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西ドイツにおける堕胎罪に関する最近の議論(一)

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資 料

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西ドイツにおける堕胎罪に関する最近の議論付

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序 モ三雲ー 仁3 今回から連載を開始するこの資料は堕胎罪に関する最近の西ドイツの議論の動向をフォローし、その意義と問題点を検討しよう とするものである。そこでまず最初に日本と西ドイツの状況を簡単に比較しておく。 日本では最近堕胎罪に関する(特に刑法学者による)議論はほとんど見られないといってよいだろう。これは既に優生保護法に よる人口妊娠中絶が比較法的に見ても最も広範囲に認められるという実務が定着し、またそれが国民にも広く受容されているとい う安定した状況に基づくものであろう。しかしこのような状況に対しては特に哲学関係からの批判がある。例えば法哲学者の井上 ハ 1 ﹀ 達夫は人口妊娠中絶を哲学的に正当化することの困難性を胎児の権利の観点から指摘している。また森岡正博は﹁わが国の知識人 は伝統的に(?﹀人口妊娠中絶の倫理性については議論しないらしい。たとえば、英米の文献だと、人工妊娠中絶を扱った書物は 死を扱った書物と同じくらいの量があるが、日本語の書物では死を扱った書物が圧倒的に多いのに比べ、人工妊娠中絶を扱った書 ( 2 ﹀ 物はほとんどない﹂と述べている。 これに対して西ドイツでは刑法一二八条以下の改正後においても議論が活発に続けられ、関連した事件が大きく取り上げられ一

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第2巻 1号一一74' ︿ 4 V 般の関心も高いようである。刑法学界においても特に昨年三九八八年)のの♀正由

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誌において実に四本もの論 文が掲載された。そこでこれらの文献を含め理論的に重要だと思われる西ドイツの最近の文献を紹介することが本稿の目的である。 以下紹介する論文と担当者を列挙しておく。 L 認 。 巳 -向 山 田

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の﹀芯∞∞忠叶[川口] ーは、現在の実務について社会学的な分析を加え、問題点を指摘したものであり、 2 以下は特にの E H V U の 違 法 阻 却 一 ア I ゼ を め ︿ 5 ﹀ ぐる議論を中心としたものである。なお参考のため西ドイツ刑法の堕胎罪関係の条文の翻訳を掲載しておこう。 第二一八条(妊娠中絶﹀ ①妊娠中絶を行なった者は、三年以下の自由刑又は罰金に処する。 ②特に重い事態においては、その刑は六月以上五年以下の自由刑とする。次の場合には、原則として、特に重い事態が存 す る 。 行 為 者 が 、 一妊婦の意思に反して行為したとき、又は、 二軽率に、妊婦の死亡の危険若しくは重大な健康障害の危険をひさ起こしたとき。 裁判所は、行状監督を命ずることができる(第六八条第一項第二号)。 ③妊婦がこの行為を行なったときは、その刑は一年以下の自由刑又は罰金とする。妊娠中絶が、助言︿第一二八条b第一 項第一号、第二号)に従い医師によって行なわれ、かつ受胎後二二週間を超えていなかったとをは、妊婦は第一段によっ て罰しない。妊婦が手術の時に特別の困窮状態にあったときは、裁判所は、第一段による妊婦の処罰を免除することがで き る 。 ④本条の未遂犯は、これを罰する。妊婦は、未遂の罪を理由としては罰しない。

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ハ一九七四年六月一八日の第五次刑法改正法律により新設されも より改正) 第二一八条 a( 妊娠中絶のための適応) ①医師による妊娠中絶は、次の場合には、第一二八条によって罰しない。 一妊婦が同意し、かっ、 二妊婦の現在及び将来の生活関係を考慮すれば、医療上の認識からみて、妊婦の生命に対する危険又はその身体的若し くは精神的健康状態に対する重大な侵害の危険を防止するために妊娠中絶が適切であり、かっこの危険が妊婦に期待し 得る他の方法によって防止することができないとき。 ②第一項第二号の要件は、次の場合にも充足されたものとみなす。医療上の認識によれば、 一子が遺伝的素質若しくは出生前の有害な影響のためにその健康状態に除去し得ない損傷を被り、その損傷が妊婦に妊 娠の継続を要求し得ないほど重大であると仮定すべき有力な根拠があるとき、 二妊婦に対して第一七六条から第一七九条による違法行為が行なわれ、かつ妊娠がその行為によるものと仮定すべき有 カな根拠があるとき、文は 三その他妊娠中絶が、 a 妊婦に妊娠の継続を要求し得ないほど重大でるり、かっ、 b 妊婦に期待し得る他の方法では防止することのできない 緊急状態の危険を妊婦から回避するために適切であるとき。 ③第二項第一号の場合には受胎後二二週間を超えてはならず、第二項第二号及び第三号の場合には一二週間を超えてはな ら な い 。 (一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律により新設﹀ 第二一八条b(助言を受けない妊婦に対する妊娠中絶) ①妊婦が、 一遅くとも手術の三目前に、自己の妊娠中絶の問題について助言者(第二項﹀に助言を求め、その場で、奴婦、母及び 一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律に

