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高エネルギ-陽子入射反応における中性子生成二重微 分断面積の測定

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

高エネルギ-陽子入射反応における中性子生成二重微 分断面積の測定

中本, 建志

九州大学工学エネルギー量子応用原子核

https://doi.org/10.11501/3110910

出版情報:Kyushu University, 1995, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

第4章 データ解析

4. 1 緒百

本研究の目的は、 陽子入射による中性子生成二重微分断面積を得ることであ るが 、 中性子TOF測 定 から得られ た中性子TOFスペク トルは、 その ままでは 断面積に変換するこ とはできなし川実際の測定においては、 陽子以外の入射粒 子 によってイベント が起こ る場合や、 γ線や荷電粒子 が検出される場合 、 ター ゲットから放出され た中性子以 外のバックグラウンド中性子などが検出される 場合も起こり得るからである。 したがって、 データ解析を行う上では、 入射陽 子とターゲット原子核 による(p, x n)反応からの中性 子以 外のイベントを取り除 く必要がある。 本研究では次の ように不要なイベ ントの除去を行った。

( 1 )入射ビーム中からの陽子以外のイベントの除去

( 2 )生成荷電粒子の除去

( 3 )γ線の除去(n -y波形弁別) ( 4 )バックグラウンドの除去

( 4 )の バ ックグラウンド中性子を除去する最も単純な方法 は、 入射陽子数で 規格化した後、 ターゲット を設置した場合(ターゲットイン)の中性子TOF スペクトルから、 ターゲットを外した場合(ターゲットアウト)のそれを差し 引く方法である。 この方法を用いた場合、 入射ビームがターゲットホル ダーや ビームダンプ、 他の構造材等 と反応を起こすことで生成され るパックグラウン ド中性子を除去することができる。 しかし、 測定環境中には入射ビームに依存 しないバ ックグラウンド中性子 やノイズ等も存在する。 データ解析においては、

これら時間に依存しない バック グラウンド を除去す る必要 があるため、 いくつ かの方法を併用す ることによりバックグラウンド の除去 を行った。

断面積の絶対値を決定する上で重要 な要素のーっとして、 中性子検出効率が ある。 本来な らば、 実験により検出効率を求めることが望ましいが、 広いエネ ルギー領域に渡って実験値を得 ることは困難である。 この ため、 本研究では汎 用の計算コード により検出効率を算出し、 これを用いて中性子収量を求めた。

得られた中性子収量 にデータ補正を行うことで、 最終的な断面積を得ることが できた。 データ補正の中で最も重要なものは、 ターゲット中での多重散乱効果 の補正である。 前章最終節で述べたょっに、 本研究で用いたターゲットの厚さ は1---10cmとかなり厚い 。 した がって、 入射陽子とターゲット原子核の一次 反応からの生成粒子(中性子、 陽子、 π中間子等 ) が 、 ターゲット内で二次反 応を起こして、 新たに中性子を生成することが考えられる。 測定上は、 このよ

- 48 -

(3)

うな多重散乱中性子と真のイベントである一次反応からの中性寸ことを区別する

とができない。 こ のため計算 よって、 多 重散乱 効果を 補した。 また 本研 究では、 多重散乱補正 以外にも様々なデータ補正 を行った 。

第4章では以上 に述べた、 データ解析の手法及び その結果について述べる。

さら に最終的に得られた断面積データの不健定性及び測定 でのエネルギ一分解 能についても議論 を行う。

4. 2 入射 陽子ビーム中から の偶発的事象の除去

前主主 でも述べたが、 加速器主リング上に設置された内部標的からの二次粒子 を入射ピームとして用いているため、 人射ビーム中には陽子と同じ運動量のπ

+ 中間子が混入してる。 測定 回 路上 では、 各入射 ビームモター から の信号 を同時計 測モ ジュール(COIN1)の入力時にタイミング を取るこ とで、 陽子 入射 のときのみ次段の中性子検出器との同時計測モジュー ル(COIN2 )に信 号を 出力することにな っていた。 しかし 、 非常に微妙 なタイ ングが必要とさ れることや、 偶発的事象によりコインシデンスが成立してしまった結果として、

C OI N 1から 信号が出 力される場合得る。 こ のたデータ 解最初

の段階で、 子が 入射 したと き 以外の事象去 する 必要ある。

入射 粒子のタイミング に関する 情報はlイベント毎にTDCに記録されてい るため、 次の式で 表せられるTDCi町をヒストグラム化す ることで入射粒子の飛 行時間分布が得られる。

(4 -1 )

ここで、 TDCB(R)、 TDCB(L)、 TDCA(R)及びTDCA(L)は それぞれPi 10 t-U-B( R) 、 Pi10t-U-B (L )、 Pi10t-U-A(R )及びPi10t-U-A(L)の光電子増倍管から 信号の TDCの値 を示す。 式(4 - 1 )を用いて、 測定イベント毎のTDCj町を集計して得ら れた入射 粒子 時間分布を 図4 - 1に示す。 図 4-1中を 見ると、 500c h付近に 陽子 入射 を示すピークが あることが分かる 。 また広い範囲に渡って連続部分が存在 しているが、 こ れら は偶発的に同時計測が重なってしまったイベント 、 もしく は π + 中 間 子等の粒子が 入射したイベントを示している。 のため、 ピークの 部分のイベントについてのみ真に陽子がターゲットに入射 し たものと してデー タ解析を行った。 その他のイベントについては、 陽子入射 以 外のイベントとし て除去した。 ただし、 人射陽子数を記録しているスケーラーの値は、 除去した

- '19 -

(4)

1 06

1 05

1 04

司、ぜ

内/」

ハU

ハU ωccω工ハ)\ω一三コoυ

101

1 00 450

Proton

、、、

• •

Pion( +)

/ /

/ / ル

. ...輔、 ・

­

p a .、、- . .... ・

. ・. 晶

、、..・

..

..

