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企業危機と管理の失敗

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Academic year: 2021

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(1)商経学叢. 第59巻 第1号2012年7月. 企業危機 と管理 の失敗 深 概 要1990年. 山. 明. 代 の 後 半 以 降 の ドイ ツ にお いて は,企 業 危 機 や 危 機 マ ネ ジ メ ン トに 関 す る多 く. の 研 究 が 見 られ る。 そ れ は,ド イ ツ経 済 の 不 振 お よ び ドイ ツ企 業 にお け る危 機 の 深 ま りを 背 景 と した 現 象 に他 な らな い。 今 日,多. くの論 者 に よ って,「 管 理 の失 敗 」 が企 業 危 機 を 惹 き. 起 こす 原 因 で あ る と い う こ とが 喧 伝 され て い る。 また,数 多 くの 調 査 研 究 が そ の よ うな こ と を 明 らか に して い る。 また,そ れ との 関 連 で,管 理 支 援 を 職 分 とす る コ ン トロー リン グの 重 要 性 が 強 調 され て い る。 実 は,そ れ らの こ と は,す で に1930年 代 か ら指 摘 され て い た の で あ る。. Abstract business. After crisis. the. latter. and business. half crisis. of the. 1990s,. in Germany triggered off a chain of the studies. "failure of management" the most important I will wrestle and recent. キ ー ワー ド. with. empirical. the source. we can find. managment.. of business. many. The deepning. various. Since 1930s many authors source of business crisis. crisis. while. being. studies. of the economic. based. on. crisis. have considered .. In this paper. on pioneer. studies. studies.. 企 業 危 機,危. 原 稿 受 理 日2012年4月18日. 機 マ ネ ジ メ ン ト,企. 業 危 機 の 原 因,企. 業 管 理,コ. ン トロー リン グ.

(2) 第59巻. 第1号. 1.序. 企 業 危 機(Unternehmenskrise)は. 企 業(Unternehmen)と. 合 成 的 概 念 と して 形 成 さ れ た 。 ドイ ツ に お い て,1990年 メ ン ト(Krisenmanagement)に. 危 機(Krise)か. ら成 る. 頃 か らこの 企 業 危 機 や 危 機 マ ネ ジ. 関 す る 多 く の 研 究 が 見 られ る 。 そ れ は 企 業 危 機 の 深 化 を. 背 景 とす る現 象 で あ る。 危 機 と い う 概 念 は,ギ. リ シ ア 語 のkrisis(分. フ ラ ン ス 語 や ラ テ ン語 の 影 響 を 受 け て,16世 こ の 概 念 は,当. か れ 目,意. 患 者 の 生 死 に 関 す る 変 わ り 目(Wendepunkt)を. (Chance)と. 換 点,重. 語 源 を も ち,そ. れ は,病. 気 の 極 期(H6hepunkt)ま. 意 味 し た 。 そ れ は,重. い う2つ. た は. 要で困難な状況す. 要 な 意 思 決 定 状 況 を 表 す の で あ る 。 し た が っ て,危. 危 険(Gefahr)と. れが. 紀 以 降 に ドイ ツ語 に 採 り入 れ られ た の で あ る(1)。. 初 は 医 学 用 語 と し て 用 い ら れ,そ. な わ ち 窮 地,転. 思 決 定)に. 機 は,機. 会. の 可 能 性 を 併 せ も つ 状 況 を 特 色 づ け る の で あ る。. 企 業 危 機 は す ぐれ て 両 面 価 値 的 な 現 象 な の で あ る。 し た が っ て,企. 業 危 機 の パ ラ ド ッ ク ス(2). と い う こ と も 考 え られ る 。 こ の よ う な 企 業 危 機 の 回 避 ・克 服 の た め の マ ネ ジ メ ン トが 危 機 マ ネ ジ メ ン トで あ る 。 そ れ に 関 して は,企. 業 管 理 者 に よ る 管 理 お よ び 意 思 決 定 が 重 要 な 意 味 を も つ 。 す な わ ち,不. 適 切 ・不 十 分 な 管 理 が 行 わ れ る と,重. 大 な 事 態 が 生 起 し得 る の で あ る 。 そ れ が 企 業 危 機 の. 原 因 と 見 な さ れ る こ と が 多 い 。 た と え ば,ク ンハ ウ ア ー(Moldenhauer,R.)は. リ ュ ー シ ュ テ ー ク(Krystek,U.)と. モル デ. 多 く の 研 究 に お い て 管 理 の 失 敗(FUhrungsfehler). が 企 業 危 機 の 主 た る 原 因 で あ る と み な さ れ て い る こ と を 指 摘 して い る(3)。 本 稿 に お い て は,企. 業 危 機 と 企 業 管 理 を め ぐ る 問 題 に つ い て 考 察 す る こ と に した い 。. 皿.企 業 危 機 の 原 因. 固 定 費 問 題(Fixkostenproblem)と で 固 定 費(fixeKosten)@〉. い う 問 題 が あ る 。 す な わ ち,あ. る一 定 の 状 況 の 下. が 問 題 と な る の で あ る 。 あ る 一 定 の 状 況 とは 過 剰 能 力(Oberkapazi一. (1)Apitz,K.:Konflikte,Krisen,Katastrophen,FrankfurtamMain/Wiesbaden1987,S. 13. (2)深. 山. 明. 「企 業 危 機. と マ ネ ジ メ ン ト』 森 山 書 店,2010年,201ペ. ー ジ。. (3)Krystek,U.undMoldenhauer,R.:HandbuchKrisen-undRestrukturierungsmanagement, Stuttgart2007,S。51. (4)固. 定 費. と は 操 業 に 依 存. し な い 原 価 の こ と で あ り,実. -104(104)一. 質 的 に は,そ. れ は 経 営 準 備 原 価(Betriebs-/.

(3) 企業危機 と管理の失敗(深 山) tat)が 存 在 す る と い う状 況 で あ る。 それ は生 産 能 力 と生 産 能 力 利 用 の 関 係 と して 端 的 に表 す こ とが で き る。 それ ゆえ,. 生産能力 〉生産能力利用. と い う状 況 が 固 定 費 問 題 を 生 じさせ る原 因 で あ る。 固 定 費 が 経 営 準 備 原 価 と して 捉 え られ る こ とか ら,固 定 費 を 生 産 能 力 に対 応 させ る こ と が で き る。 生 産 能 力 はつ ね に完 全 利 用 され る と は限 らず,通 常 は,利 用 され る生 産 能 力 と 利用 され な い生産 能 力 が 区分 され 得 る。前者 に対 応す る固定 費部 分 が有 効 費用(Nutzkosten) で あ り後 者 が 無 効 費 用(Leerkosten)で. あ る こ と は周 知 の とお りで あ る(5)。. 過 剰 能 力 の 存 在 と い う状 況 の 中で,固 定 費 の す べ て が 問 題 とな るわ けで はな い。 生 産 能 力 と生 産 能 力 利 用 の 乖 離 が 著 しい場 合 に,固 定 費 の う ちの 無 効 費 用 の 部 分 が 増 加 し,こ れ が 企 業 に大 きな 負 担 を 課 す るの で あ る。 したが って,問 題 とな るの は固 定 費 の 一 構 成 部 分 た る無 効 費 用 な の で あ る。 しか して,無 効 費 用 に 由来 す る負 担 と は利 益 の 減 少 と手 元 流 動 資 金 の 逼 迫 で あ る。 す な わ ち,そ れ は収 益 性 と流 動 性 の 圧 迫 で あ る。 この こ とが1つ の 問 題 と して 意 識 され,そ れ が 固 定 費 問 題 と して 把 握 され るの で あ る。 以 上 の こ とか ら明 らか な よ う に,固 定 費 問 題 が 生 起 す る こ と に よ って,企 業 の 支 配 的 な 目標 で あ る利 益 目標(本 来 的 目標)と 流 動 性 目標(制 約 的 目標)の 達 成 が 阻害 さ れ る(6)。 こ の こ と が企 業 危 機 の直 接 的 原 因 で あ る(7)。この 直 接 的 原 因 を惹 き起 こす の が 間 接 的 原 因 で あ る。 と こ ろが,こ れ まで の 研 究 に お いて は,企 業 危 機 の 原 因 に関 す る この よ うな 区 分 が 認 識 され て いな い と い うの が 実 情 で あ る。 多 くの 論 者 に よ って 企 業 危 機 あ る い は企 業 倒 産 の 原 因 と して 指 摘 され て い る もの は,す べ て 間 接 的 原 因 で あ る。 企 業 危 機 お よ び それ を 惹 起 す る原 因 に関 して は,第1図. 9. 間接的原 因. 直 接 的 原 因(収. の よ う に表 す こ とが で き る。. 益 性 と流 動 性 の圧 迫). 企業危機. 第1図. \bereitschaftskosten)と して 把 握 さ れ る 。 しか して,固 定 費 は経 営 準 備 を 為 す こ とに よ って 発 生 す る の で あ り,そ れ は 生 産 能 力 を 有 す る こ と に よ っ て 惹 起 さ れ る の で あ る 。 (5)深. 山 明,前. 掲 書,10ペ. ー ジ以 下 。. (6)企 業 危 機 の 第2局 面 と 第3局 面 の 内 容 が,そ あ る こ と を 想 起 さ れ た い 。 こ れ に 関 し て は,深 (7)こ. れ に 関 し て は,深. 山 明,前. 掲 書,184ペ. れ ぞ れ,成 果危機 山 明,前 掲 書,178ペ. ー ジ以 下 を 参 照 。. -105(105)一. 成 果 危 機 お よび 流 動 性 危 機 で ー ジ以 下 を 参 照 。.