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第2巻1号ーーー76 子のために利用できる公的及び私的扶助、特に妊娠の継続並びに母及び子の状態を容易にするその種の扶助について助 言 を 受 け た こ と が な く 、 か っ 、 二医師から医療之の重要な観点について助言を受けたことがないのに 妊娠中絶を行なった者は、その行為について第一二八条で刑が定められていないときは、一年以下の自由刑又は罰金に処 する。妊婦は、第一段によって罰しない。 ②第一項第一号の意味における助言者とは、 一官庁又は公法上の社団法人、施設若しくは財団によって認められた相談所、あるいは、 ごみずからは妊娠中絶を行なわない医師であって、 a 公認の相談所(第一号)の構成員として第一項第一号の意味における助言の任にあたっている者、 b 官庁、若しくは公法上の社団法人、施設若しくは財団により相談者として認められている者、又は、 C 第一項第一号の意味における助言の任にあたる公認の相談所の構成員若しくは社会福祉関係の官庁との協議により、 若しくはその他の適切な方法により、個々の場合に利用できる扶助について知識を得た者 で あ る 。 ③第一項第一号は、妊娠中絶が妊婦から身体的病気又は身体障害に基づく生命又は健康に対する危険を回避するために適 切であるときは、これを適用しない。 ︿一九七四年六月一八日の第五次刑法改正法律により新設、一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律により、 一 部 改 正 ) 第二一九条︿医師による証明のない妊娠中絶﹀ ① 第 二 一 八 条 a 第一項第二号、第二項、第三項の要件の存否について、みずから妊娠中絶を行なわない医師の文書による 証明が自己に呈示されたことがないのに、妊娠中絶を行なった者は、その行為について第一二八条で刑が定められていな いときは、一年以下の自由刑又は罰金に処する。妊婦は、第一段によって罰しない。 ②第一項若しくは第二一八条、第一二八条 b 、第一二九条 a 、 第 一 一 一 九 条 b 若しくは第二一九条 c の違法行為、又は妊娠 中絶に関連して行ったその他の違法行為により有罪判決を受け、その判決が確定したことを理由として、権限を有する官

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署に禁止されたときは、その医師は第一項の証明をしてはならない。第一段に記載した違法行為の嫌疑のためにある医師 に対して公判手続が開始されたときは、権限を有する官署は、この医師に対し第一項の証明を行なうことを一時禁止する こ と が で き る 。 (一九七四年六月一八日の第五次刑法改正法律により新設、一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律により、 一 部 改 正 ) 第二一九条 a ︿医師による虚偽の証明) ①医師として、熟知に反して、第一二九条第一一項による呈示のために、第一二八条 a 第一項第二号、第二項、第三項の要 件について虚偽の証明を行なった者は、その行為について第一二八条で刑が定められていないときは、二年以下の自由刑 又 は 罰 金 に 処 す る 。 ②妊婦は、第一項によって罰しない。 (一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律により本条追加﹀ 第二一九条 b (妊娠中絶についての宣伝) ①公然然と、集会において、又は文書︿第一一条第三項﹀の頒布によって、自己の財産的利益のために又は破廉恥な方法 で 、 一妊娠中絶を行ない若しくは奨励する自己若しくは他人の業務を、又は、 二妊娠中絶に適した薬物、物件若しくは処置を、その適性を指示して 提供し、広告し、推賞し、又はその種の内容の説明を公示した者は、二年以下の自由刑又は罰金に処する。 ②第一項第一号は、医師又は公認の相談所(第一二八条b第二項第一号)に対し、いかなる医師、病院又は施設が第二一 八条 a の要件の下に妊娠中絶を行なう用意があるかについて知らせる場合には、これを適用しない。 ③第一項第二号は、その行為が、医師若しくは同号に言う薬物若しくは物件を取引する資格のある者に対して行なわれた とき、又は医学若しくは薬学の専門誌に掲載することによって行なわれたときには、これを適用しない。 (一九七四年六月一八日の第五次刑法改正法律により、本条追加、一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律 により条文番号のみ変更)

