宗教団体運営の自j4 t性と透明性の課題
は じ め に 1 . 国 家 に よ る 宗 教 団 体 の 統 治 (1)宗教団体に関する法制と税制 (2)非課税資格承認審査 (3)宗教団体の「公益目的」論 ( 4 ) 宗 教 団 体 へ の 「 立 法 上 の 配 慮 」 論 2 . キ リ ス ト 教 会 の 内 部 統 治 旧 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 (2)長老派教会と改革派教会 (3)会衆制教会諸派 3 . 宗 教 団 体 運 営 の 自 律 性 と 透 明 性 の 課 題 む す び相 ノ 谷 修 通
は じ め に アメ リ カ 合 衆 国 ( 以 下 、 「 アメ リ カ 」 と い う 。 ) の 憲 法 修 正 第 一 条 は 、 連 邦 議 会 が 国 教 の 樹 立 に 関 す る 法 律 を 制 定 し た り 、 人 々 の 自 由 な 宗 教 活 動 、 つ ま り 信 教 の 自 由 を 行 使 す る 権 利 を 制 限 す る 法 律 を 制 定 す る こ と を 禁 じ て い る 。 同 様 に 、 各 州 法 で も 、 人 々 の 自 由 な 宗 教 行 為 を 保 障 し て い る 。 こ れ ら に よ り 、 宗 教 と 国 家 に よ る 相 互 の 介 入 は 禁 じ ら れ 、 そ の 一 方 で 、 人 々 の 行 う 宗 教 的 礼 拝 ・ 儀 式 や 宗 教 的 結 社 の 自 由 は 、 公 序 良 俗 や 刑 事 法 に 違 反 し な い 限 り に お い て 、 法 の 下 に 保障される。 国 教 の 樹 立 禁 止 と 信 教 の 自 由 促 進 を 謳 う 憲 法 を 持 つ 、 ア メ リ カ に お け る 宗 教 団 体 へ の 非 課 税 措 置 は 、 宗 教 に 対 す る 国 家 の 態 度 を 最 も 象 徴 的 に 表 し て い る 。 そ れ は 、 憲 法 上 の 制 約 内 で の 、 国 家 に よ る 宗 教 団 体 の 統 治 に お け る 工 夫 で あ る 。 一 方 、 自 由 な 宗 教 活 動 が 憲 法 上 の 保 障 を 与 え ら れ て い る 宗 教 団 体 の 運 営 は 、 当 然 の こ と と し て 、 自 律 性 と 透 明 性 が 要 求 さ れ る 。 国 家 に よ る 宗 教 団 体 の 統 治 が 最 小 限 に 行 わ れ 、 ま た 宗 教 団 体 自 体 が そ の 運 営 の 自 律 性 と 透 明 性 を 最 大 限 に 高 め る こ と に よ り 、 憲 法 修 正 第 一 条 の 理 念 は 達 成 さ れ る 。 112本 稿 に お い て は 、 は じ め に 、 ア メ リ カ に お け る 宗 教 団 体 に 関 す る 法 制 と 税 制 を 概 観 し 、 国 家 に よ る 宗 教 団 体 の 統 治 が ど の よ う に 行 わ れ て い る の か に つ い て 検 討 す る 。 次 に 、 キ リ ス ト 教 会 の 内 部 統 治 に つ い て 研 究 す る 。 特 に 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 、 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 、 会 衆 制 教 会 諸 派 が 、 そ れ ぞ れ ど の よ う に 異 な っ た 統 治 形 態 を 有 し て い る の か に つ い て 分 析 す る 。 最 後 に 、 宗 教 団 体 運 営 の 自 律 性 と 透 F 月 性 に つ いて 議 論 を 展 開 す る 。 1 。 国 家 に よ る 宗 教 団 体 の 統 治 ア メ リ カ の ほ と ん ど の 州 に お い て 、 宗 教 団 体 は 、 州 法 に も と づ い て 法 人 と な る こ と が で き 、 ま た 連 邦 税 法 な ど の 規 定 に よ り 税 制 上 の 優 遇 措 置 を 受 け る こ と が で き る 。 こ れ は 、 宗 教 団 体 が 公 益 促 進 の 担 い 手 で あ る と い う こ と 、 ま た 自 由 な 宗 教 活 動 が 円 滑 に 行 わ れ る た め に は 宗 教 へ の 特 別 な 考 慮 を 要 す る と い う 二 つ の 根 拠 に も と づ いて い る 。 ( 1 ) 宗 教 団 体 に 関 す る 法 制 と 税 制 連 邦 国 家 で あ る ア メ リ カ に お い て は 、 宗 教 法 人 法 を 含 む 法 人 法 制 に つ い て は 、 原 則 と し て 各 汁 | の 州 議 会 が 制 定 す る こ と に な っ て い る 呪 し た が っ て 、 ウ エ ス ト バ ー ジ ニ ア 州 や バ ー ジ ニ ア 州 の よ う に 、 歴 史 的 な 経 緯 か ら 宗 教 団 体 に 対 し 法 人 格 を 認 め な い 州 を 除 き 、 ほ と ん どの 州 で、 宗 教 団 体 は リ ヽ 川 法 に 準 拠 して 法 人 格 を 取 得 す る こ と が で き る 。 例 え ば 、 ニュ ー ヨ ー ク 州 を 取 り 上 げ て み る と 同 伴 | で は 、 宗 教 的 精 神 に 基 づ い て 非 営 利 目 的 の 活 動 を 行 う 団 体 の 法 人 格 取 得 に つ い て は 非 営 利 法 人 法 2 ) で、 他 方 、 信 者 が 礼 拝 ・ 儀 式 の た め に 集 ま る 宗 教 施 設 の 運 営 を 主 な 目 的 と す る 団 体 の 法 人 格 取 得 に つ い て は 宗 教 法 人 法 3 ) で 、 そ れ ぞ れ 規 定 し て い る 。 ま た 、 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 で は 、 非 営 利 法 人 法 典 の 中 に あ る 非 営 利 宗 教 法 人 法 で 、 宗 教 団 体 の 法 人 格 取 得 に つ い て 規 定 し て い る 几 一 方 、 宗 教 団 体 に 関 す る 税 制 に つ い て は 、 連 邦 所 得 税 法 典 で あ る 内 国 歳 入 法 典(lrltemaIRaenLleCode)第501条(c)(3)は、「もっぱら宗教、慈善、学術、公共 安 全 の 検 査 、 文 芸 も し く は 教 育 上 の 目 的 で 、 ま た 児 童 も し く は 動 物 の 虐 待 防 止 の 目 的 で 設 立 さ れ か つ 運 営 さ れ て い る 」 団 体 の 本 来 の 事 業 ( 非 収 益 事 業 ) に つ い て 、 連 邦 所 得 税 の 非 課 税 措 置 を 講 じ て い る 。 こ の 規 定 の も と 、 宗 教 団 体 は 、 非 営 利 公 益 団 体 の ひ と っ と し て 、 そ の 宗 教 活 動 に 該 当 す る 部 分 が 非 課 税 と な っ 1 ) 石 村 耕 治 『 日 米 の 公 益 法 人 課 税 法 の 構 造 』 ( 1 9 9 2 年 、 成 文 堂 ) ア メ リ カ の よ う な 連 邦 国 家 の 場 合 、 日 本 の よ う に 宗 教 法 人 法 を 国 法 で 定 め て い る 単 一 国 家 の 場 合 と は 異 な る . 2)NewYorkNotFol・ProfitCorp()rationLawけ011516). 3)NewYorkReぅHgiousCorporationsLaw(レ455).宗教法人法の規定が非営利法人法のそれと抵触 す る 場 合 、 宗 教 法 人 法 が 優 先 す る ( 2 b ) . 4)CaほomiaNonProfitRdigiousCOIporations旧1109690). 113
