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包括的所得課税 の理想 と現実

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(1)

早 見 弘

1.1 9 7 0 年代 に入 ってか ら,英語圏諸国 に限 っただけで も 5 カ国において,租 税改革案が相次 いで公表 され [ 文献 2. ‑8. ],各国ではそれぞれ部分的 にま たははぼ全面的な政治的選択が行 われているよ うであ る。年 々の微調整 な税制 改定 とは異 な って, それぞれの改革案 は既存 の税制 の全面的な見直 しであ り, 大冊 の報告書 とな っている。改革 の方向や具体案 はそれぞれの国情 によって相 違す るけれ ども,公平,効率,簡素 とい う確立 された判定基準か ら現行税制が 見直 され優遇措置や抜 け穴 によ名税源 の侵食 を排除 し, イ ンフレー ションによ る課税標準計算の歪 みを修正 して, よ り広 い所得 または支出に低 い税率 を適用 して所要の税収を満 たす とい う方向を とっているよ う笹見え る

わが国で も 1 9 8 5 年 9 月の内閣総理大臣の諮問を うけて,税制調査会 は 『 税制 の抜本的見直 しについての答申』 [ 文献 9. ] を,一年後 の 1 9 8 6 年 1 0 月末 に 提出 した。改定案 の主要項 目は ∴(1) 所得税,法人税 の減税,なかんず く税率 構造 の簡素化, . (2 )非課税貯蓄制度 の廃止 と利子所得 の課税, (3)課税 ベー スの広 い間接税への改組, の 3 点 にあ った。 これ ら 3 項 目の具体案が自由民主 党税制調査会 によって作成 され,給与所得者 の配偶者特別控除の新設 による減

I

撹, いわゆる 「マル優」貯蓄を 「 特例非課税」貯蓄 と してその一部 を継続す る とともに, その他 の貯蓄 な らびに諸金融商品をふ くむ貯蓄性資産 の利子 にたい し一律 2 0 % 紫の源泉分離課税 の導入, な らびに新税 「 売上税」法案 とともに国 会 に提 出された。結局 の ところ,売上税法案 が紛糾 の種 にな り,すべての改定 案が不通過 とな った。昭和 6 2 年度予算案 は ( 売上税収入の予定額 を計上 したま

ま)通過 したが ,(1) および (2) の改定案が成立 したのは 9 月 に入 ってか ら

であった。まことに 「 減税 は易 く,増税 は難 し」と言 い うる し , 「旧税 は良税 で あ り,新税 は悪税 である」と評価 したカナール, N. F. Ca nar d ( 1 8 0 1 )( 1 ),の古

日 l R I E

(2)

諺 さえ報道 されるほどであ った。

しか し,今や旧税 にな ったどのよ うな租税 で も,創設時点で は新税 である。

1 8 8 7 年 に創設 され,今年 でち ょうど百年 を迎 えたわが国の所得税 も,今 日では その名称 のみが継承 されているに過 ぎないとはいえ,現在 その存続が問われて いるのは所得税 を中心 とす る所得課税 その ものなのである

わが国で も現行税 制 に不公平感 を もっ納税者 は多 いが, その源泉 は所得税 である。給与所得者 は 事業所得者 や農業所得者 に比べて,「同一 の状況 」 に置かれていると思 って も, 捕捉率や必要経費の相違か ら自 らを重 いと思 い,事業や農業 を営む人 々は大企 業が利用す る優遇措置 に比べて恩典 が少 ないと言 う

大企業 も先進諸国の営利 法人 に比べて法人税率が高す ぎると言 う

公平観 はつねに個人 または企業間の 相対的処遇 の平等性 に もとづ いて判断 されるか ら, 自らを基準 として他 と比較 す ると不公平 な処遇 の矛先 はすべて他へ転嫁 して行 くことになる

しか し,英 米 においては所得税体系 のほつれは弥縫策 を購 じて も修復で きず,発生主義会 計 に もとづ く所得 ない・ し期間損益計算か ら, .キ ャッシュ ・フロー会計 による資 金支出純額 をベースとす る支出税および法人 キ ャッシュ ・フロー税 に移行すべ

きである, という提案が出されている ( 2

)。

※ 国税 1 5 % ,地方税 5% か らな る。

( 1 ) Ge r l of f ,W. , " Gr undl e gung de rFi nanz wi s s e ns c haf t , " i nH andb uc hde rFi n‑

an z wi s s e ns c ha ft ,Bd.Ihe r aus ge be nvonW.Ge r l of fundF.Ne umar k ( Tub‑

i nge n:J .C. B .Mohr , 1 9 5 2 )S. 3 7 および木村元一 『 近代財政学総論』( 春秋社 ,1 9 5 8

年) ,pp ・2 0 3T3 。

( 2) Kay ,J .A.& Me r vyn A .Ki ng ,TheBr i t i s h Ta xSy s t e m ( oxf or d:0Ⅹf or d Uni v.Pr e s s ,4 t he d. ,1 9 8 6 ) ,c hs . 6 & 1 1.

Ki ng,M. A . , " TheCas h Fl ow Cor por at eI nc omeTax: 'i n The E f f e c t so f Ta x at i o no nCa pi t alFo r mat i o ne d.byM.Fe l ds t e i n ( Chi c ago:Chi c agoUni v.