(4) 第59巻. 第1号. 間 接 的 原 因 は いか に して 直 接 的 原 因 に転 化 す るか 。 その メ カニ ズ ムが 解 明 され な けれ ば な らな い。. 皿.企 業危機 の原 因に関する研究. 間 接 的 原 因 と直 接 的 原 因 の 間 に は企 業 管 理 者 に よ る処 理 が 介 在 す る。 企 業 危 機 の 生 起 に 関 して 企 業 管 理 者 に よ る処 理 の 問 題 を 等 閑 に付 す こ と はで きな い。 この 問 題 は これ まで ど の よ う に考 え られ て き たか 。 こ こで は,当 該 問 題 を 論 じて い る先 駆 的 研 究 につ いて 考 察 す る こ と にす る。. 1.フ. レ ー ゲ ニ ア ル トホ フ の 所 説. フ レ ー ゲ ー ア ル トホ フ(Fleege-Althoff,F.)は,1934年 営 経 済 学,②. の を 重 視 し,現. の 形 成 を 目 標 と し て い る 。 そ の 際 に,彼. 実 の 経 済 や 企 業 そ の も の に 眼 を 向 け,そ. 査 の 結 果,各. レ ー ゲ=ア. 理論的経. 実 用 的 経 営 経 済 学 お よ び ③ 歴 史 的 経 営 経 済 学 か ら成 る 経 営 経 済 学 の 体 系 を 示. して い る(8)。彼 は,②. 資 料,調. の 書 物 に お い て,①. 応 用 理 論 の 展 開 で あ っ た 。 そ れ は,ま. フ レ ー ゲ=ア. 史的かつ個性的な も. こ か ら問 題 を 受 け 取 り,歴. 史的な. 種 の統 計 な ど を利 用 して 理 論 を 形 成 す る こ とを 主 張 して い る。 フ. ル トホ フ が 目 指 して い た も の は,経. の 研 究 で あ っ て,単. は,歴. さ し く存 在(Sein)の. な る 当 為(Sollen)の. ル トホ フ は,危. Unternehmung)を. 験 的 事 実 に 基 づ く純 粋 理 論 に 裏 付 け ら れ た 研 究 に 基 づ く存 在 当 為(Seinsollen). 研 究 で は な い。. 機 に 陥 っ て い る企 業 あ る い は 苦 境 に あ る企 業(notleidende. 病 気 の 企 業(krankeUnternehmung)と. して 把 握 し,医. 学の概念. を 用 い た 類 推 を 行 わ ん と し た の で あ る(9)。 フ レ ー ゲ ー ア ル トホ フ は,歴. 史 主 義 の 影 響 を 強 く受 け て お り,そ. 象 の 歴 史 性 お よ び 個 別 性 を 重 視 しな が ら,統. れ ゆ え,さ. ま ざ まな 現. 計 的 研 究 や 経 験 的 研 究 の 成 果 を 援 用 して 理 論. (8)Fleege-Althoff,F.:GrundzUgederallgemeinenBetriebswirtschaftslehre,Leipzig1934, S.22ff.こ. れ に 関 し て は,深. 山 明,前. 掲 書,58ペ. ー ジ以 下 。. (9)Fleege-Althoff,F.:DienotleidendeUnternehmung,Stuttgart1930,VorwortundS.43 f.深 山 明,前. 掲 書,61ペ. lehrederUnternehmung)あ そ れ は,経. ー ジ 。彼 は,企. 業 あ る い は経 営 の 病 気 に 関 す る学 を 企 業 の疾 病 学(Krankheits-. る い は 経 営 疾 病 学(Betriebskrankheitslehre)と. 営 病 理 学(Betriebspathologie),経. 学(Betriebsphylaxis)か. ら 成 る 。 フ レ ー ゲ=ア. 営 治 療 学(Betriebstherapie)お. れ に 関 す る 叙 述 は,経. vonderKrankheitsursachen)の gnoseundPrognose)を. 業 危 機 の 原 因 は 企 業 疾 病 の 原 因 と して 把 握. 営 病 理 学 の 一 部 分 で あ る 疾 病 原 因 の 学(Lehre. 範 疇 に 属 す る 。 な お,経. 病 現 象 の 学(LehrevonderKrankheitserscheinung)と 含 む。 一106(106)一. よび 経 営 予 防. ル トホ フ が 目 指 し て い る の は 経 営 病 理 学 を 基 礎. と す る 経 営 治 療 学 と 経 営 予 防 学 で あ る 。 彼 の 場 合,企 さ れ る こ と に な る が,そ. 称 して い る。. 営 病 理 学 は,疾. 病 原 因 の 学 の 他 に疾. 診 断 と 予 測 の 学(LehrevonderDia-.

(5) 企業危機 と管理の失敗(深 山) を形 成 せ ん と した⑩。 彼 は,1925年 に陥 って い た企 業180社 につ いて,イ. ∼1929年 の時 期 に病 気 とみ な され た企 業 す な わ ち危 機 ンタ ビュ ー,営 業 報 告 書,破. 産 記 録 な どを 情 報 源 と. して 企 業 危 機(疾 病)の 原 因 に関 す る考 察 を 行 っ た。 彼 は,企 業 危 機 の 原 因 に関 して さ ま ざ まな 基 準 を用 いて 類 型 化 を 行 っ た後 に,そ れ らの 中で も① 特 殊 的 原 因 と一 般 的 原 因,② 内生 的 原 因 と外 生 的 原 因 と い う原 因 グル ー プが 重 要 で あ る こ とを 指 摘 し,す べ て の 個 別 的 原 因 が 物 的 な もの と人 的 な もの に帰 せ られ得 る こ とを 述 べ て い る(lD。そ の 際,人 は処 理 の 欠 陥(Dispositionsmangel)と. 的な原因. い う一 括 した表 現 で ま とめ られ る。 そ して,「 残. 念 な が ら,わ れ わ れ は,企 業 の 損 失 お よ び病 状 が どの く らい欠 陥 の あ る管 理 に還 元 され 得 るか と い うこ とを確 か め るに は 至 って いな い⑫」 と断 りつ つ,処. 理 依 存 的 な疾 病 原 因 につ. いて 考 察 を行 って い る⑱。 処 理(Disposition)と こ とで,そ. は,企 業 管 理 者 が 企 業 目標 の達 成 の た め に行 うす べ て の 方 策 の. れ は企 業 管 理 と い う機 能 の 一 環 と して 遂 行 され るω。 しか して,管. 理 は企 業 と. い う経 済 有 機 体 の 器 官 と して,人 間 の 脳 に相 当す る役 割 を 果 た して い る。 管 理 の 失 敗 は処 理 の 失 敗 を招 来 す る。 したが って,管 理 の 欠 陥 が か な りの 程 度 に及 び,そ れ が 一 過 的 な 現 象 で な いな らば,「 企 業 は生 存 競 争 に お い て勝 利 す る こ とが で き な い⑮」 の で あ る。 2つ の 問 題 群 が 区 別 され る。 誤 っ た処 理 の 前 提 条 件 お よ び誤 った 処 理 そ の もの と い うの が それ らで あ る(1④ 。 前 者 は,企 業 管 理 者 自身 の個 性 と企 業 管 理 者 の周 囲 の世 界 にお け る 出 来 事 に求 め られ る。 具 体 的 に は次 の よ うな 事 項 が 列 挙 され て い る。 ①. 企 業 管 理 者 自身 が 管 理 す る た めの 能 力 を も って いな い。. ②. 企 業 管 理 者 が 能 力 に恵 まれ て いて も,必 要 な 専 門 知 識 を 備 え て いな い。. ③. 不 幸 な 出来 事,病 気,戦 争 の 帰 結 な どの 運 命 に よ る打 撃 。. ④. 企 業 管 理 者 が 無 思 慮 で 功 名 心 を も って い る。. ⑤. 業 務 に関 心 を も たず,従 業 員 に管 理 を 委 ね る企 業 管 理 者(企 業 管 理 者 で はな い企 業 管 理 者)が. ⑥. あ る。. 自尊 心 や 功 名 心 に富 ん で お り,社 会 生 活 に お いて 役 割 を 果 た した い と考 え る企 業 管 理 者 が あ る。. ⑩. 深 山. 明,前. 掲 書,62ペ. ー ジ。. (IDFleege-AlthoffFaaO. 85.S. ⑫Fleege-AlthoffFaaO. 105.S. q3)Fleege-AlthoffFaaO. 112ff.S. q4)Fleege-AlthoffFaaO. 113.S. ⑮Fleege-AlthoffFaaO. 113.S. q6)Fleege-AlthoffFaaO. 113ff.S. -107(107)一.