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第2巻l号一一7,S 第二一九条 C ( 妊娠中絶のための手段の供給) ①第二一八条による違法行為を奨励する目的で、妊娠中絶に適した薬物又は物件を流通においた者は、二年以下の自由刑 又は罰金に処する。 ②自己の妊娠中絶を準備した婦女が共犯であるときは、この共犯は第一項によって罰しない。 ③行為に関係する薬物又は物件は、これを没収することができる。 (一九七四年六月一八日の第五次刑法改正法律により追加、一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律により 条文番号のみ変更) 第二一九条 d ( 概念規定) 子宮内で受精卵が着床を完了する以前にその効果を生ずる行為は、本法の意味における妊娠中絶とはみなされない。 (一九七六年五月一八日の第一五次刑法一部改正法律により本条追加﹀ なお各論文についてコメントを加えるとともに、最後に一括して学説上の位置づけや政策的意義などについての考察を加えるこ と に す る 。 ( 1 ) 井 上 達 夫 ﹁ 人 間 ・ 生 命 ・ 倫 理 ﹂ 長 尾 龍 一 ・ 米 本 昌 平 編 ・ メ タ ・ バ イ オ エ ツ ッ タ ス ( 一 九 八 七 年 ) 四 一 頁 以 下 。 ( 2 ) 森 岡 正 博 ・ 生 命 学 へ の 紹 待 ( 一 九 八 八 年 ) 一 三 九 頁 注

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﹀、適応事由の証明という手続による妊娠中絶の回避及び減少、更に、生成途上の生命の刑法的保護 の枠内でのさらなる平等と正義の達成である。また、制裁規範の適用における規則性の確保も、統合的一般予防の理論によれば、

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第2巻 1号一一80 規範を妥当させる過程の導入への不可欠な条件である。制裁規範の実行は、名宛人における規範の承認と妥当を目的とする。一一一 八条以下の問題においては、これは就中、妊婦と医師である。 妊娠を中絶するか継続するかの決断は、当該女性にとって多様な心理的、社会的コンフリクトと結合している。連邦統計局のデ ータによれば、妊娠中絶要因の大半は、緊急状態適応によって根拠づけられているし、従来の調査によれば、その内容としては、 財政的問題、職業生活及び職業教育の領域における諸問題、並びに、健全でないパートナー関係の問題が上位を占め、大抵の場合、 これらのうち複数の問題が同時に生じている。加えて、心理的要因としては過重負担及び子供と共に生きる将来への不安も同様に 大きい。また、望まれざる妊娠が既にパートナー間の関係において一定の機能を果たすが故に、妊娠中絶の是非の決断は、しばし ば様々な観点の混乱をもたらす結合を意味する。ある研究によれば、望まれざる妊娠と妊娠中絶の主観的実存的意味は、人生にお ける出来事のうちで、例えば離婚や、親の死亡といったものと比肩一できるくらいに負担となる。 これに対して、医師の反応は職業的役割の枠内で生じる。但し、医師にとっても妊娠中絶というテ l マは非常なコンフリクトと 感じられる。人間の生命を終わらせることも、苦境に立つ女性を救うことの拒否も、医師の職業倫理に抵触するからである。しか し、単純化すれば、これらの相互行為のパートナー(医師と妊婦)は一面的な依存関係に立っていると言える。望まずして妊娠し た女性が、自力では排除できない、その後の人生にも影響を残す意味を持ったコンフリクトに曝されている一方で、医師において は問題は、主に職業的な地平において生じているに過ぎない。 経験的に確実なこととして、妊娠中絶の場合においても心理的及び外部的態度は、主観的な価値志向と社会人口学的変数、例え ば、年令、信仰、家族の状態、及び社会的、地域的出自といったものによって形づくられている、ということを認めることは可能 で あ る 。 刑法二一八条以下の規範妥当の問題は、この法律の様々な側面の異なる考慮を必要とする。即ち、合法的な妊娠中絶のための前 提手続の履践と受容並びにこれに関係する諸給付の使用可能性、更に原則的な禁止及びそれと結び付く制裁による威嚇

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の意味が問題となるのである。また、犯罪学的観点からは、制裁威嚇が規範の名宛人の事実的態度に及ぼす作用 も問題であるし、更には、法典の実施によって、さらなる平等によるさらなる正義の確保の要請がどの程度実現されているかも興 味 の 対 象 と な る 。 以上の考慮から次のような問題が設定される。

