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Ⅰ 平 成 26 年 度 第 1 回 帯 広 市 ネット 非 行 対 策 連 絡 会 議 概 要 日 時 平 成 26 年 8 月 1 日 ( 金 ) 15:30~ (1)ネット 非 行 対 策 連 絡 会 議 の 平 成 25 年 度 事 業 内 容 と 平 成 26 年 度 事 業 予 定 につ

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第6号 平成27年3月16日発行

ここ数年の間に携帯電話を利用した各種サービスは多様化

し、利用者にとっては便利なものとなりました。特にスマート

フォンの利用が広がりつつある現在、その便利さと相まって危

険性も顕在化し、福祉犯の被害も問題化しています。

北海道警察の統計によりますと、未成年の福祉犯罪被害の約

半数が出会い系サイトなどインターネットを介したものであ

り、携帯電話やスマートフォンがここまで普及している現状を

考慮すると、特に注意が必要な状況となっております。

また、子どもたちのコミュニケーション方法も変わってきて

おり、メールからSNS、ゲ-ムサイト、LINEの利用など、大人の手が届かないところでの

危険をはらんだ問題が指摘されています。とりわけ、LINEをめぐるトラブルが急増している

と言われています。

この通信では、8月に開催しました会議で出された各機関団体の状況や意見の概要と、11月

に開催しました携帯電話の危険性を取り上げた講演会の概要をお伝えします。

ネット非行対策連絡会議参加団体等 参加団体等 機関・団体・企業名 関係機関 帯広市 こども未来部 青少年課(事務局) 帯広市教育委員会 学校教育指導室 帯広警察署 生活安全課 生徒指導関係団体 十勝高等学校生徒指導連盟 帯広市生徒指導連絡協議会 PTA関係団体 北海道高校PTA連合会十勝支部 帯広市PTA連合会 地域青少年育成団体 帯広市青少年育成者連絡協議会 サイトを提供する市内運営事業者 十勝毎日新聞社 「ネット非行対策連絡会議通信」では、会議の概要を広く市民の皆様に知っていただくために発行しています。ご意見 やご要望などがありましたら、こども未来部青少年課(事務局)にご連絡ください。 ※〒080-8670 帯広市西 5 条南 7 丁目1 帯広市こども未来部 青少年課 電話0155-65-4161 Email: youth@city.obihiro.hokkaido.jp

・・・目 次・・・

Ⅰ.第1回帯広市ネット非行対策連絡 会議概要 2P Ⅱ.「ネット非行対策連絡会議講演会」 概要 4P

(2)

