Title
金融と資本の自由化その見通しと県内への影響
Author(s)
金城, 弘征
Citation
沖大経済論叢 = OKIDAI KEIZAI RONSO, 9(2): 163-181
Issue Date
1985-03-31
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/6749
金 融 と資 本 の 自 由化
その見通 しと県 内へ の影響
大 宝 証 券 社長 (琉球銀行監査役)金
城
弘
征
1
. 貯 蓄 革 命 前 夜 ◎ 金融市 場 と資 本市 場 の伝 統 的 区分 本来日本では、金融市場と資本市場は、は っきり分かれている。どうい うふ うには っきりしているかという点についてこれか ら申し上げてみたい。資金の 流れをマクロでみると産業資金の最終的な貸 し手は家計である。資本の最終的 な受け手は企業となる。これは類型化 してい っているわけで、たとえば家計が 貯蓄を して同じく家計が借 りる.消費者、金融 ローンとい うの もあるが量か ら いえばE:く一部である。大部分は家計が貯蓄と して貯めたものを企業が使 う、 というマクロの資金の構図がある。その場合家計と企業が直接金のや りくりを する場合を直接金融方式という。たとえば上場企業が株式を発行する。それを 個人が買 う、資金は個人か ら企業へ流れる.社債を買 う。これを直接金融方式 という。中間には証券会社があるが証券会社はただ媒介す るだけである。 間接金融方式とい うのは銀行が間にたって、家計か ら銀行が貯金とい う形で 資金を預か って、一方で預 った資金を企業に融資す る。これを間接金融方式と いう。企業が資金を調達する場合、企業の貸借対照表の右側を見ると、大きく 分けて三つ、資金を調達する手段が三つある。一つは長期あるいは短期の形で 資金を借 り入れをする。 もう-つは社債を発行す る形で調達するOもう一つは 株式を発行 して調達する。この三つあるわけで、借 り入れ金の形で調達するの が間接金融方式、社債発行とか、株式を発行 して資金を調達す るのが直接金融 方式、直接金融方式が行なわれる場を資本市場、間接金融方式が行なわれる場 が金融市場と呼ばれる。その両者は伝統的には っきり分かれる。日本の企業が、 -163-直接金融と間接金融をどれくらいの比率で使 っているかというと、八対二で間 接金融を多く使 っている。明治開国以来、国策として金融資本を育ててきたo 資本市場とい うのが後れをとっていて日本では、借 り入れ資本が八対二で多い。 アメ リカではどうかとい うと、国策で銀行を育てるというのはな
い
。自然発生 的に、金融市場†資本市場が発達 している。アメ リカでは逆に直接金融が、六 対四となっている。西 ドイツでは、間接金融が高いけれども日本のようではな い、アメ リカと日本の中間に位置する。沖縄では直接金融、間接金融のほかに、 モアイというのがある。このモアイは、企業が直接か らむと、家計か ら企業へ と資金は流れる、変則的な直接金融が沖縄ではある。一説によると、 1千億と か、 2千億 といわれている。ばかにな らない金額が、変則的に企業に供給され ている。 資本市場と金融市場の特色であるが、まず資本市場では、原則として資金は 長期、あるいは無期限とな っている。社債は、十年が基準で株式は無期限。そ れに対 して金融市場では、期間が原則的に短い。次に資本市場では金の借 しか りで有価証券が使われる。有価証券は流通性を持 っている。いっでも金に変え られる。ところが金融市場でや りとりされる、貯金証文は譲渡性がない、 1対 1の契約がされている。そこがちが う。資本市場では流通性があるので相場が 形成 される。有価証券は相場で上か ったり下が ったりする。国が発行する国債 でも変動がある。金融市場では相場変動とい うのはない。確定利付 きで元本は 変動 しないO もう一つの特色は、資本市場ではローカルマーケ ットは成 り立た ない、金融市場はローカルマーケ ッ トはありうる。資本市場は多くの人が参加 しないと成 り立たない、自分の持 っている社債 、株がす ぐ売れるような市場、 全国あるいは国際マーケ ッ トを対象にする。ところが金融市場では全国マーケ ッ トと並んで、ローカルマーケ ッ トがある。たとえば沖縄では、金利水準が東 京 とかなり違 う。本来は一つのマーケ ッ トでは、一つの金利 しかないわけだが、 ローカルマーケ ッ トが沖縄では存在する。沖縄ではさらに若松金利というのが ある。若松の問屋街では、沖縄で特に金利が低い、力が強い もんだか ら銀行か ら低金利で借 りているOこれが ローカルマーケ ッ トが存在するということにな る。こういうふ うに、資本市場 と金融市場は、は っきりとした特色がある。ところがこの4、 5年 らい、この垣根が くずれだ してきている。資本市場に中期 国債ファン ドがでだ した。