することになった。そのため、弥彦村は、消防・ごみ処理・火葬場の事務︵行政 サービス︶を維持するために燕市と改めて複合的な一部事務組合を形成することにしたのである。出雲崎町の場合 は、前述したように一部事務組合の解散による事務︵行政サービスVの維持を事務の委託によったが、弥彦村の場 合は、事務︵行政サービス︶維持の手法にあまり拘泥せず、従来のような事務組合を再形成すればよいと考えたよ うである。  次は、一部事務組合そのものの解散である。図11が示すように、新潟県においては二〇〇三年から一部事務組 合の減少が顕著になるが、合併に伴って大幅な減少が始まるのは二〇〇四年以降である。その二〇〇四年以降にお ける合併に伴う一部事務組合の解散状況は、表ー3のようである。そして、この表から分るように、特に佐渡市、 上越市、新潟市、長岡市のような一〇市町村以上にわたる超大型合併が一部事務組合の大量の解散をもたらしたの

(11)

表一3 <一部事務組合等解散状況> 年月日 2001年4月1日 2002年3月31日 2004年2月29日 2004年3月31日 2004年10月31日 2004年12月31日 2005年3月18日 2005年3月20日 2005年3月31日 2005年4月30日 2005年9月30日 2005年10月9日 2005年12月31日 2006年3月19日 2006年3月31日 2008年3月31日 一部事務組合名(構成団体数) 村上市神林村組合立岩船中学校組合 新潟県競馬組合 東頸域広域組合 小出郷体育館・福祉センター組合  (2) 小出郷広域事務組合        (7) 水原町外3ヵ町村水道企業団       (3) 新潟県北蒲原郡原郷病院組合       (4) 南佐渡消防事務組合       (3) 南佐渡クリーンセンター       (3) 佐渡消防事務組合       (5) 佐渡広域市町村圏組合       (10) 魚沼スカイライン開発組合       (5) 北魚沼郡養護老人ホーム組合 上越地域広域行政組合 (7) (12) 頸北斎場施設組合 (3) 新潟地区広域清掃事務組合 糸魚川地域広域行政組合 (3) (3) 白根地域広域事務組合 (5) 中之口村潟東村上水道企業団 巻・西川・潟東消防事務組合 (2) (3) 東蒲原広域事務組合 東蒲原広域衛生組合 (4) (4) 東蒲原群村長養護老人ホーム組合  (4) 東蒲原広域消防組合        (4) 長岡地区衛生処理組合 (3) 与坂郷消防・斎場事務組合 (5) 与坂町外2ヵ町村水道企業団 (3) 三島町・与坂町ガス企業団 (2) 小国朝越路町水道企業団 (2) 十日町地域衛星施設組合 (3) 三条地域広域事務組合 (3) 新潟県柏崎地域広域事務組合 (6) 巻町・新潟市上水道原水供給企業団 (2) 巻・新潟衛星組合         (2) 魚沼地域広域水道企業団       (3) 西山・刈羽ガス企業団       (2) 三島郡清掃センター組合 (5) 新潟県西蒲原郡南部衛星組合 (2) 長岡地区旧伝染病院管理組合 南魚沼地域広域連合 岩船地域広域事務組合 (7〉 (2) 上越地方広域事務組合 (3) 備考 佐渡市合併施行 佐渡市合併施行 佐渡市合併施行 佐渡市合併施行 阿賀野市合併施行 阿賀野市合併施行 魚沼市合併施行 魚沼市合併施行 魚沼市合併施行 上越市合併施行 上越市合併施行 糸魚川市合併施行 新潟市合併施行 新潟市合併施行 新潟市合併施行 新潟市合併施行 阿賀野町合併施行 阿賀野町合併施行 阿賀野町合併施行 阿賀野町合併施行 長岡市合併施行 長岡市合併施行 長岡市合併施行 長岡市合併施行 長岡市合併施行 市

1

1

1

4

1

十日町市合併施行         1         1 三条市合併施行 柏崎市合併施行 柏崎市合併施行 南魚沼市合併施行 新潟市合併施行 新潟市合併施行 長岡市合併施行 燕市合併施行 村上市合併施行

1

1

1

2

1

1

合併数 町

7

2

2

6

2

4

2

4

3

1

2

1

1

2

2

2

計 寸 ネ

2

2

4

7

5

2

1

1

1

1

2

10

4

6

14

3

13

4

6

5

3

3

2

2

5

3

5

注)新潟県総務管理部市町村課『広域行政の概要』(平成19年度版)により作成

(12)

む      ウ 

 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年在定課

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図一1

 20 <一部事務組合等解散状況>  40      60      80        100 120. 140 65

7

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(13)

である。それは、合併の規模が大きくなるほど一部事務組合は合併自治体に包摂されるので解散を余儀なくされ、 一部事務組合の減少をもたらすという当然の論理の現われなのである。  しかし、合併の規模にかかわらず、ともかく合併を契機に解散した一部事務組合を吸収した合併自治体に対する われわれのアンケート調査をみると、一∼二の例外を除いてほぼ同様の結果が示されているのである。一∼二の例 外とは、例えば、出雲崎町も構成団体であった三島郡清掃センター組合は合併しなかった出雲崎町と長岡市との間 で組合事務を分割し、出雲崎町が改めて長岡市に事務の委託を行ったケースや、柏崎広域事務組合の構成員であっ た小国町が長岡市と合併したので組合の解散に当り消防事務に関する旧小国町分を長岡市へ譲渡したケースであ る。これら以外においては、旧一部事務組合の施設・事務を合併自治体がそのまま継承し、また旧一部事務組合の 固有職員も合併自治体にすべて吸収した。そして、合併自治体における経費については、旧一部事務組合時におけ る総務・議会︵組合議員の報酬を含む︶関係費が必要なくなったので、その分だけ軽減することになったが、それ 以外の経費は旧一部事務組合時とほとんど変わらないという。  ヒアリングした長岡市に吸収された与板郷消防・斎場事務組合を例にとろう。合併によって旧一部事務組合時に おける斎場が統廃合されて無くなるのではないかという住民不安もあったが、数ヵ所の斎場は当面現状維持を図 り、自立の道を選択した出雲崎町には旧一部事務組合時の分担金を事務委託の受託費としてサービス提供している ので問題は生じていないという。むしろ、これまでなかなか改修ができなかった炉が合併によって長岡市の単独事 業として全面改修することが出来ただけでなく、指定管理者制を活用することにしたので経費削減というメリット をみることになったという。  また、消防事務については、出雲崎町は前述したように柏崎広域事務組合の構成団体となっていたので、同組合

