四万十市文化複合施設(仮称)
管理運営実施計画
【案】
令和 2 年 12 月
四万十市
目 次
第1章 四万十市文化複合施設(仮称)整備にあたって・・・・・・・・・・・・・・・1
1 管理運営実施計画の位置付け2 これまでの検討経緯と整備スケジュール 3 施設概要
第2章 事業計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
1 事業の考え方2 年間事業計画 3 広報活動計画
4 市民参加計画~官民協働の推進に向けて~
第3章 施設利用計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
1 施設運営の考え方2 利用規則
3 施設使用料の考え方
第4章 施設運営計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
1 運営母体2 組織体制
第5章 施設管理計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
1 施設の維持管理2 危機管理・リスクマネジメント
第6章 収支計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
1 収支計画の考え方・前提条件2 運営にかかる支出の想定 3 運営による収入の想定 4 収支想定と今後の課題
第7章 開館準備業務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
1 プレ事業・開館記念事業2 開館に向けた準備業務 3 開館までのスケジュール
第8章 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
1 施設名称等について第1章 四万十市文化複合施設(仮称)整備にあたって 1 管理運営実施計画の位置付け
四万十市文化複合施設(仮称)管理運営実施計画(以下「管理運営実施計画」という)は、平成 31 年 3 月に策定した「四万十市文化複合施設(仮称)基本計画」(以下「基本計画」という)で定めた施 設整備の考え方に基づき、また、その基本理念や使命を具現化するため、開館後の運営等について基 本的な考え方を整理した「四万十市文化複合施設(仮称)管理運基本計画」(以下「管理運営基本計画」
という)を踏まえて、実際の管理運営に向けて必要となる諸項目について、具体的な検討を進め、計画 としてとりまとめるものです。
この管理運営実施計画では、開館後の事業計画、施設運営計画、施設利用計画、施設管理計画をまと め、それらをもとに、本施設の運営に係る収入と支出の概算を行い、今後、四万十市(以下「市」とい う)が四万十市文化複合施設(仮称)(以下「文化複合施設」という)を活かしたまちづくりを行って いくために必要となる投資の見通しを明らかにすることも目的の一つとしています。
上記のとりまとめにあわせて、令和 6 年度当初の開館に向けた準備についても整理を行っていきま す。
2 これまでの検討経緯と整備スケジュール
文化複合施設整備のこれまでの検討経緯と、開館までのスケジュールは以下のとおりです。
年度 管理運営について 施設整備について
平成 30 年度 基本計画
令和元年度 管理運営基本計画 基本設計
令和 2 年度 管理運営実施計画 実施設計
令和 3 年度 開館準備業務【竣工前】
・施設設置条例制定 ・運営体制の構築
・事業準備(プレ事業・広報等の実施も含む)
・備品計画・発注 等
本体建設工事・外構工事 令和 4 年度
令和 5 年度 竣工・引渡し
開館準備業務【竣工後】 (備品受入、習熟訓練等)
令和 6 年度 開館(令和 6 年度当初予定)
3 施設概要
所 在 地 :高知県四万十市右山五月町地内
規模・構造(本館) :鉄骨鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造 一部鉄筋コンクリート造 延 床 面 積(本館) :6,956 ㎡(予定)
施 設 機 能 :ホール、創造支援・展示、交流、管理 備 考 :JA 高知県幡多地区の窓口部門も施設内に整備
広域的立地(基本設計書より)
スクエアパークからの外観イメージ(基本設計書より)
【文化複合施設の諸室(予定)一覧】
室名 規模 主な利用目的 付帯施設等
貸出 の 有無
【ホール機能】
大ホール 810 席程度
市民の文化芸術活動の発表や練習の場 であり、様々なすぐれた文化芸術作品 の鑑賞機会を提供し人々が集う場とな る。
大楽屋(45 ㎡)
中楽屋(26 ㎡ 2 室)
小楽屋(17 ㎡、14 ㎡)
※大中楽屋は会議室 としても利用可能
〇
小ホール 定員
360 人程度
市 民の 文化 芸 術活 動の 実 践の場と し て、また講習会や軽運動、展示、レセプ ションなど、幅広く利用できる多目的 な平土間ホール。
〇
【創造支援・展示機能】
リハーサル室 162 ㎡ 防音
大ホールでの本番前のウォーミングア ップやリハーサル、控室として利用。ホ ール利用がない時は、単独で音楽、ダン ス、演劇等の練習ができる。数十人程度 の簡易なミニコンサート、机・椅子を並 べた各種会議、集会にも利用できる。
〇
スタジオ 29 ㎡・防音 防音、遮音性能の高い室。 〇
練習室 155 ㎡
簡易防音
音楽、ダンス、演劇等のワークショッ
プ、練習、軽運動、会議等で利用できる。 〇
展示室 200 ㎡程度 会議スペースとしても利用可能 〇
大会議室Ⅰ・Ⅱ 各 70 ㎡ 会議、研修、講座等 〇
中会議室 40 ㎡ 会議、研修、講座等 〇
小会議室Ⅰ・Ⅱ 各 23 ㎡ 会議、研修、講座等 〇
和室Ⅰ・Ⅱ 各 15 畳 着付け、華道等、生活文化系の活動 〇
創作室 105 ㎡ 陶芸、水彩画、染物等、美術・工芸の創
作活動 〇
調理実習室 80 ㎡(6 台) 料理教室等の生活文化系の活動 〇
【交流機能】
交流ロビー 242 ㎡ 来館した誰もが利用できる無料のスペ ース。様々な利用を想定。
ロッカー
WiFi ※ キッズコーナー 30 ㎡ 子ども達を遊ばせておくことのできる
スペース。 ※
情報コーナー 27 ㎡ ポスターの掲示やチラシの配架。 ※
【管理機能】
管理事務室 ― 運営組織の事務室。利用申込や入場券
の販売等の窓口。 受付 ―
【その他】
JA 高知県幡多地区 350 ㎡ JA 高知県幡多地区の窓口部門 ―
スクエアパーク 80 台程度収容 国道に面した駐車場 ※
※条件を設けた専有利用(有料)を検討
第2章 事業計画 1 事業の考え方
(1) 文化複合施設の基本理念と使命、事業実施の方向性(基本計画・管理運営基本計画より)
基本計画で文化複合施設の基本理念と使命は以下のように示されています。