これは証券版の普通預金と同 じで1ケ月おけば、後 は出 し入れが 自由である。金融市場にとって溌乱的なものがでてきたわけであ る。これで金融市場、資本市場の長短の枠の一角が崩れて くる。次に短期国債 であるが長期国債が大量に発行されその償還期限が くるものだか ら、その借 り 替え債として、かな りの量の短期国債発行が検討 されている。 1年 ものが大量 にでてくる可能性がある。この短期国債は資本市場で相場がた って利回りが変 動するわけです。こういうのがでてくると、金融市場の商品と直接ぶつか るわ けです。それか ら 1昨年か ら、銀行で国債を売 りだ している。また国債を自由 に売買できるようになる。そうい うふ うに銀行の資本市場への乗 り入れがでて きている。それか ら今年債券の先物市場とい うものができるが、これ も銀行の 参加が予定 されている。それか ら短期市場とい うのがある。従来は、コール市 場、が主だったが、最近では、短期資金市場が多彩になってきている、たとえ ば、現先取引、売戻 し条件つ き、あるいは買戻 しつ きの債権の売買とか、そう い うのがでてきた。 さらに、CDとか、コマーシャルペーパ ー、アメ リカで発行 された短期市場 ものが日本に入 りこんできている。CDとはサ ティフイケ ッ ト・オブ ・デポジ イ- トですが、譲渡性預金のことである。これ も短期資金市場にでてきている。 証券会社 も銀行 も両方あつか う方向にむか っている。こうい うことで資本市場 と金融市場は分別つかなくなっている状態である。どうしてそうなったかとい うと、一つは国債の大量発行とい うことがある0第一次のオイル シヨクでお も いきって大量に赤字国債を発行 した、経済を刺激するために、 50年以降国債 はふ くらんできている。これが大量にでてくると金融市場をおびやかす ことに なってくる。銀行サイ ドでもそれに対向す るものをつ くらないといけない。 も う-・つは企業の資金調達がワンパ ターンじゃなくなってきている。借 り入れ一 本にたよらず多様化 してきている。海外で社債を発行するとか、色々企業 もコ ス ト計算を して資金調達をするようになる。それか ら企業の資金運用 もめまぐ るしく多様化 してきている。 もっと具体的に、50年以降銀行 と証券会社がど ういうふ うに変わってきたか説明 したい。まず銀行の方ですが、銀行は明治か -16
5-ら現在 まで
100
年の歴 史があるわけだが、54-55
年までの銀行 をみると明 治以来の ワンパ ターンの業務をや ってきた。 まず資金を集めるのが普通貯金と 定期貯金 、当座貯金 、この三つが基本、融資す るのは長、短期の貸 し出 し金。54
年、5
5
年 を さかいに して、CD、譲渡性の預金がでて くる、定期貯金が流 通性を持 っとい うことで画期的なことで、銀行の預金の形を取 りなが ら有価証 券的な性格を持つ。それか ら57年 に銀行 が金を販売す るようになる。銀行で 金を買 うなんて昔は考え られなか ったことである。デパ ー トの ように何んでも 品揃え しないと客に逃げ られて しまう、とい うことで金をあっか う。それか ら 58年4月か ら銀行 で国債を販売す るようにな った。これは純然たる資本商品, 58年9月、 国債定期 口座とい うものがでて くる。国債 と定期貯金を復合 した もの 、これは証券会社の資本商品と銀行の預金が ドッキング した商品であるC さらに進んで普通預金 と中期国債 ファン ドの ドッキ ング、普通預金がある一定 の金額 に達 した ら自動的に中期国債 ファン ドにシフ トす るシステム、これが去 年売 りだされた。それか ら公共債デ ィー リング、銀行が資本市場で自由に債券 を売 った り買 った りす るOそれか ら外貨投資口座 とい うの も去年でてきているふ いなが らに して ドル預金を した り、スイスフ ランの預金を した りす ることがで きる。今年の4月MMCとい うのがアメ リカか ら輸入 される、これはマニーマ ーケ ッ ト・サテ ィフ イケ ー トの略で、市場金利連動型の ものである。54
年 以 後5年の間にこれだけの ものがでてきてめ まぐる しく変わ って きている。明治 以来 ワンパ ターンであ った ものが、54、
55
