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「都市の防災と再生研究」

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Academic year: 2021

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(1)

「都市の防災と再生研究」

CO

2

を吸着させた再生骨材を用いたコンクリートの乾燥収縮低減評価方法の提案

H10075 松田 美奈

指導教員 伊代田 岳史

1. 背景・目的

構造物解体時に生じる解体コンクリート塊(解体コ ン)の大半は路盤材に使用されている.今後,産業廃棄 物処理などの環境面の視点や,道路建設の減少から,

解体コンは再生処理されコンクリート構造物に使用す るという循環利用が望まれている.また天然骨材の供 給量も減少しており,再生骨材の普及が求められる.

しかし,高品質の再生骨材は製造コスト・エネルギー が高いため,実際の使用量は少ない.そこで,低品質 の再生骨材を使用することが望ましいが,使用用途が 限られているため普及していないのが現状である.昨 年の研究1)より低品質の再生骨材に

CO

2を吸着するこ とで強度,乾燥収縮低減効果があると報告されている.

しかし,使用した骨材の種類が少なくすべての再生骨 材で低減効果が認められるか明らかではない.

そこで本研究では,昨年と同一の

CO

2吸着条件,同 一配合にて乾燥収縮試験を行うとともに,様々な骨材 物性の再生骨材を用いたコンクリートの乾燥収縮低減 効果の確認,さらにその結果と昨年の結果から,乾燥 収縮低減効果のある再生骨材の評価方法の提案を目的 とした.

2. 実験概要

2.1 使用材料及び配合

検討に使用した骨材の種類,物性を表-1に示す.再 生骨材の品質改善を目的として, 骨材を中性化促進装 置(温度

20℃,湿度 60%, CO

2濃度

5%)に 1

週間静置 し,炭酸化を行った.再生骨材

M

2

種類,再生骨材

L

3

種類,砕石を

1

種類,各骨材の CO2吸着を行っ たものを含めて計

12

種類の骨材を使用した.配合は

W/C50%, s/a50%,単位水量 172kg /m

3を一定とし,セ メントは高炉セメントB種(置換率

45%)を使用した.

高炉セメントを使用した目的はアルカリ骨材反応抑制 と,環境負荷低減を期待して使用した.

表-1 骨材の種類・物性

2.2 骨材破砕値試験

各骨材を試験容器内に入れ毎分

40kN

の割合で一様 に載荷し,200kNに達した後除荷し,試験容器内の骨 材を

5

㎜および

2.5

㎜ふるいにかけ,ふるいを通過し た骨材の割合から破砕値を算出した.

2.3 コンクリートの長さ変化試験

角柱供試体を

3

本ずつ用意し, 温度

20℃にて 7

日 間水中養生後,乾燥材齢

0,1,2,3,4,8,10,13,

26

週の長さ変化をダイヤルゲージ法(JIS A1129-3)を 用いて測定し,各週の乾燥収縮率を算出した.

3. 実験結果及び考察 3.1 骨材破砕値試験

骨材破砕値試験結果を図-1に示す.

2.5

㎜破砕値,

5

㎜破砕値ともにCO2吸着により破砕値の低下が見られ,

骨材強度の増加が確認できた.これは再生骨材の付着 モルタルが炭酸化により緻密化したためだと考えられ る.

3.2 長さ変化試験

長さ変化試験結果を図-2,3に示す.図-2の再生骨 材

L

においては特に再生骨材

LA

に大きな乾燥収縮低 減効果が認められた.LA は原コンクリートに戻りコ ンクリート塊(戻りコン)を使用しており,解体コンと 比べて年数が経っていないため,モルタル部が炭酸化 の影響を受けやすいと考えられる.次に,再生骨材

