富士北麓及び甲府盆地の地形及び地下水
バ、 林 稲 造
Studies on the geographyand ground−Water
Of the north slope ofMt.Flljiand KoftlBasin
By
Fukuzo KoBAYASHI
(LaboratoryofSoi1andEarthScience)
1序
筆者偲1948年10月以来香川腰木田郡平井町附近に於て地■三ご:水の地質及び土壌学的研究をこ行ってきたが その結果は既に層川原立農業専門学校研究報骨第一魔第二号に報骨した。而るに聾者酎950年褒賞山梨 願富士北驚及び甲府盆地に於て同檻の研究む若干行ふ盛会を・得たので従奔の研究に・よって得た水理地質的知見を基礎としてこれら火山性稚督漉於ける基礎的考療を儲みたるものである’が、他月の本地域に放
ける詳細なる研究に対する−・部をな/すものである。‡二 富士北麓の地形、地下水
富士火山は療式的なる成層ヰ山をなしシ・ユ・ナイダー・氏の分類によるコニーザ翠火山は:よくこの原形を現はしている。山体は二中心の噴火口より四:方に火山岩の砂感と熔岩とを:放出互膚せるものよわ威少、地
変の傾斜玖四方に魔則正し・く山頂附近では360山腹の上部では250∼260下部では170∼180裾野の末端で は20内外となっている。泉北斜面には放射状に凝達する多くの細谷があゎ探さ20米巾1妹のものが多く、その多くは中腹以■下
の低斬よ鋸発漉するがなかには療郎000米以上の高所に蘭を萌するものもある。剛b斜面に於て鳩山温
田端近く苑源する大沢及び碍野隼放ける僅かの細谷を見るのみに・しで泉北斜面とは管しい対偲むなしてゐる。裾野には告田南方大嵐南部に於ける如く火山次、火山砂で覆蛛れてゐるところもあわ、叉青木ケ
庶丸尾,麿丸尾,創丸尾の如く熔岩流が鷹出して直接地表の地形老女配するところもある○
灘者に於ても火山次、火山砂は全体的にみれば極めて薄く分布し■下底の松岩流の原地形が直接地表の
起伏を「支配Uてゐるのであって√帯状に漁下した熔岩流の尾根に沿って谷が発達してゐる。これらの細
谷は執れ虻膵灘時以外は流水をみなレ・。降間時と碓も流水の多くは組下に塗透して表面流は少ない。後
者に於て隠火山狐火山砂等の被覆物をこ炊き青木原丸尾に・於ては熔岩風の内部のガスの急激な爆発とみ られる小穴の馬に地表には多くの起伏をこ生じ 地形図に.於ても見られる如く等高線の配列は 可なカ不奔である。 富士北懲に於ける熔岩流の末端は御坂山地 の山塀の形状によって極めてノ不規則であって 山暗によづて熔岩か流幼が遮られた部分に.放 ては、熔岩流は極めて厚く、離らざる部分で は薄く濃く分布してゐる。例へば・大嵐及び鳴 沢以北の足和田山(■185∂米)及び紅集合(15 63米)の台地は緻密なる凝次角礫岩より成り 地質的に.は富士北方を.・国縫する御坂山地の連 系とみるべ空であって、噛潜流ばこの■南緯で 経ってゐる。 富士裾野が延長して御坂山脈の山特に接触 す−るところには裾合谷が発達してゐる。この 第 ・一 国 御 髪支ーニ.・ ̄∵∴−
\ 、⊥、、こ±ン・‥‥
∴二一∴
_・ ̄ ̄ ̄− ̄ ̄、\こ
裾合谷路:新期熔岩流に.よ って堰瀧:.められた為に五 湖が形成せられ寮よわ山 中、河口、紺、精進、本 栖の闇湖が裾野の末端忙 環状に並ぶ。嵐湖の地形 学的性質に就いては既に − 、=の学者の研究報・告 があるが、筆者は湖水あ 成因的性質に鼠点を∵おい て湖水の水位に威いて考 泰した。五湖の円、山中 湖はその湖面最も高く、 (水面980米)最も浅く(水
環0
・10〔盛二∴