年 か ら変 わ って きている0 -万 証券会社をみますと、証券会社も銀行と同 じ位 の 歴史を持 っているが、明治 以来、百年間は ワンパ タ-ンできている。原則と して株式、債券、投 資信託、 この三つが証券会社の主商品ですが、この投信が従来長期 ものが多か ったので すが、最近短期の ものが、銀行の ものとまざらわ しい ものがでて きた0 まず55年の 1月に中期国債 ファン ド、これは貯蓄革命の象徴的 なもの とい われるが、証券ぽんの普通預金、それか ら56年になると国債利食 ファン ド、 58年4月の 国債担保金融を証券会社がや りだ した。 金融 とい うものは証券会社にはみとめ られていなか った。銀 行の業務をおか すとい うことでみとめ られなか った。また証券会社は、金の販売に もの りだ した。金を加工 した投資口座を もうけ た。去年の 4月には海外 CD、 「コマーシャルペ ーパ ー 」、同 じく 「CM A 」 をあ っかい、証券界 もこの4、 5年 さまざまな商品をあ っか うようにな ってき ている。 このように銀行 と証券会社の業務が急速に変 って きた背景 には、一つには、 国債の大量発行に伴 なう自由金利商品の大量出現 とい うのがある。 国債は大部分の期間が10年であ るため金融 市場 とはそんなに競合がなか っ た。ただ国債を毎年発行 してい くと、残存期間がだんだん短 くなる。 50年に 発行 された国債は今年期限が くるわけで
、51
年発行 された国債は来年とい う ことにな り、その期間は 1年で、ここで競合とい うことになる。これが金融秩 序を乱 し、金融 自由化を促進す る形とな ってい る。 国債が どうして 自由金利商品か、素人には理解 しがたいと思いますが、国債 の しくみを説明 してお く。 国債は印刷 された、券面上に固定 された金利があるわけです。たとえば、 7 5パ ーセン トとすると額面百円とす ると、デスカウン ト発行 とい って、発行 さ れる場合百円を切 っている。 発行価格 とい うのがあ って、たとえば98円だとす ると、期 限 まで持 っと百 円返 してくれるが、新規で国債を買 うときは国債を98円で買える。 その結果、応募者利回 りは7
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857
%になる、どうしてか とい うと、利息は7
円 50銭 払うわけです。ところが、実際投貸 した資本は98円ですか ら、 直利 と い うのがあ って受取利息を没 下した資本で割 った、7.
653
にな る。 これは こ れだけではなく、期限 まで持 っと、2
円の プラスがでて くる。 2円で 10年間を割 った ものが償還差益、計算す ると、 0.00204にな る、 これをあわせ ると、7
,
857
になる。 今か りに市場の長期金利が7.
5
まで下が ったとする。7.
85
か ら7
.
5
ま で下 が った ら、国債の相場は上がる。 市場の長期金利が 下がると金融機関などが国債を買い。その結果国債の値段 が上がる。結果的に市場金利の利回 りが同 じになる。 逆に市場金利が上が ったとす ると、 8パ ーセ ン トにな ったとす ると、国債の一一
6
7-値段は下落 くする。 そうい うふ うに国債の元来の値段が
、98
円にな った り、百円にな った り変 動するものだか ら、それで自由金利商品とい うわけです。 こうい うふ うに国債が大量にでまわったものですか ら、それをバ ックにして 商品開発 ラッシュがでてきた。 次に業際競合と業際提携、業際競合とは、異なった業種が競合 している、そ れか ら異な った業種で相互提携がなされている。 金融界では、新語が出てきているが、ニアバ ンクとい うのは、銀行類似の金 融機関、ノンバ ンク、まったく金融機関 じゃないけれど、金融機関と競合する 業種をい うC たとえば、資金調達面でいいますと、まず証券、生命保険、損害保険など銀 行 と同 じ貯蓄商品をあっかいだ している。 それか ら、資金の運用面では、サ ラ金会社、クレジット会社、ベ ンチャーキ ャピタルなどが銀行 と競合するようになる。 競合関係にあるとい うことは、逆に手を結ぶメ リッ トもあるとい う関係にあ る。 証券会社と銀行の提携を申 しますと、資金振込みの授携、証券担保金融の提 携 CM A復合商品の開発提携、人事面の提携,経営その ものを系列化するなど 複雑な相互関係にな りつつある。 ◎ 自由金利市場のエースたち 大きく分けて、債券、投資信託、金融商品、その他の四つに分け られる。債 券ではまず国債。今では、 130兆円の国債 が発行 されている。 これには 10年 国債、 5年 もの割引国債、 2年、 3年、4年の中期国債がある。 次に社債 ,あるいは事業債がある。また転換社債とい って社債と株式の中間 的なもの、元本保証つ きで確定利息がっ きますが、いっでも株式に乗 り換えが できる。 次に投資信託。中期国債ファン ドは代表的な短期商品で毎日利息計算がされ 1ケ月復利になっている。 -168-公社債投信、無期限の投資信託である。この投資信託というのは、どのよう にでも組み合せができるようになっていて、最近では、スポ ッ ト投信 とい って、 たとえば、女性専用ファン ド、主婦層をね らった投資信託がでる。これは女性 の化粧品メーカーの株式を主体に公社債を組み合せたものである。 次に金融商品では、外貨預金が 自由金利商品の花形になっている。 その他では金投資口座、これは金の先物相場を利用 した商品である。金は先 物マーケ ットがあるので、先物がプレミアになっていると現物で金を買 って6 ケ月先に売る、とい う売 り予約を しますと、プレミアの部分の差益が利息にな る。 抵当証券。抵当を証券化する、抵当証券法とい う法律があ って、抵当を証券 化する、それを有価証券で転売する。今現在活躍 している自由金利市場は以上 である。 ◎ 貯蓄革 命 は何 故 起 きたか この 4、 5年貯蓄革命が起きてきている。どうしてそうな ったか。 需要サイ ドか らみると、一世帯の貯蓄額は
