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相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成

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(1)相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成 鈴木美香*・江藤哲人**. ShapeanalysISandrockcompositionofgravelsontheshoresinthelower reachesoftheSagamiRiver,KanagawaPrefecture Mika Suzuki*andTetsuto Eto**. Abstract Forthepurposeofo飴ringsomeinterestlngdatafbrchangeinsize,Shapeandprovenanceofgravelson theshoresofariverinrelationtodistance丘omthemouthofariver,theauthorsresearchedquantitatively. ShapeanalysISandrockcompositionofrivershoresgravelsatsevenlocalitiesinthelowerreachesofthe SagamiRiverthatflows放omLakeYamanakaandtheneighborhoodinYamanashiPrefbcturethroughthe CentralreglOnSOfKanagawaPreftctureintoSagamiBay・Therivershoresretainalmostnaturalconditions inthelowerreachesoftheriver.. Sizeofthegravelsshowsacleartendencytodecreasefromtheuppertothelowerinthelowerreaches Oftheriver.Asthelocalitiesareclosertothemouthoftheriver,SOrtlngOfthemaximalsizeofthegravels ishigher.Sphericityofthegravelswasmeasuredaccordingtotwomethodsofcalculationat丘velocalities (Loc.1toLoc.5)inthelowerreaches,itdoesnotvarylargelythroughal1thelocalitiesatbothmethods, havingpeaksphericityOfO.6∼0.8inthefiequencydistribution.. Rockkindsofthegravelswereclassinedintoabout16atthestudiedsevenlocalities,theyareroughly recognizedasorlginsfromthreemountaiousreglOnSandonemountain;Kanto−,Tanzawa−andHakone Mountains,andMountainFltji.Gravelsatallstudiedlocalitiesareoverwhelminglycomposedofrocks 丘omtwoorlgmSOftheKanto−andtheTanzawaMountains,thefbrmerOrlgln’sgravelsarePaleozQicand Mesozoicsedimentaryrocks,thelaterMiocenegreentuffgandigneousrocks. At Loc.1near the river−mOuth and Loc.2with distanCe Ofabout3.20kmfrom the mouth,graVels Originated倉omtheKantoMountainsaredominantwithamajorityintherockcomposition・AtLoc・3with distanceofabout6.5km丘omthemouthandatotherlocalitiesuntilLoc.7withdistanceof22.Okm什om. themouth,theircompositionsarepredominatedwitham毎Oritybyrocks丘omtheTbnzawaMountains insteadoftheKantoMountains.. はじめに. 自然景観を残す河川は治水・利水のほか精神的な癒しを得られる、社会生活に密接に関係する自然環境 である。河川の自然環境は、地形、地質、流水、動物、植物で構成され、川原礫は地質環境の1つで現在 の堆積物である。川原礫の景観や形状は岩石の侵食・運搬・堆積作用および後背地の地質との関係を認識 しやすし.、ので、地学教育で有効な対象である。川原礫の研究例としては、静岡県の五大主要河川を対象と した伊藤(1970)、静岡県阿部川での鈴木・狩野(1986)、愛媛県重信川での高橋ほか(1987)などの報文 がある。川原の石の調べ方や観察、鑑定について解説した普及書として、千葉・斎藤(1996)、秦野地学研 究会(1997)、「荒川の石」編集委員会(1999)の出版物が市販されている。これらは礫などの岩石をカラ ー写真で分かりやすく示しており、前2つは、本論文で対象とした相模川の礫についても図解している。 岬 横浜市立瀬谷小学校 ⅦkohamaMunicjpalSeyaElementaJツSchool. *★横浜国立大学教育人間科学部理科教育講座 FacultyofEducationandHumanSciences,YokohamaNationalUniversity..

(2) 18. 鈴木 美香・江藤 哲人. 相模川は山中湖(山梨県)などを源流とし、神奈川県中央部を中・下流域とする→級河川で、下流の都 市部でも自然景観はかなり保たれている。相模川の川原礫の調査・研究報文として、平塚市博物館地層観. 察会(1986)、平塚市博物館(1994)がある。相模川の川原礫の諸性質について流域の位置(河口・海岸線. からの距離)による変化を定量的に調べた公表論文はない。そこで、本論文では相模川の川原礫について、 礫の形態・礫径・礫種組成およびそれらの海岸線からの位置による変化を定量的に調査することを目的と した。調査範囲は、川原礫がほぼ連続的に分布することと、礫の諸要素の測定を定量的に行うために、200 個以上の礫を研究室へ運搬可能な重さ(礫径)の礫で構成されることから下流域を対象とした。 本論文は横浜国立大学教育人間科学部理科教育講座での平成17年度提出の鈴木美香の卒業論文にその後. 1箇所の調査地点を追加し、資料の精選・修正を行ってまとめたものである。この資料は礫(岩)層の堆 積学的研究の基礎資料および理科(地学)教育の教材資料として有用と考えられる。. 図1相模川下流域の川原礫調査地点(国土地理院20万分の1地勢図「東京」、「横須賀」使用).