《Ⅰ》

平成26年度 第1回帯広市ネット非行対策連絡会議 概要

日時 平成26 年 8 月 1 日(金) 15:30~ (1)ネット非行対策連絡会議の平成25年度事業内容と平成26年度事業予定について 配布資料をもとに事務局より説明 質疑 《帯広市生徒指導連絡協議会・花井委員》 今年度も昨年度と同様に講演会を計画しているようだが、生徒指導連絡協議会でも同様な講演会を予定し ている。この会議と共同で開催するという事は可能なのか。 《帯広市青少年課・山本課長》 今後、実施時期や講演内容、講師の人選などを含めて検討した上で調整していきたい。 (2)各機関・団体の取組状況と今後の取組の方向性について 《帯広市教育委員会・村松委員》 市内小中学校では、インターネットや携帯電話に関する情報モラルの育成を目指し授業を行っている。ネッ ト被害の事例等を通して情報化社会に対応する態度を養うことが目的だが、そういった教科指導や個別指導以 外に家庭教育によるところも大きいと考えている。子どもたちが自分専用の携帯電話を初めて手にするのは年 度初めが多い。昔は「持たせるべきではない」いう風潮であったが、現在の感覚で「持つな」ということは難 しい。ぜひその時期に情報端末をどう利用するのか、どういう付き合い方をするかという視点で家庭でもしっ かり話し合っていただく事も必要だ。市教委ではネット依存尺度表(心理学者キンバリーヤング博士考案)を 学校でもどんどん活用してほしいと先生たちにも投げかけている。こうしたツールによってネット依存の傾向 を子どもたちに自発的に気付かせる指導に力を入れている。近年では仲間内だけでの連絡など、子どもたちの ネット環境がより閉じられた世界で行われるように変化してきており、以前より道教委と連携して実施してい るネットパトロールが入り込む事が難しくなってきたため、指導の多様性が求められる。 今年度は市P 連と連携してネットに関する保護者向けの授業を開催する計画だ。 《十勝高等学校生徒指導連盟・堺委員》 学校単位としては入学してすぐの1年生に対してネットのモラルやマナーについてどういう教育をしてい くかが重要であると考えている。e-ネットキャラバンを複数回利用したが、生徒だけでなく教職員にも非 常に好評だった。最近のネットマナーやトラブルについて教職員だけでは対応に苦慮する場面も増えており、 こうした形でのサポートを積極的に活用したい。ネット依存について様々な統計調査が発表されているが、 食事中や会話中でも片時も携帯電話を手放さない生徒の様子を見ると実数は想像以上に多いのではないかと 感じる。生徒だけでなく親への指導も含め高P連でも新しい研修会を企画している。その他の問題としては 「LINEはずし」によってトラブルになり、それが原因で不登校になるなど小中学校と同様に子どもたち のソーシャルネットワークの利用が一般的となった現状ではネットパトロールがその閉じられた環境に入り 込む事が難しくなり、各学校において難しい対応を迫られている。 《帯広市生徒指導連絡協議会・花井委員》 小中学校では現在でも携帯電話は不要物扱いであり学校への持ち込みを禁じる指導を継続しているが、生徒 の中でかなりの人数が中学入学以前または入学と同時に所有するのが現状だと思われる。詳しい使い方やト ラブルに巻き込まれない方法、また家庭でのルールづくりなどについて保護者を交えた形で継続した指導が 必要だが、子どもがネット環境に直接触れてから考えるのではなく、もう少し早い時期からの対応も見据え る必要がある。現在、帯広市のエリアファミリー構想(中学校区単位での幼保小中連携)を生かした形で携 帯電話やネットの問題を新たに取り入れて保護者とともに共通理解を図り、取り組みを実践していけるよう なステップを構築していきたい。 《㈱十勝毎日新聞社・伊東委員》 インターネットの安心・安全利用の啓発出前講座e-ネットキャラバンでの取り組みがメインとなるが、十 勝毎日新聞紙面にもネットのマナーやトラブルについて情報を掲載している。元旦号の紙面では子どもたち

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にも利用者の多いLINEの本社への取材記事も掲載した。e-ネットキャラバンの講師としては昨年20 回 ほど講座を開催しており、その回数は一昨年と比較して3倍程度に増加している。毎年継続の利用者が3割 なので新規開催希望者が増加している現状だ。講演内容の希望はスマホによるSNS利用に関するものが多 く、スマホ環境の向上に比例して資料も一段深い内容を揃える事が多くなった。講演後に生徒から感想文を いただく事も有るが、理解が深まったとの声も多く、また講演に関する費用も無料であるため今後はエリア ファミリー単位での利用など様々な場面で活用頂きたい。 (3)意見交換 ○青少年のインターネット利用環境実態調査(平成26年 内閣府) ○中学生・高校生のインターネット利用実態調査(平成26年 北海道教育委員会) 配布資料をもとに事務局より情報提供し、その後意見交換に入る。 《帯広市生徒指導連絡協議会・花井委員から質問》 ゲーム機によるインターネット利用とはどのようなものか。 《㈱十勝毎日新聞社・伊東委員》 基本的にゲームの対戦に関わる事を通信することがメインであり、一般的なイメージのインターネットが出 来ない訳ではないが大変手間がかかるため現時点での子どもの利用法などを考えるとあまり心配すべき点で はないと思われる。 《帯広市生徒指導連絡協議会・花井委員から質問》 スマートフォンではない携帯電話でLINEはできるのか。 《㈱十勝毎日新聞社・伊東委員》 スマートフォンでなくともLINEでメッセージのやりとりは可能だが、本来スマートフォンの操作法や機 動力を活用するプログラムがうまく生かされず、ぎこちない対応になってしまう可能性がある。また、その 対応のために新たに不要なトラブルが生まれる事を懸念する。仲間はずれなどがより起きやすい状況が想像 される。 《㈱十勝毎日新聞社・伊東委員》 実態調査による北海道の数値は全国の平均と特に大きな差はなく、機会あるごとに様々な情報をきちんと 提供すれば子どもも合わせて対応するという事だと思う。知る事によって自分で考えて動く人間になってほ しい。逆に食事中もスマートフォンを手放さないという親も存在する事が心配だ。 《帯広市青少年課・山本課長》 ネット犯罪やLINEトラブル、生活習慣の乱れ防止のため愛知県で午後9時以降中学生のスマートフォン を禁止(親に預ける)にした市があるそうだ。一定のルールができた事で現在は子どもたちの様子を見てい る状態と言うが。 《十勝高等学校生徒指導連盟・堺委員》 子どもたちというより大人側の事情で振り回されているのではないか。スマートフォンの所有率ももっと高 く想像していた。売る側もスマートフォンを売るのに必死のようだ。LINEについてももっとよい使い道 があるのではないか。生徒たちに急ぎの連絡が必要になった際に、教員が連絡するよりも早くLINEを使 って一発で連絡網の代わりになった事がある。 《帯広市青少年課・山本課長》 子どもたちがネット環境に触れる早い段階で、周りの大人が保護者を含め連携してトラブルの未然防止を啓 発していくために効果的な対策が必要だ。今回の会議で頂いたご意見は「ネット非行対策連絡会議通信」を 発行し、その中に記載させていただく予定となっている。また、通信の発行後、市のホームページにも掲載 するほか、各学校、関係機関などにも配布する。