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妊娠中絶への行為傾向をもたらすのは如何なる心理的、社会的種類のファクターか? 刑法一二八条の実施は、関係者にとって如何なる意味を有し、法典上の規定が決断の形成において如何なる意味を与え ら れ る の か 。 3 この法規はどのように受容され、妊婦及び医師の価値表象と必要性にどの程度沿っているのか? 以下ではこれらの問題を﹁女性へのアンケート﹂と﹁医師へのアンケート﹂の結果を手掛りに検討する。その際、法典に規定さ れた手続の進行過程に着目し、社会的助吾一一ロ、適応事由の認定、及び妊娠中絶の実行という個別問題を、それぞれ医師及び女性の観 点から素描する。但し、医師の助言は独立には考察しない。これは、関係者によって独立の助言システムとは考えられていないか ら で あ る 。 2 1 二調査の方法について ハ円女性へのアンケート 今回の調査では、従来には殆ど見られなかった方法として、次のようなコントロール・グループを設定してアンケートを行った。 ①妊娠中絶経験のある女性 ②決断する際にコ γ フリクトはあったが妊娠を継続した女性 ③コンフリクトなしに妊娠を継続した女性 被調査者の総数は四

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名で、その内訳は、①四一・五%、②一二・七五%、③四五・七五%となっている。①は、原則として半 年以内に中絶した者であり、②、③は、その大半が調査の時点でなお妊娠中であった。これらの女性へのアクセスには、二一八条 所定の相談所及び産婦人科医の協力を得た。相談所を通じてのアクセスに際しては、割当標本抽出手続︿

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白 押 回 同 冊 目 ﹀ によって、助言制度の全ての担い手を同等に考慮した。産婦人科医師については、無作為抽出によった。地域的には、妊娠中絶の ガ イ ド ラ イ γ と実施方法に違いのある、ヘッセン州及びパ l デン・ヴュルテンベルク州を選定した。 アンケートは、部分標準化

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インタグューによった。タヴ l の領域に属する事柄について可能な限り本音を 引き出すために、特別の講習を受けた女性のイシタヴュア!のみによって実施した。 こ の ア γ ヶ l トは、女性の自由意思を基礎としてしか不可能であるから、偏りは避けられない。連邦統計局及びその他の資料と

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第 2 巻 1 号ー~82 の地較においては、就中、調査対象者の学歴、年令、家族構成、子供の数に関して顕著な違いがある。質問者の影響もある程度認 められたが、特定的な方向性はない。 当然全ての被調査者が同一の手続段階にあったわけではなく、決断コンフリクトのない女性は殆どこの手続を経験していない。 妊娠中絶を行ったほぼ全ての女性が、手続の各段階を正しく履践していた。そのうち二・四%についてのみ、社会的助言が行われ ていない。また、八・四%は、適応事由の証明を、自ら訪れた医師からではなく社会的助言の枠内で受けている。決断に際してコ ンフリクトはあったが妊娠を継続した女性のおよそ三分のこが、社会的助言を受けるため相談所を訪れており、うち、一二分の一が 適応事由の証明を求めている。決断に際してコンフリクトはあったが妊娠を継続した女性のおよそ四分の一が妊娠を継続すること を決断したのが、相談所とのコンタクトによって中絶の実行が認められた後のことである、という点も考慮されなければならない。 決断コンフリクトの生じていない妊婦のうちでは、相談所を訪れたのは、一O%だけである。 口医師へのアンケート 対象を妊婦の主たるパートナーである産婦人科医に限って、一九八六年にへッセン州、及びパ l デン・ヴュルテンベルク州で実 施した。これも部分標準化的口頭インタグュ l 法により、質問者は、特別の講習を受けた男性のみとした。これは、アンケートの 状況が妊婦とのやりとりの記憶を喚起することを可能な限り避けるためである。 このアンケートは、へッセン州、パ I デン・ヴュルテンベルク州の全ての職業的産婦人科医に対して書簡で参加を要請した上で 実施されており、インタヴューを受けるについて個人的に了承している医師に対して行われたと言える。他の調査とは異なり、勤 務医のみならず、開業医をも対象とし、また、初めて、女性の医師(調査対象総数の一六%一医師全体に占める割合に対応)をも 対 象 と し た 。 回答者の総数は、四O六名(ヘッセン州、パ l デン・ヴュルテンベルク州の職業的産婦人科医の総数の五分の一に対応﹀である。 統計的に検討した結果、年令、性別及び業種(勤務医か開業医か)という社会人口学的な諸メルクマールについて、母集団とサ ンプル集団との聞に顕著な差異は認められなかった。過去の諸調査と比較しても、妊娠中絶に対する態度に関して極端な集団を捕 捉したとは言えず、代表性 (HN 巾 切 る お 丘 三 宮 山 片 山 伊 丹 ﹀ は こ れ を 肯 定 す る こ と が で き る 。 刑法二一八条の実施の範囲における医師の任務の認知の程度は、様々であった。殆ど全ての被調査者が、医学的助言を行うこと を挙げ、八OZは、適応事由を証明しているが、その半分しか中絶を実行していない。調査対象となった医師のごく少数(一二・

