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博士論文の 目次 第一部 序論(本 研究の背景)

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博士論文の 目次 第一部 序論(本 研究の背景)

第1章 研 究 概 要 h

l.1研 究 背 景 1.2本 研 究 の 目 的 T‑一{一 一  …工3¶本 論 文 の 構 成7

第2章 先行 研 究 と本 研 究 の 位 置 づ け 2.1は じ め に

3.2日 本 語 の 肯 定 応 答 表 現 に 関 す る 研 究 2.3日 本 語 の 否 定 応 答 表 現 に 関 す る 研 究 2.4本 研 究 に お け る応 答 表 現 の 定 義 と表 現 種 類 2.4.1定 義

2.4.2表 現 種 類

2.5本 研 究 の研 究 課 題 と研 究 方 法, 2.5.1研 究 課 題

2、5.2研 究 方 法

第 二 部 各 論(肯 定 お よ び 否 定 応 答 表 現 の 対 照 研 究 第3章 小 説 に み る 日 本 語 の 応 答 表 現 と そ れ ら の シ ン ハ ラ 語 訳20

3.1は じ め に 3.2調 査 方 法 3.3先 行 研 究

3.3.1日 本 語 の 肯 定 応 答 表 現 の 研 究 3.3.2日 本 語 の 否 定 応 答 表 現 の 研 究 3.3.3シ ン ハ ラ 語 の 肯 定 応 答 表 現 の 研 究 3急4シ ン ハ ラ 語 の 否 定 応 答 表 現 の 研 究

3.4結 果 の 分 析 と 考 察 一t

3.4.1「 は い 」 の 使 用 3.4.2「 え えjの 使 用 3.4.3「 う ん 」 の 使 用.・' 3.4.4「 い い え 」 の 使 用 3.4,5「 い え 」 の 使 用 3.4,6「 い や 」 使 用 3.4.7「 う う ん 」 の 使 用T' 3.5本 章 の ま と め

第4章 小 説 に み る シ ン ハ ラ 語 の 応 答 表 現 と そ れ ら の 日 本 語 訳 4.1は じ め に

4.2調 査 方 法

4.3結 果 の 分 析 と 考 察 4.3.1「ov」 の 使 用

4,3.2「nae:lnehe」 の 使 用 4.3.3「bae:/behe」 の 使 用

2

(2)

4.3.4「epaa」 の 使 用 4.4本 章 の ま と め

第5章 日本 語 と シ ン ハ ラ 語 の 疑 問 文 に 対 す る 応 答 表 現 の 対 照 5,1研 究 背 景 と 目 的

r5:2先 行 研 究 『『 凸‑J‑+J‑‑r'一+‑

5.2.1日 本 語 の 疑 問 文 に 対 す る 先 行 研 究 5.2、2シ ン ハ ラ 語 の 疑 問 文 に 対 す る 先 行 研 究 5.3研 究 概 要

5.4結 果 と 考 察

5.4.1「 肯 定 疑 問 文 」 の 場 合 5.4.2「 否 定 疑 問 文 」 の 場 合 5.5本 章 ま と め

第6章 日本 語 と シ ン ハ ラ 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 対 照 6.1は じ あ に

6.2先 行 研 究

6.2,1日 本 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 の先 行 研 究 6.2,2シ ンハ ラ語 の 肯 定 応 答 の 先 行 研 究 6.2.3シ ンハ ラ語 の 否 定 応 答 の 先 行 研 究 6.3調 査 概 要

6.3.1調 査 項 目 6.3.2調 査 方 法 6.4調 査 の 目的

6.5結 果 の分 析 及 び 考 察

6.5.1日 本 語 ・シ ンハ ラ語 の い ず れ か に 応 答 表 現 が 二 つ 以 上 あ る 場 合 6.5.2日 本 語 と シ ンハ ラ語 の い ず れ に も応 答 表 現 が 一 つ し か な い 場 合 6・5・3日本 語 で は 応 答 表 現 が 使 わ れ る が ・ シ ンハ ラ 語 で は使 わ な 硝場 合 6.6本 章 の ま と め

第7章 日 本 語 と 韓 国 語 の 肯 定'}否 定 応 答 表 現 の 対 照 7.1は じ め に

7.2調 査 概 要 7.3調 査 の 目 的

7.4調 査 の 結 果 お よ び 考 察 7,4.1Aパ タ ー ン の 場 合 7.4.2Bパ タ ー ン の 場 合 7.4.3Cパ タ ー ン の 場 合 7.4.4Dパ タ ー ン の 場 合 75本 章 の ま と め

第8章 日本 語 と モ ン ゴ ル 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 対 照 8.1は じ め に

8.2調 査 概 要

(3)

8.3調 査 の 結 果 お よ び 考 察 8.3.1Aパ タ ー ン の 場 合 8.3.2Bパ タ ー ン の 場 合 8.3.3Cパ タ ー ン の 場 合 8.3.4Dパ タ ー ン の 場 合 8.4本 章 の ま と めT‑r‑一 一 凸

第9章 日本語 と英語の肯定 ・否定応答表現 の対照

911は じ め に 9.2先 行 研 究.' 9.3調 査 概 要 9.4調 査 の 目 的

9.5調 査 の 結 果 お よ び 考 察 95.1Aパ タ ー ン の 場 合 95.2Bパ タ ー ン の 場 合 95、3Cパ タ ー ン の 場 合 9.5.4Dパ タ ー ン の 場 合 9.6本 章 の ま と め

第10章 日 本 語 と ス ペ イ ン 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 対 照 10:1は じ め に.

10.2先 行 研 究 10.3調 査 概 要

10.4調 査 の 結 果 お よ び 考 察 10、4.1Aパ タ ー ン の 場 合 io.4.2Bパ タ ーン の 場 合' 10.4.3Cパ タ ー一ン の 場 合 10.4.4Dパ タ ー ン の 場 合 、 105本 章 の ま と め

第11章 日本 語 と 中 国語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の対 照 11.1は じ め に

11.2先 行 研 究 11.3調 査 概 要

+11 .4調 査 の 結 果 お よ び 考 察 11.4.1Aパ タ ー ン の 場 合 11.4.2Bパ タ ー ン の 場 合 11.4.3Cパ タ ー ン の 場 合 ll.4.4Dパ タ ー ン の 場 合 11.5本 章 の ま と め

第12章 日本 語 と イ ン ドネ シ ア語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の対 照 12.1は じめ に

12.2先 行 研 究

4

(4)

12.3調 査 概 要 12.4調 査 の 目 的

12.5調 査 の 結 果 お よ び 考 察 12、5.lAパ タ ー ン の 場 合 12.5.2BA"タ ー ン の 場 合 r2.5':3'…一()"パタ ーi'シ の 場 一合 一'"‑LJ‑

