大阪市認知症対策連携強化事業 認知症のステージによる“認知症の人の受診のための連携シートⒸ”活用法
編集・発行;社会福祉法人 大阪市社会福祉協議会 認知症地域支援推進員(認知症連携担当℡06-6765-5606)
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代. 女性. 独居. 物忘れへの不安強いキーワード;不要なプロバイダー契約 (概要)
記憶障害進行、ケアマネジャーはかかりつけ医に相談。
物忘れへの不安強く、経過観察。
ケアマネジャーがパソコンのない自宅でプロバイダー契約書 を発見。
医療との連携ポイント
1 本人の権利擁護のために鑑別診断が必要なこと、権利侵害を受 けやすい現状をかかりつけ医に伝える
2 診断後、あんしんさぽーと契約を検討
認知症のステージ
M C I 軽 度 中 等 度 重 度
.
キーワード;無収入の男性との再婚による生活困窮 (概要)要介護3。本人は遺族年金受給中止となることを理解せず婚 姻届提出。無収入となり急速に生活困窮に陥る。介護保険サ ービス利用料未払いにより、サービス提供が困難。
医療との連携ポイント
1 かかりつけ医と専門医に生活障害等、情報提供 (両者に連携シートを情報提供)
2 権利擁護ケースとして医師に弁護士の見解を伝える。
連携シート活用法
訪問営業者に言われるまま契約を交わしているが、書類を見ても覚えがな い。日頃より誰彼かまわずお茶をふるまい歓迎している様子あり。
[1受診目的]の鑑別診断にチェック
[2認知症の経過]症状について
「その他具体的」に不要な契約 をした経過を記入
急激な
BPSD
出現. 80代. 男性.老夫婦世帯 キーワード;BPSD.精神科医療機関との連携(概要)
妻が脳梗塞で入院中に認知症症状が出現。
2ヵ月後、暴言・フォークを振り回すような暴力がみられる ようになる。通院歴はなし。
医療との連携ポイント
1 本人の症状から他害性が高く、専門治療が先決 2 医療判断に必要な本人の病状を的確に伝える 3 治療に必要な、経済状況の把握
連携シート活用法
自宅前で暴言を吐きながらフォークを振り回し、妻や関係者を攻 撃する行為あり、関係者も手がつけられない状況。
[5生活状況]の経済状況に記入 [2認知症の経過]の症状の急激な進行に✓
し、「その他具体的」に具体的症状を記入
5万円
不足分は、長男 が支援可能
●
連携シート活用法
[2認知症の経過]に該当 項目がない場合は、「その 他具体的」に記入 婚姻届の意味を理解しな
いまま届出を提出している。
[別紙自由記載欄]地 域ケア会議や弁護士 等による権利擁護相 談結果を簡潔に記入
○月×日 地域ケア会議
(行政・サービス関係者・民生委員・包括)
○月△日 権利擁護相談
(弁護士・社会福祉士・ケアマネ・包括)
被害妄想?. 70代前半.かかりつけ医がいない. キーワード;覚えのない契約と身寄りのない女性 (概要)
2年前から物忘れ、意欲低下。長年の知人が異変に気づく。
株の先物取引により資産を損失したが、契約したことを忘 れている。近隣からの嫌がらせを訴え転居2回。
医療との連携ポイント
1 認知症相談が可能な医療機関リスト*を参照。「かかりつけ医」
を見つける
2 医師に生活障害等の情報提供を行い、今後の成年後見制度の 活用を検討する
連携シート活用法
[6その他]に別紙:自由記載欄に記入ポイントを書き、[別紙:自由記載 欄]に、記憶障害による「生活の困難さ」の様子を簡潔に記入
・本人は、契約内容を理解しておらず、消費者センターにも相談した が、認知症診断されていないため、本人にも過失があるとの見解で少 ない貯金から損失を支払った。
・近隣の人が植木鉢を隠したり、悪口を言うなどの嫌がらせを受けた と訴え、2回転居している。
*大阪市内の医師会数か所で作成、一部医師会ホームページでアップ
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「別紙:自由記載欄」記入ポイント
認知症の本人・家族が医師に正確に伝えられな い場合、次の①~⑤を参考に記入しましょう。