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六%)のみが刑法一二八条による社会的助言に携わっている。 三 調 査 結 果 ハ円社会的助言 女性へのアンケート 刑法一二八条bによれば、妊婦は手術の遅くとも三目前に、妊娠の継続を容易にする、利用可能な公的、私的扶助について助言 を求めなければならない。この助一吉の任務は、特に認められた相談所及び医師が担う。財政的扶助並びに心理的社会的助言もその 活 動 の 中 核 を な す 。 調 査 対 象 と な っ た 女 性 の う ち 最 も 多 く が 訪 れ た の は 、 市 吉 田 町 田

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冊 目 ロ の 略 称 で、この団体は、一九五二年に設立された、超党派的、超宗派的団体である。︺(約三分の一一﹀である。約五分の一は、宗教的な主 体の運営する相談所を訪れている。その他は、特に認可を受けた医師、地方公共団体あるいは国の相談所、及びその他の相談所を 訪問している。この比率は、偲々の運営主体の相談件数の見積もりと広く一致している。 明 ら か に 、 女 性 自 身 の 価 値 表 象 と 最 も 一 致 す る 相 談 所 が 優 先 的 な 訪 問 を 受 け て い る 。 阿 川 町 中 町 田

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相談所を訪問した女性は、他 の者と、特に妊娠中絶に対するリベラルな態度とその高い学歴において異なっている。 どの相談所を訪ねたかによって、顕著な差異があるのは、相談に対する期待である。

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第 2巻 1号一一84 図 1 相 談 に 対 す る 期 待 と 相 談 員 の 対 応 、 ( 単 位 % 重復回答有り〉 Pro Pamilia/労働者 カリタス会/新教奉 その{也、複数の相談 期 { 与 │ 樹 止 刷 附 仕活動(Diakonie ) f巧 対応 (総数124名) (総数34名) (総数49名) 20 40 60 80% 20 40 60 80% 20 40 60 80% 寸 妊娠中絶且つ/又 は適応事由の認定

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に関する情報 、 、 1 、 f 1 t ¥ 2 、 、 ほ と 子 に 対 吋

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20 40 60 80%

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の対応関係は、一方で妊娠中絶に関する情報が期待され、他方で母と子に対する扶助が期待されるという点に看取される。しかも 妊婦の置かれているコンフリクトの状況に応じて、対応する相談施設が選択されている。 以上のことと、被調査者の申告による相談員の対応とを比較すると、期待と対応の平行性が如何なる運営主体の相談所において も認められる(図 1 参照)。女性の側の期待が異なることに鑑みれば、運営主体の特殊性による相談員の態度の違いは認められやす、 相談所の構成が如何なるものであっても、妊婦自身の主観的見方によれば、妊婦の関心事に答える対応がなされている。更に、相 談の時間及び相談への満足も主として女性の必要とすることと期待とに関係しており、運営主体の違いとの関係は僅かである。 全体では、圧倒的多数(八二・五%)が、相談に満足しており、自分を理解してくれた、受け入れてくれたと感じている。更に、 全体のおよそ四分の三が、就中、話し合いと情報入手の可能性放に、相談が原則として有意義であったと評価していると答えてい る。このような回答は、妊娠中絶を実行した女性からも中絶しなかった女性からも寄せられており、当初は疑いを持ったが妊娠を 継続した女性の三分の一が、相談が決断にとって重要な意味を持ったと見ている。 援助的財政的措置については、不十分であるとの評価が優勢である(六五・五%)が、深くは立ち入らない。財政的側面は、重 要である場合もあるが、パートナーとの問題や職業といった他のコンフリクトのファクターと同様、全体的には下位に位置づけら れることは明らかで告のろう。原則として、妊娠中絶の基礎にある緊急状態は、財政的観点には還元され得ない。 2 医師へのアンケート 社会的助言は、おおむね医師の任務とは考えられておらず、このことに対応して、調査対象となった産婦人科医のうち比較的少 数(一二・六%﹀しか刑法一二八条 b による社会的助言を行っていない。社会的助言を行っている者は、医学的助言及び適応事由 の証明をも行っている者に多い。社会的助言のみを行っている医師はみられなかった。 社会的助言を行っている産婦人科医の数はヘッセン州の方がパ l デン・ヴュルテンベルク川よりも多い。ヘッセン川の産婦人科 医の四分の一が社会的助言を行っていると回答したのに対し、パ l デン・ヴュルテンベルク州では、三%に過ぎない。 これは両川における施行規則の違いに由来すると推測される。ヘッセン州では、州医師会が、特定の医師を社会的助言者となる ことを承認し、その活動を監督する義務を負う。他方、パ 1 デン・ヴュルテンベルク川では、この機能を州の労働、健康、社会秩 序省が果たしている。おそらくは、国家機関との接触を必要とするよりは、職能集団が承認と監督を行う方が敷居(出

