中学生の宗教的認識 : 環境的要因と人格的要因との関わりから
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(2) 第3章1 、究の実際 1節 研究の目的及び仮説 (1),研究の目的wb…. はしがき. 34︻ヲ⑪. 第1章 宗教研究の方法と宗教の定義 1節 宗教研究の方法 (1),宗教研究の分類と本研究の位置 (2),宗教科学的研究の方法… 一… 2節 宗教の定義・・……・・… 3節 宗教的意識の位置・…. 1. 第2章 宗教心理学の動向 2節 宗教と人格的諸要因. 5乙 81 AU ∼ QO 2 ﹁︶ 1 1U1 2. (1),宗教と人格的諸要因との関係・. (2),宗教尺度について一 (3),人格諸尺度について・…. (’4),研究の実際一…・. 3節 宗教と環境 ’(1);日本の社会と宗教ny一・一. (2),社会変動と宗教意識・・. L社会態度調査・一・…t一・……・・. 2,対人態度調査一…・… 3,SPI人格検査…・…一一・…・ e,環境調査・・… 3節 結果及び考察(その1) (1),宗教的意識・一…・・一 (2),宗教に対する態度…・一・・∵…・. 55 59. (3),至高的体験・………・……・・ (4),社会態度………一……一・・. 60. (5),対人態度一・…・…・一……・””i. 64. (6),SPI人格検査・…・………・. 69.,・. 60. 〈7),環境調査……・…一……D・・ 4節 結果及び考察(その2) (1),宗教的意識と人格的諸要因 a,宗教的意識と社会態度………. 69.. 9b,宗教的意識と対人態度一・……. :}一.. 敗 .ト. 引用文献 資料…・. 膨℃. c,宗教的意識とSPI人格検査一s・ (2),宗教的意識と宗教に対する態度 く3),宗教的意識と至高的体験…… 〈4),宗教的意識と環境一………・ 5節 総合的考察…一一……・… tLt… … 6節 問題点及び今後の課題…『…・…一t. 3 294 59 6 6 3 7 86 8・ 99 1 ︸8 2 2. 1節 諸研究の方向・・. i4. (2>,研究の仮説・…・・…………・ 2節 研究の方法 (1),調査項目 a,宗教的意識調査…・一 b,宗教に対する態度調査…… c,至高的体験調査…・……・… d,人格調査一・………一…・…. 04 24 34 344 64 74 8 4. 三. 94匿ノ. 次. 3向くノ. 目.
(3) 序. では宗教心理学の研究の中心であるアメリカの研究を主に,用いちれて. 宗教は幅広い文化現象である。 そして社会の中で生活する人間は文. いる宗教尺度や人格尺度について整理をしてみた。3節では日本社会の. 化現象としての宗教から影響を受け,特徴のある人格を形成して行く、. 宗教的特徴について社会学的立場からの考察をした。第3章は研究の実. 本研究が問題とするのは日本の文化であり,そしてその文化に根ざした. 際について詳しく述べてある。1節では研究の目的と仮説について述べ.. 日本の宗教である。また本研究が対象とするのは特定の宗教教団でもな. 本研究で解明すべき問題点を明確に位置づけた。2節では各調査項目作. ければ,特定の信念体系でもない,日本が古代かち培ってきた体系化さ. 製の過程や調査した対象地域の特徴について述べた。3節では各調査結. れていない民俗宗教である。そしてその宗教現象かち,個人が受け入れ. 果を単独での考察をし,そして4節では各調査問を対比させた考察を試. た宗教意識,情操,態度というものが,日々の生活にどのような役割を. みた。この4節が本研究の中核部になる。そして5節では3節,4節の. 果たしているのか,またその個人の宗教意識がいかなる原因で算入の内. 結果をふまえた全般的な考察を行い,最後の6節では研究を進めてきた. 面に形成されたのかそれらを探ることが本研究の主要な目的である。日. 上で生じた問題点や今後の課題について述べてある。以上が本論文の大. 本人の持つ民俗宗教的な意識の実態を調べた研究は多い。しかし意識を. まかな筋道である。. 内面に持つことが,日常生活の態度にいかなる影響を及ぼすのか,また 意識を持たない者とどう違うのかという問題までふみこんだ研究は例を みない。宗教が人格に及ぼす影響を調べる研究は宗教という尺度を信仰 している教団にとっているものが大半である。日本での宗教研究におい て,宗教の尺度を個人の内面に形成された意識でとらえ人格的諸要因と の対比を試みた研究あ方向は非常に重要であると考えている。. 本論文は3章かち構成されている,各章の内容について順を追って述 べておきたい。第1章は幅広い宗教研究の中で本研究はどのような位置 を占め一Qかを中心に述べてある.1節では宗教研究の多くの方法の中か. ら本研究が取った方法論はどこに位置するのかを述べた、2節では宗教 の諸定義を概観し本研究での定義について述べ,3節では本研究で宗教 尺度とする宗教的意識の概念規定を行っている。第2章は宗教心理学の 諸研究の成果をふまえながち,本研究の特徴を明らかにしている。1節 では宗教心理学の研究の流れと,その中での本研究の位置を述べ,2節. 一1一. 一2一.
(4) 岸本はこうした研究の立場の違いを[表1−1−1]のように表してい. −章 宗教研究の方法と. る。. 宗…教の.定…義 [表1−1−1]. 1節.宗教研究の方法 1’ )宗教研究の分類と本研究の位置. .奉教という非常に幅広い文化現象を研究するにあたり,まず本研究の. 立場とその研究方法を述べたい。岸本(1961)は宗教を研究対象とする 宗教学の概念規定があいまいで多岐にわたっていることかち・宗教研究 の方法を介類的にとちえようとしている。本研究はその中で示された最 狭義の宗教学すなわち宗教科学的立場に立つが,岸本の示した分類にし たがいこの立場の位置を明らかにしてゆきたい。まず岸本は対象とする 宗教現象をどう眺めるかで主観的立場と客観的立場を示し前者をさらに 神学的研究,宗教哲学的研究とに分けている。神学的研究は信仰の立場 かちの研究であり,その正当性,真理性を確証し,信仰の持つ意味を思 想的に深めてゆこうとする方法である。それに対して宗教哲学的研究は,. 信仰という枠組みにとちわれず人間の理性をよりどころとして宗教をと らえようとする方法である。この方法は神学的方法と比べてやや幅が広 く宗教を一般的にとちえようとしているが研究者の主体的規範をよりど ころとする意味においては主観的立場かちは離れない。これに対して客 観的立場からの宗教研究は宗教史的研究と宗教科学的研究とに分けられ る。前者は言うまでもなく歴史的観点に立った宗教研究であり,歴史と いう時の流れの中で,文化,社会,人間と宗教との関わりを眺めようと するものである。それに対し後者は今ある宗教現象を事実に即して体系 的にとらえようとするもので,狭義の宗教学はこの宗教科学的立場をさ. 主観的 客観的 神学的研究 宗教史学的研究 宗教哲学的研究 宗教科学的研究 さてこの宗教科学的研究であるが,この立場には方法論上に二つの特 徴がある。まず第一は多くの宗教現象をありのまま実証的,分析的にと ちえることである,そして第二はとらえた宗教現象に対して研究者は価 値判断を下してはならないということである。田丸(1985>はこのこと を研究者が自らに判断中止を課すと表現している。本研究はこうした立 場に沿って研究を進めることにする。. 2)宗教科学的研究の方法 1)では岸本の分類に従って宗教科学的研究の置かれている位置を示 した。次にこの方法について具体的に触れておきたい。この研究の範ち. ゅうには比較宗教学,宗教類型学,宗教現象学,宗教人類学1宗教社会 学1宗教心理学等が含まれる。この中で本研究と関わりがあるめは宗教 社会学と宗教心理学の両分野である。宗教社会学は社会における宗教あ 機能,宗教集団の構造や形態などを主な論点としている。・それに対し宗. 教心理学は宗教的体験,回心,意識,行動や宗教的人格の構造など主に 個人的側面を論点としている。本研究は個人の宗教的意識を中核にその 形成要因と考えちれる社会環境的要因,またその意識ど相互に関係しあ うと考えちれる人格的諸要因をとらえることを研究の柱としている。従 って,研究の中心となる対象は個人の心理的側面ということにな碁。. す場合が多い。. 一. 3. 一4ぜ・.
