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博 士 ( 工 学 ) ニ リ マ ー モ ド 学 位 論 文 題 名 Strength Development and Frost Resistance of High Strength Concrete

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Academic year: 2021

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     博 士 ( 工 学 ) ニ リ マ ー モ ド 学 位 論 文 題 名

Strength Development and Frost Resistance of High Strength Concrete

(高強 度コンク リ一卜の 強度増進 と耐凍害 性に関する 研究)

学位論文内容の要旨

  商性 能AE減水剤の 開発とそ の実用化 は高強度 コンクリ ー卜技術 の発達をもたら し、 これまで不 可能であった鉄筋コンクリー卜造による高層建築物の施工を可能と している。この高強度コンクリー卜による建築物を寒冷地で施工するためにtま、低 温と 凍結に伴う 種々の問題を解決しなけれぱならず、これらの外的な条件に対する 材料としての性能を適切に評価することが必要である。

  本研 究は、低温 環境によって生じるコンクリー卜の強度増進の遅れと凍結による 障害を対象に、.高強度コンクリートを寒冷地で施工するにあたうて必要な性能を検 討したもので、以下の8章から榊成されている。

  第1牽は序 論であり、 本研究の 目的と背 景を述べ たほか、本研究に関迎する既往 の研究を 検証してい る。ここでは通常のコンクリートで提案されている強度増進理 論と、その成果の寒中コンクリートにおける適用を検討し、高8蠱ミ度コンクリー卜の 低温環境 下の強度増 進特性を把握するうえで重要となる要因について述べている。

また、凍 結による障 害に関し、通常のコンクリー卜の凍害理論の検討から、商強度 コンクリ ー卜では、 コンクリー卜内部の水分の凍結についての知識が不足している こと、これが高強度コンクリー卜の耐凍害性にっいての従来からのu莪論の解決に重 要となることを指摘している。

第2章 は、高強度 コンクリ ー卜の強 度増進に 関する実験研究とその解析の結果で

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ある。水セメン卜比28%カゝら45%の高搬―1ンクリートにっいて、5℃から40°Cま での一定温度を持続させて各材令段階の強度増進傾向をとらえた実験、および:打 ち込み直後、3時間、9時間後にコンクリー卜温度を変化させ,た場合の影響に関する 実験から、高強度コンクリー卜では通常のコンクリートとは興なって積算渦度算定 のための基準温度を−40Cとした場合に最も良レヽ近似が得られること、積算温度関数 としてとらえたコンクリ一卜の強度増進特性はェクスポ,ネンシャルiUJ線に戚も良 く適合することなど、高強度コンクリートの強度増進特性を評価するうえで基礎と なる成果を得た。さらに初期における温度変化がコ.ンクリートの強度J曽進特性に影 響することから、初期の養生温度、硬化過程の水和発熱を考慮し′たコンクリ.ーl‑jj虫 度 の 算 定 式 を 誘 導 し 、 こ の 結 果 の 寒 中 コ ン ク リ ー 卜 へ の 利 用 を 提 案 し た 。

  第3牽は 、高 強度 コンク リートの耐凍害性を、水セメン卜比、空気量、養生条件 を要因として検討したものである。2年H封の屋外暴露を合めて各種の条件で養生し た コ ン ク リ ー 卜 の 凍 結 融 解 試 験 の結 果、 ある 水セ メン 卜比 を限 界と して 高強度 non AEコン クリ ー卜 の耐 凍害 性が 優れ たも のに なると いう従来の指摘が、高強度 コ ンク リー トに 普遍 的に 成立するものではなく、2週水中養生という標準試験の場 合に得られる結果であることを明らかにした。乾燥を受けた場合など、養生が興な る条件では通常のコンクリートとは異なって劣化が促進される傾向を示し、商強度 コンクリー卜の耐冰害性の確保には、通常のコンクリー卜と同様、あるいはより以 上の空気量を導入する必要がある。