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唱色与が低いのであろ

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第2巻 1号一一8,j( 図2 刑法218条bに よ る 社 会 的 助 言 の 際 の 助 言 者 の 任 務 / 医 師 へ の ア ン ケ ー ト (単位%重複回答あり〉 一一一一ー社会的助言を行っている医師(凶答総数51) -一一一一一一社会的助言を行っていない医師(回答総数355) 10 20 30 40 50 60 70 80 90

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助lH者は専門的

に妊娠中絶及ひ、

身体的、精神的

効果を説明すべ

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助言~.は妊婦に 扶助を仲介すべ きである , , _ . 〆 , 〆 〆 〆 助言者は妊婦の 〆〆 〆 ノfートナーを避 〆

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〆 妊について啓蒙 すべきである / 〆 ノ , , , , 〆 , 助言者は妊婦を , , 妊娠を継続する

, ように説得すべ きである 10 20 30 40 50 60 70 80 90

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社会的助言を行っている医師は、宗教的、職業的価値志向において特徴的である。カトリ γ クで、人道的、情緒的価値を医師と いう職業の本質的要素と考えており、自らの職業倫理との原則的コンフリクトを感じながら、妊娠中絶をやむを得ない解決として 受容している医師が多い。社会的助言を行っている医師は、更に社会的助言の内容的重点についても、他の者と異なる考えを持っ ている(図 2 参照﹀。社会的助言を行っている医師は、中絶が心身に及ぼす影響及び、将来の避妊についての啓蒙に重点があると 考え、行っていない医師は、社会的扶助の仲介、官庁機構における手続進行の介助を重視している。 思いやりのある、詳細な相談が重要視されている点では両者に一致が見られ、指導的な﹁子供を生めとの助一マ一口宙開

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口 問 賞 。 同広島とを重要とする者も、助言を行っている医師の一二分のつ行っていない医師の約五分の一を数える。 3 ま と め 刑法一二八条bによる社会的助言は、連邦統一助言法守口同丘町お

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切 開 門 担

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﹀を巡る議論において再び、政 治的論争の視野に入れられることになった。 具体的な助言状況に影響を与える要素を分析する際に、考慮すべき事項としては、①女性の期待②各助言者の人格③相談所 の運営主体の構想④各ラント法における助言のガイドラインが挙げられよう。 ④について言えば、ヘッセγ州、バーテン・ヴュルテンベルク州のカイドライγは、出産以前の生命の保護という観点からは、 異なるニュアンスを有しているが、このことは、調査対象となった女性の社会的助言の経験にはなんら影響を与えていない。 ③の運営主体の違いも、妊婦が自らの個人的な問題状況に対応すると考える相談所を選ぶ、という程度にしか影響を与えていな 、U むしろ、相談の内容自体が、各相談所の世界観にかかわらず、女性の表明する必要性と問題との描写を志向している。情緒的に 高度な負担となる個々のコンフリクトの多様さに鑑みて、助言者には、感情移入の能力と話し合いにのぞむ心構えハ﹀ロ田町山

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ロ E -P ) の 高 度 の 必 要 性 が 明 確 に 一 万 さ れ て い る 。 このように、人的なメルクマールによって形づくられる状況について、より一義的なガイドラインというものがどれほど適切か は 疑 問 で あ る 。 1 女性へのアンケート 適応事由の証明

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第2巻1号一-88 単位%) 最終的には適応事由の証明 を受けた 91

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.3% 似 6%

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5.4%妊娠継続 適応、事由の認定に到る過程/女性へのアンケート(回答総数184 最終的に適応事由の証明を 受けられなかった 8.7%

