ハーフアカデミック: モード2サイエンスと研究者
のキャリアパス
著者 久利 美和, 村上 祐子
理学研究科天文学専攻 秋山研究室での実習風景(発展コース)
ハーフアカデミック:
モード2サイエンスと研究者のキャリアパス
東北大学大学院 理学研究科 教育研究支援部
久利美和(アウトリーチ支援室) ・村上祐子(国際交流推進室)
概要
地球惑星分野の現場からの主張:作業仮説
(科学哲学型の予想に反して)
モード2サイエンス(ハーフアカデミックポジション)は大学ポジ
ション丌足の帰結である
市民が研究者になったのではなく
研究者が研究機関からはみ出した
(だからこそ地域貢献としての可能性も広がった)
回答(まとめと提言)
広義」のサイエンスコミュニケーターなら
「尐数」なら食べていけるのかも
400万円(諸経費込)の給不100名を雇うには4億円が必要=1億円で25名
モデル事業として数十名の専属サイエンスコミュニケーターをきっかけに
多数の兹業サイエンスコミュニケーターが社会にねづく政策が望まれる
素朴な疑問
ポスドク問題が叫ばれる中、大学の研究者のニーズも減尐し
企業の受け入れも進まない中聞こえてきた
サイエンスコミュニケーター
は
食べていけるのか?
キャリアパスとして検討する余地はあるか?
日本(の科学哲学分野)におけるモード2
サイエンスに照らし合わせて
Michel Gibbons, 1994, SAGE
The new production of knowledge: The dynamics of science and
research in contemporary societies
『現代社会の知の創造』小林信一訳(丸善、1997)
⇒
「学問研究の担い手が今後
狭義の研究者のみならず市民に広がっていく」
(広井良典「公共創刊にあたって」,千葉大学21COE, 2004
理学系若手研究者をとりまく状況
地球惑星科学分野の若手研究者の状況と意識
事例調査(インタビュー)
「知識基盤社会を牽引する人材の育成と活躍の促進に向けて
平成21年8月31日 科学技術・学術審議会人材委員会
予算
連合キャリアパス支援委員会若手WG2008年度活動報告書、 2009年11月
◆企業などへの就職についての現状認識◆
一般的な印象:「企業に就職すること」をどう思うか尐数の例外を除き,企業就職の印象は悪くない
一方で,興味なし,考えたことがないという意見も複数あり自分の希望として企業就職をどう考えるか
(以下はコメントを基に分類):
チャンスがあればぜひ行きたい:約1/4
やむを得ない場合は行ってもよい:約1/3
行きたくない/行く気はない:約1/3
その他意見:
自分には無理(年齢・専門性・求人状況)
情報がほしい/就職活動している
◆研究プロジェクトにおける PDの具体的な「貢献」の内容◆
「貢献している」という回答に寄せられた,貢献の中身.
(1) 論文執筆・学会発表
(2) 観測・分析作業
(3) 講義(公式,非公式を含む)
(4) 学生指導(実質的な指導教員として)
(5) 機器管理,実験室の管理業務
(6) プロジェクト運営,渉外など
(7) サーバー管理
(8) アウトリーチ,広報活動
現在まとめて「ポスドク」と呼ばれている層の研究者がこなしている仕事の幅が極めて広い。次の仕事を探
さなくてはならない当のポスドクにとって,有意義な仕事はこのうちどこまでだろうか.研究成果に直結する
仕事は上記(1)(2)であり,教育経験という視点を加えても(3)(4)までである.公募条件によっては(5)(6)
がプラスに作用することもあるかも知れないが,(7)(8)がプラスに作用することは稀である。ポスドク研究
員が様々な形で貢献しているという事実には,もちろん歓迎すべき側面もあるが,任期中に得られた成果
によって次の職につなげていくという,(日本における)ポスドク職のデザインからは想定外の仕事が多く含
まれていることに注目すれば,憂慮すべき現状であると考えられる.