(3) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. 流域の地形・地質概要 相模川は、神奈川県の中央部を南北に流れる相模川水系の本流で、全長約109血、流域面積1680kd(国土 交通省見解)の一級河川である。上流の山梨県内では桂川と呼ばれる。水源は、国土交通省の見解によれ ば富士五潮の一つである山中湖西端梁尻(山梨県南都留郡山中潮村)である。まず山中湖から北西に流れ、 富士吉田市で北東に折れる。都留市を経て大月市で流路を東に変え、丹沢山地の北側、上野原市を東に流 れる。相模湖付近から南東に緩やかに流路を変え、厚木市北東端・相模原市南部付近より南へ流れて、平 塚市・茅ヶ崎市の境をなして相模湾に注いでいる。主要な支流には、丹沢山地から本流右岸に流れ込む道 志川・中津川など、相模湖から大月市までの区間では小仏山地から左岸に注いでいる笹子川・葛野川・鶴 川などがある。. 相模川流域の地形は、丹沢山地・御坂山地・小仏山地・富士火山の4つの山地と、城山町以南の相模川沿 いに広がる台地と丘陵、厚木市以南の相模川沖積低地に大きく区分される。 丹沢山地の主な地質は東部∼南部で丹沢層群、愛川層群、北部で都留層群、西桂層群などと呼ばれ、新 第三紀にかつての伊豆一小笠原弧の火山体から供給されたと考えられる火山岩・火砕岩類とトラフ充填堆積 物起源の陸源砕屑岩からなり、丹沢山地の中央部に分布する丹沢深成岩体を取り巻いてドーム状構造を形. 成している(篠木・見上1954;見上,1958;有馬ほか,1999)。そのため相模川はこの山地を取り巻くよ うな形で流れるようになったと考えられる。相模川右岸の山々はすべて丹沢山地である。 御坂山地は笹子川と桂川とに挟まれた地域で、富士火山と甲府盆地の間に位置する山地である。丹沢山 地とほぼ同時期の地質からなる。. 小仏山地は相模川中・上流域の左岸地域に広がる、小仏層群(中・古生界、古第三系)からなる山地で あり、関東山地南東部にあたる。 富士火山の北東麓は相模川の源流部にあたり、水源の一つであるとされる忍野八海など多くの湧水が見 られる。 中流域の城山町より下流域では相模野台地が広がる。この台地は相模川が丹沢山地より離れて扇状地と して形成したものであり、形成時期の異なる数段の段丘となっている。いずれも各河川の扇状地が段丘化 したものである。. 厚木市より下流の現流路に沿う地域は平野が広がり、相模川沖積低地と呼ばれる。 相模川流域の地質構成は、次のとおりである。最上流域では、新富士火山の堆積物が地表を覆う。上流 域左岸は小仏山地を構成する先新第三系の小仏層群、右岸は丹沢。御坂山地を構成する新第三系の丹沢・. 御坂層群分布域である。′ト仏層群と丹沢層群は藤野木一愛川構造線により接し、前者が後者の上にせり上が っている。藤野木岬愛川構造線に沿って粗粒玄武岩、安山岩、斑岩、石英閃緑岩などが貫入している。下流 部は相模川沖積低地である。. 小仏層群は白亜紀∼古第三紀にかけて堆積した地層で、関東山地南部に広く分布するほか、太平洋岸に 細長く分布し、四万十累帯と呼ばれる。下位の丹波層と上位の小菅層に区分されている。丹波層は主に砂 岩、小菅層は砂岩と粘板岩の互層からなる(日本の地質『関東地方』編集委員会編,1986)。 丹沢層群は前期∼後期中新世の火山岩・火山砕屑岩類と、後期中新世∼鮮新世の砕屑岩類から構成され、 最上部では礫岩が卓越する。. 丹沢層群と小仏層群との間には愛川層群が北西から南東に帯状に分布する。愛川層群は北東側を藤野木一 愛川構造線で小仏層群と、南西側を青野原一煤ヶ谷構造線で丹沢層群と、それぞれ仕切られる(篠木・見上,. 1954;見上,1958)。愛川層群は従来、丹沢層群の上位に位置すると考えられていたが、砂岩泥岩互届から なる寺家層と礫岩層からなる落合層が丹沢層群のうち煤ヶ谷亜層群から分離して、早戸亜層群とされ、愛 川層群は早戸亜層群と同時期のものであるという見解が示されている(有馬ほか,1999)。. 19.

(4) 20. 鈴木 美香・江藤 哲人. 調査方法 1.調査地点. 礫の調査は相模川河口から昭和橋の南東方にかけての区間で、川原礫が自然状態で分布する7地点で行 った(図1)。地点1は河口付近(平塚市一湘南大橋南210m)、地点2は地点1から約2.9km上流の、平塚市一 馬入橋の北方1.2km付近、地点3は神川橋の南150m、地点4は戸沢橋(平塚市一高座郡寒川町間)の南225m 付近、地点5は相模大橋(厚木市一海老名市間)の北側30m付近、地点6は座架依橋(厚木市一相模原市間) の南200m付近、地点7は相模川の支流の1つである鳩川の合流部から南に300mの地点(相模原市磯部)で、 いずれも相模川左岸で行った。これらの7地点は相模川全域の中で下流域にあたり、いずれも両岸の幅は. 300m前後である。現地での調査および礫試料の採取は、地点1∼3、地点5は2005年3月10日、地点6は 2005年11月4日、地点7は2005年12月19日、地点4は当初には土木工事中で調査出来なかったため、鈴木 の卒論提出後に追加補足地点として2006年3月3日に行った。 2.観察■分析方法. 川原の礫の調べ方については角(1966)、二川(1978)を参考にして、以下の方法で行った。礫試料は2m 四方の枠内(地点1∼5)から径の大きい順に200個以上(地点5では100個以上)を採取し、研究室に持 ち帰って分析・観察した。地点6と7では5mXlOmの枠内から径の大きい順に現地で測定・観察した。 室内での調査項目は、礫表面をタワシで洗って汚れを取った後、礫径(長径、中間径、短径;ノギスで 0・01mm単位)および体積(メスシリンダーで礫による水体積の増量)の測定、印象図(Krumbein、andSloss,. 1963)による円磨度の観察を行い、偏平度(F=1−C/b:長径をa,中間径をb,短径をc,偏平度をFとする; 中山正民,1950)、球形度(計算式①=名目直径/長径;Wadell,1933,計算式②=(長径×中間径×短径)1/3 /長径)を各計算式で求めた。名目直径(礫と同体積の球の直径)を求めるには以下の式を使用した。d=((6V /冗)1/3):名目直径をd,礫の体積をV,円周率を冗とする。地点1については、礫の重さを電子天秤で 測定し、体積で割って密度を算出した。 礫の岩石鑑定は肉眼によるほか、必要に応じてルーペや双眼実体顕微鏡による表面または割断面や切断 面の観察、薄片の偏光顕微鏡観察で行った。 各地点での礫の具体的な採取・研究方法と個数は以下のとおりである(表1)。 地点1:川原の平面にビニールひもで2m四方の枠を区切り、その枠内から径の大きい順に314個の礫を 採取して持ち帰り、室内で調べた。この地点の礫を重さの測定、密度の算出に用いた。 地点2:2m四方の枠内から210個の礫を採取して持ち帰り、室内で調べた。 地点3:2m四方の枠内から203個の礫を採取して持ち帰り、室内で調べた。 地点4:2m四方の枠内から212個の礫を採取して持ち帰り、室内で調べた。 地点5:2m四方の枠内から118個の礫を調べた。礫が大きいため、最も径の大きいものから43個は現 地で、残りの75個は持ち帰って室内で調べた。現地での調査は、長径(巻尺で0.1cm単位)の測定、礫種の 肉眼鑑定を行った。 地点6:現地で調査を行った。5mXlOmの枠内から径の大きい順に110個の礫について、礫径(長径; 巻尺で0.1cm単位)の測定、礫種の肉眼鑑定を行った。枠を広げたのは、礫が大きいので2m四方の枠では 自然状態に近い長径頻度分布が得られないと考えたためである。. 地点7:5mXlOmの枠内から30個、さらにその枠に上流側に隣接するように取った5mXlOmの枠内 から70個の礫について現地で調査を行った。長径(巻尺で0.1cm単位)の測定、礫種の肉眼鑑定を行った。 形態分析. 以下に記載する形態分析および礫種組成の資料のまとめ方、図の表現法については江藤ほか(2001)、江.

