慢性疾患(特に心疾患,腎疾患,喘息)をもって登校 している児童生徒の健康管理について
第1報 養護教諭の関与を中心に
中村 朋子*,植原 靖子**,鈴木 綾子**
Health Care fbr Pupils with Heart Disease, Renal Disease,
and Bronchial Asthma at School Part l−ARole of Schoo1 Nurse Teachers一
T・m・k・NAK蝋URA*, Yasuk・UEHARA*㌔nd Ay。k。 SUZUKI**
(Received September 29,1984)
Abstract
T血esurvey of the heath cale cases at school showed tllat 57 primary school nurse teachers and 86 junior high school o皿es血total had cares of 35 pup皿s with heart disease,37 with renal disease and 31 bronchial asthma. What health cares a∫e taken of hl the above cases were investigated. The Iesults are summarised as fb皿ows:In 30 to 50 percent of pup韮disease cases, school nulse teachers are communicated thek cases with by the guardians and the class teachels. About 80 pelcent of the diagnostic results are also communicated. In many cases,
da皿y health obsevations ale made by the class teachers. In a.half of the cases, communication rules in pupils emergency are establislled.70 to 80 percent of pup皿s in anxiety about the辻 diseases lleed to be assisted by theil school nurse teachels. Some of pup且s are a(lvised of theh disease and their general health cares by tlleill school llurse teachers. Some class teache正s consult school nurse teaρhers about perticipations of their pup韮s in athletic or schoo1 activities. Some school n町se teachers advise the pupi1 s fhm圭1ies of the disease and the observations at school.
* 茨城大学教育学部教育保健学科Laboratory of Health Science Education, Ibaraki University.
**@群馬県前橋市二之宮小学校 Ninomiya Elementary Schoo1, Maebashi, Gunmma Pref.
***@福島県伊達郡飯野小学校 Iino Elementary School, Date−gun, Fukushima Pref.
1 は じ め に
最近,心疾患,腎疾患,気管支喘息などの慢性疾患をもつ児童生徒が増加傾向にあるといわれて いる1)。また,以前は入院していたり,家庭で療養していた児童生徒が,治療をうけながら登校し てくることも多くなってきている。入院している児童生徒の療養学級についてや2)3!退院した児童 の学校生治への適応に関する研究で,退院児童とその保護者や,担任教師を対象としたものは4)宛 ある程度明らかにされている。
慢性疾患をもって学校にきている児童生徒の中には,学校生活を行うのにほとんど支障をきたさ ないものから,突然死の恐れがあるものまでさまざまなものがいる。
一般に学校において,これらの慢性疾患をもつ児童生徒が当面する問題としては,学校生活をお くることによって,病気が悪化するのではないか,病気のため学習が遅れるのではないか,体育
(マラソンや水泳なども含めて),学校行事にどの程度参加できるのか,制限がある場合どの程度か 学校で病状が急変したり,事故がおきた時はどうすればよいのか,等数多くのことがあげられる。
これらに対して,学校側が,個々の病気について,どの程度の疾患で,どのような治療をうけて いるのか理解しておくことが大切である。そして,本人,保護者,主治医等の協力のもとに,適切 な指導,管理を行っていくことが必要である。
本研究は,慢性疾患をもって登校している児童について,どのような疾病があるか調査した。