(5) しかし人間が社公的存在である以上人間を取りまく社会かちの影響を無. 定義までかえって,定義を含め再考するという柔軟な研究姿勢が必要と. 視するわけには行かない。これちのことかち本研究には宗教社会学,宗. なってくる。このような立場に立ち本研究における宗教の定義を示して. 教心理学,双方かちの取組が必要であると考えられる。そういった意味. ゆきたい。. で本研究は宗教社会心理学的立場かちの考察と言える。. 宗教研究には様々な方向があり,研究の視点としての定義も多彩であ る。それは文部省調査局宗務髭面「宗教をめぐる諸問題」(1961)に10. 2節,宗教の定義. 4もの定義が上げられていることかちも理解できる。これちの定義を分. 人間の営む宗教現象は非常に幅が広い。従って個人が意識するしない. 類しようとする試みは多くの研究者によって行われている。岸本(前掲. は別としても,宗教と関わりがなく日々の生活を送ると言うことはあり. 書)は宗教は二つの重心を持つ楕円構造をしていると考え,一方を信仰. 得ない。またある者にとって宗教的な行動が別の者にとってはごくふう. の対象となる神,原理的な側面とし,他方をそれを信じる側にある人間. うの日常行動であることもありどこまでを宗教現象と見なすかという見. の状態や態度的な側面としている。そして彼は宗教の諸定義はどちらの. きわめは非常に難しい。そこでどこまでを宗教現象とするかという枠組. 重心にウェートが置かれているか,また両重心の関わりあいの程度とい. み,,即ち定義が必要となってくる。岸本(前掲書)はこのことを「それ. う観点かちみれば,ある程度に分類ができると述べている。そういった. らの現象の中から重要な共通性質と思われるものを選び出して,どのよ. 視点と多くの研究者の分類を参考にして定義を眺めると5つの異なった. うな特徴を持った文化現象を,宗教として取り扱うか。これをはっきり. 立場があることが分かる。次にそれぞれの立場を簡単に眺めてみたい。. とした研究上の約束にする必要がある。」と述べている。このことは多. まず第一は神や絶対者をどうとらえるかという定義であり,これは岸. 様な形態を示す文化現象の中かち研究対象となる宗教現象を選び出す視. ∫本の言う第一の側面に重きがあると言える。第二は神や絶対者に対して. 点と養《の定義づけの必要性を示唆してくれていると言える。またその. の人間の態度,感情という人間側の情緒面が中心となった定義がある。. 定義づけも本研究の場合は作業仮設的定義でなければならないと考えち。. 第三は人間の理想希求の生活の中に宗教性を見いだそうとする定義であ. もむ杓れが主観的立場からの宗教研究であるならば「宗教はこうあるべ. る。これは人間の態度と言う面を主にしているところは第二の立場と共. きだ詑あ番いはこ.うでなければならない」というかなり断定的な定義か. 通性質持つが,対面,対絶対者といういわば人間の外側にある超越的対. らばじめドその上に観念的な理論を構築してゆけばよい。しかし本研究の. 象を持たないところにその特徴があると言える、.第四は人間の個人的側. ようにいまある現象雄注目をし,その中から宗教的要素を集め分析的に. 面よりも社会を構成する成員としての側面に重養を置きヂその社会にお. 眺めようとする科学的立;場にたつなちば,断定的定義は文化の申かち偏. ける宗教の機能を中心とした定義である。そして第五は究極性に関わる. った現象のみを集めでしまう危険性を有していると言える。従って研究. 定義である.この立場は第二の立場と似ている,,しかし第二の文場が静. を進める上での枠組みは決めるが,分析途上で生じてきた様々な問題は. 的な神概念を主体として,それに伴う人間の情緒的態度という点を問題. 一5無. 一一. u6一.
(6) としているのに対し,この立場は動的な人間を主体として,その人間の. かんともしがたい不条理が襲ってくる。それは突然の病,事故,不幸,. 表出する究極的関心を宗教としてとちえようとするものである。本研究. 死などである。そういった人間性の限界を個が自覚したとき,究極的な. における定義はこの第五の立場にそうものとする。この第五の立場の中. ものに対する関心が喚起されるのである。従って究極的な関心とは人間. では岸本(前掲書)の「宗教とは人間生活の究極的意味を明らかにし,. を越えたもの,もっと高い立場からの何かを求める人間の内なる声と解. 人間の問題の究極的な解決に関わりをもっと人々によって信じちれてい. 釈することができる。. るいとなみを中心とした文化現象である。ただし宗教には,そのいとな. 次に究極的関心の対象となったり,逆に究極的関心が呼び起こされた. みとの関連において,神観念や神聖性を伴う場合が多い。」という定義. りする象徴について述べたいe象徴について宗教学辞典(1973)ば「事物,. はそめ代表的なものであり,これを研究の出発点とする研究者も多い。. 行動,状態,性質,関係,理念についての意味内容をあらわす媒介手段. それに対して松本(1979)は岸本の究極性の概念が人間かちの働きかけと. となるもので,記号,言語,動作,具体的事物によって現される。」と. いう面に重心をおくあまり,やや奥行きに欠けることを指摘し,人間の. している。従ってこの論にそえば,本研究でいう宗教的象徴とは人間の. 営みの中からの究極性と同時に,究極性を持つ対象かち人間への働きか. 究極的関心を媒介する,記号,言語,動作,具体的事物ということにな. けといういはば主体と対象の両面を問題としてとらえる必要性を述べて. る。ティリッヒがあげた5つの宗教的象徴の特色を松本は要約をして.1「. いるぎそして「宗教とは人間の究極的関心を表出し,かっ喚起するとこ. 象徴が指し示すものに内的に関与している。象徴は,それ以外の方法で. ろの象徴あ体系である。」と定義づけている。本研究の出発点もほぼこ. は隠れたままになっている実存次元を我々に開示してくれる。実存次元. の松本の立場にそうが,「宗教とは,人間の究極的関心を表出し,かっ. に対応するような我々人間の魂の次元,あるいは要素を開示する。象徴. 喚起するところの象徴と信念の体系である。」として,松本の定義に信. :は意図的に作りうるものではない。象徴はあたかも生きたもののごとく,. 念誉言ち言葉を加えたものを定義としたい。さて次にこの定義について. 1状況が熟したとき生じ,状況が変われば死滅する。」を示レている6そ. なぜ信念を加えためかを含めこの定義の意味するところを述べてみたい。. してこうした象徴には,人工的な飼物である十字架;仏儀・天然の曲物. 究極的関心に視点をあて理論的展開を行ったのはティリッヒ(Paui.T・ill. である山,石,川を始めとして,言語,儀礼,色人物など様々なもの. 鳶瞳であるざディi i,c・i’;”1ヒは「信仰とは人間が自ちの存在と非存在との問. があげられるとしている。こうした象徴群はあくまでも究極的関心を媒. 題にらいで全入格をあげて関わることである。」として,人間が全人格. 介するものであり,象徴そのものが信仰の対象となる偶像崇拝的信仰と. をあげて生及び死と関わりを持つなかに究極的関心を見いだそうとして. は区別されなければならない。. いるξ人間とは有隈かつ不完全な存在である,そしてそれを自覚できる. 次に松本の定義にはなかった信念体系を加えた理由についてのべたい。. のほ人間だけである。有限性は無限性の希求となり,不完全性は完全を. 宗教的象徴は個人のレベルで究極性を表出したり喚起するだけではなく,. .求あ名動機となる。.また人間が営む社会生活の中では,個人の力ではい. 社会集団にも大きく関わりを持っている。物や自然物という物質に過ぎ. i」7一. 一8}一.