(5) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. 藤・山本(2002)を参考にした。 1.礫径 1−1.各地点の長径. 調査地点1∼7の礫の長径分布と頻度の関係を図2に示し、以下に記述する。全体をとおして見ると、 上流の地点のほうが下流の地点に比べ、長径分布の幅が大きくなる傾向が認められる。 地点1:調査した314個の礫の最大長径は103.8mmで、これは箱根山地を供給源と考えられる安山岩であ る。また、最小長径は25.2mmの丹沢山地を供給源とする緑色凝灰岩類、長径平均値は42.8mである。長径 平均値については後述する。ここでは20∼40mの礫が約51%を含めて最も多く、次いで40∼60mmの礫が約 42%を占める。両範囲を合わせた20∼60mの礫が93%を構成し、高い分級度を示す。 地点2:調査した210個の礫の最大長径は184mmで関東山地を供給源とみなされる珪質砂岩である。最小 長径は51.3mmの丹沢山地由来の緑色凝灰岩類、長径平均値は約79.7mである。ここでは60∼80mmの礫が約 51.4%で最も多く、次いで80∼100mmの礫が約22.4%となっている。 地点3:調査した203個の礫の最大長径は200mmで、関東山地の砂岩である。最′ト長径は60.95mmの丹沢山 地の安山岩で、長径平均値は約106.1mである。80∼100mの径の礫が最も多く約47.6%、次に多いのが100 ∼120mmの礫で約21.,1%を占める。. 地点4:調査した212個の礫の最大長径は210mで、関東山地の砂岩である。最小長径は64,6mmの丹沢山 地の玄武岩で、長径平均値は約101.6mmである。80∼100mmの径の礫が最も多く約43.4%、次に多いのが100 ∼120mmの礫で約32.1%を占める。. 地点5:調査した118個の礫の最大長径は260mmで丹沢山地の緑色凝灰岩類である。最小長径は80.9mで 箱根山地の安山岩である。長径平均値は約132.8mmである。100∼120mmの径の礫が最も多く約32.2%、次に 多いのが120∼140mmの礫で約25.4%を占める。. 地点6:調査した109個の礫の最大長径は380mmで関東山地に由来する砂岩である。最小長径は160mの関 東山地の砂岩である。長径平均値は約132.8mmである。ここでは220∼240mmの礫が約22%で最も多いが、180 ∼260mmの範囲ではどれも20%前後の頻度を占める。. 地点7:調査した100個の礫の最大長径は420mmで丹沢山地を供給源とする緑色凝灰岩類、最小長径は 165mmの丹沢山地由来の緑色凝灰岩類である。長径平均値は約224.6mmである。200∼220mmの礫が30%で最 も多い。全体に180∼260mmの礫が多数を占める。. 21.

(6) 22. 鈴木 美香・江藤 哲人. 0. ︵0. 地点5. 0. 5 4. 0. 3. 0. 2. ︵ざ︶ 堪 螢. ︵ぎ︶ 悩 壕. 1. ■U O. 12ム∼ 22ム∼ 32d∼ 42J∼ 長径(mm). 地点2. ︵ざ︶噸壕. 20一〉. 120∼ 220・− 320・− 420∼. 6050朝3020柑0. ︵ざ︶噸喋. 04 0 U・l O O ︵U O O O O O 6 5 6 2 03 1 ∧2 53 0 4. 地点1. 20′}. 長径(mm). 地点6. 120へ・ 220∼ 320∼ 420一一 長径(mm). 0 6. 0. 丘U. 地点7 0 5. 0. 0 4 0 2. 0 0. 0 1. 0. 0. ︵ぎ︶健璧. 0 3. 0. AT. ︵ぎ︶咄嬰. 5. 0. 3 2. I. I. l. l. 1. 20′〉 120∼ 220∼ 320一〉 420∼. 20∼ 120′、■ 220一− 320′、ノ 420へ′. 長径(mm). 0 0 0 ︵U O O. 4. ︵ぎ︶堪壁. 丘U 5. 地点4. O. 3 2 1. 20′、一. 120∼ 220′} 320∼ 420′、■ 長径(mm). 図2 長径頻度分布(横軸の目盛は20m間隔). 長径(mm).

