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【研究報告】母性看護領域の高度実践看護師のための遺伝看護ケアの学習課題に関する質的研究 利用統計を見る

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(1)

【研究報告】母性看護領域の高度実践看護師のため

の遺伝看護ケアの学習課題に関する質的研究

著者名

浅野 浩子, 中込 さと子, 柊中 智恵子, 佐々木 規

子, 小笹 由香

雑誌名

日本遺伝看護学会誌

15

2

ページ

77-86

発行年

2017

URL

http://doi.org/10.34429/00004280

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌  J.Genet. Nurs. Jpn l5(2) 2017

研究報告】

母性看 護領域 の高度実践 看護 師のための遺伝看護 ケ アの学習課題 に関す る質的研 究

Qualitative

research

on Learning-task

of Genetic nursing for Advanced Practice

Nurse in Women's Health Nursing.

浅 野 浩 子1)2),中 込 さ と子2),柊 中智 恵 子3),佐 々木 規 子4),小 笹 由 香5) 1)山 梨 大 学 大 学 院 医 学 工 学 総 合 教 育 部 ヒ ュ ー マ ンヘ ル ス ケ ァ学 専 攻 博 士 課 程 2)山 梨 大 学 大 学 院 総 合 研 究 部 成 育 看 護 学 講 座,3)熊 本 大 学 大 学 院 生 命 科 学研 究 部 4)長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 保 健 学 専 攻,5)東 京 医 科 歯 科 大 学 医 学 部 付 属 病 院 看護 部

Hiroko Asano 1)2), Satoko Nakagomi 2 ), Kukinaka Chieko 3 ), Noriko Sasaki 4), Yuka Ozasa 5 )

1 ) University of Yamanashi,

Nursing and Health Science, Interdisciplinary

Graduate School of Medicine and Engineering

2 ) University of Yamanashi, Graduate Faculty of Interdisciplinary Research

3 ) Department of Nursing Faculty of Life Science Kumamoto University

4 ) Department of Nursing Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki University

5 ) Department of Nursing of Medical Hospital, Tokyo Medical and Dental University

要 旨

目的;母 性 看 護 専 門看 護 師 の遺 伝 看 護 ケ ア の 現 状 か ら、 周 産期 医 療 に携 わ る 遺 伝 看 護 ケ ア 上 の 問 題 を 明確 に す る。 そ して 、 周 産 期 の 遺伝 看 護 教 育 の学 習 課 題 を検 討 し、教 育 プ ロ グ ラ ム作 成 へ の示 唆 を得 る 。

方 法 :母 性 看 護 専 門看 護 師12名 を対 象 に した 計2回 の フ ォー カス ・グ ルー プ ・イ ンタビュー(focus group interview: 以 下FGIと す る)を 行 い 、 さ らに研 究 へ の参 加 を辞 退 した1名 の質 的 デ ー タを除外 して 、質 的内 容 分析 を行 った。 結 果:FGIで 取 り上 げ られ た テ ー マ は、 妊 娠 初 期 の 出 生 前 診 断 や 胎 児異 常 の 診 断 に 関 わ る看 護 職 者 が 少 な く、 看 護 職 者 が どの よ う に妊 娠 初 期 の 妊 婦 へ の ケ ア を行 う こ とが 可 能 で あ る か で あ っ た 。 ま た、 看 護 職 者 が 出生 前 診 断 に関 わ っ て い くと き、 どの よ うな ケ ア の仕 組 み を作 っ て い くか 、 看 護 職 者 が 施 設 の マ ンパ ワー の状 況 に応 じて 、 ど の よ う に妊 娠 初 期 の妊 婦 に 関 わ る体 制 を作 る か 、 さ らに、 看 護 職 者 が 、 母 親 の 育 児 支 援 を どの よ う に 行 うか につ い て討 議 さ れ た 。FGIの 分 析 の結 果 、21項 目の 遺 伝 看 護 ケ ア上 の 問 題 が 挙 げ られ た。 考察:周 産 期 領域 の 遺 伝 看 護 ケ ア に 関 す る学 習 課 題 と して 、 ① 遺 伝 学 的 検 査 、 ② 遺 伝 性 疾 患 、 ③ 遺 伝 カ ウ ンセ リ ン グ、 ④ 妊 娠初 期 の妊 婦 ケ ア の 意 義 、⑤ 胎 児 異 常 の 診 断 を受 け た 両 親 へ の ケ ア 、 ⑥ 先 天 異 常 を持 つ 子 ど もの 養育 過 程 支 援 、⑦ 胎 児 と死 別 した両 親 の グ リー フ ケ ア 、⑧ 次 子 の妊 娠 へ 不 安 を 持 つ 両 親 へ の 支 援 に 関 す る教 育 と、⑨ 看 護職 者 へ の遺 伝 看 護 ケ ア の サ ポ ー トの 必 要 性 が 検 討 さ れ た 。 まず 、 周 産 期 の 臨床 の 高 度 看 護 実 践 と看 護 教 育 を す す め る役 割 を持 つ 母 性 看 護 専 門看 護 師 が 、 これ らの課 題 を達 成 で き る よ う な教 育 が 必 要 で あ り、 母 性 看 護 専 門看 護 師 の 実 践 や 調 整 、倫 理 調 整 の 役 割 を 通 して、 周 産 期 医 療 に携 わ る助 産 師 や 看 護 師 な どへ の遣 伝 看 護 ケ ア の相 談 や 教 育 を進 め られ る役 割 が 担 え る よ う な学 習 を 支 援 す る こ とが 必 要 で あ る と考 え られ る。 キ ー ワ ー ド :周 産 期 、 母 性 看 護 専 門 看 護 師 、 遺 伝 看 護 ケ ア、 イ ンス トラ ク シ ョナ ル デ ザ イ ン

Key words : perinatal period, certified nurse specialist in women's health nursing, Genetics/Genomics nursing, Instructional Design