125.4Dパ タ ー ン の 場 合

・12.6本 章 の ま と め

第三部 総論(日 本語教育現場 における応答表現 の諸問題お よび指導法) 第13章 学習者の応答表現 に関する使用意識

13.1は じめに 13.2先行研究

13.3調 査概 要

,ぜ

13.3.1調 査 対 象 者 13.3.2調 査 方 法

13.4調 査 の 結 果 お よ び 考 察 13.4.1Aパ タ ー ン の 場 合 13.4.2Bパ タ ー ン の 場 合 13.4.3Cパ タ ー ン の 場 合 13.4.4Dパ タ ー ン の 場 合 13.5本 章 の ま と め

第14章 初 級 日 本 語 教 科 書 に 現 れ る 応 答 表 現 の 問 題 点 お よ び 指 導 法 14.1は じ め に

14.2先 行 研 究 14.3研 究 方 法 14.4分 析 お よ び 考 察

14.4.1教 科 書 に お け る 肯 定 応 答 表 現 」 の 意 味 説 明 ・導 入 文 型 14.4.2教 科 書 に お け る 否 定 応 答 表 現 」 の 意 味 説 明 ・導 入 文 型 14.4.3日 本 語 教 科 書 に お け る 応 答 表 現 の 扱 い 方

14.4.4Aパ タ ー ン の 場 合 14.4.5Bパ タ ー一 ン の 場 合 14.4.6Cパ タ ー ン の 場 合 14.4.7D・ パ タ ー ン の 場 合 14.5本 章 の ま と め

'

第15章 総 合 的 な 考 察 15.1各 章 の ま と め 152今 後 の 課 題

謝辞 参考文献 添付資料

(5)

論文要旨

1,研 究 背 景

日本 語 の 「は い 」 「え え 」 「い や 」 「い え 」 な ど の 応 答 表 現 は 日常 会 話 で 使 用 され る 頻 度

̲一̲̲.が 高.ぐ、.円滑 な コ.ミ.ユニ ケ 嵩 シ ョ.ンの た め に 必 要 な 要 素 の二 つ と考 え ら れ る 。一.日本 語 学 習 者 向 け の 教 科 書 で は 、 「は い 」 「え え 」 「い い え 」 「い え 」 な ど の応 答 表 現 は 初 級 段 階 の よ り 早 い 時 期 に初 出 して い る。 しか し 、 「は い」 「え え 」 「うん 」 は 共 に英 語 の 「yes」の意 味 又 は 「え え 」 「うん 」 は 「は い」 よ り くだ け た 表 現 、 「い い え 」 「い え」 「いや 」 「う う ん 」 は 英 語 「no」の意 味 又 は 「い え 」 「い や 」 「う う ん 」 は 「い い え 」 よ り くだ け た 表 現 で あ る と い っ た 程 度 に しか 説 明 され て い な い 。す な わ ち 、ど の 教 科 書 に お いて もそ れ らの 使 い 分 け の 特 徴 の説 明 まで は な され て い な い 。そ の た め 、筆 者 自 身 を 含 め 日本 語 学 習 者 に と っ て は

は い 」「え え 」「い い え 」 「い え 」「い や 」な どの 応 答 表 現 の 使 い 分 け が 最 初 は 困 難 で あ る 。

2,本 研 究 の 目 的

本 研 究 の 目 的 は 、日本 語 と シ ンハ ラ語 の肯 定 お よ び 否 定 応 答 表 現 の 対 照 分 析 を行 い 、両 言 語 の 応 答 表 現 の類 似 点 と相 違 点 を 明 確 に す る こ と で あ る。ま た 、日本 語 と シ ンハ ラ語 を 分 析 考 察 して 得 られ た 結 果 を 基 に 他 の6言 語(韓 国 語 、 モ ン ゴル 語 、 英 語 、 ス ペ イ ン 語 、 中 国 語 、イ ン ドネ シ ア 語)と の 比 較 分 析 を行 い 、日本 語 の 応 答 表 現 の 特 徴 を 明 ら か にす る 。 そ の 上 で 、 日本 語 教 科 書 で の 応 答 表 現 の 説 明 の 不 十 分 な 点 を整 理 し、指 導 法 につ い て 考 察 す る こ とが 目的 で あ る 。 具 体 的 に は 以 下 の2点 を 中 心 に 分 析 す る 。

1.肯 定 お よ び 否 定 応 答 表 現 に お け る 日本 語 と シ ンハ ラ語 の 用 法(表 現 、機 能}の 違 い は 見 られ る の か 。‑

2.言 語 類 型 論(膠 着 語 、 屈 折 語 、 孤 立 語)又 は 系 統 論(ア ル タ イ 語 族 、 イ ン ドヨー ロ ッ パ語族、シナ ・チベ ッ ト語族 オース トロネ シア語族な ど)に よる肯定および否定 応 答 表 現 の 類 似 点 、 相 違 点 、 特 徴 は み られ る の か 。'

3.本研究の研究課題

本研 究は以下の3点 を研究課題 として研究を進めた。

課題1日 本語 とシンハ ラ語 の肯定 ・否定応答表現 の使用 を明 らかにする

課題2他 の6言 語 による応答表現の使用の類似点、相違点 を探 り、日本語 の応答表現の 特徴 を明確 にする'

課題3日 本語教育現場 においる応答表現の諸問題および指導法 の考察

4.研 究 方 法

以 上 の 課 題 を解 決 す る た め に 、 多 様 な 方 法 を用 い て研 究 を進 め た 。 5.本 論 文 の 構 成

本 論 文 は3部 ・15章 か らな っ て い る 。

第1部 序 論(本 研 究 の 背 景)」 は 、第1章 研 究 概 要 」 と第2章 先 行 研 究 と本 研 究 の 位 置 づ け 」 で あ る。

第2部 は 「各 論(肯 定 お よ び 否 定 応 答 表 現 の 対 照 研 究)」 と し、第3章 か ら第12章 ま で ・ 構 成 され て い る 。

第3部 は 「総 論(日 本 語 教 育 現 場 に お け る応 答 表 現 の 諸 問 題 お よ び 指 導 法)」 と し{第 6

(6)