(7) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. 23. ト2.長径平均値と海岸線からの距離との関係 各地点の長径平均値と河口の海岸線からの距離(表1参照)との関係を図3(a)に示す。. 各地点の長径平均値は、地点1が42.8mm、地点2が79.8mm、地点3が106.1mm、地点4が101.6mm、地点5が 132.8mm、地点6が224.1mm、地点7が224.6mである. 1 1. 大きくなり緩やかに変化しているが、地点6で急に. 2. くなっている。地点5までは、長径平均値は次第に. ︵∈∈︶せ噌. 河口から上流に向かうに従って長径平均値は大き. 50005000500. 2. (表1)。. 大きく変わっている。地点7は地点6とほとんど同. (a)河口からの距離と長径の平均の関係. 0 2 4 6 810121同1618202224 河口からの距離(km). じである。. 図3(b)に示す。地点1での最大長径は104mm、地点 2では184mm、地点3では200mm、地点4では210mm、 地点5では260mm、地点6では380mm、地点7では420m である(表1)。河口(海岸線)から上流に向かうに. ︵∈∈︶抱噂ぺ哨. 各地点の最大長径と海岸線からの距離との関係を. (b)河口からの距離と最大長径の関係. 弼棚卸雄Ⅷ。. ト3.最大長径と海岸線からの距離との関係. 0 2 4 6 81012141618202224 河口からの距離くkm). 従って最大長径は大きくなっている。長径平均値と 同様に地点6で急に大きくなっている。. 図3 河口(海岸線)からの距離と長径の平均 の関係(a)および最大長径の関係(b). 1−4.岩石による長径頻度分布 礫の岩石構成で大きな割合を占める砂岩と緑色凝灰岩類について記述する。両岩石の区分の仕方につい ては後述する。 ①砂岩. 図4は各地点の砂岩礫の長径頻度分布を示したものである。以下に各地点の砂岩礫の個数、長径の最大 階級値(20mm幅)とその百分率を記す。. 地点1:101個、20∼40m、59.4%。地点2:94個、60∼80m、55.3%。地点3:67個、80∼100mm、43.3%。 地点4:83個、80∼100mm、36.1%。地点5:33個、120∼140mm、36.4%、地点6:38個、220∼240mm、 26.3%。地点7:36個、200∼220mm、36.1%。 全体的な傾向として、河口(海岸線)から上流に向かうにつれて長径の大きな礫が多くなるといえる。 また、上流の地点のほうが下流の地点に比べ、長径分布の幅にばらつきが見られる。. ②緑色凝灰岩類. 図5に各地点の緑色凝灰岩類の長径頻度分布を示した。以下に各地点の緑色凝灰岩類礫の個数、長径の 最大階級値(20mm幅)とその百分率を記す。. 地点1:86個、20∼40mm、47.7%。地点2:45個、60∼80mm、35.6%。地点3:89個、80∼100m、49.4%。 地点4:71個、80∼100m、50.7%。地点5:46個、100∼120mm、37%。地点6:36個、220∼240mm、30.1%。 地点7:51個、200∼220mm、31.4%。 緑色凝灰岩類についても、砂岩と同様の特徴が見られ、河口から上流に向かうにつれて長径の大きな礫 が多くなるといえる。また、上流地点のほうが下流地点に比べ、長径分布にばらつきが見られる。.

(8) 24. 鈴木 美香・江藤 哲人. 地点5. 70飽5040卸20100. ︵ざ︶堪璧. ︵爵︶紘懸. 70随5040 孤 2 0 1 0 8. 地点1. 20∼120∼ 220∼ 320′〉 420∼. 70 ︵ざ︶拠璧. 68‥. 室…3 堪30 璧20. 10 8 I. t. I. I. 地点6. 70紺5040盟20柑0. 地点2. 長径(mm). 20∼120∼ 220∼ 320∼ 420∼. I. 20∼ 120一〉 220′、■ 320∼ 420∼. 長径(mm). 長厘(mm). O80︵U. 20∼ 120∼ 220∼ 320′〉 420∼ 長径(mm). 70槌50403020100. O. ︵ざ︶嘩嬰. ︵U︵U. ︵ぎ︶坦堰. 7654321. 地点3. 地点7. l. I. l. 20∼120′〉 220∼ 320∼ 420∼. ︵ざ︶埠璧. 70005040孤20柑0. 地点4. 20∼ 120∼ 220∼ 320∼ 420∼ 長径(mm) 図4 砂岩の長径頻度分布(横軸の目盛は20mm間隔). 長径(mm).

(9) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. ︵U. 地点5. O O O︵U. O︵U. O. ︵ぎ︶喝璧. 7︵854321. O. ︵ざ︶也 曝. 7︵054321. 00︵U. 地点1. 25. O爪U. O. 20∼ ほ0∼ 220∼ 320∼ 420∼ 長径(mm). 地点6. O O▲U︿U. 70餌50403020100. O. ︵ざ︶堪壕. 0︵U. ︵ぎ︶堪璧. 7654321. 地点2. 20∼120∼ 220∼ 320∼ 420∼. ︵ぎ︶咄璧. O O O∧U人U. 000000 700丘 U54321. 0∧U. ︵ぎ︶増悪. 7654321. 地点3. 長径(mm). 地点7. 20∼120∼ 220∼ 320∼ 420∼. 長径(m). 長径(mm). O. 20∼120∼ 220∼ 320∼ 420∼. 0︵U O O▲U O O O. −. ︵ぎ︶堪璧. 765432. 地点4. 20∼120∼ 220∼ 320∼ 420∼ 長径(mm). 図5 緑色凝灰岩類の長径頻度分布(横軸の目盛は20mm間隔).

