• 検索結果がありません。

2分53秒89

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "2分53秒89"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)IPSJ Magazine. [巻頭コラム]. 2 分 53 秒 89. ▪久世 和資.  400m ハードルの日本記録を持っている為末大さんと対談する機会があった.彼は,2001 年に,日本新 記録 47 秒 89 をマークし,その記録は破られていない.興味深い話の一つが新しい練習法や技術の見切りの タイミングについてだ.選手は常に,新しい技術を試しながら練習するわけだが,もちろん結果はすぐに出 ない.そこで悩むのが手法や技術に対して見切りをつけるタイミングである.このように根気強さと諦めの よさという相反する性質をバランスよく両立できるかが成長曲線を左右するらしい.為末さんの質問は,見 切りのベストタイミングを高度なデータ分析や AI で求めることはできるか?であった.  これを解くには未来予測の必要もあり,現在の IT を駆使してもなかなか難しそうだ.ただ,スポーツに は,IT がいろいろな形で使われている.たとえば平昌で開催された冬季オリンピックでは,日本選手の素晴 らしい活躍があった.スピードスケートの女子団体パシュートも,2 分 53 秒 89 のオリンピック記録で金メ ダルとなった.このチームは,昨年 12 月にソルトレークで,2 分 50 秒 87 の世界新記録をマークしている. これらの素晴らしい結果は,もちろん,菊池彩花さん,高木菜那さん,高木美帆さん,佐藤綾乃さんの年間. 300 日以上の過酷なトレーニングと努力によるところが大きい.彼女たちの才能と努力が大きな成功要因だ が,IT も少なからず貢献している.チームの「一糸乱れぬ隊列」と「高速の先頭交代」は,風洞実験に加え,空 気抵抗のシミュレーションなど IT が活躍した.. 406. 情報処理 Vol.59 No.5 May 2018.

(2) ■ 久世 和資 IBM 執行役員 最高技術責任者 1987 年筑波大学工学研究科修了,IBM 入社. 東京基礎研究所でプログラミング言語やソフト ウェア工学のプロジェクトに従事.2004 年に 東京基礎研究所所長.2009 年に研究開発担 当.2017 年より現職.工学博士..  我々も,バスケットボール,テニス,ゴルフなど多くのスポーツに IT を活用している.リオのオリンピッ クでは,自転車競技チーム・パシュートの米国チームの銀メダル獲得に貢献した.選手のリアルタイム分析 などを取り入れ,不可能とされた「 11 カ月で 4.5% のチームパフォーマンスの向上」を達成することができた. スポーツへの IT 活用は,2020 年の東京オリンピックに向けて,今後,さらに加速するだろう.  IT を活用すべきところは,スポーツに限らず,たくさんある.日本は,ものづくりも強いし,サービスの 質も高い.これは,何より,現場の仕事をする人の努力と工夫と熱意に加え,匠の技,すり合わせ,チーム ワーク,勘,経験則,物を大切にする気持ち,おもてなしの心などから達成されている.日本では,IT を 使わないで素晴らしい結果や成果を出してきた結果,IT にはあまり頼らないという風土があるようにも思う. もちろん,人が主役であり,IT は道具にすぎない.AI も便利な道具の一つである.一人一人が,この道具を, 電卓やハサミのように,当たり前のように,使いこなすことが大切ではないだろうか.また,IT の大切さや 本質を正しく理解する必要もある.そうすることによって,日本の強みであるものづくりやサービスから新 たなビジネス価値や社会価値を創造できるはずである.. 情報処理 Vol.59 No.5 May 2018. 407.

(3)

参照

関連したドキュメント

※1・2 アクティブラーナー制度など により、場の有⽤性を活⽤し なくても学びを管理できる学

その後、時計の MODE ボタン(C)を約 2 秒間 押し続けて時刻モードにしてから、時計の CONNECT ボタン(D)を約 2 秒間押し続けて

本学級の児童は,89%の児童が「外国 語活動が好きだ」と回答しており,多く

Instagram 等 Flickr 以外にも多くの画像共有サイトがあるにも 関わらず, Flickr を利用する研究が多いことには, 大きく分けて 2

200 インチのハイビジョンシステムを備えたハ イビジョン映像シアターやイベントホール,会 議室など用途に合わせて様々に活用できる施設

目標を、子どもと教師のオリエンテーションでいくつかの文節に分け」、学習課題としている。例

(4)スポーツに関するクラブやサークルなどについて

   遠くに住んでいる、家に入られることに抵抗感があるなどの 療養中の子どもへの直接支援の難しさを、 IT という手段を使えば