••

••

500

Time (ch/0.25ns)

550

図4-} 中性子TOF測定での入射粒子時間分布

- 50 -

(5)

イベントについても積算したことになっている。

以上の万法により 、 真に陽子がターゲットに入射したときのイベントについ てのみデ ータ解析を行うことができる。 しかしこの方法のみでは、 依然として

C OIN 1において偶発的に同時計測が重なってしまったイベントやπ+中間子等 の粒子が 入射したイベント等が、 スケーラーに記録した入射陽子数に含まれて しまう。 スケ ーラーは 入射陽子数と してCOIN 1の出力のみを積算するため、

入射ビームモニターでの同 時計測が成立し た場合 のみの入射粒子TOF時間分 布を用いて 入射陽子数を補正する必要がある。 以上の理由から、 ターゲットイ ンとターゲットアウトの測定の他に、 入射粒子時間分布に ついても測定を行っ た。 この とき、 中性子検出器との同時計測を行わず、 入射ビームモニターでの 同時計測のみが成立したときにデータ収集を行 った。 具体的には、 図3-2に示 されるCOIN--!の同時計測を外し、 COIN 3で同 時計測が成立したときに直接

C A ìvIA C系にトリガ一信号を出力した。 測定した入射粒子のTOF時間分布を図

-1-2に 示す。 横軸の値は、 図4-1と同様に式(4 -1)を用いている。 ただし、 図4- 2ではPilot-U-B(R)自身で測定の トリガーがかかるため、 時間反転にはなって いな い。 このため、 図 4-1と異なり陽子とπ+中間子の位置は逆転している。

しかし、 陽子とπ+中間子のピーク間の時間差は、 図4-1及び図4-2共に4.8ns

と全く等しかった。

図4-2 に見られるような陽子ピークのカウント数と 及びピーク以外の部分の カウント数を、 それぞれNpeak及び、Nourとすると、 入射陽子数補正係数Rinc.pは次 式で表せられる。

R;�� � = T

N peαk -

tnc.p Npeαk 十N (4 -2 )

スケーラーの値の累計に式(4 -2 )で求めたRinc.pを乗じるこ とに よって、 最終的 な入射陽子数を得るこ とができる。

4. 3 ベト検出器との反同時計測によ る荷電粒子の除去

陽子がターゲットに入射した場合、 ターゲットから放出される放射線として は、 中性子以外に陽子やπ+中間子等の荷電粒子、 またはγ線などが考えられ る。 このうち、 中性子検出器とその前面に設置した荷電粒子除去(ベト:

V et 0 )用検出器の両方で信号が検出されたイベントを除去することで、 荷電 粒子を取り除くことができる。 3.0GeV陽子を鉛ターゲットに入射したときの

- 51 -

(6)

1 04

e-句"" ・.r ・

Proton

\

二品、

1 03

Pion( +) 1 02

一ωccmw工ハ)\ω一戸Cコoυ

S -

- ・

"

...

... . ._... ..

v.・・..

・ " ・ 司 - d ・・ . ・ ・ ・

10'

..

. - ..1

1200

ハU ハU づ/ ハU ハυ

1000 Time (ch/25ps)

900 800

図4-2 入射ビームモニターでのみ同時計測 を行った場合の入射粒子時間分布

- 52 -

(7)

300 方向に設置されたベト検出器のADCの信号電侍分布を出J-1 -3に示す。 荷 電粒子がベト検出器であるNEI02Aプラスティ ツクシンチレータに入射した 場合、 必ず発光が起こり光電子増倍管からの信号がADCに記録される。 しか し非荷電放射線である中性子やγ線が入射した場合は、 シンチレータ内で相互 作用を起こして荷電粒子を生成しな い限りは信号は生成されないが、 ADCが 電荷収集型であるためADCの値はオフセット値が記録されることに なる。 し たがって、 図--1-3の1--10 c h以下のイベントについては、 中性子又はγ線が中性 子検出器で検出されていることを示している。

データ解析では、 各ベト検出器にディスクリレベルを設定し、 ディスクリレ ベル以上のイベントについては街電粒子が検出されたもの として除去を行った。

この とき、 中性子がベト検出器内で核反応を起こして荷電粒子を生成し、 かっ 生成粒子(中性子または荷電粒子)が中性子検出器で検出されるイベントも考 えら れる。 このように、 中性子が検出されたのに解析を行わな かったイベント については補正が必要である。 この補正方法につ いては4. 8. 2で説明を行 つ。

4. 4 ゲート積分法による波形弁別

普通NE213等の有機シンチレータは、 中性子のみならずγ線 に対しでも有 感である。 このため、 有機シンチレータを用いての中性子測定ではy線の波形 弁別が非常に重要である。 これまで様々なn-γ波形弁別の方法について研究 が行われてきたが、 今回の測定には2. 6でも述べたように高エネルギー領域 での弁別能に優れているゲート積分法を用い た。 ゲート積分法による波形弁別 の結果を図4-4に示す。 図4-1-aは、 1.5GeV陽子を鉛ターゲットに入射したと きの30。 方向の直径12.7cmX厚さ1 2.7 cmのNE213有機液体シンチレータに おける波形弁別の結果である。 図4-4-bは、 1.5GeV陽子を鉄ターゲットに入 射したときの波形弁別の結果である。 横軸は光電子増倍管から の信号の立ヒり 部分に ゲートをかけたときのADCの値、 また縦軸は信号の減衰部分に ゲート

をかけた ときのADCの値を示している。 凶中では、 検出 したイベント毎に点 を表示している。 また図4-4-a及び4・4-bは、 それぞれベト検出器と中性子検 出器の問で反同時計測及び同時計測を行った場合の 波形弁別の結果であり、 前 者が中性子及びγ線についての結果を、 後者が陽子やπ中間子等の荷電粒子に ついての結果を示している。 リストモードで記録した実験データにはターゲツ

トからの放出中性子のみならず、 放出荷電粒子についての情報も含まれている。

本研究の目的は中性子測定であるが、 放出荷電粒子についても解析を行うこと

円〈UFO

(8)

1 05

Neutron and γ-ray

. ;,

Charged Particle

1 04

1 03

1 02

10'

一ωccE六)\ω一三コoυ

500 400

• ••

200 300 Pulse Charge (ch)

-

1 00 100 0

凶4-3 3.0GeV陽子を鉛ターゲットに入射したときの 30。 方向でのベト検出器の信号電荷分布

(9)

ハU ハU ハU

ハU

2 0

2

(工 υ) ω

一戸句。ちω\ハ何一ωG

工 μ一三υO〈

3.0 GeV p on Pb

n

200 400

ADC with Prompt-Gate (ch)

図4-4-a 1.5Ge V陽子を鉛ターゲットに入射したときの

30。 方向でのゲート積分法によるn-y波形弁別結果

(10)

2500

1 .5 GeV p

on

Fe

γ(e)

1000

凶4-4-b 1.5GeV陽子を鉄ターゲットに入射したときの 30。 方向でのゲート積分法によるp-πt波形弁別結果

. . ハU

ハU

ハν ハU

ハV

ハU ハU

RJ

ハU

2

1

1 (工

ハ))ω一戸内川)烹又ω一

ωQ 工 一主主υO〈

0 0 500

- 56・

(11)

1 04

'-ームÎ'

Neutron γ-ray

1 03

ü

1 02

101

一ωccmw工ハ)\ω一戸Cコoυ

200

50 1 00 1 50

Time of Flight (ch/0.5ns) 1 00

0

川4-5 n - y 波形弁別を行った後での、 1.5GeV陽子を鉛ターゲットに 入射したときの30。 方向での中性子TOFスペクトル

- 57・

(12)