ている。 多 く の 州 で は 、 州 所 得 税 お よ び 州 法 人 税 の 制 度 は 、 連 邦 の そ れ に 倣 っ て い る 。 例 え ば 、 財 産 税 に 関 し て は カ リ フ ォ ル ニ ア 州 の 場 合 、 専 ら 礼 拝 の た め に 用 い ら れ る 財 産 ( 教 会 目 的 財 産 ) 、 主 と して 礼 拝 の た め に 用 い ら れ る が 同 時 に 学 校 や 病 院 等 慈 善 の [ 万 ] 的 に 利 用 さ れ る 財 産 ( 宗 教 目 的 財 産 ) に 対 し 、 非 課 税 の 措 置 が 講 じ ら れ て い る 呪 こ の よ う に 、 営 利 を 目 的 と せ ず 宗 教 活 動 を 主 た る 目 的 と す る 団 体 は 、 非 課 税 の 優 遇 措 置 を 受 け る こ と が で き る 。 (2)非課税資格承認審査 宗 教 団 体 が 内 国 歳 入 庁 か ら 非 課 税 の 措 置 を 受 け る た め に は 、 組 織 形 態 審 査 (organizlltionaltest)と運営実態審査(opel・ationaltest)の両方に通らなければな ら な い 。 は じ め に 、 書 面 で 行 わ れ る 組 織 形 態 審 査 で は 、 審 査 対 象 の 宗 教 団 体 が 、 ㈱ 専 ら 宗 教 目 的 の た め に 組 織 さ れ か つ 運 営 さ れ る 団 体 で あ る こ と 、 ㈲ そ の 純 益 や 財 産 の い か な る 部 分 も 個 人 の 利 益 に 供 さ れ な い こ と 、 ㈹ 解 散 時 に 発 生 し た 残 余 財 産 は 他 の 宗 教 団 体 や 公 益 団 体 に 分 配 さ れ る こ と 、 ( d 涸 体 の 活 動 の 実 質 的 な 部 分 が ロ ビー 活 動 や 法 律 制 定 に 影 響 を 与 え る 活 動 の た め に 向 け ら れ な い こ と 、 最 後 に 、 ( e ) 公 職 候 補 者 の た め の い か な る 種 類 の 選 挙 運 動 へ の 参 加 や 支 持 ・ 反 対 活 動 を し な い こ と 、 が 調 査 さ れ る ‰ 次 に 、 こ の よ う な 形 式 的 審 査 に 加 え 運 営 実 態調査では、非課税資格を申請している宗教団体が、内国歳入法典第501条㈲(3) の 定 め る と お り 、 宗 教 活 動 に 専 念 す る 団 体 と し て 実 際 に 運 営 さ れ て い る か ど う か が 審 査 さ れ る 。 過 去 の 事 例 と し て 、 信 仰 指 導 者 に よ る 団 体 運 営 は 認 め ら れ て い る も の の 、 団 体 の 他 の 運 営 機 構 に よ る チ ェ ッ ク を 全 く 受 け て い な い 場 合 、 そ れ は 信 仰 指 導 者 の 私 的 利 益 に 供 す る 可 能 性 が あ る と し て 非 課 税 資 格 が 与 え ら れ な か っ た こ と が あ る ま た 、 菜 食 主 義 レ ス ト ラ ン や 健 康 促 進 の た め の 商 店 の 運 営 を 行 う 団 体 は 、 た と え そ れ が 宗 教 的 教 義 の 流 布 を 目 的 と し た も の で あ っ た と し て も 、 商 業 活 動 を 行 う 営 利 法 人 と 直 接 的 に 競 合 す る 立 場 に あ る た め 、 非 課 税 措 置 は 否 定 さ れ た ‰ さ ら に 、 運 営 実 態 審 査 で は 、 宗 教 団 体 の 行 う 活 動 の 実 質 的 な 部 分 が 、 直 接 的 あ る い は 間 接 的 に ロ ビー 活 動 や 法 律 制 定 に 影 響 を 与 え る 活 動 、 そ し て 選 挙 運 動 へ 向 け ら れ て い な い こ と が 、 特 に 精 査 さ れ る 。 こ れ ら の 条 件 を 満 た し て い な い こ と が 発 覚 し か 場 合 、 宗 教 団 体 は 非 課 税 措 置 が 受 け ら れ な い ば か り で な く 、 た と え す で に 非 課 税 措 置 を 受 け て い る 団 体 で も そ の 措 置 が 取 5 ) 田 辺 肇 「 ア メ リ カ 宗 教 法 人 」 S U 1 1 1 ] の 検 討 一 憲 法 の 視 点 か ら ー 」 ( 2 0 0 2 年 , 宗 教 法 第 2 1 号 ) 6)Ga汀ney,E.M.,Jr.,Religiousautonomyandtheexemptionofreligiousorganizationsfronlfederal ta,cationintheunited5;altes.(1999). 7)ChiefStewardoftheEcunlenicalTemPlesandtheWorldwidePeaceMovementandHisSuccessors v.Coml11以sioner,49T.C.M.640(1985). 8)LivingFaith,lncv.Comll!臨ioner,60T.C.M.710,713(1990). 114
り消されてしまう。 ( 3 ) 宗 教 団 体 の 「 公 益 目 的 」 論 上 記 の よ う に 、 ア メ リ カ の 宗 教 団 体 は 、 宗 教 活 動 に 専 念 す る 限 り に お い て 内 国歳入法典第501条(c)(3)の規定を満たし、非課税措置を受けることができる。宗 教団体の宗教活動への専念は、内国歳入法典第501条(c)(3)に具体的に列挙されて い る 一 般 的 な 公 益 目 的 に 資 す る の で 非 課 税 措 置 が 講 じ ら れ て い る 、 と す る 考 え 方 で あ る 。 確 か に 、 宗 教 団 体 を 含 む 非 営 利 の 団 体 に 積 極 的 に 非 課 税 措 置 を 施 す ことで、それらが有する公益性(pljlbli(;charity)を広く促進することは、アメリ カ 法 に 深 く 根 づ い て い る と い う こ と が で き る 。 例 え ば 、 テ キ サ ス 州 の 宗 教 団 体 が 発 行 す る 宗 教 的 な 出 版 物 へ の 販 売 税 免 除 の 合 憲 性 が 争 わ れ た 裁 判 9 ) で は 、 宗 教団体は他の非営利団体同様に公的;Ciン|生格を有するがゆえに販売税免除は合憲 で あ る 、 と の B r e n n a n 裁 判 官 に よる 意 見 が 出 さ れて い る こ の よ う な 見 方 に よ る と 、 宗 教 団 体 は そ れ 自 体 が 特 別 な 存 在 と し て 非 課 税 措 置 が 講 じ ら れ て い る わ け で は な く 、 内 国 歳 入 法 典 に 列 挙 さ れ て い る 他 の 非 営 利 団 体 と 同 様 に 広 く 一 般 の 公 益 、 と り わ け 信 教 の 自 由 促 進 、 に 資 す る 団 体 の 一 っ と し て 非 課 税 措 置 が 講 じ ら れ て い る 、 と 考 え ら れ る 呪 ( 4 ) 宗 教 団 体 へ の 「 立 法 上 の 配 慮 」 論 こ の よ う に 、 宗 教 団 体 に 対 す る 非 課 税 措 置 の 根 拠 を 、 他 の 公 益 性 を 有 す る 団 体 に 対 す る 取 り 扱 い と 同 等 に 、 そ の 「 公 益 目 的 」 に 求 め る 考 え 方 が あ る 。 