13章 か ら第15章 ま で 構 成 され て い る 。 論 文 の 全 体 の構 成 を 以 下 の 図1に 示 す 。

図1本 論文の構成

第1章 研究概要

第2章 先行研究 と本研究の位置づけ

課題1日 本語 とシンハ ラ語 に おける

おける応答表現の使用状況

課題2日 本語 と他 の6言 語の 課題3教 育現場に

応答表現の比較 ・分析

応答i表現 の諸問題

第3章 小説 にみる 日本 語 の応答表 現 とそれ ら のシンハ ラ語訳

第4章 小説 にみるシン ハ ラ語 の応 答表現 とそ れ らの 日本語訳

第5章 日本語 とシンハ ラ語 の疑 問文に対す る 応答表 現 の対照 第6章 日本語 とシンハ ラ

語 の肯定 ・否定応答表 現の対照

第7章 日本語 と韓国語の肯定

・否定応答表現 の対 照 第8章 日本語 とモンゴル語の

肯定 ・否定応答表現 の対照 第9章 日本語 と英語 の肯定 ・

否定応答表現の対照

第10章 日本語 とスペイン語 の肯定 ・否定応答表現の対照 第11章 日本語 と中国語の肯

定 ・否定応答表現の対照 第12章 日本語 とイ ン ドネシ

ア語の肯定 ・否定応答表現の 対照

第13章 学習者の応 答 表 現 に関 す る使 用意識

第14章 初級 日本語 教科書 に現れ る応答 表現 の問題点お よび

指導法 ' 6,結 果 の ま とめ

第1章 で は 、研 究 背 景 、本 研 究 の 目 的 と本 論 文 の 構 成 に つ い て 述 べ た 。第2章 で は 、先 行 研 究 と本 研 究 の 位 置 づ け に つ いて 述 べ た 。

̀第 3章 で は 、小 説 に み る 日本 語 の応 答 表 現 と そ れ ら の シ ンハ ラ語 訳 を 用 い て 、 日本 語 の 肯 定 応 答 表 現 の 「は い 」 「え え 」 「うん 」 と シ ンハ ラ 語 のfov」rhaa」rhari」 、 日本 語 の 否 定 応 答 表 現 の 「い い え 」「い え 」「い や 」「う うん 」と シ ン ハ ラ 語 のrnae:/皿ehe」rbae:ノbehej

「epaa」 の使 用 状 況 に 着 目 し て 考 察 を行 っ た 。 そ の 結 果 以 下 の こ とが 明 らか に な う た 。 1.日 本 語 の 「え え 」 は 、 先 行 発 話 は 「確 認 文 」 又 は 「聞 き 手 の感 情 ・意 見 な ど を 含 む

7

(7)

文 が 続 く真 偽 疑 問 文 」 で 現 れ や す い と い う こ と が 分 か っ た 。

2.日 本 語 の 「う ん 」 と シ ンハ ラ語 のrhari」 は 、 親 し い 発 話 同 士 の 会 話 で 現 れ や す い と い う こ と が 確 認 で き た 。

3.シ ンハ ラ語 の 「ov」は 親 し さ と は 関 係 な く 、 命 令 又 は 依 頼 以 外 で用 い られ る こ とが 分 か っ た 。

1=一日零 藷 の 一「ほv〜」 は 一相 箏 の発 話丙 蓉 に 対 して の伺 慧 丁一を 素 じて 冒す〜る ごと が 確 認で き た 。

5.シ ンハ ラ語 のrOVIrhaa」rhari」 等 は 同意 の役 割 を果 た して い る の に 、 日本 語 の 「え え 」 「うん 」 は 同 意 以 外 に 発 話 者 の 感 情 ・意 見 を含 む 表 現 で あ る と言 っ て もよ い 。 第4章 で は 、小 説 に み る シ ンハ ラ語 の 応 答 表 現 とそ れ ら の 日本 語 訳 を 用 い て ・両 言 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 を行 っ た 。そ の結 果 、 シ ン ハ ラ 語 の 「ov」に 相 当す る 日 本 語 の表 現 は 「は い 」と 「え え 」で あ る こ とが 分 か っ た 。シ ンハ ラ語 の 否 定 応 答 表 現 の 「皿ae.:

/bae:」 に 相 当 す る 日本 語 の 表 現 は 「い い え 」で 、 「epaa」に相 当す る 日本 語 の 表 現 は 「い や 」 と い う こ と が 確 認 で き た 。

第5章 で は 、日本 語 母 語 話 者 と シ ン ハ ラ語 母 語 話 者 の 日本 語 学 習 を 対 象 と した ア ン ケ ー トの 結 果 分 析 に よ っ て 、日本 語 と シ ン ハ ラ語 の疑 問 文 に答 え る 際 の 応 答 表 現 の 使 い方 に つ い て 考 察 し た 。そ の 結 果 、 日本 語 と シ ンバ ラ語 の 「肯 定 疑 問 文 」 に 対 す る 答 え方 は 同 二 で あ る の に 「否 定 疑 問 文 」 に 対 す る答 え 方 が 異 な る こ と が 分 か っ た 。

第6章 で は 、・日本 語 の応 答 表 現 の 用 法 を 「真 偽 」 「確 認 応 答 」 「許 可 」 「点 呼 」 な ど 17項 目 に分 け、 日本 語 母 語 話 者 と シ ン ハ ラ母 語 話 者 を 対 象 に調 査 を 行 い 、 さ らに 、 日本 語 と シ ンハ ラ語 の 応 答 表 現 につ いて 考 察 した 。̀その 結 果 、 以 下 の こ とが 明 ら か に な っ た 。

L日 本 語 に お い て は17用 法 項 目 の う ち 「真 偽 」 と 「確 認 応 答 」 で は 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の いず れ も使 わ れ る の に 、 シ ンハ ラ語 で は肯 定 ・否 定 表 現 の一 つ しか 使 わ れ な い

こ とが 確 認 で き た 。

2.シ ンハ ラ語 の 「haa」 「hari」は 、 「命 令 」 又 は 「承 諾 」 に対 す る肯 定 応 答 表 現 と し て 用 い られ 、 「命 令 」 「承 諾 」 以 外 の発 話 に 対 す 肯 定 応 答 表 現 と し て 「ov」が 使 わ れ る こ と が 確 認 で き た 。 ま た 、 日本 語 で は 「呼 び か け応 答 」 「点 呼 」 「電 話 癒 答 」 な ど の用 法 項 目で は 「は い 」の み が 適 切 で あ る と い う こ と が 分 か ら た 。そ の た め 、 日本 語 に お い て も シ ンハ ラ語 にお い て も 「は い/え え/う ん 」 と 「ov/haa/hari」 等 の 違 い は 丁 寧 さ の み の 違 い で は な・く、ど の表 現 で も ど の 場 面 で も置 き換 え る こ とが で き る わ け で は な い こ とが 明 らか にな つ た 。

3,「 真 偽 」 「確 認 」 「あ い つ ち 」 「情 報 提 示 」 「呼 び か け応 答 」 「点 呼 」 「電 話 の 応 答 」 な ど 17用 法 項 目 の う ち 「謙 遜 」 以 外 の 項 目に お いて は 「は い 」 が 使 わ れ る こ とか ら の シ ンハ ラ語 の 「ov/haa」 に 比 べ て 、 「な い 」 の使 用 範 囲 の広 さ は 特 筆 す べ き も の で あ る こ とが 分 か っ た 。

