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IRUCAA@TDC : 化学物質の生体影響を把握するための環境および生物学的モニタリング : とくに唾液試料を用いた生物学的モニタリング

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Academic year: 2021

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(1)Title. Author(s) Journal URL. 化学物質の生体影響を把握するための環境および生物学 的モニタリング : とくに唾液試料を用いた生物学的モニ タリング 山中, すみへ 歯科学報, 94(12): 1043-1052 http://hdl.handle.net/10130/2509. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 1043. 歯学の進歩・現状 化学物薯の生体影響を把握するための 環境および生物学的モニタリング* 一とくに唾液試料を用いた生物学的モニタリング山 中 すみへ 東京歯科大学衛生学講座. BiologlCal Monitoring with Saliva for Evaluation of Environmental Exposure of Chemicals in Human Health Sumie YAMANAKA Department of Hygiene and Community Dentistry, Tokyo Dental College. て,環境の空気中有害物賛濃度の測定や,環境中生物た. は じ め に. 我が国の化学工業をはじめとした産業の発展はめざま. とえば魚や植物中の化学物賛濃度の分析によって環境中. しいものであったが,そのかげで水俣病やイタイイタイ. 有害物寛量を把擾する環境モニタリングがある。また第. 演,さらにPCBや農薬汚染など多くの化学物薯による. 二の方法として,ヒトの血液や尿,毛髪などの生体試料. 環境汚染が生じ,公害による健康障害を経験してきた。. を分析することによってとトの体内に実際取り込まれた. 当教室では従来より,水銀や鎗,カドミウムなど化学. 量や蓄積量さらに生体影響量を把擾する生物学的モニタ. 物寛による環境汚染問題に取り組み,さらに現在では化 学物質による産休影響をより初報の段階で把擾するため のモニタリングを検討している。図1は有害化学物覚の 生体影響の時間的または室的経過を示しているが,化学. 坐 体 悪 形 響. 物薯の暴露室が少なく初期の段階ではホメオスターシス. 臨床的辛旨標 確患率,死亡率. 早期影響-生体反応,臨床検査指標. (恒常性維持)の範囲内の暴露負荷であり,臨床的な所見 が何ら認められない。しかし暴露量が増加したり,ある いは低い暴露量であっても暴露期間が長期に及ぶと,化. 暴露-生物学的モニタリング. 図1有害化学物覚の生体影響と健診項目1). 学物薯による産休影響(中毒症状)が現れはじめ,最終的 には死という結末になる。このような中毒症状の経過過 程の初期の段階,すなわちホメオスターシス内での影響 を把擾するために環境モニタリングや生物学的モニタリ ングがある1)。また図2には有害化学物薯の生体影響の 把握のための方法を示しているo まず第一の方法とし. *本稿は平成4年度東京歯科大学学長奨励研究報吾とし て第  東京歯科大学学会総会(平成5年11月6日,千 葉)において発表したものである。 一37-. 図2 有害化学物質の生体影響の把鐘.

(3) 山中:生体影響把鹿のための環境・生物学的モニタリング. 1044. リングがあり,場在有害物質の早親の生体影響を把擾す. たが,北海道では,無加川と常呂川で,また富山県では. る重要な方法として位置づけられている。さらに第三の. 神通川で特異的に高濃度の水演を検出した。無加川と常. 方法として,有害化学物薯の体内取り込み室が多く,健. 呂川については,その上流に良質の金属水娘を産出する. 康障害をもたらすようになってからの健康詞蚕すなわち. イトムカ鉱山があることから流域の地 に水撮濃度が高. ヘルスサーベイランスがある2).. いことがわかり,この実例から魚体内の水東は,流域の. この方法は以前より行われており,水銀の中毒では振. 自然鉱脈によっても高濃度に生物濃縮することを示し. せんなどの神経症状を,また鉛中毒では宜血や歯肉の着. た。一方神通川流域は,かつてカドミウム汚染でイタイ. 色などの中毒症状から調査し,異常者をスクリーニング. イタイ病地域ではあったが,高波度水銀,ことにエチル. してきた。. 水銀汚染の原因は明らかではなかったので,神通川の全. しかし現在では,このような中毒症状が発魂してから. 流域で詳細な環境モニタリングを行う必要があった。詳. スクリーニングするのではなく,より早期に環境汚染や. 細な調査の結果,神通川下流および熊野川下流において. 生体影響を把擾するために環境および生物学的モニタリ. 局所的に高濃度の水録,ことに自然的には存在しえない. ングの研究が求められているo とくに当教室では血液や. エチル水銀を検出したことから,人工汚染の疑いをも. 尿,毛髪とともに,歯科領域からの特異性を生かして抜. ち,県の協力のもとに付近の工場の総点検を実施したO. 去歯牙 や呼気,唾液 を用いた生物学的モニタリン. その結果,汚染源が水銀取り扱いT_場(製薬会社)であ り,チメロサ-ル(マーサイオレート,エチル水銀チオ. グを検討してきた。 そこで本稿では,著者がこれまでに得た知見を中心と. サリチル酸ナトリウム)の製造工程で無機水銀およびエ. して,有害化学物質の生体影響を把捉するための環境お. チル水東を熊野川に放出していることをっきとめること. よび生物学的モニタリング,とくに唾液試料を用いたモニ. ができた。直ちに工場は操業を停正し,汚染流域のしゅ. タリングやスクリーニングの有用性と問題点をまとめるo. んせつや魚の捕達禁止措置によって,水銀によるヒトへ の健康障害を未然に防ぐことができた  このように人 為的な汚染の場合でも,また自然的な環境汚染の場合で. l.