、700
万だとい われてい る.従 来貯めるだけの貯蓄が、これを増やす時代にな ってきている。 金利選好の高まり、一つは給与のベアが悲常に低 くおさえ られていまして、 生活防衛意識が高まってきている。 それか ら供給サイ ドでは、国債の大量発行というのが引金になっている。財 政赤字のあお りを受けて、金融市場、資本市場が大揺れに揺れている格好であ る。 もう一つは、金融の技術革新、たとえばコンピューターとか、通信技術で複 雑な計算を処理するようになって、中期国債ファン ドがでてきたわけです。 それか ら規制緩和、従来の金融界は、大蔵省の規制でがん じが らめになって いた。ところが国債が大量に発行 され、自由金利商品がでて くるものだか ら、 行政的にそれをとめることができなくなっている。 -169-◎ アメリカの貯蓄革命 アメ リカは、日本の数年先を行 っていて、貯蓄革命が進んでお り証券会社、 銀行などの合併や倒産、などがたくさん起 きている。 何故貯蓄革命が起 きたかとい うと、第-に、物価上昇率が高いこと、第一次 オイル シヨクをさかいに、たとえば、 74年には、 物価上昇率が、6.1パ ーセ ン ト
、75
年か ら79
年では、
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.
1
パ ーセン ト、80年が、 13
.
5
パ ーセ ン ト と非常に物価上昇率が高い。これが長い期間あったものだか ら、個人、法人は 規制金利、法律で決め られた、普通預金とか、定期貯金にそっぽをむけるよう になった。 国債の大量発行は、アメ リカでも同じで、資本市場、短期金融市場の 自由金 利と銀行の規制金利のギャ ップが大きくなったOコンピューター、通信技術の 発達がそれに重さなる。.金融会社、証券会社、保険会社などが入 り乱れて商品 開発せざるをえなか った。日本 もアメ リカの後追いをすることになる0 カルフォルニアの通信販売会社、シアーズ社が、スーパを経営 していて、入 口の所に、証券会社、銀行、保険会社、不動産の相談コーナーとい うのがあっ て、これ らはみなシ アーズに買収 されている。 ショビングに行 き、そのついで に、お金の運用の相談をするというもの。資本市場、金融市場がどういう形で でてくるのか今後は予想 しにくい状態にある。2.
金 融 と 貸 本 の 自 由 化 ◎ 自 由 化 へ の 内 圧 、 外 圧 、 中 圧 日本の金融界は、外国の金融界とくらべて特徴があ って、金融行政とい うの がある。行政の もとに金融市場の秩序を守 っていこうとするもの。 具体的にい うと、銀行とか証券会社が、新 しく店を出すとすると、大蔵省の 許可が必要、店を移転する場合で も、店舗拡張するときでも、廃店、このよう な場合でも大蔵省の認可が必要、一般店舗、出張所みんな法律で決め られてい る。 梯械化店舗は人数四人、小型店舗は、十人以内とか、人数まで決め られてい-1
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0
-る。新 しい商品を開発 しても行政が決める。商品の廃止、配当、決算の債権償 却、みんな行政が決める。いわば護送船団方式とい って弱い機関でも成 り立つ ようになっている。金利でも日銀が決定 し、金融界の秩序がたもたれている状 態である。その結果どこへ行 っても同 じ商品 しかないので競争がないとい うこ とで、楽な商売を している。行政がここへきててかせ、あ しかせになってきて いる。 ところが大量の 自由金利市場がでてきて、臨時金利調整法とい うのが、じゃ まになってきている。それを緩和 しょうということで、都銀の方か らこれを撤 廃 しろと要求がある、これが内圧である。内部事情として も、これを撒廃せざ るをえなくなっている。 最近の金融市場の延び率をみると、金利選好が高くて、高利回 りの商品はど 延び率がよくな っている。 一般の普通貯金、定期貯金は、鈍化 している。それを打破するために、自由 金利に してくれと、都銀は主張 している。 中小金融機関になると、一つには、資金が逃げていくのを防御することはで きるが、ただすでに自分の所にある預金が、低金利か ら高金利に変わるとい う ことであれば、これは経営を圧迫する。コス ト高ということで非常に危険な要 素を持 っている。ただ自由化 しないと、資金が逃げるばか りで、ジレンマに立 たされている。