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南川 幸

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Academic year: 2021

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November 1962 The Journal of Geobotany Vol. X[. No. 3

南川 幸

タイミンガサ鈴鹿山脈に産す

M. MrnAMIKAWA : The Occurrence of Cacalia peltifolia on Suzuka Mountains, Japan.

筆者は1958年

8

1

日鈴鹿山脈北部の滋賀県鈴ケ岳の植生調査におもむいた際, 同岳北 面の海抜

680m

付近の渓側lζ群生するタイミンカサ、

Cacalia

ρ

eltifolia

(キク科)を採集 した。 本自生地は高木・亜高木層lζ フサザクラ・ヤマコウパシ ・アブラチャン・シロモジ

・クロモジ・ミズナラ

ハウチワカエデ・ウリカエデ・サワ

ンパなど, 低木層lζキブシ ・ シロモジ・ヤマコウパシ

サワシパなどがあり, 草本層ではリョウメンシダ・ジュウモン ジシダが優占し, ついでタイミンガサが多く, ウワパミソウ

アケボノソウ・ミズタビラ コ・7ツカゼソウ・ミズタマソウなどが混生している。蘇苔層では

Mnium Maximowi·

czii

M.

ρ

unctatum

Philonotis fontana

Blasia

ρ

usilla

Pallavicinia longis

・ ρ

ina

C

oce

ρ

halus

c

icus

·

C. su

ρ

radecompositus

などが優占している。 基岩は 黒雲母花崩岩である。 その後1960年

8

16日南側の竜ケ岳茨川の渓側(黒雲母花崩岩地域)

において採集, 本年7月1日鈴ケ岳つづきの御池岳三重県側の渓谷(石灰岩地域)におい 帯三重大学農学部森林植物学研究室

Institute of Forest Botany, Fac. of Agr., Univ.

of Mie.

- 95 -

(2)

北陸 の 植物 第11巻第3号 昭和 37年11月

て保黒時男・鈴木政之・山本末男の諸氏が採集せられ,本年8月20日同岳北側の三国岳通 称南谷の渓側 (主として石英斑岩などよりなる地域)に小群生するのを採集した。本種は 本州の中部・山陰地方の特産種で,近くは岐阜県において自生が確認されているが, ζれ で鈴鹿山脈の北部渓側にも産することが確認されたわけである。

本種は楯状円形で長い柄をつけた葉をもち,径35

55 cmで質うすく子のひら状に中ほ どまでさけ,裂片は9~14偲,先の方ほど浅く2~3裂し,

りに不整の鋸歯があり , 表 面にちじれ毛,下面の脈の上l乙細毛がある。大きい葉が普通3枚っき,柄が太く長さ30

60cm, もとの方が短かいさや状になって茎をだく,茎は中空で太く,高さ 2 mlζ達する 個体もある。根茎が短かく校分れする。 本山脈では7月 中旬から10月初旬にかけて円すい 花序をつくって多くの頭花をつけ, 総萄は長さ 5

10 mmで, 片は5 i図, そう果は長さ 5~6 mmで冠毛はよどれた褐色をおび長さ約8 mmである。 本山脈の自生地は現在のと

とろ南限地と考えられる。

鈴鹿山脈三国岳南谷lζ生育する

Cacalia

ρ

eltifolia

- 96 -

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