さ ら に、非課税措置の根拠を憲法が意図する自由な宗教活動が円1・pれこ行われるため に 必 要 な 宗 教 へ の 特 別 な 考 慮 に 見 出 し 、 そ の よ う な 措 置 は 国 家 に よ る 宗 教 団 体 への干渉を緩和するように施された「立法上の配慮」12)であるとする考え方があ る。この意見は、上記の裁判の判決の際にScalia裁判官により提出された。この 意 見 の 根 底 に あ る の は 、 国 家 は 課 税 権 を 行 使 す る こ と で 宗 教 団 体 を 経 済 的 に 抑 圧 す る 危 険 が あ り 、 そ の よ う な 潜 在 的 な 危 険 を 排 除 す る た め の 合 理 的 な 立 法 上 の 配 慮 と し て 非 課 税 措 置 は 認 め ら れ る 、 と い う も の で 、 宗 教 団 体 に 対 す る 非 課 税措置の国教樹立禁止条項への違タ感性が問われた裁判13)でその合憲性が支持さ れ た 判 決 に 依 拠 して い る 。 9)TexasMorlth】y、lnc.v.BtJIlock、489U.S.1(1989). 1 0 ) 田 辺 肇 「 ア メ リ カ 宗 教 法 人 税 制 の 検 討 一 憲 法 の 視 点 か ら 一 」 ( 2 0 0 2 年 、 宗 教 法 第 2 1 号 ) 1 1 ) 田 辺 県 「 ア メ リ カ 宗 教 法 人 税 制 の 検 討 一 憲 法 の 視 点 か ら j ( 2 0 0 2 年 、 宗 教 法 第 2 1 号 ) 1 2 ) 「 立 法 上 の 配 慮 」 に 関 し て の 詳 細 な 議 論 は 、 高 畑 英 一 郎 「 宗 教 へ の 配 慮 」 ( 2 0 0 0 年 、 宗 教 法 第 1 9 号 ) を 参 照 . 13)Walzv.TaxComlllissionoFNewYork、397U.S.664(1970). 115
2 . キ リ ス ト 教 会 の 内 部 統 治 こ れ ま で み て き た よ う に 、 ア メ リ カ に お け る 国 家 に よ る 宗 教 団 体 の 統 治 は 、 非 課 税 措 置 を 講 ず る こ と で 、 一 定 の 条 件 を 満 た し た 時 に 有 す る と さ れ る 宗 教 団 体 の 「 公 益 目 的 」 を 促 進 し 、 さ ら に は 、 信 教 の 自 由 を 促 進 す る た め に 国 家 に よ る 宗 教 団 体 運 営 へ の 関 与 を 少 な く し よ う と い う 「 立 法 上 の 配 慮 」 の も と に 行 わ れ て い る 。 こ の よ う な 統 治 の 仕 方 は 、 宗 教 団 体 自 ら が 行 う 統 治 、 つ ま り 内 部 統 治 が 、 外 部 機 関 で あ る 国 家 に よ る 他 律 的 な 統 治 を 求 め な く と も 適 正 に 行 わ れ る こ とを 前 提 に して い る 。 宗 教 団 体 の 運 営 は 、 宗 教 的 側 面 と 世 俗 的 側 面 か ら な る 。 宗 教 的 側 面 と は 、 宗 教 上 の 教 義 を 広 め る こ と を 目 的 と し て 、 聖 職 者 が 儀 式 ・ 礼 拝 を 司 り 、 信 徒 を 教 化 ・ 育 成 す る と い っ た 宗 教 活 動 を 指 す。 世 俗 的 側 面 と は 、 円 滑 な 宗 教 活 動 を 補 佐 す る た め の 、 財 産 な ど の 管 理 ・ 運 営 と い っ た 俗 事 を 処 理 す る た め の 活 動 を 意 味 す る 呪 一 般 的 に 、 こ の よ う な 宗 教 的 お よ び 世 俗 的 活 動 は 、 団 体 の 上 位 包 括 組 織 が 定 め た 、 あ る い は 団 体 が 独 自 に 定 め た 規 律 ・ 規 定 ( 教 会 法 、 教 憲 、 宗 憲 な ど ) に 従 っ て 行 わ れ 、 世 俗 的 活 動 は 、 世 俗 法 ・ 一 般 法 に 則 っ て 行 わ れ る 。 こ こ で 特 に 注 目 す べ き は 、 宗 教 団 体 が 法 人 格 を 取 得 す る と い う こ と は 、 財 産 な ど の 管 理 ・ 運 営 と い っ た 世 俗 的 側 面 に つ い て 国 家 に よ る 他 律 的 統 治 を 受 け 入 れ る こ と を 意 味 す る 。 し か し 、 国 家 は 、 公 序 良 俗 ・ 刑 事 法 違 反 な ど の 極 め て 例 外 的 な 場 合 を 除 い て 、 宗 教 的 側 面 の 運 営 に つ い て は 関 与 す る こ と が 出 来 な い 。 例 え ば 、 市民的権利法(CiviIRightAct)は、一般に、宗教を基準とした雇用を禁止して い る が 、 宗 教 団 体 に 限 っ て は そ れ を 認 め て い る 几 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 の 非 営 利 法 人 法 で は 、 非 営 利 宗 教 法 人 に は 、 非 営 利 公 益 法 人 の よ う な 理 事 会 に お け る 近 親 者 の 占 め る 割 合 に 関 す る 制 限 規 定 は 設 け ら れ て い な い 。 ま た 、 司 法 長 官 へ の 報 告 義 務 は な く 、 犯 罪 行 為 で な け れ ば 司 法 長 官 の 審 査 を う け る こ と も な い ま た 、 ニ ュ ー ヨ ー ク 州 の 宗 教 法 人 法 は 、 州 内 の 主 な 宗 教 法 人 が そ れ ぞ れ 独 自 に 定 め た 規 律 ・ 規 定 を 州 の 宗 教 法 人 法 の 中 に 取 り 入 れ る こ と で 、 そ れ ら に 法 的 根 拠 を 与 え て い る 几 こ れ ら の 宗 教 団 体 に 関 す る 法 制 は 、 ア メ リ カ に お け る 宗 教 1 4 ) C h a v e s は , 宗 教 団 体 の 二 元 的 構 造 に 着 目 し , 宗 教 的 側 面 と 世 俗 的 側 面 を そ れ ぞ れ I ・ e l i g i o u s 11Llthoritystructureとagencystructureという用語を充てて解説している。19世紀前半まで,アメリ カ の 宗 教 団 体 に は 世 俗 的 側 面 が ほ と ん ど 存 在 し な か っ た 。 そ の 後 , 社 会 と の 取 引 が 増 す に つ れ て , 世 俗 的 側 面 が 宗 教 団 体 の 運 営 に と っ て 重 要 な 部 分 を 占 め る よ う に な っ て い っ た 。 詳 し く は , []11aves,M.I)enomiationsasd❹stl・tlc:tures,lnDe,lnerath,N.JJI,Ha11,P.D.Jchmitt,T.,&荊】 lialm,R.H.(Ed0,&7・W(7o,/n7岫(1998NewYork:OxforduniversityPress)を参照。 15)Corporationof゛I)lesidingBishopv.Anlos,483U.S.327(1987)。 1 6 ) 雨 宮 孝 子 , 石 村 耕 治 , 中 村 昌 美 , 藤 田 祥 子 著 『 全 訳 カ リ フ ォ ル ニ ア 非 営 利 公 益 法 人 法 』 ( 2 0 0 0 年 , 信 山 社 ) 116