(10) 26. 鈴木 美香・江藤 哲人. 2.偏平度. 図6は各地点の礫の偏平度を表したものである。各地点の偏平度の平均値は地点1で0.47、地点2は0.31、 地点3は0,30、地点4は0.40、地点5は0.41である(表1)。下流から上流にかけて、偏平度の変化に明瞭 な規則性は見られないが、相模川の下流域では偏平度が0.3∼0.5の礫が多いといえる。 地点4. 0− 0.1∼0.2−0,3∼0.4∼0.5∼0.8−0.7・一. 0− 0.い−0.2∼0.3∼8.ヰー0.5∼0.8−0.7−0.8∼. 偏平鹿. 偏平度. 地点5. 地点2. 0− 0.1・−0.2■VO.3−0.ヰ∼0.5∼0.8■−0.7−0.8∼ 偏平度. 0∼ 0.1−0.2−0.3∼0.小一0.5∼0.6−0.7一 偏平度. 河口からの距離と偏平度の平均. 地点3. 0∼ 0.1∼0.2−0.3−0.4∼0.5−■0.6′−0.7■−0.8′} 偏平鹿. 0 2 4 8 8 10121418 河口からの距離(km). 図6 礫の偏平度頻度分布 表1 相模川下流域の礫採集地点の海岸線からの距離および形態分析結果 地点 海岸線からの轟寮 礫の採集枠 登の領数 最大長径録画 長径平均擾(鋼m〉 偏平度平均蔭 球形塵①平均僅 球形倭②平均額. 3. 6.4象kれ. 4. 9.92k摘. 2mx2m 2耶×2m 2爪×2m 2膏×2m. 14.43km. 加×2m 118. 口 2. 5. 27伽l. 3.20km. 314 2て0 203 212. 知×1伽 110. 8. 柑.98k洞. 7. 22.03km 5mxl伽×2 100. 1¢4. 42.8. 0,47. 0.69. 0.65. 18ヰ. 了9.8. 0.31. 0.67. 0,67. 106.1. 0,3. 0.67. 8.68. 210. 101.6. 0,4. 0.66. 軋68. 2¢. 132.8. 0.6了. 8.68. 3さ0. 224,1. 420. 224.6. 200. t. 0.ヰ1.

(11) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. 27. 3.球形度 3−1.計算式(Dによる球形度 計算式①による球形度(名目直径/長径)の頻度分布を図7−aに示す。. 地点1:314個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が78.1%と圧倒的に多く、次いで0.4∼0.6の礫が12.4%、 0.8∼1の礫が9.2%である。 地点2:210個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が75.2%を占め最も多かった。次いで0.4∼0.6の礫が 20.5%、0.8∼1の礫が3.8%である。 地点3:203個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が76.8%で最も多く、次いで0.4∼0,6が19.2%、0.8∼ 1が3.9%である。. 地点4‥212個の礫のうち、球形痩0.6∼0.8の礫が69.8%で最も多く、次いで0.4∼0,6が25.9%、0.8∼ 1が4.2%である。. 地点5:持ち帰って球形度の算出を行った75個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が77.3%と圧倒的に多 く、次いで0.4∼0.6の接が17.3%、0.8∼1の磯が5.3%である。 上記のように、いずれの地点も球形度0.6∼0.8の礫が75%以上を占め、球形度は全般に高い結果となっ ている。. 3−2.計算式②による球形度 計算式②による球形度i(長径×中間径×短径)1/3/長径)の頻度分布を図7−bに示す。. 地点1:314個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が65.4%で最も多く、次いで0.4∼0.6の礫が30.2%、0.8 ∼1の礫が3.2%、0.2∼0.4の礫が1%である。 地点2:210個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が71.0%で最も多い。次いで0.4∼0.6の礫が20.0%、0.8 ∼1の礫が8.6%である。. 地点3:203個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が73.4%で最も多く、次いで0.4∼0.6の礫が19.2%、0.8 ∼1の礫が7.4%である。. 地点4:212個の礫うち、球形度0.6∼0.8の礫が63.7%で最も多く、次いで0.4∼0.6の礫が24.1%、0.8 ∼1の礫が12.3%である。. 地点5:持ち帰り測定した75個の礫のうち、球形度0.6∼0.8の礫が77.3%で最も多く、次いで0.4∼0.6 の礫が17.3%、0.8∼1の礫が5.3%である。. 3−3.球形度の平均値. 図8および表ユに各地点の球形度の平均値を示す。 計算式①による球形度の平均値は、地点1は0,69、地点2は0.67、地点3は0.67、地点4は0.66、地点5 は0.67である。. 計算式②による球形度の平均値は、地点1では0.65、地点2は0.67、地点3、地点4および地点5ではい ずれも0.68である。. 印象図による球形度の平均値は、地点1では0.42、地点2は0.45、地点3は0.46、地点4は0.46、地点 5は0.41である。 計算式による球形度の平均値は、計算式①、②とも値がほぼ一致する。印象図による球形度の平均値は、. 計算によるものよりも0.2∼0.3ほど値が低い。いずれの方法の場合も、各地点の値はほぼ同じで、横ばい のグラフになっている。.

(12) 28. 鈴木 美香・江藤 哲人. 地点1 80 80 朝. ︵ぎ︶ 世 壕. 20 0. 0.2′−0.4 0.4・−0.6 0.6∼0.8 0.8∼1. 球形度 地点2 0. ︵ぎ︶咄堰. 86. 8060棚200. ︵ざ︶世塘. 0. 8. 0 0 0. 4. ︵U O 4 2. 氏U. ︵ぎ︶世曝. 0 8. ︵ぎ︶増額. 2. O. 闘. 0 8. 咄 20 0. 0 0 0 6 A7 2. 60. ︵ぎ︶増額. ︵ぎ︶咄壕. ︵ぎ︶堪零. 0 0 0 0 氏V 一4. ▲Z. 0.4∼0.6. 0.6∼0.8. 0.8∼1. 0.4∼0.6. 球形度. 図7 礫の球形度頻度分布(a:計算式①,b:計算式②). 0.6∼0.8 球形度. 0.8一〉1.

(13) 29. 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. ◆計算式① 1一計算式②. 0 2 4 6 8 101214 河口からの距離(km). 図8 河口からの距離と球形度の平均. 4.円磨度 図9は各地点の円磨度を表したものである。調査対象の相模川下流域では全体として円磨度が0・5∼0・7 の礫が多いといえる。 0. 8. 地点4. 地点1. 0. 丘V. 0. 4. 0. ︵ざ︶増額. 0. 2. 0.7. 0.7 0.9. 0.9. 8. O 4. 2. 0. ∧U. ︵−U. 0. ︵ぎ︶世壕. 4. n︶. 6. ︵ぎ︶嘩壕. 2. ∩︶ 0. O O. 0.1. 0.3 0.5 0.7 0.9 円磨度. 河口からの距離と円磨度の平均. 0 ︵U O 6 4 2. ︵ぎ︶噸竪. 0.1 0.3. 0.5. 0.7. 0.9. 円磨度. O 2 4 6 8 10 12 14 河口からの距離(km). 図9 礫の円磨度頻度分布.

