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六価クロム還元土を安定処理した改良土の基本的性質

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Academic year: 2022

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(1)III‑642. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 六価クロム還元土を安定処理した改良土の基本的性質 戸田建設(株)土木工事技術部 正会員 ○落合正水 正会員 赤塚光洋 戸田建設(株)品質環境管理部 正会員 菅家和明 添田基弘 戸田建設(株)東京支店 正会員 後藤芳隆 正会員 樋口 忠. 1.はじめに 六価クロムにより汚染された掘削土砂を硫酸第一鉄により還元処理して盛土材に使用する。土壌汚染対策法 が施行されたこともあり封じ込め等使用上の制約は受けるが,本報告では還元処理土の基本的性質と,盛土材 として必要な強度を確保するために行った安定処理の室内試験結果について述べる。 2.還元土の基本的性質 表-1. 還元土は六価クロムで二次汚染された掘削土と還元材である硫. 還元土の基本的性質. 土粒子の密度ρS. 酸第一鉄(混合量 100 ㎏/m3)をバッチャープラントで混合したも. (g/cm3). 2.757. 自然含水比 wn (%). 27.4. ので,集積後に別ヤードに運搬仮置き(長さ 130m,幅 13m,高さ 2. 液性限界. wL (%). 38.5. m)してある。仮置きヤードからサンプリングした還元土の基本的. 塑性限界. wP (%). 26.5. 土のpH. 性質を表-1に示す。レキ・砂分を 65%含有する低塑性のシルト. 8.0 5.5. 六価クロム溶出量(㎎/㍑). 質砂で,自然含水比は仮置き土全体の調査では 26~31%の範囲で. 粒 度. ばらついている。. (%). 3.試験項目と試験方法. 0.009. 礫分(2mm 以上) 砂分(0.075~2mm) 粘土・シルト分(0.075mm未満). 12 53 35 礫混じりシルト質砂 (SML-G). 土の分類. 試験項目を表-2 に示す。還元土およびこれを固化により安定処 理した改良土の締固めた土のコーン指数試験(JIS A 1288)が主目. 表-2. 的であり,改良土については表-3 の試験条件によった(高炉セメン. 試験項目. 対 象 土. ト(30%)+石炭灰(70%)を以後は石炭灰と略記)。還元土からレキ. 自然土. 仮置き 還元土. 分を除去したものを試料土とし,改良土の場合は固化材を混合後. 締固土. 安 定 改良土 締固土 処理土. 1 日養生して試料を解きほぐし,所定日数養生してから締固めてコ. 試 験 内 容 含水比分布調査 ①締固め特性 ②締固めた土の密度,コーン指数 ①締固めた土の密度,コーン指数 ②pH試験,六価クロム溶出試験. ーン貫入試験等を行った。 表-3. 4.試験結果 (1)還元土の性質. 還元土の含水比は図-1 に示すように 26~31. 固化材と添加量 添 加 量 試験材令 (㎏/m3) (日). 固 化 材. %でばらついており、最適含水比 19.8%より大きい。含水比のばら ~570kN/m2を呈し,含水比 28%以上の還元土は盛土材として安定. 高 炉 セ メ ン ト 20,30,40 高炉セメント(30%) 30,50,70 1 , 7 , 1 4 +石炭灰(70%). 処理や施工上の工夫等の付帯条件なしで利用が可能な第 3 種建設発. 中 性 固 化 材 40,60,80. つきにより締固めた還元土のコーン指数は図-2 に示すように 150. 生土 1)の条件 400kN/m2を満たさない。図-3 は乾燥密度とコーン指数の関係を示したものであり,これらよ り還元土を盛土材に使用する場合,盛土の品質確保のため安定処理が必要と判断した。 600. 含水比(%) 25. 30. 2. コーン指数(kN/m ). 500. 0.00. 深さ(m). 0.50. 1.00. 1.50. 600 No.1. 35. No.0 No.1 No.2 No.3. 400. No.2. 500. コーン指数(kN/m2). 20. No.3. 第 3 種発生土. 300 200. 第 3 種発生土. 300 No.1 200. No.2 No.3. 100. 100 0. 2.00. 400. 26. 27. 28. 29. 含水比(%). 30. 31. 32. 0 1.40. 1.52. 1.45. 1.50. 1.55. 1.60. 乾燥密度(g/cm3). 図-2 含水比~コーン指数 図-1 含水比~深さ 図-3 乾燥密度~コーン指数 キーワード:六価クロム還元土,締固め土,第 3 種改良土,コーン指数 連絡先:〒104-8388 東京都中央区京橋 1-7-1 戸田建設(株)土木工事技術部 TEL03-3535-6305. ‑1283‑.