受付 日 :平成28年IO月31日 受理 日 :平成29年2月6日 連絡 先 :浅野 浩 子

山梨大 学大学 院総合研 究部 戒 育看 護学講座 〒409-3898山 梨県 中央市下 河東1110

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌J. Genet. Nurs. Jpn 15(2) 2017 Iは じめ に 近 年 、 周 産 期 医 療 の 領 域 で は 、 遺 伝 学 的 検 査 技 術 が 加 速 度 的 に臨 床 に 導 入 され 、 遺 伝 学 的 課 題 に不 安 を 持 つ 夫 婦 が 増 加 し て い る(金 井,2016;福 嶋, 2015)。 ま た 、 看 護 職 者 は、 従 来 の 母 親 の 健 康 、 心 理 社 会 的 ケ ア に加 え、 遺 伝 的 リス ク を含 め た包 括 的 な支 援 を 行 う こ と を期 待 さ れ て い る(日 本 遺 伝 カ ウ ンセ リ ン グ学 会,2016)。 しか し、 現 在 の 継 続 教 育 で は、 臨 床 遺 伝 学 や 遺 伝 看 護 ケ ア に 関す る 教 育 を 受 け る機 会 が 少 な く、 看 護 職 者 が 夫 婦 の悩 み や 問 題 に 応 え られ な い 現 状 が あ り、 継 続 教 育 と して 遺 伝 看 護 教 育 の 体 制 を整 え る こ とが 急 務 と考 え る 。 さ ら に 、 周 産 期 医療 に携 わ る看 護 職 者 の 遺 伝 看 護 ケ アへ の 参 加 状 況 や 学 習 課 題 に 関す る先 行 研 究 が な く、 遺 伝 看 護 ケ ア に 関 す る教 育 プ ロ グ ラ ム を設 定 す る こ とが 難 しい。 こ の よ うな情 勢 の 中 、 我 々 は、 周 産 期 医 療 に関 わ る 看 護 職 者 の遺 伝 看 護 教 育 プ ロ グ ラ ム を作 成 す る前 段 階 と して 、 看 護 職 者 が 最 も関 心 の あ る課 題 を 明 ら か に す る こ とが 必 要 で あ る と考 え た。 こ の た め学 習 者 の 意 図 的 な学 習 を支 援 す る教 育 理 論 で あ る イ ンス トラ ク シ ョナ ル デ ザ イ ン(lnstructional Design: 以 下IDと す る)を 援 用 し、 教 育 プ ロ グ ラ ム を構 築 す る た め の 示 唆 を得 た い と考 え た 。 第1段 階 と して周 産 期 ・新 生 児 医療 に お け る 高 度 実 践 看 護 師 で あ る、 母 性 看 護 専 門看 護 師 と新 生 児 集 中 ケ ア 認 定 看 護 師 へ の 全 国 調 査(浅 野 他,2016) を 実 施 し、 遺伝 看 護 ケ ア の 参 加 状 況 や 、 遺 伝 看 護 ケ ア 実 践 の た め の 学 習 意 欲 に 影 響 す る要 因 を 明 らか に し、 教 育 プ ロ グ ラム 作 成 へ の 示 唆 を得 る こ とが で き た 。 本 研 究 で は 、 次 の段 階 と して、 母 性 看 護 専 門 看 護 師 の遺 伝 看 護 ケ ア 活 動 の 経 験 を通 して 、 周 産 期 領 域 の 看 護 職 者 の ケ アへ の 参 加 や ケ ア 上 の 問 題 解 決 が 困 難 と な っ て い る 臨 床 場 面 や 、 遺 伝 看 護 ケ ア へ の 課 題 を検 討 し、 そ れ を解 決 す る た め の 学 習 課 題 を分 析 し た の で こ こ に報 告 す る。 Ⅱ. 研 究 目 的 本 研 究 は 、IDに よ る 教 育 設 計 プ ロ セ ス の 学 習 者 の 分 析 過 程 に基 づ き、 教 育 設 計 の前 段 階 と して 以 下 の2つ の 分析 を行 う こ と を 目的 とす る。 1.周 産 期 の 母 性 看 護 専 門 看 護 師 の 遺 伝 看 護 ケ ア の 現 状 を検 討 す る こ と に よ り、 周 産 期 の 遺 伝 看 護 ケ ア 上 の 問題 を 明 らか にす る。 2.周 産 期 の 母性 看 護 専 門看 護 師 の 遺 伝 看 護 ケ ア上 の 問題 を検 討 す る こ と に よっ て、 周 産 期 の 遺 伝 看 護 教 育 へ の 学 習 課 題 を分 析 しi遺 伝 看 護 ケ ア の 教 育 プ ロ グ ラ ム を構 築 す る た め の 示 唆 を得 る 。 Ⅲ 用 語 の 定 義 1.本 研 究 で用 い る 「遺 伝 看 護 ケ ア 」 とは 、 国 際 遺 伝 看 護 学 会(2016)に よ る 遺 伝/ゲ ノ ム 看 護 の 定 義 に基 づ き、 遺伝 学 的疾 患 、 も し くは そ の リス ク の あ る 周 産 期 ・新 生 児 期 に あ る 母 親 や 子 ど も、 カ ップ ル、 ま た は家 族 の 健 康 の 維 持 、 増 進 、 遺 伝 学 的 診 断 に よ る苦 痛 の 軽 減 や 、 遺 伝 学 的 問 題 との 相 互 作 用 に よ り生 じ る妊 娠 ・出産 ・子 育 て へ の 不 安 や ス トレス に対 す る支 援 の こ と とす る 。 2.本 研 究 の 「看 護 職 者 」 とは 、 周 産 期 領 域 の 遺 伝 看 護 ケ ア に携 わ る、 助 産 師 と看 護 師(母 性 看 護 専 門 看 護 師 を含 む)の こ と とす る。 本 研 究 の対 象 者 は 母 性 看 護 専 門看 護 師 で あ るが 、 「看 護 職 者 」 は 母 性 看 護 専 門 看 護 師 がFGIの 中 で 語 っ た 遺 伝 看 護 ケ ア の 主 体 と な る看 護 職 者 全 般 を指 す 。 Ⅳ 方 法 1.研 究 デ ザ イ ン 因 子 探 索 的 、 質 的 記 述 研 究 と した。 2.調 査 対 象 本 研 究 で は母 性 看 護 専 門看 護 師(Certified  nurse specialist in women's  health nursing:以 下CNSと す る)を 対 象 者 と して 選 定 した。 調 査 協 力 を依 頼 し たCNSは 、 調 査 開 始 時 点 で(2015年10月 現 在)、 日 本 看 護 協 会 ホ ー ムペ ー ジ上 に所 属 医 療 施 設 を公 開 し て い る36名 に 調 査 協 力 を依 頼 し、 本 研 究 に 同 意 の あ っ た12名 を対 象 と した 。CNSを 本 研 究 の対 象 と し た 理 由 は 、CNSが 、 ケ ア対 象 で あ る母 子 と家 族 へ の ケ ア の ニ ー ズ 分 析 や 、 ケ アの 実 践 評 価 につ い て の 教 育 を 受 け て い る た め 、 周 産 期 の看 護 職 者 の 遺 伝 看 護

