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固化処理土と硬化コンクリートの力学特性の比較

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Academic year: 2022

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(1)III-B173. 固化処理土と硬化コンクリートの力学特性の比較 九州大学 正○笠間清伸 正 善功企 正 陳光斉 1.背景と目的 これまで浚渫粘土や建設発生土などに固化材を混合して作成された固化処理土は、盛土材や人工島の埋立 材など主に地盤材料として用いられてきた。今後は、資源循環型の社会の構築や各種の安定処理工法の発展 などにより,固化処理土は使用目的や用途を広げつつ利用される機会が増大すると考えられる。そこで、高 強度な固化処理土を作成することは、その使用用途を広げる意味で有効であると考えられる。本文では、高 強度な固化処理土の作成を目指すうえで、硬化コンクリートの強度特性や用途などの比較をおこない、高強 度を得る上で重要な因子を検討する。また、検討結果より固化処理土中の余分な水分を高圧脱水することで 高強度な固化処理土の作成を達成しようとするものである。 2.硬化コンクリートと固化処理土の強 度特性の比較. 表1. 固化処理土と硬化コンクリートの力 学特性および適用・用途について比較. 材料の構成. 固化処理土と硬化コンクリートの力学特性の比較. 硬化コンクリート. 固化処理土. 粗骨材,細骨材,セメントペースト 減水剤等の添加剤. 母材(固化材を添加する前の材料。 砂質土,粘性土や産業廃棄物など多 岐にわたる。 ) 固化材,分離防止剤. し、両者に発現する強度の違いを考察 する。表 1 に、固化処理土と硬化コン クリートの力学特性の比較結果のまと めを示す。 固化処理土の有する強度は、硬化コ. 20〜100MPa. 2〜10MPa. セメントの添 加量の指標. 水セメント比 一般的には、0.2〜0.8. kg/m3, 乾燥添加率 etc 50〜200kg/m3, 10〜20% 水セメント比で表すと 2 以上. 強度の考え方. ポリシティー理論 ① セメント水比 ② 水セメント比 ③ セメント空隙比説. モールクーロンの破壊基準 砂質土の場合 c, φ 粘性土の場合 qu. 強度に与える 要因. ・ 水セメント比 ・ セメントの種類 ・ 骨材の強度 ・ 骨材表面粗さ 注)骨材以上の強度になることは ない。また、骨材の粒度は無関係. ・対象土の性質(土の粒度組成,有機 物含有量,PH,含水比など) ・ セメントの種類 ・ 混合条件 注)強度に与える支配的な指標につ いては、明確ではない。. 強度発現に与 える影響. ・ ・. コンクリートと同じ. ワーカビリテ ィーの評価. ・スランプ試験により評価 ・骨材の粒度に影響. 評価されることは少ないが、流動化 処理土についてはフロー試験によ って評価する。. ・プレパックドコンクリート ・ポストパックドコンクリート ・吹き付けコンクリート ・遠心締固め,加圧締固め ・振動締固め. ・機械攪拌 ・事前混合 ・管中混合 ・高圧噴射注入 ・加圧(低圧・高圧プレス). ・鉄筋コンクリート ・プレストレスコンクリート ・繊維補強コンクリート ・軽量コンクリート ・透水性コンクリート ・水中コンクリート ・放射能遮蔽コンクリート ・低強度コンクリート. ・各種地盤安定処理 ・直接基礎・ソイルセメント壁 ・浚渫土・産業廃棄物の再資源化 ・有害物質固定化 ・流動化処理土 ・軽量混合処理土. 強度の範囲. ンクリートに比べてほぼ十分の一であ る。これは、固化処理土と硬化コンク リートに含まれる固化材と水分の比 (水セメント比)に大きな開きがある のが原因であると考えられる。したが って、固化処理土の高強度化を考える さいには、固化処理土中の固化材の水 和反応に不必要な水分を減少させるの が妥当であると考えられる。 強度に与える因子に関しては、固化. 作製法. 処理土では固化対象の土質が多岐にわ たっているために影響を与える支配的 な因子は明確ではない。一方、硬化コ ンクリートはその材料構成が明確に区 分されており、各々が与える影響がは っきりしている、強度の考え方にも一 貫した考え方が存在している。 適用や用途に関しては、固化処理土 は地盤の安定処理として用いられるこ. さまざまな適 用・用途例. 材令 養生温度. キーワード:粘土、セメント、固化処理土、硬化コンクリート、高圧脱水、高強度化 連絡先:〒812-8581 福岡市東区箱崎 6-10-1 共同研究棟 2F 防災地盤工学研究室 Tel&Fax:092-642-4406. -346-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-B173. とが多く、最近になって軽量材の混合による軽量化や有害物質の固定化. 