で陽子やπ中間寸こに関する知見が得られる可能性がある。 これらの理由から、

荷電粒子についても 波形弁別を試みた。

図4-4-aを見ると 中性子 とγ線がきれい に弁別 できていること が分かる。 し かし、 横軸の立上り部分のADCの値が 150chを過ぎた辺り から、 縦軸の減衰 部分のADC が減少し始めている。 この原肉としては、 ケーブルとモジュール 間で の信号の反射及びアンダーシュートの2つが考えられる。 反射した信号は 元の信号 と比較し て 波高が小さく、 かつ槻性が反転している。 また反射した信 号は約330ns遅れ て現われるが、 この部分は元の信号の減衰部分に相当する。

反射 した 信号の波高は小さいためアンプや光電子増倍管で飽和現象が起こらな い。 したが って元の信号の減衰部分では反射信号 による相殺効果 が強く影響す ることになる。 また、 アンダーシュートは信号の大小に関わらず起こり得るが、

特に信号 が 大 きいとき顕著である。 以上のことから、 ADCの値が減少するこ とが 分かる。 さらに図4-4-aを見ると、 横軸の値が600chを超えると傾きが急 激に増加している。 これもまた光電子増倍管での飽和現象が原因だと考えられ る。 つまり、 信号の立上りの波高の大き な部分は飽和 が起こりやすく、 ADC の値は一定値に近付いていく。 しかし、 減衰部分は充分小さいため飽和は起こ らず、 ADCの値は 信号の大きさに応じて単調に増加してい く 。 以上が 、 傾き が急激に増加する理由である。

中性子及びγ線はいびつな分 布を持ちなが らもそれぞれがきれいに分離でき ている。 データ解析では、 図4-4-aのような分布図上 で境界を設けること でγ 線の除去を行った。 n-γ 波形弁別後の中性子とy線のTOFスペクト ルを図 4-5に示す。 ただし図4-5は、 図.J-.J-aと同様に1.5GeV陽子を鉛ターゲットに

入射したときの30。 方向の直径12.7cmX厚さ12 .7 cmのNE213有機液体シン チレータにおける 中性 子TOFスペクトル である。 図4・5を見て も分かる ように、

n-γ波形弁別を行った場合は1 6 Oc h付 近の即発γ線のピークはきれいに除去 されている。 以上の結果から、 本研究のように100 ìvI e V以上の中性子が検出さ れる場合 でも、 ゲート積分法を用いた 波形弁別によりγ線は 除去 できることが 分かった。

一方、 図4-4・bを見ると、 荷電粒子である陽子、 π中間子及び電子が弁別さ れている様子が分かる。 ただ し図中の電子は、 ターゲットから放出されたγ線 とベト検出器内でコンブトン散乱した後に中性子検出器に入射したものである。

NE213等の有機シンチレータの波形弁別におい て、 π中間子が識別された報 告は本研究が初めて である。 次に、 ターゲットからの荷電粒子生成二重微分断 面積を求めるためにデ ータ解析を試みた。 しかし、 空気や厚いターゲット中で の荷電粒子のエネルギ一応失が大きいため正確な粒子エネルギーを決定するの

(13)

が凶難であるため、 本研究では荷電粒子に関する断面積を得ることを断念した。

しかし、 陽子、 π巾問子及び電子の間での粒子識別が有機シンチレータによる 波形弁別で可能であることが確認されたことから 、 今後の放射線計測において なんらかの応用 が期待される。

4. 5 バックグラウンド中性子の 除去

4. 5. 1 時間に依存するパックグラウンド中性子の除去

中性子をTOF法によっ て測定する場合、 バックグラウン ド中性子と しては 次の3つのもの が 考えられる。 すなわち、

( 1 )ターゲットから放出された高エネルギー粒子が、 実験室の床で散乱又は 核反応を起こして生成される二次中性子。 (床散乱中性子)

( 2 )入射陽子がター ゲットホルダーやビーム軸上に設置されたピームモニタ ー と核反応を起こして生成された二次中性子。 ( 時間に依存するバック グラウンド)

( 3 )入射陽子ピームとは全く関係無く、 測定環境中に存在するバックグラウ ンド中性子。 (時間に依存しないバックグラウンド)

である。 このうち( 1 )については、 第2章で述べた予備実験によって床散乱 中性子の影響は無視できることを確認した。 そこで( 2 )と(3 )のパックグ ラウンドを除去する方法について考えてみる。

図4-6に模式的な 中性子TOFスペクトルを示す 。 実線がバックグラウンドを 含んだスペクトル、 破線は(2 )のターゲットホルダーやビームモニターから のバック グラウンド中性子TOF スペクトル、 そ して点線が (3 )の測定環境 中に存在する時間に依存しないバックグラウンド中性子TOFスペクトルであ る。 また、 即発y線のスペクトルを一点鎖線で示す。 ( 2 )の時間に依存する バックグラウンドを除去する最も単純な方法は、 入射陽子 数によって規格化し た後、 ターゲ ットを設置した場合(ター ゲットイン)のスペクトルからターゲ ツトを外した場合(ターゲットアウト)のスペクトルを差し引くことである。

しかし、 この方法を用いた場合では、 ( 3 )の時間に依存しないバックグラウ /ド中性子を完全に取り除くことはできない。 なぜな ら(3 )のパックグラウ ンドは入射陽子数ではなく、 測定時間や周囲の実験室でのビー ム使用状況等に 強く依存する するからである。 このため、 ( 3 )の時間に依存しないパックグ ラウンドを除去するた めに次 の項で説明する方法を用いた。

- 59 -

(14)

Flash y -ray

--EE-- -E--E・E・--z a--- --- -E・E・E・E・ --E ・E・-EE--BE- -- -aEE--- -- -E・E・---- --- ----EEE---

---

-E・E・E・E・--- hiE・E

・--- -- ---E-- --- --- --- -EE---E・E・ --- -E--- ---E・E・ --- --- ----EE-- -- li--- ti EE『l E EE -- E SE as t 1 1 E1

Measured Neutron Spectra

X

一心CCのこO\のさコ00

Time Dependent Background Neutron

,〆ノF 、4戸、 \!

向...