Pr e s s ,1 9 8 7 ) ,pp. 3 7 7‑4 0 0 .

Br a df or d,Davi dF. , " TheCas ef oraPe r s ona lL Cons umpt i onTax , " i n What Sho ul d Be Tax e d:I nc o meo rEx pe ndi t ur e Pe d. , by J . A . Pe c hma n ( Was h‑

i ngt on,D.C. :TheBr ooki ngsl ns t . ,1 9 8 0 ) ,pp. 7 5‑ 1 1 2.

Unt an gl i n g t heI nc o meTa x ( Cambr i dge ,MA:Ha r var d

Uni v.Pr e s s ,1 9 8 6 ) ,c hs . 5 & 6.

(3)

本稿 はこのよ うな新税提案が出され る背景 とな った所得課税 の一般的課題 を 今一度振 り返 り,所得課税 は修復で きない欠陥を内在的 に もっているのか どう かを検討す ることにある。多 くはこれまで常識的 に, あるいは専門家 の間で論 議 されて きた問題 ではあるが,私 が今 まで扱 って きた累進度 の問題 とは別の角 度か ら,所得課税 の計算過程 を もふ くめた検討 を してみよ うと思 う

このため . 現行所得課税 の原則 とな っている包括的所得 ( c ompr ehens i vei ncome)概念

か ら始 めよ う。

2 .年 々の生産高 を測定 目標 とす る所得概念 とは異 な って,課税 ベースとして 所得 をとるべ きか,消費を とるべ きか,租税政策論 における概念論争 は価値理 念 を前提 と した選択論か ら始 まる

それ とい うの も,課税の公平 とい う倫理観 が,所得 あるいは消費 のいずれの貨幣額 を代理変数 としたな らば,多 くの人々 の是認 を得 られ るかに関わ っているか らである。 この選択 は常識的な人々の好 みによるものか ら,所得を採 ったな らば何 が算入 され,何が除外 され, それぞ れの過程で どのよ うな経済的選択 の偏 り ( bi as , または di s t or t i on) が生ず る かを予想 したうえで,利害の得失 を評価 した判断 に基づ く決定 に及ぶ。消費概 念 について もまた同様 である。

学説史 で は トマス ・ ‑ ホ ップス, ジ ョン ・S・ミル, アー ゲィ ング ・フィ ッ シャー,カル ドアが消費 または支出 ( e xpendi t ur e ,または out goi ngs ) をベー スとす ることを主張 し,他方,所得 を採 る論者 と してゲオルグ ・シャンツ, ロ

バ ー ト・ヘイ グ, ‑シ リー ・サイモ ンズな どの名前が挙 げ られ る。 これ らの 人 々の主張 は,人 々の欲望 を満 たす もの,とか,人 々の経済力を代表す るもの,

とい う前提で これを消費であるとし,香,所得 こそがそれに当たると論 じられ

て いた。以上 の学説史上 の人々の生 きて いた時代 と国情 はそれぞれ異 な るか

ら, いずれに して も人 々の経済的ステ ィタスを把 える通念 と当時の徴税機構 の

整備状況が実行可能性 と社会的受容性 を決 めていたとみ ることもで きる

現実

的 には概念論争 よ り先 に, イギ リスにおいて所得税 が導入 されたのは, ナポ レ

オ ン戦争 の戦費調達 のためであ り,徴 税 の実収 が高 まったのはアデ ィン トン首

(4)

相 時代 の シェジュール制所得税 と源泉徴収制度 の実施 であ った と言 われてい る

(3)

。アメ リカ合衆国で も連邦所得税の採用 は第一次世界大戦参戦 にあた って, 合衆国憲法第 1 6 条修正 が各州で批准 しおえた 1 9 1 3 年 2 月以来 の ちとであ っ

た。日本で も今年 よ りち ょうど百年前 の 1 8 8 7 年,大蔵大 臣松方正義 の 「 所得税 法之議」によると ,(1) 海軍費 の調達,(2)北海道物産税 の減税 の代替財源,

(3) 当時の税負担分布 の貧富間較差 の是正 を目的 と して,導入 されたのが所得 税 である

このよ うに税制の現実 は戦争 とか軍事費 とか社会的緊急事態の もとで必要税 収 の確保 のために改定 されている。一度創設 された租税 は新 たに発生 して くる 課税物件 の包括 や,特定費 目の政策的減免 のため,毎年 のよ うに部分的改定が 加 え られ,時を経て大幅な税制改革 が必要 なほど税源が侵食 され,不公平 と不 効率が 目立 って くる。 そこでは税制 の経験的変更が先行 してか ら,租税論 の基 本問題 に立 ち もどって概念 の確立 と諸範噂の整序が指摘 され る。所得 にせよ消 費 にせ よ,公平で効率的な税制 は 「 包括性 」( c ompr e he ns i ve ne s s ) を もった概 念が主張 され る。 そ うJ Tl なければ当初か ら欠落部分 を もった税源 の定義 は,回 避 と脱税が先行 し税制整序 の意義 に乏 しい ものになる