(14)

の解散に当っては柏崎市へ事務の委託することにした。だから、与板郷消防・斎場事務組合の解散に当っては、 二〇〇五年の構成団体たる中之島町、越路町、三島町、山古志村が長岡市に合併した段階では一本部・二署・八出 張所体制なり、与板町と和島村は長岡市への事務の委託へと切り替えた。そして、二〇〇六年には与板町と和島村 に加えて栃尾市と寺泊町も長岡市に合併することになったので、長岡市の消防は一本部・三署・九出張所体制と なった。このいずれの段階においても、職員はすべて長岡市職員へと身分の切り替えを行った。  こうした過程で、長岡市は合併によってサービス水準を低下させないことを目標としてきたし、合併前の長岡市 の消防は県内でもトップ・レベルにあったので、むしろ合併は被合併町村に対する消防のレベル・アップを図れた というメリットがあったといえるのではないかという。そして、消防財政の点でも、一般会計に占める消防関係費       ︵6V が二〇〇三年度二・九%、二〇〇四年度二・七%から二〇〇五年以降には二・六%へと縮減されたことも強調され る。ただ、二〇〇八年三月まで消防本部管理人口三〇万を目途にした消防広域化推進計画の策定が法的に府県に義       ︵7︶ 務づけられているのだが、合併後の長岡市の人口が二八・三万人なので消防広域化計画の単位区域になりうるにも かかわらず、二〇〇八年三月に入っても県の消防広域化推進計画が提示されていないので、長岡市がどのような位 置づけになるのかは不明であるという。  最後は、平成の大合併の一段落後にも存続することになった一部事務組合についてである。われわれは、 二〇〇七年版の﹃広域行政の概要﹄を基にそうした一部事務組合に対するアンケート調査を行ったが、結果は存続 組合のほとんどすべてが構成団体の変動”減少を余儀なくされていた。それは、まさに合併がもたらしたもので あった。ただ、燕・弥彦総合事務組合や新井頸南広域行政組合のように処理事務の一部増減をみた組合もあるが、 それ以外は新しい構成団体をもって再形成された一部事務組合に旧来の事務と固有職員をすべて継承しているとい

(15)

・つ。  こうして残存した一部事務組合の二〇〇七年度における共同処理状況は、表14のようになっている。これによ ると、処理組合数は、環境衛生︵三六△%︶と厚生福祉︵三四・九%︶の両者で七〇%強を占め、それに防災 ︵九・六%︶を加えると実に八O%に至る。ただ、二〇〇三年度と比較すると環境衛生と防災の処理組合数は大幅 に減少したのに対し、厚生福祉の減少はそれほど大きくない。そのため、厚生福祉の処理組合比率は二〇〇三年度 の二二・四%から二〇〇七年度にはむしろ三四・九%へ拡大している。それは、厚生福祉分野の細目からみると老 人福祉の処理組合数はかなり減少しているのだが、それ以外のサービスに対する処理組合数はそれほど減少しな かったためであるようだ。表には示さないが、表ー1の出所資料によると全国的にもほぼ同様の状況がみられる。 すなわち、二〇〇四年度の一部事務組合のうち環境衛生の三五・一%、防災の二一・八%、更生福祉の一四・五%

が上位三位︵合計七一・四%︶であるが、大幅減少をみた二〇〇六年度は環境衛生が三四・一%、防災が

一二・八%であるのに対して厚生福祉は一五・七%とわずかだが構成比を拡大しているのである。それはともか く、厚生福祉と環境衛生、防災という分野の行政サービスは、それに必要な施設の建設や設備の整備などの点か ら、特に小規模自治体が単独で事業実施することは困難であるといえるので、今後も一部事務組合に依存して行か なければならないことが示されているといえる。 第2項 南魚沼郡広域連合の形成と解散  南魚沼郡は、北から大和町︵二〇〇三年四月、人口一四、七二六︶、六日町︵同、二八、五三六︶、塩沢町︵同、 二〇、七八一︶、それに群馬県と県境が接する湯沢町︵同、八、九六八︶の四町︵同、合計七三、〇一一︶からなる。 この四町は、一九四七年に南魚沼郡伝染病組合を設置した。その後も老人ホーム、清掃、し尿処理などの行政サi

(16)

表一4 ・共同処理事務別組合数(2003と2007年度) 広域行政圏計画(広域行政 機構) 第一次 産業 振興 福 生 厚祉 衛 境 環生 云円 教 防災 その他 農産物流施設 家畜指導診療所 計 小 病院 診療所 伝染病・隔離病舎 生活保護施設 児童福祉 老人福祉 障害者福祉 介護保険 計 小 上水道 ごみ処理 し尿処理 火葬場 計 小 社会教育 その他 計 小 消防・救急 水防 計 小 職員の採用試験 職員研修 退職手当 公務災害 公平委員会 交通災害共済 理 管 設 施 計 小 禽欝 一部事務癒禽り 紘︶ 成%

4(10)

1

2(2)  1

1

2

1

1

7

6

6

29(43)

  5

4

9

10

7

30(78)

1

1(2)