それらの慢性疾患に対する健康管理は,疾病の種類や程度によってそれぞれ異るが,ここでは比 較的多かった心疾患,腎疾患,喘息についてとりあげ,おおよその健康管理のあり方をまとめた。
学校の中で保健の専門家である養護教諭が,どのようにしてそれらの疾病を把握し,日常の健康管 理を行っているか,また担任教師,家庭,医療機関との連携についての実態や問題点について実態 を明らかにした。
慢性疾患をもつ児童生徒が,治療をうけながら学校生活を円滑におくるにはどうすればよいか,
学校での健康管理のあり方を検討しようとした。
皿 研 究 方 法
1.調査対象
10都府県の養護教諭400名(小学校,中学校各200名,養護学校等は除いた)を対象とした。回 収は,小学校57校,中学校86校の計143校で,回収率は35.8%であった。
2.調査方法
質問紙郵送調査方法 3.調査内容
(1)慢性疾患をもつ児童生徒の病名と人数。(2)心疾患,腎疾患,喘息の事例による健康管理の実態
(疾病の状況,健康観察,救急時の連絡体制など日常の管理,心理面や学習面での状況など)(3}養 護教諭と本人や家庭,担任教諭等関係者との連携について等。
表1 慢性疾患をもちながら登校している児童。生徒の状況
校種 小
中
計 校種 小中
計疾患 n=57 n=86 n=143 疾患名 n=57 n=86 n=143
〈心疾患・異常〉 洞性頻脈症 一
1 1
心室中隔欠損症 43 29 72 上室性律動 一
1 1
心房中隔欠損症
11 10 21
徐脈 一1 1
心臓中隔欠損症 4
5
9 心電図異常 }1 1
肺動脈狭窄症 9
2 11
心雑音 17 16 33ファロー四徴症 6 4 10 心音不順 一 2
2
動脈管開存症 4 4 8 その他 19 40 59
修正大血管転位
1
一1
計 163 195 358大血管転位
1 1 2
先天性完全房室ブロック
1 1
2先天性心内膜欠損症 一
2
2 〈腎疾患〉卵円孔開存を伴う三尖弁閉鎖不全症
1
一1
腎炎 39 26 65僧帽弁逸脱症候群 一
1 1
慢性腎炎 9 34 43単心房
1
一1
急性腎炎 一1 1
単心室
1
一1
急性糸球体腎炎1 1 2
右胸心・単心房・単心室 一
1 1
慢性糸球体腎炎 一2
2右胸心 一
1 1
続発性糸球体腎炎 一1 1
心奇形 一
1 1
遷延性腎炎 一1 1
大動脈弁狭窄症
1 3
4 腎孟腎炎 3 47
大動脈弁置換術後 一
1 1
紫斑病性腎炎1
56
心臓弁膜症
1 1
2 ネフローゼ症候群 12 14 26心臓肥大
1
45
腎不全 一2
2左室肥大
1 2
3 遊走腎1 1 2
右室肥大
1 1
2 腎臓血栓症1
一
1
僧帽弁閉鎖不全症
1
一1
水腎症 一1 1
特発性心筋炎
1
一1
尿管逆流症 一1 1
心筋症
1
一1
脊椎二分症による腎機態際害 }1 1
ウィルス性心不全 一
1 1
腎性糖尿1
一
1
虚血性心疾患 一
1 1
IgAネフロパシー 一 2 2川崎病既応症 一
1 1
特発性腎出血 一1 1
不完全右脚ブロック
12 11
23 微少血尿5
1419
WPW症候群
7
815
無症候性血尿3
69
脚ブロック
3 5
8 血尿1 5
6右脚ブロック
3
36
無症候性蛋白尿1 2 3
心室性期外収縮
5
18 23 起立性蛋白尿 } 28 28散発性心室性期外収縮性 2 『
2
その他 10 47 57頻発性心室性期外収縮性 一
1 1
計 88 200 288心房性期外収縮症 } 2 2
不整脈
3
811
発作性頻脈症
1 1 1
4.調査期間 昭和57年10月
皿 結果と考察
1.慢性疾患の罹患状況
慢性疾患の罹患状況について,表1,表2にまとめた。
調査時点での各学校の在籍人数,小学校43,524名,中学校57,360名から罹患状況をみると次 のようである。
表2 慢性疾患をもちながら登校している児童・生徒の状況
校種 小
中
計 校種 小中
計疾患名 n=57 n=86 n=143 疾患名 n=57 n=86 n=143
〈喘 息〉 537 366 903 フェニールケント
1
一1
レックリングハウゼン氏病
1
一1
水頭症
1
一1
〈その他〉 再生不良性貧血 一
1 1
てんかん
15
17 32 特発性血小板減少症 一1 1
糖尿病
5
813
肝機能低下 一1 1
けいれん性体質
7
一7
大腸炎 一1 1
貧血 一 7
7
慢性腸炎 一1 1
ペルテス病
3 3 6
甲状腺腫 一1 1
脳腫瘍
2 3 5
甲状腺異常 一1 1
若年性リウマチ
1
45
ウィルス性髄膜炎 一1 1
血友病
2 2
4 レノックス症候群一
1 1
紫斑病 一 4 4 脊椎分離症 一
1 1
肝臓疾患 一 4 4 若年性腰椎管内障 一
1 1
川崎病
3
一3
小関節骨頭すべり症 一1 1
急性白血病
2 1 3
ウェーバークリスチャン病 一1 1
甲状腺機能元進症
1 2
3 心身症 一1 1
脊柱側わん症
1 2 3
自閉傾向1
一1
『 肝炎 } 3
3
慢性鼻炎 23 39 62アレルギー性紫斑病
2
一2
アトピー性皮膚炎10
23 33気管支炎
2
一2
慢性扁桃炎 一17
17慢性血小板減少性紫斑病
2
一2
中耳炎2 5 7
チック症
2
一2
副鼻腔炎1 3
4脳性マヒ
1 1 2
