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口腔扁平苔癬の発症および病態形成における Toll-like receptor シグナルの関わり

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Academic year: 2021

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口腔扁平苔癬の発症および病態形成における Toll-like receptor シグナルの関わり 1)大野清二、立石善久、山本哲也 1)高知大学医学部歯科口腔外科学講座 【目的】口腔扁平苔癬(OLP)は中高年の女性を中心に比較的高頻度に認められる慢性炎 症性疾患であるが、その病因は未だに明らかにされていない。近年、病原体認識に必須の 受容体であるToll-like receptor(TLR)が自然免疫のみならず獲得免疫にも影響を及ぼし、 種々の炎症性疾患を中心とした病態の発症・進展に関与していることが明らかになってきて いる。そこで今回われわれは、OLPの発症および病態形成にTLRを介するシグナルが関与 しているか否かについて検討した。 【材料および方法】正常口腔粘膜およびOLP罹患粘膜の上皮細胞におけるTLR2/4の発現 を免疫組織化学染色にて検討した。これとともに、健常人およびOLP患者より分離した末梢 血単球におけるTLR2/4/9の発現をフローサイトメトリー法にて検討するとともに、分離した単 球をTLR2/4/9リガンドの存在下で24時間培養した後、培養上清中に産生されたIFN-γおよ びIL-12量をELISA法にて測定した。 【結果】OLP罹患粘膜上皮におけるTLR2の発現は正常粘膜上皮に比べて増強しており、そ の発現増強は基底細胞層により強く認められた。しかしながら、TLR4の発現は両者間にお いて有意差は認められなかった。一方、OLP患者の末梢血単球は健常人のものと比べTLR 2およびTLR4をより強く発現しており、末梢血単球のサイトカイン産生(IFN-γおよびIL-12)に おいては、OLP患者の末梢血単球は健常人のものと比較してIFN-γ産生能には差はなかっ たものの、IL-12産生能が亢進していた。 【考察】OLP 病変部の上皮細胞における TLR2 発現は正常粘膜上皮に比べ増強するととも に、OLP 患者末梢血単球における TLR リガンド刺激によるサイトカイン産生も亢進しており、 OLP 発症および病態形成に TLR シグナルが関与している可能性が示唆された。

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