【基本理念】
未来を紡ぐ参加・交流・創造の拠点
【使命】
「創り 観せ 紡ぐ」
市を代表する文化芸術施設として、多くの市民が文化芸術を観て、体験し、表現する場となります。
「集い 賑わい 交流する」
世代や立場を超えて、多くの市民や来館者が集い、思い思いに過ごすことができる場がまちなかに生ま れます。人々の活動や交流を生み出し、まちなかの回遊性を高めることで、中心市街地の活性化に寄 与します。
「学び 育み 繋げる」
市民の学びを支え、関心を引き出し、市民のまちづくりに対する参画意欲を高め、次世代へと繋いでい きます。
文化複合施設は、訪れる全ての人に対して開かれた施設であり、市民にとっての身近な“居場所”と なることが期待されています。つまり、世代を超えて全ての人々が立ち寄り、憩い、交流することや、
ここでのひと時を過ごしたくなる“場所”となることが期待されています。
しかし、整備された「場」をただ開放しているだけでは、基本理念と使命を実現するための十分な役 割を果たしていることにはなりません。
文化複合施設には、その使命の実現のために、これまで四万十市で行われてきた活動を軸にさらに 発展させながら、新たな利用者・来館者を巻き込んだ活動を促進していくため、文化複合施設が主体と なって積極的な事業や活動を行っていくことが望まれています。
使命の実現に向けた事業を展開するにあたっての考え方を 6 つに整理しています。
【使命と事業の考え方の関係図】
使命 事業の考え方
創り 観せ 紡ぐ (1)施設提供事業
(2)創造支援事業
集い 賑わい 交流する (3)参加・体験・育成事業
(4)鑑賞・普及事業
学び 育み 繋げる (5)交流・情報事業
(6)生涯学習事業
(2) 6 つの事業の考え方と実施が期待される 18 の項目(管理運営基本計画より)
管理運営基本計画では、基本計画に示された 6 つの事業の考え方に基づき、実施が期待される事業 を 18 の項目で整理しています。
【6 つの事業の考え方と、実施が期待される項目】
(1) 施設提供事業 市民等の自主的活動に対し、活動場所を貸出します ●市民の文化芸術活動への場の提供
市民の幅の広い文化芸術活動(創造/練習、発表)に対して場や備品を提供していきます。加えて、活動や事業が活 性化できるように広報や舞台技術指導など可能な範囲で支援を行います。また、市民誰もが気軽に立ち寄れる場、市 民同士の交流を促進する場として、開かれた運営を行っていきます。
●その他、施設を活かし利用促進を図るための施設提供
市民の文化芸術活動を目的とした場の提供を優先的に行っていきますが、利用頻度の低い部屋がある場合は、文化芸 術活動の利用に限定せず(例えば事業者の会議や会合、営利目的の利用等も含めて)施設の利用促進を図ります。
(2) 創造支援事業 市民の文化芸術活動に対し、より活動しやすくさせるための支援を行います
●施設利用に関する相談窓口の設置
ホールや展示室を使った市民の発表活動について、広報、制作、舞台技術的、専門的な人的支援などのアドバイスを 提供できる相談窓口を設置します。
●市内の文化活動団体・人材情報の集約、ネットワーク化(文化芸術人材バンク)
地域の資源や人材を発掘し、人材交流やコーディネートを行っていきます。
●文化複合施設の制作による四万十市オリジナル作品の創造
組織計画・収支計画等を総合的に勘案のうえ、四万十市ならではの、新たなオリジナル舞台芸術作品の創造を検討し ていきます。
(3) 参加・体験・育成事業 多くの市民が文化芸術活動を体験し、表現するための支援を行います
●文化複合施設が主催する市民参加事業の実施
組織計画・収支計画等を総合的に勘案のうえ、市民コーラス、市民吹奏楽、市民劇団、市民ミュージカルや、若い世 代を対象としたジュニアコーラス、キッズダンス、ジュニア邦楽など、市民参加型事業の実施について検討します。
●市民ワークショップの実施
市民が様々な文化芸術に親しむ機会を提供し、継続的な文化芸術活動につながるきっかけづくりを検討していきま す。(例 ダンス、声楽、身体表現、発声、器楽演奏、朗読、伝統芸能、舞台技術(照明、音響、映像、大道具製作、
異文化交流、食文化など)
●文化芸術への関心を広げるアウトリーチ活動
アーティストが学校や福祉施設などに出向いて、子どもから高齢者まで幅広い世代に音楽や演劇などの舞台芸術に 触れる機会を提供するアウトリーチ活動を計画していきます。特に文化複合施設にアクセスしにくい地域へ積極的 に出向き、施設を訪れるためのきっかけづくりを実施していきます。
●施設に親しんでもらうための活動
駐車場やロビーを利用した定期イベントなどを計画し、施設の認知度を高めます。(フリーマーケットや、ミニ・ロ ビーコンサートの開催など)また、 施設探検イベント(バックステージツアー)など施設に親しんでもらうための 活動を計画していきます。
●市民サークル等との協働による新規参加者体験機会の提供(オープン・サークル・デー)
日常的に施設を利用して活動を行っている市民サークル活動団体と協働して、各サークル活動に興味を持っている 人、参加を考えている人が気軽に参加できる「オープン・サークル・デー」のような機会を設けます。
(4) 鑑賞・普及事業 優れた芸術文化作品の鑑賞機会を提供し、市内・幡多広域をはじめ広く来館者を集めます
●文化複合施設の主催による優れた文化芸術の鑑賞機会の提供と鑑賞講座
市民のニーズを踏まえ、かつ、中長期的な四万十市の文化芸術振興の方向性を見据えて、幅広い分野の舞台芸術(音 楽、演劇、舞踊、古典芸能など)作品を鑑賞する機会を広く提供していきます。公演事業を実施する際には、付随し て鑑賞講座を実施するなど、興味を喚起し、より理解を深めるための仕組みづくりなども行います。(作品解説やリ ハーサルの公開など)
●市民(市民団体)への後援による鑑賞機会の提供
市民団体などが企画・運営する公演や上映に対して、一定の基準を設け、条件を満たすものについては、その運営や 広報などを施設が積極的にサポートし、鑑賞機会を増やしていきます。
●興行団体、新聞社、放送局などとの連携による鑑賞機会の提供
より多彩な作品の鑑賞機会を提供できるよう、興行事業者と連携し共催公演、提携公演を行うことも検討します。
(5) 交流・情報事業 皆がいつでも立ち寄れる場所、市民にとっての「居場所」となります
●文化複合施設フェスティバルの実施
市の中核拠点施設として、共同整備する高知県農業協同組合幡多地区のほか、観光や商業、福祉等の様々な団体と接 点を持ち、フェスティバル等の事業を通して交流を促進することを検討します。
●施設や事業を周知し、経験/実績を蓄積する(広報・アーカイブ)
鑑賞事業や参加・体験・育成事業の参加者を増やすことを目的として、文化複合施設について広報を行います。