7

8(37)   1

1

1

1

1

1

1

3

9(20) 83〈王92)  4.8% (5。2%)  2.4% (1,0%)  34.9% (22.4%)  36.1% (40.6%)  1.2% (1.0%)  9.6% (19.3%)  10.8% (10.4%) 憩猟毒% 講威霞体数 毒購重 17(73)

3

2

5(28)

3

7

12 12 41 25 38 21 159(409) 12 24 25 17 78(316)

7

7(14) 20

3

23(189) 19 34 21 22 20 35 40 191(979) 480(2麟08〉 綴舎

0

0

1

1

0

0

19 20 20 21 21 101(301) 王Q馨(3(膿〉 法域達愈

0

0

0

0

0

0(7) 尊(7〉 県

0

0

1

1

0

0

0

王(圭) 會欝、 麺理綴倉数 鉱域邊禽会〉 4(11)

1

2(4)  1

1

2

1

1

7

7

6

30(46)

  5

4

9

10

7

30(82)

1

1(2)

7

1

8(39)

1

1

1

1

1

1

3

9(22) 緻206〉 捻﹀ 歳麗 欝︵  48% (5.3%)  2.4% (1.9%)  35.7% (22.3%)  35。7% (39.8%)  1,2% (LO%)  9.5% (18.9%)  10.7% (10.7%) 三〇〇燈倉蛎 注)表一1と同様の資料から作成。()が2003年度。

(17)

ビスを共同で処理するために遂次一部事務組合を形成し、一九七〇年にはそれらを南魚沼郡広域事務組合にとりま とめた。そして、一九七四年には複合的な一部事務組合制が可能になったので、一九七六年、この広域事務組合は さらに電算処理、火葬場、休日診療、消防などを加えた事務を共同処理する複合的な一部事務組合となった。  その後も組合で共同処理する事務︵行政サービス︶は拡大した。そのため、四町は一九九四年に導入された広域       ︵8︶ 連合制を活用し、二〇〇一年、何等の問題もなく自然に広域事務組合を南魚沼郡広域連合に切り替えた。当初、そ れは二二事務を共同処理したが、その後二事務を廃止し、解散直前の二〇〇三年時点では表15のような二〇事務 の共同処理を行っていた。  ところで、長野県では県主導の下で一〇の広域連合が形成され、県全域をカバーしている。この長野県の広域連 合に関する調査研究による類型化に従えば、南魚沼郡広域連合は次のようなタイプに当るといえる。  第一は、構成市町村の人口比観点からすると﹁中心市連合型広域連合﹂、すなわちこの地域の中心自治体である 六日町を核とした連合タイプといえる。第二に、行政分野別の類型化では、介護保険は保険事務を除く﹁審査会・ 施設型﹂であり、消防に関しては消防広域化事務に限定するのではなく、消防事務全般を実施するタイプであり、 ごみ処理では可燃・不可燃ごみ処理から最終処分場の設置、管理運営とごみ処理の広域化事務も担う﹁施設・広域       ︵9V 事務型﹂であるといえる。また、第三に、市町村が単に事務を持ち寄っている事務中心  したがって定型的事務 中心1となるか、それとも市町村の区域をまたがる面的処理の必要な事務中心  したがって事務処理に裁量の 余地が生じ政治がかかわってくる  かの区分からすると、南魚沼郡広域連合の形成経過からして後者の﹁広域事       ︵10︶ 務﹂中心型ではなく前者の﹁持ち寄り事務﹂中心型であるといえる。  こうしてみると、南魚沼郡広域連合は一般的タイプの広域連合といってよいが、その組織、財政、運営の概要は

(18)

表一5 南魚沼郡広域連合の事務(規約第4条) (1) 六日町地域広域市町村圏計画の策定並びに当該計画に基づく事業の実施及    び連絡調整に関する事務    関する事務 (5) し尿の収集並びにし尿処理施設の設置及び管理運営 (6)生活雑排水汚泥及び浄化槽汚泥(別に定める産業廃棄物を含む。)処理施設    の設置及び管理運営 (7 可燃ごみ処理及び不燃ごみ処理の広域化計画の策定に関する事務 (8) 可燃ごみ(可燃性粗大ごみを含み、別に定める産業廃棄物を含む。)処理施    設の設置及び管理運営 (9)不燃ごみ(不燃性粗大ごみを含み、別に定める産業廃棄物を含む。)処理施    設の設置及び管理運営 (10)最終処分場の設置及び管理運営 (11) 家畜指導診療所の設置及び管理運営並びに飼畜管理の技術指導その他家畜    の改良増殖のために必要な事項    放牧場の設置及び管理運営    火葬場の設置及び管理運営    休日救急診療所の設置及び管理運営    消防組織法(昭和22年法律第226号)及び消防法(昭和23年法律第186号)    に基づく市町村で処理すべき事務 (16) 地域職業訓練センターの管理運営並びに職業訓練共同施設の設置及び維持    管理 (17) 介護保険法に基づく主治の医師の意見の提出依頼、介護認定審査会への審    査及び判定の依頼並びに介護認定審査会の設置及び管理運営 (19) 広域的な山丘遭難救助体制の検討に関する事務 (20)広域防災計画の策定及び推進に関する事務 (2) 南魚沼ふるさと市町村圏基金の設置及び管理、運用 (3) 養護老人ホームの設置及び管理運営 (4) し尿処理、生活雑排水汚泥処理及び浄化槽汚泥処理の広域化計画の策定に (12) (13) (14) (15) (18) 広域的な観光振興計画の策定及び推進に関する事務

(19)