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌  J.Genet. Nurs. Jpn l5(2) 2017 ケ ア 上 の 問 題 を多 角 的 な視 点 で 収 集 し、 看 護 実 践 活 動 を 向 上 す る方 略 が検 討 で きる と考 え た 。 3.デ ー タ収 集 方 法 本 研 究 は、 臨 床 の看 護 実 践 活 動 上 の 問 題 や 課 題 、 関連 す る要 因 につ い て の 多 方 面 の 意 見 を 聴 取 す る た め 、FGIを 用 い た。CNSへ のFGIは 、 そ れ ぞ れ 、 関 西 と関 東 地 方 で1回 ず つ 、 計2回 行 っ た 。 イ ン タ ビ ュ ー項 目は 、 ① 臨床 の 周 産 期 ・新 生 児 期 の 遺 伝 看 護 ケ ア活 動 の 中 で 、CNSが う ま く看 護 実 践 能 力 を発 揮 で きて い な い と感 じ る状 況 、 ② う ま く発 揮 で きな い 原 因 は何 か 、 ③ 主 体 的 ・積 極 的 な遺 伝 看 護 ケ ア 活 動 をす す め る に は何 が 必 要 か 、 の3つ の 半 構 成 的 問 い に対 して 自由 に語 っ て も らっ た 。 FGIの 進 行 は研 究 者 が 行 い 、FG工 の 内 容 は参 加 者 の 同 意 を得 てICレ コー ダ ー に 録 音 して 逐 語 録 に し た。 4.分 析 方 法 逐 語 録 に した質 的 デ ー タ に対 して は、 質 的 内 容 分 析(Mayring,2000)を 行 った 。 本 研 究 で は、 分 析 の テ ー マ を、 「周 産 期 の 遺 伝 看 護 ケ ア 上 の 問 題 は何 か 」 と し、 この テ ー マ で 重 要 で な い 文 章 や 同 じ意 味 の 言 い 換 え を削 除 し、 分 析 単 位 と した 。 ま た 、 そ れ らの分 析 単 位 の 内 容 が あ い まい な もの や 矛 盾 す る も の に つ い て は、 文 章 の 内容 を明 らか に す る た め の 説 明 的 な 言 い 換 え を作 成 し検 討 し た。 さ らに 、 同 じ意 味 の 言 い 換 え を束 ね て 要 約 し、 類 型 化 し、 統 一 に よ る削 除 を行 っ た。 これ らの分 析 過 程 の 全 て は研 究 者 間 で討 議 して帰 納 的 に行 い 、 分 析 の信 頼 性 、 妥 当性 の確 保 に努 め た。 また 、 研 究 対 象 者 に 各 々 が 発 言 した 内 容 と分 析 結 果 の確 認 を依 頼 し、 必 要 な 部 分 の 加 筆 と修 正 を行 っ た 。 5.倫 理 的 配 慮 本 研 究 は、 山梨 大 学 医 学 部 倫 理 委 員 会 の 承 認 を得 て 実 施 した(受 付 番 号1424)。 調 査 概 要 の 説 明 書 と 本 研 究 の 同意 書 、 同 意 撤 回書 を 同 封 し、 文 書 を通 じ て本 調 査 の協 力 を 依 頼 した。 説 明 書 に は 、研 究 の 主 旨 、対 象 者 へ の利 益 ・不 利 益 の 説 明 、 同 意 と撤 回 の 保 証 、自由 意 思 に よる研 究 参 加 で あ る こ と を 明記 し、 同 意 書 の 返 信 を もっ て 研 究 の 同 意 が 得 られ た と み な した 。 ま た逐 語 録 、 同意 書 は、 鍵 の か か る保 管 所 に 保 管 し、 得 られ た デ ー タは す べ て コ ー ド化 し、 分 析 デ ー タか らは 施 設 及 び個 人 が 特 定 され な い よ う に し た 。 V 結 果 CNSを 対 象 と したFGIの 所 要 時 間 は 関 西2時 間9 分 、 関東2時 聞21分 で あ っ た 。 ま た 、FGIに 参 加 し たCNSは 、 関 西 で7名 、 関 東 で5名 で あ り・ この う ち研 究 の 分 析 結 果 の 確 認 へ の 参 加 を辞 退 した1名 を 除外 した 。 参 加 者 のCNSと して の経 験 年 数 は1年 ∼ 9年 で あ っ た。 また 、CNSが 所 属 す る施 設 は 、 総 合 周 産 期 医 療 セ ン ター 、 地 方 周 産 期 医療 セ ン ター 、 総 合 病 院 、 産 科 病 院 、 産 科 ク リニ ック で あ っ た 。 FGIの 内 容 は 、CNSが 看 護 実 践 活 動 をす す め る動 機 や 、 理 想 とす る ゴー ル との ギ ャ ッ プ等 を探 りなが ら、 周 産 期 医療 に お い て実 践 能 力 が 向 上 しな い原 因 を挙 げ 、 周 産 期 の 遺伝 看 護 ケ ア 上 の 問題 につ い て 討 議 した 。CNSが 討 議 した そ れ ぞ れの 遺 伝 看 護 ケ ア 上 の 問 題 につ い て 、関西 ・関 東 そ れ ぞ れ 、グ ル ー プA, グ ル ー プBと して 以 下 に示 した 。 1.グ ル ー プAのFGIの 概 況 FGIで 取 り上 げ られ た テ ー マ は、 妊 娠 初 期 の 出 生 前 診 断 や 胎 児 異 常 の 診 断 に 関 わ る看 護 職 者 が 少 な く、看 護 職 者 が どの よ うに妊 娠 初 期 の妊 婦 へ の ケ ア を行 う こ とが 可 能 で あ るか で あ った 。 また 、FGIで は、 看 護 職 者 が ケ ア に積 極 的 に関 わ れ な い 理 由 と して 、① 出生 前 診 断 の 検 査 や 疾 患 な ど に 関 す る遺 伝 学 的 基 礎 知 識 の不 足、 ② 産 科 診 療 の 中 で 、看 護 職 者 が 初 期 の 妊 婦 の ケ ア を行 う意 義 が 重 視 さ れ て い な い こ と、③ 産 科 外 来 診 療 に お け る看 護 職 者 の マ ンパ ワ ー不 足 を挙 げ た 。 さ らに 、FGIで は② の 問 題 に つ い て の 解 決 策 が 話 し合 わ れ 、 参 加 者 は、 出生 前 診 断 に興 味 を持 つ 夫 婦 が増 加 して きて い る背 景 を踏 ま え、 看 護 職 者 が 妊 婦 に 関 わ る機 会 を見 直 す こ と、特 に初 期 に 関 わ る 目的 を 再 度 検 討 す る必 要 が あ る こ とに合 意 し た。 ま た 、 産 科 診 療 に 関 わ る 看 護 職 者 と して、 ケ ア に関 わ る 責 任 が あ る こ と を全 員 で 結 論 付 け た。 また 、 ③ へ の解 決 策 と して 、 現 在 、 多 数 の 看 護 職

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌  J. Genet.  Nurs.  Jpn  15(2)  2017 者 が 妊 婦 と関 わ っ て い る 場 で あ る、 両 親 学 級 や 助 産 師 外 来 を利 用 した、 妊 娠 初 期 の妊 婦 ケ ア が 挙 げ られ た。 こ の具 体 的 方 略 と して 、 妊 娠 初 期 の妊 婦 の相 談 に 対 応 で きる よ う に、 両 親 学 級 や 助 産 師 外 来 の 時期 を 出 生 前 診 断 の 相 談 に対 応 で き る 時期 ま で 早 め る こ とが 検 討 さ れ た 。 ま た、 妊 婦 の 両 親 学 級 へ の参 加率 が低 い こ とが 問題 と して挙 げ られ 、 妊 娠 初 期 の 妊 婦 の ニ ー ズ に合 わせ た 学 級 の 内 容 の 見 直 しや 、妊 婦 に 対 す る 両 親 学 級 の ア ナ ウ ンス の 方 法 を検 討 し、 参 加 す る妊 婦 を増 や す 工 夫 をす る こ と、 学 級 へ 参 加 で き な い妊 婦 へ の 対 応 と して 、 外 来 で 出 生 前 診 断 に つ い て 情 報 提 供 す る た め の パ ン フ レ ッ トを配 布 す る こ と な ど の 意見 が ま とめ られ た 。 2.グ ル ー プBのFGAの 概 況 グ ル ー プBのFGIの テ ー マ は 、 ① 看 護 職 者 が 出生 前 診 断 に 関 わ って い く と き、 ど の よ う な ケ アの 仕 組 み を作 って い くか 、 看 護 職 者 が 施 設 の マ ンパ ワ ー の 状 況 に応 じて、 どの よ うに 妊 娠 初 期 の 妊 婦 に関 わ る 体 制 を作 る か、 また 、 ② 看 護 職 者 が 、 母 親 の育 児 支 援 を どの よ うに 行 うか につ い て で あ っ た 。 FGIで は 、 ① の 問 題 点 と して 、 助 産 師 外 来 や 妊 婦 健 診 の 場 で 妊 婦 と関 わ る 時期 が 遅 い こ と、 妊 娠 初 期 の 妊 婦 は、 つ わ りで 体 調 が 悪 く、 施 設 か ら多 くの 資 料 を渡 され てお り、 出 生 前 診 断 に 関す る 資 料 を 渡 す だ け で は 目 を通 さな い か も しれ ない とい う問 題 が あ る こ と、 ま た、 出生 前 診 断 に対 す る妊 婦 の ニ ー ズ に 温 度 差 が あ る こ と、 とい う 問題 が あ げ られ た 。 参 加 者 は 、 こ の解 決 策 と して 、 施 設 の マ ンパ ワー の 状 況 に応 じて 、 母 親学 級 や 助 産 師 外 来 の 場 を利 用 して、 妊娠 初 期 か らの妊 婦 の ケ ア を検 討 す る必 要 が あ る こ と、 また 、 出 生前 診 断 を 受 け 、 出 産 ・育 児 を す る母 親ヘ ケ ア の プ ロ トコ ー ル を作 る と、 看 護 職 者 は 動 きや す い と考 え た。 ま た、 看 護 職 者 が 妊 婦 に 出 生 前 診 断 に 関 す る情 報 を伝 え る とい う こ とは 、産 む 、 産 ま な い とい う選 択 を含 め た説 明 が で きる た め の知 識 が 必 要 で あ る こ とが挙 げ られ た 。 さ らに 、 参 加 者 は 出生 前 診 断 だ けで な く、 妊 娠 初 期 の つ わ りな どの 不 快 症 状 や 、 母 と な る 女 性 へ の 精 神 的 な ケ ア な ど、 妊 婦 へ の ケ アが 重 要 で あ る こ と、 そ の 人 の 出 生 前 診 断 へ の ニ ー ドな どの 状 況 を踏 ま え た ケ アが 大 事 で あ る こ とに合 意 した 。 ま た、 ② の 問 題 点 と して 遺伝 性 疾 患 、 産 後 の 育 児 支 援 に 関す る 知 識 不 足 、 出 産 後 の 母 親 へ の育 児 支援 の 関 心 の 低 さ 、子 ど も の養 育 に 関 す る様 々 な専 門家 の 調 整 が 難 しい こ と な どが 挙 げ られ た。 ② の 解 決 策 と して 、 参 加 者 は 、 母 親 が 胎 児 異 常 の よ うな ネ ガ テ ィ ブ な情 報 を受 け 、 多 くの不 安 を抱 え た と き、 子 育 て して い くた め に必 要 な情 報 を提 供 で き る よ う な学 習 が 、 看 護 職 者 に 必 要 で あ る と述 べ た。 ま た 、 出 生 前 診 断 を 受 け、 出 産 ・育 児 をす る母 親 ヘ ケ ア の プ ロ トコ ー ル を作 る と、 看 護 職 者 が 動 き や す い と考 え た 。 さ らに 、 看 護 職 者 の 産 後 の ケ アへ の 関 心 の低 さ に、 ケ ア の経 験 不 足 が あ げ られ、 小 児 の 訪 問 看 護 に 同 行 す る こ とな ど を利 用 して 、 ケ ア を 経 験 す る例 な どが挙 げ られ た 。 ま た 、 参 加 者 は 、看 護 職者 の役 割 は 、母 親 が 親 とな る た め の ケ ア を実 践 す る こ とで あ り、子 ど も の養 育 へ の 専 門 的 な支 援 が 必 要 で あ る場 合 は、 遺伝 カ ウ ンセ リ ング や 遺 伝 診 療 の 専 門 家 の 役 割 を理 解 して連 携 し、 親 に な って い く 人 を支 え る よ うな役 割 を と る こ とが で きる とい う意 見 が ま とめ られ た。 また 、CNSの 問題 と して、 三 交 代 の 勤 務 上 、 出生 前 診 断 や胎 児 診 断の 説 明 の 場 に 関 わ り、 両 親 の 意 思 決 定 支 援 や 、 出産 や 育 児 準 備 に継 続 して 関 わ る こ と が 難 し く、 周 産 期 の 母 子 に関 わ る チ ー ム の 中 で の 役 割 を獲 得 す る こ とが 課 題 と な っ た。 3.各CNSが も つ 遺 伝 看 護 ケ ア 上 の 問 題 表1に 、 各CNSが 困難 を感 じた遺 伝 看 護 ケ ア の 具 体 的 場 面 の例 を挙 げ 、 分 析 した 結 果 を周 産 期 の 遺伝 看 護 ケ ア上 の 問 題 と して示 した 。 ま た 、 各CNSの 遺 伝 看 護 ケ ア上 の 問 題 を21項 目 に集 約 し、 こ の結 果 を 表2に 示 した。 Ⅵ 考 察 21項 目の 遺 伝 看 護 ケ ア上 の 問題 を も と に、CNSの 学 習 課 題 に つ い て 考 察 した。CNSの 学 習 課 題 は、「遺 伝 学 的検 査 」、「遺 伝 性 疾 患 」、「遺伝 カ ウ ンセ リ ング」、 「妊 娠 初 期 の 妊 婦 ケ ア の 意 義 」、 「胎 児 異 常 の 診 断 を 受 け た 両 親 へ の ケ ア 」、 「先 天 異常 を持 つ 子 ど も の養 育 過 程 支 援 」、 「胎 児 と死 別 した 両 親 の グ リ ー フ ケ