また、実施した事業や活動は記録し、アーカイブ化することで経験や実績を蓄積していきます。
●文化芸術や生涯学習に関する情報の収集・発信/ネットワーク化
市民同士の情報交換を行う掲示板など、人と人とをつなぐネットワークをつくっていきます。高知県内で行われてい る公演や各種事業の情報など、文化芸術・生涯学習情報を広く収集し、提供していきます。
●文化芸術ライブラリーコーナーの設置と運営
専門誌、映像資料等の閲覧環境の整備について検討します。
(6) 生涯学習事業 市民の教養の向上のため、生涯にわたる学びの機会を提供します
●市民講座や市民大学など(既存事業の継続)
既存の施設で行われてきた生涯学習事業を踏まえながら、地域ニーズの把握に努め、新たな施設を活かし、様々な世 代に向けた講座を実施していきます。四万十市の郷土史や伝統文化への関心も高いことを踏まえ、実施する講座のテ ーマや内容については随時検討していきます。
2 年間事業計画
基本計画・管理運営基本計画を踏まえた年間の事業計画を、次ページ以降に示します。
4 ページに示したとおり、文化複合施設は、整備された施設を開放しているだけではなく、主体とな って積極的に事業を行うことで「場づくり」を実現します。
施設が主体的に事業を行う目的は、第一には、「より多くの市民に文化芸術の魅力を届ける」ことで あり「多くの市民が文化芸術により親しむ」ことです。
文化芸術事業を行ううえでは、以下の実現を目指します。
[1] 創造性を育み、表現力を高める。
[2] 市民の心のつながりや相互に理解し尊重し合う土壌をつくる。
[3] 多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成する。
[4] 地域が育んできた文化や芸術、伝統を尊重する心を育てる。
また、事業実施により、次のような効果を期待します。
〇 文化芸術活動への関心が生まれ、「やってみたい」と感じる市民が増える。
〇「文化複合施設が主催するプログラムに参加する」市民が生まれる。
(若者から高齢者まで、一人でも参加しやすいプログラムづくりに配慮する。)
⇒ 地域や世代間の交流を促進する。
⇒ 新たなコミュニティを生み出す。
〇 新たに活動を始めた市民の中から、サークルやグループ等の自主的な活動が生まれる。
〇 幡多全域から四万十市内の活動に主体的な参加が増える。
〇 四万十市内の活動がマスメディア等で取り上げられるなど地域外に広く紹介される。
⇒ 広域での地域間交流(ひいては国際交流)を促進する。
⇒ 多くの市民が交流することにより、広い視野で地域や世界を見ることができるようになる。
⇒ 豊かな心を育み活力ある地域社会を創出する。
(市民が四万十市に住むことに魅力を感じ、四万十市の価値を高める。)
なお、次ページ以降に示す年間事業計画では、それぞれの事業を実施する趣旨を以下のように整理 します。
【既存の活動をさらに発展させていく事業】
(1)施設提供事業、(6)生涯学習事業
【広く集客を図り市民の関心を高める事業】
(4)鑑賞・普及事業
【新たに文化活動を始める人・参加する人を生むきかっけをつくる事業】
(2)創造支援事業における「オリジナル作品の創造」、(3)参加・体験・育成事業 【活動する人・団体に寄り添い、交流を促進する事業】
(2)創造支援事業における「人材バンク」、(5)交流・情報事業
管理運営基本計画での 6 つの事業の考え方を踏まえ、開館後の数年間に実施する年間の事業を以下 のように想定します。
事業区分 内 容 実施頻度
(年間)
利用 施設
(1) 施設提供事業
施設提供 市民や活動団体、興行事業者等に対してホールや各室の
貸出しを行う。 通年 全施設
(2) 創造支援事業
文化活動支援事業
相談窓口
市民や活動団体等が文化複合施設を利用する際に、事業 の企画・制作や広報等に対しての助言や支援など行う。ま た技術面での支援等を行う
通年 全施設
人材バンク 市内や近隣で活動する文化活動人材・活動団体を登録
し、イベント等に応じて紹介・コーディネートを行う。 通年 全施設
創造事業
市民参加公演 文化複合施設が企画・制作したコンサートや演劇作品等の 公演を、市民参加で行う。
1 作品
(通年) 大ホール
(3) 参加・体験・育成事業
文化芸術の幅を広げる活動
アウトリーチ活動 教育機関や福祉施設などへのアウトリーチ活動の展開 5 回程度 外部施設
施設に親しんでもらうための活動
フリーマーケット
マルシェ 定期的にフリーマーケットを開催する。 適宜 駐車場
ロビーコンサート等 ロビーなどを利用した気軽に楽しめるコンサート、朗読会、
パフォーマンス等の開催 4 回程度 ロビー、小
ホール等
バックステージ ツアー
文化複合施設をより深く理解し、楽しんでもらうために、通 常は立ち入れない裏周りなどを含め、劇場を体験してもら う。職員が案内役となる。創造事業等と同時に開催すること も計画していく。
通年 全施設
ワークショップ 文化芸術に関心を持つ人を増やすための各種ワークショッ
プを行う。 通年 練習室など
ボランティア養成講 座
市民を対象とした継続的な講座を開催し、文化複合施設の 運営に携わる人材の育成を図る。 (※11 ページ「市民参 加計画」参照)
通年 練習室、各 ホールなど
(4) 鑑賞・普及事業
公演事業
大規模公演 室内楽、ポピュラー音楽、演劇、ダンス、伝統芸能など、大
ホールを利用した優れた作品の公演。 1 回程度 大ホール
小規模公演
音楽、演劇、ダンス、ミュージカル、伝統芸能など、小ホー ルを利用した優れた作品の公演。子ども向けの公演も含 む。
2 回程度 小ホール
その他事業
鑑賞講座 公演に合わせ、鑑賞をより深めるための関連講座を実施。 2 回程度 会議室など
市民企画後援
地域に活動拠点を置く文化芸術活動団体から事業企画を 募集し、一定の基準を満たしたものに、実施に向けた各種 の支援を行う。 (※11 ページ「市民参加計画」参照)
適宜 大ホール 小ホール
共催・提携・後援公 演
新聞社、放送局などマスメディアや民間の興行会社などと
共同で鑑賞機会を提供していく。 適宜 大ホール
小ホール
(5) 交流・情報事業
交流事業
文化複合施設フェス ティバル
様々な分野の文化芸術活動団体・個人による全市的な発 表会を複合的に開催。市民参加、制作、運営により実施す る。他のプロジェクト等とも連携して実施。
年1回 全施設
広報事業 (※10 ページ「広報活動計画」参照)
機関誌等の発行
公演の周知や活動参加者を増やすことを目的に広報誌や ニュースレター等の発行によりホールの活動について広報 を行う。
機関誌 2 回発行 ―
Web ページ等運営