(6) 第59巻 ⑦. 第1号. 過 度 に感 傷 的 にな り,ま た,宗 教 の 影 響 に よ って 自 らの 存 立 基 盤 よ りも隣 人 の た め に尽 力 し,自 分 の 企 業 の 経 営 を な お ざ りにす る経 営 者 が あ る。. 誤 っ た処 理 その もの に関 して は,罪 に問 わ れ な い もの(reelleArt)と の(unreelleArt)が. 罪 に問 わ れ る も. 区別 され る。. 罪 に問 わ れ な い誤 っ た処 理 は,必 要 な 手 段 の 選 択 と利 用 が 適 切 で はな く,た とえ ば,現 存 の 利 用 可 能 な 資 金 が 設 備 や 資 材 に過 剰 に投 下 され,合. 目的 的 に利 用 され な い。 この よ う. な 事 態 は,不 適 切 な 方 向 付 けや,経 営 的 な 必 要 性 を 考 慮 しな い こ とな ど に よ り生 じる。 さ らに,長 期 的 な 購 入 契 約 な ど の契 約 に よ る拘 束,誤. った 信 用 政 策,誤. った 信 用 の 利 用,. 誤 っ た利 益 分 配 政 策 な どが 罪 に問 わ れ な い誤 っ た処 理 の 範 疇 に含 まれ るの で あ る。 これ ら は罪 に問 わ れ る よ うな 犯 罪 で はな いが,経 営 上 の 処 理 と して は不 適 切 な もの で あ る。 他 方 で,罪. に問 わ れ る誤 っ た処 理 は,違 法 行 為(strafbareHandlung)だ. 故 意 に注 意 を欠 い た義 務 違 反(bewuBtfahrlassigePflichtverletzung)を. け で は な く, も含 む 。 前 者. につ いて は,次 の よ うな こ とが 考 え られ る。 まず,企 業 管 理 者 が 自分 の 落 ち度 に起 因 す る の で はな い失 敗 や 損 失 を 隠 蔽 しよ う とす る こ と は稀 な こ とで はな い。 そ れ に よ って,事 実 は歪 曲 され,不 完 全 か つ 不 正 確 に説 明 され る こ と にな る。 ま た,失 敗 や 損 失 が 企 業 管 理 者 の 落 ち度 に よ る もの で あれ ば,事 は よ り重 大 で あ る。 さ らに,粉 飾 され た 財 務 諸 表 に基 づ いて,株 主 へ の 配 当が 行 わ れ,経 営 者 に対 す る報 酬 が 支 払 わ れ る こ と も あ る。 さ ら に,詐 欺 や 着 服 も考 え られ る。 フ レー ゲ=ア ル トホ フ は,「 近 年 の 多 くの倒 産 は,正. しい診 断 を下 し,早 期 に予 想 を 立. て る こ と に 関す る企 業 管 理 者 の 能 力 不 足 に還 元 され 得 る⑰」,「企 業 に お け る病 気 の 原 因 は 人 間 にの み 還 元 され 得 る。 と い う こ とを 主 張 す る こ とが で き よ う。 そ れ ゆえ に,人 的 な 原 因 な か ん ず く企 業 管 理 者 の 処 理 の 欠 陥 が(発 病 と重 篤 化 の. 引 用 者)促 進 力 と して 問 題. と な る で あ ろ う(剛 と述 べ て,企 業 の病 気 す な わ ち企 業 危 機 の原 因 と して管 理 の 失 敗 を こ との ほか 重 視 して い るの で あ る。 さ らに,た とえ 企 業 管 理 者 が 通 常 の 管 理 業 務 に加 え て 罹 患 の 回 避 と疾 病 か らの 回 復 に取 り組 まな けれ ばな らな い と い う こ との 困 難 性 も指 摘 され て い る。 そ して,将. 来 に お いて は,と. りわ け大 企 業 で は,「 根 の 深 い病 弊 や 損 失 の 原 因 な ど. に関 す る経 営 監 視 お よび 経 営 分 析 に も っぱ ら従 事 す る人⑲」 が 必 要 と な る で あ ろ う と述 べ. ⑰ ⑱ ⑲. Fleege-Althoff,F.:a.a.0.,S.171. Fleege-Althoff,F.:a.a。0.,S。85. Fleege-Althoff,F.:a.a.0.,S,171.. -108(108)一.

(7) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山) て い る 。 そ れ は,今. 日 の ドイ ツ 企 業 に お け る コ ン ト ロ ー リ ン グ(Controlling)と. ロ ー ラ ー 制 度(Controllership)を. コン ト. 彷 彿 と さ せ る よ う な 指 摘 で あ る 。 ま た,そ. 専 門 家 は 「経 営 の 医 師(Betriebsarzt)」 要 求 さ れ る 。 そ の 養 成 の た め に,職. と 称 さ れ,さ. の よ うな. ま ざ ま な 資 質 を 併 せ もつ こ とが. 業 的 な 高 等 教 育 の 必 要 性 が 説 か れ,フ. レー ゲ=ア. ル. ト ホ フ は ニ ュ ル ン ベ ル ク の 商 科 大 学 に 開 設 さ れ た 「経 済 観 察 研 究 所(lnstitutfUr Wirtschaftsbeobachtung)」. 2.フ. の 成 果 に 期 待 して い た ⑳。. ィ ン トア イ ゼ ン の 所 説. フ ィ ン トア イ ゼ ン(Findeisen,F.)は,フ. レ ー ゲ=ア. 企 業 を 病 気 に 罹 患 し た 企 業 と み な し,そ に,彼. ル トホ フ と 同 様 に,危. 機 に陥 った. の 病 気 の 原 因 を 説 明 し よ う と して い る ⑳。 ち な み. の 書 物 の 副 題 は,「 健 康 な 経 営 と病 気 の 経 営(dergesundeundkrankeBetrieb)」. で あ る。 彼 は,有. 機 体 論 的 思 考 に 基 づ き,経. 営 を 生 き て い る 有 機 体(lebendigeOrganismus). と して 把 握 して い る ⑳。 フ ィ ン トア イ ゼ ン は,「 経 営 と は 生 き て い る1つ で あ っ て,そ る い は1つ. れ は 統 一 的 な 意 志 に 支 配 さ れ て い る㈱」 と述 べ て,病. の 単 位(Einheit). 気 の症 状 を 全 体 経 営 あ. の 単 位 と い う視 点 か ら考 察 す る こ と の 重 要 性 を 指 摘 して い る。 全 経 営 体(ganzer. Betriebsk6rper)の. 病 気 を 認 識 す る こ と が 必 要 だ か ら で あ る ⑳。 ま た,彼. は,「(経. 営 が). 生 き る と い う こ と は 闘 う こ と を 意 味 す る 。 闘 う こ と は 単 位 と して 管 理 す る こ と,ま. た,単. 位 と し て 考 察 す る こ と を 必 要 と す る ㈱」 と も 述 べ て い る 。 経 営 は そ れ が 存 在 す る た め に 必 要 な 最 小 限 の 存 在 の 基 礎 を 求 め て 闘 わ な け れ ば な らな い の で あ る 。 そ れ が 確 保 さ れ て い る 限 り経 営 は 健 康 で あ る 。 しか し,健. 康 な 経 営 も 闘 わ な け れ ば な らな い 。 そ れ は 生 活 の 拡 充. や 発 展 の た めの 闘 いで あ る。 そ の よ う な 生 き て い る 経 営 は 健 康 で あ る こ と も あ る し,病. ⑦①. こ の 研 究 所 は,フ. レ ー ゲ=ア. ル ト ホ フ に よ る と1926年. 気 で あ る こ と も あ る 。 こ の2. の 開 設 と い う こ と に な っ て い る が,1923. 年 の 誤 りで あ る。 この 研 究 所 は現 在 も健 在 で あ る。 ニ ュル ンベ ル クは 今 日で も市 場 研 究 の 盛 ん な 都 市 で あ り,市. 場 研 究 の メ ッ カ(MekkaderMarktforschung)と. 場 研 究 者 の6分. の1が. い わ れ て い る 。 ドイ ツ の 市. ニ ュル ンベ ル クで 仕 事 を して い る。. ⑳Findeisen,F.:AufstiekderBetriebe,Leipzig1932,S.41ff. (22)Findeisen,F.:a.a.0.,S.41. ㈱Findeisen,F.:a.a.0.,S.45. ⑳. ① 症 状 に は 問 題 が な い が,全. 体 経 営 は 病 気 で あ る,②. 症 状 は 少 し 問 題 が あ る が,全. 体 経 営 は健. 康 で あ る と い っ た 事 態 が 考 え られ る の で,症 状 の み を 見 た だ け で 状 況 を 把 握 す る こ と は で き な い 。 ち な み に,古 い(フ ィ ン トア イ ゼ ン 以 前 の)経 営 経 済 学 は症 状 の み を 考 え て い た 。 ㈱Findeisen,F.:a.a.0,,S.46.Vgl.auchFindeisen,F.:a.a.0.,S,52f. -109(109)一.

