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表1 6段階臭気強度表示法 0 無臭

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Academic year: 2022

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(1)

0 1 2 3 4 5 6 7 8 No.5

No.8 No.9 No.10 No.11

回答番号

回答数

図1 ASTM法による判定結果(1回目)

0 1 2 3 4 5 6 7 8

No.7 No.8 No.9 No.10

回答番号

回答数

図2 ASTM法による判定結果(2回目)

0 1 2 3 4 5 6 7 8

No.8 No.9 No.10

回答番号

回答数 図3 ASTM法による判定結果(3回目)

0 1 2 3 4 5 6 7 8

No.9

回答番号

回答数

図4 ASTM法による判定結果(4回目)

表1 6段階臭気強度表示法 0 無臭

1 やっと感知できるにおい(検知閾値濃度)

2 何のにおいであるかがわかる弱いにおい(認知閾値濃度)

3 楽に感知できるにおい 4 強いにおい 5 強烈なにおい

臭気強度評価方法の改善に関する研究

山口大学 学生会員 ○見上周兵 正会員 樋口隆哉 正会員 関根雅彦 正会員 今井 剛 正会員 山本浩一

1.研究背景および目的

悪臭問題とは、感覚公害であり我々の生活に密着した問題である。現在、大型化学工場や畜産農業からの悪臭問 題などの、都市の生活、身の回りなどに存在するにおい問題への取り組みが求められており、悪臭問題を改善する ための取り組みとかおりの観点に着目したまちづくりが行われている。そこで、悪臭問題や臭気問題に対応する際 の評価尺度として重要な臭気強度に着目する。現在日本で広く使われている

6

段階臭気強度表示法(表

1)は、現

場で誰でも測定できるというメリットがあるが、主観的な判断のため、経験の少ない人が判定した場合には信頼性 に欠けるなどのデメリットもある。これらのことより、本研究では、測定者側からも結果を見る側からもわかりや すいものになるような尺度の検討、呈示方法の検討をすることで、現在用いられている臭気強度評価方法のデメリ ットを改善していくことを目的とする。

2.ASTM 法の実用性の検討

2-1 実験手順:ASTM(米国材料試験協会)で規定されている 1-ブタノー ルを使用した臭気強度の評価方法(ASTM E544-99)を用いて実験を行い、ア メリカで使われている方法の実用性について検討した。まず、基準物質であ る 1-ブタノールを無臭水で、2 倍系列で 12 段階(10~20480ppm)に濃度調整 し、500ml の広口三角フラスコに各 200ml ずつ基準液として準備した。そして、

サンプルの強度と基準液の強度を比較し、どの段階の基準液のにおいに最も近 いかを判定させた。今回の実験では、サンプルにも 1-ブタノールを用いた。

サンプルは 12 段階の中から 3 段階(今回は No.3(40ppm)、No.6(320ppm)、No.9

(2560ppm))を準備し、パネルにランダムに呈示した。この実験は、それぞれ のサンプルについて 4 回ずつ実施した。1 回目は特に指示を与えず、2 回目は嗅 覚疲労や順応を防ぐための指示をパネルに与えた。3 回目は、いくつかのにおい 判定の実験をこなしてから 2 回目と同じ指示を与えて実験を行った。4 回目は、

1 つのサンプルの判定を終えた後に 2 分のインターバルを設けて実験を行った。

2-2 結果および考察:どのサンプルでも同様な結果が得られたため、一例と して No.9 の基準液をサンプルとしたときの結果を図 1~4 に示す。1 回目・2 回 目は、共に回答にばらつきが見られた。パネルに嗅覚疲労を防ぐための指示を 与えたが、結果にあまり変化がなかったことから、尺度の問題やにおいの判定 の経験不足、実験自体に何らかの問題があることが考えられた。3 回目はサンプ ルと 12 段階の基準液とを一致させることができた人数は大きく増えた。4 回目 は全てのパネルが一致させることができた。このことから、ある程度のインタ ーバルを設け、嗅覚疲労の影響を少なくすることで判定結果が向上することが 考えられた。また、判定する上で「経験」も重要な要素であることが考えられ た。また、標準偏差を算出した結果、No3、No.6 についてはあまり明確な変化が