(7) ない象徴に意味を持たせ,集団成員間に結びつきを与えるのは,象徴を. 3節,宗教的意識の位置. 取りまく信念の体系が存在するからである。例えばキリスト教における. 本研究は中学生の宗教意識を中心に環境的諸要因,人格的諸要因の関. 十字架という象徴はキリストの十字架による死と復活というエピソード. i5りを考察するものである。本研究における宗教の意味するところは前. を知ちぬものにとっては単なる物体に過ぎない。しかしその象徴を取り. 節で述べたとうりである。ここでは宗教的意識という言葉の概念規定を. まく信念の体系に接し,その意味を知り心を動かされたものにとっては. おこなっておきたい。. 十字架は単なる物体としての十字架を越え宗教的象徴にまで高めちれる. 個人の宗教的要因には,宗教体験,象徴,人間関係,生得的素質など. のである。そして十字架と言う象徴とそれを取りまく信念の体系とが一. により人格の内部に形成されるものと,行動,行為として表面に出てく. 体どなり,集団成員間に共通の指向を与え集団を凝集させる働きを持つ. るものとがある。一般的に観察,測定が容易なものは後者である。信仰. ようになるのである、そういった意味では,キリスト教,イスラム教,. の有無,所属している宗教集団,教会への出席率などを調べ,他の人格. 仏教などの制度宗教においては,信念体系と象徴との結びつきはきわめ. 的要因,環境的諸要因との関わりを調べた研究も多い。(こうした先行. て強いと言える。それでは日本のような素朴な民俗宗教が生きている世. 研究については2章2節で述べる)しかし行動として現れてくるものが. 界においてはどうであろうか。宮家く1974)は日本の宗教を考える場合,. 人格の内部に形成された信仰の程度を正確に反映しているかといえば必. 習慣1儀礼を中心とした重層的民俗宗教の立場かちの考察の必要性を示. ずしもそういいきれない面が多い。たとえば教会へ出席するという行為. しているが,このような信仰においても,象徴と信念体系との結びつき. ひとつをとってしても,真の信仰かちでたもの,世俗的打算かちでたも. は強い。生活と結びついたところに遍在している象徴群,たとえば山,. の,習慣的惰性といくつものレベルがあると考えちれる。これを教会の出. 石レ神社,等には必ず,その象徴を信仰レベルにまで引き上げる,民間. 席という一つの尺度で統一的に扱ってしまうことはかなりの問題がある。. 伝承y昔話1一等がある。これらは制度宗教ほど洗練された体系とは言い. そこで一つの行動の裏付けとなる,人格の内部に形成されたものとの蘭. 難いが1.康朴な信仰感情を人々に抱かせるには充分な力があるといえる。. 曲の中かち宗教をとちえてゆく必要性を感じるのである。特に日本の場. このよった象薇と信念体系とは相互依存的に高め合いながら信仰と大き. 合欧米,その他のキリスト教国と違い重層的信仰形態を持つこと,また. ・く関わり’を特う「ていると考えることができる。本研究の定義において,. 日常生活の中に宗教的意味合いの濃い行事が多いことなど,単に行動面. 象徴と信念体系とを並列的に用いたのはこのような理由による.. からだけではとらえにくいところがあるからである。こうした人格内部 に形成された宗教的諸要因を表す言葉としては,宗教(的)意識,宗教 (的)態度,宗教(的)情操,宗教(的)信念等がある。そこでこれら を整理し,本研究で言う宗教的意識がいかなるものであるかを規定して おく必要がある。岸本(前掲書)は宗教的態度,宗教意識の違いを「か. tr. oB=一. 髄0一.
(8) まえ」「おこない」の両面に区別をし構造的にとちえようとしている。. このような構造を持った個人は,その周囲を取りまく社会から様々な影. 岸本は「かまえ」とは信仰の体制であるとし,人格構造の比較的深い基. 響を受け,変化発達をとげるのである。すなわち「おこない」である宗. 礎的な部分として宗教的態度を,そしてそれよりも表面に近く行動の鋳. 教的体験,宗教的思惟により,「かまえ」は大きな影響を受けるであろ. 型的役割をするものとして宗教的行動原型を位置づけている。一一一一方「お. うし,「かまえ」の変化は新たなる宗教行動を生みだす力ともなる。岸. こない」は宗教的行動であるとし,内行動としての宗教的意識,外行動. 本は「かまえ」「おこない」は相互依存的に高めちれてゆくものである. として.の宗教的行為を位置づけ,さらに宗教的意識は情意的な宗教体験. としている。こうして「かまえ」としての宗教的態度と「おこない」と. と知的要素である宗教的思惟とに分けられるとしている。岸本はこうし. しての宗教的意識との関係を考えてみると,岸本は両者を性質の違うも. た宗教の構造を[表1−2−1]のようにモデル化している.. のとはしているが,その区別は明確ではなく,人格構造を形成する一つ の要因として包括的にとちえちれるのではないかと思われる、実際この 両者を同義的にとちえている研究者も多い。たとえば宗教学辞典の中で. [表1−2−1]. 松本(1973)は宗教的態度を,認知的成分,感情的成分,行動傾向的成分,. の三成分の複合的なものであるとし,直接的には観測が不可能であるが,. 宗教的態度 信仰体制. これちの言語反応,身体反応は観測が可能であるとしている。これらの. (かまえ). 三成分はそれぞれ,聖俗,正邪等の評価概念,崇高畏敬の念などの神聖. 宗教的行動原型. 領域,宗教行動などの準備体制であるとしている。これちは岸本の示し た「かまえ」「おこない」の両者にまたがり,意識,態度を同義的,包. 掴人の場における宗教 宗教体験 (情意的〉. 宗教的意識. 括的にとらえた立場と言える。. 次にやはり宗教を内面の問題としてとちえるときよく用いられる,宗 教情操と,宗教的意識との関係について述べたい。オルポート(1950)は. (内行動). 宗教的思惟. J宗教的行動. (知的). (おこない). 宗教的行為 (外行動). 成熟した人格と宗教情操との関連かち,宗教情操を「経験を通し作り上 げちれた,ある傾向であり一定の習慣的仕方で,ヒかく概念的対象や諸 原理,つまり人が自分の生活において究極的重要性を持つと見なすとこ ろの,そして事象の本性において永続的または中立的とみられるものを 取り扱うと見なすところの概念的対象や諸原理に向かう傾向。」として いる.このことかち宗教情操は宗教的象徴,宗教的信念体系によって経. 耀卜. 鷲2一.