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《Ⅱ》

平成26年度「ネット非行対策連絡会議 講演会」概要報告

〔1〕 日 時 平成26年11月5日(水)14時00分 〔2〕 場 所 帯広市職員会館 〔3〕 共 催 帯広市生徒指導連絡協議会 〔4〕 後 援 帯広市教育委員会 〔5〕 演 題 ケータイ安全教室 ~子どもをトラブルから守るために~ 〔6〕 講演概要 講演(1) 演 題 : ネ ッ ト 非 行 ( 被 害 ) の 現 状 講師:帯広警察署生活安全課 課長 大木 邦彰 氏 青少年を取り巻くネット環境 ○青少年の携帯またはスマートフォンの所有状況とフィルタリング利用率 所有状況 携帯またはスマートフォンを所有 うちスマートフォン所有()内は前年度 高校生 97.2% 82.8%(55.9%) 中学生 51.9% 47.4%(25.3%) 小学生 36.6% 13.6%(7.6%) フィルタリング利用率 高校生 中学生 小学生 平成23年度 49.7% 69.6% 62.2% 平成24年度 54.4% 68.9% 76.5% 平成25年度 49.3% 61.1% 76.5% ※ともに 内閣府 平成25年度青少年のインターネット利用環境実態調査より スマートフォンは青少年の間でも所有率が年々増加しており、高校生の約8割が持っているという計算にな ります。その半面で、伸び悩んでいるのがフィルタリングの利用率です。スマートフォンでのフィルタリン グ設定は携帯電話のそれと比較して若干複雑であることがその理由と考えられており、スマートフォンのシ ェア拡大とともに更なるフィルタリング率の低下が懸念されます。 青少年インターネット環境整備法では、18歳未満のお子さんが使用する携帯電話・スマートフォンには保 護者からの申し出がない限り事業者はフィルタリングサービスを提供しなければならないと定めており、フ ィルタリング中止を希望する場合も保護者による申請が必要となっています。 警察庁の調査で平成24年に全国でコミュニティサイトなどを通して性的被害を受けた少年の約9割がパ ソコンではなく携帯電話やスマートフォンから当該サイトにアクセスしていたことが分かっています。自分 の部屋や保護者の目の届かない場所からでも簡単にアクセスできるため、これらの便利な機器がこれ以上犯 罪被害の入口になってしまわないように効果的な対策が求められるところです。先ほどの警察庁の調査では 携帯電話やスマートフォンを使用してアクセスしていた少年のうち9割がフィルタリング未設定であり、有 害サイトや違法サイトにも自由にアクセス可能な状態だったことも判明しました。これらのことからも、お 子さんを犯罪被害から守るためにはフィルタリングの実施が第一に有効な手段です。フィルタリングは保護 者の責務だと認識していただきたい。 ネット被害の現状 ○道内における性的被害