環ままモニタIJング. も,生物試料の分析によって環境汚染の程度を把握し,. 水俣病や新潟阿套野川の第二水俣病の苦い経験から, 厚生省は全団的な河川の水金良による環境汚染の実態を調. 対策を講じることができたことは環境モニタリングの大 きな成果であった。. 査することになった。その際著者らは,全図に普遍的に 塗息し喫金にも供される魚楽のウブイが生物指標として. このような環境モニタリングは,現在でも広く行われ. 義も適当であると考え,全園の河川で採取したウグイの. ている方法であるが,とくに地球規模での環境汚染が問. 可食部分の水銀濃度の分析から環境モニタリングを行っ. 題となり,さらに広範囲な環境影響調査が必要になる と,生物指標を用いた環境モニタリングがより憂要とな. た  とくに北海達と富山県の河川の結果を表1に示し. るであろう。 表1 富山県及び北海道内の河川のウグイ中水銀室19) 河 川. . 湖 名. 総. 水. 錘. メチル水銀. 2.生物学的モニタリング. エ チル 水 銀. 生物学的モニタリングは,臨床所見や健康障害が現れ. 無. 加. 川. 0. 9 0 2. 0.595. N .D .. 常. 呂. 川. 0. 4 7 9. 0.24. N .D .. る前の段階で有害物質のと卜体内取り込み室(暴露室)を. 天. 塩. 川. 0. 1 5 3. 0.07. N .D .. 把握することが目的である。 磯的には血液や尿,毛髪. 余. 市. 川. 0. 1 5 4. 0.098. N .I) .. の生体試料が用いられるが,著者は今回歯科領域の特異. 石. 狩. 川. 0. 2 7 2. 0.160. N .D .. 性から唾液試料による生物学的モニタリングを試み,他. 能. 取. 川. 0. 12 5. 0.041. N .I) .. の生体試料によるモニタリングと比較することによっ. 神. 通. 川. 1. 7 1. 0.14. 0.83. 上. 市. 川. 0. 12. 0.071. N .I) .. て,唾液によるモニタリングの有用性と問題点をまとめ る。. 白. 岩. 川. 0. 16. 0. 0 8. N .D .. 1)由暴露のモニタリング-鉛の生体内取り込み量が. 常. 原貢 寺. 川. 0. 15. 0. 0 7 6. N .D .. 多くなると,造血月蔵君である骨髄への榎襲が著しく,図. 高. 原. 用. 0. 10. 0. 0 5. N .I) .. 3に示すような過程で,血液ヘモグロビンのヘム合成過. (単位:漫重量あたりの. 程の∂-アミノレプリン酸脱水酵素やコプロポルフイリ 38.

(4) 歯科学報. 94, No. 12 (1994). 1045. ン脱水酵素などの酵素阻害から薯血をもたらすことがわ. に上昇し,低濃度鉛の暴露指ヰ票としても有効であること. かっている。このことから鉛取り扱い作業者に対して. を示している。したがって鎗暴露に対しては,血夜ヘモ. は,労働安全衛生法第66条および鉛中毒予防規則第53条. グロビン室よりも尿中61アミノレプリン酸室や,さら. により鉛中毒を予防する目的で特殊健康診断が義務づけ. に赤血球中プロトポルフィリン室がより特異的であり,. られている21)。当教室では某鉛蓄電池工場の作業者を対. 生物学的モニタリングとして適当であるといえる.塊. 象として年2回のヘルスサーベイランスや塗物学的モニ. 荏,労働安全の観点から鉛中毒の予防のための′生物学的. タリングを実施しているので,以下に最近の検診成績を. 許容値として,血液中鎗濃度      以下)ととも. まとめた。. に尿中61アミノレプリン酸量     以下),赤血. まず鉛取り扱い作業者における血液中鉛濃度と,宴血. 球中プロトポルフィリン室            を. 検査項目の一つの血液ヘモグロビン室との関係を調べた. 定めて生物学的モニタリングによる健康管理を行ってい. ところ,有意な相関関係はみられなかった。これは鉛の. る22)。. 高濃度暴露では,低ヘモグロビン血症となり薯血をもた. 次に鉛暴露の影響を唾液試料でモニタリングすること. らすが,鉛の低漉度暴露では鉄や蛋自賛のような栄養摂. を試みる目的で鎗取り扱い作業者の唾液中鉛濃度を検討. 取などの影響が大きいことから,血液中鎗濃度とヘモグ. する.混合唾液では,作業環境から 接口腔内に混入し. ロビン量との相関関係が低くなると考えられた。このこ. た鉛室の影響が大きく,生体内に実際に取り込まれた鎗. とから血液ヘモグロビン量の低下は,鉛暴露に対して特 巽性の低い指標と結論づけられた。そこで鉛暴露に特異 珊悪ヽ   \用卜・Sを喧. 性のより高い尿中6--アミノレプリン酸室や,赤血球中 プロトポルフィリン室との関係から考察した。尿中61 アミノレプリン酸量と血液中歯濃度との関係を図4に示 しているが           と有意な相関関係が みられ,血液中鉛濃度が高くなると鉛暴露に特異的な尿 中6-アミノレプリン酸量が高値を示すといえるo さら に血液中鎗濃度と赤血球中プロトポルフィリン室との関 係を図5に示したが,高い有意な相関関係が認められ .  血液中鎗濃度が     の 比較的低暴露から赤血球中プロトポルフィリン量が急激. 0 10  20  30  40  50  60  70. 血液中鎗濃度 サクンニルCoA  グリシン. 図4 鉛取り扱い作業者における血液中gEi濃度と 尿中6-アミノレプリン醜室との関係. ALA合志了 晋素手--@-赤血球 低下 ポルホビリノ-ゲン l ウロボルフイリノ-ゲン I コプロポルフイリノーゲン-コプロポルフィリン. 尿中増加. 「-窒 プロトポルフィリンー--末梢赤血球中濃度増加. -ム合成酵素. トっ粗宴.. ( U t l t r q t L ( 0 0 T J B 7 [ ). 珊ヽ(I y卜q(策」 ロ  樽lF塘. 81アミノレプリン酸      尿中増加. 6 5 4 3. 0  10  20  30  40  50  60  70. ヘム. 血液中鎗濃度. l. ヘモグロビン(Hb主 ◆低下  下劣血. 図5 鉛取り扱い作業者における血液中鉛濃度と 赤血球中プロトポルフィリン室との関係. 図3 へム合成過程における鎗暴露の影響 39.