.L.・・・・・・・圃・・・・・・・・・---

V

〆 ↑

Time Independent Background Neutron

Time of Flight Channel

般的な中性子TOFスベクトル模式図 Discri. Level

図4-6

ハリρhu

(15)

4 . . 5. 2 時間に依存しないバックグラウンド中性子の除去

シンチレータ内では、 γ線が電子に、 そして中性 子が陽子等に変換する こと で発光すること になるが、 N E213有機液体シンチレータの陽子 と電子に対す る光出力については一般に次の関係式が成り立つ(2910

( -4 -3 )

ここで、Te及びTpは電子及び陽子のエネルギー を示す。 中性子が有機シンチレー タ内で核 反応を起こ し発光する場合、 その光出力が最大となるのは水素原子核 と弾 性散乱 を起こして陽子をO。 方向に叩き出すとき である。 なぜ、なら、 炭素 との 核反応のQ値は全て負であるため生成荷電粒子は中性子の入射エネルギー 以上には成り得ないからである。 また、 同じエネルギーを持って放出された陽 子と d や α では、 は陽子のとき に 最大となる(4 1). (-l 2 )。 以上の理由から、

E213等の有機液体シンチレータでは中性子による最大光出力は、 。。 方向 への弾性散乱陽子となる。 ここ で陽子と中性子の質量が等しいと仮定すると、

中性子による最大光出力は中性子の運動エネルギー そのものとなる。

通常NE213有機液体シンチレータを用いた中性子測定では、 137Csゃ60Co からのγ線を用いてディスクリレベルを設定する。 このとき式(4 - 3)で表され る電子と陽子の光出力の関係から、 ディスクリレベル に相当する中性子のエネ ルギーが求 めることができる。 測定対象のターゲットから放出された中性子の エネルギーは即発γ線のピーク位置から決定できるため、 図4-6中にあるディ スクリレベル以下の領域にある中性子は 時間に依存しないバックグラウンド中 性子であると考えられる。 時 間 に 依存 しな いバックグラウンドは中性子TOF スペクトル中に均一に分布していると考えられる。 したがって、 ディスクリレ ベル以下の中性子 を集計して、 1チャンネル当たりに平均化して求めたカウン

ト を 差し く ことより 間 に依存 しないックグウンド をた。

4. 6 中性子検出 効 率

有機シンチレータを用いた中性子測定 において、 収量の絶対値を決定する検 出効率は非常に重要な因子となる。 測定 対象となる中性子エネルギーの上限が

1 00 ty[ e Vを超えるような場合、 これまで行われてきた研究では、 本実験の他に

中性子検出器の検出効率測定も併せて行った例が多く見られる(13)(1310 しかし、

- 61 -

(16)

中性チエネルギーの上限が80()ty[ e Vまでであることや、 ィヲ-機械イ本シンチレータ の種類;ゃサイズが異なるといった理由から、 これま での実験値をデータ解析で 使用すること はでき ない。 このため、 本来ならば本研究においても、 実験によ って検出効涼をあらかじめ求めて おくことが望ましし) 0 しかし、 測定対象とな る中性子のエネルギ一範凶は1 ìvl e Vから3GeVと広範囲で あり、 このエネルギ ー全範囲で実際に実験を行うのは非常に凶雑である。 また、 そ もそもFl本国内 には3GeVまでの中性子が得られる実験施設がKEK-PSの他になく、 その入射 陽子ビーム強度の弱さを考慮すると、 検出効率測定を行うのは現実的ではな いo 以上の理由から、 本研究ではNE 2 13有機液体シンチレータの中性 子検出効率 として、 計算コードからの計算結果を用いた。 計算には、 モンテカルロj去を用 いたSCINFULコード(� 6)及びCECILコードl2川の2種類を用いた。 これらの計 算コード は直媛検出効率を求めるのではなく、 あるエネルギーの単色中性了-に 対するシンチレータの応答関数を計算し、 ディスクリレベル以上のカウントを 積分することによって検出効率が得られる。 このため正確な検出効率を求める

には、 応答関数が できるだけ正縫に実験を再現することが必要である。

一般に検出効率は、 ディスクリレベルと中性子エネルギーの両方に依存し、

その値を求めるには単色中性子に対する有機シンチレータの応答関数を計算す る必要が ある。 荷電粒子を測定する場合 と異なり、 非荷電粒子である中性子は 直接検出されず、 核反応からの荷電粒子によって間接的に検出される。 生成荷 電粒 子の持つ運動エネルギーは核反応での運動学によって決定されるが、 その 範囲はOから入射中性チエネルギーに渡る連続分布となる。 有機シンチレータ の構成原子 は水素と炭素の2種類のみである。 中性子と水素-との間に考えられ る相互作用は弾性及び非弾性散乱のみであるため、 検出される粒子として 反跳 陽子のみを考慮すればよい。 この場合、 。。 方向に反 跳される陽子の持つエ不

ルギーが最大となり、 また入射中性子エネルギーと等しい。 一方、 中性子と炭 素との核反応によって生成される荷電粒子は、 陽子、 d、 3H e, t、 α等の多種 績に及び、 中性子エネルギーと共に反応チャンネル数も増加していく。 特に入 射中性子エネルギーが1 0 N[ e Vを超えると、 炭素との全断面積が水素とのそ れ

よりも大きく なり、 炭素との核反応が重要になってくる。 しかも 、 これらの反 応では2佃のみならず3個以上の粒子が生成される場合も あり、 その運動学は 複雑となる。 また、 エネルギーが等しい荷電粒子同士でも、 種類の異なる荷電 粒子ではシンチレータ光出えjは異なり、 電荷が少なく質量の少ない粒子ほど光 出力が大きくなる。 これは、 シンチレータでの光出力が、 荷電粒子の阻止能と シンチレータ内での消光のメカニズムの両方に関係するためである(11)・(42)O そ して シンチレーシ ョン光が光電子明倍管に到達し、 電気信号に変換されるこ

ー62 -

(17)

とによって、 最終的な検出中性子の情報が得られるこ とになる。 以上の理由か ら、 有機シンチレータに単色中性子を入射したときに得られる応答関数は、 中 性子エネルギーに依存した複雑な連続分布になることが分かる。 また有機シン チレータの中性子に対する応答関数を計算によって求める場合は、

( 1 )中性子と水素及び炭素との核反応断面積及びその運動学。 特に炭素

については反応チャンネル毎の微分断面積

( 2 )陽子、 dやα等の生成荷電粒子 そ れぞれについて、 エネルギーに対

する光出力

( 3 )シンチレー シ ョン光が光電子増倍管に到達するまでに、 媒質である シンチレータ自身によって減衰する影饗

を考慮する必要があることが分かる。 そこで次節では、 実際にSCINFUL及び C ECILコード内で考慮されている事象及び全体の概略について述べる。

4. 6. 1 SCINFULコードの概略

SCINFUL (笠盟tillator 日.1.1 response to neutron detection)コード

(4 6)は、 NE213 (液体) 及び NEII0 (プラスティック)シンチレータの中性子 に対する応答関数を計算するためのモンテカルロ法を用いた計算コードであり、

