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脳動脈瘤壁の菲薄部位と肥厚部位を特定する血行力学パラメータに関する数値解析

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Academic year: 2021

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脳動脈瘤壁の菲薄部位と肥厚部位を特定する血行力

学パラメータに関する数値解析

著者

鈴木 大地

学位授与機関

Tohoku University

学位授与番号

医工博第59号

URL

http://hdl.handle.net/10097/00121623

(2)

別紙1

論 文 審 査 結 果 の 要 旨 及 び そ の 担 当 者

論文提出者氏名 鈴木 大地 論 文 題 目 脳動脈瘤の菲薄部位と肥厚部位を特定する血行力学パラメータに関する数 値解析 論文審査担当者 (主査)教 授 早瀬 敏幸 教 授 石川 拓司 教 授 西條 芳文 准教授 太田 信 准教授 船本 健一 論 文 審 査 結 果 の 要 旨 脳動脈瘤の破裂は一般に血管壁面が菲薄した部位で起こるとされるが、脳動脈瘤の壁面性状に ついては実際に開頭手術を行うまでは観察することができない。脳血管内血流の数値流体解析 (CFD)で得られる血行力学パラメータに基づく脳動脈瘤の壁面性状予測手法の確立は、脳動脈瘤 の治療や診断において非常に重要である。本論文は、これらの研究成果をまとめたものであり、 全編5 章からなる。 第1 章は序論であり、本研究の背景、目的及び構成を述べている。 第2 章は、脳動脈瘤の上流部の曲がりや分岐などの複数の要素が上流部血管および瘤内の血流 と血行力学パラメータに及ぼす流体力学的影響を検討している。脳動脈瘤の上流側に分岐、曲が り、直管部を持つ血管内流れを計算対象とし、上流端の位置を種々に設定した複数のモデルで解 析を行って、血管内に含まれる分岐と曲がりが速度分布に与える影響を明らかにし、脳動脈瘤内 の速度や血行力学パラメータを含むCFD の結果に顕著な差を与えることを明らかにしている。 これらは、脳動脈瘤内の高精度なCFD を行うための基礎となる重要な成果である。 第3 章では、脳動脈瘤壁の菲薄部位と肥厚部位に特徴的な血行力学パラメータについて検討し ている。脳動脈瘤内の血流のCFD を行い、得られる血流動態や血行力学パラメータ分布と臨床 画像を比較し、菲薄部位では時間平均壁せん断応力(TAWSS)が大きいのに対し、肥厚部位で はTAWSS が小さく、かつ血液の滞留を示すパラメータである Relative residence time(RRT) の値が大きいことを明らかにしている。これらは、TAWSS および RRT により、菲薄部位や肥厚 部位を推定できる可能性を示唆する重要な成果である。 第4 章では、動脈瘤の肥厚を特定する新たな血行力学パラメータについて検討している。血管 壁近傍の流れの情報を用いた RRT に対して、壁から離れた血流の情報を含む新しいパラメータ である符号付きRRT(SRRT)を提案し、その有効性を数値流体解析により明らかにしてる。こ れらは、動脈瘤肥厚の予測可能性を示す、実用上有益な結果である。 第5 章は結論である。 以上要するに本論文は、脳血管内血流のCFD で得られる血行力学パラメータに基づく脳動脈 瘤の壁面性状予測手法を提案し、その有効性を臨床結果との比較により検証したものであり、医 工学及び機械工学の発展に寄与するところが少なくない。 よって、本論文は博士(医工学)の学位論文として合格と認める。

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