難聴 一1 1
潰瘍性大腸炎 一
2 2
内反足 一1 1
起立性調節障害 一
2 2
その他2 6
8骨肉腫 一
2 2
計 95 176 271筋ジストロフィー
1
一1
胎児性軟骨異常栄養症1
一1
表3 各疾患内訳(事例)
校種 小
中
計 校種 小中
計疾患 n=46 nニ72 n=118 疾患 n=46 n=72 n=118
〈心疾患〉 〈腎疾患〉
心室中隔欠損症 4
3 7
慢性腎炎3 11
14心房中隔欠損症
2 1 3
ネフローゼ症候群1 7
8心臓中隔欠損症 一
1 1
紫斑病性腎炎1 3
4肺動脈狭窄症
2 1 3
腎不全 『3 3
ファロー四徴症 一
1 1
慢性糸球体腎炎 一1 1
動脈管開存症 一
1 1
急性腎炎1
一1
大血管転位症 一
1 1
脊椎二分症による腎機能障害 『1 1
大血管転位・単心房
1
一1
血尿 一1 1
右胸心・心室中隔欠損・肺動脈欠
ケ・大血管転位症
1
一1
無症候性血尿 11 1一
21
修正大血管転位症・心室中隔欠損
1
一1
不明1
『1
・肺動脈狭窄・右→左短絡合併 計
9
28 37先天性心内膜欠損症・肺高血圧症 }
1 1
卵円孔開存を伴う三尖弁閉鎖不全 一
1 1
〈喘 息〉 14 1731
右胸心・単心房・単心室 一1 1
右室肥大・単心室
1
一1
〈その他の慢性疾患〉完全型心内膜欠損症
1
一1
糖尿病1
45
総肺静脈環流異常 一
1 1
てんかん1
23
大動脈弁狭窄症
1
一1
甲状腺機能元進症1
一1
心臓弁膜症
1
一1
血友病 一2
2僧帽弁閉鎖不全症
1
一1
鉄欠乏性貧血 一2 2
心筋症
1
一1
その他2
『2
WPW症候群 一
1 1
計 5 10 15不完全右脚ブロック 一
1 1
第一度房室ブロック 一
1 1
完全房室ブロック
1
一1
洞性不整脈 一
1 1
計 18 17 35
喘息がもっとも多く,小学校1.23%,中学校0.64%,ついで心疾患で,小学校0.37%,中学 校0.34%,腎疾患では小学校0.20%,中学校0.35%であった。
文部省の「学校保健統計調査速報」によると6!児童生徒の疾病・異常被患率は次のようである。
喘息,小学校0.49%,中学校0.40%,心疾患異常,小学校0.40%,中学校0.58%,腎疾患,小 学校0.10%,中学校0.16%。
今回の調査結果との差は,例数が少なかったためと,調査用紙を回収できなかった中には,慢性 疾患の児童生徒がいないために,調査用紙を返送しなかった者もいるためと思われる。
次に各疾患別にその特徴をまとめた。
1)心疾患・異常について
最も多いのは,小学校,中学校ともに心室中隔欠損症であった。次いで不完全右脚ブロック,心 室性期外収縮心房中隔欠損症,WPW症候群等である。全体的に先天性のものが多く,後天性の
ものでは,リウマチ熱などによる僧帽弁閉鎖不全症,大動脈弁狭窄症,心筋炎が多いようであるが 先天性のものに比べてその数は少ない。また脚ブロックや不整脈,徐脈,心雑音などの機能的疾患
・異常や,学校管理下で特に心配される突然死を起こしやすい疾患(心筋炎,心筋症,大動脈弁狭 窄症など)もみられ,学校での管理のしかたにも十分な注意が必要と思われる。
2)腎疾患
腎疾患では,慢性・急性の腎炎,ネフローゼ症候群が多く,全体の約半分を占めている。
雑糸球腎炎は,小学校低学年児童1こ発生のピークがあるといわれているカ・7唐回の調査から は,その傾向は特に認められなかった。これは,慢性,急性の区別なく,単に腎炎だけと記入した 回答が多かったたあと思われる。小学校,中学校を比較してみると,小学校では,腎炎,ネフロー ゼ症候群がほとんどで,その他は小数で種類も少ないが,中学生ではその他の腎疾患の占める割合 が高く,多種にわたっている。
3)喘息
人数のうえでも,罹患率を比べても,小学生の方が中学生よりかなり多いことがわかる。これは 喘息一般にいわれている。「乳児期には少なく,小学校の児童に最も多くなり,成人では減少する」
という傾向に一致している蒐 4)その他の疾患
その他の慢性疾患では,てんかん,糖尿病・貧血などが多く,少数ずつではあるが,多種にわた っている。特に中学生になると,肝臓疾患,潰瘍性腸炎,貧血など小学生ではみられないような疾 患もあり,疾病の種類が増え,その内容も複雑になってきていることを示している。
以上述べたように学校における慢性疾患は,多種多様であることがわかった。これらの疾病をも つ児童生徒について,学校での管理を行う中心となる養護教諭は,各疾病について十分理解するこ とが必要で,あとで述べるように,本人や担任,保護者,医療機関などの関係者と連携をとってい
くことが要求されよう。
2.心疾患,腎疾患,喘息の事例の概況
この事例は,1であげた各疾患の中から,くわしく疾病の状況や学校での管理について回答して もらったものである。これらの事例を通して,学校での健康管理を中心とした管理のあり方を検討
した。
表3に,回答のあった事例をまとめた。ここでは心疾患35例,腎疾患37例,喘息31例について ワとめた。各疾病の重鍍は,「心臓縮理非旨轍」「腎臓縮理指轍」(日本学校保健会)9),小 児気管支喘息の重症度(小児アレルギー研究班案)1°)を参考にして回答してもらい,医療面からの 区分と,生活規制面からの区分を適宜使用した。(例えば,腎疾患について,医療面からの区分:1