3. シ ャンツ‑ヘイグ‑サイモ ンズの所得概念 も,担税力の指標 として個人 に 属す ろ経済的処分可能性 の限界 とい うもっとも広 い定義 を示 している

すなわ ち 「 所得 とは,所定の期間内に,人 々がその欲望 を満 たす力 の増加分をいい, これ は ( 1 )消費 として行使 された諸権利 の市場価値,(2)当該期間の期首 と 期末の資産価値 の増加分,この 2 項 目の合計か ら成 り立っ」とい う( 4 ) 。この定義 にはさまざまな補注や解釈が加わ って, しば しば本来 の理想的所得 の定義 とは なんであ ったのか, とさえ思われ る分岐を生 じている

日 く, この定義 は課税

( 3 ) 拙 稿 「 F. シェ‑‑ブ 『 累進課税論 』 」 ( 1 9 5 9 年)および 「 所得税の近代性 について」

( 1 9 6 0 年)『 商学討究 』vo l .1 0 .N o . 2 および 3 .

( 4 ) 拙 著 『 財政学』 ( 同文館 ,1 9 8 0 年) ,pp. 1 5 3 ‑6.

(5)

前の私的財 とサー ビス消費力の純増加を意味 し,他か らの制約 な しに市場 で売 買 されている財,サ‑ ビスの消費可能性 を表す,家計 の想像的 ( i mag inar y) な 能力を指 している

したが って公的な教育 サー ビスとか道路や安全 などの公共 財サ‑ ビスが大 きくなった現代では,家 計の効用を満たす ものと してはむ しろ 狭義 にす ぎる,と( 5 ) 。また,家計の満足を表す ものは,家計が自由に裁量で きな い個人税 ( 所得税や社会保障負担)を除 いた ものでなければな らない し,企業 では当期 に支払 いを予定 している諸税を除 いた方が適切である, と。 このよ う な広狭 いずれ とも解 しうる再定義のはか, ヘイグ‑サイモ ンズの定義 は会計学 でいう 「 純財産増加説」にあたるとい う解釈 もある ( 6 ) 。とすると期間損益 の財産 法 にもとづ く計算方法 として,

期間損益 ‑ ( 期末資産 一期末負債) 一 期首資本

によって把え られ る金額 となる。 この場合,資本取引による資本金 と資本剰余 金の増減,収益取引による損益の発生 とその処分 に亘る資本の増減っまり当期 純利益の区分が必要であるとされ る( 7 ) 。.しか し純財産増加分をさす項 目として は‑イグ‑サイモ ンズの定義の第 2 項が該当す るとして も,第 1 項の消費の市 場価値 とい う側面 は,個人の担税力の代理変数 とい う視点 の もとで,純財産増 加説では把え切れない範囲を包括的所得概念 は含んでいるようにみえる。仮 り

に企業が資本の回転 によってプラスの期間損益 をあげたとして も, こうして得 られた所得 は資本所得であ り, これは誰 に帰属すべきか という問題が残 る。つ まり企業 ( 個人,法人)の財務会計で把え られた期間損益 は企業それ自体 に付 属す るけれども,所得 の機能別分配 として生産 に貢献 した投入要素保有者 に配 分す る場合,それは投資家 としての個人資本所得,危険負担を覚悟 して決定を 行 った経営者 の利潤 とい う報酬,有限責任 という法的制約 に守 られて配当 もし

( 5) Aar on,Henr y , ' ' whatI sa Compr ehens i veTax Bas eAnyway?"Nat i o nal Ta xJ oumal ,vo l .2 2 ( Dec . . 1 9 6 9 ) ,pp. 5 4 3I9.

( 6 ) 泉 美之松 『 税 についての基礎知識』 ( 税務経理協会, 9 訂版 ,1 9 8 3 年) ,p. 9 0 .

( 7 ) 飯野利夫 『財務会計 鈴 』 ( 同文館,改訂版 ,1 9 8 3 年) ,p. l l‑2.

(6)

くはキ ャピタル ・ゲイ ンを受 けとる株主, さ らに金融機関 にあ って は貸付利子 と預金利子 の差額 か らなるネ ッ トの利子所得 で も,投資家 ・経営者 ・株主等 に 帰 属 す るはず で あ る

これ らの資本 源 泉 に よ る所 得 につ いて, ブ ラウ ン‑

ビューロウは, I

企業所得 ‑純資産発生額 の変化分 +分配金 ( di s t r i but i ons ) 一資本 の純貢献分 と定義 し, これにかか る税 は 「 物的企業所得税 」 ( i n r em bus i nes s i ncome t ax) または 「 企業 に課 された人税」 ( i n per s onam t ax i mpos edon f i r ms )

と呼んで, 包括的所得課税 の一端 であると して いる( 8 ) 。 企業所得 は明 らか に純 財産増加説 に内包 されて いる資産 ・負債 の発生額 の純増加分 と,株主 ・経営者 等‑の分配分 が期首 資本額 を超 えた価値額 に等 しい。 しか し,企業間 の資金取 引 な らびに企業活動 に投入 した労働要素 に帰因す る所得, および個人 の消費 と 貯蓄 に処分可能 な収入を源泉別 に挙証す ると,