(5) 1046. 山中:生体影響把握のための環境・生物学的モニタリング. 量を反映しにくいことから,耳下腺唾液を用いて血乗中 鎗濃度との関係を示したのが図6である  鉛取扱い作 業者の耳下腺唾夜中鎗濃度は血集中鉛量を反映し,血柴 中鉛量の増加とともに耳下腺唾液中鎗濃度が有意に高い ことを示している    。また図7には唾液中鉛濃 度とともに全血液や尿,血乗中鉛濃度を,健常者と飴取 り扱い作業者とで比較しまとめた。鉛取り扱い作業者の 全血液および尿中の鉛濃度は,健常者の6. 9倍および8. 7 悟に増加し,鉛暴露の影響を大きく反映したo しかし血 液中飴の多くは赤血球内に分布することから,血栗中濃 度は全血液の   と低く,鉛取り扱い作業者の血柴中 鉛濃度でも健常者の  倍にとどまっている。また耳下. によっても  倍の増加のみであった。したがって鉛暴 露の指標としては,含有濃度が高く,かつ暴露量を大き く反映する全血夜や尿の方が唾液よりも適当であり,ま た低濃度の鉛暴露から影響を受ける尿中6 -アミノレプ リン酸量や赤血球中プロトポルフィリン量が産物学的モ ニタリングとしてより適当であると結論づけられた。 2)カドミウム暴露のモニタリング-ニッカド電池製 造の某工場でカドミウムを取り扱っている作業者の健診 結果から,カドミウム暴露のモニタリング結果をまとめ るo図8には作業環境気中カドミウム濃度と浪合唾液中 カドミウム濃度の関係18)を,また図9には健常者とカド. 腺唾液中鉛濃度は,血柴中濃度を反映するものの鎗暴露. 堪健7卓出上乗せ鹿茸垂璽 1. 0. L e l I I I lllll. 図6 鉛取り扱い作業者の血柴中鉛濃度と耳下腺 唾液中鉛漠度との関係14). l0           100. 作業環境気中カドミウム濃度 図8 カドミウム取り扱い作業環境気中カドミウム 濃度と混合唾液中カドミウム濃度との関係18). 図7 健常者と鉛取り扱い作業者の血液,尿,血 柴および耳下腺唾液中鎗濃度の比較 -40一. ー. 壇璽?小出」菅. 血液    尿    血楽 耳下腺唾液. 0      5. 0      0. 血液   尿 耳下腺唾液 混合唾液 図9 健常者とカドミウム取り扱い作業者の血 液,尿,耳下腺唾液および混合唾液中カドミ ウム濃度の比較.

(6) 歯科学報. 94, No. 12 (1994). ミウム取り扱い作業者の全血液,尿,耳下腺唾液および. 1047. も高い。. 混合唾液中のカドミウム濃度を比較して示しているo混. 魚の中でも食物連鎖の上位にあるマグロには水銀含有. 合唾液は作業環境気中カドミウム濃度をよく反映し,カ. 量が特に多いことから    ヶ月にわたってマグロを. ドミウム取り扱い作業者で混合唾液中カドミウム濃度が. 大室に摂取するマグロ商船貢では毛髪中水最濃度が最も. 有意に高くなっている    。しかし混合唾液中カ. 高濃度である。. ドミウム濃度は,生体内に取り込まれたカドミウム室よ. なお,歯科医療従事者の職業的な水叡暴露を考えるた. りも,環境から直接口腔内の唾液に混入したものである. めに歯科医などの毛髪中水鹿濃度を調査し,以前は歯科. ことから,生物学的モニタリングというよりも環境気中. 医療従事者の水強暴霧室が多いことを示してきた24)。し. 濃度を反映する環境モニタリングとしての意義が大き. かし最近では手によるアマルガム練和がなくなり,また. い。一方生体内に取り込まれた結果を反映する耳下腺唾. アマルガム充虜が少なくなったことから,アマルガムに. 夜中カドミウム濃度は非常に低濃度であり,分析上の困. よる職業的な水銀暴露よりも,魚介類など金品からの水. 難も伴って,生物学的モニタリングとしては有用ではな. 銀取り込み量の方が大きく,他の健常者の毛髪中水慮濃. かった。鎗暴露の場合と同じく,全血液や尿中のカドミ. 度と有意な差が認められないことがわかっている. ウム濃度の方が,暴露量をより大きく反映し,分析もよ. このように毛髪の水銀濃度からと卜体内に取り込まれ. り容易であることから生物学的モニタリングとして適当 である。. た水銀を把握することができ,水銀暴露の生物学的モニ タリングとして毛髪が適当である。そこで他の生体試. 3)水銀暴露のモニタリング-我が圏は水銀による環. 料,すなわち血液や尿,唾液中水銀漉度について,都市. 境汚染の結果,水俣病やさらに阿生野用水強汚染(第二. 居住者とマグロ漁船貢を比較して図10に示した。唾夜中. 水俣病)を経験していることから,水強の生体内暴露の. 水銀濃度は血夜中濃度の約3 %と非常に低濃度であるだ. モニタリングに関して多くの報吾がある。著者は前述の. けでなく,毛髪の方が生体内取り込み量の増加をより増. 魚の水銀濃度分析による環境モニタリングとともに,ヒ トにおける水娘の塗体内取り込み量の生物学的モニタリ. 幅して反映しているo したがって,水廉の生体内取り込. ングとして様々な生活環境の毛髪中水銀漉度を測定して. あって適当ではなく,水銀の特異な排酒経路である毛髪. いるo毛髪にはISH基をもつ酵素が多いことから特異. が最も適当であると結論づけられた。. みのモニタリングとしては,唾夜は放室分析の困難さも. 的な水銀排湛経路となり,水強暴霧量に応じて毛髪中水. 4)シアン化水素暴露のモニタリング-有害なシアン. 