4.日 本 語 に も 、 シ ンハ ラ語 に も、 肯 定 的 な 応 答 表 現 の 使 用 が 多 く 、 否 定 的 な 応 答 表 現 の 使 用 は 極 め て 少 な い と い う こ とが 確 認 で き た 。

第7章 で は 、 第6章 で 取 り上 げ た17用 法 項 目 を基 に、 日本 語 と韓 国 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 を行 っ た 。 そ の 結 果 、 以 下 の こ と が 明 らか に な っ た 。

1.日 本 語 に お い て も 韓 国語 犀 お い て も17用 法 項 目 の う ち 「真 偽 」と 「確 認 応 答 」で は 、 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の い ず れ も使 わ れ る こ とが 確 認 で き た 。な お 、第6章 で見 た シ ン ハ ラ 語 は 「真 偽 」 と 「確 認 応 答 」で は 、肯 走 ・否 定 応 答 表 現 の 一 つ の み が 使 わ れ 、 限

られ た 様 子 を 示 し た 。

2.「 呼 び か け応 答 」 「電 話 応 答 」 「情 報 提 示 」 に 関 して は 、 日本 語 も 韓 国 語 も 「は いJと 8

A

'

(8)

「ne」が 使 わ れ る こ と が 分 か っ た 。 これ は 、 シ ン ハ ラ語 に は 見 られ な い 傾 向 だ っ た 。 3.日 本 語 に お い て も 韓 国語 に お い て も 「は い〆え え/う ん 」 と 「皿e/ye/geu‑rae/eung/eo」

等 の 違 い は 丁 寧 さ の み の で は な く、ど の 表 現 で も どの 場 面 で も置 き換 え る こ とが で き る わ け で は な い こ とが 確 認 で き た 。 例 え ば 、 「点 呼 」 で は 日本 語 は 「は い 」 の み 、 韓 国語 は 、 肯 定 応 答 表 現 の 「皿e/ye」 の み が 使 わ れ る こ と を 挙 げ られ る・

一第 言 章 で は;一'第6章 で 取 り土 げ た 一1マ用 法 項 目 を基 に∵ 』日一本 語 とモ ン ゴル 語 の 肯 定一 否 一…r 定 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 を行 っ た 。 そ の 結 果 、 以 下 の こ とが 分 か っ た 。

L第6章 の シ ンハ ラ語 、第7章 の 韓 国 語 の 分 析 結 果 に 比 べ る と、多 く の用 法 項 目 に お い て は モ ン ゴ ル 語 で は 応 答 表 現 が 使 わ れ な い こ とが 明 らか に な っ た 。

2.「 独 話 あ い つ ち 」 「情 報 提 示 」 「呼 び か け 応 答 」 「点 呼 」 「電 話 応 答 」 に 関 し て は 、 シ ン ハ ラ 語 に も モ ン ゴ ル に も 同 じ使 用 傾 向 が 見 られ た 。

3.モ ン ゴ ル 語 の 「za/tii皿」 の使 用 範 囲が 、 シ ン ハ ラ 語 の 「ov/haa」 よ り も 限 られ た 様 相 を 示 して い る こ と が 確 認 で き た 。

第9章 で は 、 第6章 で 取 り上 げ た17用 法 項 目 を基 に 、 日本 語 と英 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 を行 ら た 。 そ の 結 果 、 以 下 の こ とが 明 らか に な っ た 。

1.日 本 語 に お い て も英 語 に お い て も17用 法 項 目の う ち 「真 偽 」 と 「確 認 応 答 」 で は 、 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の いず れ も使 わ れ る こ と確 認 で き たb同 じ傾 向 が 第7章 で み た 韓

国 語 に も見 られ た 。

2.「 患 者 応 答 」 「独 話 あ い つ ち 」 「情 報 提 示 」 「呼 び か け応 答 」 「点 呼 」 に 関 し て は 、英 語 に も シ ン ハ ラ語 に も 同 じ使 用 傾 向 が 見 られ た 。

3.日 本 語 に お い て も英 語 に お い て も 「は い/え え/う ん 」 と 「yes/yeah/uh‑huh」 等 の 違 い は 丁 寧 さ の み の で は な く、ど の 表 現 で も ど の 場 面 で も置 き 換 え る こ とが で き る わ け で は な い こ とが 確 認 で き た 。 例 え ば 、 「打 ち 切 り」 で は 、 日本 語 は 「は い 」 の み 、 英 唱 語 は 「yeah」の み が 使 わ れ る こ と を 挙 げ られ る 。

4.;1語 の 「yes/yeah」、 シ ン ハ ラ 語 の 「ov/haa」 の 使 用 範 囲 が 限 られ た 様 相 を 示 して い' る の に 比 べ る と、 日本 語 の 「は い」 の使 用 範 囲 の 広 さ は特 筆iすべ き も め で あ る こ とが 再 確 認 で き た 。 日本 語 で は 「は い 」 の 使 用 範 囲 が 英 語 の 「yes」よ りも 広 い た め 、 多 く の 日本 語 教 科 書 に お け る 「は い 」 は 英 語 の'「yes」 の 意 味 で あ る と い う 説 明 は 決 し て 望 ま し い も の で は な い こ と が 分 か っ た 。

第10章 で は 、第6章 で 取 り上 げ た17用 法 項 目を 基 に 、 日本 語 と ス ペ イ ン語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 を 行 った 。 そ の 結 果 、 「患 者 応 答 」 「点 呼 」 で は 、 イ ン ドヨー ロ

ッ パ 語 族 の シ ンハ ラ語 に も 英 語 に もス ペ イ ン語 に も 同 じ使 用 傾 向 が 見 られ た 。

第11章 で は 、第6章 で 取 り上 げ た17用 法 項 目 を基 に 、 日本 語 と 中 国 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、分 析 を 行 っ た 。そ の 結 果 、中 国 語 の 「hao/shide」、 シ ン ハ ラ語 の 「ov/haa」

の 使 用 範 囲 が 限 られ た 様 相 を 示 し て い る の に比 べ る と 、 日本 語 の 「は い 」 の使 用 範 囲 の広 さ は 特 筆 す べ き も の で あ る こ とが 再 確 認 で き た 。

第12章 で は 、第6章 で 取 り上 げ た1了 用 法 項 目 を 基 に 、日本 語 と イ ン ドネ シ ア語 の 肯 定 ・ 否 定 応 答 表 現 の 比 較 、分 析 を 行 った 。そ の 結 果 、日本 語 の 「い や 」とイ ン ドネ シ ア 語 の 「iya」