(9) 験的に形作ちれた,感情の統合されたもの,また行動準備の内的体制と. 2章. 宗教心理学の動向. みなすことができる。すなわち,宗教情操は宗教的意識態度というも. 1節,諸研究の方向. のが個人の内面において深化し,行動として環境に働きかけることによ. 宗教を心理学的にとらえる研究方法は多様である。宗教学辞典宗教心. って,人格の全領域にまたがった包括的なものとして内面に形成された. 理学の項をみると,宗教心理学の諸流として,下記の5項目をあげ分類. ものと考えることができる。したがってオルポートのいう宗教情操と岸. をしている。. 本や松本が示した宗教的意識,宗教的態度との間には,個人の内面にお. !),臨床学的方向. ける1深さ,広がりという面において若干の違いはあるものの,これち. 2),内省と了解に重点を置く流れ. の立場はきわあて近い位置にあるといえる。実際家塚(1965)は宗教情操 は宗教態度に含まれるとしているし,安藤(1975)も宗教情操は宗教態度. よりもやや深い人格層に関連しているととちえているものの本質的には 同義と考えて良いとしている。これらの事から本研究のいう宗教的意識 は人間の内面にある,宗教的態度,宗教情操を測定可能な内行動として とちえたものであると規定することにしたい。. 3),民族心理学的立場 4),アメリカの宗教心理学 5),社会心理学的行きかた 様々な立場かちの研究方法を5項目に分類してしまうのはいささか無理 があると思われる。しかし研究の重点がどこにあるのかを示すためのも のであるならば,この分類に従うこともある程度は有効と考えられる。 ここではそれぞれの立場について触れることはできないが,本研究と関. わりの強い,4),5)について宗教学辞典め記述にそって概観してお. きたい。まず4),アメリカの宗教心理学は,20世紀初頭に展開をし スターバック,コー,ジェイムズ,ブラッドに始まり,:クラLク,オル ポートに至る系譜を持ち・宗教心理学の主流を形成し牟としている。そ. の研究対象は洞門・襯主義宗教と年齢鯛,宗三三鯉,宗 教と心理療法等であり,質問紙法,伝記手記的方法による研究三岳をあ. げている.次に5),社会心理学的行き方は∴アーガイの研究を例にあ げ,人格的諸因子,環境的諸因子,宗教と年齢,宗教と性及び性別,宗 教と政治因子,宗教と経済因子、宗教と精神異常等の諸局面のデーター を収集していると述べている。そしてこの研究方法の特徴に珪論的整理 と実証的データーの照合と言う点をあげている。本研究は個人の宗教的 一壷i. 粥4….
(10) 意識を中心に環境諸因子,人格諸因子との関わりを調べることを主な目. 2),宗教尺度について. 的としている点においては,5),の立場に近いと言える。しかし4). a,所属する集団を基準とするもの. の立場かちの多くの研究によって示唆を受けることも多かった。そこで. カソリック,プロテスタント,ユダヤと言った大きな分類かち,プロ. まず,4),5),の立場かち宗教と人格的諸要因,宗教と環境諸要因. テスタント諸宗派に及ぶまで分類は様々である。宗教諸教団が経営して. を考察した先行研究を概観してみたい。. いる教育機関から被験者を選び他の教団や,どこにも所属していない者 との比較を試みる場合,宗教教育の影響もあり,その人格的特徴の差が. 2節,宗教と人格的諸要因. 顕著である場合が多い。. 1),宗教と人格的諸要因との関係. b,宗教行動,参加(Religi。us behavior,Religious Participati。n. 人格をどうとらえるかと言う問題はたいへん難しい。多くの研究者が. )を基準とするもの。. それぞれの立場で人格とは何かという定義づけをおくなっている。それ. Williams(1968)らの宗教参加尺度を例にとると,教会の出席,日曜学. らの諦定義についてここで考察することはできないが,オルポートs196. 校への出席,宗教的人物に関する読書,などがあげられるbこれちは個. 8)の示した「人格とは個人を特徴づけている行動と思考とを決定すると. 人の内的な意識や態度にまではその測定が及ばないものの,実際に表出. ころの精神,身体システムであってその個人の内部に存在する力動的な. された行動を基準としている点においては具体的な指標と言える。また. 組織である。」と言う定義が代表的なものとしてあげちれる。この考え. アメリカの場合は日本とは違いこうした行動が信念に基づいたものであ. に従えば,当然宗教的要因も人格構造の中に含まれることになる。実際. ることが多いと考えちれる.従ってこのような尺度を用いた研究が多い. 勉悲トは燦の共雨性として・宗教的価値を含めている・このよ. のも当然と言える。. 戸に人格構造の申に含睡れる宗教的要因が,他の人格的要因とどのよう. c,宗教的信念(Religi。us belife)を基準とするttもの. な確りを持?か勲宗教行動と人格的要因との関係・さらに宗教的. Martin(1962)を例にとれば,聖書信仰に基づいたものを回心として,. 人格の持つ人格的特徴など,先行研究は多岐にわたっている。ここでと. 祈りの効果,来世,神との親近感,イエスの神聖,人生における信念や. りあげう宗教と人格との関係は実証的研究と言う範囲に限定されている。. 宗教の必要性といったものがあげちれる。アメリカの研究の場合,表現. 従って,宗教という尺度をどう設定するのか,また人格という幅広くダ. は違っても,キリスト教信仰に関するものが主である。これはアメリカ. イナミックなシステムをどのような面でとちえるのかという問題が重要. の宗教が分化,分立しているものの,その信念体系の中心には聖書信仰. になってくる。そこで先行研究を概観して宗教,人格という要因をどう. があるためと思われる。したがってこうした尺度でキリスト教の信念体. 尺度化しているのかを分類的に述べてみたい。. 系と個人がどの程度関わりがあるかを調べることが可能になる。日本の 場合は信仰の中心に教義,教理による体系化された信念が少ないため,. 囎5一. ・す16一.
