6. 怠感の増強により自尊心の低下を来たした患者へ IASM 理論を用いた看護援助 野村 亜矢 (群馬大院・保・看護学) 中村 真美,角田 明美 (群馬大医・附属病院・看護部) 堀越 政孝,塚越 徳子,二渡 玉江 (群馬大院・保・看護学) 【は じ め に】 症 状 マ ネ ジ メ ン ト の 合 的 ア プ ローチ (IASM)とは患者のセルフケア能力に焦点を当て,その 能力を最大限に活かしながら,患者自身で症状マネジメ ントできるアプローチ方法である.A氏は,化学放射線 療法の副作用症状や腎不全等によって出現した 怠感の 増強により,身体的苦痛を感じていた.それにより,セル フケア不足を生じさせ,自尊心の低下を来していた.そ こで,自 で何とかしたいという思いが強い A氏が 怠 感の症状を主体的にマネジメントすることで,A氏の自 尊心が尊重され自己効力感を高めることにつながると判 断し,IASMの理論を用い看護援助を行った結果をここ に報告する.【研究方法】 実習の同意が得られた A氏 に対して, 怠感スケール (NRS)を 用し IASMの手 順に って看護展開をする.【結 果】 A氏は NRSを 用したことで客観的に自 の状態を把握し,自己の生 活習慣に応じて測定時間を調整するなど主体的な取り組 みができるようになった.また,スケールに応じ活動と 休息の調整を図りセルフマネジメントができるように なった.【 察・結論】 自 でしたいという思いが強い A氏にとって,主体的に 怠感を管理することで,自尊 心が保たれ,自己効力感を高める要因となった.また,看 護師に依頼をすることを甘えであると感じ頼みづらさが あったが, 怠感の対処を一緒に えることで,スケー ルの共通認識が図れ,A氏とスタッフの距離が縮まり, 依頼できるようになった. 7.怒りの中にある対応の難しい急性骨髄性白血病患者 の援助 ―ストレス・コーピング理論を用いて― 今井 洋子 (群馬大院・保・看護学) 関根奈光子 (群馬県済生会前橋病院) 藤本 桂子,神田 清子 (群馬大院・保・看護学) 【はじめに】 怒りの感情は,ある出来事に自 が脅かさ れ,対応できないことに脅威を感じ,不安,緊張が増すこ とで生まれる.攻撃的な発言を行い,看護師から「対応の 難しい患者」と認識されている患者に対し,ストレス・ コーピング理論を用いて看護支援を行い,看護師との関 係性に変化をもたらしたため報告する.【研究方法】 ラザルスのストレス・コーピング理論を用いた介入事例 検討.【倫理的配慮】 患者本人から実習時に学会発表 の同意を得た.また個人が特定できないよう配慮した. 【事例紹介】 A氏は 60歳代, 男性, 急性骨髄性白血病 (M2)と診断され化学療法にて寛解後,再発し造血幹細胞 移植を受けた.急性 GVHDによる下痢が出現した.【結 果・ 察】 A氏は,自己概念の揺らぎや連続した新奇性 の出来事,先行きが不確かな状況が重なり,今までのス トレッサーに対するコーピングでは,対処が困難な状況 が生じていた.怒りは A氏が崩れないためのコーピング であり,ストレッサーに対しての防衛機制が働いている 状況が明らかになった.A氏が効果的なコーピングがで きること,看護師との関係性の再構築に向けて看護支援 を行った.結果,A氏は不安を怒りとして表現していた ことに気づき,不安を看護師に伝えることができるよう になった.また看護師を労う言葉が聴かれるようになり, A氏と看護師の関係性に変化が起きた.理論を活用した ことで,看護介入する方法が明らかとなった. 358 第 11回群馬がん看護フォーラム
倦怠感の増強により自尊心の低下を来たした患者へ IASM 理論を用いた看護援助
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