ORNLの Dickensが従来からの05Sコードを改良したものである。 SCINFULコ ード の主な特長は、 計算可能な エネルギーの上限が80ìvl e Vとなった点や、 炭 素との核反応 モデルに多体崩壊反応モデルを導入した点、 考えられる全ての生

成荷電粒子 についての新しい光出力パラメー夕、 励起した原子核からのγ線放 出の考慮等である。 断面積 データは主に ENDF/B-Vや様々な文献から引用し ているが、 入射中性子エ不ルギーが 2 0 ìvI e V以上における実験値の無い 反応断 面積 については、 計算イ直やこれまでのデータの外挿によって求められている。

SCINFULコードでは、 水素との反応、は弾性散乱のみしか考慮していないが、

炭素との反応 については最大中性子2個と荷電粒子4個の放出まで考慮してお り、 そのため取り扱っている反応チャンネル数が3 8種類と非常に多い 。

次にSCINFULコードで の計算の大ま かな流れについて説明する。 まず点線 源からシンチレータに対して中性子を入射させるが、 このとき乱数によって検 出面上の入射点を決定する。 次に、 水素 及び炭素との全反応断面積を用いて、 シンチレータ内で1回の反応が起こるかどうかを乱数によってサンプリングす る。 反応が起こらな い場合は次の計算に移るが、 反応が起こった場合は反応の 種類、 生成粒子のエネルギーや放出角度について計算を行う。 中性子が散乱ま たは生成した場合は、 再度シンチレータ内で反応が起こるかどうかのサンブリ

- 63・

(18)

ングを行うが、 検出器外に逃げるか、 もしくは打ち切りエネルギー以下に なる まで巾性子 の飛跡を追い続けることになる。 一方荷電粒子 が生成した場合、 荷 電粒子の運動エネルギーはシンチレータ光出力へ換算される。 ただし陽子につ いては、 エ不ルギーが高いとシンチレータ内に完全に止まることができずに体 系外に漏洩する場合もあるため、 シンチレータに 付与したエネ ルギーのみをシ ンチレータ光出力 に換算する。 なお、 シン チレーシ ョン光が媒質であるシンチ レータ自身によって光電子増倍管に到達するまで に減衰する効果も考慮さ れる。

回の中性子入射において、 生成した全 ての荷電粒子について光出力を積算し た値が、 その中性子入射における全光出力となる。 図4-7に、 SCINFULコー ドにおいて、 シンチレータ内で 中性子 が多重散乱していく様子 を示す。 以上の 計算 を繰り返し行い、 統計を貯めること によって、 ある 中性子 エネルギーに対 する光出力分布、 すなわち応答関数 が得られることにな る。

4. 6. 2 CECILコードの概略

CECILコード(29)は、 ケント大のC e c i 1らが従来からのNIc N a u g h t 0 nらの計算 コード(.j 7)を改良した もので、 1970年代後半から今日まで最も良 く使用されて いるモンテカルロ法による中性子検出効率計算プログラムである。 こ れまで、

CEC 1 Lコードそのものを改良した報告(4 8)も 行われているが、 本研究において 用いたのはオリジナルのものである。 反応断面積データが準備されているエネ ルギ一範囲は1 NI eVから 1 GeVまで で、 1 GeV 以上 は断面積データを外挿して計 算を行う。 CECILコードのN[C NA UGHTONコードからの主な変更点は、

( 1 )炭素との核反応断面積と運動学の新たな見直し

( 2 )新しい光出力関数の導入

( 3 )粒子 の運動を相対性理論に基づいて記述

( 4 ) 漏洩荷電粒子の体系へのエネルギー付与を考慮

等である。 また、 シンチレータ毎に光出力パラメータを変更することによって、

NE213ばかりでなく全ての有機シンチレータについて計算可能となる特長を もっ ている。 なお、 CECILコードの計算手順はSCINFULコードとほとんど変 わらないが、 シンチレーシ ョン光の減衰については考慮していない。

前節でも述べたように、 入射中性子 が高エネルギーにな る にしたがい、 炭素 との核反応が支配的になるため、 計算を行う上 では中性子と炭素の正確な核反 応断面積を用意しておくことが非常に重要である。 しかし、 CECILコード で 考慮され ている核 反応は 、 水素との弾性散乱、 炭素との弾性及び非弾性散乱、

(n, y ) 、 ( n,α) 、 (n,3α) 、 (n,np) 、 (n,2n)及び(n, p)反応の全8

- 6 1・

(19)

� Fluorescent Light

N E213 Liquid Scintillator Photomultiplier

図4-7 SCINFULコードで考慮している、

シンチレータ内での中性子の飛跡模式図

- (:)5 -

(20)

種類のみである。 しかも、 街電粒子の 光出力については陽チとαのみしか考慮 していない。 このため、 炭素との 反応チャンネルが急激に増加し始める中間エ ネルギー 以上の領域では、 計算結果が実験をうまく再現できなくなる恐れがあ る。

4. 6. 3 計算結果

前節までに述べた ように、 有機シンチレータ内での事象を より正確に記述し ているという点では、 CECILコードよりもSCINFULコードの方が優れている。

そこで実際に、 両方の計算結果と実験値との問で比較を行った 。 結果を図�-8 に示す。 ここで縦軸及び横軸は、 それぞれ検出効率及び入射中性子エネルギー を示している。 検出器はNE213有機液体シンチレータで、 寸法は本研究で用 いたのと同じ直径12.7cm、 厚さ12.7cmである。 ディスクリレベルは、 6 0 Co からのγ線のコンブトン端における計数値の半分に相当するエネルギーとした。

図中の実線はSCINFULコード、 破線はオリジナルのCEC ILコードの計算結果 をそれぞれ示している。 また 実験値は明午ら(-l 9)及びVerbinskiら(5 0)のデータ

を引用した。 図.J-8を見ても分かるように、 SCINFULコードによる計算結果 が実験値を良く再現しており、 1 0 %以内で一致している。 一方、 CECILコー ドに よる計算結果は、 SCINFULコードまたは実験値もよりも常に大きな値と なっている。 この理由として、 CECIL コードで用いられている炭素との全断 面積が 、 SCINF UL コー ドのそれより も大きいことが考えられる。 これは、

1 01\11 e V以上の領域では、 炭素との全断面積の大小によ ってシンチレータ内で の衝突頻度が決定されるためである。 しかし、 中性子 エネルギーが5 0lY1 e V以 上における検出効率関数の形状のみに注目した場合、 SCINFUL及びCECILコ ードの計算結果はほとんど変わらず、 CECILコードはSCINFULコードよりも 平均で1.28倍大きな値と なっている。

以上の結果から 、 NE213有機液体シンチレータの中 性子検出効率には、

SCINFULコードによる計算結果が適していることが分かる。 しかし前節でも 述べたように 、 SCINFULコードの適用エネルギ一範囲はo. 1 1\11 e Vから8 0 l\I1 e V

までであり 、 8 0 1\11 e Vを超える中性子については計算不可能である。 このため、

801\11 e VにおいてSCINFULコードの計算値と滑らかにつながるようにCECIL コードに 補正係数を乗じ、 修正後のCEC ILコードの計算結果を8 0 1\11e V以上で の検出効率として用いた。 ただし、 SCINFUL及びCECILコードの検出効率関 数の形状は8 0 1\11 e V付近でほとんど同ーで あり 、 ま た中性子エネ ルギーが 80Me V以上でも そ の傾向が変わらないと仮定した。 実際の補正係数Rcorは、

- 66 -

(21)

Co-Bias

一一一一 SCINFUL for NE21

3 ( 1

2.7 cm)

/' 一一 -CECIL for NE2

1 3 ( 1

2.7 cm)

/aI ・ Exp. Data : Meigo et al.