こうい った事情を自由化の内圧とい っている。 これはいわば証券会社と銀行の土台を同 じに しろとい う主張である。 次に外圧ですけれど、これはアメ リカか らの圧力です。 58年の秋 、 レーガ ン大統領が、来日したときに、貿易摩擦 も問題になったけれど、いちばんの問 題は、金融摩擦であった。 レーガン大統領は、日米、'円、 ドル委員会の設置の 要求を した。そこで自由化の問題がクローズア ップされる。一昨年の秋に円、 ドル委員会ができ昨年5月に日、米の合意ができた。自由化のスケージュ-ル 作 りを終えたわけです。 アメ リカはどうして圧力をかけてくるかとい うと、そのね らいは、一つは、 相互主義の原則を主張、相互主義とい うのは、日本の銀行がアメ リカへい って 自由にや っている。アメ リカの銀行、証券会社と変わ らず、制約な しで営業 し -171
-ている。合併 とか も日常茶飯におこなわれている。 それに対 し日本での、アメ リカ銀行、証券会社は、不 自由きわまりない。た とえば、アメ リカの証券会社は、証券取引所の会員にす らなれない。東証の会 社が一社 もない。アメ リカの銀行は、大阪、東京にたくさんあるけど、業績が 上が らない、海外か らドルを持ってきて円に換えても、その枠が決められてい る、高金利で、資金を集めようと して も規制がある、そういうふ うに窮屈にし ているか ら、アメ リカにでている、日本金融機関なみに してくれとい うのが一 つの主張。 もう一つは、円の国際化を促進する、とい うね らいがある。 日本は、G N P世界第二位であるが、円は国際社会では、まだまだ田舎者の 地位にとどまっている。 国際通貨には、取引通貨と準備通貨の二通 りあるが、取引通貨は、貿易する 場での通貨で、たとえば、日本が中東か ら、石油を輸入する、その場合は ドル 通貨で取引きをする。 世界の貿易の取引きは、八割が ドルで取引きされている、円で取引きされる のほどく一部である. 準備通貨というのは、蓄積 した金をどういう形で持 っかとい うことであ り金、 ドル、ポン ド、円とい うふ うに各国はそれぞれ、安全性や有利性を考慮 して外 貨準備を分散 している。ところがこの面で も ドルと金が主流となっている、円 は低い地位にある。 どうして円が、国力に相応するものを持 っていないかというと、あまりにも わず らわ しい規則があるか ら、表面では、自由化 されたとな っているが、実際 目に見えない障壁がまだまだある。ということなとで、円は、田舎ものという ことにな っている。 アメ リカの立場でい うと、あまりにも ドルの負担が大きすぎる、そのため、 国内政策が制約 されるなど不都合がでてきているO 国際通貨の種類を増やそうとい うことで、自由化を求めているO 中圧、これは中曽根総理の圧力、大蔵省内部でそう呼ばれる。 中曽根総理の主張ですが、自由化とい うのは、反対の声 も非常に大きい、中
小の金融機関は、これを脅威に感 じている。それを中曽根総理は、全部無視 し ろと大蔵省に指示 している。 1960年代、貿易の 自由化をや った。その時 も産業界か ら大きな抵抗があ っ た。 70年代になると、資本取引の 自由化をや った。 その結果ふ り返えってみると、けっきょく日本の企業が強 くなっている。 80年代になると、金融 市場、資本市場を自由化 しろとい う、外圧があるが、 中小金融界か ら反対があるが、何年かたてば、結果的に金融界にプ ラスになる と、中曽根捻理はい っている。 70年代の資本取引の 自由化と 80年代の金融と資本の 自由化 は ど うちが う かというと。 70年代は、個人、法人が外国の企業と取引 きをする場合の 自由化。 今問題 になっているのは、マーケ ッ トを解放 しろということである。こうい うふ うに 内圧、外圧、中庄があって、資本市場、金融市場の 自由化が実施 される段取 り になっている。 日 米 円 ドル 委 員 会 報 告 が去年発表 されたが、その中に実施のめどが書か れている。主なものだけ、カテゴ リーだけ、分類 してみると、大 きく分けて三つ, -つは、金融の 自由化、一つは、外国企業の 日本への参入、三つめは、円の国 際化。 金融の自由化の中味は、一つは、CDの小口化 、発行枠の拡大、期間の短縮 と、こまかく要求 している。 CDの枠の拡大、CDは銀行が発行するが、銀行の株主勘定の 25パ ーセ ン トか らスター ト、年々拡大 して現在、 75パ ーセ ン トにな っているが、これを 百パーセン トに拡げる。 期間の枠、 6ケ月か ら3ケ月の枠を 1ケ月に しろとの要求。
MMC
を早 くつくれ、アメ リカではすでにMMC
はされていて、沖縄で も、 相互銀行が今年の3月か らすることになっている。 4月か らは、その他の銀行 もすることになっている。MMC
は、当面5