第 二 図 、、−−・−−− 、、_一 喝脚 、叫、−−− ご ̄、、\・ \、 0 ;0 _−仙、仙岬._.咄.……...‖_.山中..__仙._ 富士北鹿南北断柳竪妻璽 _.芦_ノ..._享 ∴・戸幸. こ嵩ご苗こ.___二=≡=二二____=竺==二_−−一一一−一一⊥
富 士 東 西 断 面 顔20米)湖の東辺平野部落に於ける乾溜平野は聞轟沈澱物よわなヴて過去の湖底を示し、湖の地形学的 廻輪は臨も浅く(水深鮒米)に・老年期に属してゐて過去の湖面が現在よわー督濃く深くあったことは明 である。湖の水は現在湖水の西北備に排水口を求め桂川の上流を‥なして−忍野任地を潤流する0忍野低地 は平均高度94d米にして・山中湖薗より約40米隙く、鷹丸尾溶岩流は山中湖の西端から酎ヒに延びてこの 儲合谷は新期低地の魂辺を限る。この埼岩流の酎ヒ端にある忍野部落では麿丸尾熔岩とその下昏をなす芥透水性慮塊岩管との間より多くの湧水をこみるのであ・る。忍野僻地を流れる桂川の縦侵蝕薗に於ける沖 穣啓の露出、及び低地面忙.放ける土壌の・一・般的性質よわして忍野降磯が旧湖汀ほりしことを知ることが できるn山中湖及びその四方河口湖との間には桂川の低地があ・つて河口湖と桂川低地との間には創丸尾 熔岩流がある。郎ち剣丸尾熔岩流は河口湖の泉南緑に沿つで分禰してゐて創丸尾熔岩流の東北等諸に付す る菅田鞘では熔岩とその下督の戴塊岩菖との間よれ豊富の湧水をやるのである0 河口湖は∵高度83ひ米にして、その曹方に侍す−る高度9鵬米の曹湖との問に杵富士北方の御坂.骨教構成 する墜硬緻密なる凝衆岩昏が発潰して不透水習をこなすを∴玖て雨讃は割然と区劃せられ、両者の距∵雑蛙低 か1600米にして酵湖の水位は河口湖より1鋤米の此奴高密を.■有する灯拘らす水他の轡化をこ殆んどみなレ、○ 野湖の西方に.は精.進本栖のこ湖がありその湖面■紆酉湖面■と等しくその成因に就いて裾野と御坂山地との 間の据合谷を青木原熔岩流に.よつて分離せられしもので、この凹所に溜放せるものと考えられる。苛木 原溶岩流は頗る多孔質で透フM生大たるを∴以て≡:讃は:伏流によって■相通ずるものと考えられる。青木原熔 岩流儀富士西北囁にも延長分布し∵てゐて、芝川の水源を:なせる猪の萌北端の湧水地は高安720米忙して 西、精進、本栖湖面よわ約∂0米低く三湖の水が伏流によってての地点に−・湧出するものと思抒れる。 Ⅱ 甲府盆地の地形、地下水 甲府盆地揉盆地の東端種付を.瀾点とし韮崎及び鰍沢をこ結ぶ南北線を.底辺とする二等辺三角形に近・く、 就では高安40ひ米、韮崎で軋気密450米、余地ゐ西南端鰍沢では高産別8米を宥し、益体離にみれば北風 及び北西方向より西南に.向って徐々に高度む減じ條斜は平均200分之】内外である。盆地床歓流下する河 川は酉よわ釜頗川、荒川∴笛吹川、金川、芦川等に.してその流域には沖蔑倍邦沌・づくわ、富士川ば盆地 の西■南端漉於てこれらの水を簸め鰍沢田]以南で蛙第三紀膚をこ優蝕して放年谷を:形成する。 甲隠盆地の周辺が比較的高峻な山地によって匪偲せら斉してゐて、盆地に.接するところに.於ては直線放 念斜面の排列がみられるところから階段盆地として威生せられしものなるこ.とは、既に.二、三の学讃に・ よって指摘せられしところにしで、このやうな地形上の特徴臨時に盆磯の折線に.於て之を:誰むることが 出来る云盆地窮の西緑は韮崎、布野、市之瀬、及び鰍沢を:結ぶ南北の■直線状の山賛線に.よつそ劃せられゐて て、この急斜面に滑って’・著しい嘩横が行けれてゐる0盆軍曹魔の北寧に於ける上條北凱平岡を「結ぶ線
咋濁って息斜面隠南北に∵定む東頂の高度800米内外の盆地床に対し、i野方に旺高度600∼800米の山地群