公演の周知や活動参加者を増やすことを目的に Web ペー ジや SNS の活用(facebook、twitter、Line 等)によりホール の活動について広報を行う。
通年 ―
情報・発信事業
アニュアルレポート
作成・発行 活動記録等をとりまとめるアーカイブ事業を行う。 1 回発行 文化芸術ライブラリ
ーコーナー
近隣地域や全国、海外をも含めた文化芸術に関する情報
の収集と提供を行う。 通年 ロビーなど
(6) 生涯学習事業
講座事業・
市民大学等
これまで既存施設等で行われてきた生涯学習事業を継続
して行う。 現状同等
小ホール・
会議室・研 修室など
3 広報活動計画
事業計画における「(5)交流・情報事業」の中で、広報事業を計画していますが、文化複合施設が、
その使命にある「紡ぐ」「集い」「賑わう」を実現していくためには、広く市民に対して、施設や活動へ の理解及び共感を得ることが非常に重要です。
広報活動では、文化複合施設が主体的に実施する様々な事業について広く知らせることが主に考え られます。それとともに、鑑賞者、参加者、利用者層を拡大するために事業内容を分かりやすく広く市 民に伝えること、また、事業方針や実績などの情報提供も含めた広報を行っていく必要があります。
特に、開館準備期間、開館後の数年間は、事業広報だけではなく、施設の認知を高める施設広報と、
事業への参加者・来館者等を増やすための事業広報を、バランスよく実施する必要があります。
そのため、以下のように方針を定めます。
【広報活動の方針】
■複合的な展開
広報事業では、事業計画で示した年2回の機関誌の発行やWebページの運営、SNSの活用などによ り独自の広報媒体を構築するとともに、既存の媒体(市広報誌・ホームページ、新聞、タウン 紙、ケーブルテレビ等)と併せて、より広域的で、より効果的に多くの人に情報を届けられるよ うにします。
■対象を定めた広報活動
事業の内容に応じて、対象を定めたうえで、媒体を選択し効果的な広報活動を行います。
■時期を見据えた実施
開館前のプレ事業、開館記念事業とそれぞれの活動や施設整備段階と連動した広報(周知)活動 を適宜実施します。
【広報活動の展開例】
今後、以下の媒体等の活用を検討します。
Webサイト
SNS(facebook、twitter、Line、Instagramなど)
劇場案内リーフレット、年間プログラム(公演スケジュール)冊子 チラシ
広報紙・機関誌、メールマガジン 新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどの広告 掲示板・街頭広告、交通広告
記者発表、プレスリリース、報道機関・出版社等への掲載依頼
【四万十市らしい広報活動の実施にむけて】
上述のとおり、広報事業は文化複合施設の活動への参加促進や理解に向けて、施設が主体的に行う 事業を発信していくことが主となりますが、一方で、四万十市ではこれまで市民団体等の主催により各 種の公演が行われ、また、現在も数多くの団体の活動が活発に行われています。(2)創造支援事業に おける「人材バンク」、(4)鑑賞・普及事業における「市民企画後援」、(5)交流事業における「文化 複合施設フェスティバル」等の実施とあわせ、例えば、施設が発行する機関誌やホームページにおい て、市内で活躍する人材の紹介を行う等、幡多地域の文化活動を発信していく工夫を行っていきます。
4 市民参加計画~官民協働の推進に向けて~
管理運営基本計画では、文化複合施設が「設置者」「運営者」「市民(利用者)」という立場を 超えた3者の接点となる「協働のプラットフォーム」となることを目指すことが示されています。
最終目標は、文化複合施設での活動により、市民が主体的に地域社会に関わっていくことであ り、「人と人が出会い」「交流する場をつくり」「文化活動を媒介とする新しいコミュニティ形 成」がなされることですが、その第一歩として、市民が施設の事業や運営に関わる機会を設けるこ とが期待されています。
他都市の劇場、音楽堂等では、すでに多くの市民参加の取り組みが実践されていますが、文化複 合施設では、最初の第一歩として、施設側が主体となり、事業として、市民や地域との関係づくり に積極的に取り組み、市民が施設に関心や理解を持ち、よき支援者として施設の活動を能動的に応 援してもらうための契機となる機会の提供を検討します。
また、開館に向けて、市民の理解を深めるとともに、本施設に親しみを持ってもらうための具体 的な取り組みを進めていきます。
【市民参加の枠組み】
■検討① 運営への参加:市民サポーター制度
文化複合施設には、事業や運営に関する様々な業務があります。専門的な知識がなくても、講習 会の受講や経験者からの指導により行える業務を、ボランティアとして補助的に担ってもらうこと などは可能です。必ずしも無償でなく、有償でのボランティアやサービス券の提供、ポイントによ って主催事業が鑑賞できるなど、特典をつけることも考えられます。
例:(技能・資格等を持つ市民によるサポート)記録撮影・ビデオ撮影・アーカイブづくり、託児サービス、ビュッフェ・サー ビス、ホールデコレート、ピアノ弾きならし (研修を受講した市民によるサポート)会場案内、場内アナウンス、裏方サポ ート(照明・音響等)、展示ガイド、事業実施サポート など
■検討② 事業企画・推進役としての参加:市民企画後援事業
市民自らが、本施設で提供したい事業などを企画し、施設の支援のもと運営・実践していきま す。実施にあたっては、専門的な知識も必要となるため、施設のサポートが欠かせません。そのた め、「市民企画後援事業」として、施設が選んだものについて支援を行います。
(将来的には、市民に対して事業の実施や舞台技術、ホール運営に関する勉強会や養成講座等を 実施し、人材を育成していくことも、真の官民協働運営の実現に向けて望まれます。)
■検討③ 友の会制度
施設で作品を「鑑賞」することは、最も参加しやすい市民参加の形態です。多くの方が鑑賞する ことで、施設の運営を支え、事業展開の充実を図ることができます。鑑賞者を対象とした「友の 会」などの会員組織を持ち、公演情報の案内や先行予約などの特典をつけることなども検討しま
■検討④ 利用者会議(仮称)制度
文化複合施設に関心のある方を中心に、様々な立場の市民に集まっていただき、どなたでも参加 いただける座談会形式でよりよい事業や運営のためのご意見を出していただく「利用者会議(仮 称)」の設置を検討します。市民・運営者・設置者の対話・相互理解の場となることが期待されま す。
■検討⑤ 運営審議会(仮称)
市が委嘱した市民委員により、施設運営者が実施する各種事業や運営について助言や評価を行う
「運営審議会(仮称)」の設置を検討します。
【審議内容(案)】