(11) 信念を尺度としたものはあまり見かけない。 d,宗教態度(Religi。皿s attitudes),宗教に対する態度(Attitudes. 3)人格諸尺度について 先に述べた宗教尺度が研究者のオリジナル,先行研究者の改良と言っ. towards religi。n)を基準とするもの. たものが主であったのに対して,これから述べる人格的尺度については. この尺度は態度をどのようにとらえるかでやや幅がある。Hjtes(1965. 標準化された人格テストが用いちれる場合が多い。用いちれている主な. )を例にとるど,宗教は文化の永続の為に必要か,宗教がなくなっても道. 人格テストをあげてみると総合的に人格を見ようとするものとして,M. 徳は保たれるか,というやや客観的な立場から宗教を眺めた項目も含ま. MPI,EPPS,16PF, CPI,等がある。また人格の特異な部分. れてはいるが,神への信仰は人生の意味を与えてくれるかを始めとして,. を取り上げたものとして,権威主義尺度,不安尺度,独断主義尺度,ア. 神,聖書に対する項目も多い。これちかち,c,よりもややキ・リスト教. ノミー尺度等がある。各尺度について簡単に触れてみると,MMPI(M. 信仰から離れた項目もみられるものの,神,聖書といったキリスト教信. ines。ta Wt il ltiphasic Pers。nality Invent。ry>は精神病理学的野適応を. ’仰の体系に組み込まれた態度が中心であることは否めない。従ってアメ. 識別することを目的とし,人格のネガティブの面を測定する。EPPS. リカの研究の場合,c,とほぼ同義に扱えるのではないかと思われる。. 以上おおまかに4っの分類を試みてみた。もちろんこれが宗教尺度の すべてをとちえたわけではなく,この他にも宗教的拘束尺度(Religi。ll・s afliation,Religi。us comlnitment),宗教的構え尺度(Religi。us orlen tatio・n)’. ネどの尺度を鋤いた研究もある。しかしここでは主なものについ. てだけ触れ他は省略をした。これら4つの立場を見てみると,アメリカ. (Edwards Pers。nal PreferenceSchedule)はマレイの欲求リス.ト1から15. 欲求を選び,正常者の多くに見られる性格特性を多面的に診断するもの である。CPI(Calif。runia Psycholegical Inventery)は病的な側面よ. り健全面,特に人聞の社会性格のあり方や対人翰墨態度に関する重要な. 人格特性かち構成され,MMPIとは逆に人間のポジティブな面が測定 できる。アイゼンク人格検査は,アイゼンクのMPIと同様外向性一斗. の研究の場合∼行動や教団という外面的な表れを測定する尺度,信念や. ’向性,神経症傾向のふたつの基本的人格因子を測定するものであり,1. 態度きいう丙面的な表れを測定する尺度という違いはあっても,キリス. .6PF(16 Pers。nality Fact。r Questi。nnaire)はキャテルの人格理論か. ト教の信念体系∴儀礼;1・象徴に個人がどれだけ関わりを持つかという点. ら16の人格因子を測定し人格の構造を診断するものである。1次に人格. につい℃は共通の基盤での研究としてとらえることができる。これは宗 .像.〈1979)の示す基層宗教文化の概念に従えば,超越型宗教文化の枠組み. 、の特異な部分を測定する尺度として,まず権威主義尺度(Calif・e”rnia F. scale)があげられる.これはアドルノちが位置づけた,権威や伝統を無 批判に承認し,依存する傾向いわゆる権威主義人格を測定するものであ. での研究と考えられる・ll. る。さらに独断主義尺度①。gmatism scale)はロキーチによって考案され. たもので開かれた心,閉じちれた心の個人差を測定するものである。ま た不安尺度は数種類の検査が考案されているが,いずれも不安の強い神. Lコアー. 隅}8一.
(12) 経症傾向を測定するものである。最後にアノミー尺度は心理学的概念と. 4)研究の実際. いうより,社会学的概念から派生したもので少し傾向を異にするがデュ. Br。en(1955)は宗教的態度尺度を聖書に対する態度,神に対する態度,. ルケムのアノミー概念をもとに構成されているものが多い。. 日曜の式典に対する態度,という3つの観点から測定をし,その得点か. 以上主に宗教的諸尺度と比較検討が行われている人格尺度について述. ら高い宗教態度グループ,低い宗教態度グループを位置づけている。そ. べてみた。ここに示したように用いちれている人格尺度は非常に幅が広. して両グループのMMPIの各尺度得点の差を検定し, Pa(偏執性). い,これは力動的な人格をどうとちえ,宗教的諸要因とどう関連づける. 尺度において,高い宗教グループが有意に高い得点を得たとしている。. かという研究者の問題意識の違いに負うところが大きい。ここで個々の. さらにMMPIの下位尺度との関連においては,聖書に対する態度とD. 研究者の仮説を紹介することはできないが,仮説の二つの大きな流れに. 〈欝病)尺度,日曜の式典に対する態度とP七〈精神衰弱)尺度との間. ついて簡単に述べておきたい。. に有意な相関がみちれたととし,宗教の持つネガティブな面が明らかに. まず第一は宗教を神経症傾向を回避する為の補償,厳しい現実生活か. なったとしている。それに対しMartin(1962)は宗教的信念(Religious b. らの逃避,不安を解消する為の手段,等にするという,いわば人格の弱. elief)とMMPIのPa, L, Mfの各尺度,権威主義尺度との関連を. い部分を宗教によって補おうとするネガティブな立場にたつ仮説である。. 調べ権威主義尺度との間には弱い相関がみられるもののMMP1あ各戸. これは心理学的にはフロイドの宗教は抑圧された願望の空想的錯覚的現. 度との間には相関がみられないとし先OBr。enの結果を否定的に扱ってい. 実であるとする立場,また社会学的にはマルクスの宗教は現実の苦痛を. る。また最近の研究では,Francis(1981,1983>らがイギリスの中学生を. 和らげる阿片の働きであるという立場に負うところが大きいと考えられ. 対象に行った,人格と宗教との関係を扱った一連の論文がある。彼らは. ・る。1.禰山菅/t/ tt:1 一・ /1.. アイゼンク人格検査ジュニア版を用い,神経症傾向,外向性一内向性,. 第」は第rと、は逆に宗教とは人格的成熟を助けるもの,あるいはそれ. 記を調べ,宗教についてはFrancis自身が作製した宗教に対する尺度(Atti. を促進:させる心の構えを作るもの,また社会集団の中で個人が精神的に. tades t。ward religi。n)を用いている。この結果,神経症傾向ど宗教に. 安定する規範になるものとする,ポジティブな面で宗教をとらえようと. 対する態度との間には有意な関係が見いだせないとし,L宗教は不安定性. する仮説であるよこれは宗教の本質論,オルポートの宗教的成熟を始め. の産物でも,安定を促進するものでもないという結論を導き出している。. とレた人間主義心理学からの宗教論,デュルケムの社会学的立場からみ. 更に宗教に対する態度は年齢を重ねるほど低くなってゆくこと,少女の. た宗教の機能論等の影響が大きいと思われる。こうした両立場からの仮. 方が少年よりも宗教的であること,また内向性性格のものが外向性性格. 説をふま.え,宗教心埋学研究の中心であるアメリカの研究を主にして述. のものよりも宗教的であること等を示している∵. べてみたい。 II躯. 日本での研究に目を向けると堀尾く1972)は新興宗教の信者友び=般大. 学生を対象として宗教集団におけるパーソナリテi一特性,宗教行動と. 織rg一. 9=2e一.