は 正 反 対 の 意 味 に な っ て い る こ と が 分 か っ た 。 そ の た め 、 日本 語 の 「い や 」 の 使 用 は 、 イ ン ドネ シ ア語 を 母 語 と す る 学 習 者 に は使 い に く い と考 え られ 、教 え る 際 注 意 す る 必 要 が あ る 。

第2部 肯 定 お よ び 否 定 応 答 表 現 の 対 照 研 究 」 で は 、 シ ンハ ラ語 「ov」、 韓 国 語 「皿e」 モ ン ゴ ル 語 「za」、英 語 「yes」.ス ペ イ ン語 「sf」、 中 国 語 「hao」、 イ ン ドネ シ ア 語 「iya」

に 比 べ て 、 日本 語 「は い 」 の 使 用 範 囲 が 広 い と い う こ とが 確 認 で き た 。系 統 論 的 又 は 類 型 9

(9)

論 的 に 日本 語 と似 て い る と似 て い な い 言 語 と の対 照 分 析 結 果 か ら見 る と、 「は い 」 の 使 用 範 囲 の 広 さ は 特 筆 す べ き も の と言 え る 。 シ ン ハ ラ語 、 韓 国語 、モ ン ゴル 語 、英 語 、ス ペ イ ン語 、 中 国 語 、イ ン ドネ シ ア語 で は 、肯 定 応 答 表 現 の 使 用 に 比 べ て 、否 定 応 答 表 現 の 使 用 は 非 常 に 少 な か っ た 。良 い 人 間 関 係 を 保 つ た め に 、で き る 限 り相 手 の 発 話 に対 して 肯 定 的 に応 答 す る こ と は 日本 語 に お いて も 他 の 言 語 にお い て も共 通 し て い る と言 え る 。ま た 、'「 τ丁丹W、 えrぽ 対 称醐 …渡 よ5で あ る がじ一1禰 張 項 百 秀蕩 克 るτ 一嘆 偽]‑rl「 繍 ㎜ …一

答 」 で し か 対 称 関 係 は 見 られ な か っ た た め 、実 は 「は い ・い い え 」 は 「非 対 称 的 」 と い う ウこ と が 確 認 で き た

第13章 で は 、 第6章 で 取 り上 げ た17用 法 項 目を 基 に 、 シ ン ハ ラ語 を母 語 とす る'JFL 環 境 の 学 習 者 を対 象 に 、ア ンケ ー ト調 査 を 通 して 、学 習 者 が ど の よ う に応 答 表 現 を 使 用 す る の か と い う学 習 者 の 使 用 意 識 につ い て 考 察 した 。そ の結 果 、応 答 表 現 の うち 「え え 」「う ん 」「い い え 」「い え 」「いや 」「う う ん 」の 使 用 認 識 は 不 十 分 で あ る と い う こ とが 分 か っ た 。 第14章 で は 、 日本 語 教 科 書 に 現 れ る 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 「意 味 説 明 ・導 入 課 」 「導 入 時 の文 型 」等 を 調 査 し 、応 答 表 現 の 指 導 に つ い て 考 察 し た 。そ こ で 得 られ た 結 果 を 踏 ま え 、 初 級 学 習 者 に応 答 表 現 を 導 入 す る 際 の 指 導 法 に つ い て 、 以 下 の よ う に提 案 した 。

P「 は い」 は 英 語 の 「yes」、 「い い え 」は 英 語 の 「no」と い う英 語 の意 味 説 明 は 避 け る。

本 論 文 の 第9章 、 日本 語 と英 語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 結 果 に よ る と 、 日本 語 で は 「は い 」 の 使 用 範 囲 が 英 語 の 「yes」よ り も広 い と い うこ とが 確 認 で き た 。 そ の た め 、 日本 語 教 科 書 に お け る 「は い 」 は 英 語 の 「yes」の意 味 で あ 筍 と い う 説 明 は 決 して 望 ま し い も の で は な い 。否 定 応 答 表 現 の 「い い え 」 にお い て も 「真 偽 」 と 「確 認 応 答 」 と い

・う 二 つ の 用 法 項 目 で しか 「い い え 」 と 「no」の 対 応 関 係 が 見 られ な か っ た 。 そ の た め 、 日 本 語 教 科 書 に お け る[は い」、「い い え」 の英 語 の 意 味 説 明 で は 、 学 習 者 に用 法 の 習 得 や 使 用 が 困 難 と な る の は 当 然 な こ とで あ る 。

2)「 は い ・い い え 」.をペ ア ー と し て 扱 う こ と を 避 け るe

本 論 文 の第13章 で は 、,アン ケ ー ト調 査 を 通 して 、 学 習 者 の 応 答 表 現 に 関 す る 使 用 意 識 につ い て 考 察 し た と こ ろ 、 「真 偽 」 「点 呼 」 「呼 び か け 応 答 」 な ど ど の 用 法 項 目 に お い て も 「は い ・い い え 」 を ペ ア ー と し て 選 択 し た 回 答 が 見 られ た 。.教科書 で は、 「な い ・いい え 」 をペ ア ーと して 扱 う こ と で 、 学 習 者 は 「は いjが 使 わ れ る な ら 「い い え〕 も可 能 と考

え て し ま う可 能 性 が あ る 。

3)「 え え 、う ん 」は た だ 「は い 」のri皿forma1、lesspolite(く だ け た 、非 丁 寧 な 表 現)」 、

「い え 、 い や 、 う う ん 」 は 「い い え 」 の 「informal、lesspolite(く だ け た 、 非 丁 寧 な

表 現)」 と い う説 明 は 避 け る。

本 論 文 の 第6章 、日本 語 と シ ンハ ラ語 の 肯 定 ・否 定 応 答 表 現 の 比 較 、分 析 結 果 に よ る と、

は い/え え 〆うん 」、 「い い え/い え/い や/う うん 」 の 違 い は 丁 寧 さ の み の 違 い で は な く 、 ど の表 現 で も ど の 場 面 で も置 き 換 え る こ とが で き る わ け で は な い と い う こ と が 明 らか に な っ た 。 特 に 、 「は い」 と 「え え」、 「い い え 」 と 「いや 」 に 関 し て は 「丁 寧 さ の み が 違 うj と い う 説 明 は 決 し て 望 ま し い も の で は な い 。 「は い 」 「え え 」 は 常 に 置 き 換 え る こ とが で き な い と い う こ と を よ り早 い 時 期 に 意 識 す る こ と は 学 習 者 に と っ て は 大 事 な こ と だ と 考 え

られ る 。.