(2) 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). (2)安定処理した還元土の性質. 指数の関係を示す。材令による強 度の伸びはいずれの固化材も7日. 40 ㎏/m3. 1600. 30 〃. 1200 800. 20 〃. 400. 迄であり,添加量が 20 ㎏/m3以上 の全ケースで第 3 種改良土の強度. 中性固化材 1600 コーン指数(kN/m 2). 図-4 に改良土の材令とコーン. 石炭灰 2000 2. 2. コーン指数(kN/m ). 1)コーン指数. 高炉セメント 2000. コーン指数(kN/m ). III‑642. 1600 70 ㎏/m3. 1200. 50 〃. 800. 30 〃. 400. 0. 80 ㎏/m3. 1200. 7. 14. 0. 01. 7. 材令(日). に達している。添加量によるコー. 40 〃. 400. 0 01. 60 〃. 800. 01. 14. 7. 図-4. 14. 材令(日). 材令(日). 材令~コーン指数. ン指数の増分の程度により,改良効果は. 表-4. 高炉セメント>中性固化材>石炭灰の順である。 2)六価クロム溶出量 環境庁告示 46 号による六価クロムの溶出量は,固化材を問わず. 六価クロム溶出量と pH. 改良材の種類. 添加量 (kg/m3). 六価クロム 溶出量(mg/㍑). pH. 高炉セメント 石炭灰 中性固化材. 60 100 120. <0.005 <0.005 0.01. 10.6 9.2 8.3. 土壌の環境基準 0.05 ㎎/㍑以下である。なお,溶出試験の試料土 1800. の固化材添加量は,固化材別に表-3 の中位の添加量の2倍で行. 還元土. 1600. った。これは(現場/室内)の強度比を 0.5 に想定したことによる。 図-5 に還元土および改良土の含水比とコーン指数の試験値を また,図-6 に固化材を添加したときの強度増加の概念図を示す。 図-5 より同一の含水比のもとで改良土のコーン指数は実線で. コーン指数(kN/m2). 3)含水比とコーン指数. 高炉-20 高炉-30. 1400. 高炉. 1200. 石炭灰-30 石炭灰-50. 1000. 中性. 中性-40. 石炭灰. 600. 中性-80. 200 0 26. と,効果の大きさは高炉セメント>中性固化材>石炭灰の傾向が. 27. 28. 29. 30. 31. 32. 含水比(%). 図-5. 窺える。楕円の右下がりは添加量の違いによる影響が大きい。 次に,固化材の添加による含水比低下も強度増加に寄与する。. 含水比~コーン指数 改良土. コーン指数 コーン指数. 図-6 のΔωの計算値は 0.6~1.3%となり,これによる強度増加. 中性-60. 400. すようにコーン指数の差分(Δ2)が固結による改良効果と見なす. ある。還元土にこの試料の添加量 30~70 ㎏/m3を混合した場合. 石炭灰-70. 800. 示した還元土のコーン指数よりも当然ながら大きい。図-6 に示. 高炉セメントに石炭灰を添加したのはこの効果を期待したもので. 高炉-40. Δ1:固化材添加による含 水比低下の強度増分. Δ2. Δ2:固化材添加による固 化の強度増分. Δ1 還元処理土. は図-5 に示した還元土の直線より 50~100kN/m2と読み取れる。 Δω. 還元土の含水比が 28.9%,この時のコーン指数は約 300kN/m2で 図-6. あることから,石炭灰の吸水により約 20~30%の強度増加があっ たものと推察される。. 含水比 含水比. 強度増加の概念図. 2. 4)現場添加量. コーン指数(kN/m ). 1400. 設計強度(qc)400kN/m2,(現場/室内)強度比 0.5,養生 1 日の条 件で図-7 に示す現場添加量が求まる。さらに現場で均一な混合 を確保する最小添加量を考慮して,それぞれ 50,55 および 70kg/. 1200 1000. 高炉. 石炭灰. 600 400 200 0. 図-7. m3が現場添加量の目安になる。. 中性. 800. 0. 10. 32 53 67 現場添加量(養生 1 日) 20. 30. 40. 50. 60. 70. 80. 90. 3. 添加量(㎏/m ). 5.まとめ. 対象土は砂分が多いため,還元土,改良土ともに締固めた土のコーン指数は含水比の僅かな変化に影響を受 ける。改良に要求される強度増加が余り大きくない場合,このような土には石炭灰の複合添加が有効で経済的 でもある。本報告で扱った改良土は中性固化材を除いて弱アルカリであるが,アルカリ雰囲気の中で六価クロ ムの再溶出は認められなかった。 参考文献 1)建設大臣官房技術調査室監修:建設発生土利用技術マニュアル(第 2 版),(財)土木研究センター,2001. ‑1284‑.

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