千万円としている、あまり小口化すると金融界への負担が 大きいか ら、段階をふんで小口化する。当面は企業が対象 とな り、企業の余乗 -173-資金の運用 となる、将来は小口化 される方向づけがされている。 三つめに大口貯金の 自由化、つまり一般の定期預金の金利 も自由化する。こ れは2年か ら3年以内にやることで大蔵省は約束 している。 次は円だての
、BA
市場をつ くれという要求。これは短期市場の商品である がアメ リカにはあ って、日本にはない。そのほか外国業社の日本市場への参入、 証券取引所の会員券の参入。 東京の取引所の会員権が何故値 うちがあるかとい うと、株式のほかに、債券 市場があ り、国際的に全部 リンクされ、たとえば円高になるとアメ リカか らド ルが大量に入 ってきた り、アメ リカの金利が上がると、円が流れたり、資本市 場は、ローカルマーケ ッ トは成立 しないとい ったが、枠がどんどん拡がる性質 を持ち、今は国際的に、全部シンクロナイズされている。 年々の取引きの量が増え、金融界の金あが り現象というのがあ って、民間の 設備投資が低迷 しているものだか ら金があまっている。それをどうするかとい うことで、資本市場のボ リュームが膨大であるか ら、会員権が、 15億とか、 17億するわけで、 それを外国業者にもみとめるというもの。列国信託業務の 参入、外国銀行による国債のテー リング、金融市場、資本市場の規定をク リア ーにする。などの要求 もある。 円の国際化への要求、ユ ーロ円債とは、ヨーロッパが持っている円資金のマ ーケ ッ ト、円のマーケ ッ トが外国にあることは、普通では考え られないが、円 は ヨーロッパにおいて も、本来な ら金利を生 まない、日本に持 ってきて初めて 機能をはたす。ところが、ユーロダ ラーもそうですが、 ヨーロッパで運用する 道がひらけている。円の供給と需要が、高くな っている。 ユ ーロ円債で債券を発行する場合、制限を緩和する、日本の居住者がユーロ 円債を発行する、その枠を緩和する、引受幹事会社、これをタ帽 業者に解放、 ユーロ円を対照として発行 されたCDをみとめる、ただ し日本の居住者に販売 してはな らないO居住者むけのユーロ円貸付、日本の法人などに貸付をする。 ユーロ円を自由化すると、日銀の政策がや りにくく、制限すると思われるが、 これを、撤去せざるをえなくなっている。 円転規制の撤去、 ドルを円に換える規制の撤去 「現在撤去されている )、円だての対外貸付の 自由化。 外国為替取引の実需原則を撤去、実需原則とは、外国との資本の取引きはほ とんど自由化 されているが、ただ為替の買亮の場合、実際に外国との取引きが ない場合、為替の売買を してはならないとい う原則があった。 「現在では、こ れはできるようになっている。 」 シカゴの投機筋とい うのがあるが、最近の外国為替相場は、実需が動かすよ りも、仮需が動か している。 最近では為替相場の予想は、経済学者よりも証券のアナ リス トの方が当るよ うになっている。証券のアナ リス トは、どうい う作業をするかというと、理屈 は使わない、アメ リカの金利はどうなるとか、理屈は使わない。 ケイセン分析といって、過去の動 きの中か ら分析する。過去の実績は何を表わ し ているかとい うと、投機家の心理が集約 されている。たとえば仮需が相当の量 ではいってくると、投機家の心理は、一定のパターンがある. 利喰い千人力という言葉があるが為替がち ょっと上がると利唄いする。株を 売却 してまず手元に利益を確保するのと同 じである。そうい う行為が上が り出 した相場を きますことになる。 最近では為替 もそうなってきてお り、 ドル高になると利喰いがでてくる。こ れは仮帯が相当な量にはい ってきていることか ら起る現象である。 日本でも、去年か ら銀行、大手の企業、保険会社などで為替投機の専門家が でてきている。 為替は全国一率マ-ケ ッ トですが、テレックスとか、電話で相場が横な らび になっている。アメ リカの要求で日本でも為替投積ができ、個人でも先物、現 物をあやつ ってマネーゲ ームができる。 円の国際化により、そういうもろもろの規制をとって円を国際舞台へ引 っぼ りだすのがね らいである。 ◎ 金融 自由化 で何 が ど う変わ るか 金利水準のゆくえ、金利の 自由化というのは貸出金利ではなく、預金金利の 自由化である。各銀行各 自の レー トをだ して、レー トが刻々変 る状態に しょう 11