団 体 の 運 営 は 、 原 則 と し て 、 ている。 各 宗 教 団 体 の 自 治 に 委 ね ら れ て い る こ と を 意 味 し ア メ リ カ に は 多 数 の キ リ ス ト 教 会 が 存 在 す る が 、 そ の 統 治 の 形 態 、 特 に 教 会 運 営 の 自 律 性 と 透 F 狗 性 に つ い て は 、 教 会 の 種 類 に よ り 大 き く 異 な る 。 以 下 で は、監督制統治(EpiscoPalGovemance)を行うローマ・カトリック教会(Ro manCatholicChtlrch)、代表制統治浪eぅr3rescぅntativeGovemance)を行う長老派教 会(Prest)yttぅrianChurch)と改革派教会(Re11)rmedChurch)、会衆制統治(C()ngre 1;ationalGovemance)を行う会衆制教会諸派(COIISgreglltionElkhurches)18)が、それ ぞ れ ど の よ う に 異 な っ た 統 治 形 態 を 有 し て い る か に つ い て み る 。 川 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 ローマ・カトリック教会は、厳格な聖職位階制(hieぅrarchhlauthority)による 監 督 制 統 治 を 採 用 し て い る 。 キ リ ス ト の 代 理 者 に し て 、 全 世 界 の 司 教 の か し ら で あ る ロ ー マ 教 皇 ( P o p e ) が 、 全 米 の 国 土 を 教 会 統 治 上 の 地 理 的 境 界 で あ る 教 区 (di()cese)に分け、司教(bishop)をそれぞれの教区の統治者として任命、派遣 す る 。 司 教 は 、 教 会 法 ( C o d e o f C a n o n L a w ) に 則 っ て 立 法 司 法 権 を 行 使 し 、 担 当 教 区 の 統 治 を 行 う 。 司 教 は 、 ロ ー マ 教 皇 に の み 教 会 運 営 の 説 明 責 任 を 有 レ 自らの教区下の小教区司祭(r)I・iest)19芳信徒に対してはそれを有しない。 司 教 に よ る 教 区 の 運 営 は 、 司 祭 や 信 徒 か ら 構 成 さ れ る 様 々 な 評 議 会 に よ り 補 佐 さ れ る 。 例 え ば 、 教 会 法 4 9 : 2 ? 4 9 z H こ は 、 教 区 の 財 政 運 営 に つ いて 司 教 に 助 言 を 与 え る 財 政 諮 問 評 議 会 の 設 置 義 務 、 教 区 予 算 を 準 備 す る に 当 っ て の 規 定 、 司 教 に よ る 教 区 財 政 官 の 任 命 と そ の 責 任 に つ い て 記 さ れて い る 。 教 会 法 1 2 7 ( 5 1 2 7 8 に は 、 教 区 内 の 財 産 の 保 全 に 関 す る 司 教 の 責 任 、 司 教 は 必 要 に 応 じ て 教 区 財 政 諮 問 評 議 会 に よ る 助 言 を 求 め る こ と 、 司 教 に よ り 教 区 財 政 官 へ の 委 譲 可 能 な 権 限 の 範 囲 に つ い て 規 定 さ れ て い る 。 こ の よ う に 教 会 法 は 、 司 教 と 評 議 会 に よ る 教 区 運 営 に 関 す る 事 項 を 詳 細 に 規 定 し て い る 。 そ の な か で も 特 に 注 目 す べ き は 、 司 教 が 評 議 会 へ 教 区 運 営 に 関 す る 権 限 を 委 譲 す る こ と を 認 め て い る が 、 そ の 最 終 責 任 は 司 教 に あ る こ と を 明 確 に 謳 っ て い る こ と で あ る 。 司 教 は 、 ロ ー マ 教 皇 に 対 し て 担 当 教 区 運 営 の す べ て の 説 明 責 任 を 有 し 、 透 明 に 報 告 す る こ と が 義 務 付 け ら れ て い る 。 ま た 、 全 米 の 司 教 か ら 構 成 さ れ 教 区 運 営 の 指 針 を 示 す 機 関 と し て 、 米 国 司 教 17)Dalle,P.Thecorporationsoleandtheencountel・of】awandchurch.,lnDemerath,N.j.III,Han,P. D・,Schmitt,T.,&Williams,R.H.(Eds.),ざfn7,・❹Cr7。7/g❹a(1998NewYork:Oxforduniversity Press) 18)I.ong,E.D.,Jr.Ja・・Ez7リ//)り肋く2001(コeveland:Thel)ilgrhl)ress.)棚村政行「アメリカの宗 教 法 人 法 制 」 ( 1 9 9 8 年 , 宗 教 法 第 1 7 号 ) 1 9 ) 司 祭 ( P r i e s t ) は , 担 当 教 区 司 教 が 提 出 し た 推 薦 者 一 覧 の 中 か ら ロ ー マ 教 皇 に よ り 任 命 さ れ る 。 n7
協議会(UnitedStatesConl;(lrenceofCatholicB沁hops)がある。これは、時代の要 請 に そ ぐ わ な く な っ た 教 会 法 を 補 う た め に 、 必 要 に 応 じ て 教 区 運 営 の 指 針 を 作 成 レ そ れ を 全 米 の 司 教 に 公 表 す る 2 o ) 。 ロ ー マ 教 皇 に よ り 指 針 の 必 要 性 が 認 め ら れ た 場 合 、 教 会 法 の 改 定 時 に そ の 指 針 が 新 た な 教 会 法 と し て 加 わ る こ と も あ る 。 こ の よ う に 、 米 国 司 教 協 議 会 は ロ ー マ 教 皇 を 補 佐 す る 評 議 会 と し て の 役 割 を 果 た す。 近 年 に 起 き た 、 司 祭 に よ る 児 童 へ ( 剖 生 的 虐 待 事 件 と 、 そ れ へ の 司 教 の 対 応 の 失 敗 か ら 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 に お け る 自 律 性 と 透 明 性 の あ り 方 が 議 論 さ れ て い る 。 児 童 へ の 性 的 虐 待 を 行 っ た 司 祭 を 、 担 当 教 区 司 教 が そ の 事 実 を 知 り な が ら 、 他 の 小 教 区 へ と 再 配 置 し 続 け た た め に 、 そ の 被 害 が 拡 大 し て い っ た 。 ま た 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 は 、 教 区 運 営 の 説 明 責 任 と 透 明 性 の 対 象 が ロ ー マ 教 皇 に 限 定 さ れ て い る た め 、 こ の 事 件 へ の 対 応 ( 事 件 の 詳 し い 真 相 究 明 、 訴 訟 の 和 解 に 要 し か 費 用 な ど ) を 一 般 の 司 祭 や 信 徒 へ 公 表 し な か っ た 。 