が迫り断番屋を′酎烹せるのである。この跡の東側では.、山麓戯粧滑って著し1ハ堆横が行はれて居わ、酉 方山地に発漁する御勅使川はこの念劉備忙達す−るや・−∵時針進級物を言放蹄して有野を:中心としてこ管しい巌 状地を形成する。郡魔の商事に於て隠同じやうに市之瀬川、斉川等が扇状地歓由威する。市之瀬南端忙 ある療高488..8米の台地ぼ八ッ岳泥流物質よりなわ、後述の曾根丘陵群と対比せられしその地質学郎成 因に就いてはト四方山地とは関係ないようで盆地酉橡の急斜面はその西側を滴北に走る。西カ山地より花 押する河川は執れも流速する砂礫過大なる璃に盆地床上㌢こ天井河道を「つくわ、流水の多くは地下に.濠透 して豪了帝時の外ば表面流は極め■で少い。釜細川は」韮崎酉端に於て一条地に㌧入るや、御勅使川扇状地の雷に. 流路は‡管しく溌方に轡曲して鰍沢迄は盆地床上濫網状流路を.・なす。 韮崎よお甲府の北嫁及び東北嫁にかけでは八ツ点火山噴出物及び同斯りく山活動と推屈せられる噴出倉 によって屏く被覆せられてゐる為に.断替鼻は地形学的一には明でない。盆地の轟線に於ては笛吹川流路の 南側に沿って略々之に平行に巾2粁延長約8粁に亘る一列の丘陵群が存在し、高度け執れも80ひ∼390米 にして盆地疇よわ鋤∼15()米に及ぶ比較的高安を萌し盆地床忙臨んでゐる。この丘陵群は東よわ坊が峰、 米倉山、大坂山等で花井畳次氏に.よわ曾根丘陵群なる名称で呼ばれてゐる。この丘陵群は・八ッ岳泥流物 質よわ成ってゐて地質学的には背後の御坂山脈とは関係がなく盆地床の成因と密接モて関係があわ、この 丘陵群の瀞面が東々北一関々繭の断畜産で盆地味に接すること、及び丘陵群と背後の御坂山地との問に. も略々東々北一酉々魔の断層僅が存在することに就いてば既に・指摘せられてゐるところであり、地形学 的に.も増贋学的にも之をこ和することが出奔る。曾娘丘陵群は御所以東に.は.延長してゐない。上野から八代 に.延びる丘陵群の排列が韮崎北酉部に当局釜飯川流路の延長方向とi亘交する位澄に.あり、且つ左右対泳 的忙発達するところからこの丘陵群の地質学的解釈に就いては釜頻川渓谷を.流 ̄’Fする八ッ岳火山の泥挽 物を「考へなければならぬと同時に、釜無川段丘の発達と酪連して象触南緑の断碧温助に就レて考察する とき興味ある問題である。市川大門町開南部に.ある大木の台地は盆・稚匿より50∼鮒米の此奴高安を濁してゐて、之を梼成するものは砂礫管よわなわ石英閃緑岩、安山岩∵砂岩等の線を含有してゐて盆地床の 構成物質と密接なる関係があわ、このやうな台地はその附埠に他匿求むることが払釆ないので与野母機 が隆起遊動逝受けて−ゐるのでないかとも考へられる。笛吹川は東方山地から傘地床に入ろや東々北⊥西 々由の断習練に沿って直線状流路をとぉ、更にその南側では金川、日川、富川等が盆地床に画して典型 的な扇状地を・形成すろ。・以上連べたやう軋盆地環の周辺は地形学的に.も断層正.よって劃せられてゐるこ とが蛎である。之を二構成する鞄闇は最上部払砂礫層及び粘土層の.互層よわな幻、厚さ幼米乃至糾米を有 し、井水試蘭の調査によると甲府市近停に.於て臥比殴的薄く盆地の開園終に薗して−厚くなるやうであ る。轢智ば石英閃緑岩、安山岩顆、砂岩等をこ含有してゐて周辺山地にその雄渾を「求むることが出来る。 粘土瞥は1下潜に蜜るに随ひ細粒緻密に・して不透水督となわ盆地の最上轡の地下水はここの粘土瀞の上に滞 水するもののやうである。木履の下部は輝石安山岩及び凝次項礫岩をこ含有せる砂礫潜よわなわ厚さ10米 乃至25米を’有し下僚に・至るに随ひ戯衣質を帯び■て−くる。