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌  J. Genet.  Nurs.  Jpn  15(2)  2017 表1.  各母 性 看護CNSが 経 験 した周 産 期 の遺伝 看 護ケ ア上 の 問題 各CNSが 遺伝 看護ケ ア上 困難 を感 じる具体的場面 遺伝看護 ケアの問題 A 筋 緊 張 、 活 気 、 哺乳 力 の 状 態 が 悪 く、 「何 か が お か しい 」状 況 の 新 生 児 へ の 対 応 が わ か ら 早 期 新 生 児 の フ ィ ジ カ ル ァ セ ス メ ン トとケ ア な い{観 察 のポ イ ン ト ・医 師 へ の 報 告)。 が 難 しい 希 少 な遺 伝 性 疾 患 を持 つ 子 ど もの ケ ア に つ い て の相 談 の ネ ッ トワ ー クが な い。 遺伝性疾患 の知識不 足 次 の 妊 娠 に つ いて の両 親 へ の イ ン フ ォー ム ドコ ン セ ン トの 際 、 子 ど もの 流 産 や 死 産 の原 次子の妊 娠へ不 安 を持つ 両親へ の支援 がで き 因 が わ か らな い 。 状 態 で 、 母 親 の 相 談 に乗 る こ とが 難 しい 。 な い S 助 産師が、妊 娠初期 の出生前 診断 を受 け る両親 のケアへの 関心が 低い理 由 として、遺伝 染 色体異常 や妊 娠初期 の出生前 診断 に関す る 学 的基礎 知識が ないこ とが挙げ られ る。 知識 不足 助 産 師 が 、 超 音 波 検 査 に よ る胎 児 診 断 を 受 け た 両 親 へ の イ ン フ ォ ー ム ドコ ンセ ン トの 支 妊娠22週 以降 の予 期せ ぬ胎 児異 常の診 断の説 援 に 参加 して い な い。 明 の場 に 関 わ っ て い な い B氏 と助 産 師は、妊娠22週 直前 に胎児 異常 が判 明 した事例 に どの ような意思決 定支援 が 出生 前診 断 を受 ける両親 の意思決 定支援 がで あ っ た の か が わ か ら な か っ た 。 きな い 常 染色体 劣性遺伝 の腎疾 患 を もつ子 どもの出産 を2回 繰 り返 した母親 の事例 では、B氏 次子 の妊 娠へ不安 を持つ 両親へ の支援 がで き は 、母 親 の つ らい 気 持 ち に寄 り添 う 以外 に 、 どの よ うな ケ アが 行 え る か わ か ら なか っ た。 な い C C氏 の 施 設 で は 、初 期 に妊 娠 が 確 定 した 妊 婦 に、 助 産 師 が 母 子 手 帳 の 説 明 を行 っ て い る。 妊娠初期 の妊婦 をケァす る機会 を作 るこ とが C氏 は 、 この 機 会 に 妊婦 の 出 生 前 診 断 に 関 す る相 談 を 受 け る こ とが で き る と考 え た。 で きな い 助産 師 は、両 親が妊娠継続 の意 思決定 を した後か ら関わっ てい る。 このた め両 親の意思 出生 前診 断を受 ける両親 の意思決定 支援 に関 決 定 過 程 を 知 る こ とが 難 し く、 両 親 の 気 持 ち に 寄 り添 っ た ケ アが で き て い な い 。 わ っ て い な い ま た 、 助 産 師 が 遺 伝 看 護 ケ ァ に参 加 す る た め に は、 遺 伝 学 的 な 知 識 以 外 に 、 家 族 看 護 、 看 護 倫 理 な ど、 ケ ア に 関 す る様 々 な知 識 が 不 十 分 で あ る と、 両 親 に とう て 正 確 で フ ェ ァ な情 報 提 供 が で き な い。 遺伝 学的疾患 の子 ど もの症状 に閨す る基礎 知識 が な く、 出生 時の子 ど もの状態 の判 断が早 期 新 生 児 の フ ィ ジ カル ア セ ス メ ン トと ケ ァ で き な い こ とか ら、 「ぐに ゃ ぐ に ゃ して い る」、 「吸 畷 が 弱 い」 とい う状 態 の新 生 児 の フ ィが難 しい ジ カ ル ア セ ス メ ン トに 自信 が な く、 そ の 後 の ア プ ロ ーチ が で きな い4 胎 児 異 常 の診 断 後 、 子 ど も の 治療 を受 け入 れ られ な い両 親 に 対 応 す る こ とが あ る。 子 どもへ の治療 を受 け入 れ られ ない両親へ の 対応 がわか らない D D氏 の 施 設 で は 、 外 来 に 人 的余 裕 が な く、 妊 娠 初 期 の 妊 婦 に 関 わ る こ とが で き な い。 し妊娠初 期の妊 婦 をケアす る機 会 を作 る ことが か し、 初 期 の 妊 婦 の 相 談 を 受 け る 機 会 の 一 つ と して 、 マ ザ ー ク ラ ス を利 用 す る こ と は可 で き な い 能 で あ る。 D氏 は 、 胎 児 が 予 後 不 良 で あ りー 出生 時 に亡 くな る 可 能 性 が あ る場 合 、 両 親 が 子 ど もの 胎児 の予後不 良で あ り出生 時に亡 くな る可 能 出生後の状態 や医療 に対す る理解 をすすめ るための支援が 難 しい ことを挙 げた。 性が ある と伝 え られた両 親へ のケ アが難 しい E E氏 は、助 産師 ・看 護師 が初 期 の妊 婦 のケ アを行 う意義 が産科 の診療 の 中で重視 されて 妊娠初 期の妊婦 をケアす る機 会 を作 る ことが い な い こ と、 助 産 師 が 妊 婦 と 関 わ る に は 人 的余 裕 が ない こ とを 問 題 と して挙 げ た。 で き な い 出生 前診 断に対す る説 明 を医 師や認 定遺伝 カウ ンセ ラ ーが妊 婦 に行 った 後、助産 師が、出生前 診断 を受け る両 親の意 思決定 支援 に関 妊 婦 の 妊 娠 に対 す る 思 い な ど に つ い て 話 を 聞 くな ど、 ケ ア に繋 げ て い な い こ とが 問 題 で わ っ て い な い あ る 。 出 生 時 早 期 の 新 生 児 を 観 察 して 、 飲 み が 悪 い 、 体 重 が 増 え な い状 態 の 子 ど もに つ い て 、早 期 新 生 児 の フ ィ ジ カル ア セ ス メ ン トとケ ア 助 産 師が 「何 か が お か しい 」 と気 づ く こ と は あ る が 、 そ の 状 態 の ア セ ス メ ン トや 、 ケ ア が 難 しい に つ い て の 知 識 が 不 足 して い る現 状 を挙 げ た 。 ま た 、 ミル ク の 飲 み が 悪 い な ど 、 身 体 的異常 とまで は言 えないが 、母親 が育児す る こ とが難 しい状態 であ る場 合や、外性器 異 常 など、 医師へ伝 える違和 感の表現 が難 しい場合 、医師 を 「巻 き込 む」 ための報告 のス キ ル も必 要 で あ る と指 摘 し た0 F F氏 の 施 設 で は、 プ ラ イ マ リ ー ナ ー ス が 胎 児 異 常 の 診 断 を さ れ た 妊 婦 の ケ ア を行 う。 し胎 児診 断 を受 けた親子へ の継続 看護が で きな か し、 プ ラ イマ リ ー ナ ー ス は 他 の 医 療 者 と妊 婦 の 情 報 を 共 有 して お らず 、 親 の 意 向 を 代 い 弁 で きて い な い。 また 、 産 後 の ケ ア計 画 も な く、 ケ ア が 継 続 で きて い ない F氏 は 、 死 産 を した 夫 か ら、 次 子 の 妊 娠 に 対 す る相 談 を 受 け た が 、 知 識 が な く対 応 で き次子 の妊娠へ不 安 を持 つ両親へ の支援 がで き な か っ た 。 ない G G氏 は 胎 児 異 常 を もつ 子 ど も を 産 み 育 て て い く こ と に、 前 向 きな 気 持 ち が 持 て な い 母 親 出産 や育児 に前 向 きな気持 ちが持 てない母親 へ の 妊 娠 期 の 関 わ り を事 例 と し て挙 げ た 。 妊 娠 後 期 と な り、 新 生 児 科 の 看 護 師 か ら、 子 への支援が 難 しい どもへ の愛 着形成 や子 ど もの育児準備 に関す る情報 を求 め られ たが、 出産や育児 に気 持 ち が 向 い て い な い 母親 か ら情 報 を得 る こ とが 難 し か っ た 。 G氏 は、妊婦 健診 の超 音波 検査 で胎児異 常の 診断 につ いての事 前 の情 報提供 や、 その情 妊娠22週 以 降の予期せぬ 胎児異 常 の診 断の説 報 を母 親 が 知 りた い か ど うか を確 認 で きて い な い 現 状 が あ る こ と を挙 げ た 。 ま た 、 夫 婦 明 の 場 に 関 わ っ て い な い が そ ろ って 胎 児 異 常 の 説 明 を受 け て い な い こ と も 問題 で あ る と 感 じて いた 。 G氏 は 、 母 親 の 相 談 の 内 容 が 、 遠 い 将 来 の 心 配 に な る 場 合 も あ り、 将 来 の こ とが 心 配 に 子 どもの遠い将 来の こ とを心配 す る母親 への な る母 親 の 気 持 ち に 配 慮 しつ つ 、 今 の子 ど も の 状 態 と向 き 合 え る よ う な ケ ア を して い く 関 わ りが 難 しい こ とが 大 切 で 、 難 しい と感 じて い た。 H H氏 は、 両 親 が 、 障 害 が 起 こ る 可 能 性 が あ る 子 ど も を育 て て い く決 心 をす る 時 、 祖 父 母 他者 の意見が 反映 され る場合 の両親 の意思決 な ど、 家 族 の 意 見 が 強 く反 映 さ れ た 意 思 決 定 へ の対 応 が 難 しい と感 じて い た。 定が難 しい 助 産師 が遺 伝学 的な知識 を持 って いない ため、遺伝性 疾患 を もつ 子 どもを出産 した母親 次子 の妊娠へ不安 を持つ 両親へ の支援 がで き か ら、 次 子 の妊 娠 へ の相 談 が 受 け られ な い 。 な い 助 産師が、胎 児異 常の診断後 の母子へ のケアで、分娩 様式や 出生 時の子 どもの状 態 など、胎児異 常の診 断 を受 けた母親 の産後 の育児 に 子 ど も の 出 産 ま で の 対 応 しか 計 画 して お らず 、 出 生 後 の 子 ど も を 育 て て い く環 境 に つ い 関心が ない て 考 え てい な い。 I 出生前診 断 を受 ける両親が 、すで に、染 色体 異常 があれ ば中絶 をする と意 思決定 して し 出生 前診断 を受 け る両 親の意思 決定 支援 がで ま っ て い る 場 合 が あ る。 こ の た め、 助 産 師 が 染 色 体 異 常 を 持 つ 子 ど も の育 児 につ い て 説 きな い 明 を行 い 、 妊 娠 継 続 をす る とい う選 択 につ い て 両 親 の 理 解 を 図 りた い と思 っ て も、 両 親 に 関 心 が な く、 ど う対 応 す れ ば よい か わ か ら な い。