・ 各年度の事業計画及び実績・事業効果について
・ 利用規則の運用について
・ 市民サービスについて
・ 施設管理について
第3章 施設利用計画 1 施設運営の考え方
基本計画及び管理運営基本計画で整理したとおり、文化複合施設は、四万十市立文化センター(文化 芸術施設)、四万十市立中央公民館(社会教育施設)、四万十市立働く婦人の家(勤労者福祉施設)の 3 つの施設と機能を統合し、基本理念に掲げる「未来を紡ぐ参加・交流・創造の拠点」の実現に向け、計 画中の新しく整備される諸室やそれぞれに備えられている機能を活かしながら一体的な施設として、
活動及び事業を実施していきます。
新しく整備される文化複合施設では、3 つの施設と機能を一体的な運営組織によって管理運営するこ とで、これまで以上に利用者や活動の交流を相互に促進させ、新たな相乗効果を生み出していくことが 期待されます。また、一体化による効率的な運営を目指していきます。
施設の運営規則等については、市民の活動や交流がより活発に行われるように、柔軟で利便性が高 く、開かれた施設運営に配慮し、計画します。
共通の運営プラットフォーム
(一体的運営組織・一体的運用規則)
文化芸術施設 社会教育施設 勤労者福祉施設
2 利用規則
開館日、開館時間、利用受付時間、利用申込時期、連続利用制限など基本的な利用規則を定めます。
個々の利用規則については、文化複合施設を利用される市民や団体の意見も踏まえながら計画します。
また、これまでの既存施設の利用規則や近隣施設、先進事例施設の事例なども参考に計画します。
(1) 開館日(休館日の設定)
管理運営基本計画で示した「既存施設の利用者をはじめ多くの市民に認知されている開館日時を基本 とする」ことを踏まえて、休館日は年末年始(12 月 29 日~1 月 3 日)とする計画とします。
ただし、施設維持管理に不可欠な保守や整備が必要な場合には、事前に広く市民及び利用者に周知す ることを前提に、臨時休館日を適宜設けることとします。
(2) 開館時間
開館時間は、施設の利用が可能な時間を示します。この開館時間についても管理運営基本計画に示した 開館日時の方針を踏まえ、また既存施設や近隣施設などの規則も参考に、午前 9 時から午後 10 時までを 開館時間として計画します。そのため、準備や撤収などで一日の開館時間で不足する場合には、前後の利 用日を連続して利用していただく計画とします。
しかし、公演や催物の実施計画上、開館時間の前後の短時間に限り入館や退館を余儀なくされる特別な 利用がある場合に限っては、開館時間前後の延長利用を認めることも計画していきます。ただし、その場 合には、特別な使用料金の徴収を求める計画です。なお、早朝及び深夜に係る利用許可にあたっては、近 隣住民への配慮として、騒音対策等を徹底します。
(3) 利用受付時間
利用受付時間は、施設の利用申請手続きや利用相談などが可能な窓口が開いている時間です。この利用 受付時間については、午前 9 時から午後 5 時までとする計画です。
(4) 利用申込時期
文化複合施設に整備される各諸室の利用申込ができる日が利用予定日の何日前から可能かをそれぞれ 定めます。各諸室の利用申込時期については、下記に示すとおりです。
大・小ホールについては、市民利用に加えてプロの公演団体等の事業計画決定に配慮し、利用日の 15 ヶ月前からとします。また、その他の諸室については、利用日の 6 ヶ月前からとします。
ただし、文化複合施設は「市民の文化芸術活動への場の提供」を事業として実施していく趣旨から(5 ページ参照)、該当する利用については先行して利用申込ができる計画とします。そのため、文化芸術活 動以外の利用については、大・小ホールは利用日の 14 ヶ月前から、その他の諸室は利用日の 5 ヶ月前か らとします。
なお、大・小ホールについては、本番利用に際して舞台技術者の立会が不可避であることから、舞台 技術スタッフの配置を適正に行うために、利用日の 1 ヶ月前には利用申込を中止します。ただし、それ 以降でも、練習利用で舞台のみを使用する利用に関しては、利用申込を受け付ける計画とします。
・ 市内の団体の優先利用が可能となるような受付方法を計画します。
・ 市が主催する公益的な事業、世界あるいは全国規模の催物などで、四万十市が特別に認める催 物については、以下の規定にかかわらず利用申込が行える計画とします。
【申込受付時期】
諸室名 文化芸術活動利用 左記以外の利用 利用申込締切 大ホール・小ホール
・本番利用 15ヶ月前 14ヶ月前 1ヶ月前
・練習利用 6ヶ月前 5ヶ月前 ―
展示室 6ヶ月前 5ヶ月前 ―
リハーサル室・スタジオ・練習室 6ヶ月前 5ヶ月前 ― 会議室・和室・創作室・調理実習室 6ヶ月前 5ヶ月前 ―
その他のスペース 3ヶ月前 2ヶ月前 ―
「その他のスペース」については、ロビーやホワイエ、駐車場などの一部を、例えば展示やフリーマーケ ットなどで専用利用できるように想定しています。
(5) 連続利用制限
各諸室をより多くの方々が利用できる機会を確保するため、それぞれの諸室を連続して利用できる日 数に制限を設ける計画です。諸室の連続利用の制限については、連続 14 日間(2 週間)までとする計画 です。
3 施設使用料の考え方
(1) 使用料金設定の考え方
各諸室を利用するための使用料金※と付帯設備や備品などを利用するための使用料金を定めます。
使用料金を定めていくにあたって、既存施設及び近隣施設や類似規模施設の使用料金を参考にすると ともに、市民団体ヒアリングでいただいた意見を踏まえて決定していきます。
一方で、文化複合施設を維持管理していくための経費は、その大半が市の予算により補われる見込み です。そのため施設利用者には、受益者負担の考え方を踏まえた適切な負担もお願いしていく必要があ ります。
以上の検討を踏まえて、各諸室の使用料金を適正なものとなるよう計画していきます。
【使用料金区分の考え方】
① 基本計画等に示されているように、文化複合施設を幡多地域の文化の中心的な拠点として位置づけ ていくことから、四万十市在住・在勤であるかなどに関わらず、世代を超えて全ての人々が立ち寄り、
憩い、交流する施設としていくため、施設利用者の居住地(市内・市外)などの違いによる使用料金 の区分は設けない計画とします。
② 一般に営利・非営利の違いや入場料金の多寡によって使用料金の区分を設けていることが少なくあ りません。しかし、利用や活動を営利・非営利に明確に区分することは難しいのが現状であるととも に、入場料金の違いのよる細かな使用料金差を設けることは非効率でもあり、逆に使用料金区分が入 場料金額を誘導する要因にもなりかねないことから、できるだけ単純化した使用料金区分に留めるよ うに計画します。