以下のようであった。  まず第一に、広域連合の組織は、いうまでもなく議会と執行機関からなる。解散直前の二〇〇三年度における議 会は、本体の四町議会が選出した各七名、総計二八名の議員から構成されていた。そして、三常任委員会と議会運 営委員会が設置され、その委員数は総務委員会一〇名、環境福祉委員会九名、消防委員会八名で、議会運営委員会 の八名は常任委員会委員と兼任した。また、議長・副議長は四町議員持ち回りで、二〇〇三年度は議長が塩沢町議 員で、副議長は大和町議員であった。  これに対し、執行機関は連合長と三名の副連合長からなり、連合長には十日町町長が、副連合長には大和町、塩 沢町、湯沢町の町長が充てられた。そして、この下に事務局長と消防本部︵消防長と次長︶ー各長は連合長、副 連合長が協議して選任する  が置かれ、二〇〇三年度には表16のような課等職員配置状況にあった。なお、こ の固有職員は、前述した県町村人事事務組合に委託した試験で採用された南魚沼郡広域事務組合の固有職員を引き 継いだものである。

 第二は、財政であるが、歳入根幹は表17が示すように分担金及び負担金︵六二・七%︶と広域連合債

︵一六・六%︶にある。ただ、分担金及び負担金の分賦率は、業務や施設ごとによって異なるが、大きく三つのタイ プに分けられる。  第一タイプは、国の負担である四町への前年度地方交付税基準財政需要額割を含むものである。もっとも、この タイプも四つに細分しうる。すなわち、︵1︶需要額割︵七〇%︶と人口割︵三〇%︶の斎場費、︵2︶需要額割 ︵四五%︶と人口割︵四〇%︶、平均割︵一五%︶の広域連合運営事務費、広域市町村圏計画策定費、介護認定審査会 費、職業訓練センター及び職業能力開発施設の建設整備費、︵3︶需要額割︵三丁五%︶と入所人員割︵三〇%︶、

(20)

表一6 南魚沼郡広域連合の課等職員配置状況 2003年4月1日現在 課等係名 1.事務局長 2.総務課 (1)総務係 (2)財政係  (3)企画振興会 (4)会計係  (5)介護保険係 3.養護老人ホーム魚沼荘 (1)庶務係 (2)生活係 4.環境衛生センター  (1)庶務係  (2)し尿処理係  (3)可燃ごみ係  (4)不燃ごみ係  (5)施設整備係 5.家畜指導診療所 (1)医務係 (2)業務係 6. 消防本部 消防長 次長 7.警防課 (1)警防係  (2)消防団係  (3)防災救助係  (4)通信司令係 (5)庶務係 (6)救急係 8.予防課 (1)予防係 (2)危険物係  (3)指導係 9.消防署(本部)  (1)第1小隊  (2)第2小隊  (3)第3小隊 10.湯沢分署  (1)第1小隊  (2)第2小隊  (3)第3小隊 11.大和分署  (1)大和小隊 派遣職員 合計 職員数 1名 9名 (4) (1) (1) (1) (2) 17名 (2) (14) 22名 (2) (4〉 (10) (3) (2) 4名 (1) (2) 名名

11

8名 (2) (1) (1) (1) (2) 4名 (2) (1) 36名 (12) (12) (12) 26名 (8) (8) (8) 名㊦

71

1︵ 3名 149名 総務課長・議会事務局長兼務 (課長1・収入役事務一部受任)監査委員事務兼務 議会・休日救急診療所・斎場 広域市町村圏・広域観光

所長1

他に夜間寮母3(3日交替)・臨時調理員1・嘱託職員1

所長1

し尿処理・ごみ処理広域化計画 他に臨時職員等 他に臨時職員等 他に臨時職員等

所長1

消防署長兼務 課長1(兼消防団係長) 広域防災計画 小隊兼務 小隊兼務 課長1(兼予防係長) 小隊兼務 各係兼務 各係兼務 各係兼務 分署長1・消防係1 各係兼務 各係兼務 各係兼務 分署長1・消防係1 各係兼務15 注)「南魚沼郡広域連合要覧」(平成15年度)による。

(21)

(歳入) 表一7 南魚沼郡広域連合の一般会計予算における歳入・歳出        (単位:千円) 款 1.分担金及び負担金 2.使用料及び手数料 3.国庫支出金 4.県支出金 5.財産収入 6.寄附金 7.繰入金 8.繰越金 9.諸収入 10.広域連合債 歳  入  合  計 2003年度予算額 (%) 2,392,516 386,514 146,724 4,922 3,045 100 184,655

1

62,635 633,600 3,814,712 62.7 10.1 3.8 0.1 0.1

0

4.8

0

1.6 16.6 100.0 (歳出) (単位:千円) 款 1.議会費 2.総務費 3.民生費 4.衛生費 5.労働費 6.農林水産業費 7.消防費 8.公債費 9.予備費 歳 出  合  計

 殉

度額ー

簿算

oo

2予

4ユ86(0.1) 466,013 (12.2) 98,428(2.6) 1449,643 (38。0) 1,615(0。0) 19,628(α5) 1,291,071(33.8) 480ρ78 (12.6) 3,150(O.1) 3,814712(10α0) 2003年度予算額の財源内訳 特  定  財  源 国県支出金 145,350 6,296 151,646 地方債 603,600 30,000 633,600 その他 93,723 57,665 30,256 11,460 1,674 194,778 般財源 4,186 372,290 40,763 670,437 1,615 19,628 1,243,315 479,304 3,150 2,834,688 注)表一5と同様の資料より作成。

(22)