Y‑W +Ⅰ +R十P+Tr+G‑C+S とな るであろ う。

ここで, Y ‑所 得 W ‑賃 金 Ⅰ ‑利 子

R ‑賃貸料 p ‑企業所得 Tr ‑移転収入

G ‑純 キ ャピタル ・ゲイ ン C ‑消 芦 S ‑貯 蓄

ブラウ ン‑ ビュー ロウは, ‑イ ダニサイモ ンズ定義 が所得 の使途 と源泉 と が,一定期間内の発生額 につ いで 恒常的に等 しい ことを表現す る点 に包括性 が あ るとみている

明 らか に純財産増加額 を もって担税力 の代理変数 とみ るのは 狭 さに過 ぎるといえよ う占

4. 要す るに,上記の所得 の定義 は,個人 の欲望 を満 たす ための処分可能性 の フロンティアを,特定 の期間内で規定 した貨幣額 といえ るであろ うし, そ こで

( 8 ) Br own,E.Car y & J e r e myI .Bul ow , ̀ ̀ TheDe f i ni t i onofTaxabl e王 ∋ us i ne s s l nc ome , ' 'i nCo mpr e he ns i v eI nc o meTa x at i o ne d.by J .A.Pe c hma n ( Br ook‑

i ngsl ns t . ,1 9 7 7 ) ,p. 2 4 3 .

(7)

は実現 ・非実現 を問わず,有償 ・無償 のいずれを もふ くむ包括性 を もっのが特 色 である。 この広範囲 の所得 をベースとす る税制 は,個人所得税,法人所得税 のみでは把 え切 れず,相続税,贈与税 な らびに有価証券評価益課税 をふ くむ も のになるであろ う

以上 の所得課税 を税務行政 と個人 および企業 の会計上 の慣 行 を前提 と して実行可能 な実定法 の体系 で規整す ると, 現実 の 「 所得税法」,

「 法人税法」および 「 相続税法」な らびに各施行令 と通達 になる

課税 ベース と しての所得概念 は個 々の収益項 目が所得 とな るか どうか,所得 を求 め るための 費用 のあれ これについて は個別 に規定 しない。 これ は租税政策 の執行過程 で, 慣行 ない しは社会的関連性 ( s o c i alr e l e va nc y) の判断 によ って,あ るいは貯蓄 奨励,投資促進,持 ち家優遇 などの政策 目的 によ って,明文化 された軽減措置 や, あるいは敢 えて明示 しない収入項 目と して形成 されて い く。 したが って包 括的所得課税 の実際 は,各国 における社会的 ・政治的 ・経済的諸事情 によ って 相異す ると しか言 いよ うのないはど多様 であ る。以下 において は,個人所得段 階 と法人所得段階 とで,一般 的 に問題 とされて いる諸点 につ いて述 べ ることに す る。

個人所得 と して計上す るのが社会的通念上難 しいとされて いるのが, 自家住 居家屋 の帰属家賃 であ る。 この家賃 を含 めないな らば住宅抵 当利子 の所得控除 を認 めないほ うが,課税 の対称性 か らみて妥当であ るとい う意見があ る

自家 居住者 は帰属家賃 とい う所得 を得 てい るのに これを所得 とせず,住宅取得 のた めの支払利子 とい う経費 も非課税 とされてい るのは,二重 の補助であ る

これ は負貸住宅 の入居者 が支払家賃 の所得控除 を認 め られないのに比 べ ると著 しい 差別扱 いであるといわれ る。

第 2 の項 目と して個人 による有価証券譲渡益, いわゆ るキ ャピタル ・ゲイ ン

の非課税 ない しは軽課措置があげ られ る

わが国で は証券業者類似 の取 引行為

( その回数 と売買株数 による)を行 った個人投資家 は,申告 によ って納税 しなけ

ればな らない ことにな ってい るが,名義 の変更 などによる脱税 が多 い と言 われ

てい る し,証券会社 の協力 も得 られないのが現状 のよ うであ る

アメ リカ, イ

ギ リスで は社会保障番号 などを売買 の際 に記入す ることが義務づ け られて いる

(8)

ため,原 則的 に課税 され ることにな っている。 しか し,証券売却利益 が特定期 間 ( 多. くは 1 年)以上 の保有証券が譲渡 によ って生 じた とき, その半額 を課税 所得 に含 め ることに している

これ は一時性 ない しは偶発性 の所得 であ るとい うことと累進椀率 による負担 の急増 を避 ける一種 の平均課税方法 であ るといわ れている。 このため個人株主 は配当 として会社 か ら支払 いを うけて所得税 を払 うよ りは, キ ャピタル ・ゲイ ンの軽課 を望 む といわれている

