• 検索結果がありません。

Department of Education, The graduate School of Humanities of Tokyo Metropolitan University

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア " Department of Education, The graduate School of Humanities of Tokyo Metropolitan University"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

教育科学研究

2 0 1 3 年 3月

首都大学東京人文科学研究科教育学研究室

第   2 7   号

ISSN   0289−7121

〈論文〉

20世紀初頭ロンドンの児童保護委員会に関する一考察

―ボウ・コモン地区のスクール・セツルメント(School Settlement)に注目して―

……… 内山 由理 ( 1 ) 多文化共生社会の構築に向けた外国人の関わりに関する一考察

―ある一人のベトナム難民2世の語りから― ……… 中川 康弘 (11)

生徒の主体性を考える「教育課程論」

―授業実践とその分析― ……… 宮島 基 (19)

〈資料〉

2012年度 大学院総合ゼミの記録 ………(31)

THE JOURNAL OF

SCIENTFIC RESEARCHES ON EDUCATION

No. 27 MARCH, 2013

Edited by

Department of Education, The graduate School of Humanities of Tokyo Metropolitan University

〈Articles〉

A study of Children s Care Committee in London in the early 20th century ― focusing on the School Settlement at Bow Common―  …UCHIYAMA Yuri (1)

A Perspective on the Role of Foreigners Living in Japan in relation to 

Constructing a Multicultural Symbiotic Society ―From a Narrative of a Second  Generation Vietnamese Refugee― ………NAKAGAWA Yasuhiro (11)

Practice and Analysis of  Curriculum Studies  for Thinking about Student s  Autonomy  ……… MIYAJIMA Motoi(19)

〈Materials〉

Documents on the Comprehensive Seminar of Graduate School(2012) ………(31)

教   育   科   学   研  

第  

二七

(2)

31

2012

年度 大学院総合ゼミの記録

〈日程〉

1回(412日)

オリエンテーション

2回(531日)

修士論文検討会 前期①

3回(67日)

修士論文検討会 前期②

4回(628日)

文献講読①

藤井吉祥「学校における『自由』をめぐる諸相と

『もうひとつの自由』2006年度、修士論文)

5回(75日)

文献講読②

D.ジーン・クランディニン他、田中昌弥訳『子ど もと教師が紡ぐ多様なアイデンティティカナダ の小学生が語るナラティブの世界』(明石書店、

2011年)

6回(104日)

修士論文検討会 後期①

7回(1011日)

『教育科学研究』投稿論文検討会①

8回(118日)

『教育科学研究』投稿論文検討会②

9回(126日)

修士論文検討会 後期②

10回(1213日)

博士課程 研究発表

11回(110日)

文献講読③

野元弘幸「大船渡市赤崎地区公民館の避難・復旧 経験に学ぶ」「東日本大震災と社会教育―311 後の世界にむきあう学習を拓く」国土社、2012 年)、片田敏考「子どもたちを守った『姿勢の防災 教育』~大津波から生きぬいた釜石市の児童・生 徒の主体的行動に学ぶ~」『災害情報』No.10 2012年)

〈記録〉

4回(628日)文献講読①

文献:藤井吉祥「学校における『自由』をめぐる諸 相と『もうひとつの自由』2006 年度、修 士論文)

報告:沼田、山﨑、西村(教員)

記録:山﨑

―記録内容―

「質的研究手法の利点と限界は何か。妥当性をどう 担保するのか。」という関心や、「修士論文」の完成形 をイメージとして持つことが(修士課程の院生にとっ て)参考になるという理由から本論文を扱った。 山﨑、

沼田の報告は、本論文が導き出した概念を前提として 要約したものであったが、乾は、概念のもととなった 事象を正確に捉えることと、著者があてはめた概念が 適切か、という視点で議論するべきとした。

西村の報告をきっかけに、本論文における「解放的 自由」では自己決定を強いられているかどうかが議論 になった。この点松下は、本論文には成長論があると いう点で、新自由主義的な「自立」観とは一線を画す ると述べた。自己否定感を持っている自分も含めて肯 定し、その矛盾と葛藤しながら乗り越えていくという 弁証法的な成長論である。ただし、「解放的自由」「価 値的自由」「存在的自由」は段階論であるか否かとい う問いが残った。さらに、沼田から、あらかじめ存在 する仮説にひきつけてしまうことをどう考えるかとい

(3)

「教育科学研究」第27 20133

32 う論点が出された。対して、少なくとも本論文では概 念が先行するのではなく事象から導き出されたもので

あると述べられた。

5回(75日)文献講読②

文献:D.ジーン・クランディニン他、田中昌弥訳『子 どもと教師が紡ぐ多様なアイデンティティ

―カナダの小学生が語るナラティブの世界』

(明石書店、2011年)

報告:原、三浦、西島(教員)