4)・肯 定 応 答 表 現 の う ち 「は い 」 の み が 使 わ れ る 「呼 び か け 応 答 」 「点 呼 」 「電 話 応 答 」 「 者 応 答 」 「応 答 の 応 答 」 「情 報 提 示 」 「打 ち 切 り」 の用 法 項 目 に お い て は 「は い 」 の み が 適

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切 で あ る と い う 説 明 を加 え る 。

本 論 文 の 第6章 の 日本 語 と シ ンハ ラ 語 、第7章 が ら第12章 ま で の 韓 国 語 、モ ン ゴ ル 語 、 英 語 、ス ペ イ ン語 、 中 国 語 、イ ン ドネ シ ア 語 で は 、上 記 の多 く の 用 法 項 目 に お い て は 、応 答 表 現 が 用 い らず 、 他 の 表 現 が 用 い る と い う 結 果 が 得 られ た 。 例 え ば 、 「点 呼 」 で は 、 シ ン ハ ラ語 も モ ン ゴ ル 語 も英 語 も ス ペ イ ン 語 も 中 国 語 も イ ン ドネ シ ア 語 も応 答 表 現 を使 わ ず マー「い ます]一之 い一う意 味 の 表 現 が 使 わ れ て い「るヨ『韓 国 語牝 蓄 い て も韓 国 語 の 肯 定 応 答 表 現 の うち 「ne/ye」 の いず れ も可 能 に な っ て い る 。 初 級 段 階 で は 、 母 語 の 影 響 を 受 け る 可 能 性 が 高 い た め 、 「点 呼 」 に対 す る 返 答 は 「は い 」 の み で 、友 入 同 士 で(出 席 を と る ノ名 前 を 呼 ば れ る)に して も 「え え 」 「うん 」 は 点 呼 の返 事 に は な ら な い と い う こ と を 学 習 者 に は し っ か り教 え る 必 要 が あ る 。

5)「 命 令 応 答 」 了 解 」 の 用 法 項 目 に お い て は 「は い 」 は 適 切 で あ り、 「え え 」 は 使 わ れ な い と い う説 明 を 加 え る 。

日 向(1981)、 二 宮 ・金 山(2006)、 本 論 文 の 第6章 日本 語 と シ ンハ ラ語 の 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 結 果 で は 、 「命 令 応 答 」 と して 「え え 」 を 使 う と 自 分 に 向 け られ た 命 令 に対 しで

「自分 も そ う思 う」 と い う意 味 に な り非 常 に 不 自 然 だ と指 摘 し て い る 。初 級 段 階 で は 、 ど の 教 科 書 にお い て ち 命 令 文 と して 「〜 て く だ さ い 」が 導 入 さ れ て い る た め ・先 生 か ら受 け た 命 令 で は な く、 様 々 な 人 物 設 定 や 場 面 設 定 に ょ り、 「え え 」 は 不 適 切 で あ る こ と を提 示 す る こ とが で き る 。学 習 者 が 正 し く産 出 で き る よ う に な る に は 、会 話 練 習 を 繰 り返 し て 行

う必 要 性 も あ る と思 う 。

6)異 な る 用 法 項 目を 一 緒 に 導 入 す る こ と に よ っ て 、 よ り効 果 的 な 指 導 を行 う。

例 え ば 、

み ん な の 日本 語 初 級1、P83」 の 第10課 の 会 話 に は 以 下 の よ うな 会 話 例 が あ る 。 ミ ラ ー=す み ま せ ん 。 ア ジ ア ス トア は ど こ で す か 。

女 の 人1ア ジ ア ス トア で す か 。t

あ そ こに 白 い ビル が あ り ま す ね 。 あ の ビ ル の 中 で す 。

ミ ラ ー=そ うで す か 。 ど う もす み ま せ ん 。 女 の 人:い い え 。

上 記 の 会 話 例 を 以 下 の よ う にす れ ば 、同 時 に い く つ か の 用 法 で の 応 答 表 現 の 使 用 の 違 い を 明 らか にす る の に 効 果 的 で あ る と思 わ れ る 。

ミ ラー:す み ま せ ん 。

女 の 人:は い 。(呼 び か け 応 答)

ミ ラー:ア ジ ア ス トア は ど こで す か 。 女 の 人:ア ジ ア ス トア で す か 。 ミ ラー:は い 。(真 偽)

女 の 入:あ そ こに 白 い ビル が あ り ま す よ ね 。 ミ ラー・:え え 。(確 認 応 答)

女 の 人:あ の ビ ル の 中 で す 。

ミ ラー:そ う で す か 。 ど う もす み ま せ ん 。 女 の 人:い い え 。(謙 遜)

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7)否 定 応 答 表 現 の 「い え 」 と 「い や 」 を よ り早 い 時 期 に 提 出す る。

8)先 行 発 話 に 対 す る 応 答 で は な い 「は い」・を導 入 の 際 説 明 を加 え る 。

全 て の対 象 教 科 書 で は 、 「い い え 」 と 「う う ん 」 を よ り早 い 時 期 に 初 出 して い る が 、 「い え 〕 と 「いや 」 を 導 入 され て い る の は 「げ ん き初 級 ∬」 の み で あ る 。 自然 会 話 デ ー タ に 基 づ き否 定 応 答 表 現 の 出 現 総 数 お よ び 比 率 を 分 析 し た 中 島(2000}は 、多 い 方 か ら 「い や 」「い … 一 天 丁 丁づ ヲ 訂 一邸 鷲 え 工'1万順 π 澱 「撚証 遮 櫛 耳 翫 不 享 π「て瓢 σ百ア葦器 百 羅 語 デ …

一 タ で は 、問 に対す る応 答 と して最 も多 く出現 す るのは、 「いえ」また は 「いや 」で あ り、

「い い え 」 は 儀 礼 応 答 と して の 出 現 が 多 い と指 摘 して い る 。そ の た め 、自 然 会 話 と異 な る イ ン プ ッ トよ り 自然 会 話 に よ り近 い イ ン プ ラ トを され る ご と は大 事 だ と思 う。

9)肯 定 応 答 表 現 の 「は い/え え 〆うん 」 と否 定 応 答 表 現 の 「い い え ノい え/い や/う うん 」 の 提 案 は 以 下 の 通 りで あ る 。

は い 」:問 い に対 す る 肯 定 応 答 又 は 同 意 応 答 亀「え え 」:同 意 応 答

、 「〜 ね 」 を伴 う確 認 文 ・感 嘆 文 に 対 す る応 答

「え え+文 」 と して の 使 用 が 多 い 。 例 え ば 、 「え え 、 そ うで す ね 。」

「う ん 」:肯 定 応 答(目 上 の 人 に は 使 わ な い)

「い い え 」:謝 罪 、 感 謝 に 対 す る儀 礼 応 答 、 問 い に 対 す る否 定 応 答

「い え 」:問 い に 対 す る否 定 応 答

「い え+文 」 と し て の 使 用 が 多 い 。 例 え ば 、 「い え 、 学 生 で は あ りま せ ん 。」

丁い や ゴ:問 い に 対 す る否 定 応 答(友 人 同 士 や 家 族 な ど親 しい 相 手 に使 う こ と が 多 い 。 目上 の 人 に も使 え る)'・