75-とい うこと。 預金金利は、上がるか下がるか、アメ リカを例にすると、預金金利は上がる ことが一般的である。公定歩合によっての変動ではなく、公定歩合を一定とし て、自由化の結果預金金利が上がる。 預金金利が上がる結果、貸出 し金利は上がるのか、下がるのかというと、金 融の需給関係で決 まることであ って、現状では預金金利は上がるか、貸出 し金 利は上が らないとの見方が強い。結果として、マージン、利ザヤが薄 くなる、 金融機関の収益が圧迫 される。 商品開発の時代、金融が 自由化 されると、アメ リカのように商品開発 ラッシ ュが来る。 流れと しては、ここ数年証券界が銀行の シェアを食 ってきたが、今度は反対 になる。証券会社がどう対応す るかが、これか らの関心事である。 金融商品を作 る場合、銀行と証券のちがいがある。銀行は商品開発 リスクが ある。 証券界に食われた資金を呼び もどす、高利回 りの商品をつ くることは、コス ト高になるわけだが、資金は増えるか もしれないが、コス ト高である0 証券は、そうい う意味の リスクはない、証券会社とい うのは、資本市場にす でに発行 されている、流通市場にでまわ っているものを右か ら左に動かすだけ で、手数料を もらっている。 証券界の利回りとい うのは、他律要因的で利回が決まる。主体的に利回りを 決定できない。ただ組合せを していろんな商品を開発するだけである。だか ら 新商品を開発 して もコス ト高を招 くことはない。 その他に、生命保険、損害保険とい うの もあ って、今度どういう業種がでて くるか見当がつかない。 業際接近と業際提携、夢物語的に私なりに考えてみたんですが。 一つは、タt国資本による国内金融機関、あるいは証券会社の買いとり、特に 東証の会員権など、買収 される危険がある。今は大蔵省の保護でできないが、
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年先に、アメ リカのようになる可能性がある。 銀行、証券会社、保険会社なとの異種業杜の吸収、合併などの可能性。持株会社による編成、今は独禁法で、金融機関、証券会社は持株会社を禁 じ られているが、いづれ自由化になる可能性がある。 小売業資本が、総合金融資本に進出 して くる可能性 もある。私の夢物語とし て以上の ものをあげてお く。 金融機関、証券会社のコス ト圧迫、金融 自由化の時代を受けて、銀行 も証券 もコス ト圧迫の要因をかかえている。 銀行は、貯金金利が上昇する、証券会社は新商品をつ くるには、多 くの人材 が必要、機械化を進めなければならない、合理化でのコス トダウンなどで、両 方ともこれに対応 しなければならなくなる。 そこで店舗と人員効率の問題がでてくる。アメ リカのカル フォルニア州で、 干以上の支店網を持っ銀行が、何百という数の支店を閉鎖 している。それくら い合理化は必要で、日本でも遠か らずそうい う時代がくる。 最近スプレッ トバ ンキングということがいわれるが、スプレッ トというのは マージンのこと。金利 自由化になると、従来の横並び的な貸出はなくなる。そ ういうことが専門の業界ではいわれている。 たとえばの話であるが、上場会社に相互銀行は、金を貸せなくなる0 「銀行 の中でも相互銀行はコス ト高である 」、客層が従来オーバーラップしていたが、 客層ごとに専門化 した銀行ができることになる。 消費者だけを客とする銀行、今はサ ラ金は消費者金融を専門に扱 っているが、 消費者金融の ノウハ ウを蓄積 してその面に特化する銀行が出てくるか も知れな
い。
総合金融戦略の展開、これは都銀とか、大手の証券会社が、金に関するサー ビスをもうらした総合金融戦略を展開 して きている。 5.沖 縄 の 金 融 事 情 、 自 由 化 へ の ソ フ トラ ンデ ィング 沖租の金融の特色、沖縄は復帰 して12年 とい うこともあって、本土の類以 県とちがう金融構造を している。 -】77-まず地元の地銀の勢力が強い、沖縄の総資金量は、約
2
兆数千億あるといわ れるが、60
パーセン トの シェアを地銀、相銀で持 っている。 歴史的な背景があ って、他の機関が遅 くれて発足 したり、銀行が政策的にバ ックア ップされていたことによる。 現在地銀の店数を人口あたりでみると、類似県にくらべかなり多いOそのか わ り郵便局、信用金庫は少なく、これを全部あわせると類似県なみになる。 復帰す るとき、本土なみになって地銀は成 り立 っかどうか、うわさがあった が、現在はその心配はなくな った。 地銀は、全国の地方銀行は63あ るが、 資金量でい うと、琉銀が下か ら数え て÷ くらい。ところが収益性の ランキングは、中間あた りにくる・効率がよい のである。 何かそれを もた らしているかというと、一つは信託を兼営 している、外国為 替のあ っかいが多 く、経営のプラスになっている。 去年琉銀が株式上場を した。沖縄の経済には象徴的な出来ごとだと思われる が、戦前の沖縄の企業はめぼ しいのがなか った。琉銀の上場は、歴史の大きな 節 目になっているのではないか。 復帰を乗 りこえて、全国1億のマーケ ッ トの中で、新 しい展望を持てるまで 体力をつけてきた、それを琉銀の上場にみることができる。 ベ ンチ ャービジネスが注 目される。特にバイオ関係、このヘ ンチャービジネ スは店頭市場に登録 の可能性がい くつかある。 店頭市場というのは、正式な上場市場ではない、上場に準ずる市場である。 