(13) パーソナリティー特性との関連等を中心とした研究を行っている。彼女. る。これに対してHeintEelman(1976)らは宗教と不安との間には有意な関. は宗教行動を宗教的行為,宗教的意識の両面からとらえ{安藤1963,196. 係が見いだせないとWilliamsらとは違う見解を見せている。一方Carney. 5)の宗教情操尺度,宗教行為インベントリーを基本の作製した尺度を用. (1970)は宗教を教団の違いで区別をし,不安との関係を見いだそうとし. いている}パーソナリティーをEPPSの7下位尺度(依存性,不安,. ている。教団はカソリック,ユダヤ,プロテスタントと3つに分け,不. 親和要求,攻撃要求,従属要求,養護要求,超自我の強さ)をもとにし. 安との関係を調べているが,教団問には不安得点に差がないという結論. て測定している。その結果新興宗教に所属する学生が,一般大学性にく. をだしている。最後に社会学的立場からアノミーと宗教との関連につい. らべ宗教行動において,またパーソナリティー尺度では不安,攻撃要求. て述べておきたい。このアノミーの概念は心理学の立場から派生したも. 以外の尺度においてその得点が有意に高いという結果を示している。ま. のではなく,社会学的立場かちデュルケムによって提唱されたものであ. た新興宗教の学生においては 宗教行動とパーソナリティー特性との関. る。デュルケムは未開社会の分析を通して,宗教には,社会の成員とな. 連を調べ,不安以外の6尺度において宗教行動との間に高い相関がみら. るための訓練の機能,社会の連帯性を強め成員間の連帯性を強め成員間. れたとし,新興宗教に所属する学生には一般の大学生とはかなり違う人. に共通感情を生み出させる機能,現在に生きる人間に過去との結びつき. 格特性があることを示している。最近の研究では西山(1985)による宗教. を認識させ,共通の社会的伝統,遺産を継承させる機能,困難,苦痛に. 集団に所属する大学生の人格特性を調べたものがある。教団は浄土真宗,. 直面したとき安らぎを与える陶酔の機能があるとした。そしてその社会. 禅宗,プロテスタント,カソリック,天理教の5教団を,そしてそれに. において宗教的規範から逸脱することは集団かちの疎外,即ちアノミー. ハ:大学生を加え,各集団間の人格特性の違いを描こうとしている。人. を引き起こす原因となることを示した。このようなデュルケムの仮説に. 格尺度としては,自我規制を権威主義尺度で社会性をCPI(カリフォ. 基ずく実証的研究は今もかなり行われている。例をあげてみると,Stac. ルニア、人格検査)を用い多面的な分析を試みている・その結果各教団間. k(1981)は儀式,儀礼という宗教的要素が社会の集約度を高め為という仮. において,1そ。人格特性に大きな違いがみいだせると結論づけている.. 説に基づいて調査を行ている。アノミーの測定についてはSt。.置e(1956)の. 今まで述べた研究は人格検査を用い人格を包括的に扱ったものであった. 尺度を用い,宗教的尺度としては,儀式への参加という行動面,信仰心. カ㌔.人格の特異な部分と宗教との関わりについての研究も多い。Willia. という態度面の両面からとちえたものを用いている。そして伝統的な信. 難(1968)ちは信仰心の高さと不安の強さとの関係を調べている。被験者. 仰,儀式から逸脱することが高いレベルのア嫉ミーを引き起こすという,. は信仰心尺度の得点ヵモら,高い信仰心グルt一プ,低い信仰心グループ,. 仮説を支持した結果を得たとしている。またCarr(1976)ちはStackと同様. 中聞のグループと3?舛分けられ,不安テストの得点の差を調べている。. の仮説を出発点としてアノミー,社会階層と宗教の関係を考察している。. その結果,低い信仰心グルーープが他のグループにくらべ有意に不安得点. アノミーの尺度についてはStoleの尺度を用い,.宗教尺度は教会の出席頻. が高いことを示し,宗教には不安を和らげる働きがあると結論づけてい. 度を基準したものを用いたとしている。そして,宗教とアノミーとの間. 一/. 管=21一. ・町22一.
(14) には有意な関係は見いだせないとし,仮説を否定的に扱っている。さら. とってしても,その信念を持つに至った動機や信念により発露される信. にDean(1968)はアノミ を無規範(N。rmlessness),社会的孤立(S。cial. 仰のレベルは様々である。すなわち神経症傾向のものが宗教にたよると. isolatien),の両面からとらえ,宗教的諸要因く教会への参加,宗教か. いう面もあれば,人格的成熟に大きな役割を果たす宗教もある,こうした. ちの影響,献金)との関連を考察している。そしてアノミーと宗教的諸. ことから,宗教を求める動機や信仰のレベルによって宗教を分類しよう. 要因との間には有意な関係が見いだせないと先のCarrと同様の結論を出. とする試みがオルポーートによってなされている。それは内発的宗教と外. している。Deanはこの尺度以外に無気力くPowerlessess)尺度を設定し宗. 発的宗教との区別である。彼は内発的宗教を本質的な宗教としてとらえ. 教的諸要因との関係を調べている。そしていずれの宗教的要因もこの無. 教理,教義を受け入れ内面化し宗教と共に生きるものとし,二二的宗教. 気力尺度と関連が深いこと,また宗教的諸要因の高得点群,低得点群が. は人生の目的の為に宗教を利用しているものとしている。従って教会に. 中間得点群よりも,無気力尺度の得点が有意に低いという興味深い報告. 日曜毎に行く者であっても,その心の持ち方の違いにより内発的宗教者. をしている。. と外発的宗教者とに分けられるのである。この区分は,宗教行動,信仰,. 以上人格と宗教との関係について考察をした論文を概観してみたsこ. あるいは教団という違いは関係がなく,その人にとっての宗教がどんな. うした研究成果を考察してみると,宗教的諸要因と人格的諸要因との関. 畜類のものであるかという点で宗教の本質論に迫るものといえる。この. 係は一定していない。宗教が神経症的傾向を持つ者の逃避の役割を果た. ようなオルポートの宗教に対する見解は人間主義心理学の立場に立つ研. しているという見解もあれば逆に精神的健全さを促進させるという報告. 究者の宗教に対する考え方と同じ基盤にあると考えちれる。こうした方. もある5また宗教はそういった人格的要因と関わりが薄いとする立場も. .向に従った実証的研究は数多くなされているeIオルポートとロスにより. あり1にれらの論文の中から統一的見解を見いだすことはできない♂こ. 作製された,宗教的構え尺度(Religious⑪rie皿tati。n Invent。ry)20項. う『しだ原因を簡単に結論づけ述べる事はできないが,その理由の一つと. 目は,こうした,内発的宗教,二二的宗教を分類するための尺度である。. してぶ信じているとい/.’う中味や動機に差があるにも関わらず,それを信. オルポート自身(1967)はこの尺度を用い,人種偏見と宗教との関わりを. じているという言葉めもとに同じように扱っているのではないかという. 調べ,外発的宗教者が内発的宗教者に比べ人種に対する偏見が有意に大. 問題が考えちれる5例を上げると「祈りをあげることは大切なことであ. きいことを示している。またSturgeD皿(1979)は雑多な大学生集団を宗教. る」という質問に対.し肯定的な個人がいたとする。しかしなぜ大切なの. 的構え尺度により二分し,不安の持ちかたの違いを考察している。その. かという動機や信仰の漉ペルにまではこの質問は及んでいない。大切の. 結果外発的宗教グループは内発的宗教グループよりも不安が大きいとい. 中にば1習慣的に大動謄と思っているものもいれば,祈ることにより御. う結果を示している.さらにMcclain(1978)は外発的宗教者と内発的宗教. 利益を得ようとする功利的な立場もあるであろう。さちに真の信仰心か. 者の人格構造の違いを明らかにするため,EPPS,CPI,16PF. ら大切だと思っている入もいるはずである。このようにひとつの信念を. の各人格テストのサブスケールを因子分析し8因子を設定し,両グルー. 噺23一. ・=24一.