人口割︵二八%︶、平均割︵一〇・五%︶の養護老人ホーム魚沼荘の運営費、︵4︶需要額割︵二五%︶と前年度実績 の利用者割︵五〇%︶、平均割︵二五%︶の休日急救診療所運営費である。  第ニタイプは、施設の建設費割︵人口割三〇%、計画処理人口割七〇%︶と運営費割︵大部分が均等割一〇%と前年 度処理実績割九〇%︶からなるし尿処理、可燃・不燃ごみ処理とごみ埋立処分地である。そして、これらの施設は、 この地域の地理的中央に当る塩沢町にほとんど建設されている。第三タイプは消防で、それは当該年度予算におけ る四町別歳出割と四町別応能応益割からなる。その他、前年度の家畜飼育頭数割︵七〇%︶と平均割︵三〇%︶か らなる家畜指導診療所費もある。  こうした諸タイプの分担金・負担金と広域連合債を基幹歳入とした予算の歳出は、表ー7が示すように衛生費 ︵し尿処理、ごみの処理・埋立処分の施設建設・整備と運営︶と消防費︵同じく施設の建設・整備と運営︶の両者で 七〇%強を占める。そして、前者の衛生費は財源的に広域連合債と国・県支出金という特定財源への依存率が高 く、後者の消防費は自治体消防の原則から一般財源への依存率が高くなるのが特色である。  第三は、運営であるが、そのための意思決定・調整は一般的に次のようなプロセスをとっていたという。まず、 広域連合の議会に提出する議案・予算案については、連合長と副連合長をもって定期的に開催する連合長会議で審 議︵調整と決定︶を行っていたという。次いで、連合長会議で決定された議案・予算案は議会に提出されるが、そ の議会は年二回の定例会で各一日にすぎない。だから、議員報酬は一名、年五万円にすぎないのだが、ほとんど議 論らしき議論もなく執行部から提案された原案がそのまま可決される状態であったことがうかがわれる。しかし、        ︵11︶ これは異常ではなく、他の広域連合でも同様であるといってよい。そして、事務の執行に当っては、四町の関係課 長会で定期的に事務的調整を行ってきたという。

(23)

 さて、以上のような南魚沼郡広域連合が解散する契機となったのは、いうまでもなく今次の合併にあった。それ を略述すれば、こうである。新潟県が策定した合併パターンでは、南魚沼郡の四町は地理的、歴史文化的にも一体       ︵12︶ 性が強く、それゆえに南魚沼地域広域市町村圏として設定されてきた経過からしても四町の合併を求めるもので あった。しかし、湯沢町は自立の道を選択した。背景には、同町が刈羽村や聖護町とともに地方交付税の不交付団 体であるという良好な財政事情が、それ故に合併対象である他三町の借金︵公債︶返済になぜ湯沢町が負担しなけ ればならないのかという感情もあったようである。いずれにしろ、湯沢町が自立化の道を選択したので、残りの大 和町、六日町、塩沢町は二〇〇二年一月に任意の合併協議会を設置した。  合併に当っては、合併後の新自治体名称、本庁舎の所在地、地方税の課税率からごみの分別方法・回収回数など に至るまで調整することが求められる。そして、三町で合併するとすれば、当然、湯沢町が構成員である広域連合 の扱いをどうするかの検討もしなければならない。そのため、三町合併協議会は検討会を設置し、その検討会案を 協議した結果、二〇〇二年末に次のような結論に至った。すなわち、湯沢町は自立の道を選択したが広域連合の解 消を望むものではなかったので、三町合併後の新市と湯沢町との一市一町による広域連合へ衣替えして存続させ、 それが処理する事務の経費負担及び議会の構成については三町合併時に調整するとしたのである。  ところが、大和町、六日町、塩沢町の三町合併は、足並みがそろわなかったのである。というのも、二〇〇三年 春、三町の一八歳以上住民へ合併に関するアンケート調査という形での住民投票を実施したところ、大和町と六日 町は賛成が上回ったものの塩沢町では反対が上回ったからである。そこで、塩沢町は改めて住民投票条例による住 民投票を二〇〇三年八月に実施したが、またもや合弁反対が過半数を超えた。そのため、町長はこの民意を尊重す るとして合併協議会を離脱すると同時に辞職したのであるが、続く町長選では合併推進派の候補者が当選したこと

(24)

により、町民や町議会の流れが変わったのである。そして、二〇〇四年一一月に大和町と六日町が先行的に合併し て南魚沼市となり、一二月に塩沢町は南魚沼市と法定の合併協議会を設置し、二〇〇五年二月に一市一町の合併調       ︵13︶ 印にこぎつけたのである。  この過程における大和町と六日町の合併に際し、両町は南魚沼郡広域連合から脱退する一方、合併新市となった 南魚沼市が塩沢町、湯沢町と広域連合を再構成し、その名称を南魚沼地域広域連合へ変更する形をとった。次い で、南魚沼市と塩沢町との合併に際しては、﹁行政運営体制の効率化を図るべく、広域連合の解体に向けて積極的 に市町村の協議を進めるものとする。なお、調整がつかない場合にあっても、南魚沼市において引き続き市町村間 で協議するものとする﹂︵南魚沼市と旧塩沢町との合併協定書︶とした。そして、早速、南魚沼市、塩沢町と湯沢町 との間に広域連合検討委員会が設けられ、その検討結果によって二〇〇八年二月に南魚沼地域広域連合は解散され たのである。こうして新潟県においては、一件あった広域連合が合併の余波で解散しゼロになったのである。表i 1によれば、二〇〇四年度に全国で八二件あった広域連合が二〇〇六年度には2/3の六三件に減少している。や はり大合併がそれをもたらしたとみれる。もっとも、二〇〇七年には新潟県でも後期高齢者医療制度を運用するた めに全市町村を構成団体とする広域連合を設立したが、全国でもこの制度運用に広域連合を活用する傾向がみられ るので、広域連合の数は今後再び増大するとおもわれる。  ところで湯沢町は、広域連合の解消には消極的であったようである。しかしながら、南魚沼市と塩沢町が広域連 合から脱退すれば、自動的に広域連合の解消となる。そうすると、湯沢町は、広域連合を通じて住民へ提供してき た事務︵行政サービス︶をどう維持するかが問題となる。それへの対処には、三つの方途が考えられる。一つは、 広域連合を通じた事務︵行政サービス︶を湯沢町が単独で提供することである。二つは、塩沢町も合併した南魚沼

(25)