「い や+文 」 と し て の 使 用 が 多 い 。 例 え ば 、 「い や 、 そ ん な こ と は あ りま せ ん 」

「う う ん 」:問 い に 対 す る否 定 応 答(目 上 の 人 に は 使 わ な い)

7.今 後 の 課 題T,

本 研 究 で は ま ず 、小 説 の分 析 と ア ン ケ ー ト調 査 を 通 して 日本 語 と シ ンハ ラ語 の 肯 定 お よ

び 否 定 応 答 表 現 の 使 用 状 況 に つ い て 比 較

、分 析 を行 っ た 。1そして 、応 答 表 現 の 用 法 の 枠 を 広 め 、 応 答 表 現 の 用 法 を17項 目 に 分 類 し 、 さ ら に 日本 語 と シ ンハ ラ語 の 応 答 表 現 の 比 較 、 分 析 を行 い 、両 言 語 の応 答 表 現 の 類 似 点 と相 違 点 を 明 らか に し た 。そ して 、 日本 語 と シ ン ハ ラ語 の17用 法 項 目分 析 で 得 られ た 結 果 を基 に 、 日本 語 と 韓 国 語 ・モ ン ゴ ル 語 ・英 語 ・ス ペ イ ン語 ・中 国語 ・イ ン ドネ シ ア語 と の 比 較 、 分 析 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 日本 語 「は い」

の特 徴 を よ り明確 に 示 す こ と が で き た 。 最 後 に 第3部 で は 、 今 まで の 研 究 結 果 を 踏 ま え な が ら、ウ日本 語 教 育 と の 結 び つ き に つ い て 考 察 し た 。

今 回 は 、『応 答 表 現 の 用 法 を17項 目に 分 け 、 比 較 ・分 析 を行 っ た が 、 さ らに 用 法 項 目 を増 や し、 今 回 対 象 外 と した 言 語 も含 め 、 比 較 ・分 析 を行 う必 要 が あ る 。 ま た 、 本 研 究 の 第1 3章 で は 、 シ ンハ ラ語 を 母 語 とす る 学 習 者 の応 答 表 現 の 使 用 意 識 に つ い て 調 べ た が 、 他 の 言 語 を 母 語 と す る 学 習 者 の 応 答 表 現 に 関 す る 使 用 意 識 につ い て も 、 検 討 す る 必 要 が あ り、

今 後 の 課 題 と した い。.、

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審 査 要 旨

ウ ィ ラ シ ンハ ・デ ィ リご ・ハ サ ン テ ィ カ 氏 の 博 士 論 文 公 開 審 査 が2017年2月3日 曜 日 の15時 か ら17時 ま で 、 首 都 大 学 東 京 国 際 交 流 会 館 中 会 議 室 で 行 な わ れ ま した 。

主 査 の ダ ニ エ ル ・ロ ン グ 、副 査 の 西 郡 仁 朗 と 高 桑 史 子 の 三 人 の 意 見 、評 価 、 質 問 を以 下 で ま と め る 。ま ず 、論 文 で シ ンハ ラ 語 と 日本 語 の対 象 言 語 学 的 研 究 で あ る 点 は 評 価 に値 す

̀筍 調 本 語 教 育 の世 界 に お い て シ ン バ ラ語 や ス リ ラシ カ の 知 名 度 は け ゲ して 音 い とは 言 え 一一一…

な い が 、 日本 語 学 習 者 の 多 い 国 で あ る。そ う い う意 味 に お い て 、シ ンハ ラ 語 と 日本 語 を 比 較 す る と い うテ ー マ は 重 要 で あ る 。そ して 、応 答 表 現 に注 目す る と い う優 れ た 着 眼 点 も挙 げ られ る 。内 容 語 彙 の よ う に 意 味 論 的 に 複 雑 で は な い し 、音 声 学 や 音 韻 論 的 に 問 題 に な る わ け もな い 。語 順 や 活 用 と い っ た シ ン タ ッ ク ス や 形 態 論 的 に 難 点 が あ る わ けで もな い 。 し か し、応 答 表 現 は 意 外 と言 語 に よ っ て 使 う範 囲 が 大 き く 異 な る 言 語 事 象 で も あ り、 日常 会 話 に お け る 使 用 頻 度 も極 め て 高 い 、そ れ に談 話 を 構 築 す る上 で の 役 割 も大 き い 。外 国 語 と の 比 較 以 前 に 日本 語 の 「は い 、 え え 、 う ん 」 の 肯 定 的 応 答 詞 を 分 析 し 、そ の 使 い方 は一 律 で は な い こ と を証 明V ,てい る。例 え ば、肯 定 的応答 詞 の 「用 法」p一 つ で あ る 「許 可 」の.

例 に この 不 統 一 が 見 られ る 。Aさ ん の 「ち ょ っ と郵 便 局 行 っ て き て 良 い で す か 」 と い う許 可 求 め に対 し、Bさ ん はfは い 」 と も 「うん 」 と も答 え られ る が 、 「え え 」 は 使 え な い 。 一 方 「承 諾 」 用 法 で は 、例 えば 「この書 類 を 日本語 に訳 して も らえます か」に対 して 「は い 」は 使 え る が 、 「え え 」 ζ 「う ん 」 は 両 方 と も 不 自然 で あ る。否 定 的 応 答 詞 の 「い い え 、 い え 、い や 」 に も 同 様 な 不 統 一 な 傾 向 が み られ る 。一 方 、之 う し た 応 答 表 現 同 士 の 違 い 以' 外 に も 単 独 使 用 か ど うか と い う要 因 の 重 要 性 を 訴 え て い る 。例 え ば 「真 偽 」 と 名 づ け て い

る 用 法 で は 「学 生 さ ん で す か 」 と い う質 問 に対 して 「い い え 」 は応 答 詞 単 独 で 使 え る が 、

「いや 」な ら応 答 詞 の後 に 文 が 続 か な い と 不 自 然(い や 、学 生 で は な い ん で す け ど)で あ

る 点 を 指 摘 し て い る。 ,,,

論 文 は シ ンハ ラ 語 と 日本 語 との 比 較 に 基 づ い た 理 論 的 な 枠 組 み を 模 索 して い る 上 で 、英 語 、モ ン ゴ ル 語 、ス ペ イ ン語 、 中 国 語 、韓 国 語 、 イ ン ドネ シ ア 語 と の 対 照 言 語 学 的 研 究 を 進 め て い る 。 これ らの 言 語 は 日本 語 学 習 者 数 か ら考 え る と ニ ー ズ の 高 い研 究 で も あ り、ま た イ ン ドヨ ー ロ ッ パ 語 族 か らア ル タ イ 語 族 、オ ー ス トロ ネ シ ア 語 族 な ど系 統 論 的 に 幅 広 い 研 究 に な っ て い る 点 も 評 価 さ れ た 。

