日本標準商品分類番号 876132
薬価基準収載
【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
【原則禁忌】
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
セフェム系抗生物質製剤
処方せん医薬品
※※注意−医師等の処方せんにより使用すること
日本薬局方 注射用セフタジジム
製品の特徴及び有用性
セフタジジムはCephalosporium acremonium又はCephalosporium salmosynnematumの培養によって得ら
れる抗生物質の誘導体で第三世代のセファロスポリンである。セフェム母核の7位には、他の誘導体で知られている
アミノチアゾリル基にカルボキシプロピルオキシイミノ基を、3位にはピリジンを導入することにより緑膿菌に対する抵抗
力を強化している。
セフタジジム静注用0.5g、1g「サンド」は、後発医薬品として開発を企画し、規格及び試験方法を設定、長期保存
試験を行い、平成21年7月に製造販売承認を取得し、平成21年11月に上市した。
(薬食発第0331015号(平成17年
3月31日)に基づき承認申請)
●
本剤はセフタジジム水和物を有効成分とする注射剤である。
●
標準菌株に対する抗菌力は、ブドウ球菌属及びレンサ球菌属に対してはセフォペラゾン又はセフォタキシムの
1/2〜1/6の活性であるが、グラム陰性桿菌、特にセラチア属と緑膿菌などのシュードモナス属に対しては2〜32
倍のすぐれた活性を示す。
●
作用機序は細菌のペニシリン結合たん白PBP-1A、PBP-1B、PBP-3に高い親和性を示し、細胞壁合成を阻害
する。
●
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用としてショック、アナフィラキシー様症状、急性腎不全等の重篤な腎障害、汎血球減少、無顆粒球
症、溶血性貧血、血小板減少、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、間質性肺炎、PIE症候群、肝炎、肝機能障害、黄疸、精
神神経症状などがある。
開発の経緯
組成・性状
販
売
名
セフタジジム静注用0.5g「サンド」
セフタジジム静注用1g「サンド」
有 効 成 分
日局 セフタジジム水和物
含
量
( 1 バイアル 中 )
0.5g(力価)
1g(力価)
添
加
物
乾燥炭酸ナトリウム
色 ・ 剤
形
( 又 は 性 状 )
白色〜淡黄白色の粉末
pH
5.8〜7.8(1.0g(力価)/10mL日局注射用水)
浸 透 圧 比
(日局生理食塩液に対する比)
約0.7(0.5g(力価)/10mL日局注射用水)
約0.7(1.0g(力価)/20mL日局注射用水)
約 2 (0.5g(力価)/10mL日局生理食塩液)
約 2 (1.0g(力価)/20mL日局生理食塩液)
【有効成分に関する理化学的知見】
構造式 :
一般名 : セフタジジム水和物(Ceftazidime Hydrate)
略 号 : CAZ
化学名 : (6R,7R)‐7‐[(Z)‐2‐(2‐Aminothiazol‐4‐yl)‐2‐(1‐carboxy‐1‐methylethoxyimino)acetylamino]‐3‐(pyridini
um‐1‐ylmethyl)‐8‐oxo‐5‐thia‐1‐azabicyclo[4.2.0]oct‐2‐ene‐2‐carboxylate pentahydrate
分子式 : C
22H
22N
6O
7S
2・5H
2O
分子量 : 636.65
性 状 : 白色〜淡黄白色の結晶性の粉末である。
水に溶けにくく、アセトニトリル又はエタノール(95)に極めて溶けにくい。
効能又は効果
〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバク
ター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス
属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)
・マルトフィリア、アシネトバクター属、
ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)
〈適応症〉
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎( 扁桃周囲炎、扁桃周
囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺
炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結
合織炎、化膿性髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎
成人
通常、成人には1日1〜2g(力価)を2回に分割し静脈内に注射する。
なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて1日量を4g(力価)
まで増量し、2〜4回に分割投与する。
小児
通常、小児には1日40〜100mg(力価)/kgを2〜4回に分割し静脈内に注射する。
なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて1日量を150mg(力価)/kgまで増量し、2〜4回に分割投与する。
未熟児・新生児
通常、未熟児・新生児の生後0から3日齢には1回20mg(力価)/kgを1日2〜3回、また、生後4日齢以降には1回
20mg(力価)/kgを1日3〜4回静脈内に注射する。
なお、難治性又は重症感染症には、症状に応じて1日量を150mg(力価)/kgまで増量し、2〜4回に分割投与する。
静脈内注射に際しては、日局注射用水、日局生理食塩液、又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に投与する。
なお、本剤は糖液、電解質液又はアミノ酸製剤などの補液に加えて30分〜2時間かけて点滴静注することもで
きる。
〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉
(1) 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な
最少限の期間の投与にとどめること。
(2) 腎機能障害患者では、血中濃度半減期の延長及び尿中排泄率の低下が認められ、血中濃度が増大する
ので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。
下表に投与法の一例を示す(外国人のデータ)
※。
腎機能検査値
投与法
クレアチニンクリアランス
(mL/min)
血清クレアチニン
(mg/dL)
[g(力価)]
1 回投与量
投与間隔
(時間)
50 〜 31
1.7 〜 2.3
1.0
12
30 〜 16
2.3 〜 4.0
1.0
24
15 〜 6
4.0 〜 5.6
0.5
24
< 5
> 5.6
0.5
48
※ Richards D. M. et al.: Drugs 29(2), 105(1985)
注射液の調製法
セフタジジム静注用「サンド」には溶解補助剤として日局乾燥炭酸ナトリウムが配合されているため溶解時に炭酸ガ
スが発生しバイアル内が陽圧となるので、次のように2段階で調製する。下記溶解液量をバイアルに注入溶解し静
脈内投与に際しては下記投与液量に希釈し投与する。溶解にあたっては溶解方法についての説明書を読んで行
うこと。
販売名
溶解液
溶解液量
投与液量
セフタジジム静注用0.5g「サンド」
日局注射用水
日局生理食塩液
5%日局ブドウ糖注射液
3mL
10mL
セフタジジム静注用1 g「サンド」
5mL
20mL
安定性試験
保存条件
保存期間
保存形態
結果
温度25±2℃
湿度60±5%RH
2年
ガラスバイアル
変化なし
最終包装製品を用いた長期保存試験(25± 2 ℃、相対湿度60±5%、2年)の結果、セフタジジム静注用0.5g「サン
ド」及びセフタジジム静注用1g「サンド」は通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された。
(サンド株式会社 社内資料)配合変化試験
試料
規格pH域
試料pH
(A)0.1mol/L HCl
(B)0.1mol/L NaOH
最終pH
又は
変化点pH
移動指数
外観
セフタジジム
静注用1g「サンド」
+
日局注射用水10mL
5.8〜7.8
7.08
(A)10mL
4.28
2.80
変化なし
※17.07
(B)10mL
8.63
1.56
変化なし
※1 (A)5.65mLを添加した際(pH4.85)、微小な白色の沈殿を確認したが、約2分間撹拌したところ溶解した。この液にさらに(A)を添加したが、変化なし。●
pH変動試験
セフタジジム静注用1g「サンド」1バイアルを10mL及び20mLの注射用水に溶解して、撹拌しながら0.1mol/L
HCl又は0.1mol/L NaOHをビュレットにより上限10mLとして滴下し、持続的な外観変化が認められるpH(変化点
pH)を測定した。なお、外観変化が認められない場合は、10mL滴下時のpH(最終pH)を測定した。また、移動指
数は変化点pHと試料pHとの差とする。
試験薬剤:セフタジジム静注用1g「サンド」
(Lot.No.153341)
① セフタジジム静注用1g「サンド」1バイアルを注射用水10mLへ溶解した場合
② セフタジジム静注用1g「サンド」1バイアルを注射用水20mLへ溶解した場合
配合薬剤
容量
測定項目
時間(hr)
商品名
[成分名]※0
3
6
24
注射用エフオーワイ100
[ガベキサートメシル酸塩](小野薬品工業)
100mg/
D.W. 5mL
外観
白濁
白濁
白色沈殿
白色沈殿
pH
−
−
−
−
残存率(%)
−
−
−
−
5-FU注250協和
[フルオロウラシル](協和発酵キリン)
250mg/
5mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
8.26
8.15
8.09
7.76
残存率(%)
100.0
84.1
75.7
40.6
配合薬剤
容量
測定項目
時間(hr)
商品名(メーカー名)
※0
3
6
24
大塚蒸留水
(大塚製薬工場)
10mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
6.51
6.64
6.83
7.18
残存率(%)
100.0
99.1
99.5
93.8
大塚生食注
(大塚製薬工場)
500mL
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
pH
6.50
6.58
6.58
6.68
残存率(%)
100.0
99.3
99.1
96.8
大塚糖液5%
(大塚製薬工場)
500mL
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
pH
6.59
6.64
6.67
6.69
残存率(%)
100.0
98.9
98.3
94.2
リンゲル液「オーツカ」
(大塚製薬工場)
500mL
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
pH
6.48
6.61
6.62
6.67
残存率(%)
100.0
100.0
100.0
97.3
ラクテック注
(大塚製薬工場)
500mL
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
無色澄明
pH
6.49
6.54
6.57
6.70
残存率(%)
100.0
99.9
99.6
96.8
プラスアミノ輸液
(大塚製薬工場)
500mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
4.59
4.59
4.58
4.59
残存率(%)
100.0
98.7
97.6
95.4
② 注射剤との配合
セフタジジム静注用1g「サンド」1バイアルを注射用水20mLに溶解し、各注射剤1アンプル又は1バイアルと混合し
た後、室温における配合直後、3、6、24時間後の外観、pH及び含量残存率(配合直後を100.0%として算出)を測定
した。
●