そ の た め 、 現 在 、 多 方 面 か ら ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 の 統 治 形 態 の 妥 当 性 が 問 わ れ て い ( 2 ) 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 で は 、 キ リ ス ト の 代 理 者 で あ る 教 皇 そ し て 教 皇 に よ り 任 命 さ れ た 司 教 に よ り 教 会 の 統 治 が 行 わ れ る の に 対 し 、 プ ロ テ ス タ ン ト の 一 派 で あ る 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 で は 、 い く っ か の 階 層 か ら な る 機 関 が 、 教 会 法(長老派教会ではBookof()rder、改革派教会ではBookof(:7hurch(:)rder)に則 っ て 教 会 統 治 を 行 う 。 上 位 機 関 は 、 選 挙 を 経 て 選 出 | さ れ た 下 位 機 関 の 代 表 者 に よ り 構 成 さ れ 、 前 者 は 後 者 に 対 し て 立 法 司 法 権 を 行 使 す る 。 図 が 示 す よ う に 、 長老派教会の機関は下位から上位順に、、;(、ssion、r31・tぅsbytery、synod、GeneraIAs semblyと呼ばれヽ改革派教会では、(Jn、jstory、c;唵ssis、Ieぅgior1ε1lsynod、General S y n o d と 呼 ば れ る 。 そ れ ぞ れ の 機 関 の 運 営 は 、 牧 師 ( 長 老 派 教 会 で は 1 3 a s t o r 、 改 革 派 教 会 で は 1 1 j r l i s t e r ) と 、 選 挙 を 経 た 信 徒 の 代 表 と して 牧 師 に よ り 聖 職 を 叙 階 さ れ た 長 老 ( e 、 l d e r s ) が 構 成 す る 理 事 会 に よ り 行 わ れ る 。 理 事 会 は 牧 師 に よ り 主 20)1995年には、米国司教協議会の予算財政委員会{Committeeonl3dgetand}7itlance)が、教区内 統治に関する指針(DioeesanlntemalControls:AFranlexvork)を発表した。その中で、内部統治 ( i n t e r n a l c o n t r o l ) と は 、 効 率 的 ・ 効 果 的 運 営 、 正 確 な 財 政 報 告 、 国 家 法 の 遵 守 の 局 面 に お い て 、 教 区 の 目 的 を 達 成 す る こ と を 確 保 す べ く 設 計 さ れ た プ ロ 亡 ヌ ( 斜 体 は 原 文 の ま ま ) で あ る 、 と し て い る 。 2 1 ) 司 祭 に よ る 児 童 の 性 的 虐 待 事 件 と ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 の そ れ へ の 対 応 、 さ ら に は 教 会 統 治 、 リ ー ダ ー シ ッ プ 、 聖 職 者 と 信 徒 の 役 割 に つ い て 、 聖 職 者 や 学 者 ら に よ る 研 究 発 表 会 が 開 か れ た 。 詳しくは、O出ey、F.&BruceRussett(Eds.)Jr心、・。ncら/X、l・cn、7反面/卵、α❹臨7/7i、m9げr加 (:フて、・/ω/、`c(27加❹7(2004NewYork:ConUnum.)を参照。 118
催 さ れ る が 、 す べ て の 牧 師 と 長 老 は 平 等 な 投 票 権 を 持 ち 、 そ こ で の 決 定 は 、 十 分 な 議 論 が 尽 く さ れ た 後 に 多 数 決 に よ っ て 行 わ れ 、 そ の 決 定 は キ リ ス ト の 意 志 であるとされる。 長 老 派 教 会 改 革 派 教 会 GeneralAssembly Pres;bytery seSS1 Genera1Synod ,卜 丿 二 ニ ム r e g i o n a l s y n o d 丁 』 ヨ ヨ 皿 難 ,研一IE四卜 卜卜司雪n?t.・i?j乱ぼ俗,余,閤,,,。。卜・・ d a s s i s , … … … 顎 … … i 竪 鰹 型 頴 朧 拠 h……`……|白j……,………… consstory 図長老派教会、改革派教会の内部統治機構 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 を 特 徴 付 け る も の は 、 長 老 に 付 託 さ れ た 教 会 運 営 上 の 権 限 で あ る 。 宗 教 的 儀 式 ・ 礼 拝 を 司 り 、 信 徒 を 教 化 ・ 育 成 す る と い っ た 活 動 は 、 特 別 な 場 合 を 除 き 牧 師 に よ り 行 わ れ る 。 牧 師 は 各 教 会 の 長 老 に よ り 招 聘 さ れ、上位機関である131・esbyteryやdassisの許可を経て教会で公示された後23)、 2 2 ) カ ト リ ッ ク 聖 職 者 に よ る 性 的 虐 待 を 受 け た 青 少 年 信 徒 へ の 多 額 の 損 害 賠 償 の た め に 、 オ レ ゴ ン (Oregon)州のポートランド(P()1・tland)教区、アリゾナ(Arizona)州のツーソン(Ttlcson)教区、 ワシントン(Wa血ngton)州のスポケン(SI3(jkane)教区は、それぞれの地域の連邦破産裁判所に 教区の破産申請を行った。マサチューセッツ(MassacllLlsetts)州のボストン(Boston)教区とテキ サス(Texas)州のダラス(Dallas)教区は破産申請を回避したが、これらの教区は破産申請を行 う こ と で 、 今 後 引 き 続 き 増 大 す る と 予 想 さ れ る 被 害 者 へ の 補 償 額 を 、 裁 判 所 が 判 断 し た 一 定 の 限 度 額 内 に 抑 え よ う と し て い る 。 し か し 、 こ の 破 産 申 請 は 以 下 の よ う な 問 題 を 提 起 し て い る 丿 a ) 破 産 申 請 が 認 め ら れ た 場 合 、 裁 判 所 は 各 教 区 の こ れ ま で の 運 営 記 録 を 丹 念 に 調 べ 、 ま た 将 来 の 教 区 運 営 を 監 督 す る こ と に な る 。 こ れ ま で の 各 教 区 の 運 営 は 、 ロ ー マ 教 皇 に よ る 監 督 の も と 教 会 法 に 則 っ て 行 わ れ て き た が 、 こ れ か ら は そ の よ う な 宗 教 団 体 運 営 の 自 律 性 が 損 な わ れ る こ と に な り 、 国 家 に よ る 宗 教 団 体 運 営 へ の 介 入 の 是 非 が 司 法 の 場 で 争 わ れ る こ と に な る 可 能 性 が あ る 。 ( b ) 教 会 法 に よ れ ば 、 教 区 の 下 部 組 織 で あ る 教 会 や 学 校 が 保 有 す る 資 産 は そ れ ぞ れ が 独 白 に 所 有 し て い る 。 