M

MA 2.58 3.01

MACO2 2.57 2.62

MB 2.54 3.94

MBCO2 2.55 3.34

LA 2.37 7.44

LACO2 2.34 6.40

LB 2.45 5.69

LBCO2 2.43 5.40

LC 2.45 5.42

LCCO2 2.48 4.54

砕石 2.72 2.10

砕石CO2 2.69 2.07

東京都江戸川区 福岡県福岡市 埼玉県小鹿野町

解体コン 解体コン

- 東京都町田市 解体コン+戻りコン 東京都町田市 解体コン+戻りコン

千葉県木更津市 戻りコン

種類

再生骨材 M

再生骨材 L

砕石

表乾密度

(g/cm3吸水率 産地 原コンクリート (%)

(2)

においては,

CO

2吸着前と後でほぼ同等の収縮率であ り,砕石と比較しても同等の収縮率であった.再生骨 材

M

は再生骨材

L

に比べてモルタル部が少ないため,

CO

2吸着による乾燥収縮低減効果が表れにくいと考え られる.破砕値試験結果との関連性については, 最も 破砕値の改善が認められた再生骨材

MA

において,乾 燥収縮低減効果が認められないことから,破砕値改善 と乾燥収縮低減効果には相関性はないと考えられる.

また昨年の長さ変化試験(28 日間水中養生)におい ては再生骨材

M,L

共に収縮低減効果が認められた.

特に

L

においては乾燥材齢

12

週時点で

300×10

-6もの 乾燥収縮低減効果が認められた.本研究との相違を考 察すると,養生期間が長いことで水和反応が進み,乾 燥収縮に寄与する空隙や余剰水が減少したためだと考 えられる.このことから,養生期間も乾燥収縮低減効 果に影響を及ぼすと考えられる.

4. 再生骨材の乾燥収縮低減評価

再生骨材

L

において

LA, LC

では乾燥収縮低減効果 が認められた.ここで

10

週時点における乾燥収縮改 善率と吸水率改善率の関係を図-4に示す.図より吸水 率の改善率が高いほど,乾燥収縮低減効果が高い傾向 が認められた.一方で再生骨材

M

においては,吸水率 の改善率と乾燥収縮低減率に相関が認められない.こ のことから,再生骨材

L

のみ吸水率の改善率と乾燥収 縮低減率に相関性があると考えられる.

5. まとめ

本研究で得られた成果を以下に記す.

(1) 再生骨材の原コンクリートが戻りコンの場合,

CO

2吸着による再生骨材の乾燥収縮低減効果が高 い.

(2) コンクリートの養生期間が長いほど乾燥収縮低 減効果が得られる可能性が高い.

(3)

CO

2吸着により破砕値が低下し,骨材の強度増加 が見られたが,破砕値改善と乾燥収縮低減率の相 関性はない.

(4) 再生骨材

L

のみ,吸水率の改善率が高いほど,高 い乾燥収縮低減効果が認められた.

1) 亀山敬宏:再生骨材の普及に向けた骨材提供の安 定化手法に関する一考察

2012

図-1 2.5mm破砕値結果

図-2 長さ変化試験(再生骨材 L)

図-3 長さ変化試験(再生骨材 M)

図-4 再生骨材 L における吸水率改善率と 乾燥収縮低減率(10 週時点)の関係

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0 5 10 15 20

MA/MACO2 MB/MBCO2 LA/LACO2 LB/LBCO2 LC/LCCO2

2.5㎜破砕値(%)

-900 -800 -700 -600 -500 -400 -300 -200 -100 0

0 5 10 15

乾燥収縮率(×10-6)

乾燥材齢(週)

LA LACO2

LB LBCO2

LC LCCO2

砕石 砕石CO2

-800 -700 -600 -500 -400 -300 -200 -100 0

0 5 10 15 20

乾燥収縮率(×10-6

乾燥材齢(週)

MA MACO2 MB MBco2 砕石 砕石CO2

-5 0 5 10 15 20 25

10 12 14 16 18 20 22 24 26 28

10週時点における乾燥収縮低減率(%)

吸水率改善率(%)

LA LB LC MA MB

参照

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