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌 J.Genet. Nurs. Jpn l5(2) 2017 各CNSが 遺伝看護 ケア上困難 を感 じる具体的場 面 遺伝看 護ケ アの問題 I I氏 の 施 設 で は 、 妊 婦 健 診 に 関 わ る助 産 師 の マ ンパ ワー が 少 な く、 妊 婦 に十 分 に 関 わ れ な妊娠初 期 の妊婦 をケアす る機 会 を作 る ことが い とい う 問 題 が あ る。I氏 は 、 助 産 師 は 、 妊 娠 中 の 妊 婦 へ の ケ ア を や りた い の に で き ない で き な い とい う思 い を持 っ て い る現 状 を挙 げ た 助 産 師 の知 識 不 足 が あ り、 教 育 を受 け て い な い ス タ ッ フ は 出 生 前 診 断 を 受 け る夫 婦 へ の 染色体 異常や妊 娠初期 の 出生前 診断 に関す る ケ ア が で きて い な い。 知識不足 助 産 師 は、 産 後 一 か 月 健 診 ま で の 母 子 に しか 関 わ っ て い な い 。 こ の た め 、I氏 は 「明 らか 「明 ら か な 異 常 は な い が 育 て に く い 」 状 況 で な異 常 はないが育 てに くい」状 況で ある子 どもの育児 支援 を地域 の保健 師に依頼す る よ あ る子 ど もの継続 看護の調整 が難 しい う に して い る。 しか し、 保 健 師 が 抱 え る仕 事 も多 く、 母 親 を支 援 す る 余 裕 が な い 。 21ト リ ソ ミー の 子 ど も の 育 児 に 関 す る助 産 師 の 知 識 不 足 が あ る とい うL氏 の 発 言 に対 し、遺伝性疾 患 を持 つ子 ど もの育児 に関す る知識 I氏 の 施 設 で は、 また 、I氏 は 、21ト リソ ミー の 子 ど もの 育 児 に関 す る助 産 師 の 知 識 不 足 不足 に対 して は 、I氏 の 施 設 で は、 小 児 の 訪 問看 護 を行 っ て い る た め 、 助 産 師 が 同 行 し、育 児 支 援 を 経験 す る こ とが 可 能 で あ る と考 え た。 J J氏 は、 妊 娠 継 続 を し な い とい う意 思 決 定 に 、 夫 だ け の 意 見 が 強 く反 映 され 、 そ の ま ま処 出生前診 断 を受 け る両親 の意思 決定支援 がで 置 を行 うこ とに ジ レンマ を 感 じた 事 例 を挙 げ た。 き な い J氏 は 、 妊 娠 中 絶 を した 母親 の 退 院 後 に 、少 しで も母 親 の 心 が 軽 く な る よ う な関 わ りが 必 terminationを した 母 親 へ の グ リ ー フ ケ ア が で 要 で あ る と考 え て い る が 、J氏 が 退 院 後 の母 親 に外 来 で 関 わ る 機 会 が な く、 また 、 外 来 の きな い 助 産 師 も母親 に 関 わ る こ と が で きて い ない。 助 産 師 は 、 外 来 で 妊 婦 に 関 わ る機 会 が 少 な く、 母 親 と思 う よ う に 関 わ れ な い こ と に ス ト胎 児診断 を受け た親子への継 続看 護がで きな レス を 感 じて い る 。 ま た、 産 科 と 新 生 児 科 の カ ンフ ァ レ ンス で は 、 遺 伝 学 的 問 題 を持 っ い 親 子 の情 報 につ い て は 医 師 の 話 し合 い に 参 加 で きて い な い た め 、 外 来 と病 棟 、 また 産 科 とNICUの 病 棟 聞 の継 続 看 護 が 、 施 設 の 遺 伝 看 護 ケ アへ の課 題 と な っ て いた 。 J氏 は 、 健 康 な子 ど も を授 か る まで 妊 娠 を繰 り返 す 母親 の 価 値 観 を 理 解 す る こ と に戸 惑 う 次子 の妊娠へ 不安 を持 つ両 親へ の支 援がで き 経 験 を した。 な い K K氏 の 施 設 で も、 妊 娠 初 期 の 妊 婦 に 関 わ る助 産 師 の 人 的 余 裕 が な い とい う現 状 が あ るが 、妊娠 初期 の妊婦 をケアす る機 会を作 る ことが 妊 娠 初 期 の つ わ り な ど の不 快 症 状 や 妊 娠 の 受 容 、 家 族 の 調 整 、 母 と な る 女 性 へ の 精 神 的 で き な い な ケ アな ど、 妊娠 初期 の 妊 婦 の ケ ア が重 要 で あ る と考 えて い る。 K氏 は、 助 産 師 が 遺 伝看護 ケ ア を行 う こ とが 難 しい と感 じ た場 合 、家 族 の 問 題 を 見 ぬ ふ 看 護 職 者 へ の 遺 伝 看 護 ケ ア の サ ポ ー トが 難 し り を し て し ま う場 合 が あ る こ と指 摘 し た。 こ の 解 決 策 と して 、CNSが ス タ ッ フ の ケ ア を い サ ボ ー トす る体 制 作 りや 、 母 親 が 何 時 で も相 談 で き る よ う に、 予 約 制 の 外 来 を 設 置 す る こ と な ど を例 と して挙 げ た 。 K氏 は、 母 親 が 、 子 ど もの 養 育 ・発 達 に つ い て 相 談 す る と き 、発 達 専 門 の 小 児 科 医 師 や 、子 ど もの養育 ・発達 を支 援す る専 門家 の相談 作 業 療 法 士 な ど、 どの よ う な専 門 家 の 支 援 が受 け ら れ る か が わ か らず 悩 ん で い る こ とか の調整が 難 しい ら、 そ の よ う な専 門家 が 連携 して 養 育 を 支 え る シ ス テ ム が 必 要 で あ る と考 え た 。 表2.  母性 看 護CNSの 遺伝 看護 ケア上 の 問題 と学 習課 題 遺 伝看 護 ケ ア上 の 問題 学 習課題 染色 体 異常 や 妊娠初 期 の 出生 前診 断 に関 す る知 識不 足