市と改めて複合的な一部事務組合を形成する組織的な協力方式をとるか、個々の事務ごとに委託契約する機能的な 協力方式をとるかである。三つは、南魚沼市以外の近隣自治体と改めて広域連合か複合的な一部事務組合を形成す るという組織的な協力方式をとるか、個々の事務ごとに委託契約する機能的な協力方式をとるかである。この三つ の方途に対して、湯沢町は次の選択を行った。  湯沢町は、既述したように県下における地方交付税の不交付団体である三自治体の一つである。それは、従来の ダム建設に伴う固定資産税収のみならず、一九九〇年代にかけてのバブル経済期におけるリゾート・マンション・ ラッシューそのため﹁東京都湯沢町﹂などと称された  による固定資産税︵プラス目的税としての都市計画税︶         ︵1 4V の増収によっていた。しかし、第一に、現状では確かに財政事情は良好だが、これまでの事務組合から広域連合に おいて分担︵投資︶してきた形成財産を広域連合の解散によって分割した上で湯沢町が単独で事務︵行政サービス︶ を提供することは、あまりにも財政負担が大きくなりすぎ、必ずしも安閑できない財政事情の将来を勘案すると一 つめの選択肢はとれなかったようだ。第二に、三つめ方途たる近隣自治体との連携としては、県内では十日町か津 甫町、県外では群馬県水上市との広域連携が考えられるものの、これまでの南魚沼郡地域の地理的かつ歴史文化的 な一体性からすると、それは検討に値しないものといってよかった。かくして、消却法的に二つめの方途を選択す ることになったようである。  ただ、二つめの方途とはいっても南魚沼市と複合的な一部事務組合を形成する組織的な協力方式ではなく機能的 な協力方式をとった。それは、後述するように、そもそも広域連合の実態が事実上、一部事務組合とほとんど変わ らない状態にあることからすれば、広域連合を解散して改めて複合的な一部事務組合を形成するということは広域 連合を事実上、存続させることになるゆえに機能的な協力方式にならざるをえなかったからであるといえる。こう

(26)

して湯沢町が南魚沼市との機能的な協力方式に転ずるとしても、その前に広域連合の解散による財産処分問題など に結着をつけなければならなかった。それは、前述した広域連合検討委員会による検討の結果、次のようになっ た。  基本は、南魚沼地域広域連合の全業務を、したがって全施設と全職員を南魚沼市が引き受けることにした。その 上で、湯沢町が実施しなければならない事務︵行政サービス︶に関し、広域市町村圏計画の策定業務については南 魚沼市と湯沢町との計画策定協議会︵地方自治法第二五二条の二︶によることにし、それ以外の事務︵行政サービ ス︶については湯沢町が南魚沼市に事務の委託︵同第二五二条の一四︶をすることによって確保することにした。 その委託費は広域連合時における湯沢町の分担金を基本にすることにしたが、この話し合はスムーズに進展したわ けではなかったようである。というのも、既述したように広域連合の事務には国の地方交付税交付金が手当てされ ているものもあったので、その分を事務の委託に当りどうするかが問題になったからである。しかし、広域連合時 の地方交付税交付金額をいわば四町で分割し、湯沢町分を新たな事務委託費から削減するというような政治的結着 になったようである。  こうした結果に至ったことについて、特に湯沢町側に問題がないのであろうか。担当課へのヒアリングにおいて は、特段の問題は生じてないないという。しかし、広域連合時には構成四町が相互対等関係にあったが、それが解 消されて事務の委託へ切り替えてからは必ずしも対等関係とはいえない雰囲気にあるという。広域行政の観点のみ ならず、自立の道を選択した点からすれば、湯沢町にとっては今後、南魚沼市とどのように付き合って行くかが課 題となろう。

(27)

 第一一一節、広域行政の将来  前々節で明らかになったように、特に厚生福祉、環境衛生、防災分野については、小規模自治体では単独の事務 ︵行政サービス︶の展開はかなり困難なので、今後も一部事務組合に依存せざるをえないのでないかとみなした。し かしながら、一部事務組合については、これまで数々の短所が指摘されてきた。例えば、第一に、複数自治体の持 ち寄り事務の共同処理組織であるために所掌事務の範囲が限られ、統合性を欠くことである。第二に、構成主体が 住民ではなく自治体であるため、組織運営が住民の参加や統制外にあり、とかく無責任体制に流れがちであること だ。第三に、組合は構成団体からの独立性が乏しいため、自らのイニシアティブによる構成団体間の共通政策の実 施や利害調整が難しいことである。第四に、組合は国または都道府県からの事務権限の移譲を受けられないこと、 すななち分権化の受け皿たりえないことである。第五に、組織形態が画一的であり、第六に、組織に勤務する職員       ︵15︶ にとって職場の魅力が欠け、職員の志気︵モーラル︶が低いこと、などが指摘されてきた。  特に一部事務組合の設立・運営が住民の参加や統制外にあることは、住民の眼が屈かないために運営が不透明化 しやすいといえる。しかし、それだけでなく、組合議会を義務づけて一定の民主性を担保しようとしているもの の、その議会は構成自治体議会にいわば割り当てられた議員から構成され、かつ年一∼二回の一日議会であるよう な実情からすれば、民主性が確保されているとはいいがたい。  表18は、新潟県における一部事務組合の執行機関と組合議会の状況である。執行機関は、二〇〇三年度と 二〇〇七年度とも九〇%以上が管理者形態をとっている。その上で、管理者が構成団体−自治体の中心的な首長の ﹁あて職﹂︵組合形成における中軸的な自治体の首長が管理者に充てがわれること︶となっている割合が、二〇〇三年度 の四六・七%から二〇〇七年度には六七・六%へと大きく増大したことは、今次の合併によって事務組合のほとん

(28)

東洋法学第52巻第2号(2009年3月)      表一8 執行機関と組合議会の状況(2007年度と2003年度) <執行機関の状況>  執行機醐の形慧   綻禽数…比率(%)    理事会      2(7) 5.9(9.3) 94.1(90,7)      100 32(68) 34(75) 管理者 計 合 比率(%) 67.6(46.7) 26.5(44.0)  5.9(9.3)     100