強濃度も増加する。表2には生活環境の異なる日本人の. 化水素など無機および有機のシアン化合物が生体内に取. 毛髪中水銀濃度をまとめている23)が,水強の生体内取り. り込まれると,とくに肝臓において解毒酵素ログナーゼ. 込みのうち魚介棄由来の水強が最も多いことから,魚介. の作用を受けてチオシアン塩(一般名:ロダン塩)に分解. 幾の摂取量に応じて毛髪中水豪濃度が高いことがわか. され,唾液や汗,尿中に排潤されることがわかってい. る。魚介幾の摂取が少ないEg外在住者では毛髪中水銀濃. る.そこで,唾夜中のチオシアン塩漉度からシアン化水. 度が最も低く,次いで山村,都市居住者であり,比較的. 素暴露量を推し量る生物学的モニタリングを試みた. 魚の摂取室の多い漁村居住者や挽民では毛髪中水銀濃度. まず健常者8名の唾液中のチオシアン塩濃度の目内変動. 活. 環. 株. 境. Eg. 外. 在. 住. 者. 都. 市. 居. 住. 者. 山. 村. 居. 住. 者. 漁. 村. 居. 住. 者. 漁. 民. マ. グ ロ 強 船 員. 阿賀 野 川 有 機 水 強 中 毒 患 者. 水. 銀. □健 常 者 EZ a漁 船 旦. メ チ ル 水銀. 1. 8 0. 0.51. 4. 21. 1.26. 3.88. 1.24. 7.30. 3.33. ll.40. 6.00. 19.90. 12.70. 120. 0     0     0     0. 堪華顧者. 生. 0     5     0     5. Zk薗藤編 0 5 0 5 0 5 0 4 3 3 2 2 1 1 5 0. 2     1     1. 表2 生活環境と頭髪中水叙量23) (単位. 】 】 血液   尿  且合唾液  毛髪. 図10 健常者とマグロ挽船員の血夜,尿,混合唾 液および毛髪中水銀濃度の比較. - 41 -.

(7) 山中:生体影響把複のための環境・生物学的モニタリング. 1048. を図11に示しているが,変動がかなり大きいものの非喫. で,また唾液中濃度の     で喫煙者と非喫煙者. 煙者にくらべて喫煙者では高濃度域での変動である。そ. とを分別すると,分別感度および特異度とも良好であ. こで喫煙者で唾液中チオシアン塩濃度の高い原因と考え. り,唾液および血柴中チオシアン塩濃度は喫煙者・非喫. られるタバコ煙中のシアン化水素濃度を一酸化炭素濃度. 煙者の判別に有効であることがわかった。なおこれらの. とともに調べた. 6銘柄の市販タバコの主流煙中には, の一酸化炭素とともに     のシア. 唾液中チオシアン塩濃度は他の報告  に比べて低い値. ン化水素が検出された。. 取量が欧米人に比べて少ない結果であると考えている。. であるが,これは日本人の金物からのシアン化合物の摂. 労働衛生上の許容濃度の   を超えた漉度であり,. 次に-日当たりの喫煙本数,すなわち喫煙室と血柴お. 喫煙車のみとはいえ高濃度のシアン化水素の暴露を受け. よび唾液中チオシアン塩濃度の関係では,図13に示すよ. ることになる。一方,受動喫煙者が吸入する副流煙中に. うに喫煙量の増加とともにいずれのチオシアン塩濃度も. は,一酸化炭素は主流煙の約40%が含まれているにもか. 有意に上昇しているが,血柴よりも唾液中チオシアン塩. かわらず,シアン化水素は   以下であり,受動喫. 濃度の方が喫煙室をより増幅して反映していた.. 煙者にはシアン化水素暴露の影響が少ないものであっ 「*「. たo実際に喫煙経験のない被験者で,同居家族内での喫 煙者の有無により唾液中チオシアン塩濃度を比較して も,受動喫煙による唾液中チオシアン塩濃度-の影響は みられなかった。したがって受動喫煙者に対してはシア 壇些事ヽ卜六・g小. ン化水素暴露の影響が少なく,能動喫煙者すなわち本人 自身の喫煙によってのみシアン化水素暴露がかなり大き いことが示された。 そこで成人を対象として,唾液とともに血乗,尿中チ オシアン塩濃度を調べ,非喫煙者と喫煙者で比較した。 図12に示すように,尿中チオシアン塩漬度は,混在する 不純物の発色もあって喫煙者と非喫煙者で差異を認めず. 血集     尿    混合唾液. 喫煙の指標として有効ではなかったが,血乗と唾液中チ オシアン塩濃度では喫煙者と非喫煙者とで有意な差がみ. 図12 喫煙者および非喫煙者における血柴,尿, 混合唾液中チオシアン塩濃度  口上非喫煙 者   喫煙者. られた.また血柴中チオシアン塩濃度の. significance) ー. ( q u I J B T l ). 5. 0. ・、\\、、二窯禁書者/子、-∼ /. '】--●ヽ. \        ノ \   ′ \ ′ ヽ ′ ∨.  . (qtHJⅦ77). \. メ-\)-/. \. r:. \/ \. \\.  . \い\. 二. 100. ′ヽ. ノ′′ ヽ\\ヽ 0  8  6. 0  0  0.   ヽ. 壇璽璃ヽ卜八五本.  . / / \\\し---、/ / \       子、/ \し-.               左. ≦. 時間. 1冒当たりの喫煙本数. 図11喫煙者および非喫煙者における浪合唾液中 のチオシアン塩濃度の日内変動26). 図13 混合唾液および血柴中チオシアン塩濃度と 喫煙本数との関係26) -42.