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コミュニティサイトなどに起因した性的被害状況 (人) 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 出会い系サイト 21 16 23 25 7 コミュニティサイト 68 74 72 75 79 計 89 90 95 100 86 北海道警察の調査によると、平成25年に道内で出会い系サイトやコミュニティサイトに起因した性的被害 を受けた少年は86人でした。コミュニティサイトとは、 インターネット上の電子掲示板、ブログ、SNS(ソーシ ャルネットワークサービス)、ゲームサイト等のことです。 代表的なものにはMobage(モバゲー)、GREE(グリー)、 Facebook(フェイスブック)、LINE(ライン)などが挙げ られます。過去5年に渡って総数には極端な変化はありま せんが、平成25年はコミュニティサイトに起因する被害 が86人中79人と全体の9割以上を占める状態となって おり、今やネットに関わる被害の中心は以前主流だった出 会い系サイトからコミュニティサイトに大きく転換してき ているといえます。 ○帯広警察署管内における福祉犯被害 被害少年人数 (人) ネットを介したもの(うち コミュニティサイト) ネット以外 計 平成25年 10(9) 4 14 平成26年 9(8) 1 10 コミュニティサイトを通じた被害少年人数(年齢別) (人) 15歳 16歳 17歳 平成25年 4 4 1 平成26年 3 1 4 ※ともに平成26年は1月から10月までの暫定値 ※帯広警察署管内とは帯広市、音更町、幕別町、 芽室町、士幌町、上士幌町、中札内村、更別村 の8市町村のこと 福祉犯とは18歳未満の青少年に対し、いかがわしい行為を行う(北海道青少年健全育成条例違反の)淫行 や、18歳未満の青少年にお金を渡すまたは渡す約束をしていかがわしい行為を行う(児童ポルノ禁止法の) 児童買春などに代表される少年の福祉を害する犯罪のことをいいます。 平成26年の帯広署管内においてコミュニティサイトを介した被害少年8人の使っていたサイトは、友達作 りトークが1人、前略プロフィールが3人、Facebook が4人でした。年齢別人数では昨年と大差ないようで すが、15歳の被害者の中には中学生も含まれており、ますます低年齢化が進んでいます。また、統計調査は あくまでも検挙した数字であり氷山の一角です。実際に被害に遭った人数はこれ以上に多いという現実も知っ ていただきたい。

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○被害の実例(平成25年北海道内 うち②③は帯広署管内) ①家出人サイトと呼ばれるコミュニティサイトで、家に帰りたくない女子が今夜泊めてくれる人を探し て書き込みしたもの。このようなサイトでは隠語が多く使用される。厨3(=中3)、神(=匿って くれる人)、円光(=援助交際)、別苺(=ベツイチゴ:ホテル代別で1万五千円で援助交際可能)な ど。 ②31歳男性とFacebook で友達として知り合い、その後 LINE でやり取りし直接会った際に淫行被害 に遭ったケース。被害者は17歳女子で行為の写真を撮影された事もあり、数回にわたって被害に遭 ってしまった。 ③28歳男性と前略プロフィールで知り合い、直接会って淫行被害を受けたもの。被害者は中学生の女 子で、行為の静止画や動画を撮影された上、ネット上の共有サイトにアップロードされた。 ○警察による児童の保護活動 インターネットを介したあらゆる被害から子どもを守るために警察ではサイバーパトロールという ネット上のパトロールを実施しています。こうした中でコミュニティサイトなどに不適切な書き込みを 行った児童や生徒を特定し、補導するサイバー補導という活動を全国的に推進しており、警察庁の発表 で平成25年は全国で158名がサイバー補導の対象者となりました。 ○その他ネットにまつわるトラブルなど ・コミュニケーションアプリによるトラブル LINE、comm(コム)、カカオトークなど同アプリの利用者同士で無料通話やメッセージのやり取り が簡単にできる便利なものだが、相手がいつメッセージを確認したか分かる機能があり、子どもたちの 中ではメッセージに対する反応が遅いと無視したと取る傾向があります。この反応の良しあしで仲間外 れにされたり、いじめの対象になってしまうことがあるため、スマートフォンを片時も手放せないネッ ト依存の状態の子どもが非常に増えてきています。また、写真や実名など個人情報の流出や見知らぬ者 からのコンタクトなど他にも注意するべき点が数多くあり、こうしたことを子どもたちに理解させる事 が重要です。 ・掲示板によるトラブル 匿名性が高くどんな意見でも気軽に書き込めるが、その反響を期待して特定の人物への誹謗中傷、ま た実名や写真・動画など個人情報の公開などにエスカレートしている例があります。ネット上に写真や 情報が一度掲載されてしまうと消去する事は大変難しいのが現実です。この点を子どもたちに伝えてい ただいた上で、トラブル防止のために書き込む内容を事前に十分チェックする事も大事ですが、できれ ばこうした掲示板への書き込みは基本的にはしないという姿勢も必要だと感じています。 ・帯広警察署管内でのインターネットに関わる少年補導 ネット上で暴言を吐いた少年を補導したり、同じくネット上で口げんかしていた少年たちを事情聴取 の上、補導した例があります。これらの原因として、ネット上では相手の顔が見えず言葉だけのやり取 りでついヒートアップして顔を合わせると言えない事も平気で発言してしまう例が多くなっています。 携帯電話・スマートフォンなどインターネットを介した交流は大変便利であるが、その影には本日お話し たように常に危険が付きまとう世界でもあるという事を子どもたちに伝えていただき、今後の指導に生かし ていただくようお願いします。 講演(2) 演 題 : 携 帯電 話 の 利 便 性 と 危 険 性 講 師 : N T T ド コ モ ケータイ安全教室インストラクター 杉浦 由佳 氏