◆非研究職(一般企業,行政,教育等)支援充実への意見
③ 専門性を生かせる仕事の開拓(アウトリーチ,教職,行政専門職等)(中・長期)
・教職員(小中高)へのキャリアパス
・地球惑星科学の専門知識をいかに売り込むか
インタビュー回答には無かったが,以下も検討課題だろう
・国や地方自治体の防災対策専門職等へ,従来の公務員制度の枠外での採用 → 藤井
2007:
http://www.gsj.jp/GDB/openfile/files/no0470/0470-4.pdf
・大学や研究機関での研究支援員の拡充 →今年度補正予算で2500 人,300 億円決定.
これの継続化
http://tech.braina.com/2009/0601/other_20090601_001____.html
大学 ・JST地域科学振興・学習支援(理科教育、科学教育)
地方自治体・観光資源の有効活用(ジオパーク)・産業・経済振興(過疎対策)
やりたい仕事とそれを支えるための仕事と
それに係る補助金のこまめな申請!
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質問項目
・大学や自治体の支援はどうあるべきか
・大学や自治体の支援はどこに使われているのか?
・大学や自治体以外に支援を求められるか?
・ビジネスモデルとして成立しているポイントは?
・ビジネスとしての比重は?
基礎科学、観光、防災、技術提供
・産学官連携事業など各種助成事業はどれほどの助
けになっているか
・ターニングポイントとなったと感じている出来事
・鹿児島の地域性
・NPO運営として意識していること
※謝辞:NPO法人桜島ミュージアム福島大輔氏にご
協力いただきました。この場を借りて、お礼申し上げま
す。継続して、複数の方の意見を収集中です。ご協力
をお願いします。
とどまっても明らかにポストなし
出たくないわけではないが
出ようにも狭き門
でも培ったスキルは生かしたい
迷う前に修士で脱出
防災関係予算:平成22年度予算案 5042百万円
http://www.bousai.go.jp/1info/pdf/22_yosan.pdf
総務省:平成22年度
http://www.soumu.go.jp/main_content/000049213.pdf
地方主権17兆4,777億円
うち*地方交付税財源繰入17兆945億円*地方特例交付金財源繰入3,832億円
*地方分権改革の着実な推進56億円
★たぶんここだけ関係★>*地域力の創造・地方の再生10億円
消防防災体制の整備促進及び救急救命体制の充実 107億
観光庁
http://www.mlit.go.jp/common/000059358.pdf
観光を核とした地域の再生・活性化のうち人材育成26百万円
JST
科学技術理解促進H20 9,662百万円
うち地域の科学舎H20 6件採択 1件13百万/年×3年上限
自治体:鹿児島県の例
http://www.pref.kagoshima.jp/__filemst__/50116/22youten-1.pdf
地域振興推進ソフト事業10,000千円×7地域振興局
地域ぐるみ自主防災組織育成強化1,142千円
地球環境を守るかごしま県民運動推進事業(環境学習)9,012千円
未来につなぐ森林環境教育推進事業(環境学習)8,800千円
奄美群島自然共生事業(含む人材育成)13,234千円
ふるさと雇用再生特別基金事業3,593,841千円
かごしまグリーン・ツーリズムネットワーク機能強化事業2,944千円
共生・協働リーダー養成事業1,119千円
地球惑星科学連合2010年大会 G-HE030-P05 地球惑星科学史 2010年5月23日
「理学系博士修了者のキャリアパス」 2010年5月、NISTEP (2002-2006 年度理学分野修了者全体)
図1. 博士課程修了直後にポストドクターなった者、 、民間企業
に就職した者の分野比率
図2. 理学分野の博士課程修了者のうち、修了直後にポストドク
ターなった者、民間企業に就職した者の専攻比率
図3. 専攻別に見る博士課程修了直後にポストドクターになっ
た者の現在