し か し 、 多 く の 場 合 、 民 法 上 の 所 有 者 は 教 区 と な っ て い る 。 こ の た め 、 裁 判 所 が 教 区 の 被 害 者 へ の 支 払 い 補 償 能 力 を 算 出 す る に 当 た り 、 民 法 に 則 っ て 、 教 区 の 下 部 組 織 で あ る 教 会 や 学 校 が 保 有 す る 資 産 ま で を も 教 区 の 資 産 と し て 認 め る の か 、 あ る い は 教 会 法 を 尊 重 す る の か が 注 目 さ れ る 。 ( c ) 最 後 に 、 教 区 お よ び そ の 下 部 機 関 で あ る 教 会 と 学 校 が 保 有 す る 資 産 の 取 り 扱 い 制 限 に 関 す る 問 題 が あ る 。 教 区 に 寄 贈 さ れ た 財 物 が 公 益 増 進 の 日 的 の た め に 信 託 さ れ た と す る 場 合 、 は た し て そ の よ う な 財 物 が 被 害 者 補 償 の た め に 処 分 さ れ る こ と が 適 当 で あ る か と い う 問 題 が 生 じ る 。 2 3 ) 教 会 法 の も と 、 牧 師 候 補 者 は 、 数 週 に わ た り 縦 覧 に 付 さ れ 、 期 間 内 Q こ 信 徒 は 牧 師 候 補 者 の 任 命 に 反 対 意 見 を 表 明 す る こ と が で き る 。 n9
任 命 さ れ る 。 教 会 予 算 の 準 備 等 の そ の 他 の 運 営 つ い て は 、 信 徒 の 代 表 で あ る 長 老 が 自 ら の 宗 教 的 良 心 に も と づ い て そ の 才 能 を 発 揮 す る こ と が 期 待 さ れ て い る 。 ま た 、 牧 師 の 説 く 教 え が 聖 典 に 沿 う よ う 、 牧 師 に 助 言 を 与 え る こ と も 期 待 さ れ て い る 。 こ の よ う に 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 で は 、 教 会 統 治 の 権 限 は 、 牧 師 個 人 で は な く 、 牧 師 と 信 徒 の 代 表 で あ る 長 老 の 合 議 体 に よ り 行 使 さ れ る 。 こ の よ う な 合 議 体 は 、 キ リ ス ト に よ り 付 託 さ れ た 教 会 統 治 の 権 限 の 恣 意 的 な 行 使 を防ぐためのチェック・アンド・バランス(checkandbalance)としての機能を 果 た す。 下 位 機 関 の 長 老 は 、 そ の 運 営 の 説 明 責 任 を 上 位 機 関 の 長 老 に 対 し て 有 し 、 透 明であることが求められる。例えば、上位機関であるpre。;byteryやcjksisは、各 教会の業務執行機関である、;essionや(Jnsistoryから選挙を経て選出された牧師 や 長 老 に よ り 構 成 さ れ る 。 教 会 の 統 廃 合 に つ い て は 、 信 徒 か ら 意 見 を 聴 取 し た 上 で 、 こ の 機 関 が 決 定 す る 。 ま た 、 各 教 会 の 会 議 の 議 事 録 や 運 営 の 記 録 、 信 徒 のリストや財務状況は、ここに提出される。場合に応じて、1)I・e、sbyteryやdassis の 書 記 官 は 各 教 会 を 訪 問 し 、 教 会 法 の 遵 べ で F 状 況 を 審 査 す る 。 各 教 会 の 主 要 財 産 の運用に関する事柄(二L地の売買、教会の改築等)45、presbyteryやdassisの許 可が必要とされる。さらに上位の業務執行機関であるsynodや1・e、gionalsynod は、Pr(・・;byteryや(・lassisの代表者から構成され、r、I・e、sbyteryやc21assisの運営に対 しヽ指針や助言を与・える。最高意思決定機関であるGeneraIAssemblyとGeneral Synodは、synodや1゛(・がonalsynodの代表者から構成され、そこから提出される懸 案 事 項 を 諮 問 し 、 適 宜 、 教 会 法 の 見 直 し ・ 改 定 を 行 う 。 こ の よ う に 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 で は 、 選 挙 を 経 て 信 徒 の 代 表 と し て 選 出 さ れ た 長 老 に よ る 統 治 が 行 わ れ る 。 間 接 民 主 制 に も と づ い た こ の 統 治 形 態 で は 、 信 徒 の 多 数 意 志 が 選 挙 を 通 じ て 集 約 さ れ 、 教 会 運 営 に 反 映 さ れ る 。 ( 3 ) 会 衆 制 教 会 諸 派 会衆制統治では、プロテスタント系の各個教会(cc、nlgregation)が上位包括組 織 を 持 た ず に 独 立 し 、 そ れ ぞ れ が 自 ら の 教 会 を 統 治 す る 権 限 と 責 任 を 持 ち 、 他 に 優 越 す る 権 威 を 認 め な い 。 ま た 、 各 個 教 会 は 独 白 の 設 立 趣 意 書 を 起 草 す る こ と が で き る 。 こ れ ら の 点 け 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 や 長 老 派 教 会 お よ び 改 革 派 教 会 の 統 治 形 態 と 大 い に 異 な る と こ ろ で あ る 。 例 え ば 、 キ リ ス ト 合 同 教 会 (UnitedChurchof[]hrist)やバプテスト派教会(Baptistchtlrches)の各教会は自 発 的 に 、 地 域 レ ベ ル で、 ゆ る や か な 連 合 体 ( a s s o c j a t i o n ) を 形 成 して い る 。 し か し、各教会の教会法帥onstitution)に示されているように、連合体における各個 教 会 同 士 の 関 係 は 対 等 で あ り 、 聖 書 解 釈 や 宗 教 儀 式 ・ 礼 拝 に お け る 互 い の 独 自 性 は 尊 重 さ れ る 。 ま た 、 財 産 の 管 理 ・ 運 営 は 、 各 個 教 会 が 独 自 の 権 限 と 責 任 に お い て 行 う 。 そ れ ゆ え 、 連 合 体 で の 7 4 1 で 思 決 定 は 協 調 的 に な さ れ 、 決 定 事 項 へ の 120