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スマートフォンをめぐる最新事情について

この数年で子どもたちへのスマートフォン普及率は大きく増大しました。携帯電話を子ども用に新しく 揃えようと店頭に向かっても並んでいるのはスマートフォンがほとんどです。これだけ増えたスマートフ ォンで子どもたちはどんなことをしているのか?またどんなことをしたいのか?おそらくそのほとんど はLINE やカカオトークなどのコミュニケーションアプリを利用した交流または、twitter や Facebook など SNS(ソーシャルネットワークサービス)を利用した交流を希望していると思われます。物心つい たときからインターネットがある時代に育った子どもたちは、受信・閲覧利用の割合が多い親世代とは違 い、インターネット上に自分が参加したり情報を発信することが当たり前になっています。こうしたこと から友だちとの付き合いにもインターネットが活躍し、保護者が知らないうちに見知らぬ相手と知り合っ てしまうことも少なくないのです。またスマートフォンやインターネットの技術向上は加速していて、最 近まで常識だったことがすぐ新しい情報に更新され古くなってしまうことが多々あります。現在、スマー トフォンからだけでなく携帯音楽プレーヤーやゲーム機などからでもインターネットには接続できます し、コンビニや大手家電店などでは無料でインターネットに接続できる wifi と呼ばれるサービスを実施 している店舗もあります。もはや子どもにまったくインターネットを使わせないということは不可能な時 代になっています。しかし、スマートフォンは様々なことができてしまうため、トラブルが多いことも事 実です。初めて乗る車にスーパーカーを与える親はい ません。子どもの成長とともに段階を踏んで変化させ ていく利用法を考える必要があります。まず最初は保 護者と一緒に使い始め、次の段階では使っても良い機 能や見ても良いサイトを広げ保護者が管理する(一定 の制限)利用にステップアップし、その次の段階では もう少し本人の責任で利用できる幅を増やし何かあ れば必ず保護者に相談する…といったように、徐々に 解禁することで自覚を持たせることがトラブルの未 然防止につながっていくと考えています。 インターネットの特徴とリスク 子どもたちの間で流行しているコミュニケーションアプリでは、短い言葉やスタンプで会話がどんどん 進んでいきます。そのスピードに焦ってしまったり、顔も見えず声のトーンも分からないやり取りでは相 手とちょっとした行き違いが生じることもあります。また、すぐに返信しないことが失礼にあたるという ような独自のルールに振り回されてグループ全員が悲しい思いをする結果につながる場合があります。お 互いの状況に配慮できるような友だち同士のルールを作れるように教えることが必要です。 その他、ネット上に公開した情報は悪用されるおそれがあることを最初から知っておく必要があります。 たとえば×曜日の×時は××プールに居るなどという情報や自分や友人の名前などから自宅住所や学校 などを特定されることがあったり、最近ではスマートフォンで撮影した写真の GPS(位置)情報から住 所などが特定されることもあります。また1週間旅行に行くなどの情報も先に自宅住所などが特定されて いた場合を考えるとわざわざ不在ですと発信していることになり公開すべきではない情報になります。 他にも軽率な書き込みや悪ふざけ写真の投稿などにより「炎上」と呼ばれる状態になってしまう場合が あります。「炎上」とはネット上の掲示板やSNS などに自分への批判や反論、罵倒のコメントが集中し 収拾がつかなくなることを指しますが、インターネット利用者の中にはこの「炎上」騒ぎに便乗して誰か を叩くのが好きな人もいます。モラルに反した書き込みはとくに「炎上」しやすいので注意が必要です。 また、「炎上」を面白がる人の中にはターゲットとなる人物の SNS やブログをさかのぼって重箱の隅 をつつき、断片的な情報を組み合わせて個人情報を突き止める場合も有り、氏名や学校名などをネット上 にさらされて受験や就職の際に不利になるケースも実際に発生しています。 その他、なりすましによる誘い出しというトラブルもあります。LINE などのコミュニケーションアプ リでは、まったく知らない人物とのやり取りは通常できませんが、登録してある自分のID を別の不特定