セフタジジム静注用1g「サンド」と各輸液・注射剤との配合変化試験
① 輸液類との配合
セフタジジム静注用1g「サンド」1バイアルを注射用水10mLに溶解し、各輸液500mLに混合する。室温における
配合直後、3、6、24時間後の外観、pH及び含量残存率(配合直後を100.0%として算出)を測定した。
試験薬剤:セフタジジム静注用1g「サンド」 1バイアル(1g)使用 (Lot.No.153341)
含量測定:液体クロマトグラフ法
〈略号〉 D.W. : 注射用水試験薬剤:セフタジジム静注用1g「サンド」 1バイアル(1g)使用 (Lot.No.153341)
含量測定:液体クロマトグラフ法
配合薬剤
容量
測定項目
時間(hr)
商品名
[成分名]※0
3
6
24
ビソルボン注4mg
[ブロムヘキシン塩酸塩](ベーリンガーインゲルハイム)
4mg/
2mL
外観
微白濁
白濁
白濁
白色沈殿
pH
6.11
−
−
−
残存率(%)
100.0
−
−
−
点滴静注用
ビルヘキサル250mg
[アシクロビル](サンド)
250mg/
D.W. 10mL
外観
白色結晶析出
白濁
白濁
白濁
pH
−
−
−
−
残存率(%)
−
−
−
−
250mg/
D.W. 100mL
外観
無色澄明
無色澄明
無色澄明
わずかに結晶析出
pH
9.42
9.22
9.04
−
残存率(%)
100.0
90.2
84.7
−
ネオフィリン注250mg
[アミノフィリン水和物](エーザイ)
250mg/
10mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
8.22
7.74
7.53
7.20
残存率(%)
100.0
81.9
76.7
59.0
リンデロン注4mg(0.4%)
[ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム](塩野義製薬)
4mg/
1mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
6.33
6.59
6.76
7.20
残存率(%)
100.0
99.6
98.7
93.8
ダイアモックス
注射用500mg
[アセタゾラミドナトリウム](三和化学研究所)
500mg/
D.W. 5mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
8.83
8.75
8.71
8.40
残存率(%)
100.0
95.1
91.0
70.6
ラシックス注20mg
[フロセミド](サノフィ・アベンティス)
20mg/
2mL
外観
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
微黄色澄明
pH
6.20
6.38
6.52
6.93
残存率(%)
100.0
96.2
96.0
92.2
(−)白濁・沈殿・結晶析出のため測定不能 (サンド株式会社 社内資料) ※商品名、会社名については、各社製品添付文書(2009年10月現在)を参考に掲載しています。2009年11月作成 CFZ0910B-CB 【組成・性状】 【効能又は効果】 〈適応菌種〉 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エ ンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエ ンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・ マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレ ボテラ・ビビアを除く) 1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (1)ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者 (2)本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を 有する患者 (3)高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使 用すること。](〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉の項参照) (4)経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状 があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。] (5)高齢者(「5. 高齢者への投与」の項参照) 2.重要な基本的注意 (1)本剤によるショック、アナフィラキシー様症状の発生を確実に予知できる方法がないので、次の 措置をとること 1)事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必 ず確認すること。 2)投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。 3)投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、 投与開始直後は注意深く観察すること。 (2)本剤の投与に際しては定期的に肝機能、腎機能、血液等の検査を行うことが望ましい。 3.相互作用 併用注意(併用に注意すること) 4.副作用 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。 (1)重大な副作用(頻度不明) 1)ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内 異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、気管支痙攣、呼吸困難、顔面潮紅、血管浮腫等が あらわれた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。 