服 従 は 強 制 さ れ な い 。 連 合 体 は 、 各 個 教 会 が 単 独 で は 実 行 不 可 能 な 行 事 を 催 し 、 情 報 交 換 の 場 を 提 供 す る 。 ま た 、 信 徒 が キ リ ス ト 教 徒 と し て の ア イ デ ン テ ィ テ ィ ー の 涵 養 を 図 る た め に 利 用 さ れ る 。 教 会 の 宗 教 的 指 導 者 と 財 産 管 理 等 の 世 俗 的 運 営 を 行 う 理 事 は 、 教 会 信 徒 の 中 か ら 選 出 さ れ 、 そ れ ぞ れ 平 等 の 権 限 が 与 え ら れ る 。 そ の 任 命 と 解 任 は 、 信 徒 に よ る 直 接 選 挙 に よ っ て 決 め ら れ る 。 原 則 と し て 、 こ の 決 定 に は 、 他 の 教 会 や そ の 集 ま り で あ る 連 合 体 は 異 議 を 唱 え る こ と が 出 来 な い 。 し か し 、 そ の よ う な 決 定 は 、 一 般 的 に 、 連 合 体 の 助 言 を 得 て 行 わ れ る こ と が 多 い 。 上 位 包 括 組 織 を 持 た な い こ れ ら の 教 会 は 、 第 三 者 の 信 用 付 与 機 関 に 登 録 し 、 そ こ が 実 施 す る 教 会 運 営 の 遭 吐 検 査 を 受 け る こ と で 、 信 徒 へ の 教 会 運 営 の 説 明 責 任 と 透 明 性 を 確 保 す る 努 力 を して い る 。 例 え ば 、 多 く の バ プ テ ス ト 派 教 会 は 、 財政責任のための福音派協議会缶vallgeli❼CouncilforFinancia1Accountabil i t y 匠 に 登 録 して い る 。 こ の 協 議 会 は 、 七 つ の 「 責 任 あ る 奉 仕 者 の た め の ガ イ ド ライン(StandardsofllesponsibleSte、、/11rdship)」を定め、各教会はこれらを順守 し て い る こ と を 証 明 し て も ら う こ と に よ っ て 、 教 会 運 営 の 説 明 責 任 と 透 明 性 を 確 保 す る 。 ガ イ ド ラ イ ン は 、 ㈱ 教 理 声 明 、 ㈲ 理 事 会 と 会 計 審 査 委 員 会 、 ㈲ 財 務 報 告 の 監 査 、 ( d ) 資 産 の 運 用 、 ㈱ 財 務 報 告 、 川 利 害 関 係 、 ㈲ 募 金 活 動 か ら な る 。 ガ イ ド ラ イ ン の 遵 守 は 三 つ の 方 法 で 調 べ ら れ る 。 第 一 に 、 教 会 は 年 に 一 度 、 会計監査を終えた財務報告書、内国歳入庁(IIltema1Revenue5;ervice)形式の書 類 9 9 0 ( 適 用 可 能 な 場 合 の み ) 、 給 与 に 関 す る 情 報 、 募 金 活 動 の 趣 旨 、 理 事 会 の 構 成 表 、 教 会 運 営 規 定 の 変 化 、 そ し て そ の 他 ガ イ ド ラ イ ン の 遵 守 を 証 明 す る 書 類 を 協 議 会 に 提 出 し な け れ ば な ら な い 。 第 二 に 、 協 議 会 は 毎 年 、 登 録 し て い る 教 会 の 一 割 に 直 接 出 向 き 、 書 面 で 提 出 さ れ た 情 報 の 正 確 さ を 調 査 す る 。 こ れ ま で 7 5 0 教 会 の 現 場 調 査 を 終 えて い る 。 第 三 に 、 協 議 会 は 、 登 録 して い る 教 会 に 対 す る 不 服 申 し 立 て を 受 け 付 け る 。 寄 せ ら れ た す べ て の 不 服 に 関 し て 、 教 会 が ガ イ ド ラ イ ン の 遵 守 を 行 っ て い る か ど う か に つ い て 徹 底 的 に 調 べ 上 げ る 。 協 議 会 は 、 教 会 へ の 寄 付 行 為 を 行 う ( あ る い は 行 う 予 定 の ) 一 般 大 衆 へ も 情 報 を 提 供 し て い る 。 情 報 開 示 に よ っ て 、 寄 付 者 は 協 議 会 に 登 録 し て い る 教 会 の 会 計 監 査 済 み 財 務 報 告 書 を 読 む こ と が で き る 。 ま た 、 協 議 会 の ウ エ ッ ブ ・ サ イ ト に は 、 登 録 教 会 の リ ス ト 、 寄 付 行 為 ガ イ ド ラ イ ン、 寄 付 者 の 権 利 、 そ の 他 の 情 報 が 載 せ ら れ て い る 。 こ の よ う な サ ー ビ ス に よ っ て 、 教 会 運 営 は 信 徒 の み な ら ず 一 般 大 衆 に 対 し て 透 明 な も の と な り 、 そ の 説 明 責 任 が 果 た さ れ る 。 24)この協議会の詳細については、www.e(;1ミa.orgを参照 121
3 . 宗 教 団 体 運 営 の 自 律 性 と 透 明 性 の 課 題 ア メ リ カ に お け る キ リ ス ト 教 会 の 内 部 統 治 は 表 の よ う に ま と め る こ と が 出 来 る 。 教 会 運 営 の 自 律 性 と 透 明 性 を 確 保 す る た め に 、 キ リ ス ト 教 会 で は 異 な っ た メ カ ニ ズ ム が 使 わ れ て い る 。 教 会 統 治 の 権 限 に つ い て 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 で は 、 キ リ ス ト は 自 ら の 代 理 者 に し て 全 世 界 の 司 教 の か し ら で あ る 教 皇 と そ の 任 命 す る 司 教 に 付 託 し て い る と 考 え る 。 プ ロ テ ス タ ン ト 系 の 長 老 派 教 会 お よ び 改 革 派 教 会 で は 、 平 等 な 発 言 権 と 投 票 権 を 持 つ 、 牧 師 と 長 老 が 構 成 す る 合 議 体 で な さ れ る 決 定 は 、 キ リ ス ト の 意 思 の 反 映 で あ る と 見 な さ れ る 。 同 じ く プ ロ テ ス タ ン ト 系 で あ る 会 衆 制 教 会 の 諸 派 で も 、 信 徒 自 身 に よ る 投 票 の 結 果 こ そ が キ リ ス ト の 意 志 で あ る と さ れ る 。 こ の よ う に 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 で は 、 信 徒 に 統 治 の 参 加 権 限 を 一 切 認 め な い 。 一 方 、 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 で は 長 老 制 を 通 じ て 間 接 的 に 認 め 、 会 衆 制 教 会 諸 派 で は 直 接 的 に そ れ を 認 め る 。 信 徒 に 教 会 統 治 へ の 参 加 を 認 め る 長 老 派 教 会 お よ び 改 革 派 教 会 や 会 衆 制 教 会 諸 派 で は 、 統 治 権 限 が 分 散 さ れて い る た め に 恣 意 的 な 権 限 の 行 使 を 防 ぐ こ と が で き る 。 ま た 、 信 徒 の 意 見 が 間 接 的 あ る い は 直 接 的 に 教 会 運 営 に 反 映 さ れ る 。 そ の 結 果 、 長 老 派 教 会 お よ び 改 革 派 教 会 や 会 衆 制 教 会 諸 派 の 教 会 法 は 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 の そ れ に 比 べ て 、 よ り 現 実 的 な 教 会 運 営 上 の 課 題 に 適 応 に す る こ と が で きるだろう。 一 定 の 地 域 内 の 教 会 に 関 し て は 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 で は 担 当 教 区 司 教 により教会運営の監視が行われ、長老派教会と改革派教会ではpre、;1:)yteryや dassisにより監視が行われる。上位包括組織をもたない会衆制教会の諸派では、 財政責任のための福音iJ斤|高議会(Evallgelica1CouncilforFinancia1Accountability) の よ う な 第 三 者 認 定 機 関 を 利 用 す る こ と で 教 会 運 営 の 自 律 性 を 高 め る 努 力 を し て い る 。 