{ . \_、 + Exp. Data : Ve似nski et al.

Ir\r ・ -

・ +,

.../、

\

\ L

\ \

\一一/ーノノ

40

ハU

ハU

ハU 内「》

勺/」

守i (ま)\《ハ)C2υ一ヒ凶CO一ぢ2ωCCO」ちωZ

1 03

101 1 0

2

Neutron Energy (MeV)

図4-8 SCINFULコード及びCECILコードによる

中性子検出効率計算結果と実験値の比較

ハU ハV ハU 11

- 67・

(22)

õ 0 ìvl e Vから80rvf e Vま での各点でのSCINFULコードとCE CILコードの計算値 の比を平均して求めた。

R 二 i

ESCINFUL(i)

cor ntケ1 ECEClL(i) ( 4 ---! )

ここで、 εSCINFUL(i)及び、εCECIL(i)は、 それぞれ各エネルギ一点におけるSCINFUL 及びCECILコードの検出効率計算結果である。 なお、 Co バイアス で得られた Rcorの値は0.78であった。

以上の方法により得られた、 SCINFUL及び修正後のCE C ILコードの計算結 果を図4-9に示す。 実線は直径5.08cm、 厚さ5.08cmのNE213について、 その 他の線は直径12.7 cm、 厚さ12.7cmのNE2J3 についての検出効率の計算結果 を示している。 また、 計算に用いたディス クリレベルの一覧を表4-1に示す。

ディスクリレベル を設定す るために用いたy 線源は 、 2 41 A m 、 137 Cs、

6 Oc 0及びAm-Beの4種類であり、 それぞれ線源から放出されるγ線のエネル

ギーは、

241 Am 137C 60Co

0.060 1vf e V 0.66 2 1vI e V

1.173及び1. 333 ÌY[ e V A m -B e : 4 . 4-3 9 ivI e V

である。 ここで表4-1中のAmバイアスは、 241 Amのy線源からの60 keVの光 電ピーク に相当する。 また同様に、 Cs、 Co及びAm-Beバイアスは、 それぞ、れ 137Cs、 60Co及びAm-Beからのγ線 によるコンブトン端におけるカウントの 半分のカウントに相当するエネルギーである。 ここで、 直接コンプトン端 のエ ネルギーをディスクリレベルとしなかったのは以下の理由による。

実際の測定でNE213 の有機液体シンチレータのディスクリレベルを決定す る際は、 137Csや60Co等のγ線源を用いることが多いo NE213等の有機液体 シンチレータでは、 密度が低く、 構成原子の原子番号が小さいため、 光電吸収 が起こりにくい。 このためγ 線源の光電ピークはほとんど観測できない。 また シンチレータ自身のエネルギ一分解能が低く、 そのコンブトン端は明確な端と はならないため、 正確なコンブトン端の位置を決定する のは困難である。

Dietzeらは、 γ線源、を用いるNE213シンチレータのエネルギ一校正法につい て研究を行い 、 コンブトン端付近の最大カウント(見かけのコンブトン端)の 半分のカウントに相当する光出力は、 シンチレータのエネルギ一分解能 に依存 せず、 ほぼ一定の光出力となることを経験的に示した(5 1)。 この概念を図-1 - 1 0

ー68・

(23)

‘ . , 、‘,,, ,

り代m­

「トL P」 ・ m 7 屯ム

、、 1 ノ メm同州1 一 「 /』

- F」

pu Ji、

ωY 7

- ・

- 3 22

2

111IC」

( ( ( N ; 、 . - Oはほぼ町 \、ブ\ 『J勺/』 手1 、、

. 、、

(E2ヨ) \・ ト\ h、 、、 iu

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『 N EL i 、\

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\ H J J F r mMMα

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C

F3qu仏U

CY/

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' w yymn

bbnぉsser山aa:11A品、E寸ロuRURudrmnymACCA

60 50 40 30 20

(ま)\Ccω55ωco一ぢ2ω。

10

CO」一戸コ

ωZ

1 03

図4-9 本研究で用\;)t..二SCINFULコード及び修正後の CECILコードによる中性子検出効率計算結果

100 10' 102

Neutron Energy (MeV) O�

1 0

I

- 69 -

(24)

表4-1 中性子検出効率計算に用いた各ディスクリレベル

Neutron Energy Range (:MeV) Threshold

1三En < 3 241 Am-Bias ( 0.06 ìvle Vee), 5.08cm NE213

3豆En < 20 137 Cs-Bias ( 0.493 ìvle Vee), 12.7 cm NE213

20 En < 80 60Co-Bias ( 1.07 ìvleVee), 12.7 cm NE213

80三En豆3000 AmBe-Bias (4.33 ìvleVee), 12.7 cm NE213

- 70 -

(25)

1 .5 2

v e M n/』 ρo no nu

γ' E」

(/')

+-J

c

0%

L〉-

一- -10 %

Cて3

一一20%

L

,-

+-J

一一一30%

ぷコ

L

0.5

。 。 0.4

Energy (MeVee) 0.2

図4-10 137Csからのγ線スペクトルが検出器 のエネルギ一分解能に依存する様子

- 71・

(26)

に不す。 このとき見かけのコンブトン端の半分のカウントに相当する光出力は 次の経験式で表せられる。

EcOrnplOn( 1 2) = 1.03 Eideal-complon (.{ -5)

ここで、 EideaLィomplOn 及びEcomplOn( 1 I 2)はそれぞれ理想的なコンブトン端及び見かけ のコンブト ン端の半分のカウン トに相当 する エネルギーである。 また Eideal-comptonは良く知られるコンブトン散乱の公式から次式の様に書ける。

E;,/,,,,J i制-compton 一���.�t�� = 一…

hv

( �

meC2 +

�hv 2hv ) ,

. (4-6)