(14) 30. 鈴木 美香・江藤 哲人. 礫種組成. 1.礫の岩石・系統区分. 礫種は次の種類に区分した。構成率の大小に無関係に、後述する供給源の系統を考慮して列記すると、 砂岩(1)、珪質砂岩(2)、泥岩(3)、珪質泥岩(4)、チャート(5)、珪質岩(6)、緑色凝灰岩類(7)、閃緑岩(8)、 閃緑斑岩(9)、輝線岩(10)、花崗岩(11)、ホルンフェルス(12)、玄武岩(13)、安山岩質玄武岩(14)、安山岩 (1r5)、軟質泥岩(16)の16種類である。 上記16種類のうち、(1)から(6)の岩石は、硬質で古期岩類と呼ばれる岩石に相当し、関東山地に起源(由 来)するとみなされる。それらを大きな系統として、関東山地系とした。 (7)から(12)の岩石は、丹沢山地に分布するグリーンタフ系の岩石とそれに随伴する火成岩類と判断し、. これらを丹沢山地系とした。緑色凝灰岩類は、緑色を示す細粒凝灰岩、粗粒凝灰岩、火山礫凝灰岩、凝灰 角礫岩を一括したものである。閃緑斑岩はこれまでひん岩(porphyrite)と呼ばれていた斑状の閃緑岩に相 当する。ホルンフェルスは、いくぶん緑色を示すが変成が進み、源岩の不明な岩石を指す。 玄武岩(13)については表面にガス孔をもつ多孔質のものとそうでないものに区別し、表面にガス孔をも つものは富士山系とした。それ以外の玄武岩を丹沢山地系とした。安山岩質玄武岩(14)はガス穴をもつこ とから富士山系とした。. 安山岩(15)については、新鮮な組織を持っものは箱根山地系の岩石とした。変質した組織をもつものに ついては丹沢山地系とした。. 軟質泥岩(16)は灰色で半固結の性状を示し、第四紀更新統に由来すると考えられるが、供給源は特定で きない。その他にコンクリート片を区分した。 2.各地点の礫種組成 各地点の礫種構成と礫の供給起源を図10に示す。それらの主な構成状況を表2に示す。 地点1:. 構成率の最も大きい岩石は砂岩(32.2%)で、次いで緑色凝灰岩類(27%)、珪質砂岩(14.7%)、ホル ンフェルス(8%)、珪質泥岩(5.1%)、丹沢山地系の玄武岩(5.1%)、箱根山地系の安山岩(3.5%)、泥. 岩(1%)、安山岩質玄武岩(1%)、輝緑岩(0.6%)、珪質岩(0.3%)、閃緑岩(0.3%)、富士山系の玄武 岩(0.3%)、軟質泥岩(0.3%)、コンクリート片(0.3%)の順である。 系統別に構成率を見ると、大きい順に関東山地系(53.2%)、丹沢山地系(41.4%)、箱根山地系(3.5%)、. 富士山系(1.3%)、コンクリート片(0.3%)となる。. 地点2:. 構成率の最も大きい岩石は砂岩(44.8%)で、次いで緑色凝灰岩類(21.4%)、珪質砂岩(10.5%)、箱 根山地系の安山岩(10.5%)、ホルンフェルス(3.3%)、閃緑岩(2.4%)、珪質泥岩(1.9%)、丹沢山地系 の玄武岩(1.9%)、富士山系の玄武岩(1.4%)、泥岩(1%)、チャート(1%)の順である。 系統別では、大きい順に関東山地系(59%)、丹沢山地系(29%)、箱根山地系(10.5%)、富士山系(1.4%) となる。. 地点3:. ここでは、最も構成率の大きな岩石は緑色凝灰岩類(43.8%)で、次いで砂岩(33%)、珪質砂岩(5.9%)、. 閃緑斑岩(3・9%)、丹沢山地系の玄武岩(3.4%)、閃緑岩(3%)、ホルンフェルス(1.5%)、箱根山地系 の安山岩(1.5%)、安山岩質玄武岩(1.5%)、泥岩(1%)、丹沢山地系の安山岩(1%)、輝緑岩(0.5%).