→要医療,2→要観察,3→普通,学校生活規制面からの区分:A→登校禁止,B→要制限, C→要養 護,D→要注意, E→普通生活,等にわかれ,さらに教科,体育,教科外の活動についてきめられ ている。喘息については発作の程度により重病,中等度,軽症に分類されている。)
1)心疾患について
心室中隔欠損症,心房中隔欠損症,肺動脈狭窄症が数例ずつで,その他は各1例ずつであるが病 名は多種にわたっている。重症度は管理指導表2〜3がほとんどであった。発生年令は先天性のも
のが71%で,入院したことのあるものは約50%であった。
2)腎疾患について
慢性腎炎,ネフローゼ症候群,紫班病性腎炎,腎不全などがあげられた。重症度は区分1〜2が 多い。発症年令は5〜12歳で70.3%を占め,特に小学校中学年〜高学年に多かった。入院したこ とのあるものは中学生で76.9%であり,小・中とも入院したことがないと回答があったのは管理 指導2−Cより軽度の腎炎や血尿であった。
3)喘息について
重症度は軽度〜中等度が多かった。そのためか入院をしたことがある者は36.7%であった。発症 年令は2〜7歳で61.3%占めていた。
3.日常生活の管理について
1)児童生徒の疾患の把握状況について
養護教諭は,学校で慢性疾患をもつ児童生徒を十分把握していないと,日常の健康管理を行うこ とはできない。疾患の把握の時期,把握方法受診状況等についてまとめた。
(11疾患の把握の時期と把握の方法
「児童生徒の入学時」に知ったというものが心疾患,喘息は約60%を占めているカ㍉腎疾患 は46%とやや少なかった。「養護教諭の赴任時」に知ったというものは各疾患とも20%前後だっ
た。
表4は,これら慢性疾患をどのようにして把握したかをまとめたものである。
各疾患とも「保護者や担任からの連絡による」というものが60〜80%と多く,これらは「入 学時」「転入時」「赴任時」にというものがほとんどである。
また,心疾患,腎疾患は「健康診断で発見された」ものも20%前後を占めている。中学校の場 合,「小学校からの引き継ぎ」によるものもみられた。その他の回答には,「管理職から全職員に 疾患児童・生徒の知らせがあった」「主治医より直接指導を受けている」などがあった。養護教諭 は,保護者や担任から連絡を受ける他,赴任時や入学時における引き継ぎ(前任者に問いあわせ る,小学校から中学校への連絡,中学から高校への連絡など)も必要であろう。
表4 疾患の把握の方法について
疾患 心 疾 患 腎 疾 患 喘 息 合 計
校種
小 中 合計 小 中
合計小 中
合計小 中
合計方 法
nコ18 n=17 n=35 n=9 n=28 n=37 n=14 n;17 n=31 n=41 nニ62 n=103
保護者からの連絡
7 7
14(40.0)2
11 13(35.1)4 6
10(32.3) 13(31.7) 24(38.7) 37(35.9)担任からの連絡
6 2
8(22.9)3
11 14(37.8)7 9
16(51.6) 16(39.0) 22(35.5) 38(36.9)健康診断で発見
4 2
6(17.1)5 4
9(24.3)0 0 0
9(22.0) 6(9。7) 15(14.6)健保アンケート 1 1
2 0 2
2(5。4) 12
3(9.7) 2(4.9) 5(8.1) 7(6.8)発作を起こしたため 0
1 10 0 0
1 1 2(6.5) 1(2.4) 2(3.2) 3(2.9)赴任時の引き継ぎ 1 1 2(5.7)
0
1 1(2.7)0 0 0
1(2.4) 2(3.2)3(29)
小学校からの引き
0 5
5(14.3)0 4
4(10.8)0 3
3(9.7)0
12(19.4) 12(11.7)継ぎ(中学校)
その他 0 0 0
12
3(8.1) 13
4(12.9) 2(4.9) 5(8.1) 7(6.8)無回答 1
0
1(2.9)0 0 0 0
1 1(3.2) 1(2.4) 1(1.6) 2(1.9)2)受診状況について
攝ォ疾患をもつ児童生徒は淀駒に,また必要時に受診する必要がある11唐回の纈では次 のようであった。心疾患,腎疾患は「定期的に受診している」ものが70〜80%を占めており,喘 息は,発作を起こした時など「必要に応じて受診」するものが23人(74.2%)であった。「定期的 に受診している」ものの頻度は,心疾患で1年〜半年に1回が8割と多かった。これは区分表3の ものが多く,また心疾患では,病状が漸次変化するというものが少ないため,それほど頻繁に受診 する必要がないためと思われる。腎疾患では1週間〜1ケ月に1回が5割と多かった。区分表1〜
2のものが多く,腎疾患は尿検査など継続的検査を必要とするため,受診回数も頻度が高くなるも のと思われる。喘息は「定期的に受診している」は7人(22.6%)で例数は少ないが1週間〜3ケ 月に1回が多く,それらは中等度〜重症のものだった。
表5は,養護教諭による疾患児童・生徒の受診結果の把握状況を示したものである。
養護教諭は各疾患児童生徒で,受診しているもののうち80%前後結果を把握していた。
