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地方都市圏における世帯構成に着目した高齢者のモビリティ分析

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅳ-105. 地方都市圏における世帯構成に着目した高齢者のモビリティ分析. 群馬大学大学院. 学生員. 小野. ももこ. 群馬大学工学部. フェロー. 青島. 縮次郎. 群馬大学工学部. 正会員. 杉木. 直. 永田. 義典. 高崎市役所. 1,はじめに 近年、医療技術の発達により我が国の平均寿命は著しい伸びを見せており、21世紀初頭には4人に1人 が高齢者、3世帯に1世帯が高齢者を含んだ世帯構成という超高齢社会を迎える。そうした一方で、我が国 のとりわけ地方都市ではモータリゼーションの進展に伴って、公共交通が衰退し、自動車を運転しない人や 高齢者といったいわゆる交通弱者のモビリティが低下してきている。このような急速な高齢化とモータリゼ ーションの進展によりもたらされる弊害への対応として、高齢者に対する交通環境整備の重要性は一層高ま ってきている。 以上を踏まえて本研究では、モータリゼーションの進展の著しい群馬県の県都前橋市を対象として、世帯 構成と居住地の郊外化の視点から高齢者のモビリティに関する分析を行い、高齢化対応社会の実現可能性と その促進方法を検討する。. 世帯構成. 2,調査概要と分析フロー 本研究では、群馬県前橋市における戸建の住宅を対象にアンケー ト調査を行った。調査は、整備年次および中心駅・最寄り駅からの 距離別に住宅、団地を抽出し、訪問配布、郵送回収の方法で行った。. 研究では世帯構成を、高齢者を含むか否かで分類し、高齢者を含む 世帯でその分類ごとに代表交通手段分担率、平均外出指数分布、潜 在需要有比率を前橋駅までの距離別に示し、自動車非運転高齢者の モビリティ分析を行った。また、ここでの外出指数とは筆者ら(1. 高齢者 含まない. 世帯構 成分類ごと. その概要を表−1に示し、図−1に本研究の分析フローを示す。本. 高齢者 含む. 前橋駅までの距離別 代表交通手段分担率 平均外出指数分布 潜在需要有比率. 999)によって定義されたモビリティを表す指標である。 3,高齢化の視点から見た世帯構成 3,高齢化の視点 から見た世帯構成. 図−1 分析フロー. 図−2に入居年次別、前橋駅までの距離別の世帯構成比を示す。 これより、高齢者を含む世帯は、中心地区に比較的古くから居住し ており、また比較的新しい時期に入居した世帯は郊外部で増えてい るということが分かる。そうした郊外の世帯もライフステージの進 表−1 調査概要 調査実施日. 1998年 年 10月 月 24~ ~ 26日、 日、11月 ~ 12日 日 日、 月 10~. 前橋駅までの距離別世帯構成 1999年 年 10月 月 26~ ~ 30日 日. 群馬県前橋市内で公的セクターにより整備された 前年度調査で捕捉できなかった、前橋駅からの 戸建の住宅団地より、その規模が 距離3km圏内の土地区画整理事業地内に 調査対象地域 50戸以上の21団地を対象 立地している戸建の住宅を対象 調査対象者. 高校生以上 お願い文を印刷した封筒に、世帯票、個人票と返信用封筒を入れ、 訪問配布または郵便受けに投函、郵送回収. 調査方法 配布世帯数. 5101票. 6413票. 回収世帯数. 1135票. 1229票. 22.3%. 19.2%. 有効回収率. 3700人. 非高齢者 回収個人数. 高齢者. 自動車運転者. 785人. 自動車非運転者. 804人. キーワード;高齢化社会、自動車非運転高齢者 連絡先;〒376-8515. 群馬県桐生市天神町 1-5-1. 入居年次別世帯構成 ~ 1974 1975~ ~ 1979 1980~ ~ 1984 1985~ ~ 1989 1990~ ~ 1994 1995~ ~. ℡0277-30-1653. 以下 1km以下 1km超 超 2km以下 以下 超 3km以下 以下 2km超 3km超 超 4km以下 以下 4km超 超 6km以下 以下 6km超 超 8km以下 以下 8km超 超 0%. 20%. 1世代単身 世代単身65歳以上 世代単身 歳以上 1世代夫婦 世代夫婦65歳以上有り 世代夫婦 歳以上有り 2世代 世代65歳以上有り 世代 歳以上有り 3世代以上 世代以上65歳以上有り 世代以上 歳以上有り. 40%. 60%. 80% 100%. 1世代単身 世代単身65歳未満 世代単身 歳未満 1世代夫婦 世代夫婦65歳以上無し 世代夫婦 歳以上無し 2世代 世代65歳以上無し 世代 歳以上無し 3世代以上 世代以上65歳以上無し 世代以上 歳以上無し. 図−2 世帯構成.