23(35) 9(33)   2(7) 34(75)     管麟の選種方法i 構成団体の長の中からあて職 選 互 その他の方法 計 合 比率(%) 8.8(12.0) 52.9(65.3)  5.9(2.7) 26.5(8.0) 5.9(12.0)     100 総禽数    3(9) 18(49)    2(2)    9(6)    2(9) 34(75) あて職?互選 挙 選 挙 選 挙 選 あて職 <組合議会の状況>       議舞の選簸方法 構成団体の長(及び助役)の中から 構成団体の議会議員の中から 構成団体の議長及び議会議員の中から 構成団体の長及び議会議員の中から 構成団体の長及び議会議長の中から・その他          合       計 注)新潟県総合管理部市町村課『広域行政の概要』(平成19年度版)に2003年度(括   弧内)を加えて作成 どが中心自治体依存型になったこと を示すものといえる。しかし、それ だけでなく、管理者とならなかった 自治体の首長が組合議会の議員に

﹁あて職﹂ されるーそれが

二〇〇三年度には約二五%であった のだが、二〇〇七年度には約一五% へと減少したのは、組合構成自治体 数が減少したことによるのだろうが ーケースもある。こうしたケース では、まさに執行機関と議決機関と の二元的な分立性︵機関対立主義︶ という地方自治法的な趣旨が失われ ることになるのである。 こうした一部事務組合の短所や問 題点を克服するために新たな特別地 方公共団体として制度化されたのが 広域連合であった。それは、住民に

(29)

基礎を置き、市町村・都道府県からより独立性の高い自治体にしようとした当初の構想からは後退したものの、一 部事務組合よりははるかに独立的である。しかし、実際には一部事務組合と類同の制度として捉えられ、運用され   ︵16︶ てきた。われわれのヒアリングでも、広域連合の実態は一部事務組合と変わらないといえるが、それでも構成自治 体にとっては﹁中二階﹂的であるので、それが解散したことはある意味では﹁スッキリ﹂したともしていた。そう した点から、広域連合については、その積極的な活用を図るための制度改革が必要だとされてきた。例えば、特に 一部事務組合との同様の二元的な執行・議決機関制を廃し、両者の性格をあわせもった評議会とそれから包括的な        ︵17︶ 委任を受けたマネージャーによる運営にすべきというような改革案も提案されている。しかし、そうした制度改革 を行ったとしても、現場の自治体関係者が﹁中二階﹂的制度を忌避する限り、積極的な活用に至らないであろう。  そうすると、一部事務組合の他に残るのは、事務の委託や機関等の共同設置という機能的な協力方式である。 ﹁平成の大合併﹂により、新潟県では広域連合や一部事務組合の解散に伴い、従来の組合事務︵行政サービス︶を事 務の委託に切り替える例がかなりみられた。確かに、事務の委託などは一部事務組合とは異なり、手続きが簡単な うえ、少なくとも総務費や議会費等が不必要で、従来よりも安上りにある。その点では、今後より積極的に活用さ れるべき広域行政の手法かもしれない。しかし、一部事務組合のような組織的な協力方式に比して短所がないわけ ではない。というのも、この機能的な協力方式は、必ずしも一部事務組合のような対等関係とはならない恐れがあ るからである。言いかえれば、受託先の意向等に左右・拘束される恐れがないわけではなく、従って一部事務組合 より経費が絶対安価であることが保障されているわけでもなく、また一部事務組合と異なって持続的な事務︵行政 サービス︶の展開が必ずしも保障されないi例えば、事務の委託契約が成立しない場合には、他の自治体との契 約に切り替えるか、自前で行わなければならなくなるーことも懸念されるのである。

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 しかしながら、事務の委託に関する懸念は、実際にはそれほど危惧すべきことではないとも考えられる。とすれ ば、今後求められることは、特に一部事務組合の強化であろう。具体的には、構成自治体の首長を組合議会の議員 に﹁あて職﹂することを止めるとともに、議会の活性化を図る1形式的な一日議会ではなく、実質審議の時問を とるーことや、住民参加それに職員の能力の向上を図ることなどである。特に後者のためには、いわゆる本庁職 員と一部事務組合の職員との人事交流制を考えてもよいのではなかろうか。 むすびに  広域行政にとって、合併や道州制は自治体再編方式といえるものであった。﹁平成の大合併﹂における新潟県の ひとまずの結果については、第一章で分析された。そこで、最後に道州制論における新潟県について触れておくこ とにする。  道州制論議は、戦前の昭和期に始まり、今日まで続いてきた。戦後においては、一九五七年の第四次地方制度調 査会答申にむけて道州制論議が高揚したが、その後は伏流水化した。しかしながら、一九九〇年代に入ると分権改 革論とともに道州制論議も再び高揚することになった。しかも、二〇〇四年に発足した第二八次地方制度調査会に は、初めて道州制それ自体についての検討が諮問された。そして、二〇〇六年三月の同調査会答申は、道州制は地 方分権を加速させて国の機能を純化するとともに、国・地方を通じた力強く効率的な政府を実現する有効な方策と        ︵18︶ なる可能性を有しているとした。この後も、政府︵道州制ビジョン懇談会︶、自民党︵道州制推進本部︶、日本経団連       ︵19︶ などが、道州制の導入を積極的に提唱している。こうした状況をみると、道州制は議論から実現に向けて一歩踏み