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M 妊娠中絶 56.2%妊娠継続 最初に訪問した医師 から適応事由の証明 を受けた 49.5% 図3 最初に訪問した医師 ないし相談所で適応 事由の証明を受けた か否かにつき回答し ない者 4.9% 医師を訪問していな い 4.9% 別の医師から適 応事由の証明を 受けた 21.7% 最初に訪問した医師 からは適応事由の証 明を受けられなかっ た 38.0% 適応事由の証明は、合法的中絶の前提手続の 中核をなしている。医師は、﹁医学的知見﹂に 従って、医学的、優生学的、刑事学的適応事由、 あるいは一般的緊急状態適応事由を認定しなけ れ ば な ら な い 。 調査対象の女性は、原則として、普段から診 療を受けている産婦人科医を最初に訪れている。 医師と適応事由の存否について相談した女性の 九

O%

以上が、その証明書を同時に受けている が、最初に訪れた医師からはおよそ半数しか一証 明書を得ていない(図 3 参照)。最初に訪問し た医師から適応事由の証明書を得ている女性は、 社会人口学的諸メルクマールの観点において、 得ていない女性と差異を示さず、また地域的な 差異もない。尤も、女性が証明書を明示的に要 求した場合は、これを得る蓋然性は高まる。 最初に訪問した医師によって適応事由の証明 を拒否された女性は、大抵は、第二、第一二の医 師を訪問するか(且つ、一

O%

が三人ないしそ れ以上の医師を訪問している。)、相談所に援助 を求めている。最終的に証明書を得られていな い 女 性 は 、 一

O%

を下回る。そうした女性のお よそ半数は、妊娠を継続している(しかし、そ

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の大半は、手続上の障害を理由としてではなく個人的事情の故に、そう決意している。)。残る半数は、適応事由なしに、内、外国 で 中 絶 を 実 行 し て い る 。 証明された適応事由の種類は、一九八六年の統計年畿の数字に対応して、 緊 急 状 態 適 応 八

0

・ 七 % 医 学 的 適 応 六 ・ 六 % 優 生 学 的 適 応 一 ・ 八 % 無 回 答 一

0

・五% となっており、刑事学的適応は、調査対象となった事例には見られなかった。最も多い緊急状態適応の理由づけとしては、経済的 困窮と、パートナーとの不健全な関係及び身体的・心理的な過負担への不安との組み合わせが最も多く回答された。 適応事由の証明が得られなかった場合はどうするつもりであったか、の問いに対しては、妊娠中絶を実行した女性のうち五%が 妊娠を継続していたであろうと回答したが、他の機関を訪ねると答えた者が五O%、外国へ行く、あるいは他の手段を捜すと回答 した者が四二%を数えた。妊娠中絶への動機づけは、全体として非常に強いと言える。 適応事由が証明された場合は、孤立無援、他者の手に自らの運命を委ねられた(自民的回 O 印 有

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巳ろといった感 情が生じることが多いように見える(妊娠を中絶した女性の約三分の一が最初に訪問した医師に対して不満を表明している。就中、 拒絶的な、非難に満ちた、あるいは倣慢な態度がネガティヴに評価されている。)。医師による適応事由の証明の意義は、これに直 面した女性の大半から疑問視されている。ただ、妊娠中絶との関係での医学的な事柄に関してのみ、医師の権限が一般に承認され て い る 。 2医姉へのアンケート 刑法一二八条bの医学的助言と並んで、産婦人科医に最も自覚されている仕事は、適応事由の証明である。八OVAの医師がこれ を行っていると回答した。証明を行っていると答えた医師のうち、医学的適応及び緊急状態適応を証明したことがある者は、それ ぞれ約八O%にのぼり、優生学的適応についても三分の二以上が行っている。刑事学的適応のみがやや特殊で、証明を行っている 医師の約三分の一しか行っていない。しかし、これは、およそ日常の診療において殆ど意味がないほど少数だからであろう。 適応事由の証明を行っていると回答した全ての医師と、適応事由の各領域毎に最近の事例を挙げるように依頼して、総数七四一 例の事例を収集し、マックス・ブランク外国刑法、国際刑法研究所に所属する四名の刑法の専門家に評価してもらった(図 4 参 照 ) 。 優生学的適応については、全事例の九O%に過半数(三人以上)の学者が賛同した、刑事学的適応についても約九O%の事例が 過半数の賛同を得た。しかし、医学的適応については、全事例の約七OWAしか過半数の賛同を得ず、緊急状態適応については、予

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第2巻 1号一一90 適応認定の根拠についての刑法専門家の評価/医師へのアンケート = 医学的適応 (総数232例) 応 例 f E h J同 州 ハ U L 能 ﹄ お r J 状 数 告心山和 緊 ( 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