2)急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等観察を 十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。 3)汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、異常が 認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。 4)偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下 痢があらわれた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。 5)皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があ らわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切 な処置を行うこと。 6)発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があら われることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤 の投与等の適切な処置を行うこと。 7)肝炎、肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ- GTP等の著しい上昇を伴う急性 肝炎、肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められ た場合には投与を中止すること。
セフェム系抗生物質製剤(日本薬局方 注射用セフタジジム)
Drug Information
組成・性状
効能
・
効果
●詳細は添付文書等をご覧ください。包
装
セフタジジム静注用0.5g「サンド」:10バイアル セフタジジム静注用 1 g「サンド」:10バイアル 請求先 資 料 URL:http://www.sandoz.jp 2009年11月改訂(第2版) 〈適応症〉 敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃 周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感 染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン 腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎 【用法及び用量】 成人 通常、成人には1日1∼2g(力価)を2回に分割し静脈内に注射する。 なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて1日量を4g(力価)まで増量し、2∼4回に分割投与する。 小児 通常、小児には1日40∼100mg(力価)/kgを2∼4回に分割し静脈内に注射する。 なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて1日量を150mg(力価)/kgまで増量し、2∼4回に分 割投与する。 未熟児・新生児 通常、未熟児・新生児の生後0から3日齢には1回20mg(力価)/kgを1日2∼3回、また、生後4日齢 以降には1回20mg(力価)/kgを1日3∼4回静脈内に注射する。 なお、難治性又は重症感染症には、症状に応じて1日量を150mg(力価)/kgまで増量し、2∼4回に 分割投与する。 静脈内注射に際しては、日局注射用水、日局生理食塩液、又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐 に投与する。 なお、本剤は糖液、電解質液又はアミノ酸製剤などの補液に加えて30分∼2時間かけて点滴静注す ることもできる。 〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉 (1)本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療 上必要な最少限の期間の投与にとどめること。 (2)腎機能障害患者では、血中濃度半減期の延長及び尿中排泄率の低下が認められ、血中濃度 が増大するので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。下表に投 与法の一例を示す(外国人のデータ)。 注射液の調製法 セフタジジム静注用「サンド」には溶解補助剤として日局乾燥炭酸ナトリウムが配合されているため溶 解時に炭酸ガスが発生しバイアル内が陽圧となるので、次のように2段階で調製する。下記溶解液量 をバイアルに注入溶解し静脈内投与に際しては下記投与液量に希釈し投与する。溶解にあたっては 溶解方法についての説明書を読んで行うこと。用法
・
用量
使
用
上
の
注
意
8)精神神経症状:脳症、昏睡、意識障害、痙攣、振戦、ミオクローヌス等の精神・神経症状があ らわれることがある。特に、腎機能障害患者で減量を行わなかった場合にあらわれやすい。 (2)その他の副作用 以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。 5.高齢者への投与 高齢者には、次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。 (1)高齢者では生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。 (2)高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。 6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 (1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断され る場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。] (2)授乳婦への投与は慎重に行うこと。