確認できなかったが、No.9 については回数を重ねるごとに標準偏差も小さくなり、明確な変化が確認できた。

(2)

0 1 2 3 4 5 6 7

3 4 5 6 7 8 9

濃度段階

」と

図7 弁別試験における判定結果(2回目)

0 1 2 3 4 5 6 7

3 4 5 6 7 8 9

濃度段階

「同」と

図6 弁別試験における判定結果(1回目)

0 1 2 3 4 5 6 7

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

濃度段階

強度0 強度1 強度2 強度3 強度4 強度5

図5 6段階臭気強度表示法とASTM法の尺度の対応関係

3.ASTM 法の尺度と 6 段階臭気強度評価の対応に関する検討 3-1 実験手順:この実験は、パネルに 6 段階臭気強度表示法に対 する理解を深めてもらった上で、ASTM 法の尺度の妥当性を検討する ことを目的とした。ASTM 法で用いた 12 段階に濃度調整した1-ブ タノール溶液をランダムにパネルに呈示し、それぞれについて 6 段 階臭気強度表示法で評価してもらった。また、強度 0(無臭)の参 考として、無臭水をパネルに呈示した。

3-2 結果および考察:結果を図 5 に示す。低濃度(No.1~4)で は、臭気強度は 0、1 という回答が多く、中濃度(No.5~8)では、

臭気強度 2、3 という回答が多く、高濃度(No.9~12)では、臭気 強度 4、5 という回答が多くなった。この回答の分布だけ見てみる と、12 段階の尺度と 6 段階臭気強度表示法との対応関係は良いので はないかと考えられる。また、標準偏差からは、パネルの回答がお よそ均等であることが確認できた。しかし、低濃度域において臭気 強度 0 という回答が多かったことから尺度に問題があることが考え られた。

4.弁別試験を用いた ASTM 法の尺度の妥当性の検討

4-1 実験手順:この実験は、比較的近い濃度範囲を弁別できるか どうかを調べることで、12 段階の尺度の妥当性を検討することを目 的とした。まず、12 段階の 1-ブタノール溶液の中から基準を決め、

基準とその上下 3 段階の計 7 本のサンプルをパネルに呈示し、呈示 したサンプルの濃度が基準と同じか同じでないかを回答してもら い、弁別できているかどうかを調べた。今回は、No.6 と No.9 を基 準としてそれぞれ実験を行った。No.6、No.9 それぞれについて 2 回 ずつ行ったが、2 回目は判定を終えるごとにインターバルを 1 分設けた。

4-2 結果および考察:No.6、No.9 ともに同様な結果が得られたため、一例として No.6 を基準としたときの結果 を図 6、7 に示す。図 6(1 回目)において基準に近い段階ほど「同じ」という回答が多かったが、3 段階離れたサ ンプルを「同じ」と回答する場合も見られた。図 7(2 回目)ではインターバルを設けたことで嗅覚疲労が軽減され、

離れた段階の回答がなくなり、判定結果が向上した。標準偏差を算出した結果、No.6、No.9 共に 2 回目で小さくな り、1 回目と 2 回目で明確な変化が確認できた。この結果から、インターバルを設けることが嗅覚疲労を軽減する ことにつながると考えられた。また、2 倍系列の尺度ではにおいの強弱の判別は困難であり、少なくとも 4 倍程度 の濃度差は必要であると考えられた。しかし、強度を段階的に判定する上で何倍系列が妥当であるかについては、

さらに検討が必要である。

5.まとめ

・ASTM 法については、ある程度のインターバルを設け、嗅覚疲労の影響を少なくすることで判定結果が向上する ことが考えられた。また、判定する上で「経験」も重要な要素であることが考えられた。

・6 段階臭気強度表示法と ASTM 法の尺度は、比較的よく対応していたが、臭気強度 0 という回答が多かったこと から、12 段階の尺度に問題がある可能性が考えられた。

・弁別試験の結果から、強弱を判別するには少なくとも 4 倍程度の濃度差は必要であると考えられた。

参照

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