この選択 は個人 所得 の限界税率 と法人税率の相異 な らびに個人 ・法人を通 じた配当の二重課税 の調整方法 に依存す る

個人株主 が法人段階 と個人段階で過不足 な く所得税 を 払 うためには,社 内留保率が各社で一様 でなければな らない。 しか し, このよ

うな財務政策 の法的規制 は期待 で きない。

第 3 の項 目と して最近問題視 され るよ うにな ったのは,個人貯蓄 の保有形態 によ る差別課税 であ る。 日本で は 1 9 8 7 年度 まで少額貯蓄非課税制度 が適用 さ れ,限度以 内の貯蓄残高 の利子 は非課税 であ った。 それが 1 9 8 7 年 1 0 月の改正 で ,1 9 8 8 年 4 月 1 日に廃止 され 「 老人等」な らびに勤労者財産形成貯蓄 の うち 年金貯蓄 と住宅貯蓄 に限 って, いわゆ る福祉 マル優 と して従来通 り利子所得 を 非課税 としたが, その他 の貯蓄利子 は郵便貯金,抵 当証券等 の金融商品 の利子 相 当分 を含 めて,一律 2 0 % の源泉分離課税 が施行 され ることにな った。このよ うに日本 で は利子所得 を課税所得 に取込 む ことによ って所得 ベースを拡大 した が, アメ リカで は 1 9 8 6 年 の大統領提案 で も " I ndi vi dua lRe t i r e me nt Ac ‑ c o unt ,I RA" への貯蓄 は本人 な らびに配偶者 につ きそれぞれ 2 , 0 0 0 ドルが従前

に引 き続 いて所得控除 を認 め られ るこ七 にな って いる

また社会保障制度 の拡充 によ って,退職年金制度 な らびに健康保険制度‑の 社会保険料 は,制度的貯蓄 と して全額控除 され る。一方,個人加入 の年金基金

‑の払込 み分 は 5 , 0 0 0 円を限度 と して, それ以上 の掛金 は控除 されない し, 生

命保険契約 によ る払込保 険料 も 5 0 , 0 0 0 円を限度 とす る所得控 除が長 い間固定

されて きた。 これ らの制度的貯蓄 によ って,所定 の年数 に達す ると年金受給権

が発生す るわけであ るが,払込保険料 の累積額 とともに将来受給権 の現在価値

は増加 して い くはずであ る

包括的所得概念 によれば,個人 の支出可能限度額

(9)

は所得 に含むべ きであるが,加入者 にその年 々の受給権増加額 は通知されてい ない。 これには被用者負担分だけでな く,企業負担の社会保険料や生命保険料 の被保険者受給権増加額 についも同 じように,加入者 には通知 されない( 9 ) 0

日本では退職年金のための社会保険料 は支払 い時において非課税であるが, これ と対称的な扱 いをす るな らば支給 された年金 は課税所得 となるはずであ る。所得税法第 2 8 条 にはかつて は年金の項 目も給与所得 としていたが,現行法 では第 3 5 条雑所得 の第 2 項 に規定 された公的年金等の処理 に従 うことにな っ た。すなわち,公的年金等 の年収入額か ら公的年金等控除額 を差引いた残額を 他の所得 と合算 して課税 される. ことになっている。多 くの場合,公的年金額 は 老齢 に達 してか ら支給 され,その金額 も低 く,老齢者 の所得控除額が高 いため, 年金 にかか る税負担 は少 ない ものにな って しま う

老齢化社会 の到来 ととも

に,年金 という資産性 の所得の比重 は高 まり, この部分 に対す る生涯 にわたる 非課税 は課税 の公平上対策を購 じな\ ければな らない部分 になろう

このように 退職年金 という資産 ( 資本)所得の一種 に軽課措置を行 うな らば,労働所得軽 課,資本所得重課 という公平観 の一端 を形成 してきた通念 はもはや成立 しない

ことになろう

第 4 の問題 は包括的所得の計算期間にかかわる問題であ・ る。所得 ない しは企 業の期間損益 は, いうまで もなく特定の期間,多 くは 1 年 にわたる成果の測定 に基礎をおいている。 1 年以内に季節変動や循環変動が収 め られるな らば, ・同 額の所得であれば同額の税負担 を負 う

しか し 1 年間以上 にわたる変動所得を

所得を年々得ている人々と比べ ると,大 きな負担を負 うことになる

わが国で はこのような所得 の変動 による税負担の平均化を図 るものとして ,(1) 変動所 得 ( 漁獲か ら生ず る所得,著作権の使用料 に係 る所得,作曲による所得) ,(2) 臨時所得 ( 役務の提供を約す ることにより,一時に取得す る契約金 に係 る所得,

( 9 ) Kay and Ki ng ,TheBr i t i 菖 hTa xS y s t e m,o p.c i t . ,pp. 8 5‑5.

(10)

例えば土地,∵ 建物の使用権,借地権,特許権 など 3 カ年以上他人 に使用 させ る ことによって受取 る権利金や頭金,公共事業の施行 に伴 う休業,転 ・廃業補償 金,災害補償金,職業野球 の選手 などの [3 年以上の]専属契約金 など)の 2

種類 を明記 している。このなかに ,(3) 山林所得 の 5 分 5 乗方式,長期譲渡所 得 の軽減課税,退職所得の分離課税 なども,平均課税 の方法 といえよ う。

平均課税 は多 くの場合,前 3 カ年 にわたる移動平均 によって,所得 の平均化 を行 っているが,移動平均法 は平均値が落 ちる当該所得期間 に,大 きな所得 の 落 ち込 みがあ ると納税 資金 の不足 が生 じて しまう。 この欠点 を補 うために, ヴィック リーおよび シャウプは 「 生涯所得 の累積課税」 を提唱す る ( 1 0 ) 。 この方 法 は累進税率表 を長期間固定 させ,年々の所得 を加算 し,付加分 をふ くむ所得 総額 に係 る. 税額 を年 々計算 し,前年 までの既納 の税額 を差引いて当年 の税額 と す るとい うものである。 この方法であれば,生涯 にわたる最高所得 を どの世代