遺伝学的検査

早期 新 生 児の フ ィジカル ア セス メ ン トとケ アが 難 しい 遺伝 性 疾患 に関す る知 識不 足

遺伝性疾患

出生 前 診 断 を受 け る両 親 の意 思決 定 支援 が で きな い 出生 前 診断 を受 け る両 親 の意 思決 定 支援 に 関 わっ て いな い 他 者 の 意見 が 反映 され る場 合 の両 親 の意思 決 定 が難 しい 遺 伝 カ ウ ン セ リ ン グ 妊娠 初 期 の妊婦 をケ アす る機 会 を作 る こ どが で きない 妊 娠初 期 の妊婦 ケア の意 義 妊娠22週 以 降 の予期 せ ぬ胎 児 異常 の診 断 の説 明 の場 に関 わ って い ない 子 どもへ の治療 を受 け入れ られ ない両 親へ の対応 が わ か らない 胎 児の 予後 不 良 であ り出生 時 に亡 くな る可 能性 が あ る と伝 え られ た両 親 へ の ケ アが難 しい 胎 児 診 断 を受 けた親 子へ の継続 看護 が で きない 胎 児異 常 の診 断 を受 けた 両親へ のケ ア 遺伝 性疾 患 を持 つ子 ど もの 育児 に関す る知識 不足 出産 や育 児 に前 向 きな気 持 ちが持 て ない母 親へ の支援 が 難 しい 胎 児 異常 の 診 断 を受 けた母 親 の産後 の育児 に関心 が ない 子 どもの遠 い将 来 の こ とを心配 す る母 親へ の 関 わ りが 難 しい 「明 らか な異常 は ない が 育 て に くい 」 状 況 で あ る子 ど もの 継続 看護 の調 整 が難 しい 子 ど もの 養 育 ・発達 を支援 す る専 門家 の相 談 の調 整が 難 しい 先 天異 常 を持 つ子 ど もの養 育過 程 支援 terminationを し た 母 親 へ の グ リー フ ケ ア が で き な い 胎 児 の 予 後 不 良 で あ り出 生 時 に 亡 く な る 可 能 性 が あ る と伝 え られ た 両 親 へ の ケ ア が 難 し い 胎 児 と 死 別 した 両 親 の グ リー フ ケ ア 次子 の妊 娠 へ不 安 を持 つ両 親へ の支 援 が で きな い 次子 の妊娠 へ不 安 を持 つ両 親へ の支援 看 護 職者 へ の遺伝 看 護 ケ アの サポ ー トが 難 しい 看護 職 者へ の遺伝 看 護 ケ アのサ ポー ト