ま た 、 教 会 運 営 の 説 明 責 任 に つ い て は 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 で は 担 当 教 区 内 の 各 教 会 は 司 教 に 対 し て 説 明 責 任 を 有 し 、 司 教 は 教 皇 に 対 し て 説 明 責 任 を 有 す。 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 で は 、 直 接 の 上 位 機 関 に 対 し て 説 明 責 任 を 有 す。 し か し 、 上 位 機 関 の 構 成 員 は 下 位 機 関 の 構 成 員 の 代 表 で あ る の で 、 間 接 的 に 自 己 に 対 し て 説 明 責 任 を 有 し て い る と い え る 。 さ ら に 、 会 衆 制 教 会 諸 派 で は 、 自 ら の 行 う 教 会 運 営 を 直 接 信 徒 に 対 し て 説 明 す る 。 最 後 に 、 教 会 運 営 の 透 明 性 に つ い て 、 第 三 者 機 関 の ウ エ ッ ブ ・ サ イ ト を 通 じ て 非 信 徒 へ の 情 報 公 開 を も 行 う 会 衆 制 教 会 諸 派 は 高 く 、 信 徒 に 対 し て 情 報 公 開 の 必 要 性 を ま っ た く 認 め な い ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 は 低 い 。 代 表 機 関 を 通 じ て 情 報 公 開 を 要 求 す る こ と が 出 来 る 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 は 普 通 の レ ペ ル と い え る 。 122
表 ア メ リ カ に お け る キ リ ス ト 教 会 の 内 部 統 治 比 較 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 長 老 派 教 会 と 改 革 派 教 会 会 衆 制 教 会 諸 派 統 治 形 態
監督制統治
代表側統治
会 衆 制 統 治統治者
教 皇 ・ 司 教合議体
信 徒 信 徒 の 統 治 権 限 なし間接(長老削)
直接
教 会 法 の 起 草 者 教 皇 GeneralAssembly Genera1Synod各個教会
教 会 運 営 の 監 視 司教 Presbytery(:?lassis 第三者機関 説明責任の対象 司 教 ・ 教 皇 上位機関 信徒 運営の透明性 低 い 普通 高 い ( 非 信 徒 へ の 情 報公開も含む) こ の よ う に 、 プ ロ テ ス タ ン ト 系 の 長 老 派 教 会 お よ び 改 革 派 教 会 や 会 衆 制 教 会 諸 派 は 、 民 主 的 な 統 治 メ カ ニ ズ ム を 採 用 す る こ と で 教 会 運 営 の 自 律 性 、 透 明 性 を 高 め て い る 。 そ の 一 方 で、 教 皇 や 司 教 と い っ た 個 人 に 権 限 が 集 中 して い る ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 で は 、 教 会 運 営 の 自 律 性 、 透 背 | 生 か 低 く な る 。 こ の 違 い は 、 2002年にバチカンを訪れたオーストリア司教団に教皇が語った言葉、「教会は民 主 主 義 で は な い 。 下 位 の い か な る 人 も 真 理 を 決 め る こ と が 出 来 な い 。 尹 に 象 徴 的 に 表 れ て い る 。 司 祭 に よ る 児 童 へ の 性 的 虐 待 事 件 の た め に 混 乱 を 極 め て い る ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 は 、 教 会 統 治 の 民 主 化 で は な く 司 教 が 宗 教 的 ・ 倫 理 的 リ ー ダー シ ッ プ を 発 揮 す る こ と で 自 律 的 な 教 会 運 営 が 可 能 に な る と 主 張 す る 。 ま た 、 教 会 の 統 治 は 、 株 主 が 所 有 権 を 行 使 す る 株 主 総 会 や 市 民 が 投 票 権 を 行 使 す る 議 会 選 挙 の そ れ と 異 な り 、 神 の 声 を 代 弁 す る 教 皇 に よ り な さ れ る も の で あ る へ と す る 。 こ の よ う に 、 宗 教 団 体 運 営 の 自 律 性 と 透 明 性 を 考 え る 際 、 宗 教 団 体 の 教 義 が そ の 統 治 形 態 に お よ ぼ す 影 響 を 深 く 認 識 す る 必 要 が あ る 。 む す び アメリカにおける宗教団体への非課税措置は、内国歳入法典第501条(c)(3)に具 体 的 に 列 挙 さ れ て い る 一 般 的 な 公 益 目 的 、 つ ま り 信 教 の 自 由 、 に 資 す る の で 非 課 税 措 置 が 講 じ ら れ て い る 、 と す る 考 え 方 と 、 自 由 な 宗 教 活 動 が 円 滑 に 行 わ れ 25)jべ,;sociatedPressReportぷ()ven11)er20(2002) 26)Wu❼,D.W.,ilenectionsongovcllnanceandac(刃urltabilityinthec2hul・ch,lnOakley,F.&Bruce Russett(Eds.),Gga7aEらA(jc・a,7唐,加/め。aa/r加Fam,・ε9/j/,ECar/,。/fc(フ加。・c/バ2004NewYork: Continum.) 123る た め に は 国 家 に よ る 宗 教 団 体 へ の 介 入 が 最 小 限 に 抑 え ら れ る べ き と す る 宗 教 へ の 特 別 な 考 慮 に も と づ い て い る 。 そ の 一 方 で 、 宗 教 団 体 は そ の 運 営 に お い て 、 自 律 性 と 透 明 性 を 高 め る こ と が 期 待 さ れ て い る 。 概 し て 、 プ ロ テ ス タ ン ト 系 の 長 老 派 教 会 お よ び 改 革 派 教 会 や 会 衆 制 教 会 諸 派 は 、 民 主 的 運 営 を 行 う た め 自 律 性 と 透 明 性 が 高 く 、 ロ ー マ ・ カ ト リ ッ ク 教 会 は 非 民 主 的 な 運 営 を 行 う た め そ れ が 低 い 、 と い え る 。 そ の 違 い は 、 教 会 の 教 義 に よ る と こ ろ が 大 き い 。 「 公 益 目 的 」 に 資 す る と さ れ 、 ま た 「 立 法 上 の 配 慮 」 を 与 え ら れ た 宗 教 団 体 は 、 特 別 な 社 会 的 存 在 で あ る 。 信 徒 の み な ら ず 社 会 全 般 か ら 期 待 さ れ る 役 割 を 十 分 に 果 す た め に 、 宗 教 団 体 は 適 正 な 内 部 統 治 を 行 う こ と が 期 待 さ れ る 。 謝 辞 本研究は、財団法人新日本宗教団体連合会の支援による「宗教法人法制と税 制に関する研究会」で発表した原稿に加筆したものである。研究委員の方々、 とりわけ石村耕治白鴎大学教授(研究会座長)からは丁寧かつ有益なコメント を頂戴した。深く謝意を表す。 124