ここで、 hv及びmec2はそれぞれ入射y線のエネルギー及び電子の静止質量

(

= 0 . 5 1 1 lVI e V )である。 計算で求めた中性子検出効率をデータ解析に使用す る場合には、 実験で決定することのできるディスクリレベルを設定する必要が ある。 このため、 本研究では式(4-5)及び(4-6)を用いてディスクリレベルを決 定し、 検出効率計算に用いた。 なお、 表4-1のディスクリレベルは、 式(4 -5 )及

び(4・6 )から得られた。 ただし、 NE213 の低エネルギ一分解能のために 、 60Coのコンブトン 端 を2つ観測する ことはで きな かった。 こ のため、

1. 17 3lVleVと1 . 3 3 3lVI e Vの平均値を60Coからのy線のエネルギーとして 計算 を行った。 データ解析では、 検出器校正の際に得られた137Cs、 60Co及び

Am-Beからの各γ線 スペクトルにより、 見かけのコンブトン端の半分のカウ ントに相当する チャンネルを決定した。 �5.08cm x 5 .08cmのNE213シンチ レータにより測定した2 41 A mの光電ピーク及び併12.7cmx 12.7cmのNE213 シンチレータにより測定した137Cs、 60Co及びAm-Be線源からの各γ線スペ クトルを図4-11に示す。

4. 7 断面積及びエネルギーの算出

前節で 得られた中性子検出効率を用いる と、 巾性子生成二重微分断面積は次 式のように表せられる。

d2a Nn

dE dQ

-

N p E P �Q �E (4 -7)

ー72

-

(27)

3000

10 20 30

ADC (Bin/5 Channels)

ハU

ハU ハU

ハυ ハU

ハU 内/』

句I C 一∞\ω一戸Cコoυ

40 0 8

図4-11-a 併5.08cmX 5.08cmNE213 による241Amのγ線スベクトル測定

.

_

._-.

. - -

.

600

ハU

ハU ハU

ハU

4

2

c一∞\ω一戸Cコoυ

• 、

60 80 100 120 ADC (Bin/5 Channels)

2

図4-11-b 千12.7cmX12.7cmNE213 による137 Csのγ線スペクトル測定

- 73 -

(28)

150

.. 8 ・ ・ -

.c-x

・a!_.τ,L -z

二、JA,s % 令 、

.

.c

100

...

(/)

C コ 仁J。

50

1 00 150 200 250 ADC (Bin/5 Channels) 0

50

図↓11-c 併12.7cmX12.7cmNE213 による60COのy線スペクトル測定

100

a、

-

・ ・ ' .・40

U

・・

. 4

ah . ' - -M

1''

4

-

h

p

..

1r

}'4.

'

.〈 .J

. 4

4.aF

川 、

1

••

-

.

.

. -d. ‘

50

C一∞\ωω-

Cコoυ

100 150 200

ADC (Bin/20 Channels) 0

50

図4-11-d 併12.7cmX12.7cmNE213 によるAm-Beのγ線スペクトル測定

- 71 -

(29)

ここで 、 Nnは検出した中性子数、 Npは人射陽子数、 Eは中性子検出効率、 Pは ターゲットの面数密度(n/cm2)、 企Qは検出器の立体角、 企Eはエネルギーピ ンI隔をそれぞれ示し ている。 また中性子TOF測定では、 エネルギ- En (i\r e V) は次式で表せられる。

(4-8)

ここで、 mnc2は中性子の静止質量(= 9 3 9 . 6 Nr e V ) 、 LはTOF測定での飛行距 離(m)、~は検出された中性子 と即発γ線との時間差( s)をそれぞれ示して いる。 これら式(4・7)及び(--1・8)を用いて、 中性子TOFスペクトルを 中性子生成 二重微分断面積に変換した。

4. 8 データ補正

いかなる実験においても、 最終的な値を求めるには実験値に何らかの補正を 行う必要がある。 本研究で行った中性子TOF測定では、 補正が必要な現象と

して以下の項目が考えられる。

( 1 )ターゲット内での多重散乱効果 ( 2 )ベト検出器による中性子の減衰

( 3 )ディスクリレベル付近における中性子検出効率の不確定性

( 4) C F Dでのタイムウオーク

これらの項目の内、 (1) --- (3)の補正により 、 lONreV以下の断面積を改 善す ることが予想、でき る。 また、 ( 4 )の補正につい ては、 特に100 i\[ e V以上 の領域でのエネルギ一決定を改善する。 この節では、 これらの 補正方法につい て説明を行う。

4. 8. 1 ターゲット内での中性子の 多重散乱

本研究で用いたターゲットは、 厚さが1.2cm---l0cm、 半径が 2.5cm---5cm であり、 通常の断面積測定で用いられるターゲットよりも非常に大きい。 この ため、 入射陽子と ターゲット原子核との最初の核反応で生成された中性子がタ ーゲット原子核と1回以上散乱し、 結果的に減衰してしまう多重散乱中性子の 影響は無視することができない。 また、 本研究では入射陽子エネルギーがGeV

- 75 -

(30)

程度であるので、 人射陽子とターゲツト原チ核の一次反応からはlOOlv[eV以上 の陽子、 中性子及びπ中間子等の高エネルギ ー粒 子も生成され る。 これらの粒 子もターゲツト原子核と二次反応を起こす可能性が高いため、 結局ターゲツト で中性子が増倍すること も考えられる。 以上の影響を、 ターゲツト内での中性 子の多重散乱効果と呼ぶことにする。 実験においては、 多重散乱中性子 と一次 反応からの 中性子 を区別することができないため、 データ解析時に何らかの補 正を行う必要が ある。 本研究では次のような方法を用いて多重散乱中性子効果 の補正を行った。

( 1 )まず、 ターゲツト を原子核一つのみと考える核内輸送計算と、 実験に用 いたターゲツトの大きさ を考慮した核内及び校外輸送計算の 2種類のモンテカ ル ロ粒子輸送計算を行 う。

( 2 )核内輸送計算からは、 ターゲツト 原子伎と入射陽子の反応のみ取り扱う ため、 中性子生成二重微 分断面積が直接得られる。 一方、 ターゲツトサイズを 考慮した核内及び核外輸送計算からは、 ターゲツト 内での反応全てを追跡して 計算するため、 全体からの中性子収量(実効的中性子生成二重微分断面積)が 得られる。

( 3 )実験で得られるの は、 ターゲツト全体から生成される中性子収量スペク トルである。 補正係数は各エネルギーピン毎の2種類の計算結果の比により得

られ、 補正後の中性子生成二重微分断面積を次式で表す。

d2a d2a ヨEヨQrrtl

一一一一 = 山中(E,Q)m dE dQcorr. 中(E,Q)cal

d2a

(4-9)