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌  J. Genet.  Nurs.  Jpn  15(2)  2017 ア 」、 「次子 の 妊 娠 へ 不 安 を 持 つ 両 親へ の支 援 」、 「看 護 職 者 へ の 遣 伝 看 護 ケ ア の サ ポ ー ト」 の9つ に分 類 し、 表2に 示 した 。 こ の分 類 され た 、 知 識 や ケ ア ス キ ル を修 得 し、 実 践 の 場 で活 用 す る こ とが 、 周 産 期 遺伝 看 護 教 育 に お け るCNSの 学 習 課 題 で あ る と示 唆 され る 。 以 下 に、 そ れ ぞ れ の 学 習 課 題 につ い て の 考 察 を述 べ る 。 1.遺 伝 学 的 検 査=検 査 結 果 が 人 々 に与 え る 影 響 FGIの 中 で 、 看 護 職 者 が 出生 前 診 断 を う け る両 親 に積 極 的 に 関 わ れ な い 理 由 と して 、遺 伝 学 的検 査 へ の知 識 不 足 をあ げ た 。 ま た 、 施 設 に よ っ て遺 伝 学 的 検 査 の 実 施 状 況 や 、 遺 伝 診 療 科 等 の専 門家 との 連 携 状 況 も異 な っ て お り、 さ らに 、 他 施 設 か らの 紹 介 を 受 け て い る場 合 は 、他 施 設 で 行 わ れ て い る診 療 や ケ ア の 内 容 が わ か らず 、 ケ ア の 連 携 が難 しい と感 じて い る事 例 もあ っ た 。 こ の ため 遺 伝 学 的検 査 につ い て の教 育 に は 、 検 査 の 方 法 や 結 果 の 解 釈 だ け で な く、 診 断 に 関 わ る専 門 家 や 施 設 が そ れ ぞ れ どの よ う な 診 療 や ケ ア を 提 供 し、 ま た どの よ う な ケ ア の 連 携 が 可 能 か につ い て理 解 す る こ と も必 要 で あ る。 2.遺 伝 性 疾 患 :疾 患 の 理 解 と新 生 児 へ の 初 期 対 応 FGIで は 、 妊 娠 初 期 に診 断 し う る 遺 伝 性 疾 患 や 、 疾 患 を持 つ 子 ど もが 成 長 して い く過 程 につ い て の知 識 が な い こ と に よ っ て 、CNSや 看 護 職 者 が 、 両 親 か らの相 談 に う ま く対 応 で きな か っ 左事 例 が 挙 げ られ て い た 。 ま たr早 期 新 生 児 の フ ィ ジ カル ア セ ス メ ン トを 行 う と き、 何 らか の 遺 伝 性 疾 患 の 可 能 性 は疑 っ て も、 ア セ ス メ ン トや 医 師 へ の 報 告 に 困 難 を 感 じて い る状 況 が 明 らか とな った 。 こ の ため 、 妊 娠 初 期 の 遺 伝 学 的 検 査 に よっ て 診 断 さ れ る遺 伝 性 疾 患 の 病 態 、 そ の 疾 患 を持 つ 子 ど もの 成 長 や 発 達 に 関 す る 知 識 、 また 、 出生 後 の早 期 新 生 児 の フ ィジ カル ア セ ス メ ン トの 中 で、 遺 伝 性 疾 患 を 疑 う よ うな新 生 児 の 症 状 の 観 察 と、 医 師 へ の報 告 の ポ イ ン ト、 さ らに 、 診 断 さ れ る ま で の 新 生 児 の ケ ア と母 親 へ の 関 わ りに つ い て の教 育 が必 要 で あ る こ と が わ か っ た 。 3.遺 伝 力 ウ ン セ リ ン グ=遺 伝 性 疾 患 ・遺 伝 学 的検 査 を 含 め た 妊 婦 との対 話 FGIで は 、 両 親 へ の 妊 娠 初 期 に 出 生 前 診 断 を受 け る こ との 意 思 決 定 支 援 が 難 し く、 ま た、 意 思 決 定 の 段 階 か ら両 親 に 関 わ る看 護 職 者 が少 な い こ と、 臨床 の 場 で看 護 職 者 が 関 わ る 意 義 が 理解 さ れ て い な い と い う現 状 が 挙 げ られ て い た 。 久 具 らの 全 国 の 産 婦 人科 医 療 施 設 を対 象 と した調 査(2013)で は 、 医 師 が 診 療 の 中 で 、 診 断 しう る疾 患 に 関 す る情 報 や検 査 を行 う こ と に伴 う倫 理 的 な 問 題 につ い て 説 明 を 行 う こ と に は 限界 が あ り、 両 親 へ の 説 明不 足 が 問 題 と さ れ て い た 。 一 方 、 出 生 前 診 断 を検 討 して い る妊 婦 は、 意 思 決 定 の た め に 必 要 な正 確 な情 報 提 供 だ け で な く、 自己 の信 条 や 気 持 ち を表 出 し、 出 生 前 診 断 に つ い て の 夫 との 話 し合 い を支 援 し て ほ し い と い う ニ ー ド を 持 っ て い る(荒 木, 2012)。 こ の た め 、CNSや 看 護 職 者 も、 医 療 者 に 対 す る両 親 の ニ ー ドに気 づ き、 医 師 と共 に、 両 親 の 意 思 決 定 を支 援 す る役 割 を担 え る よ う な学 習 が 必 要 と な る。 ま た、 こ の 学 習 内容 は 、 出 生 前 診 断 の 遺 伝 カ ウ ンセ リ ン グ(関 沢 他,2014)に 含 ま れ る 内 容 で あ り、 CNSが 困 難 と し て い る 両 親 の 意 思 決 定 支 援 を 中 心 と した遺 伝 カ ウ ンセ リ ング 教 育 が 必 要 で あ る と考 え られ る。 4.妊 娠 初 期 の 妊 婦 ケ ア の 意 義 FGIで は 、 看 護 職 者 が 、 妊 婦 に 関 わ る機 会 は あ っ て も関 わ り始 め る 時 期 が 遅 い 、 も し くは、 初 期 の妊 婦 に 関 わ っ て い て も、 母 子 手 帳 の受 領 方 法 や 健 診 の 流 れ 等 の 説 明 に と ど ま っ て い る とい う現 状 が 挙 げ ら れ た。 妊 娠 初 期 の 妊 婦 は 、 妊 娠 に対 す る ア ン ビバ レ ン ト な 感 情 を持 ちや す い 時 期 で あ り、 妊 娠 を受 容 し、 母 親 とな る役 割 の 発 達 段 階 に あ る(定 方,2016)。 ま た 、 パ ー トナ ー や 家 族 に対 す る 思 い や、 ラ イ フス タ イ ル の 変 化 等 様 々 な 関 心 事 項 が 生 じる 時 期 で もあ る。 さ ら に 、 国 内 で は 、2013年 のNIPT(Noninvasive prenatal genetic testing)検 査 の導 入 以 降 ・ 周 産 期 医 療 の 環境 が 変 化 し、 妊 娠 初 期 に子 ど もの 健 康 につ い て 関 心 を持 つ 両 親 が 増 加 して い る(井 原,2015,