これ ら の 言 語 と 日本 語 を 比 較 す る こ と で 、白本 人 モ ノ リ ン ガ ル の 日本 語 教 師 が 気 付 い て い な い応 答 詞 の 用 法 的 バ リエ ー シ ョ ン が 浮 き 彫 りに な る の で あ る 。例 え ば 、先 行 研 究 で 日 本 人研 究 者 が 「名 前 呼 ば れ た 時 の 返 答 」 と して 同 一 の 用 法 と して 扱 っ て い た も の の 中 に は 複 数 の 用 法 に分 け られ る こ と が 分 か っ た 。日本 語 の 分 析 だ け で は 気 付 か な い こ とで あ る が 、 ス ペ イ ン語 や 英 語 な ど に お い て 点 呼 の 場 合 に応 答 詞 に 匹敵 す るsiやyesは 使 え な い が 、 病 院 の 待 合 室 で 名 前 が 呼 ば れ た 場 合 に は 応 答 詞 を使 う。日本 語 で は 同 一 の 用 法 だ と思 い 込 ん で し ま う 場 面 に は 実 は 複 数 の 違 う用 法 が 含 ま れ て い る こ と が 、こ う した 他 言 語 との 比 較 で 初 め て 明 らか に 准 る 事 実 で あ る 。

な お 、審 査 員 か ら問 題 が 指 摘 され る こ と も も ち ろ ん な か っ た わ け で は な い 。シ ン ハ ラ 語 と 日本 語 を 比 較 す る た め 小 説 の 翻 訳 を 比 べ る と い う手 法 を 用 い て い る ロ選 択 作 品 の 理 由 お よ び そ れ ら の性 格 の 違 い に 関 す る 質 問 が あ っ た 。 夏 目漱 石 の 『坊 ち ゃ ん 』 お よ び 川 端 康 成 の 『雪 国 』 を用 い て い る 。前 者 は 二 種 類 の シ ンハ ラ語 翻 訳 の 比 較 も行 な っ て い る が 、そ れ ら の シ ン ハ ラ語 の 文 体 的 な 差 異 が 大 き い の で は な い か と い う疑 問 が あ った 。逆 に ス リ ラ ン カ の 小 説 家 サ ラ ッ チ ャ ン ドラ に よ る2つ の 作 品 の 日本 語 訳 も デ ・一.一タ と して 使 つ て い る が 、 これ ら の原 作 で 用 い られ た 文 体 に よ っ て統 一 性 が 取 られ て い る か い う 質 問 が あ っ た 。 応 答 詞 の 表 現 的 バ リエ ー シ ョ ン(は い 、え え 、 う ん)は 特 に こ う した ス タ イ ル に よ っ て 使

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い 分 け られ て い る 点 を考 え る と こ う し た 文 体 の 問題 を 真 剣 に考 え な け れ ば な らな い の で あ る 。 ま た 、 『坊 ち ゃ ん 』 とr雪 国 』 を選 ん だ 理 由 と して 翻 訳 の 存 在 や 名 作 で あ る こ と な どが あ げ られ て い る が 、両 作 品 と も地 の 文 が 大 部 分 で あ りセ リフ は 限 られ て い る。そ もそ も実 際 の 調 査 で は 『坊 ち ゃ ん 』 で は 「は い 」 は 現 れ て い な い 。研 究 目 的 が 応 答 表 現 と い う 対 者 ・対 人性 の 強 い も の な の で 、、戯 曲 や 映 画 な ど の 選 択 肢 は な か っ た の だ ろ うか と い う質

問 も あ っ た 。

論 文 提 出 者 は 日本 語 の 教 科 書 た み られ る応 答 詞 の 説 明 を 分 析 し て い る 。分 析 対 象 と し て い る教 科 書 の選 定 に 関 す る厳 しい 質 問 も あ っ た 。教 科 書 調 査 で 取 り上 げ た 教 科 書 は 多 岐 に わ た る が 、古 い もの と新 し い も の が 混 在 して お り、継 時 的 な 傾 向 も見 た 方 が い い と い う指 摘 が あ っ た 。rげ ん き 』 と い う 比 較 的 新 し い 教 科 書 も あ る が 『で き る 日本 語 』 や 『日本 語 ま る ご と』 な ど のCa皿 一Doス テ ー トメ ン トを利 用 し、 教 育 文 法 に も配 慮 した 、 か な り文 脈 化 で き て い る新 し い 教 科 書 は含 ま れ て い な い 、 と い う批 判 が あ っ た 。

デ ィ リニ 氏 は外 国語7言 語 を 、日本 語 の 応 答 詞 と の 違 い で 四 つ に 分 類 して い る 。 これ は 日本 語 教 育 学 と して は 必 要 な 分 析 手 法 で あ る が 、第7章 で い き な り韓 国 語 の例 を取 り上 げ な が うそ の分 類 を 行 な っ て い る。そ の 前 に こ の4分 類 そ の も の を 丁 寧 に 分 か りや す く解 説 す る 必 要 が あ っ た 。 ま た 分 類 を 「パ ター ンA」、 「パ タ ー ンB」 と呼 ん で い るが 、 む し ろ 中 身 が 分 か るネ ー ミ ン グ が 必 要 で は な いか 。す な わ ち 、日本 語 の体 系 よ り複 雑 で あ る か 否 か 、

日本 語 学 習 者 に と って 間 違 いや す い か 否 か 、と い っ た 内 容 を表 わ す 何 らか の ラベ ル を考 え る べ き だ と い う要 望 が あ っ た 。

こ う した 具 体 的 な 問題 点 や 改 善 点 を指 摘 しな が ら建 設 的 な 批 判 が あ ら て 、活 発 な や り と りで デ ィ ス カ ッ シ ョ ン が 盛 り上 が っ た 。し か し こ う し た厳 し い 批 判 や 質 問 に 対 し、デ ィ リ ニ 氏 は 納 得 の 恥 く反 論 や 説 得 力 あ る補 足 説 明 で 適 切 に対 応 して い た 。さ ら に 当 論 文 の背 景 に 関 す る 言 語 学 的 知 識 お よ び 一 般 的 な 学 力 を 有 す る こ とが 確 認 で き た 。 よ っ て 、審 査 員 一 同 、 ウ ィ ラ シ ンハ ・デ ィ リニ ・ハ サ ンテ ィ カ に 博 士(日 本 語 教 育 学)の 学 位 を 授 与 す る こ

とが 適 当 で あ る と 判 断 した 。

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