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ヨ 過 半 数 が 適応を肯定

専門家の評価 - 過 半 数 が 適応を否定 図4 R門閉過半数が &己主語他の適止、に分類 の 不 口 見 も 存 意 る の 暑 さ れ 応 つ 割 適 に が

刑事学的適応 (総数74例) 優生学適 J,~; (総数185例) ー→【過半数が じムネJ判断できない とするもの 医師の評価 想どおり、賛同されない事例が最も多く、四人の意見が完全に分かれた事 例が全体の三分の一を数えた。但し、四人揃って適応事由とは認められな いとした事例は、七%以下にとどまった。明らかに、緊急状態適応は個人 的な規範の理解において最も大きな意味を有している。 適応証明を行っている医師の多数ハ七九%﹀が、この活動を負担だと感 じ て い る 。 如 何 な る 点 で 特 に 負 担 と 感 じ る か と 善 一 一 口 え ば 、 人 間 の 生 命 の 抹 殺 を挙げる者がそのうちの四三・六%、女性がその決断を後悔しないとはか ぎらないという点を指摘する者が一三・六%、判断の不確実性、過負担の 感じを挙げる者が一四克であった。その他、倫理的観点、緊急状態適応が 不明確にしか定義されていないという点を挙げる者もあった。 開業医と勤務室とでは、開業医の八O%が適応証明を行っており、勤務 医では五五%に過ぎないという差異が見られた。 妊娠中絶に対しでどのような内心的態度を取るかと適応事由を証明する か否かとの聞には、統計的に重要な関係は見られない。緊急状態適応を認 定するか否かについては、島る程度関係がある︿図 5 参照)。若い、妊娠 中絶に対してリベラルな考えを持っている開業医で、教会に通わず、適応 証明の枠内では自らが可罰的とされる︹紹介者注工虚偽の証明を行った医 師は二一九条 a により処罰される︺ことはないと考える者ほど、緊急状態 適応の証明を多く行っている。即ち、緊急状態適応を証明するか否かとの 関係が認められる要素としては、内心的態度、年令、宗教性、更に、サン クションによる威嚇を認識しているかどうか、を挙げることができる。そ の他の要素、例えば、子供の数、家族構成、性別、住所地の規模等は、顕 著 な 差 異 を 示 さ な い 。

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緊 急 状 態 適 応 を 証 明 し て い る 産 婦 人 科 医 の 諸 特 徴 [判別分析(Diskriminanzanalyse)

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図5 妊娠中絶に対する リベラルな態度 ‘戸' 適応証明を理由 して処罰される可 能性を恐れていない 解 釈 j主婦人科医が緊急状態適応を証明し易いのは、 彼ないし彼女が、 ー妊娠中絶に対してリベラルな心情を:布ーして いる場合、 一開業医である場合、 一教会に通っていない場合、 - 44歳以干である場合、 適L応

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{得写ないと考えている場合であるC 統計的追加情報 規準相関係数・.50 被説明変数の分散:.25 判別関数の有意、It:pく.001 正確な分類 1.緊急状態適応を証明している:74.2% 2 ク していない:80.4% め 緊急状態適応規定に対しては、﹁偽装され た期間解決﹂だとの批判がある。緊急状態適 応の事例の専門家による評価をこの批判との 関係で考察すれば、これほど少数の、法律知 識に欠けることのない、かなり均質的な集団 においですら、緊急状態適応の成立のために 何が必要かについて想定していることが著し く異なる、ということは認めなければならな

ν にも拘わらず、過半数が反対した事例は、 およそ七%に過ぎない。このような結果を見 れば、﹁偽装された期間解決﹂だとの批判が 内容的に説得力を有しているとは評価できな い。このような結果は、寧ろ、事態のそのよ うな評価は、批判者自身の個人的な規範の解 釈を反映しているとの推測を容易にする。 公式的には、この批判は一義的に反論され なければならない。このことは、女性へのア ンケートが示している。およそ半数の女性し か最初に訪問した医師から適応の証明を受け て い な い 。 さ ら に 一 定 数 の 者 は 、 一 一 一 人 目 あ る し γ はそれ以上の医師を訪問して漸く証明を受 3 ま と

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第2巻1号一一92 け、あるいは適応の証明なしに内、外国において中絶を行わせている。従って、たしかに妊娠中絶を行わぜる決断をした女性は全 て、しかもやむを得ない場合は、非合法にあるいは外国でこれを実現しているが、そこに到る過程は、暗黙裡に実施されている期 間解決とは全く異なる、ということは確認しておかなければならない。(未完﹀ ︹ 葛 原 力 一 一 一 ︺

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