(15) プの比較を試みている。その結果両グループの人格構造の違いは明確で. 3節,宗教と環境. あり,内発的宗教者は人格的成熟を高める働きが強いことを明らかにし. 1),日本の社会と環境. ている。このように信じている教団や信念,行動にとらわれず,その入. 日本は宗教の博物館と呼ばれているほど,多くの宗教団体が林立して. にとって何の為の宗教であるかという面に視点をあてて宗教を尺度化し. いる。その数は宗教年鑑(1979)によると5031教団にものぼるとされ. てゆこうとする試みは大変興味深い。特に日本の宗教のように,宗教行. ている。また信者総数は2億人余りとなり,一人の人間が幾つもの宗教. 動,宗教態度が一致しない場合や,きわめて重層的信仰が矛盾もなくな. と関わりがあるという重層信仰が特徴的である。こうした統計を単純に. されているような場合には参考になる研究の方向と言える。. みると日本は非常に宗教的な社会のように思われる。一方信仰の有無に. 本節では宗教心理学の中心であるアメリカの研究を主に,宗教と人格. ついては1983年の統計数理研究所「日本入の国民性」調査において. との関連を調べた諸研究を分類的に述べてみた。こうして知った研究方. 「信仰がある」と答えた者32%,「信じていない」と答えた者68%. 法は本研究を始める上で非常に参考になり,多くの示唆を与えてくれた。. となっている。また読売新聞「80年代への国民意識」調査では,「信. しかしこれらの研究はキリスト教という宗教的風土,宗像の言葉を借り. 仰がある」と答えた者33.6%,「信じていない」と答えた者59.. れば超越型宗教文化の枠組みでの研究と言える。これに対して日本の場. 4%,無回答6.9%となっている。統計数理研究所は5年ごとに同様. 合はキ1リスト三三と違った独特の宗教文化があり,その宗教文化を充分. の調査を行い,!973年では信じている者の割合が最低で25%を示. に考慮に入れた上での研究でなければならないと考える。そこで次ぎの. している。しかし78年は34%,83年は若干その割合が低下してい. 節では日本の宗教的風土の特徴を中心として,宗教と環境について論述. るものの信仰を持つものの割合が回復傾向にあることを示.している。さ. したい。・. らに諸外国の信仰者数を日本と比較してみると,1977年総理府によ る「世界の青少年意識」調査において,信仰をもっている者の割合は,. 西ドイツの95%を筆頭に,アメリカ89%,イギリス86%,、フラン ス57%,日本20%となり,日本における信仰率の極端な低さが目に つく。この統計は18∼24才の青年層を対象としているが,前記統計. 数理研究所,1983年の統計では20∼24歳の信仰率12.6%と いう極めて低い数字もある。このように宗教団体が信者数として上げて. いる総計2億という数と,信仰率との問には非常に大きな差があり信仰 率だけに目をむければ,日本人は,信仰心の薄い国民と言うことになっ. てしまう。しかし統計数理研究所,1983年の調査,信仰というたち. 二25一. し26一.
(16) ばを離れ「宗教的な心は大切か」という質問に対しては全体の79.7. 教文化の特徴は「この聖なるものに取り囲まれている実存的安定感が,. %もの人が大切であると答え,最も比率の低い20∼24歳の青年層で. 基層宗教文化の底辺部に深い文化的無意識を形成し,個人の宗教的感性. すら64、3%もの人が大切であると答えている’。次に日本の伝統的宗. も意識下ではこの共通の文化的無意識層の中に自己の存在の実存的碇り. 教行動である,正月の初詣,盆,彼岸などの墓参りへの参加状態をみて. を下している。さらにこの無意識層は出生以来の生活体験と自己の周囲. たい。初詣については国民生活白書によると有名神社仏閣を詣でた人は. の宗教的象徴との儀礼的接触を媒介として内面化されたものである。こ. 6600万人にも及び,統計にのらない中小の神社仏閣を入れればこの. のような宗教的感性の「学習過程」はより幅の広い「社会化」の過程の. 数は更に増えると予想されるし,NHKの宗教意識調査(1984)において. 蔀分としてほとんど無意識のうちに行われている。つまり遍在型の宗教. も81%もの人が,「よく行く」,「行くことがある」と答えている。. 的感性は,家族,村,共同体の一員として社会生活を続ける中で自然に. また墓参りについても同調査は89%もの人が「よく行く」,「行くこ. 受容されて行くのである。それゆえ遍在型の宗教感性を取得行く過程に. とがあるゴと答えているとしている。. は,決断入信と行った個人の宗教的行動は見られない。またこの宗教文. 以上のことを総合して考えてると,信者数,宗教的行動,宗教的意識. 化の世界には本来教義化された信条は存在していないので,幽幽の宗教. めそれぞれには大きなずれのあることがわかる。このようにどこか⊥つ. 的感性を他律的に信ずるか,否かというかたちで自らあるいは他人によ. の面だけをとちえ判断できないところに日本の宗教的特徴があると言え. って問われることもない。そこでは超越型宗教文化の世界にみちれる信. る。このような日本の宗教的特徴を説明しようとする試みは,文化背景,. 者,未信者,あるいは無神論者といった宗教的態度の区別も存在しない。. 民族性,風土など様々な面から成されている。その中で代表的なものは,. 」と述べている。少し長い引用となったが,先に各種の統計で示した,. 宗像:〈・翰79.)による丁基層宗教文化」の概念,宮家く1974)による「民俗宗. 信仰している者の割合の低さやそれに反して日常的宗教行動の活発さな. 教」.め概念である。’「宗像は,日本の宗教的特徴を民族が長い年月にわた. 「ど日本の宗教的特徴がこの宗像の説明で良く理解でぎる。二方宮家によ. り自然風土,社会環境のもとに築き上げた基層宗教文化の中にその源泉. る「民俗宗教」の考え方も別の角度かち日本の宗教的特徴を的確に示し. を見いだそゆと・しでい=る。日本の基層宗教文化は祖先霊崇拝,自然霊崇. ている。彼は日本には民族宗教である神道を始め,仏教∴儒教∵「キリス. 拝等に表現される信条体系であるとし,広くアジアに共通する「遍在型. ト教など多くの成立宗教があり,それに対する「熱心な信奉者もい1る.とし. 宗教文化」に含まれるとしている。この遍在型は西欧キリスト教世界に. ながら,大部分の日本人の宗教生活は,生活上め必要に応じて生みだし. 見られる絶対的唯一一・’神を象徴とする超越型宗教文化とは大きく違い,民. 育んできた宗教的習慣に依存することが多いとしている。そして成立宗. 族の人生体験が累積誉れるに伴い内発的に形成されたものであると宗像. 教の儀式をも組み込んだ宗教的習慣を民俗宗教と呼んでいる。宮家はこ. は言うUそしてこの世界では神聖なる象徴が特別なものではなく,周囲. の民俗宗教を「原始時代の自然宗教:に神道,仏教.,道教,陰陽道1儒教. の世界にあまねく存在しているとしている。宗像はこの日本の遍在型宗. などの諸宗教が融合,複合した宗教体系である.1こうしたことから民俗. ’勉7一. ⊃磐8一.