(15) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. の順である。. 系統別では、丹沢山地系(57.1%)、関東山地系(39,9%)、箱根山地系(1.5%)、富士山系(1.5%) となる。. 地点4:. 構成率の最も大きい岩石は砂岩(44.3%)で、次いで緑色凝灰岩類(36.3%)、箱根山地系の安山岩(4.7%)、 閃緑斑岩(4.2%)、閃緑岩(3、3%)、丹沢山地系の玄武岩(2.8%)、丹沢山地系の安山岩(1。9%)、珪質 泥岩(1.4%)、富士山系の玄武岩(0.9%)の順である。. 系統別では、丹沢山地系(48.6%)、関東山地系(45.8%)、箱根山地系(4.7%)、富士山系(0.9%)と なる。. 地点5:. 構成率の最も大きい岩石は緑色凝灰岩類(39%)で、次いで砂岩(28%)、珪質砂岩(8.5%)、丹沢山地 系の安山岩(5,9%)、閃緑斑岩(4.2%)、閃緑岩(4.2%)、丹沢山地系の玄武岩(2.5%)、ホルンフェル ス(2.5%)、箱根山地系の安山岩(1.7%)、花崗岩(0.8%)、珪質岩(0.8%)、珪質泥岩(0.8%)、輝緑 岩(0.8%)の順である。 系統別では、丹沢山地系(60.1%)、関東山地系(38.1%)、箱根山地系(1.7%)となる。. 地点6:. 構成率の最も大きい岩石は砂岩(34.9%)で、次いで緑色凝灰岩類(33%)、珪質砂岩(11.9%)、閃緑 岩(11%)、丹沢山地系の玄武岩(3.7%)、箱根山地系の安山岩(3.7%)、輝緑岩(1.8%)の順である。 系統別では、丹沢山地系(49.5%)、関東山地系(46.8%)、箱根山地系(3.7%)となる。. 地点7:. 構成率の最も大きい岩石は緑色凝灰岩類(51%)で、次いで砂岩(36%)、珪質砂岩(5%)、閃緑岩(3%)、. 輝緑岩(2%)、丹沢山地系の安山岩(1%)、ホルンフェルス(1%)、富士山系の安山岩質玄武岩(1%)の 順である。 系統別では、丹沢山地系(58%)、関東山地系(41%)、富士山系(1%)となる。. 3.礫種と岩石の密度. 図11は地点1の岩石の密度(g/c戒)を示している。図中で文献値は村田ほか(1991)による。 最も密度が小さいのは富士山系の玄武岩で1.64である。これは、岩石が多孔質で内部に気泡が含まれて いるためと考えられる。関東山地系の全岩石種の密度は2.48∼2.61の範囲にある。文献値では砂岩の密度 は2.59、泥岩が2.61であり、この研究で求めた関東山地系岩石の密度は文献値とほぼ一致しているといえ る。丹沢山地系の緑色凝灰岩類は2.45であり、これも文献値とほぼ−一致している。閃緑岩、玄武岩など丹. 沢山地系の火成岩類については、文献値よりも低い値を示す。. 31.

(16) 32. 鈴木 美香・江藤 哲人. 地点1く314個). 地点5(118個). グラフ外側:礫の起源. 打 開東山地系. 田丹沢山地系 笥箱根山地系 日吉土山系 口 不明 ■ コンクリート. グラフ内側:礫の種類. 地点2(210個). 地点6(‖0個). ■ 砂岩 臼珪賞砂岩 耳泥岩 田珪質泥岩 }珪賞岩. ロ チャート 目緑色凝灰岩類 地点3(203個). 地点7(100個). 圏 閃緑岩 Ⅲ閃緑斑岩 田輝線岩 屋玄武岩(丹沢). 田安山岩(丹沢). 肘花崗岩 日ホルンフエルス 芦安山岩(箱根). 地点4(212個). 留玄武岩(富士). 団質玄武岩 口軟質泥岩 ■コンクリート. 図10 相模川下流域の川原礫の岩石構成.

(17) 33. 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. 表2 相模川下流域の礫種の主な岩石と供給源および構成率(%). 地点 順位1の岩石. 順位2の岩石. 順位3の岩石 供給起源の順位1 供給起源の順位2. 口 砂岩. (32.2) 緑色凝灰岩類(2了) 珪賞砂岩. く14.7) 関東山地系(53) 丹沢山地系(42). 2 砂岩. (44.8) 緑色凝J東岩類(21.4) 珪質砂岩. (10.5) 関東山地系(59) 丹沢山地系(29). 3 緑色凝灰岩類(43.8) 砂岩 4 砂岩. (44.3) 緑色凝灰岩類(36.3) 安山岩一箱根系(4.了) 丹沢山地系(49) 関東山地系(46). 5 緑色凝灰岩類(39) 砂岩 6 砂岩. (5.9) 丹沢山地系(5了) 関東山地系(40). (33) 珪真砂岩. (8.5) 丹沢山地系(60) 関東山地系(38). (28) 珪茸砂岩. (34.9) 緑色凝灰岩類(33) 珪賞砂岩. 7 緑色凝灰岩類(51) 砂岩. (11.9) 丹沢山地系(50) 関東山地系(4了) (5) 丹沢山地系(5鋸 関東山地系(41). (36) 珪葺砂岩. 関東山地系の岩石:砂岩,珪巽砂岩.丹沢山地系の岩石:緑色凝灰岩類. 安山岩賞玄武岩 玄武岩(富士山). 安山岩 ホルンフエルス 玄武岩 輝緑岩 閃緑岩 緑色凝灰岩類 珪質岩 珪質泥岩 泥岩 珪賞砂岩 砂岩. 0.0. 0.5 1.0. 1.5. 2.0. 2.5. 3・0. 密度(g/Cn弓). 図11礫の密度 考 察. 1.川原礫の形態. 川原礫は普通、上流から下流に向かって礫径は次第に小さくなり、円磨度については大きくなることが. 期待される。一方、球形度、偏平度については、岩石種に規制される場合が多い。 礫径については図2に長径頻度分布として、どの大きさの範囲にどれくらいの長径の礫が分布している かが示されている。図2の結果より、礫径(長径)は上流(地点5∼7)に行くに従って大きくなる傾向 を明瞭に示す。長径平均値・最大長径(図3)についても同様の結果を示す。一方、上流に向かうほど礫 径分布にばらつきが大きくなり、地点4から河口側ほど長径の幅が揃ってくる傾向を示す。これは礫の運 搬過程での分級作用によると考えられる。.