① 毎日の食事・服薬・排泄状況
② 介護家族の状況
③ 複数の医療機関に受診している場合、検査デ ータ、処方薬の情報を記入(もしくはお薬手 帳を持参)
④ 今回の症状が日常生活にどのように影響し ているのか、生活の困難さを具体的に記入
⑤ サービス担当者会議や地域ケア会議・権利擁 護相談(大阪市社会福祉研修・情報センター)
など、複数でケース検討した参加者・内容を 簡潔に記入
物忘れ.80代. 男性.老夫婦世帯. 高血圧.糖尿病 キーワード;複数の通院先による多重処方
(概要)
数年前から物忘れあり。本人も自覚。
複数通院による多重処方、薬の飲み忘れ、かかりつけ医が妻 に生活指導行うが血圧・血糖のコントロール不良。
医療との連携ポイント
1 老夫婦世帯の状況を把握し、かかりつけ医に物忘れからくる生 活の困難さを具体的に伝える
2 処方の一本化
3 かかりつけ医と専門医との連携(両者に連携シートを情報提供) 連携シートの活用法
[4 既往歴]項目を参考に[6特記事項]に複 数通院先と投薬内容、服薬状況を記載し(※複 数の場合)、かかりつけ医への情報提供
妻は要介護1で理解力も乏しく本人介護は難しい [5生活状況]キーパーソンの理解力・判断力が乏しい状況を記入
●
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➹家族情報について 検査や入院等、家族の 同 意 が 必 要 に なる こ と があるため、記入しまし ょう。
☆日常生活状況 その他:記入例
・食事
「同じものが冷蔵庫にた くさん入っている」
「消費期限が切れてい る」
・移動
「伝え歩きをしている」
・服薬管理
「本人が管理してるが、
家族の声かけが必要」
・調理
「 作 っ て い る 様 子 が な い」
・受診
「病状を伝えられない」
「 医 師の 指示 を忘 れ て いる」など
気になる様子を記入し ましょう。
➹喫煙や飲酒の習慣に ついては、診断・治療に 影響があるため必要な 情報になります。
“連携シート”の手引き『“認知症の人の受診のための連携シート”活用のすすめ』や、直接入力できる Excel 版 連携シートについては大阪市社会福祉協議会ホームページをご参照ください。
《かかりつけ医から家族に必要な生活上の助言の場合》
家族が“薬による影響の不安や過剰な期待から、本人への 対応に混乱がある”、“治療の理解がされず、服薬ができて いない”場合、☑生活上の助言を受けることが大切です。
《本人の権利擁護のために受診を必要とする場合》
“本人の判断能力が不十分”な様子を具体的に伝え、その 状態が認知症によるものか、☑鑑別診断、☑成年後見制 度の活用(鑑定診断など)につなげていくことが大切です。
《家族の理解不足から支援につなげられない場合》
認知症の診断をしているものの、家族が本人の症状が認知 症によるものと理解していない場合、☑病気の説明、☑予 後の説明に✓し、かかりつけ医に伝える必要があります。
《本人のBPSDにより自傷他害がみられている場合》
自傷他害がある場合は、本人が心身ともに落ちつくよう早 期受診し、適切な医療につながるよう支援が必要です。
記入例:☑その他(興奮が強く自傷他害がみられる)
❀受診目的の✓は、
3つまでにしましょう。
✓が 多すぎる と、何 を 求めて受診するかが伝 わりません。目的をしぼ りこみましょう。
❀今回の症状は いつ頃から?
どのような症状で 困っているのか?
具体的に記入しましょ う。
❀かかりつけ医と情報 共有した“連携シート”
は 、 紹 介 先 の 医 療 機 関に対しても情報共有 しましょう。
❀既往歴について 認知症の場合、高血圧 や脂質異常症、糖尿病 などが要因になるため 大事な情報です。
❀投薬状況や処方箋 の 内 容 に つ い て は お 薬手帳を活用しましょ う。複数の診療科から 処方されている場合、
把握する必要がありま す。
《表面:医療情報》 《裏面:生活・介護情報》
アルツハイマー型認知症を診断された方の連携シート記入例
1受診目的(当てはまる項目に☑をお願いします。)