(8) 第59巻. 第1号. つ の 状 態 を区 分 す る基 準 は創 造 力(dasSch6pferische)で. あ る⑳。 創 造 力 を 欠 いて い る経. 営 は存 在 の た めの 必 要 条 件 を 満 た して いな いの で あ り,病 気 に罹 って い るの で あ る。 さ ら に,経 営 が 発 病 す る こ と に よ って,企 業 の 危 機 が 生 じさせ られ るの で あ るが,こ れ に関 し て,回 復 の 見 込 み の あ る危 機 と命 取 りにな る結 果 を 伴 う危 機 が 指 摘 され ね ば成 らな い。 そ して,「 学 問 的 な研 究 の課 題 は,経 営 危 機(Betriebskrise)を 仕 立 て る こ と で な け れ ば な らな い剛. 回 復 の 見 込 み の あ る危 機 に. の で あ る。 す な わ ち,当 該 研 究 の 課 題 が 明 示 され た. こ と,企 業 の 病 気(企 業 の 危 機)が 両 面 価 値 的 に捉 え られ て い る こ と は注 目 に値 す る。 経 営 は さ ま ざ まな 器 官(Organ)か. ら成 って い る㈱。 そ れ らの器 官 は利 益 の源 泉 で あ る。. も し,そ れ らが 病 気 で あれ ば,利 益 は生 まれ な い,あ る い は,十 分 な 利 益 は得 られ な い。 しか し,そ の よ うな 器 官 は第2次 的 な 器 官 で あ って,そ れ らは第1次 的 器 官 に よ って 支 配 され る。 した が って,第1次. 的 器 官 は組 織 の上 位 に あ り,組 織 を支 配 す る の で あ り,「 上. か ら下 へ の秩 序 が必 要 で あ る⑳」 と考 え られ て い る。 そ うで な い 場 合 は,病. 気 に罹 って い. るの で あ る。 経 営 生 活 に お け る器 官 の 発 病 に は,精 神 的 な性 質 の もの と物 質 的 な性 質 の もの が あ る⑳。 物 質 的 な 種 類 の 病 気 は手 術(財 務 手 術)に. よ って 解 消 され る。 また,精 神 的 な 種 類 の 病 気. は経 営 者 の 更 迭 に よ って 対 処 され る。 その 場 合 に重 要 な 役 割 を 果 た す の が,第1次 と して の 経 営 意 志(Betriebswille)で. 的器官. あ る。 こ の経 営 意 志 が 存 在 しな い,あ る い は機 能 し. な いな ら,経 営 は没 落 に向 か う。 フ ィ ン トア イゼ ン は,経 営 意 志 の 欠 如 また は機 能 不 全 と い う事 態 の 中 に最 大 の危 険 を 見 い だ し,「 経 営 の病 気 は,わ 精 神 的 な もの で あ る剛. れ わ れ に と って は,主. と して. と考 え る の で あ る。 経 営 経 済 的 な 器 官 理 論 は,精 神 を頂 点 に据 え,. その 帰 結 と して の み 物 質 を 認 め る。 「組 織 は精 神 の発 露 剛. な の で あ る。. したが って,最 初 に精 神 が あ り,全 体 が う ま く行 く。 この 原 則 に反 す る と,経 営 は病 気 にな るの で あ る。 以 上 か ら明 らか な よ う に,フ ィ ン トア イゼ ンに と って は,企 業 危 機 の 最 も重 要 な 原 因 は 経 営 を支 配 す る精 神 に あ り,具 体 的 に は管 理 の 失 敗 に求 め られ るの で あ る。. (31)Findeisen (32)Findeisen. S S S S S S ∩ b. ⑤①Findeisen. a a a a a a a. ⑳Findeisen. α α α α α α α. ⑱Findeisen. a a a a a a a. (27)Findeisen. F F F F F F F. (2③Findeisen. 47. 47. 50ff. 50. 51.. 48. 52. 一110(110)一.

(9) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山) 3.テ. ィー レの 所 説. テ ィ ー レ(Thiele,W.)は,企 meinschaft)と. 業(=経. 営)を. 国民 経 済 の 一 分 岐 た る経 営 共 同体(Betriebsge-. し て 把 握 し て い る 。 し た が っ て,そ. 細 胞 で あ る 。 そ し て,企. れ は 国 民 経 済 の 組 織 的 な 基 礎 と して の. 業 危 機 の 問 題 を こ の 細 胞 を 破 壊 す る 経 営 休 止(Betriebsstillegung). の 問 題 と して 捉 え る 。 テ ィ ー レ は 彼 の 師 で あ る ゲ ル トマ ッハ ー(Gertmacher,E.)と に,経. 営 に お い て 価 値 流 入(WertzufluB)と. 摘 し,後. 価 値 流 出(WertabfluB)が. 同様. 生 じる こ とを 指. 者 が 前 者 を凌 駕 す る場 合 が 非 収 益 的 とみ な され て い る。 か か る危 機 的 な 状 況 を 克. 服 す る た め に 経 営 休 止 が 行 わ れ る の で あ り,そ. れ は 危 機 マ ネ ジ メ ン トの 一 環 と して の 方 策. で あ る と いえ る。 テ ィ ー レ は,か. か る 事 態 を 惹 起 す る 原 因 と して,一. 法 的 措 置 を 挙 げ て い る 。 そ れ らの う ち,経. 般 的 経 済 的 原 因,経. 営 的 原 因 に つ い て 考 え る こ と に した い 。. 経 営 的 原 因 は,「 誤 っ た 経 営 管 理(fehlhafteBetriebsfuhrung)㈱ 出 入 す る 諸 力(Krafte)の で あ る 。 し た が っ て,こ よ う に,企. 営的原因お よび. 」 す な わ ち 「経 営 に 流. 管 理 が 誤 っ て い る こ と が あ るGの」 と い う こ と に 還 元 さ れ 得 る の れ に 関 して は 企 業 管 理 者 の 役 割 が き わ め て 大 き い と い え る 。 こ の. 業 管 理 者 の 機 能 が 重 視 さ れ る の は,当. 時 の ドイ ツ を 席 巻 して い た ナ チ ス 固 有 の. 思 考 に基 づ いて る。 経 営 的 原 因 と して は,①. 経 営 設 立 の 場 合 の 誤 り,②. 経 営 拡 大 の 場 合 の 誤 り,⑧. 経 営 活 動 に お け る 誤 り が 考 え ら れ て い る㈱。 こ れ ら に 関 し て,テ. 継続的な. ィー レ に よ る説 明 を 紹 介. して お き た い 。. ①. 経営設立の場合の誤 り. 技 術 革 新 あ る い は景 気 高 揚 に よ る需 要 増 加 を 動 因 と して,創 業 者 活 動 の 一 環 と して 新 た に経 営 が 設 立 され る場 合 が あ る。 その 場 合,後 の 経 営 休 止 を 回 避 す るた め に,需 要 の 減 少 に対 応 で き る よ うな 基 礎 が 確 立 され て いな けれ ばな らな い。 と い うの は,需 要 が 減 少 す る と必 然 的 に過 剰 能 力 が 発 生 し,そ の こ と に よ り惹 起 され る無 効 費 用 が 企 業 の 収 益 性 と流 動 性 を圧 迫 す るか らで あ る。 す な わ ち,こ の よ うな 固 定 費 問 題 を 克 服 で き るか 否 と い う こ と か が 問 題 とな るの で あ り,そ れ は経 営 指 導 者 の 意 思 決 定 に還 元 され 得 る。 これ に関 して, 起 こ り得 る誤 りと して,次 の よ うな 問 題 が 指 摘 され て い る。. ㈱Thiele,W.:DieStillegungvonBetrieben,WUrburg-AumUhle1937,S.18.テ に 関 し て は,深. 山. 明,前. 掲 書,145ペ. ー ジ 以 下 を 参 照 。. ⑱のThiele,W。:a。a.0。,S.5. ㈱Thiele,W.:a.a.0,,S.17ff.. -111(111)一. ィ ー レ の 研 究.

(10) 第59巻 a.他. 人 資 本 と 自 己資 本 の 比 率. b.利. 用 可 能 な 資 本 の 制 約(Kapitaldeck). c.設. 備等の生産能力の調和. d.固. 定 資 産 と流 動 資 産 の 関 係. e.立. 地選択. こ れ らの 問 題 に つ い て,簡. 第1号. 単 な 数 値 例 で 説 明 が な さ れ て い る 。 た と え ば,dに. 関 す る数. 値 例 は 次 の 如 くで あ る 。 新 た に 設 立 さ れ た 経 営 の 開 始 貸 借 対 照 表(Er6ffnungsbilanz)は. 次 の と お りで あ る 。. こ の 経 営 の 給 付 能 力 は1,500単 位 で あ る。 そ の 場 合 の 製 造 原 価 は11,0000(固 比 例 費90,000)で ら,生. あ り,単. 位 あ た り原 価 は73で あ る 。 そ れ に 対 す る 市 場 価 格 は85で あ る か. 産 能 力 が 完 全 利 用 さ れ る な ら,利. 益 を 得 る こ とが で き る。. 1,500単 位 の 生 産 の た め に は11,0000の な よ う に,流. 動 資 産 は50,000し. 流 動 資 産 が 必 要 で あ る が,貸. か な い 。 そ の う ち,20,000は. 例 費 の た め の 流 動 資 産 は30,000と. (50,000:500)と. 借 対 照 表 か ら明 らか. 固 定 費 の た め の も の で あ り,比. い う こ と に な る。 上 述 の よ う に,1,500単. 90,000と い う比 例 費 が 必 要 で あ る の で,生 で あ る 。 そ れ で,総. 定 費20,000,. 原 価 は50,000(固. 産 は 給 付 能 力 の1/3に. 定 費20,000+比. な る 。 した が っ て,損. 位 の生産 に は. 制 限 され ざ るを 得 な いの. 例 費30,000),単. 位 あ た り原 価 は100. 失 が 発 生 す る。 流 動 資 産 が 増 加 さ せ ら れ な い 限 り,. 経 営 休 止 は回 避 され 得 な いの で あ る。. ②. 経営拡大の場合の誤 り. 経 営 設 立 の 場 合 と基 本 的 に は 同様 の 問 題 が この 場 合 に も生 起 し得 る。 す な わ ち,資 本 調 達 お よ び需 要 増 加 の 評 価 に関 す る誤 りが 問 題 とな るの で あ る。 前 者 は 自己 資 本 と他 人 資 本 の 比 率 の 問 題 で あ り,後 者 は需 要 増 加 の 持 続 性 の 問 題 で あ る。 後 の 問 題 に関 して テ ィー レ は次 の よ うな 例 で 説 明 して い る。 加工 業 に属 す るあ る企 業 の給 付 能 力 は1,000単 位 で あ る。当該 製 品 の販 売 価 格 は980と1,000 の 間 で あ っ た。 そ して,固 定 費 は500,000,単. 位 あ た りの 比 例 費 は500で あ る。 給 付 能 力 が. 一112(112)一.