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日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌  J. Genet.  Nurs.  Jpn  15(2)  2017 西 山2016)た め 、 看 護 職 者 が 出生 前 診 断 に 関 す る正 しい 知 識 を持 っ て 妊 婦 を ケ ア す る ニ ー ドは 高 ま っ て い る と考 え られ る。 この た め、 看 護 職 者 が 妊 娠 初 期 の妊 婦 へ の ケ ア の 意義 を理 解 し、 出 生 前 診 断 に つ い て の相 談 だ け で な く、 妊娠 の 受 容 の 支援 や 、 ライ フス タイ ルや 家 族 関 係 の相 談 も含 め た 妊婦 と家 族 へ の 関 わ りに関 す る 学 習 が 必要 と な る と考 え られ る 。 5.胎 児 異 常 の 診 断 を受 け た両 親 へ の ケ ア FGIで は 、 妊 娠22週 以 降 の 、 胎 児 の健 康 状 態 の 診 断 を 目的 と した超 音 波 検 査 で、 胎 児 異 常 が 診 断 さ れ た 時 、 産 科 医 師 の 説 明 の 場 にCNSや 看 護 職 者 が 関 わ っ て い な い こ と、 また、 産 後 は ケ ア を継 続 で きて い な い現 状 が 報 告 され た。 ま たi今 回 のFGIで は 具 体 的 な課 題 と し て挙 げ ら れ な か っ たが 、母 親 と家 族 の ニ ー ドを 評 価 し なが ら、 新 生 児 科 、小 児科 の医 師 や 看 護 師 、 遺 伝 診 療 科 の 医 師 や 認 定 遺 伝 カ ウ ンセ ラ ー 等 、 様 々 な 医 療 専 門 職 に よる ケ ア を調 整 し、 母 親 と家 族 の 身体 ・心 理 的 変 化 に 合 わ せ て タ イ ミ ン グ よ くケ ア を提 供 す る の が 、 CNSの 役 割 で あ る(浅 野,2012)。 こ の た め、 胎 児 異 常 の診 断 を受 け た 両 親 へ の ケ ア の 実 践 だ けで な く、 周 産 期 に両 親 に 関 わ る 医療 専 門 職 の そ れ ぞれ の役 割 や ケ ア の連 携 に つ い て 理 解 す る こ と、 ま たCNSの 調 整 の役 割 につ い て の 教 育 が 必 要 で あ る と考 え られ る。 6. 先 天 異 常 を も つ 子 ど も の養 育 過 程 支 援 CNSは 、 遺 伝 性 疾 患 を持 つ子 ど もの 育 児 の知 識 不 足 や 、 子 ど もの発 達 の 専 門 家 の 相 談 を 調 整 す る た め の 情 報 不 足 が あ り、 母 親 の 相 談 に対 応 で き な い とい う問題 を 持 っ て い た 。 ま た 、先 天 異 常 を持 つ 子 ど も の 出 産 や 育 児 に前 向 きな 気 持 ちが 持 て な い 両 親 や 、 子 ど も の 将 来 を 心 配 す る 母 親 へ の 対 応 が 難 し い こ と、 産 後 の母 親 の育 児 に対 す る看 護 職 者 の 関心 が 低 い こ とを 課 題 と して 挙 げ た 。 こ の た め、 先 天異 常 を持 つ子 ど もの 養 育 過 程 や 子 ど もの発 達 や 養 育 につ い て の支 援 体 制 や 調 整 の 方 法 につ い て の教 育 が 必 要 で あ る と考 え られ る。 7.胎 児 と死 別 し た両 親 の グ リ ー フ ケ ア FGIで は 、 妊 娠 初 期 の 出 生 前 診 断 に よ り、 妊 娠 を 継 続 しな い とい う夫 の 意 見 が 強 く、 意 思 決 定 の 際 に 迷 い が 強 か っ た母 親 の ケ アが 難 し く、 ま た 、 死 産 後 の ケ ア が で きな か っ た こ とが 事 例 と して挙 げ られ て い た 。 人工 妊 娠 中絶 の 意 思 決 定 の際 、 意 思 決 定 の 主 体 が 他 者 で あ り、 高 ア ン ビバ レ ンス で あ る女 性 は 、 中 絶 前 後 の うつ状 態 が 強 い こ とが 報 告(杵 淵,2008)さ れ て お り、 両 親 が 妊 娠 継 続 につ い て 意 思 決 定 す る妊 娠 中 の期 間 だ けで な く、 出 産 後 も継 続 した心 理 的 ケ アが 必 要 で あ る こ とが 理解 で き る よ う な教 育 が 必 要 で あ る と考 え られ る。 8,次 子 の妊 娠 へ 不 安 を持 つ両 親 へ の 支 援 CNSは 、流 産 ・死 産 後 、 また は、 先 天 性 疾 患 を も つ子 ど もの両 親 か ら、 次子 の 妊 娠 に つ い て 相 談 を 受 け る こ とが難 しい と感 じて い た 。 流 産 ・死 産 を体 験 した母 親 は、 流 産 ・死 産 とな っ た理 由が 分 か らな い こ とへ の苛 立 ち や 悲 しみ(那 波, 2013)、 次 子 妊 娠 で 、再 び 死 産 が 起 こ る の で は な い か とい う不 安 や恐 怖 を持 っ て お り(石 村 他,2016)、 次子 妊 娠 時 に 、未 解 決 の グ リー フが 、 子 ど もへ の愛 着 形 成 に影 響 す る 可 能 性 も示 唆 され て い る(太 田, 2013)。 また 、 周 産 期 ・小 児 領 域 の看 護 職 が 多 く経 験 す る 相 談 は、 出生 前 診 断 ・次 子 の妊 娠 ・遺 伝 性 疾 患 患 児 につ い て(村 上,2011)で あ り、看 護 職 者 が よ く対 応 す る相 談 と して 、 次 子 の 妊 娠 につ い て の 学 習 す る 必 要 性 が あ る。 9.看 護 職 者 への 遺伝 看 護 ケア の サ ポ ー ト FGIで は 、 遺 伝 学 的 知 識 不 足 や 遺 伝 看 護 ケ ァ に 自 信 の な い 看 護 職 者 が 、 積 極 的 に ケ ア に 関 わ れ て い な い こ と、 この よ うな看 護 職 者 へ の 支 援 が 必 要 で あ る こ とが挙 げ られ て い た 。 しか し、現 在 、CNSも 遺 伝 看 護 ケ ア に対 す る 知 識 不 足 か ら、 自 己 の ケ ア へ の不 安 を もっ て い る状 態 で あ る。 この た め 、 まず 、CNS が1∼8の 学 習 課 題 を達 成 し、 遺伝 看 護 ケ ア の 実 践 を重 ね た う え で 、 看 護 職 者 の ケ ア の 相 談 役 と な り、 CNSが 看 護 職 者 の 継 続 教 育 を主 体 的 に 進 め て い け る よ う、CNSの 教 育 を必 要 が あ る と考 え る 。

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日本 遺 伝 看 護 学 会 誌 J. Genet. Nurs. Jpn l5(2) 2017 Ⅶ  研 究 の 限界 と今 後 の課 題 本 研 究 で は、FGIへ の 参 加 に同 意 の あ った11名 の CNSの 経験 か ら、周 産期 の遺 伝 看 護 ケ アへ の課 題 を 検 討 した が 、 遺伝 看 護 ケ アの 課 題 と して 一 般 化 す る に は限 界 が あ る。 今 後 は、CNSの 遺 伝 看 護 教 育 を進 め なが ら、遺伝 看 護 ケ ア実 践 活 動 の評 価 をす る 中で 、 さ らに生 じる周 産 期 の遺 伝 看 護 ケ ア上 の 課 題 や そ れ に伴 う学 習 課題 につ い て再 検 討 す る必 要 が あ る と考 え られ る。 Ⅷ 結 論 CNSの 周 産 期 の 遺伝 看 護 ケ ア に 関す るFGIに よ っ て、CNSの 遺伝 看 護 ケ ア上 の 問題 を検 討 し、CNSの 周 産 期 の 遺 伝 看 護 ケ ア に 関す る9つ の学 習 課 題 が 挙 げ られ た 。 周 産期 の 遺伝 看 護 教 育 に は、 ① 遺 伝 学 的 検 査 、 ② 遺 伝 性疾 患 、③ 遺 伝 カ ウ ンセ リ ング、 ④ 妊 娠 初 期 の 妊 婦 ケ ア の 意 義 、⑤ 胎 児 異 常 の診 断 を受 け た両 親 へ の ケ ア、⑥ 先 天異 常 を持 つ 子 ど もの養 育 過 程 支 援 、⑦ 胎 児 と死 別 した両 親 の グ リー フ ケ ア、 ⑧ 次子 の妊 娠 へ 不 安 を持 つ両 親 へ の支援、 ⑨ 看 護職 者 へ の遺 伝 看 護 ケ アの サ ポ ー トに関す る教 育 が必 要 で あ る こ とが 分 か っ た。 謝 辞 本研 究 に ご協 力 い ただ き ま した母 性 看 護専 門看 護 師 の 方 々 に心 よ り感 謝 い た します 。 な お 、 本研 究 は JSPS科 研 費26293470の 助 成 を受 け て行 い ま した 。 文 献 荒 木 奈 緒(2012)出 生 前 診 断 相 談 を 受 け る 妊 婦 の ニ ー ズ ー 般 病 院 妊 婦 健 診 受 診 者 を 対 象 と した 分 析. 母 性 衛 生.53(1),73-80. 浅 野 浩 子,中 込 さ と子(2012)胎 児 異 常 を 診 断 さ れ た 母 親 と 家 族 へ の 助 産 実 践 に 関 す る 考 察.日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌11(1),36-43. 浅 野 浩 子,中 込 さ と子,柊 中 智 恵 子(2016)周 産 期 ・ 新 生 児 領 域 の 高 度 実 践 看 護 師 か らみ た 遺 伝 看 護 の 継 続 教 育 へ の 課 題.日 本 遺 伝 看 護 学 会 誌.15(1), 69-80. 福 嶋 義 光(2015)我 が 国 の 遺 伝 医 療 の 動 向(第2回)

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