30 熊本港粘土. などが行われており、その適用域が模索されている。硬化コンクリート. 養 生 日 数 28日. 25. 較的低強度なコンクリートを用いて再掘削が可能な充填材・埋め戻し材 として利用されその適応範囲の拡大がなされている 1)。 今後、固化処理土の適用範囲の拡大を行うには、強度の支配的因子を. 一 軸 圧 縮 強 度 (MPa). は、その高強度を生かして幅の広い適応がなされている。その中で、比 20. 15. 10. 載 荷 圧 (MP a). 明確にした上で、固化処理土の強度の上限値を把握し、発現する強度を. 20M Pa 15M Pa 10M Pa 5MPa. 5. コントロールしていくことが重要である。 0. 3.高圧脱水による高強度化. 5. 10. 15. 高強度な固化処理土を作成するために、固化材を混合した直後に機械 的に載荷を行い、固化処理土中の余分な水分を脱水させ固化処理土の高. 20. 25. 30. 35. セ メ ン ト 添 加 率 ( %). 図 1 セメント添加率と一軸圧縮強度の関係. 強度化を試みた。用いた試料は、熊本港で浚渫された有明粘土である。 30. 作成手順は試料の乾燥重量に対して 10〜30%の高炉スラグセメントB. セ メ ン ト 添 加 率( %). 25. 一定の圧力で脱水が完全に終了するまで載荷をおこなった。ここで、載. 20. 荷圧力として 5〜20MPa を採用した。詳しい供試体作成法や実験条件は、 参考文献 2)に詳しい。 図 1 は、一軸圧縮強度とセメント添加率との関係である。図 1 より. 一 軸 圧縮 強 度 (MPa). 種を混合し十分に攪拌する。攪拌した試料を締め固めモールドに充填し、. 30% 20% 15% 10%. 15. 10. セメント添加率の増加にしたがって一軸圧縮強度も増加している。また、. 5. セメント添加率一定の下では、載荷圧の増加とともに一軸圧縮強度は増. 0. 熊本港粘土 0. 加しているが、その増加傾向に関しては一義的な関係は見られない。. 5. 養 生 日 数 28日. 10. 15. 20. 25. 載 荷 圧 (MPa). 図 2 は載荷圧と一軸圧縮強度の関係である。これをみると載荷圧の増. 図 2 載荷圧と一軸圧縮強度の関係. 加にしたがって一軸圧縮強度が増加している。ただし、載荷圧 10MPa. 30. より大きい載荷圧では一軸圧縮強度が頭打ちの様相を呈しており、高強. 熊本港 粘土 25. 度化の効果がほぼ同等である。今回作成した固化処理土の中では、セメ する高強度供試体を作製した。なお、セメント添加率 30%で載荷圧 10MPa,15MPa,20MPa の一軸圧縮強度は 20MPa を超える高強度を有して いる。このように、高圧脱水による固化処理土の高強度化は非常に有効 であることがわかる。. セ メ ン ト 添 加 率 (%) 30%. 一 軸 圧 縮 強 度 (MPa). ント添加率 30%載荷圧 10MPa において 24.75MPa もの一軸圧縮強度を有. 養 生 日 数 28日. 20% 15%. 20. 10%. 15. 10. 5. 図 3 は、乾燥密度と一軸圧縮強度の関係である。乾燥密度の増加とと もに一軸圧縮強度も増加する。ただし、セメント添加率 20%と 30%にお いては、一軸圧縮強度はほぼ同じ分布を示しており、セメント処理およ. 0. 1. 1.1. 1.2. 1.3. 1.4. 1.5. 1.6. 乾 燥 密 度 (g/cm 3 ). 図 3 乾燥密度と一軸圧縮強度の関係. び高圧脱水による高強度化の効果はほぼ等しい。 4.まとめ 本文では、固化処理土と硬化コンクリートの力学特性を比較し、その比較結果をもとに高強度を有する 固化処理土の作成法を考察した。なお、本研究は、前田記念工学振興財団の援助を受けたものである。ここ に記して感謝の意を示す。 【参考文献】1) 平田隆祥: 規格外フライアッシュを活用する低強度制御材料の米国における現状. ―. CLSM(Controlled Low-Strength Materials)―, コンクリート工学, Vol.36, No.6, pp.22-26, 1998. 2) 田畑陽丞,善功 企,陳光斉,笠間清伸: 定圧載荷による浚渫粘土の高強度セメント処理化, 平成 12 年度土木学会西部支部研究 発表会講演概要集第 1 分冊, pp.A-358-359, 2001.. -347-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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