方法としては,「養護教諭から働きかける」「家庭から連絡がある」などが多い。その他では,「市 の管理カードや体制による」「心臓手帳により」などがあげられた。
結果を把握していないものの理由としては「特に連絡がない」「軽症のため必要がない」というも のが多い。その他では「容態に変化のある時にのみ連絡がある」などがあった。
受診結果を,何らかの方法で把握し,子どもの現在の病状を知り,それを記録しておくことは,
よりその児童生徒に適した健康管理や指導をしていく上で必要不可決のことと思われる。できれば 本人や保護者の方から養護教諭の方へ連絡するような体制を作っておくのが望ましいであろう。
3)心疾患,腎疾患の管理指導表の利用について
受診した場合,診断書や,心疾胤腎疾患の管理指導表を医師から書いてもらい,学校側では,
表5 受診結果の把握について
疾患
心 疾 患 腎 疾 患 喘 息 合 計校種受診結果の把握
小n=17 中n=15 合計
氏≠R2
小n=8 中n=28
合計氏≠R6
小n=14 中n=17
合計
氏≠R1小n=39 中n;60 合計
氏≠X9
把握している 16(88.9)一一一一一 14(82.4)一一,o一 30(85.7)_一一一昌 7(85.7) 一 一 一 冒20(71.4)一一層一騨 盟(75.0)一一一一一 11(78.6)一一響一一 3(76.4)噛一一一 24(77.4)一一一一一 34(9ア.2)一一一一,騨47(78.3)一一一昌一 81(81.8)『響響,一
養教から働きか
4 8 12 5 9 14 6 9 15 15 26 41
ける
家庭から連絡が
6 6 12 3 5 8 4 6 10 13 17 30
方 ある
本人から連絡が 1
2 3 0 10 10 2 3 5 3 15 18
ある
法
担任から連絡が 1 12
10
10 0 0 2
13
ある
その他
4 0 4 0 2 2
10
15 2 7
無回答 1
0
10 0 0 0 0 0
10
1把握していない 2(11.1)噛曽o−−9 2(11.8)一一一一一 4(11.4),一一一一 1(12.5),一一一一 8(26,6)一響■一噂 9(25.0)一一}冒o 2(14.3)一一一一一 4(23.5)一一嘗一一 6(19.4),冒■冒冒一 5(12.8),一幽一, 14(23.3)_一一一塵 19(19.2)一一一一幽一
特に連絡がない 1
0
1 16 7
1 12 3 7 10
理
軽症のため必要 1 12 0
1 10 2 2
14 5
ない
多忙のため把握
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
由
できない
その他 0
1 10 2 2 0 0 0 0 3 3
無回答
0 0 0 0 0 0
1 12
1 12
無 回 答
0
1(5.9) 1(2.9)0 0 0
1(7.1)0
1(3.2) 1(2.6) 1(1.7) 2(2.0)それを参考にして,あるいは基準にして教科や,体育,学校行事への参加,制限を決めることが多
い。
表6は管理指導表の利用についてまとめたものである。
心疾患,腎疾患とも独自に管理している面もあるというものも含めると70〜80%前後が管理指 導表に従っている。独自に行っているものの例として次のようなものがあった。「家庭からの希望」
として,「このようなことくらいで運動を中止せず一生懸命するように」または逆に,「心配なので体 育は休ませるように等あげられた場合,それに従う」。「検査の結果や本人の身体状態にあわせてい る」「本人が自分で体育や行事への参加,不参加を判断している」ものなどがあった。喘息について は,心疾患,腎疾患のように指導管理表はないが,発作時以外は普通の児童生徒と変わりなく生活 させているものが多かった。
指導表を利用することについてはあまり問題点はないようであるが,以下のようなものがあげら れた。「指導表に具体的表現がほしい」「医師からの具体的な指導がなく,生活面のことが不明」「体 育察等の種目の取扱いがよくわからない」「指導表と本人の症状の程度がかみあわない」等。
管理指導表は主治医等が記入することになっているが,学校での様子や家庭での様子をよく知っ ている担任,養護教諭保護者等も参加して決めればより使いやすいものができると思われる。
4)健康観察について
慢性疾患をもつ児童生徒の学校における日常生活を管理していく上で,健康観察を行うことは大 切である。
その日の健康状態により,学習や体育等の内容を変更することができる。毎日の健康観察記録も 累積されれば新たな健康問題を把握することができよう。表7は毎日の健康観察を誰が行ってい るかまとめたものである。心疾患は,「担任に特別に依頼している」ものがもっとも多く,ついで,
「担任が普通児を対象に行う毎朝の健康観察にまかせている」「必要に応じて行っている」などがあ
表6 管理指導表の利用について
疾患 心 疾 患 腎 疾 患 合 計
校種
小 中 合計 小 中 合計 小 中
合計方 法
n=18 n=17 n=35 n=9 n=28 n=37 n=27 n=45 nニ72
区分表に従っている 12(66.7) 7(41.2) 19(54.3) 6(66.7) 12(42.9) 18(48.6) 18(66.7) 19(42.2) 37(51.4)区分表と独自 3(16.7) 7(41.2) 10(31.4)