(11) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山) 完 全 利 用 さ れ る 場 合,単 で あ る な ら,総 の 結 果,給. 位 あ た りの 原 価 は1,000で あ り,損. 損 失 は20,000)。. こ の 損 失 を 解 消 さ せ る た め に,生. 付 能 力 は2,000単 位 と な り,固. 利 用 さ れ る な ら,単. 定 費 は800,000と. 位 の 生 産 し か 達 成 さ れ 得 ず,単. 1,600)と. 失 は さ ら に 増 加 す る こ と と な っ た(販. 32,000)。 そ れ ゆ え,こ. 売 価 格 が980. 産 能 力 が拡 大 さ れ た。 そ. な った。 新 た な給 付 能 力 が 完 全. 位 あ た りの 原 価 は900で あ る(1,800,000:2,000)。. に 反 して,1,600単 な り,損. 失 が 発 生 す る(販. しか し な が ら,予. 想. 位 あ た り の 原 価 は1,000(1,600,000: 売 価 格 が980で. あれ ば総損失 は. の 経 営 拡 大 に は 誤 り が あ っ た と い う こ と に な り,や. がて経営休止を. 余 儀 な くされ るの で あ る。 こ の よ う に,経. 営 拡 大 に 関 す る 誤 りの 多 く は,生. 産 能 力 が 完 全 に利 用 され な い こ と に よ. る収 益 性 と流 動 性 の 問 題 に逢 着 す る。. ③. 継 続 的 な 経 営 活 動 に お け る誤 り. この 場 合,誤. りの 源 泉 は経 営 管 理 の 方 式(Art)と. 誤 った 処 理(Fehldisposition)に. あ. る。 さ ま ざ まな 利 益 を 代 表 す る複 数 の 人 が 管 理 す る経 営 に お いて は,職 場 お よ び欲 求 充 足 財 の 創 造 の 手 段 と して の 経 営 の 利 益 で はな くて,各 管 理 者 が 代 表 して い る 個 別 的 な 利 益 を 志 向 して 管 理 が 行 わ れ る。 そ の こ との ゆ え に,経 営 の 利 益 に な らな い決 定 が 下 さ れ るの で あ る。 「もし経営 の管理 者(LeiterdesBetriebes)が1人 rer)で. あ る な らば剛,そ. の真 の指 導者(einwahrerFUh. の よ うな 事 態 は 回 避 され 得 るで あ ろ う。 真 の 経 営 指 導 者 は あ ら. ゆ る個 別 的 利 益 か ら独 立 して お り,責 任 を 自覚 して い るか らで あ る。 また,経 営 管 理 者 の 選 任 は,自 然 淘 汰 の 過 程(natUrlicherAusleseprozeB)に. 従 って 行 わ れ な けれ ばな らな. い。 最 も有 能 な 人 が 経 営 管 理 者 にな るべ きだ か らで あ る。 さ らに,経 営 管 理 が 父 親 か ら子 へ と世襲 され る場 合,大 経 営 の管 理 が1人 の 管 理 者 の 手 中 に あ る場 合 に も危 険 が存 在 す る。 以 上 の よ う に,経 営 管 理 構 造 が 適 切 で な い場 合,経 営 の 利 益 に貢 献 しな い決 定 が 下 され る こ とが あ り,そ れ が 経 営 休 止 を 招 来 し得 るの で あ る。 テ ィ ー レは次 の よ うな 例 で 誤 っ た処 理 を 説 明 して い る。 あ る加 工 経 営 で は,原 材 料 費 が 総 原 価 の 約50%で. あ っ た。 そ して,原 材 料 価 格 が 上 昇 傾. 向 に あ っ たの で,企 業 管 理 者 は4年 分 の 原 材 料 を 購 入 す る こ と に した 。 そ の 保 管 の た め に よ り大 きな 貯 蔵 施 設 が 必 要 とな り,そ れ の 建 設 の た め に抵 当権 を 設 定 して 借 り入 れ が 行 わ. ⑳Thiele,W.:a.a.0,,S.24.. 一113(113)一.

(12) 第59巻. 第1号. れ ね ばな らな か っ た。 と こ ろが,価 格 の 上 昇 が 止 ま り,長 期 にわ た って 同 じ水 準 に留 ま っ た。 それ に もか か わ らず,こ の 企 業 は不 動 産 抵 当の 借 入 金 利 子,減 価 償 却,さ. ら に は,原. 材 料 に拘 束 され て い る資 金 の 利 子 を 負 担 しな けれ ばな らな いの で,他 の 企 業 に比 べ て 原 材 料 費 が 著 し く大 き くな っ た。 それ は次 の よ う に計 算 され る。. 400tに. 対 す る 原 材 料 費40,000. 毎 年 の 必 要 量(100t)の. 原 価10,000. 借入金利子. 10,000の6%. 第1年 の利子. 10,000の4%. 減価償却. 10,000の2%. し た が っ て,1tあ. た りの 原 価 は 次 の よ う に な る 。. 仕 入 価 格100 借 入 金 利 子6 第1年 の 利 子12 減 価 償 却2 120. も し こ の よ う な 購 入 を しな け れ ば,1tあ も う1つ. た りの 原 価 は100で あ る 。. の 例 は 次 の と お りで あ る 。. あ る 企 業 は305で 販 売 さ れ 得 る 製 品 を 生 産 し て い る 。 総 原 価 は300で. 材料. 100. 賃金. 100. 原価付加. 100(賃. 総原価. 300. 製 品 の 価 格 が 下 落 し,290に. あ る。. 金 の100%). な っ た 。 そ こ で,そ. す る 機 械 が 購 入 さ れ た 。 し た が っ て,総. れ に 対 応 す る た め に,賃. 原 価 は280と な る 。. 一114(114)一. 金 を10%節. 減.

(13) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山). 材料. 100. 賃金. 90. 原価付加. 90. 総原価. しか し,ま. 280. もな く損 失 が発 生 す る。 賃 金 の100%の. 原 価 付 加 と い う経 験 則 が妥 当 しな い. と い う こ とが 忘 れ られ て い たの で あ る。 新 たな 機 械 の 購 入 に よ って 利 子 や 減 価 償 却 が 増 加 し,そ の こ とが 考 慮 され ね ばな らな いの で あ る(原 価 付 加 は賃 金 の110%)。. した が って,. 正 しい給 付 単 位 計 算 は次 の よ う にな る。. 材料. 100. 賃金. 90. 原価付加. 110 300. か く して,損. 失 が 発 生 し,そ. れ が 長 期 に わ た る な ら ば,経. 営 休 止 が 行 わ れ る こ と にな る. の で あ る。 す で に 明 らか な よ う に,テ さ れ て い る 。 し た が っ て,そ. ィ ー レの 研 究 に お い て は,企 の 意 味 で,経. で あ る と み な さ れ る の で あ る 。 こ れ は,こ. 営 休 止(=企. (Kapitalfehlleitung)」. 業 管 理 者 の 職 能 が きわ めて 重 視. 業 危 機)は. 誤 った 経 営 管 理 の 帰 結. の 時 代 の 多 くの 論 者 た ち の. 「資 本 の 誤 っ た 管 理. と い う 理 論 的 な 問 題 意 識 と 軌 を 一 に して い る 。 ナ チ ス の 思 考 に 強. く規 定 さ れ た も の で あ る と は い え,彼. が 企 業 管 理 者 の 意 思 決 定 問 題 を 重 要 視 して い る こ と. に注 目 した い。. IV.企 業危機 の原 因に関する調査研究. 2006年9月26日,ハ. ン ブ ル ク に お い て,「 何 故 に 企 業 は 支 払 い 不 能 に な る の か. 最 も重. 要 な 倒 産 原 因 一 」 と 題 す る プ レゼ ン テ ー シ ョ ン が 行 わ れ た 。 そ れ は ユ ー ラ ー ヘ ル メ ス 信 用 保 険 会 社(EulerHermesKreditversicherung-AG卿. ⑳EulerHermesの panBranch)が. カ タ カ ナ 表 記 に つ い て は,日 用 い て い る表 記 に従 った 。 -115(115)一. と マ ン ハ イ ム 大 学 の 倒 産 ・企 業 再. 本 支 店(EulerHermesDeutschlandAG,Ja-.

(14) 第59巻. 第1号. 生 セ ン タ ー(ZentrumfurInsolvenzundSanierunganderUniversitatMannheim 〔ZIS〕)㈱. に よ る 共 同 研 究 の 結 果 を 発 表 す る も の で あ っ た ㈱。 こ の 調 査 研 究 の 目 的 は,企. 業. 倒 産 に関 す る情 報 を 収 集 し,そ れ らを 社 会 に公 表 す る こ とで あ った㈹。 ユ ー ラ ー ヘ ル メ ス とZISの. 委 託 に 基 づ い て,ヴ. ィー スバ ー デ ンに あ る専 門 研 究 機 関 た る. コ ホ ル テ ン 研 究 所(Kohorten-lnstitut)は,2006年. venzverwalter)に. の 夏 に,125人. の 倒 産 管 財 人(lnsol一. 対 し て 電 話 に よ る 質 問 調 査 を 実 施 し た"1)。彼 ら に 質 問 さ れ た 事 項 は,①. 倒 産 の 原 因,② 企 業 再 生 の 妨 げ,③ 倒 産 申立 の 時 点,④ 典 型 的 な 倒 産 の ケ ー スで あ った 。 以 下 に お いて この 調 査 の 結 果 を 概 観 す る こ と に した い幽。 被 質 問 者 の71%が,倒 し た 。 しか して,全. 産 の 重 要 な 原 因 はつ ね に企 業 管 理 の 領 域 にお いて 見 られ る と回 答. 体 と して58の 個 別 的 な 倒 産 原 因 が 確 認 さ れ た が,そ. ル ー プ に 集 約 さ れ た 。 そ れ は 第2図. ㈱. こ の セ ン タ ー は,2006年 学 の 交 流,さ. ら に は,学. お よ び 第1表. に 設 立 さ れ,倒. れ ら が14の 原 因 グ. の と お りで あ る 。. 産 と 企 業 再 生 に 関 す る 研 究 を 促 進 し,法. 律 学 と経 済 科. 問 と実 践 の 交 流 を 密 にす る こ とを 任 務 と して い る。. ㊤9こ の 調 査 研 究 の 結 果 は,o.V.:UrsachenvonInsolvenzen-GrUundefUrUnternehmensinsolvenzenausderSichtvonInsolvenzverwalter,WirtschaftKonkret,Nr.414,2006と. し. て ウ ェ ブ上 で 公 開 され て い る。 ㈹o.V.:a.a.0.,S.6.Vgl.auchPress-Information.倒 れ て い る。 ω. 被 質 問 者 で あ る125人. 産 は企 業 危 機 を 表 す 指 標 と して 考 え ら. の 半 数 は も っ ぱ ら 倒 産 管 財 人 と し て 活 動 し て お り,44%は. 少 な く と も労. 働 時 間 の50%以 上 を 倒 産 管 財 人 と し て の 活 動 に 従 事 し て い た 。 ま た,彼 ら の2/3は 少な くとも 8年 間 の 経 験 を 有 し て い た 。 さ ら に,彼 ら の81%は 手 続 が 開 始 さ れ た50∼500件 の倒 産 手 続 に関 わ っ て お り,全. 体 と し て 約19,000件. け る 企 業 倒 産 件 数 は34,137件. の 倒 産 手 続 に 関 与 し て い た 。 ち な み に,2006年. で あ っ た 。 した が っ て,こ. の125人. は60%弱. の ドイ ツ に お. の 倒 産 に 関 わ って い た こ. と にな る。 働. 以 下 の 記 述 は,報. 告 書 の 他 に,プ. レ ス ・イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン,プ. 基 づ いて い る。 これ らは す べ て ウ ェ ブ上 で 公 開 され て い る。 一116(116)一. レゼ ンテ ー シ ョン配 付 資 料 に.