に達成 して も,税額 の差 に偶発的不公平負担 は生 じない。 さ らに過納 の税額 に は利子 をつけて還付す るか,利子部分の税額控除を認 め,延納部分 には利子加 算 を行 うな らば,生涯 にわたる所得発生 の期間分布 を歪 めることはない。 た し かにヴィック リー‑ シャウプの言 うよ うに, この方法 は変動所得 の平均化 と し ては歪曲効果 は少 ないであろう。 これを相続財産 および贈与 について " 累積継 承分加算型' 'の 「 相続税」 、として,実施 したのが昭和 2 5 年 か ら 2 8 年 までのわ が国の相続税であ った ( l l ) 。 しか し, シャウプ もい うよ うに, この方法 に立法家 や実務家が興味を示 さなか ったのは, いまだ経験 した ことのない方法であるこ

と,税率構造 や納税記録を長期間固定化 し,保存 しなければな らない継続性 に 税務行政上 自信が もてないか らだ という。事実 として も,生涯所得 の累碍平均 課税 は期間成果 の確定を前提 と して はいるけれ ども税率や諸控除の変更 に機動 的対応 を欠 くといわな くて はな らぬ

もし累積課税 で生涯所得 の課税 を清算す

( 1 0 ) Shoup,Car lS. ,Pub l i cFi nanc e( Chi c ago: Al di ne Pu b. ,1 9 6 9 ) ,pp. 3 2 5‑6.

( l l ) 拙 稿 「 相続税 の再分配効果 」 一橋論叢』 ,γo l . 6 2 .N a6( 1 9 6 9 年 1 2 月) ,pp. 7 0

‑8 3

(11)

るのであれば,やはり相続税 に依 るほうが実際的であるよ うに思 う

5. 以上 は所得課税 の実際面か ら,扱 いが難 しい諸問題 を述べて きたが,所得 課税 には本質的に貯蓄の二重課税 とい う問題 がある。すなわち所得税 はいかな る源泉を問わず入 って来 るものを対象 とす るが, このなかには利子所得 もふ く まれる。 これに対す る納税分 を差引いた残額 か ら貯蓄 を行 い, それか ら生ず る 利子 も再 び課税 され る。 この利子所得 の帰属す る期間 は可処分所得 が確定 した 同期間 に発生す ることもあ る し,前年度以前 の貯蓄残高か ら生 ず る利子 もあ る

これを もって貯蓄の二重課税 とい うのは,元々,所得 とは 「 一定 の期間内 に生 じ , 」満足の充足 に当て られ る純貨幣額 であるか ら,生涯 にわたる所得期間 で も想定 しない限 り,利子課税 を二重課税 とす るのは妥当で はない。

利子 の扱 いについて, もう 1 つの問題 は企業所得 の計算 における借入金の支 払利子控除か ら生ず る資本構成 の偏 りとい う側面である。企業の支払利子 は貸 辛,その大宗であ る金融仲介機関の収益 となるが,企業間の利子所得 は金融機 関の所得課税 に帰結す る。しか し,非金融企業で は支払利子 が控除 され るか ら, 借入資本 のコス トが税率分だけ低下す るのに対 し,株式資本の コ. ス トは, その 資本 による投資収益 に危険が伴 った うえ, プ ラスの期間損益 な らば内部留保 に せ よ配 当 に当て るにせ よ税額 を支払 った後 の純利益 か ら賄 われ る。 したが っ て,投資の危険プ レミアムは負債 で も株式資本で も同 じであ ったと して も,前 者 は確定 した外部への支払 いであ り,かつ税率分だけ借入 コス トが低 くなるの に対 し,後者 は税率分だけ資金 コス トが高 くなる。 このため財務政策 として は 負債 に依存 したほうが有利 になる

このバイアスはどの非金融企業で も税務計 算上一様 に享受で きる

会社資本構成 の負債化 は,モ ジ リアーニ‑ ミラー命題 とも矛盾 しない。 いわ

ゆ る M‑M 命題 は資本市場 が個人で も会社 で も同一 の利子率 で賃借可能であ

り,社債 と株式 の発行 にかか る取 引費用が無視で きるほどであ り,同一 の危険

クラスに属す る企業であれば , 「 法人税を無視す るな らば,負債がある企業でも

自己資本 のみの企業で も,企業の価値 は同一 であ り,資本構成 とは無関係であ

(12)

る 。 」また 「 法人税が存在すれば負債のある企業の価値 は,負債のない企業の価 値 と負債利子の和に等 しい」 と述べている ( 1 2 ) これは企業活動 にもとづ く税引 きキ ャッシュ ・フロー ( 税引後 の営業純現金受取額 および減価償却引当金の