0(0 )
9(32.1) 9(24.3) 3(11.1) 16(35.6) 19(26.4)一幽一一髄昌 一一一一一一 一_一一一一申 一一冒一一一一一〇一一一響一響■
家庭の希望
一一一一一一 Z
一一一一一一Q
一一一一一一一@2一一一一一 Z 0 0 0 2 2
医師の指導
0 3 3 0 2 2 0 5 5
本人の状態判断
2
13 0 3 3 2 4 6
その他
12 3 0 2 2
14 5
無回答
3 0 3 0 2 2 3 2 5
区分表を使用せず 2(11.1) 2(11.8) 4(11.4) 3(33.3)_一一,一一一 7(25.0)一一一一一一 10(27.0)一■一一一一一 5(18.5)一一一一}騨, 9(20.0) 14(19.4)一 一 一 一 一 ,雫 一
一■一一一一一 一一一一一一 O薗一一一一 −一一一冒一一
医師の指導 1 1
2 2 4 6 3 5 8
家庭の希望
0
1 1 10
1 1 12
特に制限なし
0
1 10
1 10 2 2
その他
1 12 0
1 1 12 3
無回答
0 0 0 0
1 10
1 1無回答
0
1(5.9) 2(5.7)0 0 0
1 1(2.2)2(2.8)
表7 健康観察について
疾患 心 疾 患 腎 疾 患 喘 息 合 計
校種
小 中
合計小 中
合計小 中
合計小 中
合計内 容
n=18 n=17 n=35 n=9 n=28 n苓37 n=14 n=17 n=31 n=41 n=62 n=103
担任に特別に依頼
オている
10 7
17(48.6)5 6
11(29.7)4 2
6(19.4) 19(16.3) 15(24.2) 34(33.0)担任の毎朝行う観
@にまかせている
6 6
12(34.3)4 9
13(35.1)i
U }7 13(41.9) 16(39.0) 22(35.5)38(36.9)
必要に応じて行っ
トいる
5 4
9(25.7)0 11
11(29.7)5
18 13(41.9) 10(24,4) 23(37.1) 33(32。0)
定期的に保健室に
トんで行っている
2 4
6(17.1)2 5
7(18.9)0 0 0
4(9.6) 9(14.5) 13(12.6)その他 2 2
4(ll.4) 14
5(13.5)2
1 3(9.7) 5(12.2) 7(11.3) 12(11.7)無回答
0 0 0 0
1 1(2.7)0 2
2(6.5)0
3(4.8) 3(2,9)げられた。突然死などの危険性をもつものもあるため,日頃の健康観察も慎重になるのではないか と思われる。
腎疾患は「担任に任せている」ものが多かった。
喘息は「担任に任せている」「必要に応じて」が多かった。
その他の内容として,「毎朝,養護教諭が教室へ行って行う(1−B 腎不全)」「毎月の体位測定時 や,その他の用事で保健室に来た時に行う」「体育授業時に教科担任に注意してみてもらっている
(心疾患)」などがあげられた。また「あまり重症でない患児を保健委員にして,毎朝出欠表を保健 室へ持ってくる時に健康観察を行っている」という例もあった。
担任や,担任外の先生方に健康観察を依頼する場合,顔色,むくみ,疲労の程度,行動等観察し てほしい症状や状態などをあらかじめ伝え,共通理解をはかっておくことも大切である。
喘息をもつ子どもでは,季節の変わり目や,風の強い時に発作をおこしやすいので,その時には 健康観察してもらっている等の回答もあった。
さらに,相互の観察の結果を十分交換しあいながら,その状況を継続的に記録し,主治医や家庭 に連絡をすることが望ましいであろう。
5)救急時の連絡体制について
各疾患で「連絡体制あり」と回答があったのは半数ほどであった。病状が急変した場合,直ちに,
保護者,医療機関等と連絡がとれるような体制を確立しておくことが必要である。
回答の中で,特に連絡に配慮しているものの例をあげてみる。「管理表に主治医の名前や医療機 関名,カルテナンバーなどが控えてある」「保護者とすぐ連絡がとれるよう緊急連絡カードがあり,
これには保護者不在時の連絡先,勤め先の電話番号も記入されている」「管理表はいつも身につけ させ,どこの病院でも今までの経過がわかるようにしてある」また,「救急時の連絡体制が写真入り の健康管理カードに記入されており,学期1回担任にも気づいた事などを書きたしてもらっている」
という例もあった。
このように慢性疾患をもつ子ども一人一人について,氏名,学年,組,生年月日,保護者氏名,
住所,連絡先(保護者の勤務先,(不在時も含む))生育歴,疾病名,その経過や現症,主治医,カ ルテナンバー,病院の電話番号などを記入した健康管理カードを作成しておくことが大切である。
大規模校の場合には,上記の例のように写真を添付するのもよい方法であろう。また同じカードに 記録欄を設け,本人や関係者と連絡をとったり,症状の変化がみられた時などにその内容を記入し ておけば,経過が一目瞭然であり,管理に役立つものと思われる。
また,養護教諭が不在の時もあるので,その場合の連絡体制について,担任,他の先生方,保健 主治,管理職などにもわかるように健康管理カードのおき場所,利用のしかた等配慮しておくこと が望ましい。