(8) 歯科学報. 94, No. 12 (1994). 1049. したがって唾液中チオシアン塩濃度はかなり変動する. が,腎疾患などの有病者のスクリーニング法として唾液. が,変動域を越えて喫煙室を反映するものといえる。こ. を用いた臨床検盃の有用性を示唆するものである. -. れらのことから唾液中のチオシアン塩濃度を分析するこ. 方                トリグリセリド 尿酸などは血柴成分に比べて唾液中では低濃度. とによって喫煙によるシアン化水素の暴露 をモニタリ ングすることができる。この場合シアン化水素暴露の結. であるために   倍濃縮しなければ測定できず,臨床. 果の生体内代謝産物であるチオシアン塩濃度を分析する. 検査としての応用には問題があった.しかしこれらの低. ので,混合唾液の場合でも口腔内での混入は問題にはな. 濃度成分でも異常時に高値を示す有病者のスクリーニン. らない.したがって採取が最も容易な混合唾液中チオシ. グとしては有用であったo実際,血乗中. アン塩の分析が,喫煙によるシアン化水素の暴露室を把. 値が     以上の異常高値を示す急性肝炎の有病. 握しうる生物学的モニタリングとして最も適当であると いえる.. 者では,混合唾液中       も高値であり,唾液. 5)唾波による臨床生化学検査のスクリーニング-血. とを経験している。これらのことから,唾液を用いた簡. 夜を用いた一般生化学検査は,化学物寛による産休影響. 便なドライケム・システムによる臨床検査は,血液検査. の把握というよりは生体の異常(疾患)をスクリーニング. に代わりうるものではないが,簡便迅速に有病者をスク. 試料によっても容易に有病者をスクリーニングできるこ. するための臨床検査として行われている。また唾液を用. リーニングする臨床検査法としての有用性は今後大いに. いた臨床生化学検査も従来から検討されてはいたが31・. 親待されるo. 分析上の煩雑さもあって実際に応用されるまでには 至っていない。そこで著者らは,簡便なドライケム・シ. やスクリーニングは,鉛やカドミウム,水強など血液に. ステムによる血液臨床検査の方法を唾夜に応用して,唾. 比して唾液中に極微室の含有成分では適当ではなかった. 液による臨床生化学検査のスクリーニング法として検討. が,唾液中に比較的高濃度で含まれているチオシアン塩. した。すなわち血液生化学検査の分野では,血糖値をは. やBUNでは有用性が大きいとまとめられた。. 以上のことから,唾液を用いた生物学的モニタリング. じめ尿素窒素    尿酸,コレステロール. 3.唾液を用いた生物学的モニタリングの問題点. アミラーゼなどが多層分析フイルム・システム を用いた     方式のドライケム・システムが応. 唾液試料を用いた生物学的モニタリングやスクリーニ. 用され,微量の試料で簡便にかつ精度よく定量されてい る  ので,唾液試料についても簡便なスクリーニング. ングは今のところ問題が多く,鉛やカドミウム,水最な. 法としての可能性を調べた35)。健常者における唾液中. 理由としては,唾液中濃度が血夜に比べて非常に低いと. BUNは,図14に示すように血柴中濃度の約2/3であ. いう点と,唾液が分泌流量などの変動を受けやすいとい. り,唾液中と血柴中濃度には高い相関関係. う問題点が考えられたので,その2点から考察した。. pく   が認められた。これは正常者での結果である. 1 )血液に対する唾液中濃度の比率-健常者における. どの暴露もモニタリングとしては不適当であった。その. 唾液中の種々の成分を分析し,血液中濃度との濃度比や 変動率で比較してまとめた結果を表3に示した。ナトリ ウム    カリウム   マグネシウム   やチオ いが,その他の成分は唾液中含有濃度は低く,特にカド. F:     :. 曝璽碓舶碓麗d]褒⑫頑重i匪. シアン塩        などの唾液中濃度は比較的高 2    0. ミウム   水銀   鉛  や銅  は,血清中 濃度に比べて唾液中はかなり低濃度であり,分析上の問 題が多い0 -方,チオシアン塩は血清に比べて唾夜中濃 度が15悟以上高濃度であり,容易に分析できることから 混合唾液で十分にモニタリングできるoチオシアン塩以 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28. 血集中尿素窒素濃度 図14 健常者における血柴中尿素窒素濃度と耳下 腺唾液中尿素窒素濃度の関係35). 外にマンガン,アルミニウム,ヒ素も血液よりも唾液の 方が高波度で分析が容易であるが,後述のように唾液中 濃度の変動が大きいために意義づけが困難な現状にあ る.唾液中濃度が低い水敏,鉛やカドミウムなども,今 一43-.