ここで、 dEdQcalは核内輸送計算から得られた中性子 生成二重微分断面積、

中(E,Q)cαlは 核 内及 び核外輸 送計算から得られた 中 性 子 収量スペ クトル、

中(E,Q)meωは実験で得られた中性子収量スペクトルをそれぞれ表してい る。 た だし、 中(E,Q\al及び中(E,Q)measはいずれもターゲツト厚さ(原子数/c m 2)で規 格化しており、 二重微分断面積と次元的には等し い。

実際の多重散乱補正のための計算では、 中性子生成二重微分断面積を核内輸 送計算コードNUCLE US(18)により求めた。 また、 厚いター ゲツトからの中性 子収量ス ペクトルを得る ために核内及び核外輸送計算コードN lvI T C / J A E R 1 -

9 -l ( 1 -1)及びモンテカルロ粒子輸送コードMCNP-4A(�2) のカップリング計算を行

- 76・

(31)

った。 粒子エネルギーが20N[ eV以上ではN:Nl T C / J A E R 1 -9 --+ による計算を行い、 粒子エネルギーが20 NI e V以下となると粒子の位置、 方向、 エネルギ一等をヒ ストリーファイルに一旦記録する。 N tvI T C / J A E R 1 -9 --+の計算終了後にヒスト リーファイルから粒子情報を受取り、 j'yIC N P - 1 Aは引続き20 NI e V以下の計算 を行う。 :NICNP-4-Aによる粒子輸送計算では、 JENDL-3.2(5Jの核データを使用

した。 な おN UCL EUSはNNI T C / J A E R 1 -9 -1の内部計算ルーチンであ り NMTC/JA ERI-9-t中の核内輸送計算のみを取り扱う。

明午らは、 本研究と同ーの検出系により 0.5及び1.5GeV陽子を15X15X 20 c m 3の鉛ブロックに入射した際の中性子収量スベクトルの測定(5 3)を行った。

そして、 N tvI T C / J A E R 1 -9 1 + j'y[ C N P - -1 A によりカップリング計算を行い 、 実験 値と比較し た。 カップリング計算では、 オリジナルの白由空間での陽子一陽子 及び陽子一中 性子弾性散乱断面積と、 媒質効果を考慮したそれら(5 4). ( 5 5 )の両方 を用いて核内での核子-核子二体衝突計算を行った。 その結果、 媒質効果を考 慮した核子一核子弾性散乱断面積を用いた計算の方が、 実験値をよ り良く再現 した。 このため本研究においても、 NUCLEUS及びN :NI T C / J A E R 1 -9 4の核内 輸送計算には、 通常用い られている自由空間での核子一校子弾性散乱断面積に 代わって、 核内での媒質効果を考慮した核子-核子弾性散乱断面積(5 4). ( 5 5 )を用 いた。 高田の報告(56)による、 媒質効果を考慮した陽子一陽子及び陽子一中性 子弾性散乱断面積を図4-12に示す。

N M T C / J A E R 1 -9 4 + :N[ C N P ---l A を用いて、 厚いターゲットからの中性子収量

スペクトルを計算する場合のターゲット体系模式図を図4-13に示す。 計算体 系は、 円柱ターゲット領域と空気及びボイドの3領域で構成されており、 2=0 を中心とする 半径50cmの球の外側(ボイド領域)に粒子が漏洩した場合は計 算を終了する。 ター ゲットは円柱形であり、 図中のドットで 示した領域である。

実験を模擬して1 5。 から150。 ま での6方向に検出器を設置すると仮定し、

検出器の位置に相当する境界を半径50cmの球上に設ける。 この境界面(斜線 部分)から体系外に漏洩する中性子を計数することで、 各角度に対応する中性 子収量スペクトルを得た。

計算結果の一例を図4 -14に示す。 ターゲットは直径4.9cm、 厚さ2cmの鉄 の円柱であ り、 入射陽子エ不ルギーは1.5G e V で あ る。 図中 の実線 は NMTC/JA ERI・94- + :NI C N P -4 A 、 破線はNUCLEUSの計算結果(5 6)を示してお り、 それぞれ は中性子収量スペクトル(実効的中性子生成二重微分断面積)及 び中性子生成二重微分 断面積を示している。 また、 図中の点は多重散乱補正前 の実験値を示している。 全般的に、 10 0 j'y[ e V以上の高エネルギー領域では、

UCLEUSの計算結果がNìvI T C / J A E R 1 -9 4- + N[ C N P - -1 Aの計算結果よりも大き

ー77・

(32)

ハU ハU ハU ハU ハU

5 4 3 2 1

(心ε)CO一ぢωωωωO」υ

60

一一- p-p elastic (mb)ーCugnon - - - p-p elastic (mb)ー original

6

Exp.

ム凸

。 。 500 1 000 1 500 2000 2500 3000 Energy in lab. (MeV)

図4-12-a NUCLEUSで用いた、 原子核内の 媒質効果を考慮した陽子-陽子弾性散乱断面積(56)

ー 78 -

(33)

60

50 n \

エコ

三40

ハU ハU ハu q以 内/」

11 cozυωωωωO」υ

い『\

一一- p-n elastic (mb)ーCugnon - - - p-n elastic (mb)ー original

ム Exp.

、、

\

0

o 500 1 000 1 500 2000 2500 3000

Energy in lab. (MeV)

図4-12-b NUCLEUSで用いた、 原子核内の

媒質効果を考慮した陽子-中性子弾性散乱断面積(56)

ー79 -

(34)

Void Region

150

Air Boundary Face

(Sphere)

Incident Proton Beam

. .

90

. . . . . . . . ‘ . . . . .

企、 ‘ 、 島司 、 • 、• 、 • 、 • 、 • 、‘. ‘.

Z

図4-13 厚いターゲットからの中性子スペクトルを計算する場合のターゲット模式図

計算体系はターゲット、 空気及びボイド領域で構成されている。 境界面(球面)の斜 線部分からボイド領域に漏洩する中性子を各角度毎にカウントすることで、 中性子収 旦スペクトルカマ与られる。

- 80・

(35)

1 04

102

守園田

>ω三

<r-

1 00

」ωハギ戸、C

Z10 2

0

υ

(/) ω

(j)

� 1 0-

4

L圃

仁J

1 0-

6

1 00

150 X 100

1500XO.001

一一一

NMTC/JAERI + MCNP 一一 -NUCLEUS

• Exp.

101 1 02

Neutron Energy (MeV) 1 03

図4-14 1.5GeV陽子が鉄ターゲットに入射した場合のNNITC/JAERI・94+

NICNP-4A及びNUCLEUSの計算結果及び実験値

ただし、 N:rvlTC/JAERI-94+ tvICNP-4Aでは実際の直径4.9cm、 厚さ2cmの 円柱形ターゲットで計算している。

- 81 -

参照

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