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1.研究室の概要

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Academic year: 2021

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42 (42) 化 学 工 学

1.研究室の概要

 当研究室は「材料を 化工 する」をモットーに,化学工学 的な手法による効率的な材料開発を目指している。材料そ のものの機能だけでなく,それを効率良く製造するプロセ スやその新規用途まで視野に入れて開発に取り組んでいる のが研究室の特徴である。

 現在の構成員は向井 紳教授,荻野 勲准教授,岩村振 一郎助教,國藤 茜学術研究員のほか,修士学生11名,

学部学生5名の計20名である。

2.研究内容

2.1 微小径繊維状炭素の高効率製造

 当研究室では,原料液をパルス状で高温反応器に導入す ることを特徴とする液パルスインジェクション(LPI)法を 開発し,これを用いることでカーボンナノチューブ等の微 小径繊維状炭素の製造効率を飛躍的に向上させている。現 在では製造プロセスの改良に加え,繊維状炭素の構造制御 や高機能化,さらにその用途開発等に取り組んでいる。

2.2 マイクロハニカム構造体の製造と利用

 ハニカム構造体のミニチュア版であるマイクロハニカム 構造体は,粒子状多孔質材料では困難とされている短い拡 散距離と低い圧力損失の両立が可能な材料である。当研究 室では氷を鋳型に利用することで,このような構造体が簡 単に製造可能であることを見出している。比表面積が大き く,伝熱速度や物質移動速度が大きいなどの構造体の特徴 を活用すべく,吸着剤や触媒への応用を検討している。

2.3 酸化グラフェンの新規調製法

 当研究室では,迅速な凍結・融解操作により,酸化グラ ファイトから高収率で酸化グラフェン(ナノシート)分散溶 液を得ることに成功している。この手法により,従来法で 課題であったシートの微細化を抑制しながら比較的容易に 酸化グラフェンを得ることが可能となった。現在では,得 られた酸化グラフェンを用いた応用検討もおこなってい る。

2.4 マイクロ波照射による加熱処理の高効率化

 物質を選択的に加熱できるというマイクロ波加熱特有の 北海道大学大学院工学研究院 応用化学部門化学工学分野 材料化学工学研究室 向井 紳・荻野 勲・岩村振一郎・國藤 茜

研究室紹介

特徴に注目して,試料を簡便かつ高効率に加熱するプロセ スについて研究をしている。これまでに,酸化グラフェン 由来炭素材料の低欠陥化プロセスやカーボンナノファイ バーの黒鉛化プロセスへの応用に成功している。

2.5 CVD 法による炭素・無機ナノ複合材料の合成  SiやTiO2などの無機物質は,炭素とナノレベルで複合 化することで有用な材料として活用できることが知られて いる。その製造方法として近年報告されている手法は高性 能な材料が得られる反面,コストが高く,生産性も低い。

そこで,当研究室では比較的低コストで生産性の高い CVD法を利用・発展させたナノ複合材料合成プロセスの 開発をおこなっている。

2.6 反応・分離プロセス向け担持触媒の合成

 金属酸化物の微細孔によって形成される特殊反応場に CO2などの小分子を濃縮し,効率よく有用化合物に変換で きる担持触媒の合成を目指している。材料の熱処理工程に 工夫を施し,従来の材料に比べ微細孔が大きく発達した複 合酸化物が合成できることや,簡便な溶媒抽出操作によっ てゼオライトの欠陥サイトに金属種のアンカーとなる官能 基を導入できることを見出している。

3.研究室の文化

 当研究室では学生とスタッフが,対等な立場でアイディ アを出し合って難題解決に立ち向かうといった基本姿勢で 研究に取り組んでいる。また研究だけでなく,各種イベン ト等にも力を入れている。研究室対抗ソフトボール大会で はここ数年はいいところまで行っているが,残念ながら優 勝には至っていない。また何かにつけて懇親会を開くのも 研究室の文化である。スタッフの誕生日が集中している時 期に,学生の手料理と手作りケーキでパーティーを開くこ ともいつしか恒例となっており,新年にはお酒の種類を決 めて,産地で飲み比べをしたり,それを使った代表的なカ クテルの飲み比べをしたりする,熱心な 勉強会 がここの ところ毎年開催されている。

公益社団法人 化学工学会 http://www.scej.org/

著作権法により無断での転載等は禁止されています   

参照

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