(9) 山中:生体影響把握のための環境・生物学的モニタリング. 1050. 後分析技術が進歩して分析感度が上昇し唾液中濃度も容. 加に伴って濃度が上昇する成分(ナトリウム,コバル. 易に分析できるようになると,唾液を用いたモニタリン. ト,塩素,カドミウムなど),反対に分泌室の増加とと. グの可能性が大きくなると考えている。. もに濃度が低下する成分(リン,カリウム,マンガンな. 2 )唾液成分の変動要因-唾液中の放量成分のほとん. ど)がみられた  とくに唾液中ナトリウム濃度は,. どは,表3に示すように血液に比べて変動率が高い。唾. らによる報吾39)もあるが,図15にみられるよう. 夜は血液のような閉亀系循環とは異なる分泌系であるた. に,分泌流室との間に強い相関関係が認められる。そこ. めであるが,唾夜中成分の変動要因としては,ホルモン や口腔内環境の影響,唾液分泌流量が考えられる。そこ. ゼ唾液中ナトリウム濃度を用いて分泌流室を補正因子と して用いることを試みたoすなわち尿試料における尿茎. で鼻も変動因子として大きい唾液分泌流室から考察して. の変動を尿中クレアチニン漉度を用いて補正できるよう. みると,加商酎こよる影響もあり   また同一個人での. 壇整司全(二十せ愛せ. えて,午後の食間が比較的安定した分泌量を示す。した がって唾夜中放室成分の分析によってモニタリングする 場合には,食事の影響を避けるため食後2時間以上経過 後を原則として,なるべく午後の食間に唾夜試料を採取 した.このように冒内リズムや加麻で唾液分泌量は大き く変動するのであるが,次にこの変動に伴う唾液中教室 成分濃度の変化を検討した。すなわち刺激に用いる酸漉. < U 0 2     0 1   1. 唾波分泌室も日内変動でかなり大きい37)。一般的には早 朝に唾液分泌量が少ないが,三度の金事時に分泌量が増. 8  6. 0  0. 0.5  1.0  1.5  2.0  2.5. 度を変えることにより唾液分泌量を変化させ,唾液中濃. 分泌流量. 度との関係を検討したところ,分泌流量による変化が少. 図15 健常者における耳下腺唾液分泌流量とナト リウム濃度との関係39). ない成分(カルシウムや鉄,亜鉛    と,流量の増. 表3 健常者における血柴と唾液中秋室成分濃度比較 血 成. 平 均 値 カ. ル. シ. マ. グ ネ. ナ. ト. ウ シ. リ. 96.7. 4. 4. ウ ム. 21.l. l. 4. ウ. ム の. 鍋 亜. ア. 鉛. ル. ガ ミ. ウ. ア ユ. 369. ド. ミ. ウ. オ. シ ア セ. タ. {. の. ム. 2.8 9. 0.79. 窒. 素. の. 75.8 4.38 170 5.66 505 17.3. 0.ll. 1. 2 4 170. r -. 10.2. 0.43. ル. 614. 298. 2. 1. ン. 上3. 1.23. ン 塩. 酸 素. 液. 26.0. 標準偏差. (唾夜/ 血 柴). 動. 血. 楽. 率. (% ). 、】 唾 I. 夜. 0. 3 9. 4.6. 0. 0 6. 6.4. 59 . 2. 0. 19. 4. 2. 97. 1. 3.47. 0. 07. 3 3. 4. 44.5. 3.51. 0. ll. 1 6. 8. 80.1. 0.22. 8.9. 76.5. 1.4 1. 30.6. 74.4. 1.14. 67.5. 92.5. 1.14. 67.5. 94.2. 0` 4 596. 130 4.21 467 16.3. 25 . 7. 0. 1 0. 0.01. 0.03. 3.9. 10.4. 1. 8 7. 1.07. 0.03. 44.1. 57.2. 20.4. 48.5. 33.0 0. 3 5. 170. 変. 濃度比. 3ラ. 70.0. 5 9. 0. 卜 リ グ リ セ リ ド(m g ノ d の. 尿. 1 5l 1. 平 均 値. 6.52. 狼. ト ノ. 442. 乳 酸 脱 水 素 酵 寒. 尿. 1,105. 4.01. ム 素 ( 〃g /. 水 チ. 135. 790. ン. ヒ カ. 3,200. 38.9. ン. 唾. 標 準 偏差. ム. 鉄. マ. 栗. 分. 15 0. 16.0 0.28 250. 15.7 0.28 0.88. 63.4 100. 80.0 166. 125. 7 1. 7. 3.02. 0. 9 3. 0` 0 2 4. 57.3. 3 0. 2. 145. 33.0. 2.12. 0. 9 1. 0. 0 1 5. 22.8. 42.9. 3. 3. 2 7. 7. 2.4. 0 . 68. 2 7. 5. 2 7. 0. 51.3. 1. 7. 13.1. 3.6. 工 P -. 8.9. 44-. 0. 02 7.