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出したといえそうである。  しかしながら、実現のためには、国の地方支分部局︵地方出先機関︶の廃止とそれに伴う国家公務員の身分切り 替え、中央省庁の再々編、道州の区割りや事務権限、税財政制度など、越えなければならない大小数多くの嶺があ る。新潟県でも知事の下に道州制の研究会を設けているというが、新潟県は国の地方支分部局︵地方出先機関︶と の関係で区割りが最も難しい県の一つなのである。表19が示すように、新潟県総務管理部市町村課の関谷政友課 長が作成した地方支分部局に関して新潟県は大きく関東甲信越︵東京含む︶ブロックと北陸ないしは北信越ブロッ クに分属化しているのである。そうであるがゆえ、一九五七年の第四次地方制度調査会の地方制区割り案でも新潟 県は関東甲信越︵東京含む︶ブロックと北信越ブロックの二案に分れ、また先︵二〇〇六年︶の第二八次地方制度調 査会の区割り案においても北関東信越ブロックと北陸ブロックの二案に分れるのである。表19のその他にみられ る知事会や東北経済連合会などに至っては、新潟県は東北ブロックに属しているのである。それだけでなく、国土 交通省が全国総合開発計画に代って策定しようとしている社会資本整備などのための﹁国土形成計画﹂における広 域地方計画区域では、新潟県は東北ブロックに組み入れられているのである。  このように、新潟県は様々なブロックに分属化しているため、道州制の導入に当ってはきわめて区割りが難しく なるのである。だから、新潟県を解体して上越地域を北信越ブロックにしたり、下越を東北ブロックに繰り込み、 中越地域を関東ブロックにするというようなことも、全く考えられないわけではないのである。もっとも、実際の 道州制の導入に当っては、現在の都道府県の意向が尊重されるであろうから、新潟県を三分割して分属化するとい うようなことは現実的にはありえないであろうが、関東甲信越ブロックに属するか北陸ないしは北信越ブロックに 属するかについては揉めて政治問題化することは十分考えられるところである。

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表一9

地方支分部局の構成都道府県と新潟県とのかかわり 国の地方 支分部局 その他

A関東

甲信越 (東京除) 内閣府国 家公安委 員会管区 警察局

B関東

甲信越 (東京含) 人事院地方 事務局、総 務省管区行 政評価局、 財務省財務

局、税関

(※)、厚労 省地方厚生 局、林野庁 森林管理局 (※)、経済 省地方経済 産業局

一一府等

ロユ道会

 二都長

Kレ 義

Hノ 、一一一一ロ

Nカス県

C北関東 財務省国 税局(た だし埼玉

県も含

む) D北関東  ・福島

E北陸

国土交 通省地 方整備 局、農 林水産 省地方 農政局 F北信越 国土交通 省地方整 備局(一 部)、地 方運輸局 (福井除 く) 衆議院比 例区市長 会・町村 会・市議 長会・町 村議長会

G東北

知事会、 東北経済 連合会、

東北電

力、地域 開発計画 など 注)新潟県総務管理部市町村課関谷政友課長の作成による。※は一部の都道府県が  違うものである。

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︵1︶以上、佐藤俊一﹃地方自治要論・第二版﹄成文堂、二〇〇六年、一九二頁∼一九三頁。 ︵2︶詳しくは、さしあたり三野靖﹃指定管理者制度−自治体施設を条例で変える﹄公人社、二〇〇三年を参照されたい。 ︵3︶小林則幸﹁小さな町の大きな挑戦﹂羽貝正美監修・新潟県自治研究センター﹃平成大合併新潟県の軌跡﹄新潟日報事業社、  二〇〇七年、一八O頁∼一八一頁。 ︵4︶島田恵司﹁広域連合の事務﹂小原隆治・他編﹃平成の大合併と広域連合−長野県広域行政分析﹄公人社、二〇〇七年、一七四  頁∼一七五頁。 ︵5︶詳しくは、大谷良好﹁独自の村づくりを選択﹂羽貝監修、前掲書、一七六頁∼一七八頁。 ︵6︶長岡市消防本部﹃消防年報﹄︵平成一九年版︶、一九頁。 ︵7︶消防広域化計画に対する批判的な検討としては、飛田博史﹁消防の広域化と行財政の効率化﹂﹃自治総研﹄第三四五号、  二〇〇七年七月を参照されたい。 ︵8︶一部事務組合と広域連合の法制度上の相違については、さしあたり佐藤、前掲書、一九九∼二〇〇頁を参照。 ︵9︶三野靖﹁長野県の広域連合の類型化﹂、小原・他編、前掲書、八六頁∼九三頁。 ︵10︶島田、前掲論文、同前書、一八六∼一九〇頁。 ︵n︶堀内匠﹁長野県の広域連合の特徴、各広域連合の相違﹂、同前書、四八∼四九頁。 ︵1 2︶広域市町村圏とは何か、その設定のねらい、経過等について詳しくは、佐藤俊一﹃日本広域行政の研究−理論・歴史・実態﹄  成文堂、二〇〇六年、二三三∼二四九頁を参照されたい。 ︵13︶鵜川尚之﹁推進派町長の誕生で空気一変﹂、羽貝監修、前掲書、一四二∼一四四頁 ︵14︶詳しくは、新潟日報報道部﹃東京都湯沢町﹄潮出版社、一九九〇年を参照されたい。ただ、湯沢町に対するヒアリングにおい  ては、一五∼二〇年後にはリゾートマンションの減価償却により固定資産税収がゼロ近くになるので、そう安閑としてはいられな  いとしていた。現状維持であれば当然である。 ︵15︶成田頼明﹃地方分権の道程﹄良書普及会、一九九七年、二一〇頁。

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19  18  17  16 広域連合制の形成と実態について詳しくは、佐藤、前掲書、二〇〇六年、第四章第二節第三項を参照。 小原隆治﹁広域連合の基本設計を考える﹂、小原・他編、前掲書、二二頁。 以上について詳しくは、佐藤、前掲書、二〇〇六年、第二∼四章を参照されたい。 田村秀﹁道州制議論の行方﹂﹃地方自治﹄第七二八号、二〇〇八年七月号を参照。 1えぐち    1さとう しゅんいち・法学部教授i まさき・新潟県地域総合研究所主任研究員1

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