(17) 宗教は著しく重層的性格を持っている。また民俗宗教では成立宗教のよ. 化現象は,地縁,血縁という日本の伝統的宗教を支えてきたi基盤を根底. うに教義や教団組織を持ち,なんらかの布教活動を行うことは見ちれな. から大きく揺るがせていると言える。. い,。むしろ同一の地縁や血縁に連なる人々が,彼ちの社会生活にとっ. 2),社会変動と宗教的意識. て必要な習慣として伝承してきたものである。還元すれば,民俗宗教に. 前節では日本の宗教的特徴,そしてその宗教を支えてきた社会とその. おいては横の布教よりは,時代を越えた縦の伝承の方が重視されてきた. 変動について述べたeここでは実際に都市化などに伴って変化した環境. のである。このように生活の中から育まれてきた民俗宗教では,祭りや. 因子が宗教意識や宗教行動にどう影響を与えているのか,と言う問題に. 忌,年中行事,通過儀礼,俗信などのように思想よりは宗教儀礼に重点. ついて先行研究の成果をふまえながら述べてゆきたい。. が置かれている。」と説明をしている。こうした生活習慣と密接な関わ. 戦後の産業構造の変化が日本の宗教を支えてきた環境諸要因に影響を. りにある民俗宗教をわれわれ日本人は宗教という概念ではとちえていな. 与え,日本人の宗教意識が変化して様々な社会問題,教育の問題を引き. い,従って,宗教行動が活発であるのに信仰している者の割合が低いと. 起こしているとする記述は多い。しかし,実証的にそれをとらえている. いう不一致はこのことからも充分に説明ができる。日本人にとっての年. 研究は非常に少ないと言える。その中では1970年目日本宗教学会が. 中行事,通過儀礼は無自覚の宗教行動と言える。このように宗像の「基. 行った調査は興味深い結果を与えてくれる。この調査は中高生を対象と. 層宗教文化」,宮家の「民俗宗教」は日本の宗教の特徴が制度宗教の教. して価値意識,社会的背景,宗教意識,の3調査を行いそれぞれの関連. 義,教理による信念体系にささえられた世界とは別の次元にあることを. を考察している。ここでは社会的背景,宗教的意識の関連について触れ. 的確に表しているといえる。このように両者が示している日本の伝統的. ておきたい。社会的背景調査は,青少年の宗教意識が家庭や地域社会か. 宗教を支えて毒たものは,稲作を中心とした共同体意識,先祖との結び. らの影響が大きいという仮説かち8つの質問群を作製している。それら. つき塗重視した血縁関係であった。しかし,そうした日本の宗教を支え. は「1,家の家族構成.住居条件,2,家の職業,3,家の宗教,4,個. てき牟社会の構造が今急速に変化してきている。第一次産業が中心であ. 人の信仰,5,神棚の有無とその礼拝,6,仏壇の有無とその礼拝,7,. った産業構迄が戦後の急激な工業化にともない変化し,農村中心の社会. お守りの所有,8,親近者の死に遭遇した経験の有無,」である。この. を解体させ都市に人口¢集中をもたちした。その結果地域の共同体意識. 調査の目的はこうした環境条件の違いが,個人の宗教意識とどう関わり. は希薄.となワ農村生活のリズムに関連した宗教行事,それに付随する象. があるかを調べることによって,環境因子の宗教意識に与える影響を調. 徴体系は形骸化しつつある。また都市に流入した人口は新しい町を形成. べようとするものである。宗教意識は家塚が宗教の因子分析的研究によ. したが一」.そこにおける填域意識は希薄で極端な場合は隣に住む人の顔す. って設定した14の因子を用いている。それちの因子は「1,現世利益,. ら知ちないという現象を招いている.またこれと平行して核家族化も進. 2,占い,3,まじない,4,自然への畏敬,5,創造神,6,さとり,. み先祖との結びつきの弱い家庭も増加をしている。こうした急激な都市. 7,祖先崇拝,8,いのり,9,霊魂不滅,10,行事,儀式,1ユ, IE. →含9一. 一’. R0一.
(18) 神仏の実在,12,信仰観,13,いのちの尊重,14,罪の意識,」. 第3章 研究の実際. である。環境因子と宗教意識各因子との関係をここで詳しく述べること. 1節,研究の目的及び仮説. はできないが,祖父母との同居において,祖先崇拝,いのりという因子. 1>,研究の目的. が別居とくちべ有意に高いという結果を始めとして,家の宗教への関心,. ここではまず本研究で用いる宗教尺度である,宗教的意識について述. 信仰の有無,神棚の有無,神棚を拝む様子,仏壇の有無,仏壇を拝む様. べ,その尺度を用いどの様なことを明ちかにするのかを具体的に述べて. 子の各項目において,宗教意識のかなりの因子が肯定的に答えた者の方. ゆきたい。第1章3節では本研究で宗教尺度として用いる宗教的意識と. が否定的に答えた者より,得点が有意に高いという結果を示している。. 宗教的態度,宗教的情操との関連を明らかにした。また第2章2節では. こうした結果をみても日本の宗教を支えている血縁,宗教的象徴群が個. 宗教の心理学的研究の中心であるアメリカにおいて用いちれている様々. 人の宗教的意識に与えている影響の大きさが分かる。. な宗教尺度と人格尺度を概観しその研究成果をまとめてみた。さちに第. 以上日本における宗教の特徴と,環境が個人の宗教意識に及ぼす影響に. 2章3節では日本の社会における宗教的特徴を明らかにし環境との関わ. ついて先行研究の成果を踏まえながら述べてきた。前節で示したアメリ. りについて考察した。ここでは今まで述べたことを受けて本研究で宗教. カの研究を中心とした宗教と人格の問題,ここで述べた宗教と環境の問. 尺度として用いる宗教的意識がどの様な考え方を背景としているのか,. 題は本研究を始めるにあたり多くの示唆を与えてくれた。次章ではこう. またアメリカを始めとした諸研究で用いちれている宗教尺度とどの様な. して得た方法論を踏まえ,本研究の概要を述べたい。. 点において違うのかということを中心に述べたい。. 第2章2節でアメリカの宗教研究は宗像の示した超越型宗教文化の枠 組み内での研究が主であることを示した。実際人格や環境と比較されて. いる宗XX因子はキリス徽の象徴藷念の体系にあるものが中やであ った・それは研究の対象となっているアメリカ二二では.90%以上もの. 入が信仰を持つと翫その大半が宗派こそ二二.リスト拠・蒸した 宗教であることかちも理解できる、また社会学あ斜脚かちペラq968)は アメリカ建国の歴史的背景にもキリスト教思想炉根強く関与し現在でも その精神が脈々と受け継がれていることを示し,キリスト教精神を骨格 .,. としたアメリカの市民宗教の概念を提唱している。このことかち考えて. n. もアメリカの研究における宗教尺度がキリスト教の象徴,信念の体系に 偏るのは当然のことと言える。こうした状況かちすると,アメリカ社会 u k, 31 il’. .麗.
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