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汎用TAエージェントと連携するパソコン操作手順書作成システムの検討

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 79 回全国大会. 5E-06. 汎用 TA エージェントと連携する パソコン操作手順書作成ツールの検討 高橋 勇† 北里大学 一般教育部†. はじめに パソコンを活用した学習活動では、学習者が 初歩的な操作方法などで行きづまることがあり、 それを解消するためには、学習者がすべき操作 の手順をひとつひとつ確認しながら、画面の重 要な個所を指し示す等の丁寧な支援が必要とな る。一般に、ティーチングアシスタント(TA)が この役割を担うが、e-Learning 形式の授業等で 全ての学習者に TA をあてることは難しい。そこ で本研究では TA の代わりとなるデスクトップマ スコット型の支援エージェントの開発を目指す。 このエージェントは、教師が作成した操作手順 書にもとづいて動作することを基本アイデアと しており、本報告では、その操作手順書を作成 するツールについて検討した結果を示す。. Figure.1 学習者との対話と指さしによる支援. 操作手順の知識表現. 操作手順の知識は目的と手段の関係を表す木 構造 [2] で表現する。Figure.2 にその概要を示す。 これは複数の木で構成され、個々の木のルート は目的の行為、葉は手段の行為群、中間ノード は子の実行順序を意味する。各部分木の葉は別 の木を用いて詳細な手段へと展開可能である。 汎用 TA エージェントの動作 例えば、図の上部の木は、行為 A の達成には B これまでの研究で試作した支援システム [1] の と C の実行が必要であることを意味し、左下の 動作を Figure.1 に示す。この TA エージェント 木は D と E を実行すれば B を達成できることを はデスクトップマスコットの形で表示される。 意味する。図のように、上部の木からトップダ これには、あらかじめ学習者が達成すべき課題 ウンに葉を展開していくことで、抽象的に表現 と、それを達成するための操作手順の知識が与 された目的の行為から、学習者が直接実行可能 えられており、学習者が支援を要求すると、図 な操作手順が生成される。エクセルでグラフを 左のように手順をひとつひとつ示しながら、達 作成して LMS へ提出する課題を想定すると、課 成したかを学習者へ質問する。そして、次にす 題を達成するには、まずエクセルを起動し、次 べきだが達成していない具体的な操作を特定し、 にグラフを作成してファイルに保存し、最後に その操作をするよう指示する。個々の操作には、 それを LMS へ提出する必要がある。LMS へ提出す 解説文書や、操作対象となるアイコン等の画像 るには、ブラウザを起動し、授業のページへア や、その画像が画面上に見つからなかったとき クセスし、アップロードの作業を行う必要があ にそれを探す手順などが付与されており、学習 る。このような手順を木構造で記述し、学習者 者がさらにヒントを求めると、その解説文書を がすべき最終目的を手段へと展開することで操 表示したり、図右のようにアイコン等を指し示 作手順を表現する。なお、エクセルを起動する したり、もし画面上にアイコンが見つからなけ 行為と、ブラウザを起動する行為は、対象が異 れば、例えばウインドウを動かしてアイコンを なるだけで操作手順は同じ(例えばアイコンを 探すように指示したりする。これらの動作は画 ダブルクリックするなど)である。そのため、 像が付与された操作手順の知識にもとづいて行 個々の操作の対象は引数の形で一般的に記述可 われ、個々のアプリケーションや LMS 等からは 能にしており、その引数にデータ(例えばアイ 独立している。そのため、授業の内容等に応じ コンの画像など)を割り当てることで、作業手 て操作手順の知識を入れ替えることで、様々な 順を具体化(例えばアプリケーションを起動す 学習活動の支援が可能な汎用性を有している。 る手順を、エクセルを起動する手順に具体化) Design of the PC operation manual authoring system cooperated する仕組みを導入している。エージェントはこ with Teaching Assistant Agent のようにして作成した木のルートから順に達成 †Isamu Takahashi, Kitasato University, College of Liberal Arts and Sciences しているかを学習者に質問して状況を把握する。. 4-451. Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 79 回全国大会. Figure.2 操作手順の知識表現の概要. 操作手順書作成ツールに必要な要素 学習者がすべき作業は授業によって異なるた め、最終的には前述の知識は教師が作成しなけ ればならない。本研究では操作手順書作成ツー ルを教師に提供し、作成された手順書を利用す る方法を採用する。この手法について検討し、 ツールに必要な要素を次 4 つに整理した。 (A)ワープロのような感覚で融通の利く形で操作 手順を編集しながら記述できること (B)パソコン画面を容易にキャプチャして切り出 し、手順書に掲載できること (C)よく行われる一般的な作業は詳細な操作手順 を記述しなくても簡単に入力できること (D)作成した操作手順書を TA エージェントで利 用可能な知識表現へ変換できること 前節で説明したように、操作の手順は目的と 手段の間の階層的な関係として整理できるが、 教師が最初からそれを意識して手順書を記述す るのは困難である。最初は具体的な操作の列を 記述し、それをわかりやすく説明するにはどう まとめたらいいのか検討していく中で階層が整 理されていくと考えられる。そのような試行錯 誤を行えるようにするためには、(A)として、手 順書作成時に自由な編集が行える必要がある。 最近のパソコンの操作はマウス等を使った GUI が主体であり、その操作は文字だけでは説明が 難しく、画像を使った表現が求められる。また、 TA エージェントには画面上の注目すべき場所を 指し示す支援機能があり、その実現には画面に 表示される画像データが必要となる。そのため (B)として、簡単にパソコンの画面をキャプチャ して手順書に加える仕組みが必要となる。 作業の手順の中には、例えば前述したアプリ ケーションを起動する作業のように、よく行わ れる典型的な作業がある。そのような作業の詳 細な操作手順を毎回記述するのは負担となるた め、(C)として、テンプレート等を用意してそれ らを簡単に入力する仕組みが必要となる。言い 換えるなら、教師には Figure.2 における上位の 手順のみを記述させ、下位についてはあらかじ. め用意されたものから選べるようにすることで、 効率的な手順書の作成を可能とする必要がある。 最後に(D)として、作成した作業手順書を TA エージェントで利用可能な木構造へ変換する必 要がある。一般に文章は章や節などで区切り、 見出しをつけて整理をするため、本研究ではこ の見出しの情報を変換に利用する。つまり、教 師が手順書を作成する際に、例えば「1.課題を 達成する」「1.1 エクセルを起動する」「1.2 グ ラフを作成する」のような見出しを付けてもら い、手順書が完成した時点でその見出しに基づ いて構造を解析して木構造へと変換する。. 操作手順書作成ツールの設計 前述の要素を持つツールのシステム構成図を Figure.3 に示す。教員はエディタ機能で自由に 操作手順書を編集する。その際、よく行われる 作業についてはあらかじめ用意した基本操作知 識に基づく簡易入力ができるようにする。また、 キャプチャ機能により容易にスクリーンショッ トを取得して必要な部分を切り出して手順書に 追加できるようにする。編集結果は手順書デー タとして保持し、手順解析機能が見出し情報に もとづいて木構造で表現された目的別操作知識 へと変換する。作成された手順書は、そのまま 教材として学習者に提示でき、手順書から生成 された目的別操作知識は学習者を支援する TA エ ージェントの行動を制御するために利用する。. Figure.3 操作手順書作成ツールの構成図. おわりに 本報告では、汎用 TA エージェントで利用可能 な知識表現を生成することができる操作手順書 作成ツールについて、その必要な要素を検討し、 システムを設計した。現在、このシステムを実 装中であり、今後はその有効性や利便性等につ いて評価をしていく予定である。. 参考文献 [1] 高橋 勇, コンピュータを用いた学習を支援する汎 用 TA エ ー ジ ェ ン ト の 検 討 , 北 里 大 学 一 般 教 育 紀 要,Vol21,pp.39-58,2016 [2] 高橋 勇, 小西 達裕, 伊東 幸宏, 高校化学を対象 とするマイクロワールドにおける学習者モデルの構築方 法 , 人 工 知 能 学 会 論 文 誌 , Vol.16,No.6, pp.483492,2001. 4-452. Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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