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). 行とともに中心部と同様に高齢世帯へ移行. Ⅳ-105. 1世代単身. 1世代夫婦 1 km以下 km以下 1 km超 km超2km以下 km以下 2 km超 km超3km以下 km以下 3 km超 km超4km以下 km以下 4 km超 km超6km以下 km以下 6 km超 km超8km以下 km以下 8 km超 km超. すると考えられる。また、郊外に居住して いるにも関わらず自動車を運転しない、ま たは出来ない高齢者にとっては、モビリテ ィの確保が困難であり、今後自動車非運転 高齢者に対するモビリティ確保に関する問. 2世代. 題の深刻化が予測され、公共交通サービス の享受に対する社会的な配慮の重要性が高 まってくると考えられる。 4,高齢者のモビリティ分析 これらを踏まえて、自動車非運転高齢者. 20%. 40%. 鉄道. 60% バス. 自動車同乗. バイク. 自転車. 60%. 徒歩. 80% 100% その他. 図−3 高齢者の属する世帯分類ごとの代表交通手段分担率 外出指 数平均. の交通行動に関する分析を行う。図−3に. 0%. 3世代以上 1 km以下 km以下 1 km超 km超2km以下 km以下 2 km超 km超3km以下 km以下 3 km超 km超4km以下 km以下 4 km超 km超6km以下 km以下 6 km超 km超8km以下 km以下 8 km超 km超 80% 100% 0% 20% 40%. 自動車非運転高齢者の属する世帯分類ごとの前橋駅. 1.0. までの距離別代表交通手段分担率を示す。世帯分類. 0.8. によらず郊外へ行くほど自転車・徒歩の割合は低下. 0.6. する。また、公共交通利用の割合が増加し、特に1. 0.4. 世代単身者においてはその傾向が顕著である。自動. 0.2. 1km超 超 2km超 超 3km超 超 4km超 超 6km超 超 8km超 超 1km以下 以下 2km以下 以下3km以下 以下4km以下 以下6km以下 以下8km以下 以下. 車非運転者にとっての主要な交通手段であると考え. 図−4 高齢者の属する世帯分類ごとの平均外出指数分布. の車への同乗といった形で利用している人もいるが、 やはり少ない。自動車同乗は他人に依存した不確実 な交通手段であることも考えあわせると、自動車非. 潜在需 要有比率. られる自動車同乗については、1世代単身者は他家. 100. 60 40. ない交通手段となっていると言うことができる。. 20. との前橋駅までの距離別平均外出指数分布を示す。 これより、1世代単身者は郊外へ行くほどモビリテ. 1 世代単身 1 世代夫婦 2 世代 3 世代以上. 80. 運転高齢者にとっては、公共交通は欠くことのでき. 図−4に自動車非運転高齢者の属する世帯分類ご. 1世代単身 1世代夫婦 2世代 3世代以上. 0 1km超 6km超 超 2km超 超 3km超 超 4km超 超 超 超 1km以下 以下 2km以下3km以下4km以下6km以下 8km以下 8km超 以下 以下 以下 以下 以下. 図−5 高齢者の属する世帯分類ごとの潜在需要有比率. ィが低下することが分かる。つまり、図−2の結果とも併せて考えてみると、1世代単身者については自動 車同乗に頼ることができずに郊外へ行くほど公共交通を利用する割合が増えるが、公共交通サービスが不十 分であるためにモビリティの確保が困難となると考えられる。 そこで図−5に自動車非運転高齢者の属する世帯分類ごとの潜在需要有比率を示す。これより、1世代単 身者は郊外へ行くほど潜在需要有の割合が高くなっていることが分かる。図−3の結果とも併せて考えると、 郊外部ほど公共交通サービスは不十分となり、高齢者の交通環境は悪化し、そのため交通需要が潜在化する 高齢者が増加することが分かる。従って、自動車非運転高齢者のモビリティ確保のためには、公共交通サー ビスを充実させていくことが必要であるといえる。 5,おわりに 以上の結果より、郊外に住む自動車非運転高齢者、特に単身者にとってモビリティの確保は極めて困難で あることが分かる。公共交通サービスの充実により、自動車非運転高齢者のモビリティは向上することが考 えられ、今後はこうしたことを踏まえて、さらに自動車非運転高齢者の交通行動についての分析を進め、高 齢化社会の実現可能性を検討していく。 【参考文献】 青島縮次郎、小野ももこ:住宅立地特性が自動車非運転者の交通行動に及ぼす影響に関する分析、土木学会第54回年次学術講演会講演概要第4部,pp.296‑297,1999 ..

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