▲和)の現在価値の比較か ら導かれ る結論であるが, この命題か らも負債を もつ 企業の価値 は,法人税率が上昇す るかまたは負債額 が大 きければ,負債のない 会社の価値を上回 って行く ことになる。M‑M 命題が投 じた企業金融 と財務政 策への波紋 は,淘に甚大であ った。すなわち,M‑M 命題が正 しければ,負債 だけで投資を賄う企業が多 くなるはずであるが,現実 には内部金融 ( 留保利益 と減価償却引当金)の比率が大 きいのはどのように説明 されるか。 また,資本 構成が問題 にな らないとす ると,会社が株主 に配当を支払 う (もちろん無配 も あ りうるが)理由はなぜなのか,等 々,税制 と企業金融 に関わ る問題 は興味が

ありまた多彩で もある

(13)

資本構成への歪み,配当政策の重要度の低下 など, いずれ も企業の課税所得 の計算過程が内包す る課題 である。 これに加えてイ ンフレーションによる諸資 産項 目の価値変化の非一様性が,イギ リス,アメ リカの この 1 0 年間の法人税務 の悩みであったようである。 たな卸資産 の評価額 は, イ ンフレ過程 にあるとき 先入先出法 ( FI FO) によると売上商品 (または製品製造)原価が低 く計上 され, 売上利益が過大 に計上 される。後入先出法 ( LI FO) な らばその恐れはな くなる

が,物価変動 に応 じた評価方法の窓意的変更 は,税法上認 め ら、 れない。 ま七 償 却資産 の評価 はその資産の もっ将来収益の現在価値か ら,真の経済的減価を控 除 して こそ資産価値 と言 いうるであろうが,陳腐化 と物理的損耗 とは分別 し難 い償却の原因であるな らば,会計上の慣行 としては定額法,定率法, その他の 償却方法 によって,取得原価 ( hi s t or i calcost,sunk cost ) の期間配分を行

( 1 2 ) Cope l and,Thoma sE .& J .Fr e d We s t on ,Fi nanc i alThe o r ッand Co ゆ wat e Po l i c y( Re adi ng,MA:Addi s on‑We s l e yPub.C 0 . ,2 nde d. ,1 9 8 3 ) ,pp. 3 6‑

4 1 .

( 1 3 ) Sc ha l l ,Lawr e nc eD. & Cha r l e sW.Hal e y ,I nt r o duc t i o nt oFi nanc i alMana ge ‑

me nt( Mc Gr awI Hi l lBookC 0 . ,4 t he d. ,1 9 8 6 ) ,c hs . 7,1 0 ,& 1 1 .

(13)

うよ り他 に道 はない。 とす ると, イ ンフ レ過程 で は過少償却, したが って過大 収益 とい うバ イアスを生 じ,税率 を引 き下 げな くて は名 目資本維持' の機能 さえ 達成 し難 くな って しま う

アメ リカ合衆国で は 1 9 8 1 年 Economi c Recove ry Tax Act ( ERTA) の一環 と して行 われた Accel er at ed Cos t Recover y Sys t em ( ACRS) による償却資産 の主要 3 区分 (3 年, 5 年 および 1 0 年)によ

る加速償却 は, まさに設備投資近代化 の促進 とイ ンフ レによる税負担過重 バ イ

アスの回避 を狙 った もノ の といえ るであろ う

加速償却 による税負担 の軽減 が近 い将来 にだけ見込 まれ,償却限度以後 の年度 に達 す るな らば税金 の後払 いにな るのだか ら , 「このよ うな些細 な こと」を償却方法 で刺激 した り,統制 した りせ ず ともよいで はないか, とい う批評 があ るが( 1 4 ) ,償却費 の予想回収期間が早期 であれば, その現在価値 は ( 割引 ファクターはどのよ うな期間系列 で も近 い期 間で は大 き く, 遠 い期間で は小 さ くな るか ら) 大 き く見積 もられ, 投資 プ ロ

ジチク トは低 い収益 を もっ もので も採択 され る

これ を考 え ると投 資決定 に とって些細 な こととは言 えないのである。しか し,このよ うな租税政策 の結果,

「 法人税 よ何処へ行 く? 」 ( 1 5 ) と危供 され るほど,税収 の衰退 を生 じた。法人税収 入 の減少 がすべてで はないにせ よ; アメ リカ連邦財政赤字 q )一因 と克 った こと

は想像 に難 くない。 ,

6. 以上 で述 べて きた ことは,所得課税 に期待 された包括性 が,現実 の税務計 算 な らびに執行過程 で侵食 され,歪 曲を生 じて きた ことの一部 であ る。 日本 で は所得捕捉率 の業種別較差か ら 「クロヨン問題」 が一般的に受入 れ られた課題 であ った り,専従者控除やみな し法人課税 が事業所得 の世帯 内分割 による負担 軽減 を招 いてい ることも指摘 されて いる

アメ リカで も ̀ ̀ For m l O 4 0 ' 'の記載

( 1 4 ) 沼田嘉穂 『 減価償却の理論 と実務』( 同文館 ,1 9 8 2 年) ,p. 2 2 7 .

( 1 5 ) Aue r bac h,Al an ∫ . , ̀ ̀ whi t he rt heCor por at eTax? :Re f or m af t e rACRS ,"

Nat i o nalTa xJ o uma l ,vo l .3 5 ( Se pt . ,1 9 8 2 ) ,pp. 2 7 5I8 6 ; " cor por at eTaxa‑

t i on i n t he Uni t e d St at e s , " Br o o ki n gFPa pe r so n Ec o no mi cAc t i v i t y (2:

1 9 8 3 ) ,pp. 4 5 2‑5 0 6 .

