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松 本 雅 裕

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Academic year: 2021

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07388071

機構学習教材の開発に関する研究

教科・領域教育専攻

生活・健康系コース(技術・工業・情報) 松 本 雅 裕

1  はじめに

生徒たちの機械離れが進む中、機械に対する 興味を持つことや、「ものづくり J の楽しさを 体験することが大切である。その中で機構を効 果的に学習するためには、体験的な教材の有効 利用が不可欠であるo そこで本研究は、教師が 複数の機構を簡単に提示できること、また生徒 自身も自分のカで考え製作できることを目標に し、中学校技術科教育に有用な学習キットを開 発するo

2 機構学習教材の概要 (1 ) 求められる機能

本教材に求められる機能は、規格化された部 品を複数用意しキット化することによりパズル 感覚で組み立てができること、課題に対して複 数の機構が実現できること、基本的な工具を使 って組み立てが簡単にできること、機械要素や 機構の学習が短時間でできることである。

( 2 )  

教材の基本構想

合板に等間隔に穴を空け基盤とする。その基 盤に機械要素を組み付けることによって、様々

な機構を簡単に製作できるようにする。そのた めに、規格化された部品である数種類のリンク や歯車、プーリ一等を予め用意しておく。教師 は必要に応じてこれらの機構を組み、生徒はパ ズル感覚で、これらを組むことにより、工夫した 学習活動を行うことができる。

(3)  製作できる機構

指 導 教 員 宮 下 晃 一

ア 機構教材としての活用例

巻掛け伝動や歯車伝動、 4節リンク機構、ス ライダクランク機構などを学ぶことを目的とす る。生徒が機構の組み立てを実践したり、教師 が 製 作 し 生 徒 へ の

機 構 の 説 明 に 用 い た り す る こ と が 考 えられるD 図 1に ス ラ イ ダ ク ラ ン ク

機構の提示例を示す。 1往復スライダクランク機構 イ 応用教材としての活用例

例えば、基盤の下から上までボールを運ぶ機 構の製作を生徒への課題とする。カムを用いて ボールを跳ね上げる、羽根が付いた回転体を用 いて持ち上げる、 4節リンク機構を用いる等、

多様な方法が考えられる。一一つの課題を実現す る方法は無限にあり、生徒の創造力の向上が期 待できる。

3  基本構造の検討 (1 )軸穴と軸の検討

基盤に組み付ける部品の大部分は回転体とな るo 回転体のぶれを最小限に抑え、かっ最大限 滑 ら か に 回 転 す る た

め に 、 軸 穴 と 軸 の 仕 様 の 検 討 を し た 。 そ の 結 果 、 無 給 油 ブ ッ シュ(JZF)と軸用スベ ーサー(ART)を併用

ボルト

2軸穴と軸の関係

‑482 ‑

(2)

てこクランク機構や両 接続できるようにした。

したものが最も良いものであることが分かつ

リンクとリン てこ機構が簡単に組めるように、

た。図2に軸穴と軸の関係の図面を示す。

クの間に隙間を作り交差する設計が接続部品等 基盤の{士嫌

( 2 )  

にされている。

大きさや形状等を検討した結果、 300X 300 

スライダクランク機構の製作

( 3 )  

12の大きさの合板を基盤とした。製作に必

往復スライダクランク機構と揺動スライダク 要なスペースを得るために、縦横に基盤を足せ

ランク機構、いずれにも使えるスライダと案内 る工夫もした。

を設計@製作した。スライダはリンクにも軸に 回転軸と回転体を安定させるための工夫

(3) 

も接続できるようにし、案内も両端を国定しス 回転軸と回転体の空回りを防ぐため、軸用ス

ライダに往復運動をさせる、一端のみを固定し ペーサー (ART)の形に凹凸をを付け、組み合わ

案内を揺動運動させる等の工夫をした。

せる専用の部品(アダプタ)を作り、確実に回転

歯車伝動装置

歯車から歯車に回転運動を伝える場合、両歯

( 4 )  

体へ運動が伝わるようにした。また部品から部 品への回転運動も、凹凸の仕様により空回りが

無いようにした。図 3、図 4に軸用スベーサー 車の軸間距離が限定される。基盤の穴の位置に 限定された距離だけではなく、斜めや複数の軸 4つの歯車をリンクで 穴に対応できるように、

繋ぎ製作した。

応用教材の作成 (5) 

とアダプタの図面を示す。

プーリや歯車等、機構教材のキット化された 部品を使って基本部分は組んでいくが、他の部

..

品については自分で作成することとなる。 自作

4アダプタ の部品も空回り無く軸に固定できるよう基本構

3軸用スペーサー

造の工夫がされているo

教材の製作 4 

おわりに 5 

ベルト関プーリーの製作

J

4・ ・ ・

t

今回の研究において、基盤と軸穴、回転軸の ベルトは作品に合わせて長さを調節する必要

仕様、ベルト・プーリー、スライダ、歯車伝動 があるので、安価で入手しやすいものとしてア

装置の製作等、機構学習教材の基本部分の開発 ルミサッシ網戸用網押さえゴムを選定した。切

しかし、機構教材の部品 を行うことができた。

断面の接合はネジを挿入することにより瞬時に

の種類としてはまだ十分なものではなく、今後、

プーリ}は生徒に回転比に 行ニうことができる。

平面だけではなく立体へも部品の動きを展開 ついても考えさせることができるようにゆ 60、

より多くの機構を取り入れた教材をめざし し、

φ100のものを製作した。

ゆ80、

たいと考えている。

リンク装置の製作 (2) 

より完成度 また、授業実践も繰り返し行い、

リンクは、長さ 10cmと20cmのものを製作

の高い教材をめざし研究を進めたいと考えてい る。

‑483 ‑ リンクには複数の穴を空け、適した長さ の位置に接続部品を差し込んでリンクどうしを

した。

参照

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