記録:山﨑

―記録内容―

本文献を扱う目的として、近年さかんに取り上げら れているナラティブ的なアプローチについて学びたい、

現場から得たデータをどのように扱うかについて考え たいという院生の要望があった。

まず、乾は一般的なナラティブの概念と本書で扱わ れているナラティブの概念はどのように異なるのかと いう点について指摘した。例えば、当事者も観察者も 含めて議論の対象になることについて、どのように考 えるのかという点である。この点について原は、生活 や文脈もストーリーとして描きだし、語ることができ ない対象のナラティブを捉えることを可能にしたこと が、本書が示した新しい部分だと考えると答えた。こ れに対して浜谷は、「ストーリー」という言葉にも筆者 たちの価値観が含まれていると述べた。その後浜谷と 原によって、「ストーリー」という言葉が含むものにつ いて議論された。それは、筆者たちが教員養成系の大 学に所属していることを背景として、教師と子ども両 方のアイデンティティ形成を見たいという思いが含ま れているのではないかということだった。本書は、学 校で一人の子どもに起こる出来事を理解する上で、効 果的な方法になりえるかもしれないという示唆を得て 議論は終わった。

11回(110日)文献講読③

文献:野元弘幸「大船渡市赤崎地区公民館の避難・

復旧経験に学ぶ」「東日本大震災と社会教育

―311後の世界にむきあう学習を拓く」国 土社、2012年)片田敏考「子どもたちを守っ た『姿勢の防災教育』~大津波から生きぬい た釜石市の児童・生徒の主体的行動に学ぶ~」

『災害情報』No.102012 報告:野元(教員)、花岡、明 記録:三浦

―記録内容―

学校教育における防災の重要性を主張する花岡報告 に対して荒井は、子どもにとってそれがどの程度の意 味を持つものになるのかという論点を示した。この点 について野元は、保護者や地域住民が子どもの命を守 りたいという共通の願いを持っていることがベースに なっていると答えた。しかし、松下は現在の学校教育 があらゆることを引き受けている問題を提示し、災害 も学校教育で引き受けるべき事項かについて疑問を示 した。また、乾は閖上地区と赤崎地区の被害の違いに ついて、片田の言うような防災教育以外の要因、たと えば地形やコミュニティの強さについての違いを指摘 した。特に、コミュニティの文化の中で災害のような 問題がどれだけ位置づいているかが重要ではないか、

と乾は述べた。さらに、荒井はコミュニティを作る自 主的な活動と行政との連携の問題を指摘した。この点 について野元から、赤崎公民館の背景が住民の自治に

支えられた市立の公民館であることが説明された。

投稿要項

(1)本誌に論文原稿を投稿できるのは以下の者である。本学教育学専攻の専任教員、非常勤講師、大学院生、

元専任教員および本専攻が掲載を認めた者。

(2)論文原稿は未発表のものに限る(ただし口頭発表、プリントの場合はこの限りではない)

(3)編集部において特に指定する以外の論文原稿は、原則として20,000字以内とする。

(4)論文原稿は、欧文タイトルをつけて3部(複写可)送付し、可能な限りパソコン等のファイル及びテキ ストファイルを添付するものとする。

(5)投稿された論文は、編集委員会の審査を経て掲載を決定する。

教育科学研究 27 2013320

編集・発行 首都大学東京人文科学研究科教育学研究室 ISSN0289-7121

192-0397東京都八王子市南大沢1-1

℡:042-677-2082)D[:042-677-2083

(4)

「教育科学研究」第27 20133

32 う論点が出された。対して、少なくとも本論文では概 念が先行するのではなく事象から導き出されたもので

あると述べられた。

5回(75日)文献講読②

文献:D.ジーン・クランディニン他、田中昌弥訳『子 どもと教師が紡ぐ多様なアイデンティティ

―カナダの小学生が語るナラティブの世界』

(明石書店、2011年)

報告:原、三浦、西島(教員)

記録:山﨑

―記録内容―

本文献を扱う目的として、近年さかんに取り上げら れているナラティブ的なアプローチについて学びたい、

現場から得たデータをどのように扱うかについて考え たいという院生の要望があった。

まず、乾は一般的なナラティブの概念と本書で扱わ れているナラティブの概念はどのように異なるのかと いう点について指摘した。例えば、当事者も観察者も 含めて議論の対象になることについて、どのように考 えるのかという点である。この点について原は、生活 や文脈もストーリーとして描きだし、語ることができ ない対象のナラティブを捉えることを可能にしたこと が、本書が示した新しい部分だと考えると答えた。こ れに対して浜谷は、「ストーリー」という言葉にも筆者 たちの価値観が含まれていると述べた。その後浜谷と 原によって、「ストーリー」という言葉が含むものにつ いて議論された。それは、筆者たちが教員養成系の大 学に所属していることを背景として、教師と子ども両 方のアイデンティティ形成を見たいという思いが含ま れているのではないかということだった。本書は、学 校で一人の子どもに起こる出来事を理解する上で、効 果的な方法になりえるかもしれないという示唆を得て 議論は終わった。