(10) 94, No. 12 (1994)               1051. 歯科学報 に,唾液分泌量をナトリウム漉度で補正しようというも. リングを追求してきた。とくに著者は唾液試料による生. のである。しかし尿クレアチニンの場合には,尿室の増. 体影響のモニタリングやスクリーニングを行い,他の生. 加に伴って希釈されて濃度が低下するのであるが,唾液. 体試料との比較からその有用性や問題点を検討してきた. ナトリウム濃度の場合には反対に分泌流室が増加するに. 唾液試料の場合には血夜などに比べて. 伴い唾液腺細胞での再吸収が少なくなって唾液中濃度が. 濃度の低い成分が多く,また唾液分泌流量などによる変. 上昇することがわかっている。したがってその補正方法. 動を受けやすいという問題点が大きいO唾液中濃度が高. は尿試料のクレアチニンの場合と同一ではないが,試み. く,かつ流量などの変動を比較的受けないチオシアン塩. として唾液分泌流量の補正として唾液中鎗あるいはカド. やBUNなどでは,唾液中濃度を用いたモニタリングが. ミウム濃度をナトリウム漉度で除した値(すなわち唾液. 有効であるを示すことができたが,鉛や水銀,カドミウ. 中歯あるいはカドミウム濃度/ナトリウム漉度)を求め た。唾液中森やカドミウム濃度の場合には,ナトリウム. ムなど有害物薯のモニタリングとしては適当ではなかっ. 濃度を用いて分泌流量を補正すると血中鉛あるいはカド. が可能となり,また分泌流量など変動因子の補正方法が. ミウム濃度との間に強い相関関係がみられ,鉛取扱い作. 確立されると,唾液によるモニタリングやスクリ-ニン. 業者やカドミウム取り扱い作業者の暴露量をよく反映. グの可能性が大きく広がるものと考えている。. た。しかし分析技術が進歩して唾液中の微室濃度の分析. し,生体への鉛暴露のモニタリングとしてより有効で. 今後,歯科磯城からのアプローチの成果として,唾液. あった  しかし成分によって分泌流量による変動パ. 試料を用いた微量成分の分析による環境モニタリングや. ターンが異なるので,各成分によって補正方法を確立す. 健康スクリーニングの確立のために努力していきたい。. る必要性があると考えている。 以上のことから,唾波試料を用いたモニタリングとし て有用性が明らかに認められたのは,今のところ唾液中 チオシアン塩濃度やBUNなどに限られており,分析感 度や分泌流室による変動などの問題点が残されている。 今後,分析化学が進歩して唾液中の微量分析が可能とな り,かつ分泌流量の補正方法が確立しうると,唾液試料. 謝     辞 稿を終えるにあたり,本研究を平成4年度学長奨励研究とし て採択戴き,さらに東嘉歯科大学学会において発表の機会を与 えて下さいました東嘉歯科大学学長 関根 弘教授を始め,関 係各位に深く感謝致します。また,終始研究の酎旨導,櫛校閲 を戴きました講座主任 高江洲義矩教授を始め,伽協力を戴い た衛生学教室の皆様に厘く櫛礼申しあげます.. を用いた環境や生体影響のモニタリングやスクリーニン グの有用性の範囲が大きく広がるものと期待される。. 文     献. 1)和田 攻   生物学的モニタリング.産業医学 レビュ. 化学物葉の生体影響のモニタリングや疾患のスクリー ニングのための生体試料としては,血液や尿が最も一般 的である。最近では毛髪中のミネラルなどの微量成分を 同時分析することによって健康や栄養状態をスクリーニ ングすることも汎用されている41)・。 今後は歯科磯城からのアプローチとして,唾液中の微 量分析によりチェアサイドで簡単に健康チェックが行わ れることも可能となるであろう。. 2)緒方正名,田口豊郁   生物学的モニタリング の実際-意義と測定法.作業環境 3)金子芳洋   歯の数量金属に関する研鑑 第2 報 Eg内4地域における菌の微量金属 自衛会誌 4) Kaneko Y., Inamori I. and Nishimura M. (1973) ・. Zinc, lead, Copper and Cadmium in human teeth from different geographical area in Japan. Bull. Tokyo dent. Coll・, 15 : 233-243・. 5)西村正雄   環境における微量金属-とくに 歯に含有される鎗について.歯科学報. お わ LJ に. 近年,科学技術の高度な発達は人幾に多くの恩恵をも たらしているが,半面化学物窯による生活環境の汚染が 増加している。多くの化学物窯による環境汚染をより早 期に把麗し,生体影響が現れる前にスクリーニングする ためにも生物学的モニタリングの意義は大きい。生物学 的モニタリングの生体試料としては,血夜や尿,さらに 毛髪が一般的であるが,本教室では歯科磯城の特異性か ら抜去歯牙 や呼気,唾夜 を用いた生物学的モニタ -45-. 1126.. 6)露口晃宏   歯の微量金属に関する研究,第3 報 特に歯のマンガンおよびカドミウム漉度につい て.口衛会誌 7)市田一弘   歯の微量金属濃度に関する研究, 特に第3大臼歯の克鄭薯,象牙覚における微室金属濃 度を中心、として.歯科学報 8)富田美佐子   口腔内気化成分の検索,唾夜中 有機溶剤濃度による暴露評価.歯科学報, 80 : 547..