本層偲八ッ岳火山の泥洗物が金城床に流下し堆 横せるものと考へ・られるが、更に市ノ瀬,骨娘丘陵群の構成物と共に考究を聾する問題である。木簡の 下部は輝石安山岩及び吟岩(ア)の大轢を.■含む砂督に漸移し、重体的に管しく火山性をこ帯びて−くる。こ のやうな事実は富士火山脈の活動と合せて盆地味の地質学的成因をこ解釈する上に於て富要な資料む提供 してゐる。 聾者は富士北驚及び甲府盆地に澱ける地形及び地下水の状態を考察せる結果、次のやうな摘要を挙げ ることが出奔る。 (1・)富士北驚に於ける熔岩流の分布は御坂山地の山時の形状によって不規則にして山弊によって堰 止められた部分に於ては厚く、然らざる部分に於では薄く分布してゐること。
一般に路風光は透水性を示しその下部の集塊署膚との問よ力演水をみること○
(2)貯掛精進、本宿湖は各々水位が重しく互ひに伏流常・よって相通すること。而して三湖む分づ
青木鳳熔岩流は多孔質で透水性大なること。(8)甲府盆地の西方及び西南山地に.は盆地に画して断層漫が直線状に走わ、その線に滑って腰式的
屋状地の発達を:みること。 (4)金紗帯の砲撃の排列状態をみる軋最上部灯は木蓮水性粗土瀞が発達し灯下水はこの上部に滞承 してゐてこ る。参 考 文 献
1・石原初本郎富士の鞄形と地質古今置臨ユ92畠 立.神痘痕−薫正 常土山の地質と水理 静進飴ユ939 凱∴匝汀 ㌧∴ 目上∴層土山の地質概軍 機学亜×LVII叫5軍籍109・−1雲汚19354・、碓井蕊次 甲府盆地南曹摂丘陵の地形地質雄×L−477 422【4241閑3
5∴ヰ桶膵三郎 甲府盆地周辺の丘陵に就いて地質薙×LV−弼 408づユ望1938
6.津∴虚弘埠 富士火山の地質学的並びに.岩石学的研究地学媒L‡Ⅰ618 3年719紬Re5ume
Asthe r:eSult ofthe studies of geOgraPhy and condition ofthe ground−WaterIOf
northslopeofJMt,Fuiiand K6fuひbasin,the present writer oftained the following
Summary.
1/Thelavaflowofnor・th slopeofMt F頑isdistrIibutedirregdaly,aCCOrdingto
七he forIm of spurofmisaka mountain,anditis thick at the p】acewhereitis stopped
bythespurandthinatother・Place・Gener・ally thelava show′the permeability and
Water・spnngS Out fIOmbetweenthelavaノandag・g:lomerate・
2.Thewater・1cvelofthelake Sai,isequaltothatof theS叫ianb Motosu,&nd
they are connectedwith undeIl・flowu The Aokigaharalava flowis′Very POruS andithas
higher permeability・
3.Fatllt−SCarpSrunlinear alohgthe和代Sternandsoutheasternmargln、OfK6fuhasin
anddevelop甲ent Ofthe typicalfan canbe苧eenalongit・
● 4.Judying、fr・om the arrangement Of strata ofthe K6fubasin theupper part