(18) 34. 鈴木 美香・江藤 哲人. 図4と図5では砂岩と緑色凝灰岩類について長径頻度分布を比較した。これらも上記の全体の礫と同様 の傾向を示す。. 球形度は、いずれの地点も0.6∼0.8の礫が75%以上を占め、球形度は全般に高い結果となっている。地 点ごとの差はほとんど見られなかった。このことは調査した流域が上流部から大きな距離にあるため、あ る一定運搬距離を越すと全体に高い球形度となるのかも知れない。岩石の種類によるものかどうかは検討. しなかった。2つの計算方法については値がほぼ一致した。. 円磨度(図9)については、地点1から地点3までは次第に低くなるという結果となったが、地点5は 地点1とほぼ同じ値となった。この原因として考えられるのは、地点5は前述のとおり大きい順に43個は 現地で調査を行ったため、それらの円磨度を測定していないということが挙げられる。同じ地点の川原礫. のうちでも、小さな礫は遠くから運搬され破壊されて小さくなり、円磨が進んでいると考えられる。 2.礫種組成の変化 相模川では、下流部では関東山地系の比較的′トさな礫の構成率が高く、より上流に行くに従って丹沢山. 地系の大きな礫の構成率が高くなるといえる。礫種組成だけ見ると、下流部の地点1と地点2では関東山 地系の岩石が過半数を占めるが、地点3から上流部では丹沢山地系が多くなっている。これは、硬い堆積 岩である関東山地系の礫のほうが残りやすいためであると考えられる。 まとめ. 神奈川県相模川下流域の川原礫の形態・礫種組成の変化について定量的に調査した。その結果、以下の 結論が得られた。. 1・相模川川原礫は主として関東山地系の砂岩・珪質砂岩および丹沢山地系の緑色凝灰岩類で構成され ている。その他、箱根山地系と富士山系の岩石が少量含まれる。 2・礫の大きさは、最大長径・平均値ともに、上流から下流へと小さくなる。また、上流よりも下流のほ うが礫径の分布幅が小さくなる。. 3・礫の形状については、球形度は各地点とも球形度0.6∼0.8の礫が75%以上を占め、球形度は全般に高 い結果となっている。地点ごとの変化はほとんど見られなかった。2つの計算方法については、ほぼ同じ 値を示し、大きな違いはないことが分かった。 偏平度については河口からの距離との関係において、特に傾向は見出せなかった。 今後の課題として、上■中流域の川原礫の調査が必要である。 謝辞. 本研究を行うにあたって、当時、横浜国立大学教育人間科学部大学院教育学研究科(修士課程)自然系 教育専攻の磯上幸二氏には相模川での礫の採集で協力していただいた。筆者の一人、江藤は、元横浜国立. 大学教授の散見上敬三先生には、かって相模川の礫の観察をはじめ種々のご指導をたまわった。元熊本大 学教授の故加藤磐雄先生には川原礫や礫(岩)層の調査法および研究意義を教えていただいた。ここに記 し感謝いたします。. 調査地点の写真について. 調査地点1∼7の写真は提示していない。教材などでご希望のかたは、使用目的と勤務先・氏名を記し てeメール(携帯用は不可)で下記のeメールにお申し込み下さい。各地点の礫採集部の全景と近景を添付 ファイルでお送りいたします。. 鈴木美香くhryk.suzuki@tbn.t−COm.ne.jp).

(19) 相模川下流域の川原礫の形態分析および礫種組成. 35. 文 献. 「荒川の石」編集委員会(1999)川原の石のしらべ方 荒川の石.66p.地学団体研究会. 有馬 眞・青池 寛・川手新山(1999)丹沢山地の構造発達史.神奈川県博調査研報(自然),9号,p.57−77・ 千葉ときこ・斎藤清二(1996)かわらの小石の図鑑一日本列島の生い立ちを考える,167p.東海大学出版会.. 江藤哲人・松田恵里・伊藤憲和(2001)上総層群長浜砂礫層(房総半島)および相模層群走水礫層(三浦 半島)の礫種組成と供給源.堆積学研究,53号,p.17−27. 江藤哲人・山本幸子(2002)横浜市椎子川の川床堆積物の供給源について.横浜国立大学教育人間科学部 紀要Ⅳ(自然科学),4号,p.25−38. 秦野地学研究会(1997)石ころは語る−神奈川の石ころとそのふるさと.138p.夢工房. 平塚市博物館地層観察会(1986)平塚市周辺の川原礫及び海浜礫の諸特性と礫調査における問題点.平塚 市博物館研究報告 自然と文化,9号,p.13−42. 平塚市博物館(1994)「相模川事典」.332p,p.2−5,14−15,18−37. 伊藤通玄(1970)静岡県の主要河川様について(改定版).静岡県地学会資料,No.4,26p.静岡県地学会.. Krumbein,W.C.and Sloss,L.L.(1963)propertiesofsedimentaryrocks.In Stratigraphyand Sedimentation, SeCOndedition,Chapter4,P・93≠149・W.H.Freemanandcompany,660p・. 見上敬三(1958)丹沢山地の火成活動と構造発達史.藤本治義教授還暦記念論文集,p.233−244. 村田春草・須田芳朗・菊地恒夫(1991)日本の岩石物性健一密度,磁性,P波速度,有効空隙率,熱伝導率−. 地調報告,276号,302p. 中山正民(1950)駿河湾岸の海浜礫に関する二,三の事象について(予報).地理評,23巻,p.127. 日本の地質『関東地方』編集委員会編(1986)日本の地質3 関東地方.338p,p.32−39,94−104,164−165. 共立出版株式会社.. 二川正雄(1978)川原のレキの調べ方.地学の調べ方(奥村清編),2年6p,p.193−206・コロナ社・ 篠木嶺二・見上敬三(1954)丹沢山塊東北部の構造について(その1).東京教育大研究報告,3号,p.117−123・ 鈴木章世・狩野謙一(1986)地学教材としてみた安倍川一その2、石コロの旅一.静岡地学,54号,p.17−27・ 角 靖夫(1966)礫の調べ方.地質ニュース,145号,p.36−43. 高橋治郎・越村懐胎・浅野郁夫(1987)愛媛県重信川の礫.愛媛大学教育学部紀要 自然科学,第7巻,p.95−120・ Wadell,H.,(1933)sphericityandroundnessofquartzparticles.JourGeology;41,P.310−331・.

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一度登録頂ければ、次年度 4 月頃に更新のご案内をお送りいたします。平成 27 年度よ りクレジットカードでもお支払頂けるようになりました。これまで、個人・団体を合わせ

※短期:平成 30 年度~平成 32 年度 中期:平成 33 年度~平成 37 年度 長期:平成 38 年度以降. ②

られる。デブリ粒子径に係る係数は,ベースケースでは MAAP 推奨範囲( ~ )の うちおよそ中間となる

2011 (平成 23 )年度、 2013 (平成 25 )年度及び 2014 (平成 26 )年度には、 VOC