(14)

内容が各種 の項 目別控除 ( i t e mi z e dde duc t i on)によって著 しく煩雑 な もの と なっている。その うえ,税率表 も 3 種 あり,結婚 よりも同棲が安 くつ くとさえ 言 われている

こすしらは,個人間の相対的地位の相違 を個別 に調整 しようとす る 「 人税」 に課せ られた宿命 と言 えないこともない。 しか も経済活動 は年 々新 たな所得発生契機 を作 り出 し,伝統的所得課税 も限界 に達 して きたと思え るほ どである 。「 ブループ リン ト」や 「ミー ド報告」では,所得課税か ら個人 ・法人 のキ ャ÷シュ ・フロー課税への変換 を検討 し,提案 しているの も, イ ンフレと 低成長からの脱出を試 みる回生策であるとともに,所得課税が依拠す る発生主 義会計への反省 によるもので もあろう

キ ャッシュ ・フロー表を会計情報公開 の要請か ら第四の財務諸表 として新 たな一章 を設 けて説明 しているテキス トも 出版 されている

(16)

。 このよ うな動向をわれわれは世界的な新方法‑の模索 と し て,注 目して行 きたいと思 っている。

( 1 9 8 7 .1 2 .1 5 )

文 献

1. Lodi n ,Sve n‑Ol of , Pr o gr e s s i v e Ex pe ndi t ur e Ta x: An Al t e m' a‑

t i v e P:A Re po r to f t he 1 9 7 2 Go v e mme ntCo mmi s s i o n o n Ta x at i o n , St oc khol m:Li be rF6r l ag.

2. As pe r y , Taxat i on Re vi e w Commi t t e e ,Ful lRe po r t ,Canber r a:

Aus t r al i an Gove r nme ntPubl i s hi ng Se r vi c e ,1 9 7 5.

( 1 6 )We yga ndt ,J . ,D. E .Ki e s o& W.G.Ke l l ,Ac c o u nt i n gPr i n c i pl e s ( Ne w Yor k:

J .Wi l e y& So ns ,1 9 8 7 ) ,c h. 1 9 には ,(1) 投資活動 ,(2) 資金活動および (3) 営業活動の 3 部門に則したキャッシュ・フロー表の作成手順が説明されている 。会

社のキャッシュ・フローは課税ベースとして (3) ‑ " Re a lb a s e ' 'が現行法人税と 近似するが ,(2) ‑ " Fi na nc i a lba s e " + (3) によって新税を考案 している 。c f . Br a df o r d ,Unt a n gl i n gt h el n c o me ・ Ta x ,o P.C i t . ,pp. 1 1 9‑2 6.

Le e ,To m ,Ca s hFl o w Ac c o u n t i n g ( Wo ki ngha m,UK :Va nNo r s t r a ndRe i ‑

nho l dC 0 . ,1 9 8 4 ) .

(15)

3. TheI ns t i t ut ef orFi s c alSt udi e s , TheSt r uc t ur l eandRe fo r m o f Di r l e C t T a x at i o n:Re po r to faCo mmi t t e eChai r e d b y Pr o f .I . E . Me ade ,

London:Ge or geAl l e n & Unwi n ,1 9 7 8.

4. I r i s h Commi s s i on on Taxat i on ,Fi r s tRe po r t :Di r e c tTa x at i o n , Dubl i n:TheSt at i ona r ydf f i c e ,1 9 8 2.

5. Mc Cow ,Re po r to ft heTas kFo r c eo n Ta xRe f o r m, We l l i ngt on ,

Ne w Ze al and:Gove r nme ntPr i nt e r ,1 9 8 2.

6. TheUni t e d St at eDe par t me ntoft heTr e s ur y ,Bl ue pr i nt sf o r Ba s i cT a xRe f o r m ,Was hi ngt on,D.C. :Gove r nme ntPr i nt i ngOf f i c e ,

1 9 7 7.

, Tax Re fo r m f o rFai me s s ,Si mpl i c i t y, and

Ec o no mi cGr o wt h:T heTr l e aSu7 3 l De par t me ntRe po r tt ot hePr e s i d e nt ,

γol s .3,i b i d . ,N o †.1 9 8 4.

8.The Pr e s i de nt ' S T a x P r o p o s a l s t o t he Co n gr e s s f o r Fa i r n e s s ,

Gr o wt h ,and Si mpl i c i t y,i b i d. ,Ma y1 9 8 5.

9.税制調査 会 『 税制 の 抜本 的見直 しについての答申』大蔵省印刷局 ,1986

年 1 0月。

( 以上のうち , 2, 4, 5, につ い ては,Kay,J .A. ∴t Tax Re f or m i n

Re t r os pe c t :The R o l e o f I n qui r i e s , "i n The Re l e v anc e o f Publ i c

Fi nanc ef o r P o l i c y‑ Mak i n g ed.by HansM.van deKar& B.L

Wol f e ,De t r o i t ,MI: W a yn eSt at e Uni v.Pr e s s ,1 9 8 7 ,pp.6 9‑ 80,の伝

えるところ による。)

参照

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