6)救急時の状態と処置について
発作や病状の急変などの救急の状態があった場合,その時の状態と学校で行った処置について記 入してもらった。心疾患3例,喘息10例があげられた。腎疾患はとくになかった。
心疾患の状態では,頻脈,激しい嘔吐,四肢強直,息苦しい,心臓部の苦悶などがあった。処置 は,すぐ病院へ移送したものが2例あった。他の1例は特別で発作後薬を飲ませても様子がよくな らない時は,患児の祖父母が内科医のため,連絡をとって学校にきてもらい,注射等の処置をする というものであった。
喘息は,発作がはげしくなり,なかなかおさまらなかったものがほとんどであった。処置として はベッドに腰かけさせたり,寝具を積んで上体を起こす。起座呼吸のできる体位で休養させ,氷水 やお茶を飲ませる,深呼吸をさせる,疾を吐かせるなどが行われていた。薬を持参している子ども にはそれを服用させながら,しばらく様子をみて発作がおさまらないような時には,保護者に連絡 し,家にかえしたり,迎えに来てもらったりしたものが多かった。学校から主治医への受診は今回 の事例では1例であり,保護者が学校から主治医のところに連れていくというのも1例あった。
救急時の処置を適切に行えることは心臓の発作など生命に関わることもあり,養護教諭としての 信頼を得るためにも重要である。それぞれの疾患・症状について救急時のあり方を日常的に研修し ておくことが必要だと思われる。処置時,子どもの病気に対する不安,動揺している子どもの気持 をくみとり,それらを取り除くように配慮することも大切であろう。
7)学校での服薬状況について
治療を受けながら登校している児童生徒が学校で服薬する場合もある。服薬しているかどうか表 8にまとめた。今回の結果では「服薬していない」が多かった。「服薬なし」は心疾患,腎疾患で 70〜85%,喘息で60%を占あていた。「服薬あり」と回答のあったものでは,腎疾患の場合,お
もなものは管理指導表の1〜2の腎疾患やネフローゼ症候群・心疾患の場合,指導表2のものに,
「日常的」に服用し「本人に任せている」が多い。喘息の場合,軽症〜中等症のものに「発作時に」
服用し,「本人に任せている」または「保健室で服用」が多い。
学校で服薬する場合の留意点としては服薬回数を忘れないようにすること,または安全のため養 護教諭または担任が保護者と連絡をとって薬の中味(種類や量等)の確認をしておくことがあげら
れる。
8)腎疾患児童生徒の食事制限について
疾病の治療には薬物治療法とともに食事療法も必要なことが多い。今回の調査では食事制限をし ているものは,喘息1名,腎疾患12名(32.4%)であった。心疾患ではいなかった。
腎疾患の場合,慢性腎炎,腎不全がほとんどであった。学校における給食の取扱いは「塩分の多 い副食など自分で控えるようにしている」が多かった。「給食を中止し弁当を持参している」回答
表8 学校での服薬状況
疾患 心 疾 患 腎 疾 患 喘 息 合 計
校種服薬状況
小n=18中nニ17
合計氏≠R5
小n=9 中n=28
合計氏≠R7
小n=14
中n=17
合計氏≠R1
小n判1
中n=62
合計氏≠P03
服 薬 な し 17(94.4) 13(76.5) 30(85.7) 9(100) 17(60.7) 26(70.3) 8(57」) 10(58.8) 18(41.9) 34(82.9) 40(64.5) 74(71.8)服 薬 あ り
0
4(お.5) 4(11.4)0
10(35.7) 10(肝.0) 6(42.9) 7(41.2)13 6
21(33.9) 卿(26.2)一一一
一一}一 臼一}} 一一一一 一一一 一一}一一 一一一 一一一
一一 一 一一一一一一 一一
日常的に 0 3 3 0 7 7 0
1 10
11 11充
発作時に0
1 10 0 0 6 5
116 6 12
な その他 0 0 0 0
1 10 0 0 0
1 1時
無回答 0___『 0−一一 0−一一一 0−一一一 2−一 一 2−一一 〇一一一一 0_一}0}一一 0−一一
2− 一『2−一 一
本人にまかせ
0 4 4 0 8 8 3 5 8 3 17 20
ど ている
保健室で服薬0 0 0 0 0 0 2 3 5 2 3 5
のよう
担任にまかせ
トいる
0 0 0 0 0 0 2 0 2
2 0 2
に
との他 0 0 0 0 1
10 0 0 0
1 1無回答
0 0 0 0
1 10 0 0 0
1 1}一一一
一}一一 一一一}一 _一一一 一一一一一一一一一 一一一一一一一一
一一一一一一一一一
一一一一:一一一一一無 回 答 1(5.6)
0
1(2.9)0
1(3.6) 1(2.7)0 0 0
1 1(1.6) 2(1.9)もあった。塩分制限をしなければならない場合,給食にどの程度塩分が入っているかわからないこ とが多い。栄養士等と連絡をとり,塩分の量がわかれば保護者に知らせ,摂取可能かどうか判断で きると思われる。
喘息の場合,食物による喘息がおきる児童で食べられないものが多くあるため,その児童が給食 で食べられないものがあると栄養士が考慮して別のものを添えてくれるというものがあった。