③ 大・小ホール、展示室等については、準備や練習のための利用に限って、料金を割り引くことを計 画します。
④ 大ホールについては、1 階席だけを利用して本番を行う場合には、料金を割り引くことを計画しま す。また、舞台のみを練習等に利用する場合(観客を入れない利用)にも別途使用料金を割り引くこ とを計画します。
展示室についても、全体のうち一部の区画を利用する場合は、料金を割り引く計画とします。
⑤ 大ホールの楽屋については別途使用料を徴収するのが一般的ですが、付随する楽屋 1 室については、
ホール使用料金に含める計画とします。
⑥ これまでは午前・午後・夜間の 3 区分での料金設定がなされていましたが、大・小ホール以外の諸 室については、利用形態として必ずしも 3~4 時間の利用を必要としないことから、新施設をより多く の方々が利用できる機会を確保するため、1 時間ごとの料金設定とします。
※ 施設使用料については、指定管理者制度の場合「利用料」と称する場合もありますが、管理運営実施計画 においては「使用料」の表記で統一しています。
(2) 付帯設備・備品使用料
付帯設備・備品使用料は、諸室の使用料金の他に利用する場合に発生する使用料金です。
・付帯設備使用料
舞台照明設備、舞台音響設備等を使用する場合に発生する使用料です。催物や公演などの規模に 合わせて廉価に利用できるセット料金などを計画していきます。
・備品使用料
楽器、演台、大道具備品などを使用する場合に発生する使用料です。
上記を含む付帯設備・備品使用料については、今後建築設計及び付属備品が決定した段階で、近 隣施設などの事例も参考にして使用料金を計画します。
(3) 冷暖房料金
これまで既存施設では、施設使用料金の他に、別途冷暖房費が設定されていました。しかし、文化複 合施設では、利用者が寒暖に左右されず快適に施設利用が行えるように冷暖房費は施設使用料に含め た設定とします。
(4) 使用料金の減額・免除
使用料金の減額・免除については、前ページで示した受益者負担の考え方に反しますが、旧施設に おいて、減免の適用により施設の利用促進、ひいては文化芸術の振興、交流・賑わいの創出等に一定の 効果を上げてきた側面もあります。
そのため、文化複合施設では受益者負担の考え方を基本としつつ、施設の使命実現に向け、例えば、
市の文化芸術や生涯学習の発展への貢献が大きく期待できる活動等については、今後の検討課題とし ます。
第4章 施設運営計画 1 運営母体
基本計画で整理したとおり、現行の地方自治法では「公の施設」の運営母体は、設置者である自治体 が直接運営を行う「直営」か、指定管理者に施設の管理運営を委任する「指定管理者制度」のいずれか となります。
前年度の管理運営基本計画では、直営と指定管理者のそれぞれの課題を整理したうえで、「①直営」
「②民間事業者を指定管理者とした運営」「③開館当初は短期的に直営による運営、その後指定管理者 による運営へ移行」の 3 つの案に絞り、検討を進めていく方針を整理しました。
指定管理者制度導入時の効果として、経験や専門性のある民間事業者のノウハウを活用することに よる市民サービスの質の向上や多様化する住民ニーズへの対応、効率的な管理運営による経費節減が 示されています。それを踏まえ、下表に整理した検討結果とあわせて、文化複合施設では指定管理者制 度の導入を検討します。
民間事業者を指定管理者として選定する場合は、原則、公募となりますが、公募は選定方法として最 も透明性が高い反面、基準を満たす事業者からの応募がない場合の対応などに課題もあります。
また、令和 2 年度の新型コロナウイルス感染症拡大(以下「コロナ禍」という)により、多くの公立 文化施設では、予定されていた利用が取り消され、そのため、特に利用料金制を採用した指定管理者に よる運営を行っていた施設では、指定管理者の収入が減少するといった状況が一部で発生しています。
指定管理者の選定にあたっては、公募の限界という課題や、コロナ禍による影響を踏まえ、慎重に検 討を行います。
管理運営基本計画での整理
検討結果
概要 対応
① 直営による運営
四万十市による直営。 ・専門性が求められる舞台芸術の制 作業務や舞台技術業務については、
外部専門人材の雇用や、業務委託が 必要となる。
⇒専門人材には中長期的な関わりを 求めたいが、市では継続的な雇用 は困難であり、業務委託でも長期 間の契約が保証されない。
② 民間事業者を指定管理者とした運営 原則公募により、事業実施や運営、人
材配置等についての条件と指定管理 料などを四万十市が提示し、民間事 業者 から事 業計画 書等の 提 出 を受 け、評価したうえで事業者を指定管 理者として選定する。
・新たに整備される施設のため、光熱 水費等の変動費の正確な算出が難 しい。開館当初の数年間は指定管理 料に含めず、市が実費を精算する等 の条件の整理が必要。
・開館準備業務にも指定管理者に早 くから携わってもらうことが望ま れ、選定の時期とあわせて役割分担 の整理が必要。
⇒条件を整理することは可能。
⇒指定管理者の業務開始以前にプ レ事業を実施する場合は市が行う 必要がある。ただし早期に指定管 理者を指定することで、開館前の 事業にも(実施の時期によっては)
携わってもらうことは可能。
[課題]市民協働についても業務基準 を示すため条件等整理が必要。
③ 開館当初は短期的に直営による運営、その後、指定管理者による運営へ移行 開館当初は「指定管理業務の設計期
間」として四万十市が直営。プレ事業 や開館記念事業等も市が実施。直営 期間中に、指定管理者選定のための 仕様書等の作成を行うとともに、適 切な指定管理料を積算し、それをも とに原則公募を行い、指定管理者を 選定する。
・①と同様に、市直営による運営の間 は、専門性が求められる業務におい て外部専門人材の雇用や業務委託 の検討が必要。
⇒会計年度任用職員または有期限 の業務委託という形であれば可能 性がある。
[課題]直営から指定管理への切り替 え時に職員が一斉に変わるこ とになる。
【指定管理者制度の導入に向けての検討項目】
指定管理者の選定にあたっては、 「四万十市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例」
「四万十市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例施行規則」(平成 17 年 9 月 30 日)と、
その運用に関する指針「公の施設の指定管理者制度に関する運用指針」(四万十市、平成 30 年 4 月 1 日より施行)(以下、「運用指針」という)に基づいて、必要な検討や手続きを進めます。