  高独 度コ ンク リー トに 関す る従 来の 研究 は、 使用する骨材および高性能AE減水 剤 の影 響を 考慮 して いない。このため第4章では、安山岩砕石、石灰岩砕石、川砂 利 を用 いた 高強 度コ ンク リー トに つい て、 商性 能AE減水剤の種類と使用量を変え て実験を行った。この結果、高強度コンクリー卜の耐凍害性には、骨材の県たす役 割 が大 きく 、ま た、 同一g虫度のコンクリー卜においても商性能AE減水剤の使用量 によって耐凍害性に相違が生じることを見い出した。

  第5章 は 、 高 強 度nonAEコ ン クリ ー卜 の耐 凍害 性が 水セ メン 卜比 に依 存し て著 しく異なり、その限界となる水セメン卜比が実験者によって異なっていることを説 明するために行った実験である。実験計画法を利用し、通常の実験では考慮される ことの少ない実験実施のための条件を因子とした実験を行い、その解析結采から、

高強度コンクリー卜で|ま脱型時期、練り混ぜ温度など、コンクリート作製時の条件

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の 棚 避 が 水 セ メ ン 卜 比 に匹 敵 す るほ ど の 効果 を も っこ と を1凋 ら か に レ、 水 セ メン 卜 比のみを8乎f|1|i基弛と. J・る従来の知兇がlrUiyl度コンクリー卜の耐凍磐ttuT:niriにおぃて 無意1味なものであることを指摘.した。

  6章は 、 コ ンク リ 一 卜を 榊 成する硬 化セメン 卜ペー ス卜、゛ 円1ニオにっ いて、そ れ ぞ れ の 耐 凍 害 性 、 熱 膨 張 特 性 、 凍 結 膨 張 挙 動 、 細 孔 構 造 を検 討 し たも の で あり 、 第 3牽 、 第4章 の 結 果 を 説 明 す る た め に 行 っ た 爽 験 で あ る 。 従 来 か ら 知 ら れ て い た よ うに 硬 化 セメ ン 卜 ベ― ス ト の耐 凍 害 性 |ま 特 定 の水 セ メ ン卜 比 を 限界 と し て極 め て優 れたものとなるが、これ倣凍結ll寺の膨,1Jji学鋤にも現われ、さらにこのt911句は翁I|孔榊 造 の 緻 密 さ に 依 存 す る こ と を 見 い だ し た 。 ま た 、 使 用 骨 村の 相 遜 によ り 、 コン ク リ ー ト の 耐 凍 害 性 が 相 違 す る 結 果 に っ い て も 骨 材 と 硬 化 セ メン ト ベ ース ト の 熱膨 張 係 数の差によって説明できる可能性のあることを指摘した。

  第7章では、商周波電流の抵抗カi水分の凍結によって著しく低下する特性を利用 し、コンクリー卜中の水分凍結畳を自動的に測定する装置を開発し、コンクリー卜 およびこれを榊成する硬化セメントベース卜内部に含まれる水分の凍結量を測定し た。この結果、標準試験の条件である水中養生を行った低水セメン卜比の高u渡コ ンクリー卜では、ある水セメン卜比を限界として水分の凍結が兄られなくなること、

気中養生を行ったコンクリ―トでは、同じ養生期間を得たものでも水分の凍結が生 じ、高弧度コンクリートの組織榊造の相違によって生じる水分凍結の有jIKが高強度 コ ン ク リ ー 卜 の 耐 凍 害 性 を 支 配 し て い る こ と を 明 ら か に し た 。

第8章は本研究の結諭であり、成果を要約して述べている。

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

(高強度コンクリートの強度増進と耐凍害性に関する研究)

  高性 能AE減水剤 の開発と その実用 化は高強度コンクリート技術の発達をもたらし、

これ まで不可 能であっ た鉄筋コ ンクリー 卜造による高層建築物の施工を可能としてい る。 この高強 度コンク リー卜に よる建築 物を寒冷地で施工するためには、低温と凍結 に伴 う種々の 問題を解 決しなけ ればなら ず、これらの外的な条件に対する材料として の性 能を適切 に評価す ることが 必要であ る。

  本研 究は、高 強度コン クリー卜 を寒冷地 で施工するにあたって必要な性能を低温環 境に よって生 じるコン クリート の強度増 進の遅れと凍結による障害を対象に検討し、