(15) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山). 第1表. 重要な倒産原因 要素 ごとの 頻 平 均%. 要 素1:コ. ン トロ ー リ ング の欠 如. 度%. 因子負荷量. 79. 企業計画策定 の欠如. 81. 0.62. 77. 0.77. 過少 な自己資本. 96. 0.62. 過小 な信用力. 81. 0.70. 過大 な利子 負担. 72. 0.45. 予期 されない事態 に対す る引当金 が小 さい. 65. 0.69. 半 ば完成 した仕事 の評価 の誤 り. 65. 0.41. 不十分 な債務者管理 あま りに も短期 的な資金調達. 79. 0.64. 58. 0.51. 資金調達期 間の合理 的な調整 の欠如. 55. 0.47. 古 い考 えに対す る硬直 的な拘泥. 75. 0.66. ワ ンマ ン支 配. 48. 0.63. 意思決定 の欠点. 47. 0.66. (外 国 で の 購 入 の 際 の リス クの 過 小 評 価). 11. 0.51. 企 業 内 で の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの不 足. 53. 0.56. 複 雑 で鈍 重 な プ ロ セ ス組 織. 50. 0.38. (少なす ぎ る リス ク分散 すな わちあ ま りに も少 ない顧客,供 給者 お よび銀行). 44. 0.43. ビ ジ ネ ス パ ー トナ ー と の オ ー プ ン な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 欠 如. 37. 0.60. 34. 0.62. 必 要 な投 資量 の誤 っ た見 積 も り. 60. 0.61. 誤 った投資 時点. 35. 0.76. 建物 を賃借せず に自 ら建設す る. 31. 0.65. 生産能力利用 の不足. 58. 0.59. 生産 プロセスの不適 当な組織化. 51. 0.68. 誤 った市場観察. 51. 0.34. 陳腐 化 した テ ク ノ ロ ジ ー と設 備. 48. 0.65. 大 きす ぎる生産深度. 34. 0.55. 時 代 遅 れ に な っ た製 品. 32. 0.47. 過 少 な製 品 ラ イ ン,過 多 な製 品 ラ イ ン. 31. 0.51. 製 品の欠 陥. 24. 0.37. 原 価 計 算 が な い,コ 要 素2:資. 要素3:不. 要 素4:独. 要 素5:透. ン トロ ー リ ング が な い 76. 金 調 達 の不 備. 64. 十分 な債務者管理. 裁 と硬 直 的 な管 理. 57. 44. 明性 と コ ミュニ ケ ー シ ョ ンの不 足. 不 明確 な専 門的能力 要 素6:投. 要 素7:誤. 要 素8:個. 42. 資 の失 敗. 41. っ た生 産 計 画 策 定. 33. 人 的 な モ チ ベ ー シ ョ ンの優 位. 後継者 の決 まっていない所有者経営企業 (短すぎ る1年 未満の 計画策定期間および分析期間). 38. 所 有 者 間 で の コ ンフ リク ト. 30. 0.48. 30. 0.38. 価格政策 における失敗. 45. 0.61. グ ロ ーバ ル化 の不 十 分 な考 慮. 12. 0.65. 63. もっ ぱ ら特 定 の顧 客 要 求 を志 向す る こ と. 要素9:不. 要 素10:自. 危 険 の否 定,絶. .52. 29. 十分 な市場適応. 己 中心 主 義,外. 0.61 一 〇. 28. 部 関 係 の軽 視. 54. 0.41. 市場変動 に関す る知識 の不足. 大 な力 を もっ て い る と の感 覚. 43. 0.41. 従業員 に対す る不信. 13. 0.56. 供給者 に対す る不信. 2. 0.73. 一117(117)一.

(16) 第59巻. 第1号. 要素 ごとの 頻 平 均% 要 素11:戦. 度%. 因子負荷量. 27. 略 的 な省 察 の不 足. 38. 0.75. 34. 0.49. 主要 な顧客 の側 での企業政策 的および人 的な変動 に関す る情報 の不足. 19. 0.49. 国内市場へ の特化. 17. 0.48. 販売減少 の場合 に人員 の除去 が行 われない. 80. 0.33. 従 業 員 の モ チ ベ ー シ ョ ンの不 足. 28. 0.77. 従 業 員 と の コ ンフ リク ト. 22. 0.65. 従 業 員 と企 業 の ア イ デ ンテ ィ テ ィ ー の欠 如. 20. 0.75. 従業員 の精神 的動揺 が大 きい. 13. 0.71. 病欠 が多 い 悪質 な従業員. 11. 0.55. 2. 0.56. 過少 な投資. 36. 0.50. 適 切 性 を欠 く販 売 チ ャネ ル. 27. 0.42. 共 同事 業 と企 業 参 加 につ い て の誤 っ た リス ク の見 積 も り. 21. 0.57. 為 替 リス ク の誤 っ た見 積 も り. 13. 0.67. 過度 に広 が りす ぎた国際 的拡張. 8. 0.70. 急 ぎす ぎた拡張. 31. 0.81. 業務管理 における過度 の変革. 11. 0.52. 戦略 的思考 のために 日常業務 か ら解放 される人員 がいない. 要 素12:人. 要 素13:統. 要 素14:多. 事 問題. 25. 制 さ れ て い な い投 資 と拡 張. 21. す ぎ る変 動. 21. 出 所o.V.:a.a.0.,S.32f.. 上 記 の14グ ル ー プ の う ち 管 理 の 失 敗 と して 強 調 さ れ 得 る 重 要 な も の は,①. コ ン トロ ー リ. ングの 欠 如,② 資 金 調 達 の 不 備,③ 不 十 分 な 債 務 者 管 理,④ 独 裁 と硬 直 的 な 管 理,⑤ 透 明 性 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 不 足,⑥ ま た,同. 時 に,多. 投 資 の 失 敗,⑦. 誤 っ た 生 産 計 画 策 定 で あ る㈹。. くの 企 業 に お い て 債 務 者 管 理 が な お ざ り に さ れ て い て,そ. の こ とが 企. 業 の 存 在 を脅 か す よ うな 危 機 を 招 来 す る こ とが 指 摘 され て い る鱒。 さ らに,倒 産 申立(ln一 solvenzantrag)が. 行 わ れ た 時 点 に 関 す る 問 い に 対 し て,質. が 遅 す ぎ る と 回 答 し た ㈲。 周 知 の よ う に,1999年 れ,そ. 問 を 受 け た 倒 産 管 財 人 の72%. に 「倒 産 法 」(lnsolvenzrecht)が. の こ と に よ っ て 企 業 再 生 の 可 能 性 が 大 き くな っ た ㈹。 そ れ ゆ え,こ. 制 定 ・施 行 が,よ. 施行 さ. の 「倒 産 法 」 の. り早 い倒 産 申立 が 行 わ れ,企 業 再 生 の 可 能 性 を 探 る こ との 促 進 要 因 にな. ⑬Pressgesprach,S,10f.;Presse-lnformation. 幽Vgl.Presse-Information. ㈲o.V.:a.a.0.,S.7;Pressegesprach,S.14. ㈲. この 法 律 は ア メ リカ の. 「連 邦 倒 産 法 」 で 定 め ら れ て い る 再 建 手 続 か ら大 き な 影 響 を 受 け,「 経. 済 的 に 有 意 義 で 実 態 に か な っ た 倒 産 処 理 」(デ し い 倒 産 法 」 「日 独 法 学 』 第20巻,2002年,166ペ 基 礎 と す る も の で あ る(山 た が っ て,従 さ れ,再 明,前. 来の. 本 和彦. ィ ー タ ー ・ラ イ ポ ル ド 「ド イ ツ と ヨ ー ロ ッ パ の 新 ー ジ)を 志 向 し て お り,「 債 務 者 更 正 主 義 」 を. 『倒 産 処 理 法 入 門 』 第3版,有. 斐 閣,2008年,5ペ. ー ジ)。. 生 可 能 な 企 業 の 救 済 を 目 指 す こ と と な っ た の で あ る 。 こ れ ら の 事 情 に 関 し て は,深 掲 書,19ペ. し. 「破 産 」 お よ び 「和 議 」 と い う二 本 立 て の 手 続 が,「 倒 産 手 続 」 と し て 一 本 化 ー ジ以 下 を 参 照 。 一118(118)一. 山.