また、公募要項は以下の検討を踏まえ、基本計画、管理運営基本計画、管理運営実施計画で示した施 設運営の考え方はもちろんのこと、四万十市の文化振興施策も含めて示していきます。
① 使用料金制または利用料金制の選択
使用料金制は、四万十市が使用料の収受を行うもので、使用料収入は市の歳入となります。そのた め、施設の稼働率の向上や低下が、指定管理者の収入に影響することはありません。指定管理者は市か らの指定管理料を原資として運営するため、安定的な運営が期待できます。
利用料金制は、公の施設の使用料を指定管理者の収入として収受させるものであり、一般的に指定 管理者の経営努力の促進や会計事務の効率化に効果的であるとされています。その主旨は、民間事業者 にインセンティブを与えることで、より効率的で質の高い市民サービスの実現の効果が期待できるこ とにあります。ただし、稼働率が低下すると運営原資として不可欠な使用料収入が得られなくなること から、施設の運営に大きな影響を及ぼすことがあります。また、使用料金の減免措置を行う場合は、実 績に応じ後から補填を行うなどの対応が必要となります。
文化複合施設は新設のため、開館当初の収支は実績を基に試算が出来ないことから、利用料金制度 においては、見込みに反して収支のバランスが悪化した場合などに、指定管理者の経営に対して影響が 大きくなります。一方、使用料金制度においては、収入面では安定的な原資を見込むことが出来るた め、より安定した運営を期待できます。また、指定管理者の公募時期がコロナ禍と重なることも鑑み、
開館当初は使用料金制とする方向性で検討を進めます。
使用料金制と利用料金制の比較については以下の表に整理します。
【使用料金制と利用料金制の比較】
使用料金制 利用料金制
法的根拠 (公法上の債権) (私法上の債権)
地方自治法 225 条 地方自治法第 244 条の 2 第 8 項及び第 9 項
施設使用料の収納先 四万十市 指定管理者
施設使用料の料金設定 議会の議決を経て、条例で定める。
条例では使用料の上限のみを設定し、詳細 は上限以下で指定管理者が提案し、市の承 認を得て決定する。
指定管理者の経営努力 による稼働率向上への 期待
施設使用料は、市の収入となり指定管理者 の収支には影響がないため、利用料金制に 比べ、指定管理者の経営努力による稼働率 向上への期待は薄れる。
施設使用料は、指定管理者の収入でありそ の利益となるため、指定管理者の経営努力 による稼働率向上が期待できる。
指定管理者の経営面で のリスク
指定管理者は、基本的に市からの指定管理 料のみで施設を管理運営しているため、著 しく稼働率が低下した場合でも、指定管理 者の経営状況に影響はない。
指定管理者は、基本的に施設使用料と市か らの指定管理料で施設を管理運営している ため、著しく稼働率が低下した場合は、指定 管理者の経営悪化が懸念される。
施設使用料減免による 指定管理者への影響
施設使用料は市の収入であるため、減免は 指定管理者の経営状況に影響はない。
施設使用料は指定管理者の収入であるた め、減免する場合、市から減免分が補填され なければ指定管理者の経営悪化が懸念され
② 指定期間
指定管理者の指定期間は、「運用指針」において、5 年以内を原則とし、施設の設置目的や業務内容、
利用者の状況、サービスの継続性・安定性等を踏まえ、施設ごとに設定することが定められています。
一方、全国の類似施設においては、事業の継続性や経費管理の平準化等を考慮し、指定期間を 5 年以 上とする事例も多く見られます。このように指定期間を一定長期に設定することは、事業の発展的な展 開が可能となるとともに、運営者が変わることによる利用者の混乱やサービス低下を最小限にとどめ ることが期待できることから、運用指針に示された上限である 5 年を指定期間として検討します。
③ 適正な指定管理料の算定
指定管理業務の範囲は、事業実施、運営(貸館)、維持管理の 3 つが考えられます。それらについて、
市の求める水準を詳細に示す『業務の基準』を整理し、それに基づく適正な指定管理料を算定する必要 があります。
守るべき水準を明文化したうえで、必要な各種見積りの徴収を行うともに、定量化しにくい事業内 容や人員配置、リスク分担の考え方等については複数の事業者へのヒアリングを行うなどにより、より 適正な指定管理料の算出に努めます。
また、文化複合施設は新設される施設であり、光熱水費は試算であり実績ではないため想定とのず れが生じることがあることから、開館当初からの数年間は実費で清算することを検討します。
④ 市民参加計画の推進方針
民間事業者を指定管理者とする場合、市民参加計画の推進についても、求める内容を業務の基準の 中に示す必要があり、それを整理する段階において、求める内容や市との役割分担について、詳細に整 理しておくことが望まれます。
指定管理者制度による運営の場合は、事業計画(P.8-9)における「ボランティア養成講座」や「市 民企画後援」等の実施、市民参加計画(P.12)における「利用者会議(仮称)」等において、指定管理 者に運営者として市民参加の推進の一翼を担ってもらうことになりますが、それ以外の様々な場面に おいても、指定管理者に、市の考え方を理解してもらい、市民が施設に関わる機会を設けていくことが 必要となります。
なお、「運営審議会(仮称)」については市が主催します。
⑤ 評価の方法
指定管理者による運営(事業実施、施設提供、維持管理等)を評価する方法を検討します。モニタリ ング、指定管理者自身による自己評価、四万十市による設置者評価、及び運営審議会(仮称)での評価 等を行っていくことが考えられます。
【評価(PDCA)サイクル】
計画
PLAN
実行
DO
評価
CHECK
改善
ACTION
<指定管理者>
事業計画書策定
<指定管理者>
指定管理業務実施
<指定管理者>
自己評価提出
(定性評価・定量評価)
+
<四万十市>
<運営審議会(仮称)>
提出された自己 評価を含め、確認
<指定管理者+四万十市>
次年度指定管理業務 の見直し
【評価指標の例】
施設の使命と基本理念の達成に対する評価
事業の実施回数・内容、事業等への参加者数や参加者満足度、来館者数、施設利用者数、貸出状 況(稼働率)、メディアへの掲載・放送回数、市民サポーターの活動状況、友の会組織の会員数、
近隣・県内施設との連携等の状況などの指標を参考として、施設の使命や基本理念がどの程度達 成されているかを評価します。
また、施設を利用しない市民も含めた無作為抽出の市民アンケート等による施設の認知度・親和 度等も評価指標となります。
施設運営に対する評価
施設利用者へのサービス、施設のホスピタリティ(観客へのサービス等)、施設の維持管理等、施 設運営に対して評価します。