何らかの疾患で他の子どもと同じように給食をとることができない場合,その子どもに写える孤 独感など精神的影響は大きいと思われる。給食センターに給食を任せている学校ではこうしたこと は不可能であるカ㍉学校に給食施設のある場合,このような方法をとることができれば望ましいと 思われる。
10)慢性疾患をもつ児童生徒の心理状態について
慢性疾患をもつ子どもは,行動に様々な制限を受けることが多く,それがもとで欲求不満になっ たり,疾病や病状の変化に対する不安や恐怖心が強かったり,過保護による影響で依頼心が強くな ったり,わがままになるなどさまざまな心理的な問題をもっているといわれている1純今回は,そ の実態と養護教諭がそれらに対して何らかの援助や指導をしているのではないかと思い調査した。
心理状態については表9にまとあた。
「普通の子と変わりない」ものが心疾患で71,4%,腎疾患で54.1%,喘息で41.9%であった。
問題をもっものの傾向は以下のようであった。心疾患では「病気に対する不安・恐怖感をもってい る」が6名あった。これは検査を受けたり,発作をおこして苦しい思いをしたことがあったり,中 学生になると知識も増えて突然死のことなど疾患に対する新たな不安・恐怖をいだくようになるた めと思われる。腎疾患でも「病気に対する不安・恐怖感」が多かった。その事例をみると,入院し たことがあり,受診頻度の高いものが多かった。腎疾患は尿検査等で病状の変化がわかりやすいこ となどが,病気に対する不安・恐怖へとつながっていくと思われる。「わがまま」と回答したものも 多かった。「学業の遅れに対する不安が強い」のは中学生に多く,現在,透析しているもの,欠席
表9 慢性疾患をもつ児童生徒の心理状態について
疾患 心 疾 患 腎 疾 患 喘 息 合 計
校種 小 中 合計 小 中
合計小 中 合計 小 中
合計心理状況
n=18 n=17 n=35 n=9 n=28 n=37 n=14 n=17 n=31 n=41 n=62 n=103
普通の子と変わり
ネい
15 10
25(71.4)4 16
20(54.1)8 5
13(41.9) 27(65.9) 31(50.0) 58(56.3)病気に対する不安・恐怖
2 4
6(17.1)3 6
9(243)2
1 3(9.7) 7(17.1) 11(17.7) 18(17.5)わがまま
12
3(8.6) 18
9(24.3)3 3
6(19。4) 5(12.2) 13(21.0) 18(17.5)依頼心が強い 1 1 2(5.7)
0 5
5(143)2
1 3(9.7) 3(7.3) 7(11.3)10(a7)
友だちが少ないた
゚の孤独感が強い
0 2
2(5.7)0 3
3(8.1)2
1 3(9.7) 2(4.9) 6(9.7) 8(7.8)心理的欲求不満
0 2
2(5.7) 1 1 2(5.4) 10
1(3.2)2(49)
3(4.8) 5(4.9)学業の遅れに対す
髟s安が強い
0 1
1(2.9)0 4
4(1α8) 14
5(16.1) 1(2.4) 9(14.5)10(a7)
その他
12
3(8.6)2 0
2(5.4)3
1 4(12.9) 6(14.6) 3(4.8) 9(8.7)無回答
0 0 0
10
1(2.7)0 2
2(6.5) 1(2.4)2(49) 3(29)
がち,最近入院の経験のあるものなどであった。
喘息では,「わがま\」というものが多かった。これは過保護の家庭に喘息が発症しやすいとい われていることと関係しているのではないかと思われる。その他喘息の子ども一般にいわれている
「引っ込み思案」「無気力」「内向的」「消極的」「神経質」13)などがあげられていた。
養護教諭は,これらの何らかの問題をもっていると思われる子どもに対して,心疾患,腎疾患で は7割,喘息では6割のものに何らかの援助,指導をしていた。
大部分は,それぞれの心理状況にほぼ対応しているが,励ましたり,なるべく声をかけて話し相 手になる,などが全体的に多かった。事例として次のようなものがあげられた。
〈喘息〉小学2年,軽度の喘息で保護者が子どもの病気にあまり関心がない。わがま、で依頼心が 強い,これに対して養護教諭は発作が起きていない時は甘やかさないようにし,体育もなるべく参 加させ,本人の気力を充実させるよう担任の先生とともに意志統一をはかっている。
〈心疾患〉中学2年,ボタロー氏管開存症(1−B),風邪のため受診したところ,この疾患が発見さ れ,体育の実技,部活動の運動は中止して入院待ちの状態,中学2年になるまで病気が発見されな かったので,普通の子と同じ生活をしてきたため急に運動制限,生活制限に対して既に疾患がわか
っている子よりも不満を強く感じている。これに対して担任と相談し,子どもの能力に合わせて学 級の仕事など活躍できる場を与えるよう努力している。
養護教諭や疾患児童生徒の周囲のものは,それぞれの病気についての基本的な知識・理解はもち うんであるが,子どもをいろいろな面から理解し,心理面における援助・指導も協力して行うこと が大切だと思われる。
4.関係者との連携について
学校において慢性疾患をもつ児童生徒の健康管理を行う場合,養護教諭1人で行うには困難なこ とも多く,関係者との連絡を密接にすることが大切である。相互に情報を交換し,その児童生徒に