(17) 企業危機 と管理の失敗(深 山) る と考 え られ るの で あ るが,倒. 産 管 財 人 の72%が 従 来 と変 わ らず,「 倒 産 法 」 の影 響 は見. られ な い と 回答 した。 倒 産 申立 が遅 くな る こ との い くつ か の 原 因 が 考 え られ て い る㈲。 そ れ は次 の よ う に ま と め られ る。 ①. 心理的要因 ・何 とか して 回 復 す るで あ ろ う(96%) ・知 人 や 同業 者 に恥 を さ ら した くな い(95%). ②. 合 理 的 理 由な し ・倒 産 申立 の 遅 れ に よ る制 裁 は大 した こ と はな い(60%) ・法 律 の 規 定 を よ く知 らな い(77%). ③. 倒 産 管 財 人 が 手 続 の 変 更 を 望 まな い ・倒 産 申立 は倒 産 の 前 に位 置 づ け られ る手 続 で はな い(88%) ・倒 産 申立 は官 庁 に よ って 主 導 され るべ き もの で はな い(77%). それ で は,早 期 に倒 産 申立 が 行 わ れ る こ との 利 点 は何 か 。 被 質 問 者 に よ る回 答 は第3図 の 如 くで あ る。. 第3図. ユ ー ラ ーヘ ル メ ス とZISに. 早い倒産申立の利点. よ る調 査 研 究 に よ って,企 業 倒 産(企 業 危 機)を 惹 起 す る最. も重 要 な 原 因 が 「管 理 の 失 敗 」 で あ る こ とが 明 確 にな っ た。 その こ と は14の 原 因 グル ー プ の うち の 上 位 に位 置 づ け られ る7グ ル ー プ に よ って 明 か で あ る。 ま た,そ. の 他 の原 因 グ. ル ー プ に関 して も,大 部 分 が 管 理 の 失 敗 に還 元 され 得 る もの と思 わ れ る。 さ ら に,倒 産 申 立 が 遅 くな る こ と も最 終 的 に は企 業 管 理 の 領 域 にそ の 原 因 が 求 め られ 得 るの で あ る。 す な わ ち,遅 い倒 産 申立 に よ って 企 業 再 生 が 阻 害 され,企 業 危 機 の 第4局 面⑱ にお け る危 機 マ ネ ジ メ ン ト(倒 産 に お け る危 機 マ ネ ジ メ ン ト)が 有 効 に機 能 しな い と い う こ と も当 該 局 面. ㈲o.V.:a.a.0.,S.13ff.;Pressegesprach,S.15;Presse-lnformation. ㈱. 企 業 危 機 の4つ. の 局 面 に つ い て は,深. 山. 明,前. -119(119)一. 掲 書,180ペ. ー ジ 以 下 を 参 照 。.

(18) 第59巻. 第1号. に お け る管 理 の 失 敗 の 帰 結 で あ る と言 え る。 次 の 点 に言 及 して お き た い。 被 質 問 者 の 考 え て い る典 型 的 な 倒 産 の ケ ー スが この 調 査 の プ ロ セ スで 明 らか にな っ た。 それ らは主 と して 規 模 の 小 さ い企 業 の そ れ で あ って,必 ず し も大 企 業 に関 して み られ る大 型 倒 産 ばか りで はな いの で あ る。 報 告 書 に記 載 され て い る典 型 的 な 倒 産 企 業 の メル ク マー ル は第4図. に示 され て い る。. 以 上 か ら明 らか な よ う に,典 型 的 な 企 業 倒 産 の ケ ー ス に は大 企 業 の 倒 産 も含 まれ て い る が,そ の割 合 は圧 倒 的 に小 さ い。 した が って,比 較 的規 模 が小 さ な(売 上 高 が5,000万Euro 未 満,従 業 員 数 は50人 以 下)所 有 経 営 者 に よ り管 理 され て い る若 い企 業 と い う こ とが 調 査 結 果 に影 を落 と して い る。 ユ ー ラー ヘ ル メ ス とZISの 共 同研 究 の 結 果 が ど こ まで 一 般 化 さ れ 得 るか と い う こ とが,残. され た課 題 で あ る。. デ ュ ッ セ ル ドル フ に あ る コ ン サ ル タ ン ト会 社 で あ るDroegeComp.GmbH.が,そ ン サ ル テ ィ ン グ 活 動 の 範 囲 で,調. 査 を 実 施 し た 。 そ れ は,1990年. (成 果 危 機 お よ び 流 動 性 危 機 を 内 容 と す る 企 業 危 機 の 第3局. の コ. 代 の終 わ りに企 業 危 機. 面)に. 陥 っ た け れ ど も,そ. れ. を克 服 す る こ と に 成 功 し た企 業 に 関 す る調 査 で あ り,成 功 した 危 機 マ ネ ジ メ ン ト(erfolgreiches Krisenmanagement)の gauer,A.)に. 実 態 を 明 らか に す る も の で あ っ た 。 そ の 概 要 が ベ ル ガ ウ ァー(Beト. よ る2冊. の 書 物 で 公 表 さ れ て い るqg。 ち な み に,調. 査 に 応 じた30社. は次 の よ. う な 企 業 で あ る ㈲。 ①. 部門別の構成 機 械(26.7%),自 (10%),自. 動 車(6.7%),衣. (6.7%),エ 薬 品/化 ②. 動 車 部 品(20%),建 料 品/靴/繊. 築 資 材(10%),テ 維(6.7%),フ. レ ク トロ ニ ク ス 部 品(3.3%),飲. 料/食. レコ ミュニ ケ ー シ ョン ァ イ ン セ ラ ミ ッ ク ス/光. 料 品(3.3%),紙. 製 品(3.3%),. 粧 品(3.3%)。. 法律形態 株 式 会 社(80%),株. ③. 式 合 資 会 社(6.7%),有. 限 会 社(10%),財. 売上高 6,980万DM∼111億8,600万DM,中. 央 値 は15億5,450万DM。. ㈹Bergauer,A.:ErfolgreichesKrisenmanagementinderUnternehmungEineempirische Analyse,Berlin2001;dieselbe:FUhlenausderUnternehmenskrise-Leitfadenzurerfolgreichen Sanierung,Berlin2003. 6①Bergauer,A.:ErfolgreichesKrisenmanagementinderUnternehmung-Eineempirische Analyse,S,37ff.企. 業 名 は4社. を 除 い て 明 示 さ れ て い る 。. -120(120)一. 団 会 社(3.3%)。. 学.

(19) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山). 売上高. 企業管理 ■..... 32. 所有 経 営者 〒 専 門経 営者. 15. 十 回答 な し. 3. ,1,. ■. 1,1.1, 0. 20. 40. 60. 80. 100. 頻 度(%). 従 業員数 10人 未 満 ■. 10以 上50人 未 満. 一111111. 一42. {,墨. ■. 50以 上100人. 未満. 16 一. ■. 100人 以 上200人. 未満. 19 ■. 200人. 6. 以上. ■. 回答 な し. 12≡ 0. lIII 10. 2030. 40. 50. 頻 度(%). 企 業の年齢 1年 以 上15年 未 満. 35 ■. ■■■ ■ ■■ ■ ■■ ■. 15年 以 上40年 未 満. 33 ■. ≡ 29 :. 40年 以 上 〒. 回答 な し. 3 ■ ■. 0. ミ. ミ. ミ. :. :. :. 1. 1. 1. 10. 20. 30. 頻 度(%) 出 所o.V.:a.a.0.,S,15. 第4図. 典型的な倒産企業のメルクマール 一121(121)一. 40.