施設経営に対する評価
組織運営、財政、マーケティング等が適切に行われているか評価します。
⑥ プレ事業・開館記念事業の推進体制とスケジュール
指定管理者制度により管理運営を行う場合、開館準備業務の一部については、指定管理者となる事 業者(以下、指定管理予定者という)に実施を委ねることが想定されます。プレ事業、開館記念事業と もに、市の担当課と指定管理者予定者で連携して行います。詳細は第 7 章開館準備業務で整理します。
⑦ 運営の継続性
指定管理者が交代する場合においても、文化複合施設で行われた事業実施のノウハウや、人材のネ ットワーク等が「四万十市の文化」として、成果が蓄積される仕組みの構築が必要です。
2 組織体制
基本計画及び管理運営基本計画で整理したとおり、文化複合施設を運営する人材には、文化芸術の 拠点としてホールなどの特殊な設備を備えた施設を安全かつ安定的に運営する役割と、交流と賑わい を生むまちづくりの拠点として官民協働のための市民活動コーディネートを担うという2つの重要な 役割が求められます。
運営に必要な専門性と、十分な人員を確保できるよう、以下の条件で組織体制を想定します。
■専門性の確保
文化複合施設の大ホールは、専門性の高い舞台設備等を有し、かつ、それらの安全・安定的な運用と 適切な維持管理が必要なことから、舞台技術運営について専門的な知識を有する経験のある人材を配 置することが必要です。
また、文化芸術事業の企画・実施にあたっては、事業に期待される様々な効果(P.7)を見据えて、
文化芸術の力をまちの賑わいや活性化に活かしていくことが望まれます。事業の実施はもちろん、文化 芸術と市民をつなぐコーディネーターという専門性の確保が求められるため、運営組織には、ホール施 設の運営や文化芸術事業の企画・実施等の経験のある人材を配置することが不可欠です。
■柔軟な体制づくり
年末年始以外の定期休館日を設けず、開館時間は午前 9 時から午後 10 時まで、職員を 2 交代制・週 40 時間(4 週 8 休)の勤務、開館時間内は常に責任者を含む 2 名以上(うち技術系職員が 1 名以上)
在席している条件により、安全に運営していくための組織体制を 23 ページの表のとおり想定します。
施設に配置される人材は、固有の専門性を持ちながらも、一方では横断的な業務にも対応できるよ うにし、専門性に縛られない、柔軟な業務推進体制が必要となります。
【職能と役割】※◎は特に高い専門性を求める
職 能 役割 想定される
職員数
統 括 ◎経営統括責任者(館長) 1
総 務系
庶 務 庶務担当業務
5
(うち責任者 1)
経 理 経理担当業務
施設管理 施設の維持管理に関する業務
事業 系
営 業 自主事業のチケットセールス及び貸館利用の促進に関する業務 票 券 チケットの配券、予約、発券、代金管理に関する業務 広 報 ◎施設及び事業の広報に関する業務
情 報 情報関連事業の企画・推進に関する業務 企画制作 ◎自主事業の企画制作から実施に至る業務 地域協働 友の会運営、ボランティア組織などの運営業務
人材コーディネート ◎地域で活動する人材・団体を把握し、コーディネートする業務 施設提供 貸館の受付調整業務、会議室などの管理業務
受付・チケット販売 チケット販売、施設貸出し等の窓口業務
レセプショニスト ホールで事業を行う際のチケットもぎりや案内業務 *
技術 系
技術系責任者 ◎舞台設備及び技術に関する責任者 1
舞 台 ◎舞台機構設備の管理運営、大道具備品の管理運営、技術に 関する育成事業、自主事業の舞台運営責任者
3
(ただし、
委託も検討)
照 明 ◎舞台照明設備及び舞台照明備品の管理運営、技術に関する 育成事業、自主事業の舞台照明責任者
音 響 ◎舞台音響設備及び舞台音響備品の管理運営、技術に関する 育成事業、自主事業の舞台音響責任者
合 計 7~10
*公演事業を行う場合、レセプショニストが必要となりますが、想定される人員数には含めないも のとします。
*技術系職員は、施設提供事業(P.8 参照)において主に技術的指導を行います。ただし、舞台機構 設備については、本番、仕込みなどに関わらず、全ての操作を行うことを前提とします。
第5章 施設管理計画 1 施設の維持管理
(1) 施設維持管理の概要
施設や設備が備える機能を、安全で安定的に機能し続けられるよう維持して行くとともに、竣工時 の美観を堅持していくためにも、建物や設備の引き渡しを受けた直後から適切な維持管理を実施して いくことが重要です。適切な維持管理が行われてこそ、施設や設備を安心して効果的に運用していくこ とができます。
① 施設維持管理の役割と意義
文化複合施設の施設維持管理を適切に実施することにより、施設や設備の長寿命化を図るとともに、
突発的な故障や事故を未然に防ぐための予防保全を実現することができます。その結果、常に安心、
安全で安定した文化複合施設の運用を実現できることになります。そのためにも予定されている施 設計画や設備について熟知するとともに、適切な維持管理の方法を知る必要があります。
② 施設維持管理の計画の策定者
この施設維持管理計画は、文化複合施設の管理運営者となる組織あるいは団体が策定することにな ります。ただし、その組織や団体内に施設の維持管理を行うための技能や知識、資格などを有した職 員がいない場合には、管理運営者は市の許可を得て外部委託することもできるようにします。また、
適切な維持管理を行うための業務水準については、施設設置主体である市が示します。
③ 施設維持管理の計画で定める事項
施設の維持管理計画では、以下のような事項を定めます。
・維持管理の対象となる施設及び設備等と基本的な考え方
・維持管理の具体的な回数や時期などの実施方法(手法)
・対象部位が故障、破損、損傷した場合の緊急対応と対処方法
・維持管理を実施する必要経費
・必要に応じて定期的な更新、修繕計画と一定期間のライフサイクルコストの試算
④ 施設維持管理の計画策定上の分類
文化複合施設の施設維持管理計画を考えるうえで、大別して以下の4つのような維持管理業務が必 要になります。これらを建築設計業務と並行して顕在化し、整理したうえで具体的な施設維持管理 計画を策定していく必要があります。
・日常的に美観や安全を維持していくための業務
清掃業務、警備業務(巡回警備、機械警備など)ほか
・施設や設備の機能を維持していくための業務
建物・設備などの保守管理業務、舞台設備(機構、照明、音響等)等の保守管理業務ほか
・施設や設備の日常的な運転(運用)を司る業務
冷暖房装置の運転管理業務、舞台設備の運用業務ほか
・法令等で定められた検査や点検を必要とする業務
特殊建築物の定期点検業務、消防設備定期点検業務、電気事業法保安規定に基づく点検業務ほか