[ヒト母乳中への移行が報告されている。] 7. 臨床検査結果に及ぼす影響 (1)テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽 陽性を呈することがあるので注意すること。 (2)直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。 8.過量投与 過量投与による大脳刺激により、痙攣、意識障害等の精神・神経症状を起こすことがある。なお、 本剤の血中濃度は透析により下げることができる。 9.適用上の注意 (1)静脈内大量投与:静脈内大量投与により血管痛、血栓性静脈炎等を起こすことがあるので、 これを予防するため注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分に注意し、その注射 速度はできるだけ遅くすること。 (2)調製時:配合時には配合変化データを参照すること。次の注射剤と混合後、配合変化を起こ すことが確認されているので注意すること。 1)バンコマイシン塩酸塩、ガベキサートメシル酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩、ベタメタゾンリン酸 エステルナトリウム、カンレノ酸カリウム、ジピリダモールと配合すると白濁・沈殿を生じること があるため、混注しないこと。 2)フルオロウラシル、テガフール、アミノフィリン水和物と配合すると時間の経過とともに本剤 の力価が低下することがあるため、速やかに使用すること。 3)本剤の安定性が低下するため、炭酸水素ナトリウム注射液を溶解や希釈に用いないこと。 (3)調製後:調製後は速やかに使用すること。なお、やむをえず保存を必要とする場合でも室温保 存で6時間、冷蔵庫保存で72時間以内に使用すること。【原則禁忌】
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
禁忌
原則
禁忌
【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
セフタジジム静注用0.5g・1g「サンド」Ceftazidime for Intravenous Injection 0.5g・1g [SANDOZ] セフタジジム水和物 Ceftazidime Hydrate 和 名 洋 名 一 般 名 販 売 名 和 名 洋 名 本 社 : 東京都港区西麻布4-16-13 製造販売元(輸入) : 山形県上山市新金谷827-7 安定性試験 最終包装製品を用いた長期保存試験(25± 2℃、相対湿度60±5%、2年)の結果、セフタジジム静注用0.5g「サンド」及びセフタジジム静注用1g 「サンド」は通常の市場流通下において2年間安定である ことが確認された。 8 7 6 1 3 2 日本標準商品分類番号 処方せん医薬品※ ※注意̶医師等の処方せんにより使用すること 遮光、室温保存 2年(包装に表示) 1g 22100AMX02107000 0.5g 22100AMX02106000 薬 価 収 載 販 売 開 始 承 認 番 号 規制区分 2009年11月 2009年11月 貯 法 使用期限 サンド株式会社 カスタマーケアグループ フリーコール:0120−982−001 受 付 時 間:9:00∼17:00(土・日、祝日及び当社休日を除く) 経口避妊薬 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再 吸収を抑制すると考えられている。 経口避妊薬の効果が減弱するお それがある。 利尿剤 フロセミド 等 ン−アンジオテンシン系の賦活又は利尿剤による脱水等で機序は不明であるが、フロセミド投与による利尿のためレニ 尿細管細胞へのセフェム系抗生物質の取り込みが亢進し、 腎毒性を発揮すると考えられている。 危険因子:高度の腎障害 動物実験(ラット)でフロセミド等の 利尿剤との併用により腎障害が 増強されることが報告されている。 腎機能に注意する。 薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 の 注 意 取扱い上 腎機能検査値 クレアチニンクリアランス(mL/min) 50∼31 30∼16 15∼ 6 < 5 1.7∼2.3 2.3∼4.0 4.0∼5.6 >5.6 1.0 1.0 0.5 0.5 12 24 24 48 血清クレアチニン(mg/dL) 1回投与量[g(力価)] 投与間隔(時間) 投与法 販売名 セフタジジム静注用0.5g「サンド」 セフタジジム静注用 1 g「サンド」 溶解液 溶解液量 投与液量 3mL 10mL 5mL 20mL 日局注射用水 日局生理食塩液 5%日局ブドウ糖注射液 販 売 名 セフタジジム静注用0.5g「サンド」 セフタジジム静注用 1 g「サンド」 有効成分 日局 セフタジジム水和物 含 量 (1バイアル中) 0.5g(力価) 1g(力価) 添 加 物 乾燥炭酸ナトリウム 色・剤形 (又は性状) 白色∼ 淡黄白色の粉末 pH 5.8 ∼ 7.8 (1.0g(力価)/10mL日局注射用水)約0.7(0.5g(力価)/10mL日局注射用水)、約2(0.5g(力価)/10mL日局生理食塩液)約0.7(1.0g(力価)/20mL日局注射用水)、約2(1.0g(力価)/20mL日局生理食塩液) 浸透圧比 (日局生理食塩液に対する比) 種 類 過 敏 症注) 頻度不明 発疹、発熱、蕁麻疹、紅斑、瘙痒 下痢、悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振 消 化 器 口内炎、カンジダ症 肝 臓 菌 交 代 症 AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ- GTP等の上昇、黄疸、ビリルビン等の上昇 めまい、頭痛、味覚障害、口渇感 そ の 他 腎 臓 BUN等の上昇、クレアチニン等の上昇 血 液 顆粒球減少、好酸球増多、貧血、血小板増多、リンパ球増多 ビ タ ミ ン 欠 乏 症 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等) 注)このような場合には投与を中止すること。