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の人物が見ることのできる掲示板などに公開する事で連絡を取り合う事が可能となります。そこで悪意の ある人物が年齢、性別、顔写真まで嘘のプロフィールで連絡し合い接触することで性被害などに遭うケー スも出てきました。子どもたちがコミュニティサイトを利用する目的は友人との情報交換や友人作りです が、性犯罪の加害者にコミュニティサイト利用の目的を聞くと相手が中高生だと知って利用していた者が 実に97%と、最初から子どもと知ってわいせつ目的で接触を図っていることがわかりました。これらの 事を保護者は良く知り、また子どもに伝える必要があります。 保護者や教職員の方にお願い 青少年インターネット環境整備法には、18 歳未満の子どものために携帯電話やPHS端末を購入、使用させ る場合は、保護者はその旨を事業者に申し出ることが必要だとされています。基本的には 18 歳未満が使用す る携帯電話やスマートフォンにはフィルタリングが掛けられており、もしフィルタリング解除を希望する場合 も保護者による申請が必要となっています。フィルタリングすることによって危険なサイトやアプリへの接 続がブロックされますが、フィルタリングについてよく理解していない保護者の方も少なくないことと思 います。 フィルタリングには大きく①キッズ用携帯など完全にネットに接続できない方式、②ホワイトリスト方式: 一定の基準を満たしたサイトのみ接続可能、③ブラックリスト方式:原則すべてのサイトに接続できるが一 定の基準を満たしていない出会い系や薬物系など危険なサイトはブロックする の三種類があります。 また、フィルタリング実施していても無線LAN や wifi の環境下ではブロックされないとの保護者の声を いただくことがありますが、現在では各電話会社とも対応するアプリがありブロックもれを防いでいます。 さらに、アプリを起動したりダウンロードする際にも作動をロックしたりブロックしたりするフィルタも 開発されており、様々な条件の中から選ぶことができます。条件が多くて分からないという保護者の方に は、子どもの年齢を聞いて適切なフィルタリングを提供するサービスも実施しています。 フィルタリングの判断基準は子どもの成長に伴って変わっていくため、保護者はインターネット上には 有害情報が氾濫していることを認識した上で、子どものインターネットの利用のルールを決めて、しっか り見守ることが大切です。 子どもがスマートフォンを利用する時間は年々伸びており、それに応じて学力は低下しているとの調査 があります。高校生女子では1日に4時間以上使用する者が6割ともいわれています。また、男子はゲー ムで利用する率が多く、無料ステージでは飽きてしまい有料のアイテムを次々購入し高額請求が届き、支 払い不能になってしまうなどのトラブルが発生しています。また、LINE などコミュニケーションアプリ はグループを作って利用することが多いので、遅い時刻になってもなかなかやめるタイミングが見出せず、 いつまでも皆が寝られないという状況が続き睡眠不足や体調不良を訴える子どもも多いと聞きます。学校 現場でもぜひ時間をつくっていただき、子どもたち同士のルールづくりなど話し合う機会を持っていただ きたいと思います。 繰り返しになりますが、ご家庭ではスマートフォンをプレゼントやご褒美として安易に子どもに所有さ せるのでなく、持つ前に本当に必要なのか家族で話し合い、どのように使っていくかを段階に分けてルー ルを決めていくことが非常に重要です。またこの際、ルー ルに違反したときのペナルティも忘れずに設定してくだ さい。ただ、いきなり子どもからスマートフォンを取り上 げたり、一切使用禁止にするなどの行為をしないようにご 注意ください。子どもが取り戻そうとして傷害事件に発展 した例もあるからです。段階を経た話し合いによって、な ぜ子どもが夢中になるのか保護者自身も理解を深めてい ただき、子どもがより話しやすくなる環境の構築につとめ ていただくようお願いいたします。

参照

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