(20) 第59巻 2億DM未. 第1号. 満(13.3%),2億DM超11億DM以. 下(50%),11億DM超41億DM. 以 下(33.3%),41億DM超(0%) ④. 従業員数 185人 ∼44,797人,中. ⑤. 央 値 は6,122人(1997年. ま た は1996/97年). 企 業 回 生 を達 成 した時 期 1992∼1995年(56.6%),1996年(13.3%),1997年(30%). ま た,こ 他 で は,秘. の 質 問 調 査 に 対 して 解 答 し た の は,ほ 書 室 長,取. 締 役 会 事 項 担 当 の の プ ロ ジ ェ ク ト ・マ ネ ー ジ ャ ー,コ. グ 部 門 の マ ネ ー ジ ャ ー な ど,い ベ ル ガ ウ ア ー は,企 な い と 断 りな が ら,テ. と ん ど が 会 長 を 含 む 取 締 役 で あ り,そ. の. ン トロ ー リ ン. ず れ も 企 業 経 営 の 中 枢 に あ っ た 人 々 で あ る61)。. 業 危 機 の 原 因 を 詳 細 に分 析 す る こ と は 当面 の 課 題 に と って 重 要 で は ッ プ フ ァ ー(T6pfer,A.)の. 枠 組 み 励 を 利 用 して,危. 機 に陥 った 企. 業 の 経 営 者 や 管 理 者 が 何 を 企 業 危 機 の 原 因 と考 え て い る か と い う こ と を 明 ら か に し て い る ㈹。 調 査 の 結 果 と して 明 らか に な っ た 企 業 危 機 原 因 は 次 の と お りで あ る 。 ①. ト ッ プ ・マ ネ ジ メ ン トの 怠 慢 お よ び 失 敗. ②. 戦 略 的 な 方 向 付 けの 欠 如. ③. 構 造 と プ ロセ ス に お け る複 雑 性. ④. 時 宜 にか な っ た指 揮 の 欠 落. ⑤. 不 適 切 な 価 値 創 造 深 度(生. ⑥. 最 適 で な い供 給 者 政 策. ⑦. 財 務 管 理 に お け る欠 陥. ⑧. 市場の喪失. ⑨. グ ロ ー バ リゼ ー シ ョ ン に よ る 価 格 下 落. ⑩. 景気の悪化. こ れ らの う ち,①,③,⑤. 産 深 度). お よ び ⑥ は80%以. ほ と ん ど の 回 答 者(86.9%)が,企. 上 の 人 が 指 摘 した 原 因 で あ る 。 と りわ け,. 業 危 機 が ト ッ プ ・マ ネ ジ メ ン トの 失 敗 に 帰 せ ら れ る と. 6DBergauer,A.:a。a。0.,S.10ff。. 回 答 者 の 氏 名,職. の 調 査 の 対 象 と な っ た 企 業 は,ユ. 位 は4社. ー ラ ー ヘ ル メ ス とZISに. を 除 い て 明 ら か に さ れ て い る 。 こ. よ る 調 査 の 場 合 と 比 べ る と か な り 規 模. が 大 き い と 言 え る 。 そ れ は 周 到 に 調 査 対 象 が 選 択 さ れ た か ら で あ る 。 し た が っ て,ユ メ ス とZISの. 調 査 の 結 果 に 対. し て も た れ る よ う な こ と を 懸 念 す る必 要 は な い 。. ⑫T6pfer,A.:AnalysevonInsolvenzursachen,in:Schimke,E.undT6pfer,A.(Hrsg.): KrisenmanagementundSanierungsstrategien,2.Aufl.,LandsbergamLech1986,S.158 ff. 63Bergauer,A.:a。a。0。,S.126ff.undS.312ff.;dieselbe:F臼hlenausderUnternehmenskriseLeitfadenzurerfolgreichenSanierung,S.18ff.. 一122(122)一. ー ラ ー ヘ ル.

(21) 企 業 危 機 と管 理 の 失 敗(深 山) 答 え た の で あ る 。 ま た,取 よ る 管 理 の 継 続 性 の 欠 如,引 れ た 。 ベ ル ガ ウ ア ー は,こ し,そ. 締 役 会 内 部 で の 破 滅 的 な コ ン フ リ ク ト,取 締 役 の 頻 繁 な 交 代 に 退 す る管 理 者 の 後 継 者 不 足 な ど さ ま ざ まな 人 的 要 因 が 指 摘 さ れ ら を 人 的 資 本 な る 原 因 複 合 体(Ursachenkomplex)と. みな. れ らが 企 業 危 機 を 惹 起 す る 主 た る 原 因 で あ る と 考 え て い る の で あ る ㈲。 さ ら に,適. 切 な コ ン トロ ー リ ン グ ・シ ス テ ム の 欠 落 に も 言 及 さ れ て い る 。 以 上 の よ う な こ と が 企 業 に よ っ て 自 覚 さ れ て,93.3%の. 企 業 に お い て,人. マ ネ ジ メ ン トの 中 で 重 要 な 役 割 を 果 た す こ と と な っ た 。 そ して,被 60.7%に. お い て 補 充 が 行 わ れ,ま. ら に,26.7%で. た,85.7%の. 調査企 業の取締 役の. 企 業 で は枢 要 な 人 材 の 補 充 が 行 わ れ た 。 さ. は 管 理 者 の 能 力 プ ロ フ ィ ー ル が 分 析 さ れ,そ. トも 利 用 さ れ た 。 ま た,管. 的側面が危機. の た め に外 部 の コ ンサ ル タ ン. 理 者 ポ ス トの 新 設 が 行 わ れ る 一 方 で,管. 理 の 効 率 化 を 図 るた め. に 管 理 階 層 お よ び 管 理 者 数 の 削 減 が 実 行 さ れ た ケ ー ス も 多 い ㈲。. 以 上 に お いて,ユ ー ラー ヘ ル メ ス とZISに. よ る調 査 な らび にベ ル ガ ウ アー に よ る調 査 の. う ち 当面 の 課 題 に関 連 す る重 要 な 部 分 を 紹 介 して き た。 これ らを 総 合 す る と,危 機 に陥 っ た企 業 の 外 部 の 眼 す な わ ち倒 産 管 財 人 の 眼,ま. た,か か る企 業 の 内部 の 眼 す な わ ち経 営 者. や 管 理 者 の 眼 の いず れ の 眼 で 見 て も企 業 危 機 の 主 た る原 因 が 管 理 の 失 敗 に求 め られ 得 る と い う こ とが 明 白で あ る。 も ち ろん,ユ ー ラー ヘ ル メ ス とZISの 調 査 は2006年 当 時 の 企 業 を 対 象 と して お り,ベ ル ガ ウ ア ー の調 査 は1996-1997年 の企 業 危 機 お よ び効 果 的 な危 機 マ ネ ジ メ ン トに関 す る もの で あ る。 その 意 味 で,2つ. の 調 査 は背 景 を 異 に して い る と言 え る。. しか しな が ら,そ の こ と は結 論 に影 響 を 及 ぼ さな い もの と考 え る。. V.結. こ の 論 文 の 冒 頭 で 述 べ た よ う に,企 こ と が 多 い 。 そ の こ と の 妥 当 性 は,ユ ア ー の 調 査 に よ っ て 確 か め られ,裏. 業 危 機 の 主 た る原 因 が 管 理 の 失 敗 で あ る と いわ れ る ー ラ ー ヘ ル メ ス とZISに. よ る調 査 お よ びベ ル ガ ウ. 付 け られ 得 る の で あ る 。 管 理 の 失 敗 が 企 業 が 陥 る 危 機. の 重 要 な 原 因 で あ る こ と は 自他 と も に認 め る と こ ろで あ る と言 え る。 同 様 の こ と は,企. 業 危 機 に 関 す る 先 駆 的 な 研 究 に よ っ て1930年. そ れ らの 研 究 か ら学 ぶ べ き こ と は 多 い 。 本 稿 に お い て は,フ. (5のBergauer,A.:a.a.0.,S。20f. (5∂Bergauer,A.:a.a.0.,S,45.. 一123(123)一. 代 か ら主 張 され て いた 。. レー ゲ=ア. ル トホ フ,フ. ィン.

(22) 第59巻. 第1号. トア イゼ ンお よ び テ ィー レの 所 説 につ いて 考 察 した。 この 三 人 の 論 者 は,い ず れ も時 代 に 制 約 され て 有 機 体 論 的 思 考 を 基 礎 と して い るが,そ れ ぞ れ の 論 述 に は独 自の 色 が 看 取 され 得 る。 今 日,企 業 危 機 の 主 た る原 因 と して コ ン トロー リ ングの 欠 落 が 指 摘 され,ま た,企 業 危 機 に お け る コ ン トロ ー リ ング の重 要 性 が 喧伝 され て い る6④ 。 上 述 の よ う に,こ の よ うな こ と は フ レー ゲ=ア ル トホ フ に よ って す で に主 張 され て い た。 彼 は,企 業 の 病 気 を 回 避 ・克 服 す る た め に,企 業 経 営 者 と は別 個 の 職 位 と して 経 営 医 師 を 配 置 す る こ との 必 要 性 を 強 調 した。 それ は現 状 を 分 析 し,将 来 を 予 測 す る た め に不 可 欠 と思 わ れ た の で あ る。 また,そ の よ うな 人 材 の 養 成 を 当時 の 商 科 大 学(Handelshochschule)に. 期 待 したの で あ る。 さ ら. に,フ ィ ン トア イゼ ン は,そ れ 以 前 の 経 営 経 済 学 が 物 質 的 な こ と(Materie)す 的 な もの(Zahl)の. な わ ち量. み に 目 を奪 われ,そ れ を生 じさせ る基 礎 とな って い る こ とを 考 慮 しな. い こ と に不 満 を表 明 し㈱,あ らゆ る企 業 管 理 の 質 の 問 題 を考 察 す る こ との必 要 性 を 指 摘 し て い る。 そ して,テ. ィー レは,国 民 経 済 の 管 理 の た めの 企 業 の 管 理 と い う姿 勢 を 鮮 明 に し. て,国 民 経 済 の 成 果 に影 響 を 及 ぼす 企 業 危 機 お よ び それ を 克 服 す る手 段 と して の 経 営 休 止 の 問 題 を究 明 し,そ れ の原 因 と して の誤 っ た企 業 管理 とい うこ と を明 確 に した の で あ った。 これ らの 所 説 は 当時 の 社 会 経 済 的 背 景 に規 定 され て い る こ と は当 然 の こ とで あ る。 しか し,わ れ わ れ が 今 日の 企 業 危 機 や 危 機 マネ ジ メ ン ト,さ らに は,コ ン トロー リン グや コ ン トロ ー ラ ーの 問 題 を 考 察 す る際 に有 益 な 示 唆 与 え て くれ る と いえ る。. ㈲Vgl.z.B.Krystek,U.,Moldenhauser,R.undEverz,D.:Controllinginderaktuellen Krisenerscheinungen,ZfCM,53.Jg.(2009),S.164ff.;Krystek,U.:DieRolledesControllings inderRestrukturieringundSanierung,in:Everz,D.undKrystek,U.(Hrsg.):RestrukturierungundSanierungvonUnternehmen,Stuttgart2010,S.41ff.;Weber,J.und Zubler,S.:ControllinginZeitenderKrise,Weinheim2010. (5のFindeisen,F.:a.a.0,,S.11.. -124(124)一.

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参照

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