そ の 対 策 を 示 し た も の で 、 主 要 な 成 果 を 要 約 す る と 以 下 の よ う に な る 。

(1) 高 強度 コ ンク リー卜の 強度増進 特性につ いて、5℃ から40℃ま での一定温 度を 持続 させた実 験、打ち 込み直後 、3時間、9時間後にコンクリー卜温度を変化させた実 験か ら、高強 度コンク リー卜で は通常の コンクリートとは積算温度算定のための基準 温度 が異なる こと、積 算温度関 数として とらえたコンクリートの強度増進特性はェク スポ ーネンシ ャル曲線 に最も良 く適合す ることなど、高強度コンクリートの強度増進 特性 を評価す るうえで 基礎とな る成果を 得た。さらに、初期の養生温度、硬化過程の 水和 発熱を考 慮したコ ンクリー 卜強度の 算定式を誘導し、この結果の寒中コンクリー トへ の利用を 提案した 。

昇 二

   

伯 山

佐 石

授 授

教 教

査 査

副 副

(5)

(2) 高強 度コ ンクリ ー卜 の耐 凍害 性を2年 間の屋 外暴 露を 含め た各 種の 養生 条件 の コ ン クリ ー卜 により 検討 した 結果 、高 強度nonAEコン クリ ート の耐 凍害 性が ある 水 セメント比を限界として優れたものになるという従来の知見が普遍的に成立するもの で はな く、2週 水中養 生と いう標準試験の場合に得られる結果であることを見いだし た。また、乾燥を受けた場合など、養生が異なる条件では通常のコンクリートとは異 なって劣化が促進されること、高強度コンクリー卜の耐凍害性の確保には、通常のコ ンクリートと同様、あるいはより以上の空気量を導入する必要があることを指摘した。

(3) 高強 度コ ンク リー 卜に 関す る従 来の 研究は 、使 用す る骨 材お よび 高性 能AE減 水剤の影響を考慮していない。このため安山岩砕石、石灰岩砕石、川砂利を用いた実 験から、高強度コンクリー卜の耐凍害性には、骨材の果たす役割が大きく、また、同 一 強度 のコ ンク リー トに おい ても 高性 能AE減水剤 の使 用量によって耐凍害性に相違 カ 生じることを見い出した。

(4) 高 強 度nonAEコ ン ク リ ー ト の耐 凍害 性が水 セメ ン卜 比に 依存 して 著し く異 な り、その限界となる水セメント比が実験者によって異なっている。著者はこの説明の ため実験計画法を利用した実験を行い、高強度コンクリートでは脱型時期、練り混ぜ 温度など、通常は考慮されることの少ないコンクリート作製時の条件の相違が水セメ ン卜比に匹敵するほどの効果をもっことを明らかにし、水セメン卜比のみを評価基準 とする従来の知見が高強度コンクリートの耐凍害性評価において無意味なものである ことを指摘した。

(5) コン クリ ートを 構成 する硬化セメントベース卜、骨材について、それぞれの耐 凍害性、熱膨張特性、凍結膨張挙動、細孔構造を検討した結果、硬化セメン卜ベース トの耐凍害性の相違が細孔構造の緻密さに依存することを見いだし、使用骨材による コンクリー卜の耐凍害性の相違にっいても骨材と硬化セメントベース卜の熱膨張係数 の差によって説明できる可能性のあることを指摘した。

(6) コン クリ ー卜中 の水 分凍結量を測定するために高周波電流の抵抗が水分の凍結 によって著しく低下する特性を利用した装置を開発し、コンクリートおよびこれを構 成する硬化セメン卜ベース卜の水分の凍結量を測定した。この結果、標準試験の条件 である水中養生を行った低水セメン卜比の高強度コンクリー卜では、ある水セメン卜 比を限界として水分の凍結が見られなくなること、気中養生を行ったコンクリー卜で は、同じ養生期間を得たものでも水分が凍結し、高強度コンクリートの組織構造の相 違によって生じる水分凍結の有無が高強度コンクリートの耐凍害性を支配しているこ とを明らかにした。

  以上要するに、本研究は寒冷地で用いられる高強度コンクリー卜に要求される性能 を明らかにし、その適用を可能としたものであり、建築材料・施工分野の進歩に寄与 するところが大きい。よって、著者は博士(工学)の学位を授与される資格のあるも のと認める。

参照

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