(11) 山中:生体影響把纏のための環境・生物学的モニタリング. 9)富田美佐子    口腔内気化成分の検索,唾夜中 有磯溶剤濃度による暴露評価(その2).歯科学報,. from smoking. Bull. Tokyo dent. Coil., 32 : 157 -163.. 27) Jarvis, M., Tunstall-Pedoe, H., Feyerabend,. ′. 10)佐々木良紀  :      中毒ラットの唾 液分泌量と唾液      濃度に関する研究.歯 科学報 ll)橋本雅範,成田清彦,西村正雄   ぬ暴露と唾 液飴との関連について.作業環境 12) Tomita M・ and Nishimura M. (1982) : Using saliva to estimate human exposure to organic solvents. Bull. Tokyo dent. Coil. 23 : 175-188.. 13)高久 悟   唾液水鹿波度に関する衛生学的研 究,特に歯科用アマルガムより唾液への水銀溶出量に ついて.歯科学報 14)橋本雅範  :唾液鉛濃度に関する衛生学的研 究.口衛会誌, 34: 15)梶口 理    口腔内気化成分の検索,唾夜エタ ノールおよびアセトン漠度について.口衛会誌. C・, Versey, C. and Salloojee, Y. (1984) : Biochemical markers of smoke absorption and self-reported exposure to passive smoking. J. Epidemiol. Community Health, 38 : 335-339. 28) Stookey, G. K., Katz, B. P., 01son, B. L., Drook, C. A. and Cohen, S. J. (1987) : Evaluation of biochemical validation measures in determination of smoking status. J Dent Res., 66 : 1597-1601. 29) Degiampietro, P. and Peheim, E. (1987) : Determination of thiocyanate in plasma and saliva without deproteination and its validation as a smoking parameter. J Clin Chem Clin Biochem., 25 ・. 711-717. 30) Gillies, P. A., Wilcox, B., Coates, C., Kristm-. 167-184.. undsdttir, F. and Reid, D. J. (1982) : Use of. 16) Takaku S. (1985) : Mercury dissolution from. objective measurement in the validation of self-. dental amalgam into saliva. Bull. Tokyo dent. Col1.. 26 : 137・-152.. reported smoking in children aged 10 and ll. 17)橋本雅範,稲森幾太郎,水野嘉夫,西村正雄  : 唾液鉛濃度に関する衛生学的研究,特に鉛作業者の耳 下腺唾液鉛濃度と     投与による変化につい て.口衛会誌 18)兼山祐之    作業者の生物学的モニタリングに 関する衛生学的研究,とくにカドミウム作業者の唾液 および洗口液中のCd濃度について.口衛会誌 296-312.. 19)山中すみへ,上田喜一   魚癌における水敏の 動向について,第1報 河川の水銀汚染と魚瓶中水銀 漠度.自衛誌 20) Yamanaka S. and Ueda K. (1975) I. High. years ; saliva thiocyanate. J EpidemioI Community Haalth, 36 : 205-208.. 31)奥田 清    唾液,人体成分のサンプリング (荒井三千雄ほか著      講談社サイエンティ フイク,東京. 32)久保木芳徳   採唾法と唾液の生化学検査.歯 科ジャーナル 33)近藤朝士    新しい血夜分析におけるドライケ ミストリー.化学の領域 34)近藤朝士  :ドライケミストリー.ぶんせき, 6 ・. 387-392.. ethylmercury in river fish by man-made. 35)高柳篤史,野村登志夫,山中すみへ,高圧洲義矩 唾夜試料を用いた臨床生化学検査.投稿予定 中.. pollution. Bull. Environ. contamin. & Toxico1., 14 : 409-414.. 36) Ericson, S. (1971) : The valiability of the human parotid flow rate on stimulation with. 21)労働省安全衛生部   労働安全衛生関係法令 集,平成5年度版       労務行政研究所, 東京. 22)日本産業衛生学会   許容濃度等の勧告 産業 医学, 36: 23)山中すみへ,上田喜一   生活環境による頭髪 中水銀濃度の差異と体毛部位別水銀濃度.産業医学, 16 ・. 132-133.. 24) Yamanaka S., Tanaka H. and Nishimura M. (1982) I. Exposure of Japanese dental workers to mercury. Bull. Tokyo dent, Col1., 23 ・. 15-24.. 25)多田 仁   近年における日本の歯科医療従事 者の毛髪中水銀漠度.口衛会誌 26) Yamanaka S., Takaku S., Takaesu Y. and Nishimura M・ (1991) : Validity of salivary thiocyanate as a indicator of cyanide exposure. citric acid, with special reference to taste, Archs oral Bio1., 16 : 9-16.. 37)山中すみへ,東山祐之,西村正雄    ヒトの老 化に関する生態学的研究-唾波分泌量に対する加麻の 影響.ロ衛会誌 38)高柳等史,野村釜志夫,山中すみへ,高江洲義矩 唾液中微室成分漠度の分泌流量による変動. ロ衛会誌, 44 : 39) Dawes, C. and Jenkins, G. N. (1964) : The effects of different stimulation the composition of saliva in man. J. Physiology, 170 : 86-100.. 40)高柳篤史,山中すみへ 野村登志夫,東山祐之,高 江洲義矩   鉛取扱い作業者の耳下腺唾液中秋量 元素漉度.産業医学 41)山田 皇文    毛髪分析の見方,ミネラル吸収 不全.予防医学ニュース. -46 -.

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参照

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