11回(110日)文献講読③

文献:野元弘幸「大船渡市赤崎地区公民館の避難・

復旧経験に学ぶ」「東日本大震災と社会教育

―311後の世界にむきあう学習を拓く」国 土社、2012年)片田敏考「子どもたちを守っ た『姿勢の防災教育』~大津波から生きぬい た釜石市の児童・生徒の主体的行動に学ぶ~」

『災害情報』No.102012 報告:野元(教員)、花岡、明 記録:三浦

―記録内容―

学校教育における防災の重要性を主張する花岡報告 に対して荒井は、子どもにとってそれがどの程度の意 味を持つものになるのかという論点を示した。この点 について野元は、保護者や地域住民が子どもの命を守 りたいという共通の願いを持っていることがベースに なっていると答えた。しかし、松下は現在の学校教育 があらゆることを引き受けている問題を提示し、災害 も学校教育で引き受けるべき事項かについて疑問を示 した。また、乾は閖上地区と赤崎地区の被害の違いに ついて、片田の言うような防災教育以外の要因、たと えば地形やコミュニティの強さについての違いを指摘 した。特に、コミュニティの文化の中で災害のような 問題がどれだけ位置づいているかが重要ではないか、

と乾は述べた。さらに、荒井はコミュニティを作る自 主的な活動と行政との連携の問題を指摘した。この点 について野元から、赤崎公民館の背景が住民の自治に

支えられた市立の公民館であることが説明された。

投稿要項

(1)本誌に論文原稿を投稿できるのは以下の者である。本学教育学専攻の専任教員、非常勤講師、大学院生、

元専任教員および本専攻が掲載を認めた者。

(2)論文原稿は未発表のものに限る(ただし口頭発表、プリントの場合はこの限りではない)

(3)編集部において特に指定する以外の論文原稿は、原則として20,000字以内とする。

(4)論文原稿は、欧文タイトルをつけて3部(複写可)送付し、可能な限りパソコン等のファイル及びテキ ストファイルを添付するものとする。

(5)投稿された論文は、編集委員会の審査を経て掲載を決定する。

教育科学研究 27 2013320

編集・発行 首都大学東京人文科学研究科教育学研究室 ISSN0289-7121

192-0397 東京都八王子市南大沢1-1

℡:042-677-2082)D[:042-677-2083

(5)
(6)
(7)

教育科学研究

2 0 1 3 年 3月

首都大学東京人文科学研究科教育学研究室

第   2 7   号

ISSN   0289−7121

〈論文〉

20世紀初頭ロンドンの児童保護委員会に関する一考察

―ボウ・コモン地区のスクール・セツルメント(School Settlement)に注目して―

……… 内山 由理 ( 1 ) 多文化共生社会の構築に向けた外国人の関わりに関する一考察

―ある一人のベトナム難民2世の語りから― ……… 中川 康弘 (11)

生徒の主体性を考える「教育課程論」

―授業実践とその分析― ……… 宮島 基 (19)

〈資料〉

2012年度 大学院総合ゼミの記録 ………(31)

THE JOURNAL OF

SCIENTFIC RESEARCHES ON EDUCATION

No. 27 MARCH, 2013

Edited by

Department of Education, The graduate School of Humanities of Tokyo Metropolitan University

〈Articles〉

A study of Children s Care Committee in London in the early 20th century ― focusing on the School Settlement at Bow Common―  …UCHIYAMA Yuri (1)

A Perspective on the Role of Foreigners Living in Japan in relation to 

Constructing a Multicultural Symbiotic Society ―From a Narrative of a Second  Generation Vietnamese Refugee― ………NAKAGAWA Yasuhiro (11)

Practice and Analysis of  Curriculum Studies  for Thinking about Student s  Autonomy  ……… MIYAJIMA Motoi(19)

〈Materials〉

Documents on the Comprehensive Seminar of Graduate School(2012) ………(31)

教   育   科   学   研  

第  

二七

参照

関連したドキュメント

どにより異なる値をとると思われる.ところで,かっ

の知的財産権について、本書により、明示、黙示、禁反言、またはその他によるかを問わず、いかな るライセンスも付与されないものとします。Samsung は、当該製品に関する

共通点が多い 2 。そのようなことを考えあわせ ると、リードの因果論は結局、・ヒュームの因果

このような情念の側面を取り扱わないことには それなりの理由がある。しかし、リードもまた

先に述べたように、このような実体の概念の 捉え方、および物体の持つ第一次性質、第二次

The purpose of the Graduate School of Humanities program in Japanese Humanities is to help students acquire expertise in the field of humanities, including sufficient

Amount of Remuneration, etc. The Company does not pay to Directors who concurrently serve as Executive Officer the remuneration paid to Directors. Therefore, “Number of Persons”

わかりやすい解説により、今言われているデジタル化の変革と