この店頭市場に登録するとどんなメ リッ トがあるか、時価発行増資で、全国 の投資家を相手に株を売 りだすことができる。 沖縄の企業は、自己資本比率20パ ーセン ト以下では大きな発展は望めない、 積極的に資本市場を使 って、自己資本比率を高める必要があるOベンチャービ ジネスとい うのはそうい う位置にある。 ベ ンチ ャーキャピタルは、沖縄の企業に、店頭登録、あるいは上場化へ もっ てい く手伝いをする。地場産業には心強い ものではないか。 郵便貯金、信用組合が非常に弱い、かわ りに農協が強い、全国で郵便貯金の系統が農協より下回っているのは沖縄だけである。全国では銀行の次に郵便貯 金が くる。沖縄では銀行の次に農協が来るが、農協は貸出 しは低い。 海洋博のとき、農協の資金を中央にす り上げるのはけ しか らんとい う義論が でたが、金融市場、資本市場は全国的に考える。必要な資金は中央か らもって くる。あまった ら中央に全国プールで運用する。そういう割 り切が必要だと思
う。
沖縄は証券の普及は、全国一の後進県になっている。ここ4、 5年急速に伸 びてきているが、現在証券会社二社で、年間5、 6百億 くらい、資本取引きを 媒介い しているが、家計の金融資産に しめる割 り合いは、類似県にくらべ÷ く らいである。 その背景があって、本土では証券の歴史は百年、沖縄では、 10年、 その差 がある。地元にも優秀な株式会社はあるが、地元の株式の流通性が極端に低い、 これは経営者に責任があるが、経営者の株主に対する責任感が非常にうすい。 本土では、経営者は株主に対 して三つくらいの責任を持 っている。 一つは株主が、投下 した資本の安全性を守る。二つめは、適性な利益の配当 をする。三つめは、株式の流通性を保証する。株主が資金がほ しければ、いっ でも株を売却できるようにするとい う保証 しなければな らない。 沖縄ではこれが、この株主に対する責任が薄い、そういうことで、沖縄の株 は不当に評価 されている。 不当に評価 されるとい うことは、貝 しめの対象になりやすいO たとえば膨大な土地をかかえている、それか らのれん価値の高い会社は許可 の譲渡制限に して も買い占めの対象になりやすい、ですか ら株は正当に評価さ れるように しなければな らない。 それか ら沖縄では、表面にでてくる所得と、実体の貯蓄の額にギャップ がある。 所得高では全国の70パーセン トといわれている。 資金量はそうでもない、資金量は、佐賀、宮崎をぬく、資金量は疑似県より 大きく、そういうギャップがある。 沖縄では、アング ラマネーが大 きいのではないか、表面にでてこない資金、モ アイにしろ、夜の産業に しろ、人口あた り大 きい、こういうのは表面にはでて -179-こない。不労所得 も高い、そうい う特徴がある。 静かに進行す る地殻変動、沖縄でも例外ではなく、r地殻変動がでてきているO 沖縄はある意味では二重の変動を受ける. -つは、金融市場が復帰 して12年 しか た ってい ない、本土の類似県なみに 金融機関が出揃 ってない.沖縄では都市銀行が、第一勧銀一行のみ信託銀行が ない。 本土なみの金融構造にシフ トす る とい う波 がある、金融 自由化の大きな波 がある。この波を受けるとい う状態なわけである。 むこう5年間の沖縄県の金融界の可能性をみ ると、大手証券がでてくるoそ れか ら地場証券 も浮上 してくる。 証券の普及は考え られ、 上場企業が増 える、 地元銀行が海外へでる可能性 がある。 金融 自由化の転換期 とい うのは、対応を誤ると没落するが、積極的に対応す ると飛躍発展の可能性がある。そういう意味では経営者の 資質が問われる。 沖縄の金融機関の対応をみると、数年前か ら着実に手を打ちつつあるO 今後考え られる対応 として、まず徹底 したコス トダウン、経営の効率を高め るには、分母を小 さくす るか、分子を拡大するか、両方の面で企業努力を傾け なければな らない。 直間比率の見直 し、人事政策などの合理化の努力が必要である。 地元銀行の新 しい分野への新槻展界、一つは国際分野、沖縄は地域的に海外 に近 く、金融マーケ ッ ト、資本のマーケ ッ トとして延びる可能性がある。 国内での相互金融政策.偶然だけれ ど、沖縄の銀行は、系列に証券会社を持 っ ているOこれは沖縄だけである。 復帰の時点で、証券会社が経営難で銀行に対 し資本参加を求めた、というけ いいがあ った。 当時は銀行 もお荷物を抱えこんだくらいに しか見ていなか ったが、こういう 時代になるとこれが武器になる。 そうい うことで沖縄の銀行は、コス ト圧迫の悲観要因はあるが、それをの り こえてい くだろうと思います。
そうい う大 きな地殻変動、金融界、証券界があると思われるが、それをプ ラ スに転化す る可能性が沖穂では、大 きいのではないか、そ うい うふ うに思いま す。
(荏 :本稿は沖縄経済論の集中講義を文章化 した ものである。 )